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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品はオリジナルキャラクターを含みます。

この作品は執筆を終了しています。

アニ「最終章・vsタイタンファミリー編7、エレン来る」

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  1. 1 : : 2015/01/28(水) 19:37:05
    前作はこちらから↓
    http://www.ssnote.net/archives/29422
    主人公が帰ってきます。
  2. 2 : : 2015/01/28(水) 19:42:36
    期待です
  3. 3 : : 2015/01/28(水) 19:46:13
    【現在公開可能な情報】

    〇これまでのあらすじ

    タイタンファミリーの計画を阻止するため、巨人に覆われた東京都心部へと乗り込んだアルミン達。彼らの目的はエレンの治療が終わるまでの間少しでも敵を減らすこと。彼らの奮闘によって約10名の直属兵とイズン&イズーナ、フレイヤを倒すことに成功した。そして、遂に治療を終えたエレンがアジトを発とうとしていた。
  4. 4 : : 2015/01/28(水) 19:46:32
    >>2
    ありがとうございます!
  5. 5 : : 2015/01/28(水) 21:20:05
    期待ッ!!
  6. 6 : : 2015/01/28(水) 22:00:00
    >>5
    いつもありがとうございます(^◇^)
  7. 7 : : 2015/01/28(水) 22:20:11
    -イェーガーファミリーアジト出入り口-

    フォルセティ「調子の方はどうかね?」

    エレン「お陰様でバッチリです。」

    バルドル「いよいよだねエレンさん。」

    エレン「ああ。そういや、お前もついてくるのか?」

    バルドル「うん。ハンジさんから新兵器をもらったし、足手まといにならないよ。」

    エレン「期待してるぜ。」

    ハンジ「留守番は任せてね。クリスタの事は私が守るから。」

    エレン「あ、そのことなんですが...」

    クリスタ「エレン!私も連れてって!」

    ハンジ「ダメだよ。君をそんな危険なところに連れて行くわけには...」

    エレン「おう、いいぜ。」

    ハンジ「へ!?」

    クリスタ「ありがとう!」

    ハンジ「正気かい!?」

    エレン「大丈夫ですよ。危ない所には行かせません。」

    ハンジ「いや、今の東京都心部に危なくないところなんてないんだけど。」

    エレン「それに、クリスタにはやらなきゃいけないことがあるんです。ユミルと話をするっていう...」

    バルドル「エレンさんはクリスタさんから言い出されなくても彼女を連れて行くつもりだったんだよ。」

    ハンジ「てことは、言っても無駄かぁ...」

    ブロロロロ

    アジトの入り口に一台の車が近付いてきた。その車はエレン達の前に来ると動きを止めた。

    そして、運転席からミカサが現れた。

    ミカサ「乗って。」

    エレン「おう。」

    テクテクテク

    ミカサ「クリスタも連れて行くの?」

    エレン「ああ。」

    ミカサ「クリスタ、覚悟はあるの?」

    クリスタ「覚悟?」

    ミカサ「ええ。これから向かうところはいつ命を落とすことになるかわからない危険な場所よ。そこへ向かう覚悟はあるのか聞いているの。」

    クリスタ「もちろん...ある!」

    ミカサ「なら良いわ。乗りなさい。」

    ハンジ「最後の砦のミカサが許可しちゃったか~。」

    クリスタ「ハンジさん、心配してくれてありがとうございます。」

    ハンジ「いやいや、どういたしまして。」

    ミカサ「それでは出発しよう。」

    エレン「おう。」

    ハンジ「いってらっしゃい。」

    全員「行ってきます。」

    ブロロロロ
  8. 8 : : 2015/01/29(木) 15:27:16
    期待!!!!
  9. 9 : : 2015/01/29(木) 17:34:37
    そういえばこの今回はルビ機能使うんですよね?楽しみです!
  10. 10 : : 2015/01/29(木) 19:32:50
    >>8
    ありがとうございます。果たして初ルビは誰のセリフなのか!?(笑)
  11. 11 : : 2015/01/29(木) 19:35:44
    xバーナーのような必殺技が出て来るんですか!?

    +   +
      ∧_∧  +
     (0゜・∀・)   ワクワクテカテカ
     (0゜∪ ∪ +        
     と__)__) +
  12. 12 : : 2015/01/29(木) 19:47:18
    -港区-

    フレイヤを倒したリヴァイ達は、周で何者かが近付いていることに感付き、警戒していた。

    リヴァイ「...」

    そして、遂にその男は彼らの前に姿を現した。

    トーマス「お前か...」

    サシャ「フレイ!!!」

    コニー「さっきは良くもやってくれたな!」

    フレイ「さっき?」

    コニー「忘れたとは言わせないぞ!」

    リヴァイ「おいてめぇ、グンタとミケはどうした?」

    フレイ「...さぁな。その辺で死んでいるんじゃないのか?」

    コニー「何ぃ!?」

    リヴァイ「(こいつの返答、どこか妙だな...まるで本当に知らないように見える。そもそも何故答えを濁す必要がある?)」

    コニー「俺は...今度こそお前を倒す!極光(アウローラ)!」

    ダッ!!!

    コニーは極光を発動し、猛スピードでフレイに突っ込む。

    コニー「うおおお!」

    シュッ!

    コニーの剣はギリギリでフレイに回避される。

    フレイ「紅の業火(ヘルフィアンマ)!」

    ボアッ!

    コニー「うおっ!」ダッ!!!

    コニーはもう一度極光を使い、これを回避した。

    トーマス「コニー!一人で戦ってるんじゃないんだ!」

    サシャ「連携していきましょう!」

    リヴァイ「(技は本物。俺の考えすぎか?)」
  13. 13 : : 2015/01/29(木) 19:50:01
    >>11
    残念ながらXバーナーは出ません。オリジナル技が大半です。
  14. 14 : : 2015/01/29(木) 20:35:56
    フレイヤは二人いた!?
  15. 15 : : 2015/01/29(木) 23:18:06
    >>14
    フレイです。リヴァイが感じた疑問の答えは後ほど...
  16. 16 : : 2015/01/29(木) 23:18:50
    ごめんなさい。よく間違えるな俺w
  17. 17 : : 2015/01/29(木) 23:40:49
    -中野区-

    テクテクテク

    現在動ける守護者の中で、ジャンだけが単独行動を取り続けていた。

    そして彼は周囲の巨人の数が少なくなっていることに気づいた。

    ジャン「(この感じ、さっきもあったな。一応用心しておくか...)」

    彼のこの選択は...

    バッ

    ジャン「!?」

    彼の命を救った。

    トール「神の審判(サンダー・ショット)

    ジャン「くっ!」バッ

    トール「1000万ボルト!」

    バリバリバリバリッ

    トールの右手から放たれた電撃を、ジャンは間一髪で回避した。

    トール「周の範囲には入ってなかったはずなんだけどな~。なんで避けれたの?」

    ジャン「ちょっとした前兆があったんだよ。」

    トール「前兆?」

    ジャン「お前に教える義理はないな。」

    トール「あっそ。てか、久しぶりだね。元気してた?」

    ジャン「...ああ。お前にリベンジできるこの時を俺は待っていたぜ。」

    ドシュゥゥ

    ジャンは進撃匣を開匣(かいこう)した。中から出てきたものは...

    トール「トンファーと...なんだその装置?」

    ジャン「昔は俗に立体機動装置って呼ばれてたらしいぜ。」

    トール「(何かオーディンからそんなもんがあったって聞いたことがあるようなないような...)」

    トール「ま、どうでもいいか。前みたいに...」

    ビリビリビリ

    トールの髪が逆立つ。

    トール「瞬殺してやればいいし。」

    ジャン「(雷光(ゴッドスプリンター)か...来る!)」

    シュッ

    ガッ!

    トールが放った急接近直後の肘鉄はトンファーで防御された。

    ジャン「はぁ!」ブンッ

    ジャンがトンファーを振り下ろす。

    シュッ

    ジャン「消えた...?」

    トール「神の審判...」

    ジャン「(後ろか!)」

    トール「300万ボルト!」

    バリバリバリバリッ!

    300万ボルトの電撃がジャンを襲った。
  18. 18 : : 2015/01/29(木) 23:46:07
    【現在公開可能な情報】

    浮雲の舞空装置(ヌーヴォラ・チェ・ボラーレ)

    属性:雲
    使用者:ジャン

    雲の進撃匣。中には2000年前に巨人討伐に使用されていた立体機動装置が入っている。ブレード部分はジャン用にトンファーに換装されている。立体機動による飛行が可能な他、雲の炎の性質を利用した強力な能力も備えているがその詳細は後ほど。
  19. 19 : : 2015/01/30(金) 08:35:48
    なるほど
    ジャンは立体起動上手かったからなぁ…
    最初のルビ機能はコニーだ!やった!
  20. 20 : : 2015/01/30(金) 19:48:44
    トール「前にも浴びせた300万ボルトの電流だぜ。お前がこれに耐えられなかったことはよ~く覚えてる。」

    ジャン「俺もよく覚えてるよ。」

    トール「な...無事だと!?」

    ジャン「あれからお前を倒すために色々鍛えたからな。300万ボルトなんざ大したことはねぇよ。」

    トール「(電気に耐える訓練をしたのか。しかし、この短期間でここまでの耐性を身につけたってことは相当キツイ訓練だったろうに...)お前の覚悟、認めてやるよ。」

    ジャン「ガキにそんなこと言われても何にも嬉しくないね。」

    トール「減らず口が...」

    シュッ

    トール「調子に乗んな!」

    ガッ!

    先程と同様にジャンはトールの攻撃を防御する。

    シュッ

    トールが後ろへ回り込む。

    ジャン「後ろ...だろ。」

    トール「な!?」

    ジャンがトールへとトンファーを振るう。しかし、トールはさらにジャンの後ろへと回り込んだ。

    トール「(こいつには反応できないだろ!)」

    バキッ!

    ジャン「ぐっ!」

    トール「がっ!」

    ズザァァ

    トール「(攻撃の瞬間即座にカウンターを決めやがった。あいつ、始めから一撃もらうつもりだったな。でも...)」

    ジャン「悪いがミカサからお前の攻略法を聞かせてもらった。お前の好きにはさせないぜ。」

    トール「へぇ。それであのカウンターか。」

    ジャン「...」

    トール「今のカウンター、ちっとも痛くなかったぜ。カウンターを出そうにも俺があんまり速いもんだから力を籠める暇がなかったか?」

    ジャン「...三回触れたよな?」

    トール「あ?」

    ジャン「俺のトンファーに三回触れたよな?」

    トール「ん~、確かそんぐらいじゃない?覚えてないけど。」

    ジャン「そうか。じゃあそろそろ殴っていい頃だな。」
  21. 21 : : 2015/01/30(金) 23:31:42
    トール「殴っていい頃?何だよそれ。」

    ジャン「今にわかるさ。」

    トール「そうかよ。なら見せてみな!」

    シュッ

    トールが動き出すより僅かに前...ジャンは装置のアンカーを発射していた。

    そして、トールがジャンの懐に入り込んだ時...

    ギュルルルル!

    トール「!?」

    ジャンは空中にいた。

    トール「(距離を取ったか。その対策もプログラミング済みだ。)」

    ビリビリビリ!

    トールは右手に雷の炎を集中させる。

    ジャン「知ってたよ。」

    パシュッ

    ジャンはトールの背後にある建物にアンカーを刺す。

    トール「神の審判(サンダー・ショット)...」

    ギュルルルル!

    トールが溜め動作を終えるよりも早く、ジャンはトールの懐に入り込む。それと同時にワイヤーの巻取りを急停止しトールへ蹴りを放った。

    シュッ

    トールは神の審判の溜め動作中の攻撃に対する回避も当然プログラミングしており、トールはジャンの後ろに回り込んだ。

    ドガッ!

