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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品は執筆を終了しています。

大人の三角関係

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  1. 1 : : 2014/11/14(金) 22:28:09
    ハンジとリヴァイとモブリットの三角関係を書きます。
    モブハン、リヴァハン織り込みのようなかんじです。
    ちなみにハンジさんの性別は女性です。
  2. 2 : : 2014/11/14(金) 22:36:24
    はぁ…。またやってしまった。昨日いや、今日こそはモブリットに迷惑かけたくなかったんだけどな。

    私はハンジ・ゾエ。調査兵団第四分隊隊長だ。何を落ち込んで居るのかって?それは昨日、工場都市に新作のワイヤーをみにいった時のこと…工場都市は国の秘密でね、私達ですら場所さえ教えてもらえないほどなんだ。まぁ造幣局も兼ねてるし壁内で最もといっても過言ではないほど重要な都市だからしょうがないけど…。

    それで帰路に着いた時にはもう夜中だったから、モブリットを少しでも休ませたくって私は兵舎に着くまで一睡もしなかったんだ。

    しかし、気づいたら朝で、立体起動装置も外されてベットの中…。

    さっそくお礼行ってこよ。
  3. 3 : : 2014/11/14(金) 22:41:03
    ハンジ『モブリット!昨日装備外してくれたんだね。いつもありがとう‼︎』

    モブリット『おはようございます。ハンジさん。こちらこそ馬車のなかで休ませて頂き、ありがとうございました。ところで昨日は兵士長が運んでくださったんですよ。着いて行っては居ないのでお礼は兵士長に伝えてください。』

    ハンジ『そうだったの⁉︎』

    モブリット『はい。では今日の予定ですけど、工場都市の事を団長にまとめて提出。以上です。』

    ハンジ『それだけ?』

    モブリット『はい。疲れただろうから休めとの事です。』

    ハンジ『分かった。ありがとう。』
  4. 14 : : 2014/11/15(土) 21:01:10
    ハンジ『リーヴァイ!』

    リヴァイ『なんだ、クソメガネ。』

    ハンジ『昨日私を部屋まで運んでくれたのは貴方なんだってね。』

    リヴァイ『まぁな…』

    -------
    昨夜

    俺はリヴァイだ。もう、深夜というか早朝だが、やっと書類が片付いた。おかげでようやくミルクココアが飲める。本来なら2日がかりの書類なんだが、明日はどうしても部屋の掃除がしたくてな。

    ガタッ

    うん…?玄関の方から音がするな。まさか調査兵団の兵舎に乗り込んでくる奴がいるとは思えんが…。一応見に行くか。
    …しかしココアが冷めちまう。仕方ない飲みほそう。

    あれは…モブリットとハンジじゃねぇか。モブリットがハンジを担いでる。そういや、2人は今日工場都市に出張だったな。
  5. 15 : : 2014/11/15(土) 21:12:26
    モブリット『あっ!リヴァイ兵士長夜遅くまでご苦労様です。』

    リヴァイ『モブリット、お前もな。ところでそいつどうするんだ。』

    モブリット『分隊長ですか、装置を外してベッドに運びますよ。』

    リヴァイ『モブリット、それは今までもあったのか?』

    モブリット『はい。何回も…。』

    リヴァイ『そうかお前も、もう疲れただろ。こいつは俺が運んどいてやるよ。』

    モブリット『いや、しかし…』

    リヴァイ『構わん。お前はもう寝ろ。それともクソメガネをベッドまで運びたいのか?』

    モブリット『いえ、そんなことはありません‼︎俺はハンジさんのことを上司としてしか見たことはありませんし、若い子の方が好みです。兵士長に迷惑をかけるのもどうかと思っただけです。』

    リヴァイ『そうか。迷惑じゃないから気にするな。じゃあな。』

    リヴァイがハンジを抱えて出ていき足音が聞こえなくなった頃…

    『すいません兵長。俺、嘘つきました…。』

    その一言だけが静まりかえった部屋に響き、ハンジをめぐる兵士長と分隊副長のバトルが静かに始まったのであった。
  6. 16 : : 2014/11/16(日) 22:14:25
    ハンジ『ねぇ聞いてるリヴァイ?』

    リヴァイ『ん?あぁ。』

    ハンジ『じゃあお礼に工場都市の話をしてあげようじゃないか!』

    リヴァイ『いらん。』

    ハンジ『じゃあいいよ。モブリットに聞いてもらうから。』

    リヴァイ『昨日一緒に行った奴に言ってどうするんだ。てか、クソメガネてめぇ今まで何回もモブリットに運んでもらったんだってな。』

    ハンジ『うん。』

    リヴァイ『上司としての威厳も無くなるし、何より自分の性別を思い出せ、』

    ハンジ『女だけど…?』

    リヴァイ『夜中に寝てる女を脱がすのに何もしてはいけないってもはや拷問だぞ。』

    ハンジ『私とモブリットの間にやましい気持ちがあるわけないじゃん。』

    リヴァイ『お前はそうかもしれんが、あいつはかなり我慢してると思うぞ。』

    ハンジ『リヴァイも昨日我慢してたの?』

    リヴァイ『さぁな。それより報告書はいいのか。』

    ハンジ『あっ!忘れてた。じゃあね‼︎』

    彼女の足音が遥か遠くに行った頃、

    リヴァイ『我慢してたに決まってんだろ。それが好きな女ときたら特にな。』
  7. 21 : : 2014/11/17(月) 21:55:48
    リヴァイと話終えたハンジは部屋に戻っていた。

    ハンジ『よし!そろそろ書くか。』

    コンコン

    ハンジ『んー?どうぞ!』

    モブリット『ハンジさん、コーヒーどうぞ。』

    ハンジ『さすがモブリット。タイミングバッチリだよ!』

    モブリット『ありがとうございます。』

    よく考えると私って部下に恵まれてるよね。二ファとケイジモしたってくれるし。モブリットは文句も言わず従ってくれる。何より、私のことをよく理解してると思う。それに…気はきく。あの時も…。

