この作品は執筆を終了しています。
『Q』
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- 1 : 2014/10/27(月) 14:58:57 :
- どうも、NISIです。
Fateのアニメが始まり、ふと「ああ、そういえば昔こんなFateのSSあったな」と思い出し。
せっかくだしアニメ記念にそのSSのネタをパ──参考にして書いてみよう、と思い至りできたのが今作品になります。
以下注意事項。
※短編
※CPは特に無し(作者的には)
※キャラ崩壊
以上を受け付けない方はお戻りを。
恐らく、短編なのですぐ終わるかと。
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- 2 : 2014/10/27(月) 15:01:06 :
──訓練兵団特設スタジオ──
司会「さあ唐突に始まりました! 第一回クイズバトル! 今回のお題はエレン・イェーガー100のこと! 出場者はこちら!」
ミカサ「……これは、なに?」
ジャン「よ、ようミカサ。お前も呼び出されたのか?」
クリスタ「あ、私の他にもいたんだ……それにしても、クイズ?」
ベルトルト「…………」
司会「皆様には、これよりエレン・イェーガーに関する問題100問に答えてもらいます」
ジャン「はあ? なんでんなことしなきゃ……」
クリスタ「100問って……結構多いね」
ベルトルト「…………」
ミカサ「この声……アルミン? 一体どこから……」
-
- 3 : 2014/10/27(月) 15:02:51 :
司会「皆様には正解数を競っていただきます。尚、勝者には『エレンマスター』の称号と、この後エレン・イェーガーと二人きりでいられる権利が与えられます」
ミカサ「!?」
ジャン「んな称号も権利もいらねえよ!」
クリスタ「え、え……っと……(エレンと二人きり、って……あんまり話したことないしなぁ)」
ベルトルト「(……なんで僕、ここにいるんだろ……)」
司会「ついでに成績もほんの少し上がります」
ジャン「!?」
ミカサ「どういうこと! エレンと二人きり……二人きりって!!」
クリスタ「み、ミカサッ、ちょっと落ち着いて……!」
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- 4 : 2014/10/27(月) 15:05:07 :
ジャン「おい、あのステージの上にいるの……アルミンじゃねえか?」
クリスタ「あ、本当だ。それにしても、あんな舞台いつのまに……」
ベルトルト「(アルミンの目が死んでるように見えるのは僕だけかな)」
司会「では皆様、目の前にある席にお立ちください。ちなみに問題の解答は、別室にて待機しているエレン・イェーガー様本人にリアルタイムで答えて頂くことになります」
ミカサ「エレンがいるの……? アルミン、どういうことか詳しく──」
司会「では、早速始めていきましょう」
ミカサ「!?」
ジャン「おいこらアルミン! てめぇミカサのこと無視してんじゃ──」
司会「解答はお手元の紙(裏面再利用)にお書きください。それでは第1問」
ジャン「!?」
クリスタ「見事なまでの無視だね」
ベルトルト「アルミンに一体何が……」
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- 5 : 2014/10/27(月) 15:06:34 :
司会「エレンの誕生日は?」
クリスタ「あ、意外と質問そのものは普通なんだ」
ベルトルト「というか、なんかなし崩し的に参加しちゃったけど……誕生日、か」
ジャン「チッ……まあ成績が上がるっつーなら仕方ねえか」
ミカサ「この私にエレンのことで判らないことなどない」スラスラ
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- 6 : 2014/10/27(月) 18:46:38 :
司会「では、解答オープン」
ミカサ:3月30日
ジャン:
クリスタ:3月30日
ベルトルト:3月30日
ジャン「死に急ぎ野郎の誕生日なんて知らねぇよ……てかベルトルトはなんで知ってんだよ。あとクリスタも」
ベルトルト「前にそんな話をしたんだよ。僕、エレンと同室だし」
クリスタ「私はその……前に女子のみんなで寝る前にお喋りした時に、ミカサが語り出しちゃって。その時に、ね」
司会「では、解答を確認してみましょう。別室にいるユミルさーん?」
クリスタ「え? ユミル?」
-
- 7 : 2014/10/27(月) 18:50:20 :