    トールの蹴りがジャンの顔を捉える。

    トール「てめっ!」

    ジャン「捕まえたぜ。」

    ジャンは攻撃を受けた瞬間トールの足を掴んでいた。

    ジャン「さっきまでのツケ、2乗にして返してやるよ。」チャキッ

    ジャン「二乗返し(スクワーレ・インディエトロ)

    ドゴオッ!
  22. 22 : : 2015/01/31(土) 06:39:23
    ヤバい…




    この作品全部見ていたら




    自分の作品放置してしまった




    期待
  23. 23 : : 2015/01/31(土) 14:19:48
    >>22
    あるある 放置してしまう
    二乗ってあれでしょ?
    3×3とか4×4とかやつだよね
  24. 24 : : 2015/01/31(土) 17:30:52
    2乗で獄寺の2×2倍ボム思い出したw
  25. 25 : : 2015/01/31(土) 18:47:40
    >>22
    全部読んでくれたんですか!?ありがとうございます!
    >>23
    そうです。
    >>24
    10年後獄寺の2倍ボムを左右に投げる技ですね。ゲームだとかなり当てやすい印象があります。(フレイムランブル)
  26. 26 : : 2015/01/31(土) 19:09:46
    トール「がっ・・・」

    ズキンッ!

    トール「あああああああああ!!!!」

    トールは激痛の余り叫び声をあげた。

    トール「何だ今の技は・・・スクワーレ・インディエトロ、どういう意味だ!?」

    ジャン「二乗返しだ。」

    トール「二乗返し!?」

    ジャン「ああ。今の攻撃で俺は今までお前に与えていた筈の3発と技の発動時に浴びせた1発、合わせて4発を二乗して16発分にして返してやったんだよ。」

    トール「何だよそれ...チートじゃねぇか...」

    ジャン「お前らにだけは言われたくないな。」

    トール「そうかよ。」

    ジャン「もう一回食らわせてやる!」ダッ

    ジャンがトールへと攻撃を仕掛ける。

    トール「(くそ!いったん距離を取って...)」

    トールは後ろへ下がろうとする。その時...

    ズキンッ!

    トールの身体に激痛が走った。

    トール「(動け...ない...)」

    ブンッ

    トンファーがトールへ振り下ろされる。

    トール「この!」ガリッ!

    ジャン「な...」

    カッ!

    強烈な衝撃波がジャンを吹き飛ばした。

    ジャン「くっ...」パシュッ

    ギュルルル

    ジャンは立体機動で体勢を立て直す。

    ジャン「出やがったな...」

    ジャンの眼前に体長10メートルの銀髪の巨人が立っていた。
  27. 27 : : 2015/01/31(土) 19:19:59
    【現在公開可能な情報】

    二乗返し(スクワーレ・インディエトロ)

    ジャンが使用する技。能力を発動するとジャンのトンファーの攻撃力が0になり、この技を発動することで、今までに敵がトンファーに触れた回数+1(技使用時に敵に当てた分)の二乗回分攻撃したのと同等のダメージを一度に浴びせる。一応与えていた筈のダメージを二乗にして返す技という名目だが、防御で触れた分もカウントされるので極めて反則的な技である。ダメージが二乗になるのは雲の増殖の効果。
  28. 28 : : 2015/01/31(土) 21:08:54
    ……あっ…これって三じょu…いやなんでもないです
  29. 29 : : 2015/01/31(土) 23:32:18
    >>28
    ???(真面目に分からない)
  30. 30 : : 2015/01/31(土) 23:49:50
    ずっと見てます!! 期待です!
  31. 31 : : 2015/01/31(土) 23:52:57
    -港区-

    フレイ「紅の業火(ヘルフィアンマ)

    ボアッ!

    トーマス「うおっ!」

    リヴァイ、サシャ、コニーは余裕をもって回避した。トーマスもギリギリで回避した。

    リヴァイ「(当たり前だが強いな。だが、四人で掛かれば大したことはないレベルだ。その証拠に俺達の攻撃に対応しきれなくなってきている...)」

    リヴァイ「コニー、次は全力で行け。」

    コニー「はい?」

    リヴァイ「次で決める。巨人化しちまう前に殺すぞ。」

    コニー「分かりました。次で"倒し"ます。」

    リヴァイ「ふっ...サシャ、援護しろ!トーマスは適当にいけ!」

    トーマス「適当すか!?」ガーン

    コニー「極光・纏(アウローラ・メーテレ)!」

    ダッ!!!

    コニーは一瞬にしてフレイを間合いに捉える。

    コニー「三の型、昇日!」

    ブンッ!

    フレイはこの攻撃を回避する。

    サシャ「雷光の矢!」

    ピシュピシュピシュピシュピシュ!

    トーマス「暴風突打(トルネードスピア)!」

    ゴオオオオオ!

    二方向からの攻撃。フレイが紅の業火を使用するのは当然であった。

    ボアッ!

    フレイ「ふぅ...」

    リヴァイ「なに一息ついてるんだ?」

    フレイ「!?」

    フレイが気づいたとき、リヴァイは彼の背後に居た。

    リヴァイ「待ってたぜ。お前がその技(ヘルフィアンマ)で自ら視界を狭めるこの時をな。」

    ダッ!

    リヴァイがフレイへ斬りかかる。フレイの持つ技では成す術がないと思われたその時であった...

    サァァァァァ

    フレイの身体が一瞬霧に包まれる。

    フレイ「爆発(イクスプローズン)!」

    リヴァイ「!?」

    フレイが地面へ拳を叩き付ける。爆発が引き起こされる直前、リヴァイは...

    ロキの姿を見た。
  32. 32 : : 2015/01/31(土) 23:53:46
    >>30
    ありがとうございます!
  33. 33 : : 2015/02/01(日) 05:59:57
    ロキの部下?
    期待です
  34. 34 : : 2015/02/01(日) 13:56:22
    >>33
    期待ありがとうございます。
  35. 35 : : 2015/02/01(日) 14:50:48
    ドゴオオオン!

    コニー「リヴァイ兵長!」ダッ!!!

    ガシッ

    爆風で吹き飛ばされていたリヴァイをコニーがキャッチした。

    コニー「大丈夫ですか!?」

    リヴァイ「ああ、問題ない。だが...奴の方に問題ありだ。」

    コニー「え?」

    トーマス「コニー!」

    トーマスが爆心地を指差しコニーを呼んだ。コニーがその方向を見る。

    コニー「ロキ!?」

    リヴァイ「お前、何者だ!?」

    ロキ?「ああ?俺はロキだが。」

    リヴァイ「とぼけるな。お前がロキならさっきまでのフレイの姿はどう説明するつもりだ?」

    ロキ?「...そうだね。いい加減君たちをからかうのは止めにしよう。」

    リヴァイ「?」

    サァァァァァ

    ロキ?の身体が霧に包まれる。数秒後、霧が晴れる。

    リヴァイ「それがお前の正体か。」

    そこには銀髪の青年が立っていた。

    ビューレイスト「僕の名前はビューレイスト。ロキ様の部下だ。」

    サシャ「直属兵ですか。」

    リヴァイ「隠すような顔はしてないと思うが?」

    ビューレイスト「それはどうも。」

    コニー「おいおい待てよ!じゃあさっきまでのフレイやロキは何だったんだ!?」

    ビューレイスト「幻覚だよ。」

    トーマス「あの技の精度は幻覚で出せるレベルじゃなかったぞ!」

    ビューレイスト「いや、幻覚さ。確かに君たちの言う通り、通常の幻覚のリアリティを逸脱しているかもしれない。しかし、何にでも言えることだが多くの事を一度にやろうとするより一つのことに集中したほうがそれによって得られる効果は大きい。逆に、他の全てを犠牲にすることになるがね。」

    サシャ「いきなりどうしたんですか?」

    リヴァイ「要はその能力はあらゆるものを犠牲にし、それのみに特化することで得た能力だってことだな。」

    ビューレイスト「理解が早くて助かる。僕は今まで、自分が持つ術師としての力を全て他人の真似のみに費やしてきた。その結果身に着けたのがこの技...」

    サァァァァァ

    ビューレイストが再びロキの姿になる。

    ビューレイスト(ロキ)「完全模倣(イミラツィオーネ・コンプレート)だ。」
  36. 36 : : 2015/02/01(日) 17:15:29
    リヴァイ「幻覚の全てを他人の真似ごとに費やした...愚かなことこの上ないな。」

    ビューレイスト(ロキ)「言ってくれるね。」

    リヴァイ「真似は悪いことじゃねぇが、それだけじゃあ一番にはなれない。」

    ビューレイスト(ロキ)「それでもいいじゃないか。一番になれなくとも、限りなく一番に近づけるのなら僕はそれで満足だ。」

    コニー「その考え、全く共感できねぇな。一番になってこそなんぼだろ!」

    ビューレイスト(ロキ)「それはそれで良い考えだと思うよ。だが、他人のことまでとやかく言うのはどうかと思うね。」

    トーマス「まあ、てめぇの考えも一応分かった。だがな、今更普通のロキ一人現れたところで俺達は倒せないぜ。もっとも、巨人化できるっていうなら別だが。」

    ビューレイスト(ロキ)「巨人化...良いよ。やってみせよう。」

    トーマス「なに!?」

    サシャ「世界樹の力無しで巨人化できるんですか!?」

    ビューレイスト(ロキ)「完全模倣と言っただろう。人にできて僕に出来ないことは...」

    ガリッ

    ビューレイスト(ロキ)「ない!」

    カッ!

    リヴァイ達の前に、体長15メートルの巨人が現れた。その姿はもちろん、巨人化したロキと同様である。

    リヴァイ「離れるぞ!」

    コニー「え!?」

    リヴァイ「この距離じゃ奴の爆発(イクスプローズン)から逃れられない!」

    トーマス「分かりました!」

    ダッ!

    四人が一斉に走り出す。

    ビューレイスト(巨)「逃がすか!」

    メキメキメキメキメキメキ

    ビューレイストの右腕が膨れ上がる。

    ビューレイスト(巨)「爆発(イクスプローズン)!!!」

    ドゴオオオオオン!!!
  37. 37 : : 2015/02/01(日) 22:31:32
    -中野区-

    ジャン「(巨人化されたか。うなじの中に居るあいつを一回で仕留めるには何回分の攻撃が必要なのか...まあ、流石に100回分で攻撃すれば倒せるだろう。てことは、事前に9発殴ればいいわけだ。)」

    パシュッ

    ジャンがトールの左足にアンカーを刺す。

    ギュルルルル!

    ジャンが立体機動を開始するや否や、トールがワイヤーを掴みにかかる。

    ジャン「残念、外れだ。」

    スポッ

    アンカーが左足から抜き取られる。

    パシュッ ギュルルルル!

    ジャンは近くの建物にアンカーを刺すと同時にワイヤーを巻き取り、トールの背後に回り込む。

    ジャン「ふん!」

    ガガガッ

    ジャンはトンファーで三回トールの足を攻撃した。

    トール(巨)「この!」

    ブオンッ!

    振り下ろされた拳を、ジャンは立体機動を駆使して躱した。

    ジャン「でかくなってノロマになってんじゃねぇのか!?」

    トール(巨)「夢を見るのはここまでだぜ。」

    ジャン「!?」

    トール(巨)「雷光(ゴッドスプリンター)!」

    トールが雷光を発動させた瞬間...

    ドゴオッ!

    ジャン「がはっ!」

    ジャンが吹き飛ばされた。

    ズドオオン!

