この作品は執筆を終了しています。
二人の少年~短編~
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- 1 : 2014/10/19(日) 17:30:29 :
- 前にエレンとアルミンのシガンシナでの出会いを書いてほしいと言われたことがあったのを思い出したので、書こうと思います!!
あしたから書き初めます!
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- 2 : 2014/10/19(日) 17:52:37 :
- 期待です。
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- 3 : 2014/10/20(月) 18:20:16 :
- >>2ありがとうございます!!
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- 4 : 2014/10/20(月) 19:19:50 :
- エレン「へぇー。意外と広いんだな。」
その少年、エレンは町を探検しながらいった。
エレンはこの町に三週間ほど前に引っ越してきた。しかし、引っ越してきた当初町では流行り病が流行っていたため家の外へ出ることは許されなかったのである。医者である父、グリシャはその流行り病をただひとり治せる薬を持っていたらしく、ずっと町中を駆け回っていた。だから病気がうつるといけないのでずっと父と会うことが出来なかった。母、カルラも父を生活面でサポートしたりしてずっと忙しそうだったので、エレンはこの3週間ずっと一人部屋にこもり窓から外を眺めるせいかつを送っていた。
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- 5 : 2014/10/21(火) 18:03:07 :
- カルラ「今日から外へ出てもいいわよ。」
そう、今日の朝母から言われたときは本当に飛び上がって喜んだ。
元々家の中よりも外で遊んでいる時間の方が長い生活をしていた。この3週間、ずっと家に一人籠っていたのですっかり体が鈍ってしまっていたし、このまちのことをも全然知らないから、散歩に出かけることにした。
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- 6 : 2014/10/21(火) 22:52:16 :
- エレン「うわ、ひとが多いな…。」
商店街へ入ると、とたんにひとが多くなった。人とぶつからないように気をつけて歩いていたが、はじのほうまできたとき、油断をしたからかある少年とぶつかってしまった。
???「うわっ!」
少年を持っていた荷物を落とし、尻餅をついてしまった。
エレン「あ、ごめん。」
そういいながら荷物を拾う。中身が少し出てしまっていた。
???「ごめんなさい、前を見ていなくって…。」
その少年はお尻をさすりながら起き上がる。鞄のなかに一冊の本が見えた。見慣れない表紙だったので、題名を見ようとすると、少年は慌てて鞄を俺から引ったくった。
???「あ、ご、ごめん!!急いでるので!!」
そういうとその少年は走っていってしまった。
エレン「なんだったんだ、あいつ…。」
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- 7 : 2014/10/23(木) 17:54:53 :
- それからは商店街をひやかしてまわったりしながらブラブラ歩いていた。
そして、小さな川辺を歩いていたとき、聞いたことのあるような声が聞こえてきた。
???「やめてよ!!」
?「うるせぇ!!」
??「調子のってんじゃねーよ!!」
少し先の角の所から聞こえてきているようだ。周りを見回すが、俺以外誰もいないようだ。興味本意で覗いてみる。すると―――
エレン「あ。」
商店街でぶつかった少年が数人の子供に殴られている。
??「あ?なんだよてめぇ。」
主犯らしき男がこっちに気がついて向かってくる。
エレン「あ、いや、別に…。」
メンドクサイコトニハ関わりたくなかったので思わず後ずさりする、が―――――
ぶつかった少年がなきはらした目で子分が持っている靴をにらんでいた。よく見ると、かの少年は靴を履いていないようだ。
よし、と覚悟を決める。
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- 8 : 2014/10/23(木) 20:32:29 :
