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ドフラミンゴ「もう1枚のJOKER」

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  1. 1 : : 2014/09/05(金) 19:41:48

    ~とある海岸~





    ヒュパッ…








    ヒュパッ…











    スタッ…











    「お久しぶりです。お待ちしておりました…」


    「…“ジョーカー”」


    ドフラミンゴ「久しぶりだな。元気にしてたか?」


    「おかげ様で。ようやくこの体にも慣れてきましたよ」


    ドフラミンゴ「フフフ…その姿は本当に気の毒だと思ってる。確か名前は…」


    「自分の名前などとうに忘れました。猿でも獣でも、お好きなようにお呼びください」


    ドフラミンゴ「猿…か。お前がいいのならそう呼ばせてもらおうか」

  2. 2 : : 2014/09/05(金) 19:57:19

    獣の巨人「あなたの部下、“ハート”の若造の能力でこの姿にされてから結構になりますね」


    ドフラミンゴ「どこぞの島に居た馬鹿デカい猿と、お前の中身が入れ替えられたんだったな」


    獣の巨人「私の身体は無事でしょうか?」


    ドフラミンゴ「案ずるな、丁重に保護してある。尤も、猿みてェにギャーギャー騒ぐだけだが」


    獣の巨人「いやはや、屈辱の極みです。一瞬のスキを突いてやられてしまうとは…」


    獣の巨人「ガキと侮って油断しました。そいつとは今もご一緒におられるのですか?」


    ドフラミンゴ「今はワケあってヤツとは遠縁だが、ちゃんと元に戻してやる。安心しろ」


    獣の巨人「よろしくお願いします」

  3. 3 : : 2014/09/05(金) 20:12:21

    ドフラミンゴ「さて、この島の状況はどうなってる?」


    獣の巨人「島、と呼ぶにはあまり相応しくありませんね、ここは」


    ドフラミンゴ「おっと失礼した。世界地図から消され、誰からも忘れられた“大陸”だったな」





    獣の巨人「“新世界”のどの島よりも広大な面積を誇る大陸」


    獣の巨人「しかしその周囲の海にはびこる劣悪な自然環境」


    獣の巨人「暴風雨然り、荒波然り、怪生物然り。とても人間が近付ける環境ではありません」


    獣の巨人「それこそあなたのように、雲を伝って飛んで来る位しかここへ辿り着く手段は無い」





    ドフラミンゴ「さらに“魔の三角海域”をも超える濃密な霧と、指針を狂わす磁場」


    ドフラミンゴ「そりゃ世界から忘れられるのも無理はねェな」


    ドフラミンゴ「だからこそ、おれの商品の実験にはうってつけなワケだがな」


    獣の巨人「ご尤もで。極秘に実験を進めるにはここ以上に最適な場所はありません」

  4. 4 : : 2014/09/05(金) 20:30:18


    獣の巨人「…と、噂をすれば早速来ましたよ」






    ドシンドシン…


    ドフラミンゴ「…ほう」







    巨人「」ドシンドシンッ!







    ドフラミンゴ「思った以上のマヌケ顔だな。こいつが例の奴か?」


    獣の巨人「えぇそうです。粗悪品のSMILEから生まれるハズレ動物系能力者」


    獣の巨人「ヒトヒトの実・モデル“巨人(タイタン)”とでも言うべきでしょうか」






    巨人「アァァァッ!!!」


    獣の巨人「お気を付け下さい。そいつらは本能のまま、無差別に人を喰らいます」


    ドフラミンゴ「ほう」スッ






    巨人「!?」ギシッ






    獣の巨人「…お見事です」


    ドフラミンゴ「さすが、無駄にデカいだけあって動きを止めるのにも少々労力が要るな」

  5. 5 : : 2014/09/05(金) 20:45:35

    巨人「」ジタバタ!