    モブリット『ハンジさん?』

    ハンジ『あぁごめん。ありがとう。コーヒー美味しいよ!』

    モブリット『それは良かったです。』

    ハンジ『モブリットは本当にコーヒー淹れるの上手だよね。』

    モブリット『ありがとうございます…///』

    ハンジ『あはは。照れてるの?可愛いなぁ。』

    モブリット『からかわないでください!では、俺も仕事あるんで。』

    ハンジ『うん。バイバイ!』

    よし、照れてるモブリットも見れたしそろそろ書くか!
  8. 22 : : 2014/11/23(日) 14:39:13
    -------ー
    エルヴィン自室

    リヴァイ『エルヴィン、書類終わったぞ。』

    エルヴィン『早いな。』

    リヴァイ『あぁ。掃除がしたくてな。』

    エルヴィン『ははは。さすがだな。』

    その時、ドアが勢い良く開いた。

    ハンジ『エルヴィン、書類出来たよ!』

    エルヴィン『ハンジも早いな。』

    ハンジ『あっ!リヴァイもいたんだね。』

    リヴァイ『まぁな。』

    ハンジ『ところでエルヴィン、昨日の事だけど、ワイヤーは凄い頑丈なんだけど何か足りないんだよね。たとえしばれたとしても、相手は巨人…。完璧に動きを封じる必要があるんだよね。それを考えたいから今日、話し合わない?』

    エルヴィン『いいぞ。業務が終わった頃部屋に来てくれ。』

    リヴァイ『俺も参加しよう。』イラッ

    ハンジ『何イライラしてんのリヴァイ。』

    エルヴィン『妬いたのか?』

    ハンジ『えっ⁉︎日焼けしたの?』

    リヴァイ『してねぇよ。』

    エルヴィン『ハンジには分からなくていい事だ。』

    リヴァイ『鈍感だなお前。』

    ハンジ『リヴァイに言われたくないよ!』

    と言って、ハンジは頬を膨らませるのであった。
  9. 23 : : 2014/11/23(日) 23:00:13
    -------
    ハンジ自室

    ハンジ『もう、ひどいな2人共!』

    ハンジの声が聞こえたのか、ドアがノックされる。

    ハンジ『入っていいよ〜』

    モブリット『どうなさったんですか?』

    ハンジ『あぁモブリット聞いて。リヴァイがね…』カクカクシカジカ

    ハンジ『ひどいでしょ?』

    モブリット『いや、それはハンジさんが鈍感過ぎなんだと思います。』

    ハンジ『ひどいモブリットまで!君だけは私の味方だと思っていたのに…‼︎』

    モブリットは深いため息をつくと、顔を覆っているハンジの手を引っ張り、顔を近づけて目を真っ直ぐ見つめると…

    モブリット『俺はハンジさんの副官です。貴方に死ねと言われたら死にますし、翼がもげたとしてもついて行きます。俺の心臓は貴方のものなんですよ。』

    ハンジ『あはは!なんか告白されてるみたい。俺のハートはお前のものだ!的なさ。』

    モブリット『からかわないで下さい!』

    ハンジ『ごめんごめん!そういえばモブリットのハートは誰のものなのかな?』

    モブリット『…!知りませんよ。あんたが自分で考えて下さい。それでは失礼します。』

    -------
    ドアの裏

    モブリット『俺の心臓は貴方のものです。鈍感過ぎですよ。兵長の言った事も分かります。』

    そのつぶやきは誰にも聞かれてないものということで発せられたものだったが…
  10. 24 : : 2014/11/24(月) 21:37:58
    リヴァイ『おいモブリット、今の言葉は本当か?』

    モブリット『兵長⁉︎…そうです。ハンジさんは…鈍感過ぎます。』

    リヴァイ『そっちじゃねぇよ。俺はお前がハンジの事を好きなのかと聞いている。』

    いや、分かってますって。でも、

    モブリット『ここはハンジさんの部屋の前なので場所を変えて頂けませんか。』

    リヴァイ『ほう。俺と2人きりで話す勇気があるとはな。悪くねぇ。』

    兵長に連れて来られたのは彼の自室だった。

    リヴァイ『座れ。』

    彼に促されソファに座ると兵長は、目の前のベットに腰を降ろした。

    リヴァイ『もう一度率直に聞くぞ。お前はハンジの事をどう思ってる。』
  11. 25 : : 2014/11/26(水) 18:27:48
    彼の真っ直ぐな瞳は、嘘をつくことが到底許されない事を物語っていた。