- 俺は、親玉に向かって走った。ビックリしたようで、相手は足を止める。そこを狙って―――足を振り上げ、急所に当てる。
??「ぎゃぁ!!!!」
そういって倒れる。こぶんどもも固まってしまっている。そこへタックルをして、靴をとる。そのまま少年に近づき、てを引く。
エレン「おい、逃げるぞ!!」
てを引っ張り、走る。
??「お前ら!!今度あったら覚えとけよ!!」
そう、後ろから悲痛な叫びが聞こえた。
思わず俺とその少年は吹き出してしまった。
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- 9 : 2014/10/24(金) 21:18:38 :
- エレン「はぁはぁ…。」
???「も、もう大丈夫だよね…。」
いつのまにか壁のすぐ近くまで来ていた。二人とも、座り込んでいる。
???「それにしても、ありがとう…。助かったよ。商店街でも会ったよね…?僕、アルミン・アルレルト。今日は2回も助けてもらっちゃったよ…。」
あはは、と笑っている。
エレン「きにすんなって…。お互い様だよ…。俺は、エレン・イェーガー。最近越してきたばかりだ。よろしくな。」
アルミン「えっ!?イェーガーってあのお医者さんのイェーガー!?」
アルミンがびっくりしている。
エレン「あ、ああ。俺の父さんは医者だよ…。急にどうしたんだ?」
アルミン「え、いや、だって…。イェーガー先生はこの町を救った英雄みたいなものだよ!!」
アルミンは、キラキラした笑顔をしている。見ていたらこっちまで笑顔になる。
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- 10 : 2014/10/25(土) 18:32:29 :
- アルミン「ねえ、エレン。エレンは――外の世界に、興味ある?」
壁を見上げていたら、不意にアルミンが真面目な顔をして聞いてきた。
エレン「外って…壁の外か?」
アルミン「うん。」
エレン「いや、特には…。考えたことがないし。」
アルミン「え、あ、あのさ!!明日、また、ここで会わない!?」
エレン「え。まあいいけど…。」
アルミン「じゃ、あ、あしたの10時にここで!!また明日!!」
そういうと、アルミンは走っていってしまった。
エレン「忙しいやつ…。」
それが、あいつの第一印象だった。
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- 11 : 2014/10/25(土) 18:33:21 :
- エレン「さて、と。」
立ち上がり、帰ろうとする。そこで、初めて気がついた。
エレン「帰り道、わかんねぇ…。」
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- 12 : 2014/10/26(日) 20:05:09 :
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- 13 : 2014/10/26(日) 20:13:08 :
- カルラ「本当にありがとうございました。」
ハンネス「いやぁ、大丈夫ですよ。」
母さんが一生懸命おっさんにお礼をいっている。
カルラ「まったく、初日から遠くまでいって、あげくのはてに帰れなくなるなんて…。」
母さんが深くため息をつく。
ハンネス「元気なのは良いことですよ。それにしても、あのイェーガー先生の息子さんだったとは…。」
カルラ「誰ににたのか、やんちゃでやんちゃで…。」
ハンネス「まあまあ、男の子なんですから。それでは、またなにかあったら。」
そういうと、そのおっさんはいってしまった。
それまでニコニコしていた母さんが一瞬にしてものすごい顔になる。
カルラ「エレン!!あんまり遠くにいっちゃダメだって言ったじゃない!!」
エレン「でもさ、……」
カルラ「言い訳は無用!!まったく…。」
そういうと、母さんは料理をしに戻っていった。
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- 14 : 2014/10/27(月) 20:16:17 :
- カルラ「で、なにかあったの?」
薄いスープとパンの夕食を食べていたら、母さんが聞いてきた。父さんはここのところ忙しかったからか、寝ているようだ。
エレン「いや、特には…。」
カルラ「ほんとに?」
エレン「うーん、アルミンってやつと少ししゃべったっちゃ喋ったけど…。」
あれは友だちと…言えるのか?
