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あの少女の伝説をまだあなたたちは知らない※女エレン
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- 1 : 2015/05/25(月) 02:30:53 :
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みなさん!おはこんばんにちは!
サンバードです!
このSSは
希望という名の少女※女エレン
http://www.ssnote.net/archives/34912
の続きとなっています。
まだ見ていないという方はそちらのほうを閲覧してから子のSSを見ることをお勧めします!
今回のSSはエレナの一端に触れていきたいと思います!
主な設定としては前回のSSであらかた説明できたと思うので、今回は作中のライナーが気になっていたエレナの伝説編です!
一体エレナはどんな伝説を創造したのか!?
では始まりです!
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- 2 : 2015/05/25(月) 02:57:36 :
―――――――――――食堂
エレナ「ライナーーー!」ダキッ!
ライナー「おお?エレナか、どうした?」
エレナ「ライナーはみんなの兄貴だからどのくらい背中が広いのかなって思って♪」
ライナー「そうかそうか、で…どうだ?お前の期待にこたえられるほどの背中になっていたか?」
エレナ「うん!ライナーの背中は大きくて、厚くて、なんか安心する!」ニコッ
ライナー「はっはっは!でもお前の背中のほうが俺よりも広いかもしれんぞ?お前の心の広さには俺も勝てないからな」
エレナ「そんなことないよ?私は私のやりたいことをしてるだけ、ただみんなの笑顔が見たい……それだけだから!」
ライナー「やはりお前には勝てんなエレナ、ほらミカサが呼んでいるぞ?早く行ってやれ」
エレナ「うん!じゃあまたあとで!」ダダッ
ミカサ、オマタセー! エレナハムボウビスギル、フヨウイニダキツイチャダメ
ダイジョウブダヨ!ライナーハアニキダカラ!
ライナー「俺がみんなの兄貴か……俺も随分と頼られているものだ」
ベルトルト「でも君には合ってるんじゃないか?体格と顔からしてそういうキャラに見えるし」
ライナー「おいおい、ベルトルトまでそんなこと言うのか…?」
マルコ「それでどうだった?」
ライナー「ん?なにがだ?」
マルコ「ほら!昨日アルミンから聞いたことだよ!エレナに抱き着かれたんだよ?昨日の話が本当だったら……」
ライナー「…………そうだな…」
ライナー「……やましい気持ちは全くあふれてこなかったな、それこそ女子に興味がなくなったんじゃないかと思うくらいに、な」
コニー「え!?ライナーお前男好きだったのか!?」
ライナー「その疑惑はいったいいつになったら晴れるんだ?」
ジャン「それが定めだと受け入れればいいじゃねぇか」
ライナー「その選択肢は残したくないんだが……」
マルコ「クリスタは?」
ライナー「天使だ」ソクトウ
マルコ「うん、正常みたいだね」
コニー「なんだ嘘だったのか…」
ジャン「っつうことはあいつの……力…か」
ベルトルト「そういうことになるだろうね、あっライナー、アニが呼んでいるよ?」
ライナー「そうか、じゃあ行ってくる」スタスタ…
ジャン「また理不尽な暴力があいつを襲うのか……今月に入ってもう何回目だよ」
マルコ「確か10回くらいじゃなかったけ?」
アルミン「今ので14回だよ」
コニー「おっ!アルミンいたのか」
アルミン「さっき来たばかりだよ、で何話していたの?」
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- 3 : 2015/05/25(月) 03:13:48 :
ジャン「さっきエレナがライナーに抱き着いたけど興奮しなかった、って話だよ」
アルミン「まぁそうだろうね、僕もよく昔はエレナと遊んでいたけど親友以外に思ったことはないし」
マルコ「アルミンとエレナとミカサは幼馴染なんだよね?三人はいつ知り合ったの?」
アルミン「僕とエレナは3歳のころ、ミカサは5歳のころかな」
ベルトルト「じゃあもう10年近くになるんだね……」
アルミン「……そっか…もう10年もたつんだね…」
ジャン「なんか思うことでもあんのか?」
アルミン「そうだね、二人とはいつも一緒にいたから……三人別々っていうのは考えたことなかったな…」
ベルトルト「本当に仲がいいんだね」ニコッ
ライナー「ただいま……」ボコボコ
マルコ「お疲れ様、大丈夫だった?」
ライナー「覚悟はしていたからな、多少は楽だ……おそらく兄もエレナのことはミカサから聞いているのかいつもより早く終わった」
コニー「その格好で言われても……なぁ…」
ジャン「ボコボコであることには変わりねぇしな」
ベルトルト「でも君自身もひどい顔をしてないじゃないか?」
ライナー「あいつに後ろから抱きつかれたんだ、それなりの覚悟はしていたさ、むしろこの程度で済んだことに驚いているくらいだ」
アルミン「ライナーはたくましいなぁ…」
マルコ「それでこそみんなが頼るライナーニキだね!」
ライナー「おいおい照れるだろ?それより今日もあっちは騒がしいみたいだぞ?」
ジャン「騒がしいという名のいつも通りだな」
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- 4 : 2015/05/25(月) 17:08:16 :
- 期待してるぜ
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- 5 : 2015/05/25(月) 21:18:26 :
- 期待!
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- 6 : 2015/05/26(火) 03:27:06 :
- >>4 >>5
ありがとうございます!
『ほらリーダー!こっちこっち!』
『早く早く!』
エレナ「そんな焦らなくても大丈夫だって♪」
アニ「あんたなんでライナーに抱きついたんだい?」
エレナ「え?もしかしてアニってライナーのこと……」
アニ「それ以上言わないで、気持ち悪くなってくるから」
ミカサ「アニ、そういうことなら全力で応援する(そうすれば兄もエレナに近づくなるかもしれない)」フッフッフ…
アニ「あんたが何考えてるのか手に取るようにわかるよ…」ハァ…
ミーナ「まんざらでもなかったりして…」ニヤニヤ
アニ「残念だよ、ここでまたひとり脱落するなんて」スッ
ミーナ「ごごごゴメンって!謝るから構えを解いて!」
クリスタ「みんなおはよう♪」
エレナ「おはようクリスタ!今日もかわいいね!」ニコッ
クリスタ「ふふふ、ありがとうエレナ♪」
ユミル「さすがエレナはクリスタの良さを分かっているなwww」ケタケタ
エレナ「ユミルもおはよう!でもユミルだってスタイルいいし、なんか憧れちゃうなぁ…」ウワメヅカイ
ユミル「お?おう……サンキュな…/////」
クリスタ「わぁ~めずらし~!ユミルが照れてる」
ユミル「そ、そんなんじゃねぇよ!わ、私はただ……」チラッ
エレナ「」ニコニコ
ユミル「あーもう!この口か!私を口説き落とそうとする口は!懲らしめてやる!」グリグリ
エレナ「痛いってばユミル~」
キャッキャッ ウフフ
クリスタ(ユミル、うらやましい…)ユビクワエ
ミカサ「ユミル、エレナをいじめたらダメ」
ユミル「わかってるって、少しじゃれあってるだけだろ?うりうり!」グリグリ
エレナ「やめてってば~」
ライナー(なんか癒されるな)
男子一同(右に同じ)
ライナー(こいつら直接脳内に!?)