    ドフラミンゴ「確かに、正規品と比べりゃ一目瞭然だ。こんなのがSMILEだとはな」


    獣の巨人「特徴としては、食した者の意思を問わずこの姿となり、知性は一切無くなります」


    獣の巨人「能力者は変身体と一体化し、元に戻る事は不可能。永遠にこの姿のままです」


    ドフラミンゴ「哀れなもんだなァ。一生アホ面晒して生きてくなんざ、おれには耐えられねェ」


    獣の巨人「さらには、異常なまでに高い体温を有し、さらに驚異的な再生能力も備えています」


    ドフラミンゴ「再生?ほう…」ヒュパッ






    巨人「アァァァッ!!!」ドシーンッ!






    シュウゥゥゥゥゥゥ…






    巨人「」シュウゥゥゥゥゥゥ…






    ドフラミンゴ「こいつは面白い。四肢を切断してやったのにも関わらず、再生しやがった」


    獣の巨人「どれだけ身体を切り刻んでも、数分で元に戻ります」

  6. 6 : : 2014/09/05(金) 21:00:56

    ドフラミンゴ「本当にこれが粗悪品か?能力としては悪魔の実の範疇を大幅に超えている」


    獣の巨人「その代わり代償は大きい。人ではなく、こいつらはあくまで動物でしかありません」


    獣の巨人「人間に戻る事もなく、ただひたすら本能のままに動き回る、哀れな動物達」


    ドフラミンゴ「だとしても、だ。ここまで強大な力を誇る動物系が他にあるか?」


    獣の巨人「ありませんね。巨大化と再生能力、この二つだけでも十分脅威かと」






    ドフラミンゴ「こいつらは不死身か?」


    獣の巨人「いえ、一つだけ弱点があります。後頭部からうなじにかけて縦1m横10cm」


    獣の巨人「この部分を大きく損傷すると、再生することなく絶命します」


    ドフラミンゴ「こうか?」ヒュパッ


    巨人「アッ…」






    巨人「」ドスーンッ!






