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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品は執筆を終了しています。

苗木「さあ、祝杯をあげよう」

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  1. 1 : : 2015/01/09(金) 16:13:08

    どーも、今日が誕生日のDeです!!

    今回は久しぶりにナエギリで逝き(いき)たいと思います!!

    最後までみてくださったら感謝感謝です!!

    では、次からスタートです\(^o^)/
  2. 2 : : 2015/01/09(金) 16:39:20



    希望ヶ峰学園を卒業して、3年の月日が経った。

    目を瞑ると、あの個性豊かなメンバーたちの楽しそうな声が聞こえてくる。


    苗木「……」


    …あの学園では、本当にたくさんのことがあった。


    江ノ島さんが、授業を毎日のように妨害して楽しんだり

    舞園さんと一緒に、お昼ご飯を仲良く食べたり

    桑田くんの野球の試合を、クラスのみんなと応援しにいったり

    ウニ頭の屑に、臓器を売られそうになったり…


    たくさんの思い出が蘇る。


    けどその中でも、忘れることが出来ないのが…


    『霧切』さんとの思い出だ。


  3. 3 : : 2015/01/09(金) 16:49:11


    『彼女』との出会いは、僕の平凡で退屈な人生を大きく変えた。


    『彼女』のその綺麗で純粋な瞳。

    『彼女』の何事にも動じない屈強な精神力。

    『彼女』の柔らかそうで無防備なふともも。


    全てが好きだった。


    気がつくと、僕はいつも『彼女』の後をついて回っていた。


    うっとおしく思われていたのか、初めは話しかけても無視され続けた。

    でも、僕はそんな事は気にせず、『彼女』に微笑み続けた。

    だんだん自分が、無視されることを悦んでいるMなんじゃないかと思えてくるほどに。


    …ある日。


    『彼女』の方から僕に話しかけて来た。




    「なぜ貴方は…私につきまとうの?」


    「え…いや、何でだろ」


    「悪いけど私は貴方の事、何とも思って無いわよ」


    「それは…それで傷つくけど」

    「うーん、強いて言うなら」

    「ほっとけないからかな」


    「ほっとけない? 私が?」


    「うん、ほっとけないね」


    「…正直、意味がわからないわ」

    「私は自分の事くらい自分で出来るわよ」


    「…だからこそ、ほっとけないんだよ」

    「霧切さんは、何でも一人で背負いこもうとしちゃってるでしょ?」

    「ボクはそれが不安でさ…」

    「君は強い故に孤独なんだよ」

    「だからボクは君につきまとう」

    「君が寂しくないように」


    「フン…勝手にしなさい」



    その日、霧切さんは一度も僕に振り向くことはなかった。

  4. 4 : : 2015/01/09(金) 17:20:41


    …またある日。



    「いいかげん…しつこいんだけど?」


    「アハハ、うん、気にしなくていいよ」





    …またある日。



    「また、来たのね」


    「うん、いつだって来るよ」


    「……」




    …またある日。



    「……」


    「さて、そろそろ帰ろっかな…」


    「…また」


    「うん?」


    「また、来なさいよ…」


    「うん…ありがとう」




    時の流れが、僕と『彼女』の厚い壁を徐々に薄めていった…

  5. 5 : : 2015/01/09(金) 17:28:01



    『彼女』と関わるにつれて、危険な目にもたくさんあってきた。


    けど、僕は後悔なんてしていない。

    自分で選んだ道だから。


    …けれど『彼女』の声を、もう2年も聞いてない。

    『彼女』は何処かに行ってしまったのか…?