    モブリット『1人の女性として好きです。』

    彼に圧倒されてか、普段なら絶対に口から出ることのない言葉がでていた。

    もう、取り消せない。

    モブリット『彼女は…勿論分隊長としても有能な方ですが、女性としてもかなり良い方です。兵長なら、分かって頂けますよね?』

    リヴァイ『あぁ。』

    モブリット『しかし、ハンジさんは…俺の事を男として見てくれません。きっと、これからも。』

    リヴァイ『そうかもしれんが、あいつが男として見ている奴なんているか?』

    モブリット『…。』

    リヴァイ『もしお前がそれで諦めると、いうのならば…。』

    モブリット『…ならば?』

    リヴァイ『俺が貰う。』
  12. 26 : : 2014/11/26(水) 21:25:57
    モブリット『…!』

    兵長はかなりの強敵だ。俺には到底敵わない…。しかし、いくら相手が人類最強だとしても譲れない。

    モブリット『ハンジさんは渡しません。首洗って待っていてください。』

    リヴァイ『俺が大人しく待っていると思うか?』

    モブリット『…。』

    リヴァイ『だが、その度胸は悪くねぇ。』

  13. 27 : : 2014/11/28(金) 23:21:04
    ---------数時間後
    エルヴィン自室

    ハンジ『でねエルヴィン、リヴァイ此れが例のワイヤーなんだけど…。』

    エルヴィン『良いんじゃないか?』

    ハンジ『強度はね。』

    リヴァイ『何が問題なんだ。』

    ハンジ『動きを完全に止めれない。』

    リヴァイ『あぁ?』

    ハンジ『此れだと動きを完全には止めれないんだ。つまりだね、巨人が少しでも動けるとそれが命取りになるんだ。』

    エルヴィン『なるほど。』

    リヴァイ『更に、治癒力か…。』

    ハンジ『っ⁉︎ねぇ今の言葉もう一回言ってリヴァイ。』

    リヴァイ『治癒力…。』

    ハンジ『それだぁ!それだよ!あぁ何で気づかなかったんだ。』

    リヴァイ『どうゆうことだ?説明しろ。』

    ハンジ『治癒力を逆手に取るんだよ!』

    エルヴィン『成る程。』

    リヴァイ『はぁ?』

    ハンジ『つまり、傷口が回復することによって締まる様にするんだよ!もう、こうしては居られない。明日にでも工場都市へ行ってくる!』

    エルヴィン『なら、リヴァイとモブリットも連れて行きなさい。』

    ハンジ『えっ、リヴァイ?』

    エルヴィン『お土産も多いだろう。』

    ハンジ『でも、いいの?』

    リヴァイ『あぁ。』
  14. 28 : : 2014/11/30(日) 21:52:20
    ---------

    どうも、モブリットです。

    俺は今工場都市に来ています。

    それもハンジさんと…兵長と一緒に。

    ハンジ『ヒャッホーイ!いやぁ、此処はいつ来ても良いね。』

    リヴァイ『うるせぇよ。周りの奴らが見てるだろ。』

    ハンジさんを軽く足蹴する兵長を見ながら軽く溜息が出てしまう…。

    何で!この人たちはこんなに元気なんだー!

    ハンジ『どうしたの?モブリット…元気無いね?』

    モブリット『いや、あんた達が元気すぎるんでしょ。』

    リヴァイ『ほう。俺に向かってあんたと言うとは…。』

    モブリット『すいません。つい…。』

    あぁ先が見えない…。

    頭が痛くなって来た。

    ハンジ『もう、小さい男だなーリヴァイは。小さいのは背丈だけにしなよ。』

    もう…この人は‼︎

    モブリット『ハッハンジさん!今からは何をするんですか?』

    ハンジ『今日はもう夕方だし…宿に向かうのみかな?』

    リヴァイ『そうか、なら行くぞ。』

    ハンジ『ちょっと待って!その前に滝…見とかない?私達もあまり良く見てなかったんだよね。』

    リヴァイ『滝?聞いたことねぇな。』

    ハンジ『まぁ見れば分かるよ!』
  15. 29 : : 2014/11/30(日) 22:07:22
    ---------
    滝の前

    すぐ近くでみる滝は本当に大きかった。

    それもそのはず、軽く1区分ありそうなこの都市は滝による水力発電のエネルギーで賄われているのだから…。

    さらに、この雄大な湖が職人に恩恵を与えているのだろう。

    リヴァイ『悪くねぇな。』

    ハンジ『うん。』

    モブリット『とても綺麗ですね…』

    ハンジ『私はこの素晴らしい滝と湖をこの世で一番好きな人間と見れたことをとても嬉しく思うよ!』

    それは…誰の事ですか?

    そう聞きたくなる衝動を抑えて再び滝に目を戻した。

    ハンジ『それにしても、この湖もクッソデカイよね!滾ってきた‼︎』

    リヴァイ『こんなでけぇ水溜まりなんて初めてだ。』

    ハンジ『水溜まりじゃないって!』

    リヴァイ『何が違う?柵もねぇし…』

    あぁ、それ言ったら!