    トール(巨)「(攻撃を受ける瞬間に2回、トンファーを当てやがるなんて、恐ろしい奴だ。)」

    ジャン「く...そ...(巨人化した癖に全くスピードが落ちていないだと...それにこの攻撃力、一発受けただけで今にも気を失いそうだ。)」

    ロキの炎の増大、フレイの獣化、イズン・イズーナの感覚共有、フレイヤの自身からの植物の生成と、ほとんどの七神兵は巨人化することで新たな力を手にする。しかし、トールだけは巨人化しても何も変わらない。

    何も変わらないことこそが彼の最大の強みであった。一般的に巨人化した場合は動きが鈍重になる。しかし、彼は雷光を使用することで今までと同様の動きを実現させることができる。

    だが、彼の身体は巨人化することで巨大化している。巨大化して同じ動きをするということは実際のスピードはさらに速くなっているのだ。そして、攻撃時にはそのスピードと身体の重さが掛け合わされて絶大な威力を発揮する。

    ジャン「さて、どうしたもんかな...」
  38. 38 : : 2015/02/02(月) 20:58:31
    ジャンは必死に活路を考えていた。

    もしトールの攻撃をもう一度食らえば彼は恐らく死ぬ。そして、トールの攻撃を避けることも彼には不可能だった。

    つまり彼が生きるためには先手を打ち、なおかつ次の攻撃でトールを倒す必要があるのだ。

    ジャン「(考えろ...ミカサから聞いた事をフルに引き出すんだ...)」





    ミカサ「以上で説明は終わりよ。雷光(ゴッドスプリンター)の仕組みは理解できただろうか?」

    ジャン「ああ。バッチリだ。」

    ミカサ「流石ね。ここからは私の主観に基づいた彼の弱点を話そう。あくまでも主観であり、それが本当に彼の弱点である保証はないということを頭に入れておいて。」

    ジャン「分かった。」

    ミカサ「まず、彼はそこまで頭が良くない。バカではないし、こちらが仕掛けた罠には敏感だけど、戦い方は至極単純よ。雷光を使ったときはそれが顕著に表れているわ。」

    ジャン「単純か...まあ、それで十分通用するほどの力を持ってるってことだな。」

    ミカサ「そうね。そして、もう一つの弱点は雷光使用時のプログラミングの精度は意外に粗いと言うことよ。」

    ジャン「と言うと?」

    ミカサ「彼の雷光のプログラミングはコンピューターと同じで二択のみで組まれている。そのため、攻撃や防御を細かく分類できていない。」

    ジャン「パンチしかしなくなるってことか?」

    ミカサ「そうではない。攻撃方法はある程度分岐させて先読みできなくしていた。しかし、私が攻撃した際にはどのような攻撃にも同じ対処をしていた。斬撃の角度の変化だけでなく、蹴りや銃など攻撃方法を変えた場合でも彼は常に後ろへ回り込むという行動を取った。」

    ジャン「これは使えそうだな...」

    ミカサ「でも、彼は識別できなかったのではなくあえてそこに容量を回さなかったのだと思う。だから、必ずしもそうなるとは限らないことを覚えておいて。」





    ジャン「(あの時は使えそうって言ったけど、よくよく考えたら俺にはトンファーしか武器がない。せめて遠距離攻撃があれば...くそ!)」

    カッ

    ジャンは近くにあった石を蹴った。

    ジャン「(...そうだ。これだ!)」
  39. 39 : : 2015/02/03(火) 19:45:43
    トール(巨)「(動きがないな。何か仕掛けようとしているのか。それとも、万策尽きたのか...まぁ、どっちでもいいか。ん?)」

    ガガガッ!

    ジャンは突然、自分が叩き付けられたビルを三回トンファーで攻撃した。

    トール(巨)「(自棄になったか。やっぱり策がなかったってことだな。なら...さっさと片すか!)」

    トール(巨)「雷光(ゴッドスプリンター)!」ビリビリビリ

    トールの髪の毛が逆立つ。

    ジャン「(発動した...今だ!)二乗返し(スクワーレ・インディエトロ)!」

    ガキィッ!!!

    ジャンはトールが動き出す直前でビルを攻撃した。

    ヒュンヒュンヒュンヒュン

    ビルの破片がトールの方へと吹き飛ぶ。

    このビルの破片にトールの身体へダメージを与える力は当然ない。だが、彼は...

    ガッ!

    その破片を握りつぶした。

    ジャン「(やっぱり思った通りだ。)」

    トールがこの無意味な攻撃を無理に防御する理由。それは、彼が雷光発動時に組み込んだある動作が原因であった。

    その動作は"遠距離攻撃は全て握る"である。

    ジャンが先程自覚していたように、彼には遠距離攻撃の手段はない。強いてあげれば装置のアンカーを刺すことだけである。トールは放たれたアンカーを掴み取るためにこの動作をプログラミングした。しかし、他に遠距離攻撃を持たないジャンが相手であったため、トールは遠くから自分に迫る物体を識別するためのプログラムを組み込まなかったのである。

    ギュルルルル!

    トールが自分に飛んでくるビルの破片を全て握りつぶそうとする間に、ジャンはトールのうなじの後ろへと回り込んだ。

    そして、左側のアンカーをうなじへ放つ。

    ヒュンッ ガシッ!

    トール(巨)「掴んだぜ!」

    ジャンが放ったアンカーは"プログラム通り"掴み取られてしまった。
  40. 40 : : 2015/02/04(水) 16:38:51
    ギュルルルル!

    アンカーを掴まれながらも構わずジャンはワイヤーを巻き取る。

    ジャン「二乗返し(スクワーレ・インディエトロ)!」

    ドゴオッ!

    6×6=36発分の打撃がトールの右手を粉砕した。

    トール(巨)「(ここで使っただと!?)」

    ジャン「いけ!」

    パシュパシュッ

    ジャンは両方のアンカーを別々の方向に放った。左側のアンカーはトールの喉元へと向かう。それを見たトールはプログラム通り...

    バッ

    ジャンの後ろへ回り込んだ。

    ジャンは既にトールの間合いの中に居た。そのため、トールはこのアンカーの射出を近距離攻撃とみなしたのだ。

    そしてトールが回り込んだ先には、先程ジャンが放ったもう片方のアンカーがあった。後ろへ回り込むという行動を完了させていないトールはこれを回避できない。

    ザクッ

    トールの喉元にアンカーが突き刺さった。

    ギュルルルル!

    ジャンがワイヤーを一気に巻き取る。そして、彼はトールのうなじにへばりついた。

    トール(巨)「この!」

    ジャン「とったぜ!」

    うなじの後ろを取られたトール。だが、彼は冷静にうなじにいるジャンを平手で叩き潰そうとする。

    打撃攻撃しか持たないジャンがトンファーでうなじの中にいるトールを倒すには、最低でも5,6発当てたうえで二条返しを放つ必要がある。その間にジャンを叩き潰すことは容易なことだとトールは考えていた。

    その考えは正しい。しかし、それはジャンがトンファーで攻撃しようとした場合である。

    ドシュゥゥ

    ジャン「お前を倒すのはこいつだ!」

    ジャンが匣から取り出したのは、突入前にハンジから全員に配られた超硬質ブレードであった。

    ジャン「うおおお!」

    ザシュッ!

    トールの平手がジャンを叩き潰す直前に、超硬質ブレードがトールをうなじごと切り裂いた。
  41. 41 : : 2015/02/04(水) 17:37:55
    >>29
    三乗にはできないのかなー、って思ってました
    いやできるはずありませんね(笑)
  42. 42 : : 2015/02/04(水) 18:27:27
    >>41
    なにそれ、出来たら超怖いw
  43. 43 : : 2015/02/04(水) 18:32:24
    >>41
    もし出来たらジャン無双の始まりです(笑)
  44. 44 : : 2015/02/04(水) 19:46:27
    トール「(く...そ...)」

    うなじと一緒に巨人の身体から切り離されたトールは地面へと落下していく。

    切り落とされた両腕からは大量の血が流れだしていた。

    トール「(そうか、もう死ぬのか。嫌だなぁ。死にたくない。だって...俺達にはまだ、やりたいことがあるから。)」

    ドサッ

    ジャン「(危なかった。ダメもとで立てた作戦がうまくいったから良かったが...)」

    グラッ

    ジャン「うおっ!」

    本体を失った巨人の身体が傾き始める。ジャンは立体機動を使って地面へと降り立とうとした。

    ギュルルル...

    ジャン「...ぐっ!」

    突如、ジャンの身体に激痛が走った。

    ジャン「(どうやらもう戦うのは無理そうだな...)」

    スタッ

    トール「...てくれ。」

    ジャン「あ?」

    トール「助けて...くれ...両腕を縛るだけでいい...頼む...」

    ジャン「...」

    トール「そんなに軽蔑した面で見るなよ...俺だって、敵に助けを乞うなんて格好悪い真似...したくねぇよ...」

    ジャン「何でそうまでして生きたいと思うんだ?」

    トール「やりたいことが...あるからだ。」

    ジャン「それは例のラグナロクってやつか?」

    トール「外の世界を見てみたい。」

    ジャン「!?」

    トール「...俺達は、生まれた時からタイタンファミリーとして生きてきた...だからみんな...タイタンファミリーの目的に必要な世界しか知らないんだ...」

    ジャン「(バルドルの奴もそんなこと言ってたな...)」

    トール「でも、ラグナロクが完了すれば...俺達は自由に生きていいことになっていた...それで約束したんだ。フレイと...フレイヤと...イズンと...イズーナと...世界を旅するって!でも良く考えたら...他の皆も死んでるかもな...」

    ジャン「なるほどな。」

    テクテクテク

    ビリビリビリッ

    ジャンはトールの近くに歩み寄り、自分の衣服を引きちぎる。

    トール「助けて...くれるのか?」

    ジャン「てめぇにやられた傷のせいで、もう戦えそうになくてこれから暇だからな。」

    トール「...ありがとう。」

    ジャン「ちっ...それと他の仲間のことだが、俺以外の奴等はどいつもこいつも甘い奴等だから、死んでないと思うぜ。」

    トール「...それは...よか......」

    トールは意識を失った。

    ギュッ!

    ジャンはトールの右腕をきつく縛った。
  45. 45 : : 2015/02/04(水) 20:22:52
    イズイズは···生きてるのか?
  46. 46 : : 2015/02/04(水) 21:19:02
    >>45
    寝てるはず
  47. 47 : : 2015/02/04(水) 23:33:36
    >>45
    寝てます
  48. 48 : : 2015/02/04(水) 23:50:36
    -港区-

    リヴァイ達は爆発によりできたクレーターの外側で爆煙が立ち込めている様子を見ていた。

    サシャ「とんでもない威力ですね。一発食らったらアウトです。」

    トーマス「エレンさんはこんな奴を相手に勝ったのか...」

    コニー「どうすればあいつに勝てるんだ?」

    リヴァイ「...」

    サシャ「兵長、何とかなりませんかね?」

    リヴァイ「場合によっては何ともならんことはない。だが...」

    ズシンズシン

    リヴァイ「!?」

    ズシンズシンズシンズシン

    リヴァイ「コニー!サシャを抱えて一気に跳べ!トーマス、お前は俺につかまれ!」

    コニー「え、あ、はい!」

    コニーが返事をすると同時に、煙の中からロキもとい彼の姿をしたビューレイストが姿を現した。

    ビューレイスト(巨)「爆発(イクスプローズン)!」

    ドゴオオオオオン!!!

    ビューレイスト(巨)「...また避けられたか。」



    コニー「あっぶねぇ!兵長が指示してくれなかったら死んでたぞ!」

    トーマス「やっぱりすごいっすね...エレンさんの方が上ですけど。」

    リヴァイ「ああ?」

    トーマス「いえ、何でもありません!」

    サシャ「でも逃げるのが精一杯だなんて、いよいよ勝ち目が見えなくなってきましたね。」

    リヴァイ「いや、あの程度の猿まね野郎に勝つのは簡単だ。」

    コニー「てことは...良い策が思いついたんですね!」

    リヴァイ「策と言うには単純すぎるがな。てことで...」

    リヴァイがトーマスと目を合わせる。

    リヴァイ「死ぬなよ。」

    トーマス「ええ!?」
  49. 49 : : 2015/02/05(木) 01:02:07
    原作じゃあトーマスはもう○んでるからな…
  50. 50 : : 2015/02/05(木) 08:33:14
    期待ですね!
  51. 51 : : 2015/02/05(木) 17:47:58
    >>50
    ありがとうございます!
  52. 52 : : 2015/02/05(木) 18:08:48
    リヴァイ「...という訳だ。後は作戦通り頼む。」

    コニー「トーマス、死ぬなよ。」

    サシャ「お葬式って結構お金かかるらしいですよ。」

    トーマス「おいサシャ!俺は死なねぇぞ!」

    ズシンズシン

    リヴァイ「動き出したみたいだな。では、作戦開始だ。」

    ズシンズシンズシンズシン

    煙の中から再び姿を現したビューレイスト。彼は早々に右腕を膨れ上がらせる。

    コニー「極光(アウローラ)!」ダッ!!!