ユミル『はい、こちら別室のユミルです』
ユミル『それではエレン様、貴方様の誕生日はいつですか?』
エレン『は? あー、えーっと、なんかよく判らないんだが……この机に付いてる筒みたいなのに話しかければいいんだな?』
クリスタ「あ、エレンの声だ」
ベルトルト「あの舞台から出っ張った円状の筒みたいなところから聴こえるね」
ユミル『はい。お願いします』
エレン『……なあ、お前ってそんな性格だったか? あとなんか目が怖いんだが……まあいいや。俺の誕生日は3月30日だ』
司会「ミカサ、ベルトルト、クリスタ、正解ー」
ミカサ「当然」フンス
クリスタ「あのユミルがあんな言葉遣いを……一体何があったの……」
司会「では第2問。エレンの好きな料理は?」
ジャン「……なあ。もしかして、これから先こんな問題が100も続くのか?」
ベルトルト「そうかもね」
ジャン「……、圧倒的にミカサが有利じゃねえか、これ」
ベルトルト「エレンに関しての時点で今更な気もするよ」
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- 8 : 2014/10/27(月) 20:16:53 :
司会「では、解答オープン」
ミカサ:シチュー
ジャン:パン
クリスタ:シチュー
ベルトルト:干し肉
ジャン「くっそ、あいつの好物なんて知らねぇって……」
ベルトルト「またクリスタがミカサと同じ……もしかして」
クリスタ「うん、1問目と同じ理由だよ」
ミカサ「エレンを語らせて私の右に出る者はいない」フンス
ベルトルト「(エレンのプライバシーってあるのかな……)」
-
- 9 : 2014/10/27(月) 20:18:12 :
ユミル『エレン様の好きな料理は何ですか?』
エレン『好きな料理? …………そう、だな』
エレン『……母さんの。母さんが作ってくれたシチューは、好きだったな……』
ユミル『…………』
司会「ミカサ、クリスタ、正解」
ミカサ「……エレン……」
クリスタ「(そっか……エレンのお母さんって、確か……。お母さん、か)」
ジャン「…………チッ」
ベルトルト「…………」
司会「……第3問。エレンの希望する兵団は?」
クリスタ「あ、これは解る」
ベルトルト「サービス問題だね」
ジャン「さすがにこれは俺でも解るな。つうか知らない奴いるのかよ」
ミカサ「……」スラスラ
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- 10 : 2014/10/27(月) 20:22:07 :
司会「解答オープン」
ミカサ:調査兵団
ジャン:調査兵団
クリスタ:調査兵団希望
ベルトルト:調査兵団
ユミル『エレン様。貴方様が訓練兵を卒団した後、希望する兵団はどこですか?』
エレン『ん? そりゃ決まってるだろ。調査兵団だ』
司会「全員せいかーい」
ジャン「まあこれはな」
ベルトルト「うん」
ミカサ「ちなみに私も調査兵団」
クリスタ「エレンがそうだから?」
ミカサ「そう」
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- 11 : 2014/10/27(月) 20:23:24 :
◆◇◆◇◆◇
司会「続いて第12問」
クリスタ「100問までまだまだあるね」
ベルトルト「(この問題、誰が考えてるんだろ……やっぱりアルミンかな?)」
司会「この四人の中で、エレンが面白いと思ってる人は?」
ジャン「あ?」
ベルトルト「ちょっと方向性が変わったね」
クリスタ「……面白い人……」
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- 12 : 2014/10/27(月) 20:24:19 :
司会「解答オープン」
ミカサ:いない
ジャン:ベルトルト
クリスタ:ジャン
ベルトルト:ジャン
ジャン「お前ら……なんで俺なんだよ」
クリスタ「いや、その、ね? エレンって、よくジャンと喧嘩してるから……喧嘩するほど仲が良い、みたいな感じで、面白いと思うこともあるかもなあって……」
ジャン「俺とあいつが仲良いわけねえだろ! で、ベルトルトはなんでだよ」
ベルトルト「消去法」
ジャン「……」
クリスタ「……。ミ、ミカサのそれは──あり、なのかな?」
ミカサ「エレンがいないと言えばそれが答えになる。だからないとは言い切れない」
クリスタ「クイズとしていいのかな、それって」
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- 13 : 2014/10/27(月) 20:26:21 :
