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クリスタ「女王の未知と」 ライナー「戦士の忘却」 【ライクリ】(短編)
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- 1 : 2015/03/22(日) 12:58:26 :
- またまた思いついたので書いてみます。
かなり短いです。
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- 2 : 2015/03/22(日) 13:26:03 :
- 夜の図書館、訓練で疲弊した体を精一杯伸ばす。
が、虚しくも目的の本には届かない。
104期の知将が勧めてくれた小説。
どうしても読んでみたいのだ。
と、頭上から大きな手がその小説を取り、私に差し出す。
「これか?」ニカ
「あ、ありがとうございます!」ニコ
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- 3 : 2015/03/22(日) 13:26:32 :
- 女神
一言で表すならそれが妥当だろう。
彼女は長くて綺麗な金髪を揺らして振り返り、お礼を言った。
笑顔が眩しいという表現を体験する。
ここで、自分も本を探していることを思い出す。
「そういや、俺も本を探してたんだ。ははっ」
「ふふっ、そうなの?」
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- 4 : 2015/03/22(日) 13:27:20 :
- 軽い言葉と笑いを交わして、私は席に、彼は本棚へ向かう。
どうやらこの本は恋愛小説のようだ。
恋愛なんて、まったく縁のない人生を歩んできた私にとって、なんとなく引き込まれるものがあった。
表紙をめくるとそこには絵が描いてあった。
美しいそれに心を奪われかけたその時、向かいの席に彼が座る。
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- 5 : 2015/03/22(日) 13:27:54 :
- ガタッ
「あ、さっきの……」
「ん?ああ、悪い。音をたてるつもりはなかったんだがな」
「いえ、あ、私はクリスタ」
「俺は、ライナーだ」
なんで自己紹介をしたのかはよくわからないが、凄く緊張する。
彼女の目の前に座ったのは偶然ではなく意図的だ。
しかし、いざとなると緊張する。
なるべく平静を装い、同室の奴に勧められた本を読む。
少し緊張がほどけ、集中する。
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- 6 : 2015/03/22(日) 13:28:25 :
- 集中がもたらす時間の加速。
どれ程経っただろうか、鐘が鳴る。
二人は席を立ち、本を戻して図書館を出ようとする。
「借りないの?」
「返し忘れて罰則なんてのは嫌だからな。そっちこそ借りないのか?」
「私もそんな感じかな」
「そっか。じゃあな。」
「ええ、おやすみなさい。」
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- 7 : 2015/03/22(日) 13:29:26 :
- 翌日の夜も、二人は向かい合って座り、本を読んでいた。
ふと、ライナーが口を開く。
「何を、読んでるんだ?」
「恋愛小説。友達に勧められたの。」
「そうか、好きな人でもいるのか?」
悪戯っぽく聞いてみるが、彼の心は少し落ち着いてなかった。
「ふぇ!?/// さ、さあ、わかんない…」
「そうか、あっ!悪いこと聞いたな。すまん。」
「いいえ、良いのよ。」
沈黙が続く。
しばらくして、鐘が鳴る。
また、昨日のように、素っ気ない挨拶を交わして出ていく。
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- 8 : 2015/03/22(日) 13:30:06 :
次の日も、その次の日も二人は夜に図書館に通うのが日課になっていた。
最初と違って、二人はよく話すようになっていた。
その日あったこと、面白かったこと、大変だったこと。
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- 9 : 2015/03/22(日) 13:30:49 :
- しかし、その日、図書館にはクリスタ一人だった。
本を読むにも集中できず、ずっと待っていた。
が、いつまでたっても現れず、鐘が鳴った。
図書館を後にする彼女の頭は、ライナーのことでいっぱいだった。
怪我でもしたのだろうか。
嫌な予感が心を蝕む。
その夜は寂しい気持ちでベッドに入った。
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- 10 : 2015/03/22(日) 13:34:24 :
- 次の日の夜、再び図書館には向かい合って座る二人の姿があった。
「昨日、何かあったの?」
少し震える声で問いかける。
「ん?ああ、昨日は水汲み当番だったんでな。」
水汲み? ぁあ、どうしてそんな事に気が付かないんだろう。
ため息混じりに言葉が漏れる。
「はぁぁー、良かった…… あっ、、」
気が付くと涙が流れている。
どうしよう、恥ずかしい。
嗚呼、やっぱり私は、ライナーのこと……
「え、どうしたんだ?……心配してくれてたのか?」
涙を浮かべ、安堵の表情を浮かべる女神。
嬉しい、というのが率直な感想だ。
嗚呼、やっぱり俺は、クリスタのこと……
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- 11 : 2015/03/22(日) 13:34:53 :
- ギュッ
後ろから抱きつく
_____後ろから抱きつかれる
耳元で囁く
_____優しい声で囁かれる
俺、お前のこと…………
_____私も、あなたのこと…………
うれしい
_____うれしい
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- 12 : 2015/03/22(日) 13:35:30 :
二人の唇が重なる。
真っ赤な顔を互いに離す。
見つめあう隙を与えず鐘がなる。
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- 13 : 2015/03/22(日) 13:36:01 :
図書館を出ると冷たい空気が頬をなでる。
まだ赤く、熱い顔を急に冷やされ、我に帰ると恥ずかしさが込み上げてくる。
しかし…………
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- 14 : 2015/03/22(日) 13:36:33 :
図書館を出ると冷たい空気が体を包む。
まだ赤く、熱い顔を急に冷やされ、我に帰ると気持ちが僅かに高揚する。
しかし…………
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- 15 : 2015/03/22(日) 13:37:11 :
彼女はまだ知らなかった
やがて、自分の次の役がクリスタからヒストリア女王になる運命を…………
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- 16 : 2015/03/22(日) 13:37:48 :
彼は思い出した
やがて、兵士から戦士へと、豹変しなければならない定めを…………
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- 17 : 2015/03/22(日) 13:39:00 :
- 最後に-fin-って入れるの忘れてました。
これで終わりです。
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- 18 : 2015/03/22(日) 14:06:29 :
- 悲しいお話ですね
彼らに幸あれ(´;ω;`)…
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- 19 : 2015/04/08(水) 13:52:49 :
- 良かったです(;_;)
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- 20 : 2018/05/22(火) 16:22:21 :
- クリスタがライナーに惚れるとかあり得ねーーーwwww
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