    コニーはサシャを抱えて跳躍する。トーマスは...

    トーマス「やべぇぇぇ!」タッタッタッ

    普通に走って逃げようとする。

    ビューレイスト(巨)「爆発(イクスプローズン)!」

    ドゴオオオオオン!!!

    再び巨大な爆発が引き起こされた。

    ビューレイスト(巨)「それにしてもリヴァイの姿が見えなかったが、一体どこに?」

    リヴァイ「俺はここだ。」

    ビューレイスト(巨)「!!?」

    リヴァイの声は、ビューレイストのうなじから聞こえてきた。

    リヴァイ「スキだらけを通り越して、スキしかなかったぞ。」

    ビューレイスト(巨)「いつの間に!?」

    リヴァイ「爆発が起きる寸前に飛び乗らせてもらった。お前が煙の中から出てきたときにはすぐ横のビルの中で待っていたんだが、気付かなかったらしいな。」

    ビューレイスト(巨)「(巨人化によって大きくなった死角を突かれたのか!?)くそ!」

    ビューレイストはうなじにいるリヴァイを攻撃しようとする。だが、当然間に合うはずはない。

    ザシュッ!

    ビューレイスト「ぐああ!」

    ビューレイストが巨人の身体から切り離される。

    リヴァイ「あっけなかったな。猿まね野郎。」
  53. 53 : : 2015/02/05(木) 18:09:58
    あっけない...逆に怪しい
  54. 54 : : 2015/02/05(木) 21:49:55
    ビューレイスト「何故だ...何故こうもあっさりと!」

    両手両足に重傷を負いながら、ビューレイストは叫んだ。

    ビューレイスト「君達がロキ様よりも強かったとでも言うのかい!?」

    リヴァイ「違うな。お前が本当にロキだったなら、俺達は負けていたかもしれない。少なくとも、こんなあっさり勝負が着くことはなかっただろう。」

    ビューレイスト「僕の完全模倣(イミラツィオーネ・コンプレート)が不完全だとでも?」

    リヴァイ「いや、正確だった。力に関していえばロキと同じだった。」

    ビューレイスト「なら何が違う!?」

    リヴァイ「...頭の中だ。」

    ビューレイスト「頭?」

    リヴァイ「お前は俺達をさっさと倒すために自ら接近してきたよな?あれがそもそもロキとしての戦い方としては間違いだ。一対多の戦いにおいて、ロキの強さは爆発(イクスプローズン)という広範囲攻撃での迎撃にある。」

    ビューレイスト「迎撃...」

    リヴァイ「自分は動かず敵が向かってくるのを待つ。そして敵が自分の爆発が届く範囲に入ってきたら攻撃する。これに専念されればよほどのスピードを持っていなきゃ手出しはできない。そして、そのよほどのスピードを持つ者に、俺もコニーも該当していない。恐らく、俺達の仲間でそれに当てはまるのはエレンだけだろう。そして、俺の見る限りでは一対多の戦いでロキはこの戦い方を貫いていた。」

    ビューレイスト「...」

    リヴァイ「お前、ロキの側近だろう?奴の戦い方は見てこなかったのか。」

    ビューレイスト「ええ。ロキ様はあの通りの性格だったから、いつも一人で任務に向かわれていた...しかし、それが僕の敗因になるとは...」

    サシャ「うまくいったみたいですね!」

    サシャとコニーが2人に歩み寄ってきた。

    リヴァイ「トーマスは?」

    トーマス「ここっす!」

    タッタッタッタッ

    リヴァイ「よく生きていたな。」

    トーマス「暴風突打(トルネードスピア)をジェット噴射にしたんすよ。」

    コニー「やるな。」

    ビューレイスト「さぁ、もう良いよ。」

    サシャ「はい?」

    ビューレイスト「トドメだよ。僕は生憎、自らの生になにも固執していない。」

    リヴァイ「...サシャ、麻痺で動けなくしろ。」

    サシャ「はい!」

    ビューレイスト「僕を生かすというのか。」

    リヴァイ「晴の守護者に"倒す"と言われていたもんでな。」

    コニー「兵長...」

    ビューレイスト「...ふっ。なんて甘い奴等だ。」

    サシャ「電撃の矢。」ビシュッ

    ビリビリビリ!
  55. 55 : : 2015/02/05(木) 22:53:19
    よくよく考えると常人なら電撃の矢で死にますよね?
  56. 56 : : 2015/02/06(金) 19:18:21
    >>55
    サシャのさじ加減次第です。
  57. 57 : : 2015/02/06(金) 19:35:55
    トーマス「...はぁ。連戦は流石にキツイぜ。」

    コニー「でもそろそろエレンが来るはずだ。フォルセティさんも来るし、もう少しの辛抱だろ。」

    リヴァイ「油断するのはまだ早いぞ。」

    サシャ「もうヘトヘトですよ~。」

    リヴァイ「甘ったれるな。」

    ズシン! ズシン!

    トーマス「この音、巨人か!?」

    リヴァイ「俺が討伐しておこう。お前たちは少し休め。」

    サシャ「兵長...」

    リヴァイ「俺が戻ったらすぐに出るぞ。まだああだこうだ言っている奴がいたら削ぐ。」

    サシャ「なっ!?(やっぱりこの人鬼です!)」

    タッタッタッタッ

    リヴァイは足音がする方へと向かって行った。



    テクテクテク

    コニー「もう戻って来た。」

    サシャ「ええ~、もっと休みたいです。」

    リヴァイ「削ぐか?」

    サシャ「早速出発しましょう!」

    リヴァイ「それでいい...!?」

    サシャ「どうかしましたか?」

    リヴァイ「お前、怠けて周をサボってるな。」

    サシャ「ばれましたか...て、まさか!?」

    リヴァイ「ああ...敵だ。」

    トーマス「またかよ。これで三連戦だぜ。」

    コニー「今度こそフレイかな。」

    リヴァイ「わからん。用心はしておけ。」
  58. 58 : : 2015/02/06(金) 22:26:29
    期待です‼︎
  59. 59 : : 2015/02/06(金) 23:10:21
    サシャが間違えたら…((ガクガク
  60. 60 : : 2015/02/06(金) 23:18:55
    >>58
    期待ありがとうございます。
    >>59
    死にます。
  61. 61 : : 2015/02/06(金) 23:41:24
    コニー「...近付いてくる。」

    気配の主は少しずつリヴァイ達に近付いていく。そして...

    リヴァイ「出たぞ!」

    トーマス「あ...あいつは?」

    サシャ「まさか!?」



    -世田谷区-

    ブロロロロ

    エレン「とうとう23区に入ったな。」

    バルドル「ここからは巨人の巣窟だ。」

    クリスタ「...」ゴクリ

    ズシン ズシン

    エレン「言ってる傍から巨人が来たぞ。どうするんだ?」

    ミカサ「フォルセティ。運転をお願いしても良いかしら?」

    フォルセティ「もちろんですとも。」

    ミカサ「ではよろしく。」

    ガチャッ

    ミカサはいきなりハンドルから手を放し運転席から飛び出した。その直後、フォルセティが運転席に座る。

    ズシン! ズシン!

    巨人がエレン達の乗る車の前に立ちはだかる。

    ミカサ「邪魔。」

    ザシュッ

    ズシィン!



    -港区-

    ???「よお、会うのは結構久しぶりだな。」

    サシャ「...ユミル!」

    リヴァイ「ユミル...七神兵か。」

    トーマス「はい。そんでもって俺達のクラスメイトで...クリスタのダチです。」

    ユミル「私の愛しいクリスタは元気してるか?」

    コニー「私の愛しいだと...てめぇ、おちょくってんのか!」

    ユミル「本当のことだよ。」

    サシャ「クリスタを誘拐するためのスパイだった癖にですか!?」

    ユミル「ああ。本当に愛しかった...私達の計画を完遂させるための道具としてな。」

    トーマス「んだと!?」

    サシャ「ユミル!あなたは絶対に許しません!」

    ユミル「その方がありがたい。これで...」ボウッ

    ユミルは右手から霧の炎を放出する。

    ユミル「心置きなくお前たちを殺せる。」

    ゴオオオオ

    コニー「何の音だ!?」

    トーマス「奴の後ろから何か...な!?」

    リヴァイ「急いでビルの上に退避しろ!飲まれるぞ!」

    ユミルの背後から姿を現したのは、高さ5メートルの大波だった。
  62. 62 : : 2015/02/07(土) 00:19:28
    ユミルは霧だっけ?
  63. 63 : : 2015/02/07(土) 00:26:41
    大波!?
    幻覚!?え?え?
  64. 64 : : 2015/02/07(土) 22:21:47
    >>62
    霧です。
    >>63
    幻覚です。
  65. 65 : : 2015/02/07(土) 22:42:54
    ザバアアア

    大波が周囲を飲み込む。

    リヴァイ達は大波の高さよりも高いビルに避難して難を逃れた。

    コニー「大波を発生させるなんて、あいつ霧の七神兵じゃないのかよ!?」

    トーマス「いや、霧だ。今のは幻覚だ。そのはずだ...」

    リヴァイ「自然物を創り出すと言っていたが、こんなものまで創造するとはな...(それにしてもなんてリアリティだ。バルドルからの話で今の攻撃が幻覚だとは最初から分かっていた。そのはずなのにあれが実体かもしれないと言う疑念を抱いてしまった...疑念を抱いていたままあの大波に飲まれれば、幻覚の水によって溺れ死ぬはめになる。)」

    サシャ「バルドルの言っていた通り、あの幻覚は本物と思っていたほうがよさそうですね。」

    ユミル「お前ら、悠長に作戦会議してんじゃ...」

    ピカッ!

    ユミル「ねぇよ。」

    ドオン!

    リヴァイ達のいるビルに雷が直撃した。彼らは雷が落ちる直前にビルから飛び降り、これを躱した。

    ユミル「これならどうだ?」

    サァァァァァ

    ユミルの前に無数の岩石が現れる。

    ヒュンヒュンヒュンヒュン!

    それらは一斉にリヴァイ達に襲い掛かった。

    トーマス「こんなもんでやられっかよ!」

    トーマスが暴風突打で岩石を吹き飛ばそうとする。だが...

    シュルルル ガッ!

    トーマス「な!?」

    トーマスの右腕が地面から出てきた蔓によって拘束された。

    リヴァイ「ちっ...」コォォォ

    ドウッ!

    岩石群はリヴァイの潔癖の炎によって粉砕された。

    コニー「植物も使うなんて、フレイヤの立場がないじゃねぇか。」

    ユミル「彼女には敵わないよ。所詮は幻覚、効かない奴には効かない。お前らにはこれでも十分みたいだけどな。」

    トーマス「くそ...」
  66. 66 : : 2015/02/08(日) 17:19:36
    -目黒区-

    ブロロロロ

    ミカサ「...フォルセティ、車を止めて。」

    フォルセティ「?...了解しました。」

    フォルセティが車を止めた。

    フォルセティ「どうかしましたか?」

    ミカサ「人が近づいて来ている。恐らくタイタンファミリーの人間だ。」

    エレン「俺も周を使ってるけど、何にも感じなかったぜ。」

    ミカサ「私の周はあなた達とは錬度が違う。故に範囲も私のほうが大きい。」

    クリスタ「???」

    バルドル「クリスタさんは分からなくても大丈夫だよ。」

    フォルセティ「あとどれくらいで現れますか?」

    ミカサ「1分ぐらい。相手は私がしよう。」

    エレン「いや、俺がする。少し準備運動させてくれ。」

    ミカサ「...いいだろう。」



    ウル「あ、エレン・イェーガー見つけたなり~。」

    エレン「...ウルか。」

    ミカサ「前のアジト襲撃であなたとアルミンが戦った直属兵ね。」

    ウル「今回は金髪キノコ頭はいないなりな。てことは目くらましの心配もないなりね。」

    エレン「...」ゴクゴクッ

    ボウッ!