ユミル『この四人の中で面白いと思う人はいますか?』
エレン『面白い……? 別にいねぇな』
クリスタ「わ、凄い、ミカサの予想通りだ……」
ミカサ「フッ、だから言った。私にエレンのことで解らないことなど……」
エレン『あ、ただ』
ミカサ「?」
エレン『あんま喋ったことはねえけど、たまに食堂で見るクリスタの食事風景は面白い……じゃないな。なんというか、小動物みたいでなごむって言うか……』
クリスタ「!? わ、私!?」
司会「ミカサ、正解ー」
ジャン「マジかよ……あの死に急ぎ野郎に和むなんて感情があるとはな……」
クリスタ「小動物って……しかもこれ、面白い人は結局誰もいないってことは変わらないし。私の名前が出た意味って……」
ベルトルト「(あー、これって確か前にライナーが言ってた……エレン、本当に実行したんだね)」
ミカサ「……クリスタ、後で少し話がある」
クリスタ「え?」
司会「第13問」
司会「この四人の中で、エレンが今一番興味がある人は?」
クリスタ「きょ、興味がある、かぁ」
ベルトルト「どういう意味での興味かにもよるよね、この問題」
ミカサ「……」
ジャン「……」
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- 14 : 2014/10/27(月) 20:27:37 :
司会「解答オープン」
ミカサ:私
ジャン:クリスタ
クリスタ:ミカサ
ベルトルト:ジャン
クリスタ「ジャンはなんで私?」
ジャン「ひとつ前のあの死に急ぎ野郎の答えからしたら、可能性としてはあり得るからな。観察すんのもクリスタに興味があるからだろ?」
クリスタ「観察って……」
ミカサ「……クリスタは、何故私に?」
クリスタ「ミカサは昔から付き合いがあるし、なにも思ってないなんてことはないと思ったから、かな」
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- 15 : 2014/10/27(月) 20:28:40 :
ユミル『この四人の中で、エレン様が今一番興味がある人は誰ですか?』
エレン『興味? ……んー、ミカサだな』
ユミル『それはまた、何故でしょうか』
ミカサ「決まっている。エレンは私の家族。つまりそれは愛」
クリスタ「(言い切ったね)」
ベルトルト「(つまりに繋がる理由はよく解らないけど……あ、ジャンの顔が固まった)」
エレン『あー、ユミルは女だし、風呂場とかで見たことあるかもしれねえけど……あいつの腹筋ってすげえだろ?』
ミカサ「……え」
クリスタ「腹筋?」
エレン『どうすればあそこまで鍛えれんのかってのに興味があってな』
司会「ミカサ、クリスタ、正解ー」
ミカサ「…………」
クリスタ「あ、あはは……(空気が、重い……)」
ジャン「愛……ミカサが、愛、愛して……」
ベルトルト「ジャン、いい加減戻ってきなよ」
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- 16 : 2014/10/27(月) 20:29:53 :
◆◇◆◇◆◇
司会「第28問」
ベルトルト「まだ4分の1か」
クリスタ「意外と疲れるかも、これ」
ジャン「ハッ、次はどんなくだらない問題なんだか」
ミカサ「エレンに関する問題が……くだらない?」ギロリ
ジャン「いや素晴らしい問題だよな! さあ来い! どんどん来い!」
ベルトルト「(ジャン……君って奴は)」
司会「ミカサ・アッカーマンとアニ・レオンハート。エレンが女性として好きなのは?」
三人『!?』
ミカサ「…………」ピクッ
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- 17 : 2014/10/28(火) 01:32:34 :
ジャン「ちょっ、おまっ、おいアルミン! お前その問題がこの状況でどんな意味を持つか判って──ひっ」ビクッ
ミカサ「私と……アニ?」ベキャッ
クリスタ「あ、わわ、ミ、ミカサ、落ち着こう、ね? 今は落ち着いてその折れちゃったペンを交換してもらお? ね?」アセアセ
ベルトルト「(……この場にアニがいなくてよかった……)」
ミカサ「アルミン、そんなものはわざわざ聞くまでもない。愚問もいいところ。エレンがあんな女狐を選ぶ筈がな──」
司会「皆様、用紙に解答をお書きください」
ミカサ「…………」
ジャン「」ブルブル
クリスタ「ミカサ! お願い! お願いだからその無言やめて!」
ベルトルト「(ミカサの無言の圧力を受けて尚進行を淡々とこなす……あれって本当にアルミンなのかな)」
-
- 18 : 2014/10/28(火) 01:33:40 :
