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ペトラ「30分だけ...」(まとめ完結編、新エピあります)
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- 1 : 2013/09/28(土) 16:25:33 :
- ペトラ「30分だけ...!?」
エルド「あぁ...そうらしい」
ペトラ「本当に...出れるの?」
オルオ「あぁ...らしいな」
グンタ「でも...行ったらそれで終わりだからなぁ...。考えどころだ」
エルド「だな」
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女型との対戦後...
目を覚ますと、殺風景な個室にいた
あるのは小さい出窓と、椅子、テーブルだった
そしてそこには、エルド、オルオ、グンタ、つまりリヴァイ兵長が率いる特別作戦班のメンバーがいた
ここに全員いる...
つまり、全員死んだんだ
エレンは大丈夫だったのだろうか?
リヴァイ兵長は...
ペトラ「みんな!」
エルド「これは...どうなってるんだ?」
グンタ「さぁなー...訳が分からん」
オルオ「ふん、お前らのレベルじゃこの謎はとけっ!!」ギャッズっ!
ペトラ「オルオ、舌噛み切って死ねっ!」
エルド「今は言い争ってる場合じゃない」
グンタ「そうだ、この状況をまず理解しなくては...」
ペトラ「うん...?これは...」
オルオ「なんだこれ?」
エルド「手紙...か...?」
グンタ「なになにー」
ペトラ「読むね」
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- 2 : 2013/09/28(土) 16:25:40 :
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拝啓、リヴァイ班の皆様
みなさまの案内のものです
通常、現実の世界で亡くなられた方はすぐにあの世に向かいます
しかし、みなさまは「あの世抽選」に当選しましたぁ♪
なので特別に、死んだ皆様をもういちど、現実に返す事が出来ます
しかし...一人30分までです
さらに一度、使えばもうここには戻って来れません
二度と、ここでみんなで会う事はできません
30分過ぎれば、あの世にいくことになります
もちろん、この部屋でずーっと暮らす事もできます
しかし、ここでは時は止まったままです
年もとらず、一生終わりのない人生をこの小さい部屋ですごすことができます
選ぶのはみなさんです
それでは!
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- 3 : 2013/09/28(土) 16:25:54 :
ペトラ「30分だけ...!?」
エルド「あぁ...そうらしい」
ペトラ「本当に...出れるの?」
オルオ「あぁ...らしいな」
グンタ「でも...行ったらそれで終わりだからなぁ...。考えどころだ」
エルド「だな」
ペトラ「だからといって、この小さい部屋でずーっと暮らすのもね...」
エルド「だなぁ」
オルオ「どうするよ、みんなは?」
グンタ「俺は...行くぞ!」
エルド「俺もだ、彼女に会いたい」
ペトラ「エルドはいいよね、美女の彼女がいてさー。私は、お父さんだな」
オルオ「じゃあ、俺は家族に会いにいく」
ペトラ「これって一人30分って決まりはあるけど...。30分間にどこに行ってもいいんだよね」
グンタ「まぁ...そういうことになるな」
エルド「他にいきたいところでもあるのか?」
ペトラ「うん...ちょっとね」
オルオ「フン、別に俺のところなんてこなくていいぞ」
ペトラ「絶対行かないから」
エルド「じゃあ...みんな行くってことでいいか?」
グンタ「俺はいいぞ」
ペトラ「私も行く」
オルオ「俺もだ」
エルド「じゃぁ...ここでお別れだな」
グンタ「あぁ」
ペトラ「みんな...」
オルオ「おいおい、泣くのはなしだぞ」
エルド「でも、本当にここで終わりだな」
グンタ「じゃあな...元気でやれよ」
ペトラ「グンタもね、みんな大好きだったよ」グスっ...