    シュウゥゥゥゥゥゥ…






    ドフラミンゴ「…消えた。死体処理の手間がかからなくていいな」

  7. 7 : : 2014/09/05(金) 21:26:12


    獣の巨人「死体処理、とは?」


    ドフラミンゴ「少々考えていた。こいつらをうまく使って、生物兵器の軍団を作れないかと、な」


    獣の巨人「この“商品”の買い手も、そのような事を考えているようです」


    ドフラミンゴ「なるほどな。やたら買い占めると思っていたが、そう言う事か」





    獣の巨人「しかし、あなたにしては珍しいですね。そんなに野心家でしたか?」


    ドフラミンゴ「変わりゆく時代に取り残されねェように、おれ達は必死なんだ。分かるか?」


    獣の巨人「私には何とも。そう言った物とは無縁でしたので」


    ドフラミンゴ「まぁ、その件については後からゆっくり考えるとしよう」






    ドフラミンゴ「そろそろ本題に入ろうか。今回、おれをわざわざここに呼んだ理由は何だ?」


    獣の巨人「あなたの野望、半分が叶うかもしれない。そんな情報を手に入れました」

  8. 8 : : 2014/09/05(金) 21:46:28


    ドフラミンゴ「…どういう事だ?」


    獣の巨人「ここから内陸へ数百キロ先に、人間達の居住区が存在します」


    ドフラミンゴ「ほう、こんな錆びれた大陸にも人間がいるのか。興味深い」


    獣の巨人「そこに住むある男がSMILEの力を応用し、自在に操る方法を生み出したと」


    ドフラミンゴ「SMILEの…つまりは悪魔の実の力と言う事か?」


    獣の巨人「えぇ。とは言っても、“巨人”の力に限られますが」


    ドフラミンゴ「巨人…こいつらの事か」


    獣の巨人「この大陸の人間達はそう呼びます。エルバフの巨人族とは似ても似つきませんがね」

  9. 9 : : 2014/09/05(金) 22:09:06

    獣の巨人「何でも、人体に巨人の力を注入し、一定条件の下、その力を操る事が出来ます」


    獣の巨人「その男の手によって、すでに数人がその力を有しています」


    ドフラミンゴ「その男は、悪魔の実の力を自力で生み出した事になる。本当なんだろうな?」


    獣の巨人「それをこれから御覧に入れましょう」


    ドフラミンゴ「巨人の力を自在に…不死身と言っても過言ではない軍勢を我が手に…」


    ドフラミンゴ「フ…」






    ドフラミンゴ「フフフ…」











    ドフラミンゴ「フフフフフフフフフフフフフ…」


    獣の巨人「“ジョーカー”…?」


    ドフラミンゴ「…どうやら風はおれに向かって吹き始めたらしい。願っても無い好機だ」


    ドフラミンゴ「居住区とやらを案内しろ。お前の話に興味が湧いた」


    獣の巨人「では…」

  10. 10 : : 2014/09/06(土) 20:46:38

    ~シガンシナ区~


    ベルトルト「…ふぅ」


    ライナー「よぉベルトルト。シガンシナでの生活には慣れたか?」


    ベルトルト「慣れたくは無かったけどね。君もそうだろう、ユミル?」


    ユミル「まぁな。それより、いつまでここに留まるつもりだ?」


    ライナー「頃合いを見て、もう一度壁内に戻るつもりだ。向こうでやり残したことが沢山ある」


    ユミル「正気かよ…。私には、あんたらの首が刎ねられる未来しか見えないけどな」


    ライナー「それならそれで構わない。俺達の目的が達成されるなら、後の事はどうでもいい」


    ベルトルト「…」





    ユミル「やるのは勝手だが、私を巻き込むんじゃねぇぞ。まだまだ死にたくはねぇからな」


    ライナー「分かってるよ。やる時は俺達でやる。な、ベルトルト?」


    ベルトルト「…」






    ライナー「…ベルトルト?」


    ベルトルト「えっと…誰?」


    ライナー「あ?」








    スタッ

  11. 11 : : 2014/09/06(土) 20:59:44

    ユミル「あん?」


    ドフラミンゴ「ほう、本当に人間が居るとは。こんな壁の上で何してる?」


    ライナー「…あんたは?」


    ユミル「私の見間違いじゃなきゃ、空を飛んできたように見えたが?」


    ドフラミンゴ「そりゃそうさ、空を飛んできたんだからな。そんなに珍しいか?」


    ライナー「空飛ぶ人間なんて聞いた事が無いぞ。立体機動ならともかく…」


    ドフラミンゴ「立体機動?」





    獣の巨人「こいつらが生み出した装置です。こんなもので空を飛べるらしいですよ」スッ


    ドフラミンゴ「ほう…面白いオモチャだな」


    ユミル「あいつは…!」


    ライナー「何故ここに居る!?その男と仲間なのか!?」





    ドフラミンゴ「随分とこいつらに嫌われてるみたいじゃねェか」


    獣の巨人「まぁ、こいつらとは少々ありましてね。些細なものです」

  12. 12 : : 2014/09/06(土) 21:14:24

    獣の巨人「そうだ、丁度いい。この3人も例の能力者です。一度ご覧になってはどうですか?」


    ドフラミンゴ「このガキ共が?」


    獣の巨人「百聞は一見に如かず」


    ユミル「何をワケの分からねぇ事をゴチャゴチャと!」


    ライナー「なんだか知らんがこいつらは危険だ!放っておくべきではない!」


    ベルトルト「やるんだな!?ユミル!!ライナー!!」


    ライナー「こいつとの雌雄は今、ここで決めるっ!!」


    ユミル「イケ好かねぇ猿野郎をぶっ潰すためなら、私も協力するぞ!!」


    ドフラミンゴ「急に血気盛んになったな」


    獣の巨人「さぁ、ショーの幕開けです」






    ライナー「行くぞっ!!」


    ベルトルト&ユミル「おうっ!!!!!」







    ガリッッッッッッ!!!!!!!







    カッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!







    ドオォォォォォォォォォン!!!!!!!!!!

  13. 13 : : 2014/09/06(土) 21:29:21

    ドフラミンゴ「…ほう、こいつは素晴らしい」







    鎧の巨人「グオォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!!!!」


    超大型巨人「オォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!!!!」


    ユミル巨人「ウゥゥゥアァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!」







    獣の巨人「いかがですか?これがSMILEの力を応用した巨人の力です」


    ドフラミンゴ「ちょっと戦りあってみろ。こいつらの力をもっと見てみたい」


    獣の巨人「分かりました」






    鎧の巨人「」ダッ!