サシャ「むむっ!?男子の視線を感じます!」
女子一同『なんですって……?』
ミーナ「エレナをそんな目で見ちゃダメだよ!」
コニー「お、おい!誤解だって!」
マルコ「そ、そうだよ!ただ癒されるな~って思っただけでやましいことなんか!」
ミカサ「アニ、一時休戦しよう……手伝って…」スクッ…
アニ「まぁ今回は力を貸してやるよ……」
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- 7 : 2015/05/26(火) 03:45:33 :
男子一同(あっ……これ死んだわ…)
エレナ「どうしたの?二人とも一緒に食べよう♪ご飯はみんなで食べたほうがおいしいし!ねぇみんな!」
『そうだよ二人とも!』
『リーダーの気遣いにもうメロメロ!』
ミカサ「エレナがそう言うなら仕方ない、確かに今はエレナと一緒にいられるこの時間がもったいない」ストッ
アニ「確かに馬鹿馬鹿しいと思ってたところだしね」
男子一同(た、助かった……)
エレナ「そういえば今日は午前はウォール・ローゼの見回りだっけ?」
ミーナ「うん、確かそうだったと思う」
ユミル「メンドクセェけど午前の訓練がないだけましだけどな」
ミカサ「いくつかのグループに分かれてパトロールをする、男女混合で行動しなくてはならない」
アニ「女はか弱い乙女だからね」
エレナ「アニもそうだもんね♪」ニコッ
アニ「…………………うん…」
クリスタ「今度はアニが照れてる!」
アニ「悪いけど今こっち向かないで」プルプル
ベルトルト(アニが必死に笑顔をこらえてる……)
ライナー(よっぽどうれしかったんだろうな…)
エレナ「じゃあそろそろ移動しなくちゃ!班分けもあるだろうし…」
ミカサ「うん、行こうエレナ」
クリスタ「あっ!ちょっと待って!もうすぐで私も食べ終わるから!」モグモグ
エレナ「まだ少し時間はあるからそんなに焦らなくても大丈夫だよ」
サシャ「私はもう食べ終わりましたけどね!」ドヤァ
ユミル「ハイハイスゴイデスネー」
サシャ「ユミルが冷たいです……」
ミーナ「ほらほらそんなに落ち込まないで!サシャも行くよ!」
サシャ「は、はい……」トボトボ
クリスタ「もう駄目だよユミル!サシャに冷たくしちゃ!」プンプン!
ユミル「私にはクリスタさえいればいいからな♪」
クリスタ「もうユミルは……」
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- 8 : 2015/05/27(水) 01:06:18 :
―――――――グラウンド
キース「それではこれより訓練を始める!………といいたいところだが、貴様らも知っている通り今日は午前中は壁内の見廻りだ!チームはこちらで決めさせてもらった、各自チームで集まれ!」
Aチーム
・ミカサ
・アニ
・マルコ
・ジャン
・ミーナ
Bチーム
・アルミン
・ライナー
・ベルトルト
・クリスタ
・ユミル
Cチーム
・エレナ
・サシャ
・コニー
・女子A
・男子B
ミカサ「現実は残酷だ……」ズゥゥン
エレナ「そんなにがっかりしないでミカサ、私は大丈夫だから!だからミカサは同じチームのみんなを守ってあげて?」
ミカサ「そういうならそうしよう……」
エレナ「でもアニとケンカしちゃだめだよ?」
ミカサ「善処しよう」
アルミン(ついに!)
ジャン(ついに!)
ライナー(ついに!)
ベルトルト(ついに!)
アルジャンライベル(俺(僕)の時代がキター!!)
アルミン(この機会にクリスタともっと仲良く…)
ライナー(俺はクリスタに告白を!)
ベルトルト(せめて話しかけるだけでも!)
ジャン(ミカサに積極的にアピールするぜ!)
コニー「なんかライナーが無謀なことを考えてる気がするんだが」
マルコ「うん…僕もそんな気がした……おそらくクリスタのことだろうけど、おそらくそううまくいかないだろうね…」
ユミル「やっぱり私とクリスタは運命共同体だな!」ダキッ!
クリスタ「ちょ、ちょっと!離れてよユミル~!」
ライナー「ユミル……クリスタ最強のガーディアンだな…」
アルミン(ユミルをどうにかしないと話すどころか近づくことすらできない……)
ベルトルト(彼女の対処法を考えないとな……)
エレナ「みんな今日はよろしくね♪」
サシャ「はい!一緒に見廻りがんばりましょう!」
A「私も頑張るよ!どこまでもリーダーについていくよ」
B「そうそう騒動なんて起きないだろうしな」
エレナ「平和なのが一番だよね♪でもこれも訓練だと思って頑張るよ!」
コニー「俺を忘れるなよ!?というかサシャと同じ班ってだけで悪い予感がするんだが……」
サシャ「それはどういう意味ですか!?」
エレナ「二人とも落ち着いて、大丈夫!悪い予感なんて当たらないって!」
コニー(あっ俺こういうの知ってるぞ!なんだったか……たしかフラ………フラ……)
サシャ「そうですよね!じゃあ早速行きましょう!」ダダダ!
エレナ「あ、待ってよサシャ―!そもそもどこに行くのかわかるの―!?」ダダダ!
A「う~ん…賑やかなのはいいんだけれど……どうにも」
B「心配だな……」
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- 9 : 2015/05/27(水) 23:36:19 :
――――――――――――――――――――――――――――
アルミン「ここらへんも人が多いね」
ライナー「そうだろうな、ウォール・マリアから流れ込んだ奴もいればもともといる奴もいるしな」
ベルトルト「少し多すぎな気もするけどね……食糧難がちょっと心配かな」
ユミル「おいてめぇら、何しょぼくれた話してんだ?無駄口をたたく暇あったら働け」
クリスタ「ユミル!そんな言い方しちゃダメでしょ!?ゴメンね、みんな」
アルミン「気にしてないから大丈夫だよ!」
ライナー「なん背俺の心は広いからな!」
ベルトルト「それを言うなら僕だって…!」
アルライベル(むむむむむむむむむ!)バチバチバチ!