司会「解答オープン」
ミカサ:わ た し(太字)
ジャン:ミカサ
クリスタ:どちらでもない
ベルトルト:ミカサ
ジャン「(なっ……)」
ベルトルト「(クリスタ……! くっ、その手があったか……ッ)」
クリスタ「(ミカサがいるこの場でアニは選べない。けどミカサを選べばそれはそれで後々問題が起こりそう。だったら選ばなければいい)」
クリスタ「(それにこのクイズ、問題云々よりエレンの答えがすべてみたいなところがあるし……案外これが正解だったりして)」
ミカサ「……クリスタ、後でいくつか話がある」
クリスタ「なんで!?」
-
- 19 : 2014/10/28(火) 01:35:39 :
ユミル『ミカサ・アッカーマンとアニ・レオンハート。エレン様がより女性としての魅力を感じているのはどちらですか?』
クリスタ「……なんだろ、ユミルが丁寧な言葉遣いをすることに慣れてきた私がいる」
ジャン「あれがあいつの素だったりしてな」
ベルトルト「それはないんじゃないかな」
エレン『はあ? 女性として魅力? ……それって具体的に何を指すんだよ』
ユミル『そうですね……では率直に申しますと、エレン様はお付き合いなさるとしたら、ミカサとアニ、どちらをお選びになりますか?』
クリスタ「わ、本当に直球」
ジャン「(……さっきから隣のミカサからの“圧”がすげえんだが……)」
ミカサ「…………」ゴゴゴゴッ
エレン『あー、そういうのか。だったらどっちともないな。今はそんなことより巨人を殺す訓練の方が大事だし』
司会「クリスタ、正解ー」
クリスタ「……」チラ
ジャン「……」チラ
ベルトルト「……まあ、エレンらしいって言えばそうなんだろうけど……」チラ
ミカサ「」ズーン
クリスタ「迷うことなく言い切ったもんね、エレン」
ジャン「ミ、ミカサ! 俺は死に急ぎ野郎みたく訓練一筋じゃないぜ!」
ベルトルト「この状況で自分を貫けるジャンを僕は尊敬するよ」
-
- 20 : 2014/10/28(火) 01:36:40 :
- ◆◇◆◇◆◇
司会「第44問」
ジャン「もうすぐ半分だな」
クリスタ「よくこれだけの数思いつくよね」ハァ
ベルトルト「僕はまだ半分あることに辟易してるよ……」
ミカサ「私はまだまだいける」
司会「この四人の中で……」
クリスタ「あ、またこの形式だ」
司会「…………」
ベルトルト「……やけに溜めるね……」
司会「エレンが一番嫌いな人は誰?」
ジャン「へ、中々エグい質問してくんじゃ──」
ミカサ「……」カキカキ
クリスタ「……」カキカキ
ベルトルト「……」カキカキ
ジャン「……オイ」
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- 23 : 2014/11/03(月) 20:11:39 :
司会「解答オープン」
ミカサ:ジャン
ジャン:俺
クリスタ:ジャン
ベルトルト:ジャン
ユミル『この四人の中で一番嫌いな人は誰ですか?』
エレン『ジャンだな。嫌いっつうか、あいつとは根本的に話が合わねえ』
司会「全員正解ー」
ミカサ「これは簡単」
クリスタ「ねー」
ベルトルト「間違える人なんていないんじゃないかな」
ジャン「……」
-
- 24 : 2014/11/03(月) 20:12:47 :
- ◆◆◆
司会「では、ここまでの正解数を見てみましょう」
─50問中、各人の正解数─
ミカサ:32
ジャン:11
クリスタ:26
ベルトルト:18
クリスタ「やっぱりミカサが圧倒的だね」
ミカサ「当然」
ジャン「意外とクリスタが多いな」
ベルトルト「逆にジャンは少なすぎるような気が……」
ジャン「ハッ、あんな死に急ぎのことなんて知る必要ねぇからな俺は」
クリスタ「でもこれ、一番の人は成績上がるんだよね」
ジャン「……そこなんだよ。なんだってこんなクイズで……」
ベルトルト「上がるにしても、何の項目だろう」
クリスタ「うーん……座学?」
-
- 25 : 2014/11/03(月) 20:14:06 :
- ◆◇◆◇◆◇
司会「では再開します。第51問」
司会「エレンが一番親しいと思っている人は?」
ミカサ「これも簡単」
クリスタ「ちょくちょくサービス問題挟むよね」
ベルトルト「まあ、これはね」
ジャン「ほぼ一択みたいなものだろ」
司会「解答オープン」
ミカサ:アルミン
ジャン:アルミン
クリスタ:アルミン
ベルトルト:アルミン
-
- 26 : 2014/11/03(月) 20:15:45 :
ユミル『エレン様、貴方様が一番親しいと感じている方はどなたでしょうか?』
エレン『親しい? そりゃアルミンだな。あいつは幼馴染みだし、ここぞという時に頼りになる親友だ』