    獣の巨人「おっ?」






    ガシッ!!






    鎧の巨人「」グググググ…


    獣の巨人「いい力だね、相変わらず。だがその程度じゃ駄目だよ」

  14. 14 : : 2014/09/06(土) 21:45:05


    ユミル巨人「」ダッ!


    獣の巨人「ん?」






    シュバッ!


    獣の巨人「速いね…」






    シュバッ!






    ザシュザシュッ!!






    ユミル巨人「アァァァァァァァッ!!!!!!!」






    ザシュザシュッ!!






    獣の巨人「高速移動からの鉤爪攻撃。君らしいと言えば君らしいか」


    超大型巨人「」グラァ…


    獣の巨人「おっと、君はそう来たか」





    獣の巨人「“ジョーカー”、少々危険です。離れてください」


    ドフラミンゴ「イヤ…」


    獣の巨人「え?」

  15. 15 : : 2014/09/06(土) 21:59:50

    超大型巨人「!?」ピタッ…


    ユミル巨人「!?」ピタッ…


    鎧の巨人「!?」ピタッ…


    ベルトルト(何だ…?)


    ユミル(体が突然…)


    ライナー(…動かないっ!?)






    獣の巨人「…お見事です」


    ドフラミンゴ「こいつらの力の一端は分かった。思っていた以上だ」


    ドフラミンゴ「もし自分の部下が全員、こいつらの様な能力者ならどうなるだろうな」


    獣の巨人「脅威であることには間違いないですね。きっと敵などいなくなるでしょう」


    ドフラミンゴ「そんな力を独自に生み出した奴がいるだと?」


    ドフラミンゴ「この話を知って、おれはこの胸の高鳴りをどう抑えればいいんだ?なあ?」


    獣の巨人「無理もありません」






    ライナー(こいつらの言っていることが全く理解できん…)


    ベルトルト(知らない単語が沢山だ…)


    ユミル(こいつら、もしかして…)

  16. 16 : : 2014/09/06(土) 22:15:32

    獣の巨人「ここから先の道中はこいつらに案内させましょう」


    ドフラミンゴ「お前は来ないのか?」


    獣の巨人「この姿で人間達に近付くことはできません。残念ですが」


    ドフラミンゴ「本当に残念だ」





    獣の巨人「さてお前達、突然だがこのお方に壁内を案内して差し上げろ」


    獣の巨人「お前達に拒否権は無い。それに、このお方とは利害関係は一致するはずだ」


    ユミル(勝手に決めやがって。それに、私達と利害が一致するだと?)