オルオ「あぁ、じゃあな」
エルド「それじゃ」
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- 4 : 2013/09/28(土) 16:26:12 :
ペトラ「ハッ!」
ペトラ「ここは...家の前?」
ペトラ「本当に、これたんだ」
あれは...お父さんだ
あと30分しか無い、急がなくちゃ
コンコン
ペトラ父「はい...どうぞ」
ペトラ「...お父さん?」
ペトラ父「ペトラ!?!」
ペトラ「うん。ペトラだよ」
ペトラ父「で...でも、お前は...!?」
ペトラ「ーうん。でもね、色々あって30分だけ出て来れたの」
ペトラ父「そうか、そうか。あぁ、ペトラー」
ペトラ「もう...お父さん、泣かないでよ」
ペトラ父「そうだな、30分しか無いんだ、泣いている暇はないな」
ペトラ「...うん。あの、お父さん...ごめんね」
ペトラ父「ーいいや、お前は人類の為になったんだろう。それだけで十分だ。自慢の娘だ」
ペトラ「お父さん...ありがとう」
ペトラ父「あと、お前の先輩...リヴァイ兵長は本当にいい人だな」
ペトラ「リヴァイ兵長が?」
ペトラ父「お前の戦死報告の時...お前のことを大切な仲間だったと言っていた」
ペトラ「・・・」
ペトラ父「兵長というわりには、なんだか優しい人だったよ」
ペトラ「でしょ。私も最初はもっと冷たい人だと思ってたよ」
ペトラ父「あの人なら、お前を預けても大丈夫だったのにな」
ペトラ「やめてよ、もう...。兵長とは、本当にそういう関係じゃないから」
ペトラ父「わかった、わかった」
ペトラ「もぅ」
ペトラ父「あ、ペトラ。今、スープ作ってたんだ飲むか?」
ペトラ父「ペトラ...?」
ペトラ「...ごめんなさい。お父さん」
ペトラ父「どうしたんだ?」
ペトラ「もう一度...兵長に会いたいんです」
ペトラ父「...そうか。行ってこい」
ペトラ「でも...お父さんは?」
ペトラ父「やっぱり娘の幸せが一番だからな」
ペトラ「...お父さん、ありがと」
ペトラ父「いいんだ、時間無いんだろう。はやくいけ」
ペトラ「・・・」
ペトラ「本当に...いままでありがとうございました!!!」
お願いします!
兵長のところに...
兵長のところに連れてって下さい!
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- 5 : 2013/09/28(土) 16:26:52 :
ペトラ「はっ!」
ここは...旧調査兵団本部?
時間がない、はやくしなくちゃ
この扉を開けば...
ペトラ「みんな!?」
エルド「お前も来たのか?」
グンタ「結局考える事はみんな同じってことだな」
オルオ「だな」
ペトラ「リヴァイ兵長!?エレン!?」
エレン「ペトラさん!」
ペトラ「エレン、大丈夫だったの?女型の巨人は...?」
エレン「女型の巨人は...逃しました」
ペトラ「そっか。でも、エレンが生きてるだけで十分だよ」
エレン「あの時...リヴァイ兵長が助けてくれたんです」
ペトラ「リヴァイ兵長が...?」
リヴァイ「...あぁ」
ペトラ「あっリヴァイ兵長。怪我を...」
リヴァイ「・・・」
ペトラ「女型との対戦のときですか...。すいません、わたしたちの力不足で」
リヴァイ「いいや、お前たちのせいじゃない」
エルド「いや,,,俺たちがもっとしっかりしてれば...」
グンタ「スイマセンでした、俺なんて女型と戦う前に...」
オルオ「でも,,,兵長がお怪我なんて...」
リヴァイ「いや、あれは俺のミスだ」
エレン「俺も、もっとしっかりしてれば...ミカサも兵長にも迷惑かけずにすんだのに」
リヴァイ「言っただろ、結果はだれにもわからないと」
オルオ「でも、また兵長とエレンにあえて本当に良かったです」
グンタ「そうですよ...これで後悔はありません」
エルド「はい、おれもこれですっきりして行けます」
ペトラ「うん...また会えて良かったです」
エレン「みなさん...」
リヴァイ「お前ら...」
エルド「兵長、巨人を絶対に全滅させてください」
リヴァイ「当たりめぇだ」
オルオ「エレン、お前、兵長に迷惑掛けたら容赦おかねぇからな」
エレン「分かってますよ!」
ペトラ「2人とも、体に気をつけてくださいね」
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- 6 : 2013/09/28(土) 16:27:05 :
グンタ「あっ、手が..透けてる!」
ペトラ「本当だ...もう時間ってこと?!」
オルオ「ちくしょー」
エルド「もう時間か...」
ペトラ「みんなともお別れだね」
エルド「あぁ」
オルオ「ペトラ、俺とわかれるのに涙はいらねぇーよ」
ペトラ「絶対泣かないから」
グンタ「なんか、寂しいな。お前らと話すのもこれで最後か...」
ペトラ「だね...」
エルド「もう、体もほとんどみえねーよ」
ヒソヒソー
ペトラ「ねぇ、ちゃんとさ、兵長とエレンにお礼言おうよ」
エルド「だな、まだちゃんと言ってないし」
オルオ「いいな」
グンタ「言うぞ!」
ヒソヒソ
ペトラ「兵長!!!」
エルド「エレン!!!」
リヴァイ班「本当にありがとうございました!!!!!」
リヴァイ班「そして人類の勝利を願っております!!!!!」
リヴァイ「!?」
エレン「!!」
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- 7 : 2013/09/28(土) 16:27:46 :
わたしはペトラ・ラル
今、あの世への道を一歩ずつすすんでいます
後悔ー?