    ほらハンジさんの目がギラギラして来た…

    ハンジ『そうなんだよ!柵がないってことは…』


  16. 30 : : 2014/12/01(月) 20:33:14
    ハンジ『入ってi…』

    モブリット『良いわけ無いでしょ!』

    ハンジ『えーモブリットのケチ。』

    モブリット『あんたバカですか?』

    ハンジ『少しぐらい良いでしょ!』

    モブリット『だめです!』

    ハンジ『えー入りた…!』ズルッ

    滑ったのかハンジさんがバランスを崩した…

    バシャンッ

    リヴァイ『ハンジ!』

    ハンジ『ギャーあれ?冷たくない…。あっ⁉︎モブリット大丈夫?』

    冷たい水の感触が皮膚を刺激する。

    気づいたらハンジさんの下敷きになっていた。

    モブリット『冷た!あぁ服が濡れてしまいました…。』

    リヴァイ『大丈夫かモブリット、ずぶ濡れじゃねぇか。今すぐ宿に向かうぞ!』

    ハンジ『ごめんね…私の所為で…。』

    モブリット『大丈夫ですが…ただ、直ぐに着替えたいです…。』

    ハンジ『モブリットー!』

    ハンジさんが抱きついてこようとしたが兵長は…

    リヴァイ『おい、モブリットに抱きついたらお前まで濡れるだろうが。』グイッ

    ハンジ『あっ‼︎そうなったらモブリットの手間が増えちゃうね…。』

    リヴァイ『何でだ?』

    ハンジ『もちろん、モブリットが着替えさせてくれるからに決まってるじゃないか‼︎』

    リヴァイ『おいモブリットよ、お前は今までいつもハンジの着替えを手伝っていたのか?』

    俺を睨まないでください…。

    ハンジ『当然…』

    モブリット『してる訳無いじゃないですか!』

    彼の瞳から溢れ出る殺気にか、寒気が止まらなかった。
  17. 35 : : 2014/12/02(火) 00:41:56
    ---------

    ハンジ『じゃあ宿舎に泊めてもらうよう言ってくるから、ここで待ってて。』

    リヴァイ『…。』

    気まずい…。

    何か喋ってほしいです。

    リヴァイ『なぁ、モブリットお前…熱あるんじゃねぇか?顔がひどく青ざめてるぞ。』

    兵長にも優しさがあったとは…。

    モブリット『いえ…ゴホッ…お気になさらず⁉︎』

    不意に冷たい感触が額を擽る。

    見上げると…

    ハンジ『やぁお待たせ。それよりモブリット…君熱あるよ。』

    リヴァイ『そうか…ならお前はもう寝ろ。こいつの部屋は何処だ?』

    ハンジ『あぁそれなんだけど…』

    リヴァイ『話は後だ。取り敢えず連れてくぞり』

    ハンジ『…うん。』

    ---------

    部屋へ入りベッドに倒れこむ。

    ハンジ『はい、氷。』

    モブリット『ありがとうございます。』

    リヴァイ『明日には帰る予定だから早く治せよ。』

    モブリット『はい…了解です。』

    リヴァイ『それよりハンジ、お前は何故クソでも我慢してる様な顔をしてるんだ?』

    ハンジ『あのさ…リヴァイ。実は…部屋が2つしかとれてないんだ。でね、モブリットに1部屋使わせてあげたいから…私と相部屋でいい?…しかもダブルベッド1つなんだけど。』

    モブリット『えっ⁉︎』

    そんな飢えた虎の檻に鹿を1晩入れとく様な真似できるわけ…

    リヴァイ『俺は構わん。…モブリット何か問題でもあるか?』

    兵長に圧倒された俺は…

    モブリット『いっいえ…何の問題もアリマセン。』

    としか答えることができなかった…。
  18. 36 : : 2014/12/03(水) 12:48:03
    ---------

    ハンジ『ひゃっほーい』

    部屋に入ったハンジはいきなりベッドに倒れこんだ。

    リヴァイ『おい、ホコリが舞うだろうが。』

    ハンジ『細かいって!それより、何飲む?』

    リヴァイ『風呂はどうするつもりだ。』

    ハンジ『今日はよくね?』

    リヴァイ『入れ。』

    ハンジ『えー面倒だな。リヴァイが洗ってよ。』

    リヴァイ『ほう。俺にそういうことを言ったということは、其れ相応の覚悟が出来ているということなんだろうな。』

    ハンジ『はっ入って来るね。お先に』ダッ

    リヴァイ『チッきたねぇな。』

    ハンジの所為でホコリが舞った部屋を片付けながら待つことにした。


    10分後

    ハンジ『ただいまー!』

    リヴァイ『っ⁉︎お前…その服装どうした…。』

    ハンジが着ていたのは浴衣だ。

    だが…サイズがあってねぇな。

    恐らく、ペトラでも小さいぞ。

    ハンジ『えっ⁉︎あぁちょっと小さいかな。此れしか置いてなかったんだよね。』

    体格がハッキリわかる上にスラリとした足が丸見えだ。

    その上お風呂上がりで髪も降ろしてるハンジは別人のように綺麗だった。

    リヴァイ『お前は…もう少し女としての自覚を持て。』

    ハンジ『んー?そんなこと言うってことは私にムラムラしちゃってるのかな?』

    そう言って少し裾を捲るハンジに欲情しないと言ったら嘘になる。

    リヴァイ『それ以上やると襲うぞ。まぁいい、風呂に入ってくる。』
  19. 37 : : 2014/12/04(木) 13:41:34
    ここから、8巻辺りまでのネタバレ入ります。

    ---------

    風呂に入り終えた俺たちは部屋で酒を飲んでいた。

    ハンジ『本当に…私で良いのかな。』

    リヴァイ『何がだ。』

    ハンジ『捕獲網だよ。』

    リヴァイ『お前しかいないだろ。』

    ハンジ『いや勿論ね職人も、仲間もとても信頼してる…だけど私は自分が1番信用できないんだよ。』

    リヴァイ『皆お前の事を信頼してる…そして俺もだ。だからこそお前に大切な役割を任せた。だからといって重く感じる必要はねぇ…それは例え何があっても俺たちがサポートするからだ。1人で抱えずにもっと人を頼れ。』

    ハンジ『ありがとう…楽になったよ!』

    リヴァイ『そうか。』

    こいつは変人、奇行種そして狂ってるとか言われているが…心の底はとても真っ直ぐだ。

    本来憎んでいる巨人を愛することは誰にも出来ねぇ…はずだ。

    だが、こいつはそのまま愛そうとしている。そこで歪んでしまうのはしょうがないことだ。

    だから、俺だけでもこいつのことを…

    リヴァイ『っ⁉︎』

    ハンジ『リヴァイ愛してるよ!』ギュッ

    リヴァイ『おい、くっつくんじゃねぇ。』

    ハンジ『嫌だ!というか、リヴァイって抱きしめやすいね。』

    リヴァイ『どういう意味だ?そして俺は抱かれる趣味はねぇ。』

    ハンジ『なら抱いてよ。』

    こいつ…酔ったな。

    リヴァイ『俺は酔ってる女を抱くことはしねぇ。』

    ハンジ『酔ってないよー?』

    と言うハンジの横にあるのはブランデー3本…

    リヴァイ『分かったからもう寝ろ。』

    ハンジ『一緒に寝ようよ!』

    …このまま押し倒すか?