クリスタ「みんなの顔が怖い……」
ユミル「気にすんな、欲にまみれた争いなんて」
アルミン「欲にまみれたって……そんなことないよ!」
ライナー「ああ、俺はただこいつらが強がるから称賛しただけだぞ?」
ベルトルト「称賛って……」
ユミル「はいはいお前らの考えていることはよ~くわかった、分かったから私たちには半径10メートル以内に近づくな」
アルミン「そんな殺生な!」
ライナー「俺たちが一体」
ベルトルト「何をしたっていうんだ!?」
ユミル「そういうとこだけ息合わせてんじゃねぇよ!殺生もくそもあるか!私がダメだと言ったらダメなんだよ!」
アルミン(やっぱりユミルを何とかしないとクリスタとまともに話せない!)
ライナー(なにか……何か手はないのか!?)
ベルトルト(この状況を逆転する何かが…!?)
ユミル(こいつらの下心が丸見えだ、絶対にクリスタには近づけさせねぇ!)
アルライベルユミ「」バチバチバチバチ!!
クリスタ「(ユミルまで……なんか心細い……って)あれ?」
ユミル「どうした?クリスタ」
クリスタ「この建物さっき見なかった?」
ユミル「そういわれると見たことがあるようなないような……」
ライナー「確かにここに来る途中にあったな、というよりもこれで4棟目だぞ」
ベルトルト「お店……なのかな?いや…というよりもこれは」
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- 10 : 2015/05/28(木) 00:04:03 :
―――――――――――――――――――――――――
ミカサ「ここも問題なし、次のエリアに移動する」
ミーナ「これで大方この辺は調べたかな、ふぃ~疲れた~」
マルコ「でもまだ終わったわけじゃないからね、ちゃんと見て廻らないと……」
アニ「あんたもだらしないね、ちゃんと訓練やってるのかい?」
ミーナ「そりゃあもう当然ですよ!毎日鍛えてますから!」
アニ「じゃあ問題ないね、ほらきりきり歩きな」
ミーナ「はい……」
ジャン「ミカサ……ここは俺が先導しt」
ミカサ「私はエレナに任された、ので譲れない」
ジャン「」
マルコ(……………まだチャンスはあるよ……ジャン…)
ミカサ「」ピタッ
ミーナ「……?ミカサ?どうしたの?」
マルコ「あの建物が気になるのかい?」
ジャン「そういや前はここにこんなもんなかったよな?いつの間にできたんだ?」
ミカサ「………やはりあなたたちはあれを知らない、のか」
アニ「あんたは知ってるの?」
ミカサ「知っている、これは――――――」
アルミン「『教会』って言いたいのかい?」
ミカサ「――――――『教会』……」
ベルトルト「う、うん……教会だったとしてここにあるのは不思議でもないんだけど…」
ライナー「この世界で宗教なんて言ったら『ウォール教』ぐらいだろう?新しい拠点を作ったのか?」
ユミル「ったく、あのバカどもはいつまで壁を示唆するきだ?壁なんかに祈ってもしょうがねぇだろうに」
クリスタ「でも『ウォール教』の教会にしてはちょっと大きいような…」
アルミン「あれは『ウォール教』の教会じゃないよ」
ライナー「なんだと?じゃああれは何の教会なんだ?」
アルミン「いい機会だから少し入ってみないかい?たぶん中に入ればわかる……と思う」
クリスタ「えっ?でも見廻りは……」
アルミン「ここらはやったから大丈夫さ、それに教会の中を調べていましたとでもいえばごまかせるだろうし」
ライナー「まぁアルミンがそう言うなら俺も入ろう」
ベルトルト「僕もちょっと覗いてみようかな…」
ユミル「不完全燃焼でこのまま去るのも癪だな、私も行くぞ!なぁクリスタ?」
クリスタ「う、うん……みんながそういうなら…」
アルミン「よし決まったね、じゃあ行こう」
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- 11 : 2015/05/28(木) 00:15:28 :
ミーナ「教会?ウォール教の?」
ミカサ「いいえ、おそらく彼らにはそんなお金もないし、支持も少ない」
アニ「じゃあ何の教会だい?もったいぶってないで教えなよ」
マルコ「まさか新しい宗教が!?」
ジャン「おいおい、これ以上そんな胡散臭いもんを増やさないでほしいぜ」
ミカサ「………………」ジロッ
ジャン(はっ!ミカサが俺を見ている!きっとおれの正論に心を打たれたんだな!そうに違いない!)
アニ(あいつ……機嫌が悪くなったのか?ジャンが教会を馬鹿にしたから……?なんにせよ確かめておいて損はないだろうね)
アニ「はぁ………このままじゃらちが明かないね、とりあえず行ってみるってのはどうだい?」
マルコ「でも勧誘とかされたら……」
アニ「その時は蹴りを一発くらわせてやって逃げる」
ミカサ「おそらく勧誘されることはない、あれは個人の意思を何よりも尊重するから」
アニ「だとさ、とにかく行くよ」
ミーナ「なんかアニ妙に積極的じゃない?」
アニ「気のせいだろ?」
マルコ「僕も行こうかな、ジャンも早く行くよ!」
ジャン「俺に惚れたかミカサ、まぁそれが罪なんていわねぇさ、なぜなら俺は―――――」ブツブツ
少女「ねぇママ?あのお兄ちゃんはどうして一人でしゃべってるの?」
母「しっ!見ちゃいけません!」
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- 12 : 2015/05/29(金) 00:10:26 :
――――――教会内
クリスタ「うわぁ……やっぱり教会ってきれいだね」
ユミル「神を祭る場所だからな、そこん所はしっかりしてるだろうよ」
ライナー「ふむ、一本道だな……そして左右には長椅子がずらりと……」
ベルトルト「あの奥に何かあるみたいだね」
アルミン「うん、見に行ってみよう」
クリスタ「えっ!?これって―――――――」
ミカサ「あなたたちはその姿に見覚えがあるはず」
アニ「髪型はポニーテール、胸は少し大きめ―――――」
ミーナ「目を閉じた優しい微笑みと体をまとう白いローブ―――――」
クリスタ「神様を祈る華奢な両手とそれを祝福する天使達――――――」
ユミル「頭の上のリングと背中に生えた羽――――――」
ライナー「それにこの顔……若干違うがわからないはずがない」
ベルトルト「うん、僕たちが慣れ親しんだことがある顔だ…」
マルコ「でもなんでここに彼女の像が?」
ジャン「しかも人間から天使に変わっているぞ、ってことは……」
ミカサ「そう、ここで祭られているのは―――――――」
アルミン「神様として崇められているのは―――――――――」
アルミカ「―――――――エレナ(だよ)」
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- 13 : 2015/05/29(金) 00:32:29 :
アルミン「この教会はエレナを崇拝している『エレナ教』っていう宗教団体が作ったものなんだ」
ユミル「はああああ!!?なんだそりゃぁぁぁ!?」
クリスタ「いったい何があってこうなったの!?」
アルミン「…………聞きたいかい?」
ミーナ「うん!聞きたい!エレナの昔話だったら大歓迎だよ!」
アニ「正直私も気になるね、ここまで影響力のある人類はおそらくエレナぐらいだろうからね」
マルコ「でもなんでミカサはこの教会が『エレナ教』のものだと知っていたんだい?」
ミカサ「外観が本物と似ている、だとしても本堂には遠く及ばない……」
ジャン「本堂なんてあんのか?」
アルミン「うん、もともとシガンシナ区にあったエレナ教本堂を再現しようとしたみたいだね」
クリスタ「シガンシナ区にあるってことはまさかその教会は超大型巨人の襲来で?」
ライベル「………………」ズキッ
マルコ「シガンシナ区にある建物はほとんどやられちゃったんだよね?本堂がこれよりも大きいとなると…」
ミーナ「うん、全壊……まではいかなくてもだいぶやられてるんじゃ…」
アニ「………………」ズキッ
アルミン「え?何を言ってるの?」
ミカサ「本堂は全く巨人の被害にはあっていない数少ない場所、知らなかった?」
ジャン「でもそんなもんどこに……」
ミカサ「おそらくここの窓から見えると思う」
ミーナ「まったまた!ここから見えたらそれって超大型巨人よりもでかいってことに――――――」チラッ
本堂
(モデル:ビッグベン)
壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁
壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁壁
ミーナ「……………え?」
アニ「あれが…本堂……なのかい?」
ミカサ「そう、というよりもシガンシナ区、いえ世界の遺産といっても過言ではない」
ライナー「むしろなんであれに今まで気づかなかったんだ……?」
ベルトルト(確かにいま思い出してみるとすごく高い建物があったような……)
ユミル「おったまげた……まだまだ人類の技術なんて進んでないだろ…なんであんなもん造れたんだよ…」
アルミン「ちなみにあれを作るのに半年もたってないよ」
クリスタ「えぇぇぇぇ!?シガンシナ区の人たちってそんなにすごい人たちがいたの!?」
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- 14 : 2015/05/29(金) 00:43:01 :
- 期待!