    いや、


    …『彼女』は、今も僕の目の前にいる。


    動かないままーー・・・

  6. 6 : : 2015/01/09(金) 17:55:08



    ここは希望ヶ峰国際病院。

    日本全国の難病患者が集まってくる場所だ。


    その一室に、霧切さんは眠っている。


    俗に言う、『植物人間』という奴だ。


    2年と3ヶ月前…『彼女』は、僕を庇ってトラックに轢かれたまま、

    ずっと目を覚まさない。


    僕は大学を辞め、彼女と一緒に病院に引きこもっている。


    苗木「霧切さん…」


    心に後悔が押し寄せて来る。

    自分の情けなさが許せない。



    あの日、僕がトラックに怯まなければ…

    あの日、僕がよく道路を確認しておけば…

    あの日、『彼女』とデートの約束をしていなければ…

    僕が、『彼女』と付き合っていなければ…

    僕が『彼女』と出会わなければ…


    霧切さんは助かったのに。

    僕は残酷な運命を憎んだ。

  7. 7 : : 2015/01/09(金) 18:10:16


    …死んではいない。


    植物人間だ。


    まだ生きている。


    けど、


    『彼女』はもう僕に微笑んではくれない。



    苗木「目を開けてよ…霧切さん」



    目から涙がこぼれ落ちる。


    あの日から何度泣いただろうか。


    数えきれない程の涙を流してきた。


    しかし、


    何も変わらない。

  8. 8 : : 2015/01/09(金) 18:30:06


    苗木「……あ」


    苗木「ああ…!!」


    僕は、冷たい壁に頭を打ち付ける。


    何度も。


    何度も。


    何度も何度も。


    やがて、額から赤い血が流れ出した。


    痛みは無い。

    ただ…悲しい。


    この痛みを、『彼女』と共有することは叶わない。



    苗木「ねえ…霧切さん」


    霧切「……」



    僕は、動かない『彼女』に

    何かを懺悔するように語り始めた。

  9. 9 : : 2015/01/09(金) 18:34:54



    苗木「やっぱりさ…一軒家をそのまま買うのは難しいし…」

    苗木「当分は、アパート暮らしでいいんじゃないかな…?」


    苗木「それでさ、休日は近くの公園に一緒に行って、はしゃぐ子供を見て」

    苗木「『僕たちも欲しいね』なんて言って笑いあったり」


    苗木「夏には…海まで行くのはちょっと遠いから」

    苗木「近場のプールで我慢して、浮き輪でぷかぷか浮いてる霧切さんを、僕が頑張って引っ張って…」


    苗木「君が風邪をひいた時には、僕がつきっきりで看病して…」

    苗木「お礼のキスをもらっちゃったり…なんてね」


    苗木「で、お正月には実家に挨拶に行くんだよ」

    苗木「仁さんとお酒を呑んで…酔っ払った霧切さんを僕が介抱したりして…」

    苗木「寝言でむにゃむにゃ言ってる霧切さんを、僕が抱きしめたりね」


    苗木「そして…子供をつくってさ」

    苗木「名前は、そうだね」

    苗木「男の子だったら『真紀』…うん、僕と霧切さんの名前の上を取ったっていう安直な考えだけどさ」

    苗木「女の子だったら…『千秋』なんてどうだろう?」

    苗木「可愛らしいと思うけど…」


    苗木「それとさ、いつか希望ヶ峰学園のみんなと同窓会をやって…」

    苗木「どうだろう? もしかすると、セレスさんと山田くんが結婚しちゃってたりするのかな…?」

    苗木「それとも、腐川さんと十神くん…」



    霧切「……」


    僕が話したのは、そうなるはずだった『未来』

    でも、もはや叶わない『未来』


    …僕の所為で。



    苗木「…ごめんね」


    苗木「僕が助かって、君がこんな目にあっちゃってさ」



    僕が奪ったんだ、

    彼女の未来を。


    彼女の…希望を…。



    苗木「僕が…」


    苗木「ボクが、生まれてこなければ…」


    震える身体から声を絞り出す。


    そうでもしないと、僕が壊れてしまいそうだった…



  10. 10 : : 2015/01/09(金) 19:36:02




    『それは違うわ』



    苗木「え…」



    『誰か』の声が…聞こえた?



    『まったく、いつまでしょげているの?』


    『私の知る苗木くんは、どんなに困難で挫けそうな壁にぶつかっても』



    『決して、立ち止まったりはしなかったわ』



    『…だから、そろそろ前を向きなさい』

    『私の分まで、前に進める貴方が頑張って頂戴』



    苗木「ぼ、ボクは…」




    『…大丈夫よ、貴方ならきっと出来るわ』





    何故か…


    いや、聞こえたかすら定かじゃない。


    でも、『彼女』の声が…


    『霧切』さんの思いが…



    ボクの心に聴こえたんだ。



    その言葉の一つ一つが…


    ボクの心を…動かした。

  11. 11 : : 2015/01/09(金) 20:01:18



    そうだよ。


    この2年間、目を開けていなかったのは、僕の方じゃないか。


    辛い現実を見つめずに、ずっと逃げていたのは僕じゃないか。



    止まっていたのは…『霧切』さんじゃなくて、



    僕じゃないか…。






    苗木「…わかった」


    苗木「それを君が望むのなら、ボクはそうするよ…」


    苗木「ただ、寂しくなったらいつでも言ってよね…」


    苗木「…あの時のように、君につきまとうからさ」



    僕は、目を開いた。

    やっと…見えたんだ。

    『彼女』の思いが。




    さあ祝杯をあげよう。


    僕の新たなる一歩に。



    祝杯をあげよう。


    僕の絶望的な別れに。



    祝杯を…あげよう。


    『彼女』と『ボク』の希望を探して…




    『また、来なさいよ…』



    苗木 「……」


    苗木「うん…ありがとう」



    僕は病室から足を踏み出す。




    零れ落ちる涙を…

    堪えた。




    2年と3ヶ月、18日と3時間、34分5秒…


    止まっていた、僕の時間が


    やっと…



    動き出す。






    fin


  12. 12 : : 2015/01/09(金) 20:03:05
    これで完結です!!
    見て下さった方、どうもありがとうございました!!