    いや、駄目だ。

    リヴァイ『俺はあと少し飲むから先寝てろ。』

    ハンジ『しょうがないなー。じゃあおやすみ!』

    安心したように眠るその顔を見てイラついたのは言うまでもない。

  20. 38 : : 2014/12/05(金) 21:33:42
    ---------

    モブリット『お2人ともおはようごさいます。』

    ハンジ『おはよう。ところで風邪は?』

    モブリット『もう大丈夫です。』

    リヴァイ『そうか。』

    ハンジ『じゃあ今日の予定だけど…捕獲網の材料を選ばなくてはいけないかな。』

    モブリット『そうですね。。』

    リヴァイ『早速行くぞ。』

    夜の工場都市も活気があったが、夜明けは更に人が多い。

    恐らく…職人の朝は早いのだろう。

    『よう!ねぇちゃんまた来たのか。』

    あっ!あの人は…

    ハンジ『お久しぶりです。アルカさん』

    この方はこの間来た時にワイヤーを選んでくれた人だ。

    とても気さくだが腕もいい。

    アルカ『今日は何しにきたんだ?』

    ハンジ『丈夫な棒を数百本…。』

    アルカ『其れなら俺の工房にあるぜ。巨人が踏んでも総簡単には、折れないやつが。』

    ハンジ『本当ですか⁉︎それ下さい‼︎』

    アルカ『まぁ…現物を見て決めな。実験もやるんだろ?』

    モブリット『ありがとうございます。』

    アルカ『気にすんな!』

    と、その時…

    『リヴァイじゃない?』

    リヴァイ『ルシアか?久しぶりだな。』

    ルシア『久しぶり…。』

    誰だろう。

    ハンジ『どなた?』

    ルシア『こんにちは!ルシアと言います。リヴァイとは地下街時代の友人でした。』

    ハンジ『なら、2人で話してきなよ。私達は実験してるから。』

    リヴァイ『だが…。』

    ハンジ『行って来なって!』

    リヴァイを送り出したが…胸の中に少しチクリと刺すような痛みを感じたのはきっと気のせいだろう…。
  21. 39 : : 2014/12/06(土) 15:15:52
    ルシア『ほんと久しぶりね。』

    リヴァイ『あぁ。ところで、地下街の奴がここで働いて良いのか?』

    ルシア『ほら私って手先が器用だったでしょ?腕を見込まれて!』

    リヴァイ『良かったな。』

    確かにルシアは手先が器用で壊れたものを直したりしてたな。

    ルシア『それよりさっきの子って彼女?地下街最強…じゃなくて人類最強さん。』

    リヴァイ『ちげぇよ。それとその呼び方辞めろ。』

    ルシア『ほんと昔から変わんないね。其れより調査兵団はどう?』

    リヴァイ『仲間にも恵まれているが…楽しい仕事じゃねぇな。』

    ルシア『そう?あの子たちといる時貴方とっても楽しそうだったけど。』

    リヴァイ『…ありえねぇ。だがまぁやり甲斐のある仕事だとは思ってる。…ところでお前ら職人は調査兵団のことをどう思ってるんだ?』

    ルシア『とても …尊敬しているわ。私達の夢を託してるって言ってもいい。常に新しいことを求める…その点で私達は同じでしょう?』

    リヴァイ『…。』

    『ルシア!そろそろ来い。』

    ルシア『じゃあそろそろ行くわね!それと…ハンジだっけ?あの子の瞳は貴方だけをを見つめてたわよ。』

    笑顔で去っていく彼女は昔と変わらず快活だった。

    1人残されたリヴァイは…

    リヴァイ『言い逃げすんじゃねぇ。』

    悪態はついてみるものの、その顔は微かに紅かった。
  22. 42 : : 2014/12/07(日) 21:47:14
    ---------モブリット目線

    ハンジ『良しその調子でワイヤーをほどいていって。一本ずつね。それとモブリット記録大丈夫?』

    モブリット『はい。』

    凛として指示をしているハンジさんは何時もの奇行種とは大違いだ。

    ハンジ『はいもう大丈夫。限界が測れたしそろそろモデル実験するか。』

    職人『よし来た!これが巨人像の中で1番丈夫なものだ。』

    しかしそれも長くは続かないもので…

    ハンジ『うおっクソでけぇぜ!やっばい!めっちゃ滾るんだけど‼︎これ部屋に置きたい‼︎』

    モブリット『あんた何言ってんですか⁉︎』

    ハンジ『あっ!モブリットも置きたいの?』フラッ

    その時急にハンジさんの身体がふらついた。

    ガンッ

    束ねて積んであった木にぶつかり、大量の木材がハンジさん目掛けて落ちてくる。

    あぁもうこの人は…。

    バラバラバラ

    ハンジ(あれ?痛くない…。)

    気がついたら彼女の身体を抱きかかえて避けていた。

    ハンジ『ごめんモブリット大丈夫?』

    モブリット『本当にあんたは‼︎いい加減にして下さいね。この作戦は貴方が居ないと出来ないんですから!』

    彼の真っ直ぐな瞳に彼女は…

    ハンジ『ごめんね。これからは気をつけるよ。』

    そして何を思ったのか、

    ハンジ『大好きだよ!モブリット。』

    モブリット『ありがとうございます。しかし、そう思うならあまり暴れないで下さい。』

    本来なら跳び上がってもいい様な言葉だった。…だがハンジさんの心臓は既に…

    ハンジ『あっ!リヴァイ。戻ったんだね。巨人像の実験の後、燃料である氷瀑石を見に3人で行こ‼︎』

    リヴァイ『チッ…しょうがねぇな。』

    彼の物だと分かっていた。

    職人『実験そろそろ始めるぞ。』

    ハンジ『了解!』

    俺は再び真剣な眼差しに戻るハンジさんの姿を見つめながら深いため息をつくのであった。




  23. 43 : : 2014/12/09(火) 23:30:17
    ハンジ『実験終了!じゃあ採掘場に行こうか。』

    リヴァイ『あぁ。』

    彼女に連れて来られたのは洞窟だった。

    ハンジ『中は少し寒いらしいしマント羽織ってね。』

    其処は確かに寒かった…。

    周りは氷で覆われている。

    …まるで氷の中にいる様だった。

    吐く息が白い。

    そのもやに紛れる様に進んだ。

    其処には…1面に広がる透明な世界があった。

    モブリット『綺麗…ですね。』

    ハンジ『そうだね。』

    リヴァイ『これで巨人と戦ってるんだな。』

    そうつぶやく彼はとても悲しそうだった。

    …?