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- 15 : 2015/05/29(金) 18:48:21 :
- おもろいw期待してるぜ
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- 16 : 2015/05/30(土) 01:12:50 :
アルミン「別にそういうわけではないんだけど、そこは昔のことを話しながら説明するよ」
ミカサ「では話そう、あれは私とアルミンとエレナの三人でいつもの通り遊んでいたところから始まる」
~~~~~~~~~~~~~~~~
アルミン「それで外の世界にはね!―――――――――」スタスタ…
エレナ「へ~、じゃあ私もアルミンとミカサを連れて――――――」スタスタ
ミカサ「うん、いつか三人で行こう…」スタスタ…
エレナ「絶対だよ!いつになるのかなぁ―――――ってあれ?これは?」
アルミン「これはウォール教の教会だね、おじいちゃんから聞いたことがあるよ」
ミカサ「教会?」
アルミン「うん、一言で言うと『神様に祈るところ』…かな?」
エレナ「神様?神様って何?アルミン」
アルミン「う~んちょっと難しいかな……強いて言うなら『特別な力を持つ人』って考えればいいんじゃないかな」
エレナ「……特別な力……ねぇ!入ってみようよ!」
ミカサ「うん、私も少し興味が出てきた」
アルミン「そうだね、行ってみよう!」
―――――――――――――教会
エレナ「教会ってこんなに広いんだね」
ミカサ「エレナの家よりもずっと大きい…」
アルミン「ここにはたくさんの人が来るからね、このぐらい広くないと入りきらないんじゃないかな?」
???「おやおや、迷える子羊たちがいらっしゃったかな?」
アルミン「あっすみません、勝手に入ってしまって…」
???「いやいや構わないよ、道に迷った人たちはどんな人でもここを訪れる、それを拒むようなことはしないから」
ミカサ「あなたは…?」
神父「私はここの神父だよ、私はここに来る人たちを導く仕事をしているんだよ」
エレナ「じゃあ神父さんって神様なの?」
神父「おやおや嬉しいことを言ってくれますね、でも私は神様ではありませんよ、お嬢さん」
エレナ「そうなんだ、神父さんは神様がどこにいるか知ってる?」
神父「お嬢さんたちは神様に会いに来たのかな?」
エレナ「うん!」
神父「それならこの奥に行きなさい、神様が待っていますから」
エレナ「ありがとう!二人とも行こう!」ダッ!
アルミン「あっ!教会で走っちゃいけないよエレナ!」タタタタ…
ミカサ「待ってエレナ!」タタタタ…
神父「『命は神が創り、この世に落としたもの』あの子たちも希望を持った神様の一部なのかもしれませんね」
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- 17 : 2015/05/30(土) 23:56:47 :
エレナ「これが……神様?」
ミカサ「背中に羽が生えてて……頭に輪っかが…」
アルミン「大きいなぁ…」
神父「この像が私たちが祭っている神様です、マリア様、ローゼ様、シーナ様…この3人の神様は壁の名前にも使われています」
エレナ「なんで神父さんはこの神様達に祈っているの?」
神父「私たちが巨人に食べられずにこうして生きていることは本来奇跡のようなものなのです、昔、巨人が現れ、人類は絶滅の一途をたどりました……その時この3人の神様が現れ不思議な力を使い、3つの壁を作ったと言い伝えられています」
神父「だから私たちは感謝するのです、私たちの今を作ってくださった神々に…」
エレナ「不思議な力………ねぇ神父さん、神様は力を貸してくれるのかな?」
神父「ええ、心の底から『何かを守りたい』、『誰かを助けてあげたい』という強い思いがあればきっと答えてくれるでしょう」
エレナ「そっか……そうだったんだ………ミカサ!」
ミカサ「……?どうしたのエレナ?」
エレナ「神様だったんだよ!前にミカサが男の人に誘拐された時に私が助けようとしたけど捕まった、でもあの時私はミカサを守りたかった、だからきっと神様が力を貸してくれたんだよ!」
ミカサ「まさか……本当に?」
エレナ「うん!だから一緒にお祈りしよう?感謝の気持ちを込めて」
ミカサ「わかった、そういうことなら私もお祈りしよう」
スッ
アルミン(エレナのことだから本当に信じてそうだな……でもエレナも不思議な力を持っていると感じることがあるけど……)
神父(まだ年端のいかない少女がお祈りをしている、絵になりますね…)
エレナ(ありがとう、私に力を貸してくれて……ミカサを助けてくれて……あの男の人たちの心を変えてくれて……なにより…)
エレナ(私をこの世界に生まれさせてくれて……ありがとう!)
アルミン(エレナ……あれ?像の様子が…)
神父(わ、私の目がおかしいんでしょうか……?)
神父(女神様たちが……微笑んでいる…?)