    エレン「そんなのもう必要ない。」

    ウル「忘れたなりか?お前の攻撃は俺には当たらな」

    ボッ!ドゴオッ!

    ウル「...ごふっ!」

    エレン「昔の話だ。」

    ウル「(目は追いついていた。先読みも出来た。それでも防御が間に合わない程の速さだったなり。こんなスピード...)反則なり。」

    ドサッ

    エレン「わりぃな。立ち止まってる暇はないんだ。」

    クリスタ「すごい...」

    ミカサ「エレン、あなたの言う通りね。先を急ごう。」
  67. 67 : : 2015/02/08(日) 19:23:24
    ウルwww
  68. 68 : : 2015/02/08(日) 19:47:15
    ウルゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……




    トラソウル!!!!へい!!
  69. 69 : : 2015/02/08(日) 22:51:43
    -港区-

    リヴァイ「はぁ...はぁ...はぁ...」

    コニー「くっ...強い。」

    リヴァイ達はユミルの幻覚による攻撃によって徐々に体力を削られていた。

    ユミル「同級生のよしみだ。リングを置いていくんなら見逃してやってもいいぜ。」

    サシャ「誰が逃げますか!」

    ユミル「それは残念だ...」

    サァァァァ

    ユミルの前に再び無数の岩石群が現れる。

    ユミル「くたばりな!」

    ヒュンヒュンヒュンヒュン

    リヴァイ「やられるか!」

    ドウッ!

    潔癖の炎でリヴァイは岩石群を消し飛ばそうとする。しかし...

    ガッ!

    リヴァイ「ぐっ!」

    粉砕しきれなかった岩石の破片がリヴァイの顔に当たった。リヴァイのスタミナは底をつきかけており、炎の威力が弱まっているのだ。

    ガガガッ!

    トーマス「ぐあっ!」

    コニー「のわっ!」

    サシャ「うがっ!」

    四人を襲う岩石群の欠片は小さなものではあるが、確実に彼らの体力を奪っていく。

    ユミル「...!?」

    リヴァイ「......攻撃が止んだ。」

    トーマス「どういうことだ?」

    ユミル「ちっ...来やがったか。」

    サシャ「?」

    ブロロロロ

    一台の車がこちらへ向かってくる。

    キキィッ!

    リヴァイ「やっと来たか...」

    ガチャッ

    エレン「ようやく会えたな!ユミル!」

    ユミル「面倒なのが来ちまったな...!?」

    クリスタ「ユミル!」

    ユミル「...なんでお前がこんなところに居るんだよ。クリスタ!」
  70. 70 : : 2015/02/09(月) 23:04:30
    クリスタ「なんでって、決まってるでしょ!あなたと話をしに来たのよ!」

    ユミル「話?」

    クリスタ「ユミル、あなたのことは全部バルドル君から聞いた。私に近付いてきたのは、私と仲良くしてくれたのは私をいつでも攫えるようにするためだったんでしょ!?」

    ユミル「ああ。その通りだ。」

    クリスタ「なら...私に見せた笑顔は全部嘘だったの?」

    ユミル「ああ?」

    クリスタ「私の事、大好きって言ったのも嘘だったの?一緒に遊んだ時間も、あなたにとっては偽りの時間だったの!?」

    ユミル「...」

    クリスタ「答えて!」

    ユミル「ははは...クリスタ。お前相変わらず...」

    ユミル「バカだな」

    クリスタ「え...?」

    ユミル「"始めに私に近付いてきた理由はスパイのためでも、付き合っていく内に本心から好きになってくれたかもしれない。"とか思ってんだろ?お前のそう言うバカみたいに人を信じるところ、扱いやすくて大好きだったよ!」

    クリスタ「ユミル...?」

    ドサッ

    クリスタは両膝を地面に突いた。

    エレン「てめぇ!!!」

    ユミル「クリスタよぉ。もしまだ私のことを信じてるなら着いて来な。お前の姉に会わせてやるよ。同じ世界樹の生贄としてな!」

    クリスタ「お姉ちゃん...う...うわああああああん!」

    ユミル「ハッハッハッハッハッ!!!」

    エレン「ユミル!!!クリスタを泣かせやがって...お前は俺がぶっ飛ばす!」

    ユミル「かっこいいねぇエレンさんよぉ、やれるもんならやってみな!」
  71. 71 : : 2015/02/09(月) 23:17:21
    想像以上にユミルがゲスかった
    これはゲスルの誕生だな
  72. 72 : : 2015/02/10(火) 07:16:39
    ゲスルww
  73. 73 : : 2015/02/10(火) 18:31:36
    バルドルにユミルの心見て欲しい。
    期待
  74. 74 : : 2015/02/10(火) 20:07:37
    >>73
    期待ありがとうございます!
  75. 75 : : 2015/02/10(火) 22:09:44
    ゴクゴク

    エレンは2錠の死ぬ気丸を飲み込む。

    ボウッ!

    ユミル「何だかんだ言って、お前の超駆逐モードを見るのは初めてだな。」

    フォルセティ「バルドル坊ちゃま。」ヒソッ

    バルドル「なに?」

    フォルセティ「ユミル様は本心からあのようなことを言っておられるのですか?」ヒソヒソ

    バルドル「知らない。」

    フォルセティ「そんなはずが...」

    バルドル「本当は分かるけど言えないよ。これはエレンとクリスタだけで何とかしなくちゃいけない問題なんだ。」

    エレン「行くぞユミル。」

    ユミル「ああ。とは言っても、もう始まってるんだけどな。」

    ピカッ!

    ドオン!

    落雷がエレンを直撃した。

    ユミル「あっけないな...」

    エレン「幻覚如きで調子に乗るなよ。」

    ユミル「な!?」

    サシャ「すごいです!ユミルの幻覚が効いてません!」

    リヴァイ「奴には超直感がある。当然だ。」

    ユミル「この!」

    サァァァァ

    ヒュンヒュンヒュンヒュン!

    ユミルは岩石を創り出しエレンへと飛ばす。それらは全てエレンに直撃するも、エレンは無傷だった。

    エレン「どれだけ優れていようと、幻覚は俺には効かない。」

    ユミル「チートかよ!」

    エレン「次はこっちの番だ。」

    ボウッ! ギュイイイイン!

    ガッ!

    エレンは超高速の突進を放ち、ユミルの身体を突き飛ばした。

    コニー「エレンはやっぱりつえぇ!」

    エレン「...来るか。」

    カッ!

    まばゆい閃光が辺りを包み込む。

    光が収まり目を開けると、そこには体長7メートル程の巨人がいた。
  76. 76 : : 2015/02/11(水) 10:38:57
    原作で出てきたような巨人ですか?
  77. 77 : : 2015/02/11(水) 11:12:27
    エレンが相手だからユミルは他の奴ほど無双できないな
  78. 78 : : 2015/02/11(水) 19:17:40
    >>76
    外見は全く同じです。話し方は原作と違い流暢に話します。
  79. 79 : : 2015/02/11(水) 19:42:48
    リヴァイ「巨人化か。(さて、こいつは何が強化される...)」

    ユミル(巨)「巨人化を許した以上、お前はもう終わりだ。」

    エレン「言っておくが、真っ向勝負じゃ負ける気は毛頭ないぜ。」

    ユミル(巨)「はぁ?ロキに勝った奴に真っ向勝負なんてするわけないだろ。」

    エレン「...さっきも言ったが、幻覚なら俺には効かないぞ。」

    ユミル(巨)「そんなことは百も承知だっての。」

    エレン「なら...」

    ガッ

    突然ユミルが自分の歯を右手の指で摘まんだ。

    ブチッ!

    トーマス「はぁ!?」

    フォルセティ「自分で抜いた?」

    歯が抜き取られた部分には巨人の再生能力によってすぐさま新しい歯が生えた。

    そして、ユミルは抜き取った歯を右手に握りしめ念じ始める。

    サァァァァ

    ユミルの前に無数の岩石が浮かび上がる。

    エレン「やっぱり幻覚か。懲りない奴だ。」

    バルドル「(違う。あれは...)」

    ヒュンヒュンヒュンヒュン!

    岩石群が一斉にエレンへ襲い掛かる。しかしエレンは避ける素振を見せない。

    バルドル「避けて!それは実体だ!!!」

    エレン「な!?」

    バルドルの声を聞きエレンは岩石群を回避する。そして、彼の身体と岩石群が最接近した時、彼は直感した。

    エレン「(バルドルの言う通り、正真正銘の実体だ...)」

    ザッ

    エレン「助かったぜバルドル。」

    バルドル「エレンさんも良く回避したね。」

    サシャ「でも無から実体を創り出すなんてあり得ません!ユミルは一体何をしたんですか!?」

    ミカサ「簡単な話。元が無ではなく有だったからよ。」

    コニー「あの歯か!」

    リヴァイ「それでも相当のチート技であるのは間違いないがな。」
  80. 80 : : 2015/02/12(木) 17:42:01
    錬金術かな?
  81. 81 : : 2015/02/12(木) 19:55:54
    >>80
    錬金術は等価交換の法則の下、同質量のものしか創り出せませんが、ユミルの技は歯一本から無数の岩石を創ったり、構成元素が全く違うものを創ったりと何一つ理論に基づいてません。
  82. 82 : : 2015/02/12(木) 20:23:24
    エレン「その技、骨から何でも創り出せるのか。」

    ユミル(巨)「そう言う訳じゃねぇよ。お前、北欧神話に出てくるユミルって巨人の話は分かるか?」

    エレン「...知らねぇ。」

    バルドル「原初の巨人"ユミル"のことだね?」

    ユミル(巨)「お、さすがバルドル。裏切り者だけあるな。」

    バルドル「...まあね。」

    ユミル(巨)「バルドルの言う通り、私が言っているのはその"ユミル"だ。そして、お前らに知っておいて欲しいのは"ユミル"の死後。」

    サシャ「死後?」

    バルドル「オーディンを含む三人の神に死体を解体された話か。」

    ユミル(巨)「そうだ。神話によれば三神はユミルを解体し、血から海や川を、身体から大地を、骨から山を、歯と骨から岩石を、髪の毛から草花を、睫毛からミズガルズを囲う防壁を、頭蓋骨から天を造り、ノルズリ、スズリ、アウストリ、ヴェストリに支えさせ、脳髄から雲を造り、残りの腐った体に湧いた蛆に人型と知性を与えて妖精に変えたとされる。」

    コニー「???...わけわかんねぇ。」

    フォルセティ「要するに、世界の素となったということです。」

    ユミル(巨)「要約ご苦労さん。バルドル、こいつらに説明するのは面倒だから、代わりにお前が説明しろよ。私の力を知らなくても、その心を見る能力で分かるだろ。」

    ミカサ「バルドル、どういうことなの?」

    バルドル「ユミルの能力は、その神話を体現したものなんだ。つまり...彼女は自分の血から海を、身体から大地を、骨からは山を、歯からは岩石を、髪の毛からは草木を創り出すことができる。もちろん、幻覚ではなく本物の...」

    トーマス「そんなふざけたことが...」

    ユミル(巨)「私の強さは理解できたか?降参するなら今のうちだぜ。」

    エレン「降参?どこにそんな必要があるんだ?」

    ユミル(巨)「そうか。お前には切望(ブラーマ)とか言う馬鹿げた技があるんだったな。でも、それを使ったところで...」

    エレン「それを使う必要もない。」

    ユミル(巨)「何だと!」

    エレン「"今の"お前では、普通の俺にも勝てないぜ。」
  83. 83 : : 2015/02/13(金) 21:59:22
    キュクロ「more DEBAN!!」
  84. 84 : : 2015/02/13(金) 22:51:41
    >>83
    キュクロからもらった死ぬ気丸が出る度に彼を思い出してやってください(・・;)
  85. 85 : : 2015/02/13(金) 23:07:26
    ユミル(巨)「私の力が理解できてないみたいだな。」

    エレン「理解しているさ。」

    ユミル(巨)「そんなに言うなら見せてみろよ!」ブチッ

    サァァァァ

    ヒュンヒュンヒュンヒュン!