    言いたいことが分からない。

    何故悲しそうにするのだろう。

    ハンジ『こんな綺麗な物を血で汚しているんだ…。』

    そうか。

    俺たちの汚れた手で…。

    リヴァイ『巨人を1匹殺すごとに俺たちの手は汚れていく。蒸発して消え失せた筈でも、まだ残っている気がする。拭っても拭ってもきえない汚れだ。』

    ハンジ『うん。でも…誰かがやらないといけないんだ。この壁の中の未来を守るために自分で選んだ道だから。』

    そう答えるハンジさんは彼の全てを理解している様で…2人の親密さを暗示させた。

    モブリット『俺もそのためなら何でも出来ます。』

    …そして貴方について行きたい。

    しかしこの一文は言葉となることは無いのだろう。


    それはハンジさんのそばに居たいから。

    少なくとも今は…。

    ハンジ『ははっ!其れにしてもリヴァイが手を拭く理由ってそれだったの?』

    リヴァイ『まぁ、其れもあるが汚いからだな。実際は。』

    ハンジ『私は巨人の血液が欲しいね逆に。』

    リヴァイ『いらねぇよ!そんなもん。』

    ハンジ『え?モブリットも欲しいでしょ?』

    モブリット『いりません‼︎』

    不満そうに頬を膨らます彼女を見て、深いため息をつくと同時に。

    貴方について行きたい…

    改めてそう思った…のか。

    しかし3人の顔はとても晴れやかだった。

  24. 44 : : 2014/12/11(木) 19:35:00
    --------リヴァイ目線

    ハンジ『出来た!』

    光悦の表情を浮かべるハンジの前には1つの箱…らしき物があった。

    モブリット『これが例の…』

    ハンジ『うん。特定の巨人を拘束するためだけの兵器…名付けて対特定目標拘束兵器だよ!』

    リヴァイ『これなら馬と繋げさえすれば、荷馬車に見えるな。』

    ハンジ『まぁね。』

    満面の笑みを浮かべるハンジに微かながら希望を抱きながら挑んだ…
  25. 45 : : 2014/12/11(木) 23:04:47

    ー第57回壁外調査ー

    ハンジ『これでどう?もう身じろぎ一つ出来ないよ?痒いとこあってもかけないよ…たぶん一生。』

    興奮した様に顔を紅く染めるハンジさんの前には、特定目標もとい雌型の巨人が拘束されていた。

    対するは人類最強と呼ばれる男…リヴァイそしてそれに継ぐ実力者ミケ。

    誰もが調査兵団の勝利を確信し…油断したのが悪かった。

    ギャァァァ

    突如断末魔の様な声が響き渡り、それと同時に巨人が森の奥に流れ込んできた。

    蒸気に包まれる中…雌型の巨人が姿は靄に隠れる様に消えていった。

    結果…惨敗。

    大多数の犠牲を負い、捕獲も失敗。

    更に…リヴァイ兵士長が足に怪我を負う自体になった。

    その上…

    ハンジ『…私の所為でリヴァイ班の子達が…。』

    瞳を涙で潤ませながら呟くのはいつも頼りになる自分の上司だ。

    モブリット『ハンジさんの所為ではありません。』

    そう呟くので精一杯だった。

    …あんなに強いリヴァイ班の方々が…

    俄かには信じる事の出来ない事実に心が沈んだ。

    モブリット『今日はお疲れ様でした。では俺は部屋に戻りますね。』

    ハンジ『あぁ。』


    数時間前


    民衆「これじゃあ俺らの税で奴らを肥えさせてる様なもんだ。」

    民衆「全くだ。次はどんくらいが奴らの腹の中へ突っ込むやら。」


    嫌でも思い出してしまう。

    彼らの残酷な言葉を…。

    そうだ。

    俺達はいつ死んでもおかしくない。

    今まで気づいてなかった。

    いや…気づかぬふりをしていた。

    いつか来るその日…俺は悔いが残らないのか。

    頭に1人の女性が浮かんだ瞬間、俺はある扉に向かって歩みだしていた。
  26. 48 : : 2014/12/12(金) 21:00:10
    --------モブリット目線

    コンコン

    リヴァイ『入れ。』

    モブリット『失礼します。』

    開かれたその扉の奥には綺麗に整えられた部屋がある。

    …リヴァイ兵士長の自室だ。

    入るのは何度目だろう。

    だが…今日は特別な理由があった。

    リヴァイ『何だ?』

    モブリット『率直に言いますと、俺はハンジさんに告白することにしました。』

    リヴァイ『…そうか。』

    恐らく予測していたのだろう。

    目の前に座る彼はとても落ち着いていた。

    モブリット『俺は…今回の壁外調査で思い知りました。部下や同期…そして先輩…俺より強い方々が死んで行く中で、俺の番もそう遠くは無いのだと。』

    リヴァイ『…。』

    モブリット『だからせめて悔いの残らない様にしたいんです。』

    兵士長はただ黙って話を聞いてくれていた。

    リヴァイ『そうか…頑張れよ。』

    ただその一言を除いて。

    モブリット『はい。』

    その部屋から立ち去りドアを閉める。

    廊下にでた瞬間深いため息がでた。

    ハンジさんは兵士長のことを想っている。

    戦友としても…1人の男としても…。

    それはずっとそばで見て来た俺が1番理解いることだ。

    …しかし…いつ死んでもおかしくないこの世界でいつかその時がきたら俺は後悔する。

    例えそれが叶うことの無い思いでも。
  27. 49 : : 2014/12/12(金) 21:48:21
    モブリット ガンバってね
    ハンジさん おーけーしてね
  28. 51 : : 2014/12/13(土) 17:29:15