    獣の巨人「とりあえず巨人化を解いて、話を聞く事だな。決して悪いようにはならない筈だ」


    ドフラミンゴ「後の事はおれが話を付ける。ここまで案内ご苦労だったな」


    獣の巨人「それでは失礼します」







    獣の巨人「…」


    ドフラミンゴ「どうした?」


    獣の巨人「…いえ。では」











    ドシンドシン…

  17. 17 : : 2014/09/06(土) 22:29:48

    鎧の巨人「…」


    ユミル巨人「…」


    超大型巨人「…」











    ドフラミンゴ「さて、お前ら。これから少々付き合ってもらうぞ…フフフフフ…」
  18. 19 : : 2014/09/07(日) 18:38:17

    ~3日後・調査兵団の隠れ家~


    リヴァイ「…時間はあったはずだが?」サッ


    エレン「…」ハァ…






    リヴァイ「まぁいい。お前らのクソみてぇな掃除に対する制裁は後だ」


    リヴァイ「今、俺達調査兵団を取り巻く環境は良くない。むしろ最悪の部類だ」


    リヴァイ「それに加えてどういうワケか、王政がエレンを執拗に狙い出した」


    リヴァイ「お前達が壁内に戻り、エレンが巨人を操ったと言う事実が内地に届くと同時に、だ」


    アルミン「つまり王政は、エレンのその力に恐れをなしていると?」


    ジャン「じゃあ、王政はエレンを消そうとしてるって事なのか?」


    ミカサ「そんな事はさせない。立ちはだかる敵はひたすら削ぐだけ」

  19. 20 : : 2014/09/07(日) 18:59:06


    リヴァイ「まぁ確かに、審議所ではエレンを消そうと躍起になってた印象もあったが…」


    リヴァイ「どうも今回は違う印象を受けた。どちらかというと、エレンの力を手中に収めようと」


    リヴァイ「巨人を完全に掌握する唯一無二の力を自分達の傍に置こうと。そう言う印象だ」


    アルミン「壁の外には巨人。内側には王政。どちらに行っても敵しかいないと…」


    リヴァイ「そう言う事になるな。全く、胸糞悪ぃ話だ」





    リヴァイ「さらには最近、妙な噂も流れてやがる」


    サシャ「噂…ですか?」


    コニー「あ、なんか俺聞いたかもしれねぇ」


    クリスタ「…」





    リヴァイ「何でも、派手な風貌の男がガキを3人連れてウロついてるらしい」


    リヴァイ「男の方はともかく、ガキの特徴がどうも俺達の知っている奴と酷似している」


    エレン「それって…?」


    リヴァイ「言うまでもないだろう。忌々しいあの3人だ。名を口にするだけでも虫唾が走る」


    エレン「ライナー…!ベルトルト…!」


    クリスタ「ユミル…」

  20. 21 : : 2014/09/07(日) 19:20:50


    リヴァイ「今、ハンジの方で調査をしている。もうじき結果が出るだろう」


    リヴァイ「もし奴らが人知れずこの壁内に戻って来ているとしたら…分かるな?」


    ミカサ「はい。今度は…いえ、今度こそ、間違いなく息の根を止めます」


    クリスタ「ユミルはダメだよ。ユミルにだけは手出しはさせないから」


    ミカサ「彼女が敵か味方かは分からないけど、敵だと判断したその時は、覚悟を決めてほしい」


    クリスタ「ユミルは敵じゃない。絶対に…」


    ミカサ「だといいけど」


    エレン「まぁ、その辺にしておけよ。それにあいつにはまだまだ聞きたいことが沢山あるしな」





    リヴァイ「ここも、いつ奴らに知られるか分からない。常に最悪の事態を想定して行動しろ」


    リヴァイ「今この瞬間に何が起きたとしても、瞬時に対応し戦う用意を怠るな。以上だ」


    一同「はい…」
  21. 22 : : 2014/09/07(日) 19:31:09

    リヴァイ「さて、今後どうするかについてはエルヴィンからの指示を…」






    バタンッ!!






    ハンジ「リヴァイは居るか!?居るな!!」


    リヴァイ「騒がしいぞクソ眼鏡。何事だ」


    ハンジ「大変な事態になった…」


    リヴァイ「だから、何が起きた?」













    ハンジ「アニが…」

  22. 23 : : 2014/09/07(日) 19:50:10

    ~前日夜~


    憲兵1「な、何者だ!?」


    憲兵2「止まれっ!!」


    ドフラミンゴ「騒がしいな。道を開けてもらおうか」


    憲兵1「止まれ!!止まらないと撃つぞ!!」ジャキッ!


    ドフラミンゴ「ほう、おれを撃つか?いいぞ、そのまま引き金を引いてみろ」スッ


    憲兵1「!?」ピタッ


    憲兵2「どうした?」






    憲兵1「う…うわぁぁぁぁっ!!!」ジャキッ!


    憲兵2「馬鹿、何をしている!!俺に銃を向けるなっ!!」


    憲兵1「そんなこと言ったって…体が勝手に!!」






    ベルトルト「…」


    ライナー「相変わらず得体の知れない力だ…。他人を操っているとでも言うのか?」


    ユミル「理屈はサッパリ分からないが、今私達が見ている光景は紛れもない事実だ」

  23. 24 : : 2014/09/07(日) 20:05:49


    憲兵1「や…やめろ、やめてくれ!俺に一体何をした!?」


    ドフラミンゴ「お前は何も考えなくていい。ただその引き金を引くだけで、楽になれる」スッ


    憲兵1「あっ…」






    バァァァァンッ!!!