司会「全員せいかーいっ」
ベルトルト「心なしか、アルミンの声が今までより大きかったような……」
クリスタ「ふふ、エレンに親友って言われて嬉しかったんだね」
ミカサ「エレンとアルミンの仲の良さを、私は子供の頃から見てきた。あの二人程通じ合っている友人を見たことがない」
クリスタ「端から見ても仲が良いってわかるものね、あの二人」
ジャン「(……親友、か……)」
◆◇◆◇◆◇
司会「第62問」
クリスタ「……まだ後40近くある……」
ベルトルト「せめて飲み物くらいは欲しいな……」
司会「エレンが最近ハマっていることは?」
ジャン「ここに来てやけに普通な問題だな」
ミカサ「これは……」
クリスタ「……うーん……」
ベルトルト「……(のど乾いた)」
-
- 27 : 2014/11/04(火) 04:30:16 :
司会「解答オープン」
ミカサ:筋トレ
ジャン:訓練
クリスタ:お昼寝
ベルトルト:訓練
ミカサ「クリスタ……」
ジャン「お前、それはないだろ」
クリスタ「いや、あのね、この前久々に訓練が休みの日があったでしょ? その時にたまたまエレンが外でお昼寝してるの見たからね……つい」
ベルトルト「あ、それは僕も見たよ。後で聞いたら訓練で疲れたから休憩してたって言ってたね」
ジャン「休みの日に訓練して疲れてりゃ世話ねえな」
ベルトルト「でも意外と当たってるかもよ。問題は最近ハマっていることだし……訓練や筋トレって、今思うとエレンにとってもう日課になってるんじゃないかな」
ジャン「(……ベルトルト、今日はやけに喋るな)」
ミカサ「クリスタ。エレンの寝顔はどうだった?」
クリスタ「なんか可愛かったよ。普段とのギャップがあって……」
クリスタ「(涎も垂らしてたっけ)」クスッ
ミカサ「……クリスタ、後で沢山話がある」
クリスタ「たくさん!?」
ユミル『最近ハマっていることはありますか?』
エレン『ハマってる? ……あー、特にねぇな。強いて言えば自主訓練だけど、別に最近ってわけでも、ハマってるってわけでもねえし」
司会「全員不正解ー」
ミカサ「……不覚」
クリスタ「これ、本当にクイズとしてどうなのかな?」
ベルトルト「答え無しみたいなものだからね」
ジャン「問題の内容よりも死に急ぎ野郎自体に問題がある気がするがな俺は」
-
- 28 : 2014/11/04(火) 04:31:24 :
◆◇◆◇◆◇
司会「第73問」
クリスタ「……もういい加減疲れてきたよ……」グテー
ジャン「ミカサはまだ元気そうだな……」
ミカサ「もう100問増やしてくれても構わない」
ベルトルト「本当になりそうで怖いからやめてもらえるかな」
司会「エレンが好きな女性のおっぱいのサイズは?」
四人『!?』
ジャン「ここにきてぶち込んできたなオイ!」
ベルトルト「さっきまでの怠さや眠気が一気に吹き飛んだよ」
クリスタ「(お、おっぱいって……)」カアァッ
ミカサ「……胸……エレンの好きな……」
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- 29 : 2014/11/04(火) 21:09:17 :
司会「解答オープン」
ミカサ:普通
ジャン:巨乳
クリスタ:普通(小さい文字で)
ベルトルト:特になし
ジャン「おいベルトルト、お前それはちょっと卑怯じゃねぇか?」
ベルトルト「あはは……(そもそもそういうのに興味があるようにも思えないんだよ)」
ミカサ「……」ジーッ
クリスタ「(ミカサ……さっきから自分の胸を見てる。やっぱり気になるのかな……)」
ユミル『エレン様。下俗な質問で大変申し訳ないのですが……貴方様が好きな女性の胸のサイズを教えて頂けますか?』
エレン『……は? 胸? サイズ?』
ユミル『はい。胸──胸囲です。俗にいうおっぱいです』
エレン『…………。え……あー……なんだ、俺はあんま、そういうこと考えたことがないんだが。……んー」
ジャン「あいつ、なんでこの問題だけ考え込むんだよ」
ベルトルト「ちょっと予想外だね。きっぱり興味ない、って言うと思ってたけど」
エレン『そう、だな。正直これといった好みの大きさはねえけど……好きになった相手のサイズなら、嫌いってことはないんじゃねえか?』
司会「全員、不正解ー」
ジャン「……驚いたぜ。死に急ぎ野郎の口からあんな言葉が出てくるなんてな」
ベルトルト「(エレンにしてはまともな答えだ……いや、誰かの入れ知恵の可能性も……)」
ミカサ「……」シュン
クリスタ「(落ち込んでる……やっぱり期待してたのかな?)」
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- 30 : 2014/11/04(火) 21:10:09 :