    エレン「...」

    バババババッ

    エレンは高速移動で飛んでくる岩石を躱す。

    ユミル(巨)「速いな。」

    シュルルル ガシッ!

    エレン「!?」

    エレンは足元から生えて来た草に身体を縛られてしまう。

    ユミル(巨)「そのスピードも、捕まえちまえば無意味だ!」

    ヒュンヒュンヒュンヒュン!

    再び岩石群がエレンに襲い掛かる。何とか草による拘束から逃れようとするエレンだったが、敵わず直撃を受けてしまった。

    エレン「がはっ!」

    ユミル(巨)「手も足も出てねぇな!」

    ブチッ サァァァァ

    ユミルの前にまたしても岩石が現れる。

    エレン「...やはりそうなんだな。」

    ユミル(巨)「ああ!?」

    ボウッ!

    エレンは自身を拘束していた草を駆逐の炎で燃やし、拘束から逃れた。

    ユミル(巨)「ちっ、出れたか。それよりさっき何か言ってたようだが...何が"やはり"何だ?」

    エレン「お前、俺の事を本気で殺しに来てないだろ。」

    ユミル(巨)「はぁ!?何をほざいてんだか。私にお前に対しての情があるとでも思ってんのか?もしそうなら、クリスタ以上の馬鹿だな。」

    エレン「お前が俺をどう思っているのかなんて分からねぇよ。ただ、一つだけ確信したことがある。お前やっぱり...」

    エレン「クリスタのこと好きだろ?」

    クリスタ「!?」

    ユミル(巨)「なんだと...」
  86. 86 : : 2015/02/14(土) 16:15:57
    ユミル(巨)「やっぱりお前、馬鹿だろ。根拠もないのにそんなこと...」

    エレン「根拠ならあるさ。それほどの力がありながら、未だに俺達が生きているのがその証拠...」

    ユミル(巨)「さっきから言ってんだろ!お前らへの情なんかない!」

    エレン「かもな。でも、クリスタへの思いは明白だ。」

    ユミル(巨)「わけわかんねぇな。回りくどいこと言ってないで教えろよ!その根拠ってやつをよぉ!」

    エレン「そうだな。なら、単刀直入に聞く。お前、なんでさっきから同じ攻撃しかしてこないんだ?」

    ユミル(巨)「はぁ?そんなもん、お前にはそれだけで十分だからに決まってんだろ。」

    エレン「草での攻撃ならまだしも、補助なしには全く通用していない岩石攻撃が俺を倒すのに十分?違うな。本気で俺を倒したいんなら、大津波を起こすでも山を降らすでもすれば良い。お前の能力的に不可能ではないはずだ。そうなれば、いくら俺でも切望(ブラーマ)無しでは手も足も出せないだろう。」

    ユミル(巨)「そんなこと出来ねぇよ。そこまで便利な技じゃない...」

    エレン「確かに、ここでは出来ないだろうな。」

    トーマス「エレンさん、さっきから言ってることが支離滅裂っす。」

    ミカサ「黙って聞いてなさい。」

    エレン「ここでそんな技を使えば、クリスタが無事では済まないからな。」

    ユミル(巨)「さっきから言わせておけば!そんなもんお前の憶測にしか過ぎないだろうが!根拠とは言えない!」

    エレン「ちゃんとした根拠なら別にある。」

    ユミル(巨)「なに!?」

    エレン「クリスタが攫ったのがロキであること、それが一番の根拠だ。」

    ユミル(巨)「っ!?」

    エレン「今まで一緒に過ごしてきて、十分な信頼を得たお前がクリスタを誘拐するほうがロキにやらせるよりもずっと簡単で確実だ。そもそも、そのためにお前はクリスタの傍に居たんだろう?にもかかわらずロキが攫いに来た。それはお前がクリスタを誘拐するという行為を躊躇した動かぬ証拠だ!」

    クリスタ「ユミル...本当なの?」

    ユミル(巨)「...せぇ」

    クリスタ「ユミル?」

    ユミル(巨)「うるせぇんだよ!どいつもこいつも!私は七神兵ユミル、お前らの敵!お前らなんか...クリスタなんか...何とも思っちゃいねぇんだよ!」

    ダッ!

    ユミルが跳ぶ。

    そして、エレンへと右手を振り下ろしにかかる。その瞬間...

    シャッ

    ユミル(巨)「!?」

    エレンはユミルの喉元に迫っていた。

    エレン「クリスタへの想い...それがお前の敗因だよ。」

    ザクッ!
  87. 87 : : 2015/02/14(土) 19:47:49
    エレンの右拳がユミルの喉に突き刺さった。

    エレン「はぁぁぁ!」

    ズボッ!

    エレンは巨人の身体からユミルの身体ごと自分の拳を引き抜いた。

    クリスタ「ユミル、大丈夫!?」

    タッタッタッタッ

    ユミル「...クリスタ。」

    クリスタ「良かった...」

    ユミル「良かった?何言ってんだお前、私はお前の敵...」

    バルドル「いい加減素直になりなよ。君はもう負けたんだし、強情を張ったところで何の意味もないよ。」

    ユミル「っ...エレン、お前は私を許すのか?」

    エレン「さぁな。クリスタ次第だ。」

    ユミル「どうなんだクリスタ...」

    クリスタ「裏切られたのはショックだったけど、それでも...ユミルは私の一番の親友。もちろん許すよ。」

    ユミル「...」

    クリスタ「ただ、一つ言わせて。」

    ユミル「?」

    クリスタ「ユミルのバカヤロー!!!!!!」

    エレン「!?」

    クリスタ「散々酷いこと言って、私がどれだけ悲しかったと思ってるの!!!!!!」

    ユミル「...わりぃ。」

    クリスタ「シガンシナに帰ったら、ケーキ奢ってもらうから。」

    ユミル「ふっ...とびっきりのを奢ってやるよ。」

    エレン「(耳が...)」キーン

    バルドル「良かった良かった。」

    フォルセティ「バルドル坊ちゃま、一つ質問をよろしいでしょうか?」

    バルドル「何だい?」

    フォルセティ「エレン殿は始めからユミル様の本心に気づいておられたのですか?」

    バルドル「うん。出発する時点で薄々感づいてたみたいだよ。だからこそクリスタさんを連れていこうとしたんだ。」

    フォルセティ「やはりそうでしたか。しかし、その割にはユミル様に本気で怒っていたような...」

    バルドル「理由は一つ。好きな子を泣かせたからさ。」

    フォルセティ「あ、なるほど。腑に落ちました。」

    ミカサ「チッ...」イライラ
  88. 88 : : 2015/02/14(土) 22:37:03
    ミカサww雰囲気台無しw
  89. 89 : : 2015/02/15(日) 00:11:50
    リヴァイ「良い雰囲気になってるところ悪いが、これからの事を決めないとな。」

    トーマス「これからの事って、残っているのは...」

    サシャ「オーディンですね。」

    コニー「でもまだフレイが残ってるんだよな。放っておいていいのか?」

    バルドル「良くはないけど、5人も七神兵が倒されたんだから、さすがにアジトに呼び戻されていると思うよ。」

    エレン「もう行くしかないってことだな。」

    サシャ「でも、オーディンは七神兵が残り二人だってことを知っているんでしょうか。」

    ユミル「あいつにはフギンとムニンがいる。当然知っているだろう。」

    トーマス「誰だそいつ?」

    バルドル「おじいちゃんの飼ってる鳥。情報収集のエキスパートなんだよ。」

    クリスタ「鳥さんを使って情報収集なんて、意外と可愛いところがあるんだね。」

    エレン「(可愛いって言うか...想像するだけで吹き出しそうになる。)」

    リヴァイ「今後の作戦についてはそれでいいだろう。他に、まだ生存しているここに居ないメンバーとの合流についても話し合うべきだが、それよりも前に決めておくべきことがある。」

    ミカサ「ユミルの処遇ね。」

    クリスタ「ユミルはもう敵じゃないよ!」

    ミカサ「分かってる。殺したり拷問したりしようとする気はない。でも、野放しにしておくほど信用も出来ない。」

    ユミル「だったら縄でもなんでも使って拘束しな。それぐらい別に構わないぜ。」

    エレン「ミカサ、実はユミルをどうするかはもう決めてあるんだ。」

    ミカサ「...どうするの?」

    エレン「ユミルには、俺達がアジトへ攻め込んでいる間クリスタの護衛をしてもらう。」

    ミカサ「な!?」

    リヴァイ「正気かエレン。」

    エレン「確かにユミルを味方として信用することは出来ない...でも、彼女のクリスタへの想いは信用出来る。だから、任せてみようと思うんだ。」

    フォルセティ「当初の予定では護衛は私一人で少々不安でありましたから、ユミル様が協力してくださるのであれば心強い限りです。」

    ミカサ「エレンの意見であるなら受け入れよう。ユミル、信用して良いのね?」

    ユミル「クリスタの身の安全に限り保証してやる。」

    リヴァイ「残るは突入準備だけだな。まずは生きている戦える味方の確認だ。ここに居るメンツは良いとして...」

    トーマス「そういや、アルミンが居るんだった。フォルセティ、アルミンのケガを治してくれ。」

    フォルセティ「お任せください。」

    エレン「まずはアルミンの居る場所へ向かおう。トーマス、アルミンの居る場所まで先導してくれ。」

    トーマス「了解です!」
  90. 90 : : 2015/02/15(日) 09:31:24
    そういえばミカサはエレンが好きなんだよなぁ〜
  91. 91 : : 2015/02/15(日) 14:55:14
    >>90
    最近初期の設定があまり出せなくて困ってます(・・;)
  92. 92 : : 2015/02/15(日) 15:35:35
    -タイタンファミリーアジト-

    アジトではオーディンがフレイと連絡を取っていた。

    フレイ『他の七神兵は全員やられたのか。』

    オーディン「ああ、彼らは想像以上に強くなっていたようだ。時期にアジトへ攻め込んでくるだろう。至急アジトへ撤収してくれ。」

    フレイ『了解した。』

    ブチッ

    オーディン「少々無理をしてでも前の襲撃で殺しておくべきだったか...」

    アニ「あんたら以外全員やられたって本当かい?」

    オーディン「アニ・レオンハート...そうか、君がまだ残っていたか。早速警備に就いてくれ。場所は以前任せた所だ。」

    アニ「...」



    -目黒区-

    ブロロロ

    目黒区を走る一台の車にはエレン、ミカサ、リヴァイ、トーマス、バルドル、フォルセティの6人がアルミンの居る世田谷区へ向かっていた。

    ミカサ「...ハンジから、他の皆の安否の連絡があった。まずジャンの事だけど、彼は生きているけどケガがかなり酷いらしい。アジト突入に参加するのは厳しいようだ。」

    リヴァイ「ぺトラは死んだ。」

    エレン「な...ぺトラさんが...」

    ミカサ「エルドとオルオはまだ一般市民を逃がしている最中だが、そろそろ戻って来れるらしい。ので、2人が戻って来次第作戦を決行しよう。」

    エレン「待てよ。ミケさんとグンタさんは?」

    ミカサ「その2人は不明よ。連絡が取れないの。」

    リヴァイ「作戦に参加することは出来ないだろうな。」

    エレン「...」

    トーマス「そういや、残る敵は本当にフレイとオーディンだけなんですよね?」

    ミカサ「恐らく。」

    トーマス「某家庭教師マンガにみたいに(リアル)七神兵みたいなのが出てきたら嫌ですね...」

    エレン「あのなー、それならオーディンも偽物になっちまうじゃねぇか。」

    リヴァイ「さすがにそれはないだろうが、オーディンの直属兵は居ないのか?」

    バルドル「厳密に言えばおじいちゃんの直属兵はファミリー全員。だから、特別おじいちゃんの護衛を担当しているような兵士は居ないよ。」

    トーマス「てことは、残る強敵は本当にその2人だけなんだな...」

    エレン「いや、まだ居る。」

    トーマス「え?」

    エレン「アニだ。」
  93. 93 : : 2015/02/15(日) 18:44:50
    -タイタンファミリーアジト-

    オーディン「...どうした?何故返事をしない。」

    アニ「心が見えるんでしょ?なら言わなくても分かるだろう。」

    オーディン「...」

    アニ「そもそも、エレン達があんた達のアジトを襲った後の会議の時点で気付いていた筈だ。だから本当ならあの時事を起こすつもりだった。でも、あんたは何も反応して来なかった。それがあんまりにも不気味で結局止めにしたんだけどね。」