あるわけないじゃない
わたしたちの意思は、兵長とエレンに預けた
世界の平和のために...わたしたちの命は無駄にはならなかった
そうでしょう?
人類の勝利は...
もう、すぐそこまできている!
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- 8 : 2013/09/28(土) 16:28:31 :
- 《このあと、続編です》
だけど...
やっぱり怖いな...
だって...これで終わりなんだよー
リヴァイ班のみんなと過ごした時間、お父さんとの思い出とか...
すべてこの扉を開いたらー
消えてしまうんだ
嫌だ、死にたくない...
巨人と戦う100倍怖い...
仲間が死んだときよりも...
何よりも怖い
わがままだけれどー
もう一度戻れないだろうか...
あとちょっとだけ...
30分なんていいません
10分...
10分だけ...お願い
神様ー
お願いします
10分したら戻るから
おとなしくあの世にいくからー
お願いー!
もう一度...
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- 9 : 2013/09/28(土) 16:29:10 :
リヴァイ班「本当に、今までありがとうございました!!!!!」
リヴァイ班「そして人類の勝利を願っております!!!!!」
リヴァイ「!?」
エレン「!!」
ペトラ「ハッ!!」
本当にー?
戻って来れた...
あぁ、神様ありがとう
中にいるのは...
私たち!?
ちょっと待って...
この世には幽霊のわたしが2人もいるの?
どういうこと?
あっ!
消えたー
どういうことだろう...
でも考えている時間はないんだ
コンコン
リヴァイ「・・・入れ」
ペトラ「あの...」
エレン「えっ!!!??」
リヴァイ「・・・!」
ペトラ「すみません...何度も来ちゃって」
エレン「えっでもでも、今も来て...で...あれ?」
リヴァイ「おい...これはどういう状況だ?」
ペトラ「なんか...戻ってきちゃいました//」
リヴァイ「はぁ...」
ペトラ「すいません...お忙しいのに。迷惑でしたよね...」
リヴァイ「いいや、そうは言ってないだろ」
エレン「でも、そんな何度も戻って来れるものなんですか?」
ペトラ「うふふ...わたしも不思議なんだけどね...」
エレン「だけど...また会えて嬉しいですよ」
ペトラ「私もだよーエレン♪」
エレン「///」
コンコン
「おーい、エレンいるー?」
ペトラ「ハッ!」
ハンジ「うそでしょー!!!ペトラぁぁぁぁあああ~!!」
ペトラ「ハンジ分隊長...。お久しぶりです」
ハンジ「え...嘘でしょ、どうして、なんで?」
ペトラ「なんか...あの世にも色々あるんですよ」
ハンジ「そっか...。あ、そーいえばエレン、エルヴィンが読んでるから行こう」
エレン「あっ...はい」ガタ
ハンジ「それじゃ...ペトラ、お別れだね」
エレン「ペトラさん...」
ペトラ「はい...本当にありがとうございました」
エレン「俺...絶対やっつけますから。巨人を一匹残らず...」
ペトラ「うん、約束だよ」
ハンジ「わたしも約束するよ」
ペトラ「はい...それじゃ...」
ハンジ「うん...ばいばい」
ガチャー
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- 10 : 2013/09/28(土) 16:29:18 :
リヴァイ「おい...お前今度はなんで戻ってきたんだ?」
ペトラ「はい...さっきはみんながいたから言えませんでしたけど」
リヴァイ「なんだ?」
ペトラ「リヴァイ兵長にもう一度...会いたかったんです」
リヴァイ「?」
ペトラ「わたし...リヴァイ兵長のこと好きでした」
リヴァイ「・・・」
ペトラ「だから特別作戦班に入れて...本当に嬉しかったんです」
リヴァイ「ーそうか」
ペトラ「これからも...ずっと好きでいたかったんです」
リヴァイ「・・・」
ペトラ「だけど...もうこの世に...わたしはいないんですよね」
リヴァイ「・・・」
ペトラ「・・・兵長?」