    おまけ


    苗木「人の心が見える眼鏡?」


  13. 13 : : 2015/01/09(金) 20:14:13

    [時代は殺し合い]



    苗木「そんなメガネあったんだね」カチャ

    不二咲「くれぐれも使用禁止だよ」

    苗木「えっ!?」

    不二咲「くれぐれも使用禁止だよ」

    苗木「じゃあ何の為に作ったんだよ…」

    不二咲「略して『くれ使』だよ」

    苗木「…そんな『ガキ使』みたいな略し方しなくても」


    苗木「…うーん、もったいない」

    苗木「このメガネはボクが引き取るよ」

    苗木「というわけで、早速、霧切さんの元へ向かおう」


    【霧切ルーム】



    苗木「霧切さーん!!」



    ガチャリ



    霧切「……苗木くん?」


    苗木「暇だったんだけどさ…遊ばない?」


    霧切「だが断る」キリッ


    霧切「私はこの学園の捜索で忙しいの」


    苗木(うーん、本当にそう思っているのだろうか…?)

    苗木(ひょっとすると、霧切さんも普通の女の子みたいに遊びたいって思ってるかもしれないし…)


    苗木(……あ、メガネ)

    苗木(これで霧切さんの本心を探ってみよう!!)


    苗木「・・・」スチャッ


    霧切「何よ? そのメガネ」


    苗木「ただのイメチェンだよ」


    苗木(どれどれ…?)



    霧切「…そう」
  14. 14 : : 2015/01/09(金) 21:04:39


    霧切(うぉぉぉぉぉ!! メガネ可愛いぃぃぃ!! インテリ苗木くん!!)

    霧切(スーツ着たインテリ苗木くんに性教育してぇぇぇ!!)


    苗木「えっ」


    霧切「ん? どうしたのかしら?」


    苗木「いや、なんでもないよ…」


    苗木(見間違いか…!?)


    苗木(ワンモアチャンスプリーズ…!!)


    苗木「・・・」スチャッ


    霧切「…さっきから何をしているの?」


    霧切(可愛いぃぃぃ!! もう、可愛いぃぃぃ!! パーカーもぐもぐしたいぃぃぃ!!)


    苗木「ひぇっ」


    霧切「…疲れているの?」


    苗木(疲れているのは霧切さんの方だろっ!?)


    霧切「しょうがないわね…入りなさい」


    苗木「え…入るって、霧切さんの部屋に?」


    霧切「そこ以外にどこがあるのよ…」

    霧切「お茶くらい出してあげるわよ?」


    苗木「えーっと…」スチャッ


    霧切「さあ、入って」


    霧切(こいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこい…!!)


    苗木「ひゃうっ」

  15. 15 : : 2015/01/09(金) 21:50:11


    苗木(あ、頭の中が『こい』で埋めつくされている…!!?)



    霧切「・・・」


    霧切「入らないの?」


    苗木「あ、うーん…」


    苗木(…霧切さんの、あんな寂しそうな顔は初めて見たな…)


    苗木「うん、入らせてもらうよ!!」


    苗木(そうだ、いくら頭の中で何を思っていようが…僕たちは仲間じゃないか!!)

    苗木(仲間なら、信じなきゃ!!)



    バタッ



    【霧切ルーム[イン]】



    苗木「お、おじゃましまーす」


    苗木(おお…女の子みたいな部屋だ…)

    苗木(ぬいぐるみが幾つか置かれているし、可愛らしいマグカップも飾ってある…)


    霧切「…人の部屋をジロジロ見ないで頂戴」


    苗木「あっごめん!!?」


    霧切「フッ…別に怒ってないわ」

    霧切「コーヒー…淹れてくるわね」


    苗木「あ、うん、ありがと」


    バタッ


    苗木(そう言うと、霧切さんは食堂に向かっていった…)


    苗木「……暇だ」


    苗木「・・・」スチャッ


    苗木(確か、このメガネが効果を及ぼす範囲は…)

    苗木(ここから、食堂くらいまではあったはず…!!)