    モブリット『失礼します!』

    勢いよくドアを開けたためかハンジさんは驚いた様な顔で俺を見た。

    ハンジ『モブリット…どうしたの?』

    モブリット『ハンジさんに伝えたいことがあります。聞いて頂けますか?』

    ハンジ『もちろんだよ。なに?』

    穏やかな微笑みを浮かべる彼女を見て改めて自分の気持ちを確認する。

    あぁ…俺は…

    モブリット『貴方のことが好きです。上司としても1人の女性としても…。』

    ハンジさんは目を見開いたあと再び真面目な表情に戻って少しづつ話し始めた。

    ハンジ『ありがとうモブリット。私も君のことが好きだよ。ただ…上司としてね。申し訳ないけど、君の気持ちには答えられない。』

    モブリット『そうですか。』

    落胆した表情が出てしまっているのが自分でも分かる。

    ハンジ『君はとても優秀だ。君が後ろに居るから私は安心して実験が出来る。君は私にとって無くてはならない存在なんだよ。』

    モブリット『…。』

    ハンジ『君の気持ちはとても嬉しい。だけど私は君を部下としてしか見ることが出来ないんだ。』

    モブリット『…。』

    ハンジ『でもね、私はモブリットの事が1番大切なんだ。それだけは覚えておいて欲しい。』

    モブリット『はい。』

    ハンジ『こんな私でも…これからもついて来てくれるかい?』

    そんなの…決まっているじゃないですか。

    モブリット『もちろんです!』

    最後に優しい言葉を言うから…ますます貴方の事が好きになってしまう。

    モブリット『俺は心臓が朽ちるまで貴方について行きます。』

    ハンジ『…ありがとうモブリット。』

    そういって微笑むハンジさんはとても美しく、その瞳は吸い込まれそうなほど深かった。
  29. 54 : : 2014/12/14(日) 09:17:53
    規則正しいリズムを刻む足音が廊下の奥へ去って行った後…ハンジはとある部屋へと向かった。

    バンッ

    凄まじい音と共に入ったその部屋には…

    リヴァイ『ノックぐらいしろよ。クソメガネ。』

    ハンジ『ごめん。』

    リヴァイ『謝んな、気持ち悪りぃ。』

    ハンジ『人がせっかく謝っ…』

    リヴァイ『で、何の用だ。』

    ハンジは少し思い詰めた様子を醸し出したが直ぐに語り出した。

    ハンジ『実は…さっきモブリットに告白されたんだ。』

    リヴァイ『そうか。』

    やけに落ち着いているリヴァイに対し…

    ハンジ『やっぱり知っていたんだね。』

    その声には少し苛立ちがこもっていた。

    リヴァイ『…いや?』

    ハンジ『嘘つけ!』

    リヴァイ『そんな事より…モブリットにはなんて言ったんだ。』

    しれっと会話を戻すリヴァイに、ハンジは唇を噛みながらも彼の問いに答えた。

    ハンジ『モブリットの事は人類の中で1番大切に思っているけど…部下としてしか見ていない。とキッパリ断ったよ。』

    リヴァイ『そうか。』

    ハンジ『…これで良いんだよね。』

    そう呟くハンジはとても不安気で、何かを思い詰めているかの様であった。

    リヴァイ『ハンジ…お前は頭の良い奴だ。だからこそモブリットを出来るだけ傷つけないように、だがキッパリと断った。そうだろ?』

    ハンジ『どうゆう意味かな?』

    明らかに動揺しているハンジにリヴァイは追い打ちをかけた。

    リヴァイ『お前は…モブリットの事を好きなんだろ?』

    ハンジ『それは…違う!』

    リヴァイ『ほう。何を証拠にそんなことが言える?』

    ハンジ『…モブリットは私にとって部下でしかないから…でも…好きと言われた時に心が跳ねたのは紛れもない事実だよ。ただそれが、モブリットだったからなのか。それは分からないけど…。』

    リヴァイ『…。』

    ハンジ『だから!決してモブリットが特別や存在な訳ではないよ。』


    リヴァイ『だがあいつにとってのお前はどうなんだろうな。だが…モブリットにも自分の命、時には仲間の命を犠牲にして進まなくてはならない時がいずれはくるだろう。そんな時あいつがお前を守ろうとしたら、作戦に影響を与えるかもしれない…』

    リヴァイの言葉は途中でぶった切られた。

    ハンジ『違う!』

    リヴァイ『ようするにモブリットに嫌われようとした。そこまでしなくても、あいつと一線をひこうと。そうすれば…モブリットの守る対象から外れられるからだ。壁の中の人類とハンジ…お前のどちらをとるか。それを、モブリットに聞いたら間違えなくお前をとるだろうからな。』