    憲兵2「」ドサッ…


    憲兵1「うわぁ…うわあぁぁぁぁっ!!!!!」


    ドフラミンゴ「ご苦労だったな。おかげでこっちの手間が省けた」スッ





    ヒュパッ





    憲兵/1「」ゴロッ…





    ベルトルト「…っ!!」


    ライナー「今度は手をかざしただけで憲兵の首が…」


    ユミル「本当のバケモノってのは、こう言う奴の事を言うんだろうな」

  24. 25 : : 2014/09/07(日) 20:24:20

    ドフラミンゴ「…おーおー、まだ湧いて来るのか」






    ダダダダダッ!!






    憲兵達「」ザッ!






    ベルトルト「囲まれた!?」


    ライナー「流石にこの数では…!」


    ナイル「止まれ貴様ら!それ以上奥には進ませんぞ!!」


    ユミル「あれは、師団長殿か。どうやら憲兵様が本腰入れて来たみたいだな」


    ドフラミンゴ「こいつらの二の舞になりたくなきゃ…分かるよな?」





    憲兵/1「」


    憲兵2「」





    憲兵達「うっ…」


    ナイル「ひ…怯むなっ!!奴に行動させる隙を与えるなっ!!撃てっ!!」ジャキッ!


    憲兵達「う…うおぉぉぉぉっ!!!!!!」ジャキッ!

  25. 26 : : 2014/09/07(日) 20:36:03

    ベルトルト「マズいっ!!」


    ライナー「おいアンタ!この状況をどうにかできるんだろうな!?」


    ドフラミンゴ「やれやれ、数が多いのは実に面倒だ…」ゴォッ…


    ユミル「何だ…雰囲気が…?」





    コオォォォォォォォォォッ…





    ドフラミンゴ「…邪魔だ」







    ブワッ!!!!!!!!!!







    憲兵達「」バタバタッ…







    ライナー「人がっ!?」


    ベルトルト「倒れた…?」


    ナイル「なっ!?貴様、何を…!?」ピキッ


    ナイル「ぐ…!?」グググ…


    ドフラミンゴ「そこでおとなしくしてろ。そうすれば、命は見逃してやる」

  26. 27 : : 2014/09/07(日) 20:50:37


    ドフラミンゴ「精々長生きするんだな、師団長。かわいい部下があんたの帰りを待ってるだろ」


    ナイル「ぐ…待て…」グググ…


    ドフラミンゴ「さて、それじゃお前ら、先へ進もうじゃねェか」






    スタスタ…






    ライナー「何という奴だ…」


    ベルトルト「人間…ではないよね、これは。何者なんだ?」


    ユミル「何だっていいさ。さっさと行くぞ。アニを助けるんだろ?」


    ベルトルト「う、うん…」


    ナイル「お前ら…こんなことをしてタダで済むと思うな…!」グググ…


    ユミル「悪いな師団長さん。こっちにもこっちの理由があるんだ。見逃してくれ」


    ライナー「…行こう」






    スタスタ…






    ナイル「…クソ…クソォォォォォォォォッ!!!!!!!!!!」

  27. 28 : : 2014/09/07(日) 21:05:08

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ドフラミンゴ「ほう、こいつか」


    アニ「」






    ライナー「本当にここからアニを助け出せるんだろうな?」


    ドフラミンゴ「この水晶をブッ壊せばいいんだろう?」


    ベルトルト「まさかこんな状態になっているなんて、アニ…」


    ユミル「てっきり鉄格子の奥に監禁されてるもんだと思ってた。何だこの水晶は?」


    ライナー「アニの能力だ。こうなっちまうと、余程の事が無い限り自力では出られない」


    ライナー「かと言って、外から破壊するのも至難の業だ。ヘタすれば一生…」


    ドフラミンゴ「そう案ずるな。この程度、造作もねェよ」


    ライナー「だが…」

  28. 29 : : 2014/09/07(日) 21:20:06

    ユミル「とにかく、助けられるならさっさと助けてズラかるべきだ。また憲兵が集まって来る」


    ライナー「そうだな。頼む」


    ドフラミンゴ「お前らとの協定のためだ。お安い御用だ…」スッ





    ヒュパッ!