エレナ「本当にありがとう!」ニコッ
像「」ニコッ
ミカサ「エレナ、神様もエレナが祈ってくれて喜んでいる……私にはそう見える、まるで微笑んでいるみたい…」
エレナ「うん!そうだね!」
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- 18 : 2015/05/31(日) 00:28:54 :
神父(彼女はまさか神に選ばれた少女なのでしょうか?しかしそんなことが……いや、今目の前で起こっていることを疑う余地はありません)
神父「あなたたちのお名前をうかがってもよろしいでしょうか?」
エレナ「うん!私はエレナ・イェーガー!」
ミカサ「ミカサ・アッカーマン…」
アルミン「アルミン・アルレルトです」
神父「ありがとうございます、ところでエレナさん……さきほど神様が力を貸してくれたって言ってましたね?」
エレナ「うん!私が乱暴にされそうになった時、急に体から力があふれてきたの!」
ミカサ「私もエレナから光を感じました、きっと神父さんの言うこの神様達が力を貸してくれたんだと私も思う」
神父「いやいやこれは驚きだ、ではエレナさん、あなたにいくつか質問してもいいですか?」
エレナ「……?」
神父「あなたの夢はなんですか?そして何のために生きてますか?どんな未来があなたの望みですか?」
エレナ「………私の夢は……みんなが幸せになってほしい……私はまだ子供だから何もできないけれど、大きくなったらみんなの幸せを願ってかなえてあげられるような人になりたい……だから私はみんなが元気で居続けてくれている限り私は絶対に夢をあきらめない!」
エレナ「だから私はお父さんとお母さん、ミカサにアルミン!私と絆を持った人たちと明るい毎日を過ごしたい!」
エレナ「私はみんなに愛される大人になりたい……私は感謝される大人じゃなくて幸せになってよかったねって言える大人になりたい!みんなの幸せを心から喜べる人になりたい!」
ミカサ「……エレナ…」グスッ
アルミン「うん……それでこそエレナだよ」ホロホロ
神父「………そうですか、あなたは純粋な心をお持ちのようだ……ですがそれをかなえるのは容易なことではありませんよ?」
エレナ「簡単にかなうものは夢じゃないです!でも絶対にかなえられない夢はないはずです!だから私は夢を持つことをあきらめません!」
神父「……その心があればきっとかなえられますよ…(やはりそうでしたか………この子はきっと選ばれて生まれてきたんでしょうね……きっとこの子が世界を変えるきっかけになってくれるでしょう)」
アルミン「あっ!もうこんな時間だ!二人とも早く帰らないと!」タタタタ…
ミカサ「……!本当!エレナ早く行こう!」シュタタタタタ…
エレナ「あっ!待っててば~!」タタタタ…
神父「……どうやら新しい女神像を作る必要があるかもしれませんね、しかしみなさんは協力してくれるでしょうか…」
『その必要はありませんよ!』
神父「………!!あなたたちも聞いていたんですか?」
信者A「ええ!神父様、作りましょう!女神像だけでなくその教会も!きっとこの世界の懸け橋になってくることを願って!」
信者B「我々が一致団結すればいけますよ!」
信者C「そうですよ!だって――――」
『―――――かなえられない夢はないんですから!』
神父「(本当に影響されやすいんですから……ふふふ)そうですね、では地道に作っていきましょうか!」
『はい!!』
-
- 19 : 2015/06/01(月) 15:19:35 :
- 期待してるぜ
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- 20 : 2015/06/02(火) 02:18:10 :
- >>14
>>15
>>19
その言葉だけで救われます(泣)!
――――――――数日後
エレナ「そこでミカサが出てきて、まるでヒーローみたいに――――――」
アルミン「ははは……相変わらずミカサはすごいね…」
ミカサ「それほどでもない、この力はエレナにもらったもの……私ではなくエレナがすごい」
エレナ「そういってくれると嬉しいな♪」
アルミン「二人は本当に仲がいいね………あれ?」
ミカサ「アルミン、どうしたの?」
アルミン「ここで工事なんかあったっけ?」
エレナ「うわぁ~すご~い♪」
そこにはいかにも大きな建物を作ろうとしている基礎工事が始まっていた……
ガガガガガガガ! ドドドドドドドドド!
アルミン「なんかこの時代にあるには不自然なものばかりが……」
ミカサ「アルミン、気にしてはダメ」
エレナ「でも何造ってるんだろう?」
アルミン「ちょっと聞いてみようか?すみませーん!」
おっさん「ん?どうした、坊主」
アルミン「ここで何を造っているんですか?」
おっさん「ああ、俺にもよくわかんねぇが教会を作るらしいんだ、しかもこれまでにない大きい教会をな」
アルミン「これまでにないって……どのくらい大きいんですか?」
おっさん「もしかしたら壁の高さを超えるだとかなんとか」
アルミン「壁って………もしかして……」
おっさん「まぁウォール・マリアのことだろ」
アルミン「えええぇぇぇぇぇ!!!?」
――――――――――――――――――
アルミン「―――――――らしいよ」
ミカサ「まさか壁を超えるものを造るなんて……みんな挑戦者…」
エレナ「私は好きだな、そういうの♪ほら!なんというか……男らしい!」
アルミン「できた時が楽しみだね♪」
ミカサ「うん、きっとシガンシナ区の象徴になるだろう…」
エレナ「もしできたらまた三人で行こうね♪」
アルミカ「「うん!!」」
-
- 21 : 2015/06/04(木) 00:05:24 :
~~~~~~~~~~~~~~~
アルミン「その半年後に教会が完成したんだ、エレナの家族、友達、人々への愛を込めた教会として『ラヴァ―教会』って名づけられた、壁ほどの大きさのある教会、ましてやそれをたった半年で完成させたあの日はシガンシナ区の歴史に深く刻まれているよ」
ミカサ「でもその背景にあるのは何よりもエレナの存在、エレナなくしてこの偉業は達成されなかった…」
ライナー「本当にあいつは人間かどうか危うくなってきたな…」
ベルトルト「そういう意味ではエレナは本当に特別なんだろうね」
クリスタ「すごい……エレナもすごいけど、シガンシナ区の人たちもすごいんだね!」
ユミル「ってかそんなことを成し遂げたのに、なんでそのことが教科書にも載ってりゃしねぇんだ?」
アルミン「それはシガンシナ区の責任者が載せるのを断ったからなんだ、あれはシガンシナ区の伝説であり誇りである、それを教科書に載せるのは賛成できないって」
ユミル「わけがわからねぇな……」
クリスタ「でも実際……『エレナ教』ってどのくらいの人が入信していたの?」
アルミン「シガンシナ区の人たちの8割の人が入信していたから………20万……くらいかな?」
ライナー「20万!?」
ベルトルト「じゃあ残りの2割の人って?」
アルミン「大体、子供か神様を信じていない人、エレナの力を知らない人だね」
クリスタ「シガンシナ区でエレナを知らない人はいないんだね」
アルミン「むしろ知らなかったらシガンシナ区の住人として疑われるレベルまでいってたからね」
-
- 22 : 2015/06/04(木) 00:16:17 :
- 期待!