    苗木「よし、ここから霧切さんの心を…」


    苗木「覗く!!」

  16. 16 : : 2015/01/09(金) 21:57:35
    誕生日おめでとうございます!

    とても感動するssでした;∀;

    オマケも面白いです!これからも頑張ってください!
  17. 17 : : 2015/01/09(金) 21:59:09
    >>16
    ありがとうございます!! 日向誠…僕は苗木くんの方が好きなんで誠っちと呼ばせていただきますw
  18. 18 : : 2015/01/09(金) 22:02:26



    【食堂】


    霧切「…よし、コーヒーは完成ね」

    霧切「後は…」


    霧切(えーっと…媚薬は…このくらいでいいのかしら?)

    霧切(……多分、OK)


    霧切「コーヒーに溶かして…」


    霧切「さて、戻りましょう」キリッ



    【霧切ルーム】


    苗木「おうっ」


    苗木(ひぃぃぃぃ!? ヤバイよ!!! 僕の貞操が一発アウトだよぉぉ!!?)


    苗木「逃げなきゃ…!!」



    苗木が決意を決めたその時、


    苗木(天使)の声が聞こえてきた。



    苗木(天使)『逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ…!!』


    苗木「…うーん、そうだね、天使の言うことを信じてみようかな?」


    この時、苗木の心は良心を築きかけていた…

    が、表があれば裏があるように、

    善があれば悪がある。



    苗木(悪魔)『ヘイ ユー 逃げちゃいなよ』


    苗木(うわ…なんかチャラい悪魔が出て来たぞ?)


    苗木「どっちを選ぼうかな…」



    苗木は心を悩ませる。


    が…駄目ッ!!

    タイムアップッ!!



    ガチャリ



    霧切「淹れてきたわよ」


    苗木「あ、おかえりー」

    苗木(終わった…僕の貞操…)


  19. 19 : : 2015/01/09(金) 22:06:56


    霧切「はい、どうぞ」コトッ


    苗木「わー、いい香りだね」

    苗木(嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ…!!)



    霧切「さあ、飲んで?」


    苗木(飲むしか…道はないのか!?)


    そう、それしか道はない。



    苗木(…えーい、もうどうにでもなっちゃえ)


    苗木「・・・!!」ゴクゴク


    苗木「ぷはー、美味しかった!!」


    霧切「そう、良かったわ」ニタァ


    苗木(うっわ、明らかに怪しい笑みを浮かべてるよ…)


    霧切「じゃあ、私も飲んでみようかしらね」

    霧切「・・・」ゴクゴク

    霧切「…まあ、中々ね」


    苗木「アハハ…」




    ーー
    ーーー


    桑田「10分後」

    桑田「・・・」

    桑田「え…俺の出番これだけ?」

    林檎「アッポォ」


    ーーー
    ーー


  20. 20 : : 2015/01/09(金) 22:29:00



    苗木(うーん、十分くらい経ったけど何ともないや)

    苗木(霧切さんはどうだろう?)


    苗木「・・・」 チラッ


    僕は霧切さんの方へと目を向ける。


    すると…そこには、


    頬を薄い赤色に染め、呼吸を荒くしている霧切さんの姿が見えた。


    霧切「ハァ…ハァ…///」


    霧切さんは、何かを耐え忍ぶように身体を悶えさせ、時折僕の方に視線を向ける。


    苗木「え」


    苗木(あ、間違えて媚薬を自分に盛ってしまったんだ!!)


    霧切「…な、苗木くん」


    切なそうに、こちらに視線を向けてくる霧切さん。

    普段クールな態度をとっている彼女との、そのギャップに

    僕は性的興奮を隠せなかった。


    が、


    あえて知らないフリをする事にした。


    苗木(霧切さんは、僕に媚薬を投与しようとしたんだしね!!)

    苗木(ちょっとした、オシオキをしよう!!)


