このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品は執筆を終了しています。
俺と仲間と殺人と
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- 1 : 2014/10/08(水) 13:16:32 :
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※注意
キャラ、設定、大崩壊
ネタバレ注意
グロ描写はないけど一応警告
◎設定
短編予定
地の文はエレン
それでも良い方。
エレン「良かったら覗いてってくれな」
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- 2 : 2014/10/08(水) 13:17:00 :
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- 3 : 2014/10/08(水) 13:18:17 :
「殺人」
人をころすこと。
"人"を"殺"す?
人を殺す。
どんな気分になるのだろうか。
俺は、一体、どうなるのだろうか。
いつからだろう。
そんなことを考え始めたのは。
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- 4 : 2014/10/08(水) 13:23:49 :
俺の父、グリシャ・イェーガーは医者である。
俺は知りたいことがあると、
父にすぐ聞いていた。
そんな癖がいつの間にかついていた。
しかし、それについては
今まで1度も尋ねたことがない。
幼心で、聞くべきではない、と
本能で悟っていたに違いない。
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- 5 : 2014/10/08(水) 13:23:58 :
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- 6 : 2014/10/08(水) 22:09:15 :
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俺が初めて人の"死"に触れたのは
10才くらいの時だったと思う。
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- 7 : 2014/10/08(水) 22:11:56 :
父について訪れた家で、俺はそれをみた。
血まみれの床。
転がった小物類。
そして、それ。
パニックになった。
しかし、それと同時に、微かに高揚した。
人が人を殺す。
現実味を帯びすぎた光景。
そして、俺は……………。
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- 8 : 2014/10/08(水) 22:12:06 :
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- 9 : 2014/10/08(水) 22:14:49 :
グリシャ「どうしてだ!エレン!何て事を…」
何故か父は俺を叱った。
グリシャ「お前は自分が何をしたのか…」
「わかっているのか?」
俺は気づいた。
己の興奮が、とうの昔に収まっていることを。
いや。
そもそも。
俺は興奮などしていないことを。
そして理解した。
俺が、何をしたのかを。
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- 10 : 2014/10/08(水) 22:16:32 :
エレン「有害な獣を駆除した」
「たまたま人と格好が似ていただけだ」
そうだ。
あれは"人"なんかじゃない。
俺はまだ、"人"を"殺"してはいない。
グリシャ「エレン……………」
俺は知りたい。
心から思った。
"人"を殺すとは、どういうことなのか。
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- 11 : 2014/10/10(金) 00:22:15 :
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- 12 : 2014/10/10(金) 00:25:01 :
ミカサ「エレン」
アルミン「おはよう」
エレン「おう」
俺は訓練兵団に入団した。
だからと言って"人"を殺せるわけはない。
当たり前だ。
俺はその間に俺自身を浄化したかった。
俺は異常だ。
来る初陣-"巨人"との戦い-に向けて
日々訓練に励んだ。
その間に、俺の中の異常さが
すっかり消えてしまうことを願いながら。
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- 13 : 2014/10/10(金) 00:25:28 :
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- 14 : 2014/10/10(金) 00:28:15 :
そして。
俺は見た。
次々と人が死ぬ姿を。
トーマス。
サムエル。
ミーナ。
何故だろうか。
興奮ではない。
恐怖でもない。
俺が感じたのは。
--怒り--だった。
巨人共に、
俺の"犠牲者"となるはずだった奴らを
根こそぎ奪われたからだろうか。
いや、違う。
きっとこれは。
そう。
"仲間"を殺された"憤り"。
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- 15 : 2014/10/10(金) 00:30:11 :
そして俺は喰われた。
アルミンを救うため。
熱い。
あつい。
アツイ。
アルミンは無事だろうか。
アツイ。
アツイ。
許さない。
俺は、俺は…………。
コンナトコロデシンデタマルカ。
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- 16 : 2014/10/19(日) 21:55:50 :
俺は巨人と化した。
そして……………。
"同胞"を殺した。
俺は人間に戻った。
そして。
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- 17 : 2014/10/19(日) 21:57:42 :
ミカサ「エレン」
アルミン「エレン!」
エレン「お前ら…………」
ミカサ「無事で………良かった」
アルミン「僕たちはエレンの味方だ」
エレン「…………」
俺は知った。
"人"は"人"を殺せない。
たとえ殺したとしても。
そこからは何も生まれない。
俺は誓う。
"同胞"を傷つけたりはしない。
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- 18 : 2014/10/19(日) 21:57:50 :
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- 19 : 2014/10/19(日) 21:59:52 :
だが、俺は。
"人"になりきることができなかった。
ミカサを襲う。
たった1つのその行為。
その後どんなに人類のために活躍しようと。
たった1つのその行為は。
俺が"人"であること。
それを奪った。
俺は何者なのか。
"人"か"巨人"か。
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- 20 : 2014/10/19(日) 21:59:59 :
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- 21 : 2014/10/19(日) 22:00:42 :
俺はどこで間違えたのだろう。
廃墟と化した街を見下ろしながら
今更のように考えてみる。
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- 22 : 2014/10/19(日) 22:01:31 :
ライナー「エレン」
エレン「……………おう」
ベルトルト「帰ろう、故郷だ」
アニ「さっさとしなよ」
エレン「……………………」
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- 23 : 2014/10/19(日) 22:03:16 :
エレン・イェーガー。
今日ここに"同胞"と共に立つ。
結局のところ、俺は何者なのか。
………そんなことはもう良い。
ライナー「行くぞ」
ベルトルト「大丈夫かい?」
アニ「エレン」
エレン「………………あぁ」
俺はもう、"同胞"を殺さずにすむのだから。
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- 24 : 2014/10/19(日) 22:03:33 :
---fin.---
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- 25 : 2014/10/19(日) 22:08:15 :
- 間が多くて落ち着いた感じがいいです…。エレンの強い気持ちも文章で上手く表現されていますね!!お疲れ様でした。
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- 26 : 2014/10/19(日) 22:14:48 :
- >>25
いちごさん(´;ω;`)
ありがとうございます!
嬉しいです\(^o^)/
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