カルラ「まあ、良かったじゃない。また前の街のようにならなくてよかったわ…。」
エレン「あれはあいつらが…!!」
カルラ「エレン!!」
諭される。
前の街というのは、シガンシナ区に来る前に住んでた街のことだ。そのまちで、俺はある少年と喧嘩をした。原因はあいつが俺の持っていた母さんが作ってくれたハンカチを女みたいといって、グシャグシャにしたからだ。
その喧嘩で、俺は相手に怪我をさせた。怪我といっても、少し大きめの擦り傷だけだ。
それなのに、あいつは母親に泣きついた。この母親が、その街では結構偉い人だったので、俺たちは白い目で見られるようになった。
そして、俺たちは引っ越してきたのだ。
カルラ「怒るのは、わかるわ。でも、喧嘩は怪我をさせた方が悪いの。どんなことをされててもね。それが、世の中なの。」
母さんは少しなげやりにいう。やっぱり母さんも納得はしてないようだ。
エレン「…分かってるよ…。」
俺は、小さく返事をした。
喧嘩の事は、静かに胸にしまった。
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- 15 : 2014/10/27(月) 23:54:28 :
- ――――――
――――
――
―
エレン「おっせーな…。」
次の日、エレンは昨日アルミンと別れた場所に来ていた。少し迷ったが、またあのハンネスとかいうおっさんにきいて、ここまできた。帰りの心配もされたが、大丈夫だとはいっておいた。
アルミン「やあ!ごめんね!!」
そこへ、アルミンが走ってやってきた。
アルミン「いやぁ、途中で憲兵団がいてさ…。きっと伝染病の調査に来ていたんだろうね…。危なかったよ。」
あははと笑いながらアルミンがいう。
憲兵団…?危ない…?
エレン「おい、憲兵団に見つかってなにがわるいんだよ?」
少し不安になる。アルミンは何をしようとしているのだろう。
アルミン「もうちょっとこっききて!!」
アルミンに手を引かれる。ままだ少し不安だが、とりあえずついていった。
アルミン「ジャーン!!」
そういってアルミンが鞄から取り出した本の表紙には―――
『地球図鑑』
とかかれていた。ずいぶん古そうだ。
エレン「なあ、この本がなんだってんだ?」
古いだけで、なにかがあるとも思えない。
アルミン「実はね、これ。壁外の植物についてもかかれているんだ。」
――壁外
この言葉は、王政とかいうやつによって考えるのもダメなはずだ。
エレン「おい!なんでそんなんもってるんだよ!」
アルミン「お爺ちゃんがくれたんだ!!あのね、聞いてエレン!!外の世界にはね、炎の水、氷の大地、砂の雪原とか、他にも色々なばしょがあるらしいんだ!!
あ、それから海っていう、からーい塩水の大きな水溜まりとか!!」
エレン「は!?ほんとかよ!?」
アルミン「ほんとかどうかはわからない。でもね、信じてみる価値はあると思うんだ!!だから、僕は壁の外へ行きたい!!でも、みんなあんまり賛成してくれなくて…。でも、君なら大丈夫だと思ったんだ!!」
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- 16 : 2014/10/28(火) 21:38:24 :
- アルミンは、昨日見た以上の笑顔を浮かべ、話している。その笑顔に、俺は引き込まれた。
そのあとも、日が沈む頃まで外の世界についてアルミンは話してくれた。
聞けば聞くほど、俺も外の世界に行きたくなった。
アルミン「ねえ、エレン。だから、将来僕と一緒に海へいかない?僕たちで、壁の外へ自由に行けるようにするんだ!!きっと、やればできるよね!!」
一通り説明し終わったあと、アルミンが興奮ぎみに言ってきた。この時間の話で、すっかりアルミンのいう外の世界の虜になった俺は、迷わず返事をした。
エレン「勿論!!俺たちならできるさ!!」
二人で笑いあう。そして、
アルミン「今日のことを忘れないように。」
と言って落ちていた釘で、壁に文字をかく。
アルミン「…………よし。」
釘をおく。
エレン「よし、それじゃ帰ろうぜ!!」
アルミン「うん!!」
そういって二人はそこを離れていった。
二人が近くの壁には
『ぜったいにそとのせかいをたびする!!』
とだけかかれていた。
ここから、二人の少年の夢が始まった――――。
【終わり】
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