-
- 23 : 2015/06/04(木) 22:35:10 :
- 面白いです!
-
- 24 : 2015/06/05(金) 01:19:41 :
―――――――――――――――――
サシャ「…………ここはどこですか?」
コニー「俺が知るわけないだろ」
A「見事なフラグ回収速度だね……」アハハ…
B「どうしてこうなった……」ハァ
エレナ「たぶんここはヤルケル区の南方じゃなかったかな?シーナの中では比較的人口が少ない地区だね」
サシャ「ど、どうしましょう……?」
エレナ「まずは誰かに聞こうか、人口が少ないといっても全くいないわけじゃないから探せばだれか見つかるはずだよ!」
A「じゃあここは手分けして探しましょう!10分後にまたここに戻ってくる方向で!」
B「あまり単独行動はしたくないが、まぁそれしかねぇだろうな」
コニー「…………う、うん?すまん、最初から説明してくれねぇか?」
B「前言撤回、コニーと俺で共に行動する」
A「サシャも大丈夫かな?」
サシャ「私は大丈夫ですよ!ちゃんとここにもどってきますから!」
サシャ「―――――――――食べ物の誘惑さえなければ!」
A「うん、サシャは私と一緒に行こうか」
サシャ「少しは信じてくださいよ!」
エレナ「これで決まったね♪私は北のほうを、サシャとAは南のほうを、コニーとBは東のほうをお願い!」
一同「了解!」ダダッ!
エレナ「よし!私も頑張らばらなくちゃ!」
-
- 25 : 2015/06/05(金) 01:43:20 :
――――――――――――――――――――
ミカサ「教会が完成して間もなくしてエレナ教が世間的に認められるようになった、もともとエレナはシガンシナ区では有名だった……ので、次々と足を運ぶ人が増えた」
ミーナ「有名だったって具体的にはどんな?」
ミカサ「エレナはお義母さんのお手伝いをするためによく買い物に出かけていた、エレナが放つ光が眼に入らない人はいない、それに人柄がいいから基本的に人に好かれる」
アニ「その時からもうそんな感じだったのかい?」
ミカサ「そう、みんなその光に惹かれ自然とエレナの周りには人が集まってくる、それこそ老若男女問わず…」
ミカサ「なので買い物で使うお金も普段の3分の1程度で済んでいた」
マルコ「へぇ~、確かにそれはすごいね…」
ジャン「だが人はすべてがすべてエレナのことが好きなわけじゃねぇだろ?」
ミカサ「それはさっきも言ったとおり、エレナのことをよく知らない人もいるから」
ジャン「そんなんで今まで危険なことはなかったのか?たとえばその光が強すぎて制御ができなくなっちまったとか…」
ミカサ「あの光には欲望を抑える効果も備わっている、ほとんどの人はエレナに変な気を起こそうとしてもすぐに我に帰る」
ミカサ「しかし、あるときその光が通じない大人がいた」
ベルトルト「なんだって!?」
クリスタ「どういうこと!?」
アルミン「たぶんシガンシナ区の住民じゃなかったんだと思うけど、あるときエレナに絡んできた男子がいたんだ」
ユミル「なんだ?あらてのナンパか?」
アルミン「うん……その時のエレナはまだ10歳ぐらいだったんだけど……」
ライナー「ナンパを10歳の少女が経験したのか…」
ユミル「なかなかできることじゃねぇな、いろんな意味で」
クリスタ「エレナはどうしたの?」
アルミン「なんでも食事に誘われたらしいんだけど、一度断ったんだって、でもその男子はそれでもしつこくエレナを誘ったんだ」
アルミン「そしたらその男子が断り続けるエレナに嫌気がさしたのか突然エレナの腕をがっしり掴んできたんだ」
ミカサ「それが間違いだった、それでエレナは少しとはいえ『きゃっ!』という悲鳴を上げてしまった………すると―――――――」
ミカサ「――――――――――その場にいた人たちもたこともないような顔をしながら群がってきた……」
-
- 26 : 2015/06/06(土) 11:00:21 :
- 期待してるぜ
-
- 27 : 2015/06/07(日) 13:14:45 :
- >>26
ありがとうございます!
閲覧してくださっているみなさんありがとうございます。
最近少し忙しいので書く暇が取れない状況になっています。
そのため更新が遅くなってしまい、皆さんに迷惑をかけてもうしわけありません。
あと1週間ほどは満足に更新できないと思います。
安定したら今まで通り一日一スレでやっていきたいと思います。
時間があるときには更新していきたいと思うのでよろしくお願いします。
-
- 28 : 2015/06/14(日) 11:28:33 :
- 期待してます
-
- 29 : 2015/06/14(日) 19:21:07 :
- >>28
ありがとうございます!
SSに復帰するのは16か17日になるので、
よろしくお願いします!
-
- 30 : 2015/06/14(日) 20:00:02 :
- 少し更新します!
―――――――――――――――――
男「いいじゃねぇか、ちょっと飯に付き合ってくれるだけでいいからよ~」
エレナ「ごめんなさい、これからお昼ご飯の買い出しに行かなくちゃいけないから…」
男「そんなの食べた後でもいいだろ?な?」
エレナ「でも私はあなたのことをよく知らないから……また今度の機会でもいい?」
男「おいおい、そんな言葉は通じないぜ?どうせその場しのぎの言葉だろう?」
エレナ「そんなことないよ?誘ってくれるのはうれしいけど、家族が待ってるから…」
男「もしかして君がご飯を作ってるの?」
エレナ「うん!みんながおいしそうに食べてくれるのを見ることがうれしいから!」
男「じゃあ俺にも作ってくれよ~君が作った料理食べたいなぁ~」
エレナ「いいですよ!あっ…でもお父さんとお母さんの許可をもらってないから…」
男「それじゃあ仕方ないなぁ~、食べに行くしかないよねぇ~」
エレナ「でもそれじゃあ待っている皆が……」
男「どうでもいいよそんなことは!早く行こうぜ~」ガシッ!
エレナ「きゃっ!」
「……………………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
男「おっ!かわいらしい声じゃないk――――」ガシッ!
男「ん?」フリムキ
通りすがりの男性「お前………今、何をした……?」
男「え?何をしたって、そりゃあ―――――」ガシッ!
近所のおばさん「あんた……ここらじゃ見ない顔だね……何様のつもりだい?」
男「え?なんのこt―――――」ガシッ!
商人のおじさん「おめぇさんは誰に話しかけているのかわかってんのかい……?」
男「え、ちょ―――――」ガシッ!