    苗木「霧切さん…どうしたの?」


    霧切「な、なんでも…ひっ、無いわ…」


    苗木「顔が赤いけど、熱でもあるんじゃない?」


    霧切「だ、大丈夫よ…」


    苗木「本当? 心配だなぁ…」


    そう言って、僕は霧切さんに近づく。


    霧切「え…?」


    そして、彼女の手を取り、耳元で囁いた。


    苗木「霧切さんはもうちょっと…ボクを頼ってもいいんだよ?」

    霧切「ん、…み、耳元で囁くの…だ、だめっ」

    苗木「ボクを信用してよ…」


    その言葉と同時に、僕は霧切さんを強く抱きしめる。


    霧切「あ、苗木くんの…匂い…」


    目に涙を浮かべ、霧切さんが呟く。


    苗木「霧切さん…」

    霧切「な、苗木くん…」


    僕たちは見つめ合い、顔を近づける…

    そして、お互いの唇が優しく重なり合う。


    霧切「…ん、くっ…」


    口の中で舌が絡み合う。

    僕の唾液と彼女の唾液とが混ざり、いやらしい水音が辺りに聞こえた。

    官能的なキスに、頭の中が真っ白になりそうだ。


    苗木「ハァハァ…霧切さん…」


    一呼吸を置き、もう一度僕は霧切さんを求めてキスをする。


    霧切「ふぁ…ぁ」


    そこには、日頃の冷静で辛辣な彼女の面影は無く、

    あるのは、一人の女の子としての


    『霧切響子』の姿だけだった。


    霧切「わ、私…ずっと前から…苗木くんの事が好きで…」

    苗木「うん、僕もだよ…」


    僕は霧切さんを押し倒し、上から覆いかぶさる。


    霧切「キャッ…」

    苗木「ねえ、霧切さん…」

    苗木「いいよね?」


    霧切「…な、苗木くんがいいのなら…」









    モノクマ「え? 何がいいの?」



    苗木「」

    霧切「」


    苗木「え…モノクマ、いつからそこにいたの?」


    モノクマ「嫌だなぁ…ずっといたじゃない!!」

    モノクマ「そして、今のお二人のお熱い行為は…」

    モノクマ「バッチリと全国放送されています!!」

    モノクマ「あ、言ってしまった…」

  21. 21 : : 2015/01/09(金) 22:56:07


    苗木「カハッ…!!」

    霧切「…苗木くん、ちょっと私首吊って来るわね」

    苗木「落ち着くんだ霧切さん!!」ガシッ

    霧切「…私は堕ち憑いているわよ?」

    苗木「漢字が違うよ!?」

    霧切「あんな醜態さらしちゃったら、私はもう生きてけないわ…」

    苗木「霧切さん…」

    苗木「いや、まあ、僕もこれは死ぬレベルで恥ずかしいけど」

    苗木「だからって霧切さんが死んでいい理由にはならないよ!!」

    苗木「君を必要としている人が、ここにいるからさ!!」


    霧切「な、苗木くん…」


    苗木「あの、だから…えーっと、僕と結婚して下さい!?」


    霧切「…何で疑問形なのよ」クスッ

    霧切「こちらこそ、不束者だけどよろしくね?」


    苗木「う、うん!!」




    ーー
    ーーー


    モノクマ「お二人共…お幸せにね」

    モノクマ「さて、そろそろ切り上げよっかな」

    モノクマ「じゃ、そらるのEDでも聴きながら、バーイバーイ」



    END




    そらる「王様ゲーム強制参加」

    そらる「先輩の頼みとなら断れない」

    そらる「書かせられた、SSは」

    そらる「キ チ ガ イ S S」


    デーン♬






  22. 22 : : 2015/01/09(金) 22:58:54
    はい、すみません!!
    露骨に悪い癖が出てしまいました!!
    ナエギリ二本立てです。
    うん、やっぱりあれかな…まあ、これからもよろしくお願いします!!
  23. 23 : : 2015/01/09(金) 23:19:53
    面白かったですww

    こう……感動からの二本目の台無し感がヤバイですww
    お疲れ様でした!
  24. 24 : : 2015/01/09(金) 23:30:29
    >>23
    ありがとうございます!!
    これがチェンジ・オブ・ペースってやつですね!!
  25. 25 : : 2015/01/10(土) 02:08:13
    感動したのに…!

    感動したのにぶち壊されたぁぁあ!(褒めてる)


    お誕生日おめでとうございました!

    乙です!
  26. 26 : : 2015/01/10(土) 02:46:55
    誕生日おめでとうございます…!!
    真っ先にドラクエ8のアスカンタ城の話を思い出して泣きそうになりました(;▽;)
  27. 27 : : 2015/01/10(土) 02:53:45
    感動から、ギャグの雰囲気の差が(笑)
    どちらも面白かったです!
    お疲れさまでした!

    お誕生日おめでとうございます!
  28. 28 : : 2015/01/10(土) 07:37:15
    >>25
    ありがとうございますw
    悲しいの書くと楽しいの書きたくなっちゃいますよね!!

    >>26
    ドラクエ8はラプソーンに苦戦した思い出が…!! あざっす!!

    >>27
    高低差あり過ぎて耳キーンなるわってやつですね!! 感謝です!!

  29. 29 : : 2015/01/12(月) 21:43:02
    そらるでやられました。
    お疲れさまです
  30. 30 : : 2015/01/12(月) 22:03:55
    >>29
    ありがとうございます。
    そらるはいい奴。

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