司会「第74問」
司会「この四人の中で……」
ミカサ「……またこの形式」
クリスタ「ネタが尽きてきたのかもね」
司会「エレンが一番尊敬してる人は?」
ベルトルト「尊敬、か。まず一人は間違いなく除外かな」
ミカサ「ええ、ジャンじゃないことは確か」
クリスタ「そうだね。ジャンはちょっと考えられないよね」
ジャン「…………」
ベルトルト「(あ、そういえばこの前……)」
-
- 31 : 2014/11/05(水) 11:30:04 :
司会「解答オープン」
ミカサ:ベルトルト
ジャン:ミカサ
クリスタ:ミカサ
ベルトルト:クリスタ
クリスタ「ベルトルトはどうして私に?」
ベルトルト「う、うん、まあ、ちょっと思い付くことがあってね」
ジャン「な、なあ、ミカサはなんでベルトルトなんだ?」
ミカサ「……何となく」
ジャン「そ、そうか」
ベルトルト「(……なんか複雑なんだけど)」
ユミル『この四人の中で尊敬している方はいますか?』
エレン『尊敬か……前はそうでもなかったけど、今はクリスタだな』
クリスタ「え……私?」
-
- 32 : 2014/11/05(水) 11:31:17 :
エレン『あいつって女子の中でもかなり小柄だろ? 力や体力も、ミカサやアニに比べて低い』
クリスタ「……」ドキドキ
エレン『けどよ、馬術の訓練じゃそんな二人を抜いて断トツで上手いし、他の項目でも最近じゃ成績をあげてきてる』
エレン『……まあ、つまりだ。あんなちっこいのによく頑張ってるなあって思ってな。多分俺の他にもそう思ってる奴はいると思うぞ?』
司会「ベルトルト、正解ー」
クリスタ「(……エレン、私のことそんな風に見てたんだ)」
クリスタ「(なんか……照れるな……)」モジモジ
ミカサ「流石エレン。周りをよく見ている。それとクリスタ、今日は朝まで語り合おう」
クリスタ「!?」
ジャン「……おいベルトルト、お前、知ってたのか?」
ベルトルト「はは、まあね(……言えない。ライナーやアルミンがクリスタのどこが良いのかって話ばかりしていて、それにエレンが影響されたなんて)」
ベルトルト「(何度も言い聞かせてたし。あれは殆ど洗脳だよ……)」
-
- 33 : 2014/11/05(水) 11:32:42 :
◆◇◆◇◆◇
司会「第89問」
クリスタ「…………」グテー
ジャン「…………」グター
ベルトルト「…………」ハァ
ミカサ「? 何をしているの?」
クリスタ「……なんかもう、いろいろと限界が近くて」
ジャン「(なんでミカサは平然としてられんだよ……)」
ベルトルト「(……お腹空いたな……)」グウ
司会「この四人の中で……」
ジャン「またそれかよ……」
クリスタ「もう、何がきても驚く気力がないよ」
司会「エレンが一番エロいと思ってる人は?」
クリスタ「エ、エロッ……!?」バッ
ミカサ「……これも簡単」カキカキ
クリスタ「簡単なの!?」
ジャン「(驚く気力あるじゃねえか)」
ベルトルト「(……クリスタの口からエロという単語が……この場にライナーがいなくてよかった)」フウッ
-
- 34 : 2014/11/05(水) 16:54:54 :
司会「解答オープン」
ミカサ:クリスタ
ジャン:ミカサ
クリスタ:いない
ベルトルト:ジャン
ジャン「なあベルトルトさんよ、そりゃ一体どういうことだか説明してくれねえか……!」
ベルトルト「いや、流石に女子の名前を書くのは……そういうジャンはなんでミカサ?」
ジャン「んなもん決まって…………いや、なんでもない。ただの勘だ、勘」
ジャン「(俺がそう思ってるからなんて本人の前で言える訳ねえだろうが……ッ!)」
クリスタ「ね、ねえ、ミカサはどうして私を選んだのかな……」
ミカサ「……エレンは素直じゃない。本心では私のことを選びたいが、人前では恥ずかしがってきっと別の人を選ぶはず」
クリスタ「(どこからくるのその自信は)」
ミカサ「ならば、男二人を除き、私と同じ女であるクリスタを選ぶと思った」
クリスタ「そ、そうなんだ……(エッチだと思われてなくて取り敢えず安心だけど……なんだろ、なんか納得いかない……)」
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- 35 : 2014/11/05(水) 16:56:45 :
ユミル『この四人の中で、エレン様は誰が一番卑猥だと思われますか?』
エレン『ひ、卑猥?』
ユミル『はい、卑猥。つまりエロです、エロ。誰が一番エロいと思いますか?』
クリスタ「なんかユミルの声質がさっきまでと違う気が……」
ベルトルト「楽しんでるね、あれ」