占い師のおばあさん「おや、今日あんたに死相が出ているねぇ………大丈夫、あたしの占いは外れないからねぇ……」
男「死相ってそんn――――――――」ガシッ!
八百屋のおじさん「おめぇの心は腐ってんのか?この子を見てそんな感情しか湧いてこねぇのか?」
男「べ、別に変なことh――――――」ガシッ!
女の子「おじさんはね、やっちゃいけないことをしたんだよ?じゃあお仕置きをしないといけないよね?」
男の子「僕の憧れの人に何しようとしたの?おじさんは馬鹿なの?死ぬの?」
男(な、なんだこの状況は……!?周りにいた奴らが俺に張り付いてきやがr―――――)ガシッ!
ホームレスのおじさん「おらぁこの世界が醜いもんだと思っていたさ、少なくともあの子に笑顔で食べ物を分けてくれるまではな」
男(ど、どうすりゃいいんだ!?)
ツカツカツカツカ…
エレナ教神父「あなたの行いは神に対する冒涜です、神につかえるものとしてあなたの行いを見過ごすわけにはいきません、そうでしょう?みなさん?」
住民×100「おおおおおおおおおおお!!!!!」
エレナ教神父「さて、あなたには罪を償ってもらいましょうか?大丈夫です、死にはしませんから―――――」
エレナ教神父「……………おそらく…ね」
ミカサ「その後、その男の姿を見た者は誰もいない、シガンシナ区ではこの出来事を『最初の制裁』と呼んでいる…」
ミーナ「お、おそろしいいいい!」ガクガク
アニ「あんたはそのときいなかったのかい?」
ミカサ「残念ながら私は風邪をひいてしまって一緒には行けなかった、私の不覚だった……」
マルコ「でも良かったね、エレナに何事もなくて……」
ジャン「み、ミカサは…き、気にすることないと思うぞ…?」
ミカサ「………ありがとう」
ジャン「お、おう!!」パアア!
マルコ(よかったね、ジャン…)
-
- 31 : 2015/06/15(月) 17:04:23 :
- 期待してます
-
- 32 : 2015/06/18(木) 10:38:52 :
ライナー「だが、エレナはどうだったんだ?何ごともなかったからいいようなものの、力ずくで連れてかれそうになったんだろ?」
アルミン「確かにそうだけど、エレナはそんなに気にしてないんじゃないかな?」
ベルトルト「どうしてだい?」
アルミン「エレナの強さは優しさだから……実際、あの後男の行方が分からなくなったって聞いてすごく心配していたから…」
ユミル「お人よしにもほどがあるんじゃねぇか?疑いの心を持つこともこの世界で生き残るには必要なことだと思うぞ」
アルミン「…………仕方ないよ、エレナはそういう環境で成長したんだ」
アルミン「――――――――自分に話しかけてくる人はみんなエレナに優しくして、困っていたら助けてくれて、いつでもエレナの周りには笑顔であふれていて………まるで生まれた時の赤ん坊のような純粋な心を持っている……それが…エレナなんだ……」
ライナー「…………誰が悪いわけでもない……あいつがそう生きてきたんだ、ならば俺たちがあいつを守ってやらなくてはな」
ベルトルト「彼女はその星のもとに生まれてきたんだよ、この世界には生まれてくるには残酷かもしれないけど、エレナみたいな人は必要なんだと思う」
クリスタ「私もエレナの力になるって決めたから!エレナが困っていたら力になってあげようってそう心に決めたから!」
ユミル「なぜ生まれたかなんてどうでもいいことだ、重要なのはどう生きたか、なんだからな」
アルミン「みんな………」
ユミル「ところで話は変わるが、いくらエレナが信仰されているかといって金が出てくるわけじゃねぇだろ?教会の建築費とかどうやって稼いでんだよ」
クリスタ「あっ!私もそれ思ってた!アルミンは知ってるの?」
アルミン「もちろん勝手に増えていくわけじゃないよ、ちゃんとそれなりの理由はあるさ」
アルミン「―――――きっとみんなもびっくりするんじゃないかな?」
-
- 33 : 2015/06/18(木) 19:42:18 :
- え?
-
- 34 : 2015/06/19(金) 00:17:13 :
-
アルミン「すみません、神父さんですか?」
神父A「おや?どうしましたか?迷える子羊さんたち」
アルミン「実は――――――」ゴニョゴニョ…
ライナー「アルミンのやつ、何話しているんだ?」
ベルトルト「さぁ……僕たちはただ待つしかないからね…」
神父A「ええ、かまいませんよ?そこの角にあるくぼみを押せば出てきますから」
アルミン「ありがとうございます」ペコリ
神父A「いえいえ、それでは行ってきなさい」
アルミン「はい、みんなこっちだよ!」コイコイ
クリスタ「アルミンが呼んでるみたい♪」
ユミル「いよいよ教会の謎に迫るってか?面白くなってきたじゃねぇか」
ライナー「行くぞ」スタスタ
ベルトルト「うん」スタスタ
――――――――――――――――――――――――
アルミン「確かここら辺だと思ったんだけど……」サワサワ
クリスタ「アルミン?何をしているの?」
アルミン「うん……くぼみを探しているんだけど、なかなか見つからなくて……あっ、あった!」ガコッ!
ゴゴゴゴゴゴ……
ライナー「な、なんだ?壁が左右に分かれていく?」
ベルトルト「まさかこんな仕掛けがあったなんて……」
ユミル「ずいぶんと凝ったつくりになってやがるんだな」
クリスタ「あっ!見て!」
ゴゴゴゴゴ……ズゥゥゥゥン!
クリスタ「中に洞窟が!」
アルミン「よし!みんな、入ろう!」
―――――――――――――――――――――――――
ガガガガガ! カンカンカンカン!
ドドドドド! ガチャンガチャンガチャン!