    オーディン「話が飛躍していて何が何だかさっぱり...」

    アニ「心が見えると言い張っておきながら、それはないんじゃないの。とぼけてないでいい加減教えなさいよ。」

    アニ「私があんたを殺そうとしているのに気付きながら、どうして今まで見過ごしてきたのかを...」

    オーディン「いつでも消せる雑魚に構う必要はない。そう思っただけだよ。」

    アニ「へぇ...」

    オーディン「そもそも、お前たちが裏切り者になる可能性を炙り出すために中央大広間を守らせたのだからな。」

    アニ「なんだって...」

    オーディン「あそこがこのアジトの中で一番敵に遭遇する可能性が高い。お前とこのアジトで初めて会った時、敵意こそは見えなかったがエレン・イェーガーへの未練が見えた。彼に会ったても尚私達への敵意が見えなければ蚊程は信用してやろうと思っていたのだが...期待を裏切られて残念だったよ。」

    アニ「あはっ!あはははは!」

    オーディン「...」

    アニ「笑えるわ。心が見える癖に、普通の人間よりも疑り深いのね。それじゃあ何のための能力何だか...でも、今回ばかりは感謝しなきゃね。あんたのその懐疑心のお陰で、私達は正しい道へと進めたのだから。」

    ボウッ!

    アニがイェーガーリングに霧の炎を灯す。

    アニ「イェーガーリングと、エレンに渡された進撃匣...この二つの力であんたを殺す!」

    オーディン「いいだろう。掛かってこい...」

    シャッ

    オーディンの右手に主神の槍(グングニール)が握られる。

    アニ「言われなくても...開匣(かいこう)!」
  94. 94 : : 2015/02/15(日) 19:34:24
    流石アニ!!俺のよm…いやなんでもないです
  95. 95 : : 2015/02/15(日) 22:50:54
    >>94
    アニはエレン達と違って容赦ないですから気を付けてください(笑)
  96. 96 : : 2015/02/15(日) 23:26:01
    -世田谷区-

    ブロロロロ

    アルミン「こんなところに車...?」

    ガチャッ

    エレン「よぉアルミン!」

    アルミン「エレン!」

    トーマス「待たせて悪いな。」

    アルミン「いや、呼んでくれただけで十分だよ。」

    フォルセティ「早速治療しましょう。」ボウッ!

    フォルセティが晴の炎を灯す。

    アルミン「どのくらいで治りますかね?」

    フォルセティ「30分程あればかなり回復すると思いますよ。」

    エレン「たった30分で...すげぇな。」

    バルドル「えっへん。」

    エレン「何故お前が威張る。」



    -タイタンファミリーアジト-

    ライナー「本当に俺達はここに居て良いのだろうか。」

    ベルトルト「それは、加勢できるのならしたほうが良いだろうけど、僕達の力じゃ足手まといになるだけだ。2人が戦っている部屋へ誰も通さない。この任務を全うすることだけを考えよう。」

    ライナー「...ああ。」

    ベルトルト「(でも、僕だって気持ちは同じだ。僕達にもっと力があれば...アニ、絶対死なないで...)」



    オーディン「進撃匣と言うからどんな強力な兵器が出てくるかと思えば、指輪だとはな。」

    アニ「ただの指輪じゃない、私の幻覚能力を最大限に高めてくれる優れものさ。」

    オーディン「それはすごい。だが、心が見える私に幻覚が効くと思うかね?」

    アニ「思わないね。」

    オーディン「だったら無駄...と言うわけでもないのだろう。」

    アニ「さすが読心者。分かってるじゃないか。」

    オーディン「そうでなくても察しはつく。七神兵の中にも実体を創り出せる術師はいたからな。」

    アニ「ユミルか...あいつの技と一緒にされるのは困るね。私の技とじゃ"世界"が違う。」

    オーディン「ほほう。面白い言い回しだね。」

    アニ「それはどうも。褒めてもらったお礼に、あんたに六道輪廻の第零の道を見せてあげる。」
  97. 97 : : 2015/02/16(月) 00:27:34
    >>94
    そうさ!アニは僕の嫁d...。

    返事が無い、ただの馬面の様だ。
  98. 98 : : 2015/02/16(月) 22:45:24
    >>97
    ジャン「馬!?咬み殺す!」
  99. 99 : : 2015/02/16(月) 23:13:29
    オーディン「第零の道?人の死後に六道輪廻以外の行き先があるというのかね?」

    アニ「あるさ。一番メジャーなところが。」

    オーディン「...極楽浄土か。」

    アニ「極楽浄土は六道輪廻とは別の世界。そして、私の第零の道・極楽道の能力は、阿弥陀仏の召喚。」

    オーディン「ふっ...何とも滑稽な能力だな。だが仏を呼び寄せることができれば確かに私にも勝てるだろう。しかし、世の中にそんな都合の良い能力は無い。阿弥陀仏の召喚と言っても、お前が出来るのは魂の召喚だけのようだね。」

    アニ「その通り。そして魂だけでは仏と言えども何もできない。だから、第零の道は本来使い道のない能力だ。でも、進撃匣の力がこの能力に道を示した。」

    サァァァァ

    アニの背後に霧がかかり始める。

    アニ「魂には力がない。それは実体がないからだ。それなら、魂の入れ物を創り出せば良い...」

    オーディン「なんと...」

    霧の中から姿を現したのは金色に輝く全長25メートル程の阿弥陀如来像であった。

    アニ「進撃匣で強化した幻覚で創った像さ。これに、阿弥陀仏の魂を移すことでこの像は実体となる。」

    スッ

    アニが右目に手を当てる。

    アニ「第零の道・極楽道。」

    ヴヴン

    アニの目の数字が零へと変わる。その瞬間...

    ヴヴン

    阿弥陀如来像の眼に光が点った。

    アニ「行くよ..."金剛如来"。」

    オーディン「悪いが先手は...私が頂く!」

    ダッ!

    オーディンがグングニールを携えて突進する。それと同時に、アニは右目を再び手で覆った。

    オーディン「(戦闘中に片眼を塞ぐとは、愚かなり!)」

    オーディンとアニとの距離が約5メートルに迫った瞬間...

    ドゴオッ!

    "金剛如来"が目にもとまらぬ速さでオーディンの身体を払い飛ばした。

    アニ「言っとくけど、それ以上入ったらアウトだよ...て、もう遅いか。」
  100. 100 : : 2015/02/16(月) 23:18:16
    【現在公開可能な情報】

    〇アニの進撃匣

    属性:霧
    使用者:アニ

    指輪の形をした進撃匣。匣そのものに特殊な能力は無いが、幻覚能力を著しく高めることが出来る。元々の名前は不詳で、アニはこれに特に名前を付けていない。"金剛如来"はこの匣無しでは発動できない。ちなみに棘が仕込まれているが何のためにあるのかは不明。
  101. 101 : : 2015/02/17(火) 18:02:42
    (字が読めなかったとか言えない…)
  102. 102 : : 2015/02/17(火) 21:33:23
    >>101
    金剛如来(こんごうにょらい)です
  103. 103 : : 2015/02/17(火) 22:07:02
    オーディン「ぬぅ...」ムクッ

    アニ「歳が歳だから脆いかと思ってたけど、結構頑丈なんだね。」

    オーディン「その技...専守防衛の技か。」

    アニ「隠し事は無駄だから白状するよ。正解さ。」

    オーディン「発動条件は敵の攻撃がお前の周りの半径5メートルの円に入ることか...」

    アニ「(やっぱり分かられるか。本当に厄介な力ね。でも...)」

    オーディン「弱点は?」

    アニ「...」

    オーディン「弱点は?」

    アニ「...私の心の中からこの技の弱点を引き出そうとしたところで無駄だよ。」

    オーディン「弱点がないとでも言うのか。」

    アニ「違うね。正確に言えば、私も知らないのさ。なにぶん取得したばかりの技でね。私はこの技の弱点や限界を把握してないの。」

    オーディン「いや、お前なら一週間もあれば技を習熟することは容易だった筈...敢えてそれを避けたな。」

    アニ「そういうこと。分かったらさっさと攻めてきな。いろんな角度や種類の攻撃を繰り出して、私の技の弱点を探ってみなさい。」

    オーディン「言われなくても...」

    投擲のモーションに入るオーディン。

    オーディン「ぬん!」ブオンッ!

    オーディンはグングニールを勢いよく投げ付けた。

    ガキィン!

    金色如来はそれをいとも容易く弾き飛ばす。

    オーディン「(遠距離攻撃ならばこちらは無害...ひとまず距離を取っておくか。)」

    サァァァァ

    オーディンの前に十数本のグングニールが現れる。

    原理は単純。雲の炎で増殖させたのだ。さらに、グングニールの矛には嵐の炎と雷の炎が付加されている。

    アニ「(七属性全てを使えるのは伊達じゃないね。でもそのぐらい、耐えてもらわなきゃ困るよ!)」

    シュシュシュシュシュ!

    キィン!

    オーディン「ぬ...(全て弾くか。)」

    オーディンは一度の掌打で全ては弾けないように軌道を調整していた。にもかかわらず、彼の鼓膜に響いた槍を弾く音は一度であった。

    つまり、アニの金剛如来は音速を超える防御速度を誇っていると言うことになるのだ。

    オーディン「ならば最大火力で押し切るまで!」

    ズズズズズ

    オーディンの右手に身の丈の5倍はあろうかという巨大な槍が現れた。さらに、矛には雲、霧を除く全ての炎が纏われ、色鮮やかに輝いている。

    オーディン「ぬおおおおお!」ドシュゥ!

    ガキィン!

    金色如来は、それすらも無慈悲に弾き飛ばす。

    アニ「そろそろ、私のターンだね。」

    そう言うとアニは右手を右目から外し、今度は左手で左目を覆った。
  104. 104 : : 2015/02/17(火) 23:57:47
    敢えて把握しない事で弱点を隠すのか
  105. 105 : : 2015/02/17(火) 23:58:14
    敢えて把握しない事で弱点を隠すのか
  106. 106 : : 2015/02/17(火) 23:58:45
    ごめんなさい。連投した。
  107. 107 : : 2015/02/18(水) 19:49:50
    アニー蹴って欲しい!! とエレンが言っていましたー
  108. 108 : : 2015/02/18(水) 21:32:55
    >>107
    アニ「え///」
  109. 109 : : 2015/02/18(水) 22:05:55
    アニ「金剛如来・攻式。」

    オーディン「(奴の心から察するに、この技は私が繰り出した攻撃の威力の和に比例した威力の反撃を繰り出す技だ。だが...攻撃手段が読めない。)」

    アニ「さて、鬼が出るか蛇が出るか...」

    ボアアアア!

    金剛如来の前に無数の火の玉が発生する。

    そして、すぐさま放たれた。

    ドドウッ!

    オーディン「ぬっ!」バババッ

    高速移動によりオーディンは火の玉の軌道から逃れる。

    オーディン「(攻式と言うことは今の奴は無防備...ここを攻める!)」

    オーディンがアニへ突進を仕掛けるため右足に力を込める。その瞬間だった。

    ボァッ!