エレン『……ジャンだな。前にあいつの部屋でエロ本置いてあんの見たことあるし、多分エロいんじゃねえか?』
ジャン「!? ばっ、違っ、あれは俺のじゃ──」
ミカサ「……ジャン……」
クリスタ「その、そういうのは、まだ私達には早いと思うんだ……」(赤面)
ジャン「いや違う! 確かに俺の所にはあったが、あれは──」
ミカサ「ジャン、そういう類いの物に関心が向くのは……まあ、仕方ない、のだと思う」
ミカサ「だけど、周りの目も少しは気にした方がいい。せめてそういうのは隠すべき」
ジャン「」
ベルトルト「(御愁傷様)」
-
- 36 : 2014/11/05(水) 16:57:58 :
エレン『ベルトルトはあんまそういうの興味なさそうだし、ミカサも別にエロくはないと思う』
エレン『クリスタは……よく判らねえし、やっぱジャンだな』
司会「ベルトルト、正解ー」
ジャン「」チーン
クリスタ「よく判らない……よく判らないってことは、え、なに、エレンは私のこと、少しはエロいかもしれないって思ってるってこと……?」ブツブツ
ミカサ「エロくない……つまり、私には女としての魅力がない……ッ!?」ズーン
ベルトルト「(ここにきてこの精神的ダメージ……エレンも中々エグいことを)」
ベルトルト「(それにあのエレンの答え方だと、ミカサやクリスタは別に……いや、いいや)」
ベルトルト「(なんかもう考えるのも疲れてきた……)」ハァ
-
- 37 : 2014/11/05(水) 16:59:20 :
◆◇◆◇◆◇
司会「では、最終問題」
ベルトルト「やっと終わりか……」
ジャン「おっしゃあああああああ!」
クリスタ「!?」ビクゥッ
クリスタ「なに!? なに今の叫び声!?」
ベルトルト「(半分寝てたねクリスタ……)」
ミカサ「もう最後……、残念」
ベルトルト「(……もう突っ込む気力もないよ僕は)」
司会「エレン・イェーガーの夢はなに?」
ミカサ「……」
クリスタ「エレンの夢……か」
ベルトルト「最後にまとめ問題みたいのがきたね」
ジャン「はっ、まあ最後くらい当ててやるよ……」
-
- 38 : 2014/11/05(水) 17:37:34 :
司会「解答オープン」
ミカサ:外の世界を見ること
ジャン:巨人を全滅させる
クリスタ:外の世界を見ること
ベルトルト:壁の外にある世界を見ること
ジャン「……あ……」
ミカサ「……ジャン」ジト
クリスタ「……ジャン」ジトー
ベルトルト「……ジャン」ハァ
ジャン「…………い、いや、まだわかんねえじゃ──」
三人『ジャン』
ジャン「…………」(´・ω・`)シュン
ユミル『エレン様の夢はなんですか?』
エレン『夢? ……決まってるだろ』
エレン『俺はいつか、全ての巨人を駆逐して』
エレン『アルミンやミカサと、壁の外にある世界を見て回るんだ』
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- 39 : 2014/11/05(水) 17:38:21 :
司会「ミカサ、クリスタ、ベルトルト、正解ー」
ミカサ「……エレンの夢を叶えるためにも、私はもっと強くなる」
クリスタ「……ねえ、ミカサ」
ミカサ「なに?」
クリスタ「私も……手伝っていいかな、その夢を叶えるの」
クリスタ「ミカサ達と比べて、私は全然弱いけど……駄目、かな?」
ミカサ「……クリスタ」
クリスタ「……」
ミカサ「ありがとう」ニコッ
クリスタ「ミカサ……ッ!」パアッ
ジャン「(天使が二人……)ん?」
ジャン「どうしたんだベルトルト。やけに難しい顔してんじゃねえか」
ベルトルト「……いや、なんでもないよ」
ベルトルト「(巨人を駆逐、か……エレン、君にとって僕は、一体どっち側なんだろうね)」
ベルトルト「(……いや、そんなもの、始めから決まってることか)」
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- 40 : 2014/11/05(水) 18:37:03 :
司会「それでは、結果発表と参ります」
司会「最終結果はこちら」
ミカサ:66
ジャン:23
クリスタ:45
ベルトルト:32
司会「優勝者はミカサ・アッカーマンさんです」
ベルトルト「やっと終わったよ……」
ミカサ「……34問も落とした……」
ジャン「いや、あの問題と死に急ぎ野郎のむちゃくちゃな解答を考えたら十分過ぎるだろ」
司会「アッカーマンさんには優勝特典の『エレンマスター』の称号を授与します。どうぞ、壇上にお上がりください」
アニ「ミカサ様、こちらへ」スッ
ミカサ「!?」
クリスタ「ア、アニ!?」
ジャン「何やってんだあいつ……」