ライナー「ここは………工場…?」
ベルトルト「いったいなんでこんなところに工場が?それに教会よりも全然広い!」
ユミル「地下工場か……ここは強制労働施設課何かか?」
アルミン「みんなの言うとおりここは工場だよ、大体ここにいる人はみんなどの兵団にも属していない一般市民が多いけど」
クリスタ「まさかここで強制的に働かされていたりしてるの!?」
アルミン「別に強制されているわけじゃないよ?ちゃんと給料も出るし、体調管理のための施設もあるし、きっちり食事だって出る、不思議に思わなかったかい?壁の中にいる人たちと報告されている人口が違うって」
ライナー「たしかに明らかに人数が少ないとは思ったが……」
アルミン「だよね?みんなここで働いているからなんだ、そしてここで作られているものなんだけど………見てもらったほうがいいかな?たぶん完成されたものがここから見えるはずだから」
クリスタ「もしかして……あれ?」ユビサシ
ライナー「おいおい、あれってまさか………」
一同「――――――『立体起動装置』?」
アルミン「そうだよ、ここはエレナを信仰する人が集まる教会であり、――――――――」
アルミン「―――――――『立体起動装置』の工場でもあるんだ」
-
- 35 : 2015/06/21(日) 00:38:29 :
ユミル「たしか立体起動装置に関する情報は秘匿だったな……疑問には思っていたが…」
クリスタ「でもこんな大きな工場があるなんてね、なんで今まで気づかなかったんだろう?」
アルミン「ここで働いている人たちも口が堅いからね……情報は規制されているし…」
ライナー「そんなとこに連れてきてよかったのか?」
アルミン「僕は大丈夫だと思ったからみんなを連れてきたんだよ?信用できると思ったから」
ユミル「そんな理由か?もっと他に理由があんだろ?」
アルミン「まぁ……このことを口外した人は誰であれ死罪に値するから……でもあるかな?」
ベルトルト「し、死罪だって!!?」
クリスタ「本当に来て大丈夫だったの!?」
アルミン「僕もさっき言ったとおり、みんなを信用してここに連れてきているわけだから…ね」
ライナー「信用……か」
ユミル「はっ!ずいぶんと口がうまいが、結局半分脅しみたいなもんだろ?」
アルミン「………そうなっちゃうかな…」
ユミル「まぁ心配ねぇさ、ここで見たことをしゃべるなんてマネはしねぇよ」
クリスタ「わたしも!」
ライナー「当然だな」
ベルトルト「もちろん僕もね!」
アルミン「ありがとう、じゃあそろそろ戻ろうか」
―――――――――――――――――――――
ユミル「あそこで作った製品を訓練施設やほかの兵団に売ったりしてるってわけだな?」
アルミン「うん、装置は多いに越したことはないからね、どんどん売られていくし、装置のメンテナンスも行っているから……利益で得たお金を少しずつ集めて新しい教会を作っているんだ」
ライナー「大体一つの教会を作るのにどれくらいの費用が必要なんだ?」
アルミン「正確にはわからないけれど、それこそ普通の家を作るのに必要な金額の2・3倍は必要だね」
ユミル「そんなもんか」
ベルトルト「でもなんで装置の工場が教会の地下にあるんだい?」
アルミン「僕もそこまでは……」
ライナー「知らないほうがいいことなんていっぱいあるさ、必要以上の情報を知る必要ない」
ユミル「同感だな」
クリスタ「じゃあパトロールを再開しよう!」
一同「おーーー!!」
-
- 36 : 2015/06/23(火) 01:29:23 :
――――――――――――――――――――――
ミカサ「エレナ教ができてからだいぶ経った…それでも今もなお信者は増え続けている」
ミーナ「改めて聞くと本当にすごいよね……でも自分の宗教があると思うと……」
アニ「…………ふつうはあまりいい気がしないだろうね」
マルコ「エレナはこのことを知っているのかい?」
ミカサ「教会のことは知っている、でも何を信仰しているかは知らない」
ジャン「そんなんでいいのか?」
ミカサ「エレナは知らないほうがいい……私はそう信じている」
アニ「あいつのことだから気にしないと思うけどね」
ミーナ「普通に受け入れそうだよね、エレナのあの性格だから」
マルコ「あともう少したてばローゼ中に教会が並びそうだね…」
ミカサ「シーナまで広がるのも時間の問題だと思う」
ジャン「なんとも壮観な光景になりそうだな……」
ミーナ「じゃあこの話はここまでにしてまた見廻りをしますか!」
アニ「そうだね、時間ももったいない」
ミカサ「まだまだ話したりないが仕方ない……」
マルコ「まあまあ……それはまた今度にしよう」
ミカサ「……そうしよう」
―――――――――――――――――――――――
エレナ「みんなどうだった!?」
サシャ「こっちはダメですね……まったく人の気配がありませんでした」
A「うん、みんな出払ってるみたい……リーダーは?」
エレナ「私が思い当るところは当たってみたんだけど……」
コニー「なんで誰もいないんだ?いくら人口が少ないっつっても全くいねぇなんておかしいだろ?」
B「本当に不思議だぜ……巨人でも発生したか?」
A「不吉なこと言わないでよ……冗談にならないから」
サシャ「でも血のにおいもしませんでしたよ?」
コニー「壊れている家もなさそうだったしな、じゃあなんでいないんだ?」
エレナ「むむう……ここにいないってことは他の地区かな?いったんウォール・ローゼの開閉扉を目指そう!訓練所に帰るにはそれしかないよ!」
B「まぁそれしかねぇだろうな」
A「でもどうするの?ウォール・ローゼを目指すのはともかく廃兵扉の場所は……」
エレナ「大丈夫!絶対私がみんなを導くから!」
サシャ「エレナを信じましょう!ねぇ!みなさん!」
コニー「おう!俺の勘がエレナに任せろって囁いてるぜ!」
A「理屈じゃない……でもやっぱりリーダーを信じたくなっちゃうんだよね…」クスクス
B「どうなろうと俺はとことんまで付き合うぞ?それしか道はなさそうだしな」
エレナ「よし!みんな…行こう!!」
一同「おう!!」
この後、何とか無事に開閉扉までたどり着くことができ、訓練所に帰ることができた……しかし集合時間を過ぎてしまったため、イェーガー班には罰則として外周20周が言い渡された。
エレナ「みんなごめんね…私のせいで…」シュン…
サシャ「エレナのせいじゃないですよ、私がいきなり飛び出したから…」
コニー「いや、俺が馬鹿だったから…」
A「なんか反省会になっちゃったね…」
B「こういうことも大事だろ?俺も真面目に捜索しなかったしな」
A「あなたも反省しなさい!」
B「わ、わーってるって……」
エレナ「ふふふ……やっぱりみんな仲がいいね♪元気が出てきたよ♪」
コニー「おう!やっぱ仲間っていいよなぁ!」
サシャ「ですね!」
エレナ「じゃああと10周ガンバろっか!」
一同「よっしゃああああ!!」
キース(うむ、少しは成長できたか……これであ奴らも落ち着いてくれるといいんだがな……)
キース(しかしエレナ教がこんなに広まっているとは驚いたな、少し私も布教を自重せねばな…)
to be continued ………
-
- 37 : 2015/06/23(火) 01:34:51 :
今回はここで終了となります!
いや~なんだかんだで終わらせるのに1か月かかってしまいました(汗)
このシリーズもだんだんgdgdになってきて少し心配になってきました……でも負けずに書いていきたいと思うのでよろしくお願いします!
しかし元々エレンチートのSSと併用してやっていきたかったんですが、さすがに回りそうもなかったんで一つ一つ書くことにしました。
次のSSはエレンチートのSSを書いていきます!
よろしければそちらのほうも閲覧のほうよろしくお願いします!
ではまた次のSSで!サラダバー!
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