リヴァイ「これからもだ」
ペトラ「え...?」
リヴァイ「この世にお前がいなくても...」
リヴァイ「お前と過ごした思い出は永遠に俺の中に生き続ける」
ペトラ「...兵長ー」
リヴァイ「だから...心配するな」
ペトラ「それは...その、どういう意味でしょうか?」
リヴァイ「自分で考えられるだろ」
ペトラ「はい..//」
ペトラ「これからも、ずーっと兵長の事大好きです!」
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- 11 : 2013/09/28(土) 16:29:37 :
ここは...
そっか...
10分だったもんね
でも...最後にちゃんと思いを伝えられてよかった
うん...
もう怖くない
だって...
私はこれからもー
兵長の中で生き続けるからだ
これからもー
ずっと、ずっと
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- 12 : 2013/09/28(土) 16:34:16 :
- 《ここから新作、完結編です》
ずっと...生き続けるんだ
わたしの体は死んだけど...
魂や、意思は永遠に生き続ける
わたしがこの世に存在していた事実は...変わらないから
わたしには帰る家があって
一緒にいる仲間もいて
そして...
わたしのことを、これからも覚えていてくれるたくさんの仲間がいるんだ
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- 13 : 2013/09/28(土) 16:39:09 :
- エルヴィン団長に...
ハンジ分隊長...
エレンにお父さん...
オルオにエルド、グンタ
そしてー
リヴァイ兵長
できることなら、みんなで人類の勝利を喜びたかった
壁の外の世界を...
見たかった
一緒に...
自由の翼を掲げたかった
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- 14 : 2013/09/28(土) 16:49:51 :
- だけど...
わたしは約束します
わたしは絶対に、戻ってきます
今度は幽霊とかじゃなくて...
人間として戻ってきてきます
何度生まれ変わっても...
もう一度、兵長に恋をします
10年かかっても、30年かかっても...
絶対に...
今度会うときは、ペトララルじゃないかもしれません...
ですがー
一緒に...
自由の翼を掲げてください
もし、生まれ変わってもこの世に巨人が居るならば...
もう一度、わたしは調査兵団に入ります
そして...
あなたを見つけます
そして...
平和になる日を願い...
戦います
そして、いつか平和が来たら...
あなたに思いを伝えます
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- 15 : 2013/09/28(土) 16:52:48 :
- この扉を開けば...
ペトラ・ラルとしての生涯に幕を閉じます
しかし...
何度生まれ変わっても...
仲間と過ごした時間は忘れない
そして...
わたしはもう一度、あなたに恋をします
大好きでした...
わたしの心臓は...
あなたに捧げました
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- 16 : 2013/09/28(土) 16:55:59 :
扉を開くー
中から眩しいくらいのヒカリが差し込んだ...
そして、大いなる一歩を踏み出した
良い人生だった
後悔なんてない
本当に...
幸せだった
扉の中にあったものは...
人類の希望と、わたしの新たな始まりだった
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- 17 : 2013/09/28(土) 17:33:49 :
- 。゚(゚´Д`゚)゚。
泣けます………
ペトラさん………
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