ベルトルト「」
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- 41 : 2014/11/05(水) 18:38:03 :
アニ「こちらをお受け取りください。『エレンマスター』の称号を勝ち取った者に与えられるメダルです」
ミカサ「え……あ……」オロオロ
クリスタ「あのミカサがあんなに動揺するなんて……」
ジャン「いや、無理ねえだろ。見ろよ、ベルトルトなんてあまりの衝撃に口半開きで固まってるぜ」
ベルトルト「」(゜ロ゜)ポカーン
司会「続いて、アッカーマンさんにはエレン・イェーガー様と二人きりになる権利が与えられます」
キース「ミカサ様、僭越ながら、私が今から別室へご案内致します。こちらへ」
ミカサ「!? !!?」
クリスタ「きょっ、教官!?」
ジャン「何がどうなってんだよおい……」
ベルトルト「」(゜Д゜)ポカーン
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- 42 : 2014/11/05(水) 18:39:33 :
─別室─
ミカサ「……」ガチャ
エレン「ん? お、なんだ、ミカサが勝ったんだな」モグモグ
ミカサ「当たり前のこと……。エレン、何を食べてるの?」
エレン「いや、なんかここにあるの好きに飲み食いしていいって言われてな……ミカサも食うか? いろいろあるぞ」
ミカサ「……もらう」
エレン「にしてもあれだな、今更お前と二人きりになったところで、特にこれといったこともないよな」
ミカサ「……私は、そうでもない」
エレン「?」
ミカサ「近頃は──昔と比べて、一緒にいる時間が減ってしまった」
エレン「あー、そう言われればそうだな。最近じゃ三人一緒に出掛けることもあまりないしな」
ミカサ「…………、やっぱり、エレンはエレンだった」ハァ
エレン「はあ? 何言ってんだお前……あ、それよりミカサ、コレ飲んでみろよ。意外といけるぞ」
ミカサ「それは……なに?」
エレン「ああ、なんでも果物の果汁を搾って作った飲み物みたいでな。ちょっと酸っぱいけど、美味いぞ」
ミカサ「……エレンがそう言うなら、飲んでみる」
エレン「おう。じゃあ待ってろ、今用意してやっから……」カチャカチャ
ミカサ「……」クス
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- 43 : 2014/11/05(水) 18:41:34 :
クリスタ「今頃二人で何してるのかなー」
ベルトルト「さ、さあ。でもあの二人のことだし、いつも通りミカサがエレンの世話を焼いてるんじゃないかな」ソワソワ
クリスタ「……アニが気になるんなら行ってくれば?」
ベルトルト「!? い、いや、僕は別に、そんな……」アタフタ
クリスタ「(わかりやすいなぁ)」
クリスタ「(それにしても……45問、か。もう少し頑張ればエレンと二人きりに──)」
クリスタ「(──って、私は何を考えてるのよ)」ブンブン
クリスタ「(私は別に、エレンのことをそんな風に思ってなんてないし……エレン……うー)」モヤモヤ
ジャン「ちくしょう……ミカサと二人きりなんて……羨ましいんだよあの死に急ぎ野郎が! おいアルミン! 次だ! 次はミカサの問題でやれ!」ズイッ
司会「……」(ガン無視)
ジャン「それまだ続いてんのかよ!!」バンッ!
クリスタ「ジャン、五月蝿い。ちょっと黙って」
ジャン「あ、はい。すいません」
終われ。
『END』
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- 44 : 2014/11/05(水) 18:47:11 :
- 【後書き】
書いてて楽しかった。
この一言に尽きる。
最後まで読んでくれた読者様に感謝を。
では。
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- 45 : 2014/11/05(水) 20:06:45 :
- ジャンの扱い方、うまいですねwwwエレンはさいごまでエレンだった
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- 46 : 2014/11/05(水) 20:43:43 :
- >>45
私の作品でここまでジャンが喋ったのは初ですね。アルミンの次に弄りやすかったです(笑)
エレンはまあ……エレンでした。
実際にはここまで鈍くはないと思います。たぶん。
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