    ハンジ『…。 』

    リヴァイ『だが、それはできなかった。違うか?』

    そこまで言うと、ハンジは諦めたように

    ハンジ『その通りだよ。モブリットは良い兵士になれる素質がある。それは…私の下で使うべきものでは無いんだ。でも私は彼に着いていてもらいたかった。』

    リヴァイ『それで良いんじゃねぇか?モブリットはお前の下が1番の適所だろうしな。』

    ハンジは大きなため息をつくと…

    ハンジ『そうだね。』

    何かを吹っ切ったかのように清々しい顔つきの彼女に対しリヴァイはほっとしたように問いかけた。

    リヴァイ『話はこれで終わりか?』

    話は集結に向かった。

    と、思われたが…

    ハンジ『待って!リヴァイ。』

    ハンジは突如声を張り上げた。
  30. 55 : : 2014/12/14(日) 10:39:23
    ------リヴァイ目線

    リヴァイ『何だ?ハン…』

    ハンジは俺のそでを握って上目遣いでこっちを見て来た。

    ハンジ『私はモブリットの事が好きなわけじゃないよ。』

    俺を引き止めることに成功したのを確認してかハンジは話を続けた。

    ハンジ『そりゃ…人としては好きだけど…男性としては…』

    何時もの滑舌はどこへやら。

    リヴァイ『男性としては?』

    ハンジ『意識してないよ。』

    リヴァイ『ハァ…。』

    思わず溜息が出た。

    何故…俺に諦めさせてくれない。

    ハンジ『それだけ分かってね!』

    ハンジは話が終わったかのように出て行こうとした。

    …そうはさせるか。

    リヴァイ『待てよ。』グイッ

    勢い余ってハンジが壁にもたれかかりながら座ってしまった。

    ハンジ『えっ⁉︎ちょっとリヴァイ?』

    ドンッ

    そのまま壁に手をつき、逃げられない様に身体を押さえつける。

    ハンジの暖かい吐息がくすぐったい。

    ハンジ『どうしたの?』

    リヴァイ『…お前の事が好きだ…』ボソッ

    ハンジ『えっ⁉︎ごめん…聞こえない。』

    リヴァイ『…いや何でもない。』

    ハンジ『えっ⁉︎』

    しどろもどろになりながら顔を紅くするハンジはとても可愛い。

    …じゃなくて言えよ俺。

    リヴァイ『…すまん。もう行って良いぞ。』

    自分にイラつきながらも壁から手を離した。

    ハンジ『ふーん?』

    ハンジは好戦的な笑みを浮かべて…

    ドンッ

    俺を押し倒し、床に手をつくと…

    ハンジ『言ってくれるまで逃がさないよ?』

    妖艶に微笑んだ。
  31. 57 : : 2014/12/16(火) 07:17:43
    リヴァイ『どけ。』

    少し高圧的に言ってみるも…それに慣れてるハンジはびくともしない。

    ハンジ『言ったらどいてあげる。』

    リヴァイ『言ったら後悔するかもしれねぇがな。』

    ハンジ『なんで?そんなことで聞かないなんて言わないよ。』

    いつまでも強情なハンジに大きな溜息をつきながら…

    リヴァイ『お前が苦しむことになるかもしれないからだ。』

    ハンジ『意味が分からないんだけど。』

    リヴァイ『ならこの事は忘れて部屋から出て行け。』

    強引に話を切り上げようとするがそう簡単に諦めるハンジではなかった。。

    ハンジ『人間に探究心は押さえつけられない。』

    リヴァイ『本当に良いんだな?』

    そこまで言い切ると俺を押さえつけているハンジをどかし、ソファーの上に座らせる。

    そして…隣に座りハンジの顔を掴み鼻先が触れるギリギリまで近づけると…

    リヴァイ『お前が好きだ。』

    今度はハッキリと言った。
  32. 58 : : 2014/12/16(火) 20:20:59
    ハンジは大きく目を見開いた後、不意に真面目な顔で言った。

    ハンジ『それは仲…』

    その言葉をぶった切る。

    リヴァイ『仲間としてでもあるが今回はそういう意味じゃない。』

    ハンジ『…。』

    リヴァイ『女としてだ。』

    ハンジ『…私もリヴァイが好きだよ。もちろん男性としてもね。でもさっきモブリットに告白された時…少しでも心がはねたんだ。つまりモブリットにも気があるかもしれないということだよ。そんな気持ちで…付き合うことは出来ない。』

    ハンジは俯きながら呟いた。

    お前と何年一緒に居ると思っているのか。

    それくらいの嘘は簡単に見破れる。

    本当はモブリットを傷つけないようになのだろう。

    告白した次の日に相手が他の人と付き合い始めた…なんて酷すぎるからな。

    しかし…そのことに気づかない振りをすることにした。

    リヴァイ『ふっ…ちょっとモブリットを削いでくる。』

    ハンジ『おいおいおい!』

    必死で止めてくるハンジに思わず口角を弛めながらこの微妙な関係も悪くねぇ。

    本気でそう思った。
  33. 59 : : 2014/12/16(火) 20:36:48
    次の日


    昨夜はよく寝れた。

    それはモヤモヤしてたものが吹っ切れたからかもしれない。

    今日はそんな気持ちに相応しいような快晴だ。

    『兵長…おはようございます。』

    後ろから声をかけてきたのはモブリットか。

    リヴァイ『あぁモブリット。』

    少し落ち込んで見えるのは気のせいでないだろう。

    リヴァイ『モブリット…お前振られたらしいな。』

    まさか知っているとは思ってなかったのか身体を強張らせる。

    モブリット『…。』

    リヴァイ『安心しろ。俺も同じだからな。』

    モブリット『えっ?それはっどうゆうことですか?』

    いつもの冷静さを失うモブリットはとても珍しい。

    それほどまでにハンジが好きなのだろう。


    それだけになお辛いのかもしれない。

    しょうがねぇな…励ましてやるか。


    リヴァイ『モブリット…ハンジは本当にお前の事を大切に思っているらしいぞ。』

    モブリット『しかし……』

    少し考える素振りを見せたが、

    モブリット『そうですか。』

    そうつぶやくモブリットには笑顔が溢れていた。

    もう心配いらねぇな。

    なら…

    リヴァイ『そうは言っているがハンジは俺がもらうからな。』

    挑発するように顎を突き出すと…

    モブリット『いえ。俺がもらいます…』

    ダダダダダッ

    その時廊下をかけて来る音がした。

    恐らくあいつだ。

    『あれー?2人が話すなんて珍しいね。なんの話?』

    そう言いながらやって来るのはやはりハンジだ。

    リヴァイ『チッ。何でもねぇよ。』

    ハンジ『えぇー。教えてよ!』

    モブリット『嫌ですよ。』

    ハンジ『何で?酷い!2人のケチ‼︎』

    そう頬を膨らますハンジを見ながら…

    例え…微妙な関係でも俺達が…そしてハンジが笑っていられるなら…

    こんな関係も悪くねぇ。

    改めてそう思った。

  34. 60 : : 2014/12/16(火) 20:39:14
    これで終わりです。

    ダラダラと長々やってしまい反省してます。

    やはり三角関係は難しすぎたのかもしれません。

    こんな作品ですが、最後まで読んでくださった方々ありがとうございました。
  35. 61 : : 2014/12/16(火) 22:26:28
    りぃちゃん、お疲れ様です!
    三角関係の中に私も入りたい…!!
    リヴァイの壁ドンにドキドキしたよ(//´∀`//)
    私もハンジさんに壁ドンしてこよ…ソソクサ
    あれは最終的にどっちが勝ったんだろう……
    やっぱりリヴァイかなぁ??
  36. 62 : : 2014/12/16(火) 22:58:33
    >>61ゆう姫‼︎
    それなら私はゆう姫に思いを抱いている立場でさらになかに入りたい‼︎
    あれは…リヴァイかな。
    やっぱり、リヴァイだけどモブリットも負けてない!
    余裕でいるとモブリットに取られちゃうかも。
    最後まで読んでくださりありがとうございました‼︎

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levihan

ハンジがかり

@levihan

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