    オーディン「ぐっ!」

    オーディンの背中が燃え上がった。さらに...

    ヒュンヒュンヒュンヒュン

    回避した筈の無数の火の玉が襲い掛かる。

    オーディン「(まさか...追尾式か!?)おのれ!」

    ボボボボボウッ!

    アニ「...まさか追尾する火の玉を出すなんてね。さすが阿弥陀仏様だよ。」

    オーディン「全くだ。」

    アニ「!?」

    オーディンが炎の中から姿を現す。無数の火の玉が直撃した筈の彼の身体は最初の一発分の火傷しか負っていなかった。

    そして、彼の左手には盾が握られていた。

    オーディン「だが、私も神の名を称させてもらっている身だ。簡単にはやられんよ。」

    アニ「ねぇ...その盾、どこから出したんだい?」

    オーディン「私の炎からだよ。」

    アニ「炎から!?」

    オーディン「君は、死ぬ気の炎がこの世界を創造したという噂を聞いたことがあるかね?」

    アニ「一応ね。嘘みたいな話だけど。」

    オーディン「死ぬ気の炎が全てを創ったと言えばそれは間違いになる。だが、死ぬ気の炎に物体創造の力が眠っているのは事実だ。七つの炎が合わさった時、その炎は虹色に輝き物質を創造する。そして...」

    ボウッ!

    オーディンの右手に炎が灯る。その炎は虹色に輝いていた。

    オーディン「それを私は自由自在に使いこなすことが出来るのだよ。」
  110. 110 : : 2015/02/18(水) 22:11:49
    【現在公開可能な情報】

    〇虹の炎

    大空・嵐・雨・晴・雷・雲・霧の七つの炎が均等に混じり合った時に発生する炎。この炎は虹色に輝き、どんな物質でも創造することが出来る。しかし、これは地上にあるものに限る。(絶対に斬れない剣や絶対に壊れない盾などは作れない。)この炎を作り出すためには全く同質の七属性の炎(つまり同一人物が灯した炎)を用意する必要があり、一人が七つの属性の炎を全て灯すことはできないため普通は作りだすことはできないが、オーディンは大空の炎をほかの炎に変えることによってこれを実現している。
  111. 111 : : 2015/02/19(木) 22:54:10
    アニ「物体創造...さすが、化け物揃いのタイタンファミリーのリーダーだけあるわね。」

    アニは左目から手を外し、右目を再び覆いながら言った。

    オーディン「ところで、一つ思ったのだが...」

    ボオッ!

    オーディンは右手から嵐の炎を放出し、金剛如来の防御範囲の外からアニを囲み始める。

    オーディン「お前の金剛如来とやらは、たったの二本の腕で全方位からの攻撃に対応できるかな?」

    アニ「!?」

    ボボオッ!

    アニを囲う嵐の炎が徐々に肥大化していく。

    アニ「(攻撃の準備を黙って見てなきゃいけないなんて...)」

    オーディン「防御性能に特化した分自分から攻撃できないのが仇となったな。」

    アニ「仇?何言ってるんだい。まだ防げないとは決まってないよ。」

    オーディン「そうか、では吉報を...」

    ドオウッ!

    オーディン「期待しよう。」

    全方位からフレイのヘルフィアンマに匹敵する強力な嵐の炎の波がアニに襲い掛かる。

    その炎の波は金剛如来によって掻き消されることなく、一点に集結した。

    オーディン「(さて...)」

    嵐の炎が燃え上がる中、オーディンは何かを画策していた。



    -世田谷区-

    フォルセティ「これで治療完了です。」

    アルミン「本当だ。折れた骨も治ってる...ありがとうございます!」

    エレン「やっぱりフォルセティさんの治癒能力はすごいな。」

    フォルセティ「私にはこのようなことしか出来ませんから。」

    ミカサ「治療直後に悪いけど、すぐに車に乗って。」

    アルミン「分かった。」

    エレン「急ぐってことは、エルドさん達が到着したのか?」

    ミカサ「厳密に言えばまだではあるが、もう間もなく到着する。」

    トーマス「てことは...いよいよですか。」

    エレン「ああ。やっとオーディンをぶっ飛ばせる...待ってろオーディン。」
  112. 112 : : 2015/02/20(金) 21:47:19
    -タイタンファミリーアジト-

    アニを包む嵐の炎が少しずつ小さくなっていた。そして、僅かに炎の中の様子が確認できた。

    オーディン「ほう...」

    アニの身体は金剛如来の掌によって護られていた。

    炎がほとんど燃え尽きるとともに、金剛如来はアニの防御を解いた。

    アニ「ふぅ...ひやひやしたよ。」

    オーディン「まさかお前本体を覆うことで防御するとは、予想以上の性能だ。だが、もう勝ちは見えた。」

    アニ「ハッタリを...」

    オーディン「ハッタリではないさ。何も起こらないこの状態がそれを示している。」

    アニ「...さっきからわけのわからないことを言うね。そんなに言うなら今すぐ私を倒して見せなさいよ!」

    オーディン「言われなくてもそのつもりだ。」

    ドゴオオオオオン!

    突然、アニの周囲の地面が大爆発を起こした。

    正確には、地面に設置されていた極小の地雷が爆発したのだ。

    アニ「(地雷!?いつの間にそんなものが...)」

    オーディン「君が金剛如来の掌の中に居た時だよ。意識外からの攻撃には対応できないと思ってね。正解のようで何よりだ。」

    アニ「な!?(奴のさっきのあのセリフは、金剛如来の防御範囲内に地雷があるにもかかわらずそれに対して何も反応がなかったことから来たものか。でも、まだ...)終わって」

    ドゴオオオオオン!

    アニ「ぐっ!」

    オーディン「地雷は君の近くに40個ほど設置した。サイズがサイズだから威力は小さいが、それでも君の意識を曖昧にさせるには十分だろう。」

    アニ「曖昧?」

    ドゴオオオオオン!

    アニ「がぁっ!(確かに、意識が薄れてきた。でも、奴本人が動けばそれに気付くことは出来る。この地雷さえ耐え切れれば...)」

    オーディン「終わりだな。」

    アニ「え?」

    ザクザク!

    アニの腹と足を、グングニールが貫いた。

    オーディン「この爆撃の中では、幻覚には気付けなかっただろう。」

    アニ「この...幻覚まで使えるなんて...ズルすぎるよ...」

    ドサッ
  113. 113 : : 2015/02/21(土) 00:04:17
    アニが負けた!?
  114. 114 : : 2015/02/21(土) 09:03:06
    という幻覚を見ていたオーディンであった((であってほしい!!!))
  115. 115 : : 2015/02/21(土) 15:19:11
    アニが地面に倒れこむと共に、金剛如来が霧となって姿を消した。

    オーディン「息はあるようだが、もう限界のようだね。」

    アニ「くっ...(最後に、あの2人だけでも逃がせれば...)」

    オーディン「ライナー・ブラウンとベルトルト・フーバーのことが気掛かりかね?」

    アニ「っるさい。」

    テクテクテク

    フレイ「全く、面倒なことをしてくれたな。アニ・レオンハート。」

    アニ「フレイ!?」

    フレイ「少し邪魔があったもので、着くのが数秒遅れた。」

    オーディン「ほほう。」

    アニ「邪魔?まさか...」

    フレイ「心当たりはこいつらか?」

    ポイッ

    フレイが二つの丸い何かを転がした。

    アニ「あ...ああ!ライナー...ベルトルト...」

    オーディン「悲しむことは無い。すぐに、お前も彼らの元へ送ってやろう。」

    オーディンがアニの元へ歩み寄り、彼女の頭部へ槍を向ける。

    オーディン「もし、遺言があれば聞いておこう。」

    アニ「...死んでも、呪い殺してやる。」

    オーディン「分かった。お前の本音と合わせて拒否しよう。」

    ドスッ...



    -港区-

    ブロロロロ

    サシャ「あ、戻ってきたみたいです!」

    ガチャッ

    エレン「これで全員揃ったな。」

    リヴァイ「オルオとエルドもちゃんと来ているな。」

    バルドル「じゃあ早速出発しようよ。」

    ミカサ「待ってバルドル。」

    バルドル「?」

    ミカサ「皆に、話しておかなければいけないことがある。」
  116. 116 : : 2015/02/21(土) 16:10:24
    ライナーが死んだ!?
    この人でなし!!
  117. 117 : : 2015/02/21(土) 18:03:52
    エレン「話しておかなきゃいけないこと?」

    ミカサ「ええ。皆、既に分かっていると思うがオーディンは強い。恐らく、勝つためには死ぬ気で戦わなければいけないだろう。だけど、一つだけお願いしたい。皆...生き延びることを最優先して。」

    アルミン「もちろん死ぬ気で戦うし、死んでもいいとは思ってないけど、敢えてここでその矛盾したことを持ち出したのはどうして?」

    ミカサ「理由の一つは、生きる意志こそが最大の力を発揮することを、皆に再確認してもらいたかったからよ。」



    -タイタンファミリーアジト-

    フレイ「オーディン、一ついいか?」

    オーディン「なんだね。」

    フレイ「アニ・レオンハートの最後の本音とは、何だったんだ。」

    オーディン「そのことか。ごくごく一般的なものだよ。」

    フレイ「一般的?」

    オーディン「"死にたくない"だ。」

    フレイ「なるほど、こいつもまだまだガキだったという訳か。」

    オーディン「それは勘違いと言うものだ。大人であれ、どんなに覚悟を決めた戦士であれ、人は死に際した時その死を拒む。そして、死を恐れる者こそが強い力を持つ。」

    フレイ「俺には死を恐れない、死ぬ気になった者の方が怖いように感じるが。」

    オーディン「それも事実だ。死ぬ気になった者は常人には考えられないような行動をする。そして常人は恐怖を覚える。だが、決してその者が強い力を手に入れているわけではない。行動が一切読めなくなっているだけだ。心が見え、どんな者が相手であれ動きを先読みできる私にとっては、死を恐れぬ者より死を恐れる者の方がよっぽど恐ろしく見えるよ。」

    フレイ「ならば、アニ・レオンハートも死を恐れる者の一人であったと。」

    オーディン「その通りだ。そして恐らくは、彼らも...」



    ミカサ「"死ぬ気"とは死んでも何かを成し遂げるという覚悟じゃない。どんなに死が近付いても生きることを諦めようとしない覚悟、それこそが本当の"死ぬ気"よ。」

    エレン「本当の死ぬ気...」

    ミカサ「既に何人かの仲間を失ってしまった。そしてこれからの戦いで、誰も失わずに勝利を収める可能性は限りなく低い。でも、お願い。みんな必ず、生きてここへ戻って来て。」

    トーマス「もちろんっス!」

    コニー「甲子園に行かずして誰が死ねるか!」

    サシャ「A5ランクの牛肉のステーキを食べずして誰が死ねますか!」

    アルミン「絶対、生きる!」

    エレン「もちろんこんな所で死なないよ。だからさ...お前も死ぬなよ。ミカサ。」

    ミカサ「ええ。もちろんよ...これで話はお終い。早速出発しよう。」

    エレン「それなら手筈通り、フォルセティさんとユミル、クリスタはジャンさんを始めとするケガ人の治療に向かってくれ。」

    アルミン「バルドルは?」

    バルドル「もちろんエレンさん達に着いていくよ。」

    サシャ「ええ!?大丈夫ですか!?」

    バルドル「直接ドンパチやるつもりはないし、足手まといにもならないよ。」

    サシャ「?」

    リヴァイ「アジト近くまでは車で移動だ。お前ら、さっさと乗り込め。」

    クリスタ「あ、みんな!」

    エレン「ん?」

    クリスタ「ミカサも言ってたけど、絶対に死なないでね!」

    全員(調査兵団除く)「もちろん!」

    エレン「それじゃ...行ってきます。」

    ブロロロロ





    続く...
  118. 118 : : 2015/02/21(土) 18:08:20
    続きはこちらから↓
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