    ガラガラッ!!






    ベルトルト「すごい…水晶の一角がいとも簡単に抉れた!!!」


    ライナー「おい、中のアニは傷つけないようにしてくれよ!」


    ドフラミンゴ「どうせこの女もお前らと同じで、すぐに再生できるんだろう?」


    ライナー「だとしても駄目だ!!傷つけないでくれ!!頼むっ!!」


    ドフラミンゴ「心配には及ばねェよ。仕事はきちんとさせてもらう」





    ヒュパッ






    ヒュパッ







    ヒュパッ







    アニ「…」


    ベルトルト「アニっ!!」


    ライナー「もう少しだ」

  29. 30 : : 2014/09/07(日) 21:40:26

    ドフラミンゴ「…仕上げだ」






    ヒュパッ!!






    ベルトルト「あっ…」






    ドサッ…






    アニ「う…」


    ベルトルト「アニっ!!」ダッ!


    ユミル「本当に水晶から取り出しやがった…」


    ベルトルト「アニ!しっかりしろアニっ!!大丈夫か!?」


    アニ「ここは…?」


    ベルトルト「よかった、意識もはっきりしてる。よかった、本当に…」


    アニ「…ライナー、ユミル、そっちの奴は?」


    ライナー「まぁ、ちょっとな」


    アニ「?」

  30. 31 : : 2014/09/07(日) 22:00:38

    ドフラミンゴ「さて、お前達の出した条件はこれで達成された。そうだろう?」


    ライナー「あぁそうだ。礼を言う。アニを助けてくれて…」


    ドフラミンゴ「そう言うのはいいんだよ。おれが求めてるのは…」


    ライナー「分かってる。約束通り案内しよう。だが、これだけは分かっておいてほしい」


    ライナー「俺達は本当に、巨人化の力を生み出した奴の素性は知らない」


    ライナー「誰がどのようにして研究し、俺達の様な能力者を作り出したかは知らないんだ」


    ドフラミンゴ「構わんさ。とりあえずおれが行きたいのは、この世界の中心に居る奴…」


    ドフラミンゴ「お前達が“王”と呼ぶ奴の根城。おれの“商品”の買い手がいる城だ」











    ドフラミンゴ「…さぁ、案内してもらおうか」

  31. 32 : : 2014/09/10(水) 19:50:10

    ~翌日~


    エレン「これは…」


    ハンジ「ひどい有様だね。あんたが居ながら何てザマだ」


    ナイル「全くだ…。俺は目の前で部下が殺される様を見ている事しかできなかった…」


    アルミン「この夥しい血痕は、殺された憲兵達のものと言う事に…?」


    ナイル「そうだ。しかも、殺しの手口が普通じゃない。あれは人間の所業ではない…」


    ミカサ「どういう事ですか?」


    ナイル「もう…俺にもワケが分からない。あの男は一体何者なんだ…」


    リヴァイ「例の、派手な風貌の男か?」


    ナイル「奴が手を振りかざしただけで、部下の首が宙に舞った」





    ナイル「それだけじゃない。俺は身動きができなくなり、別の部下は味方に銃を放った」


    リヴァイ「言ってる意味が分からねぇな。それらの動きに関係性があるようには思えねぇが」


    ナイル「俺にだって分かるか!何が起きてるか分からないうちに全てが終わっていたんだ!!」

  32. 33 : : 2014/09/10(水) 20:10:37

    ハンジ「首を刎ねるのはともかく、自分の意思に反した動きを強制させられるという点」


    ハンジ「言うなれば、他者の動きを操ったとも解釈できる。これはもしや…」


    ミカサ「もしかして、それって…」


    アルミン「壁外でエレンが見せたアレと同じ…?」


    ハンジ「現段階では何も分からない。けど、得体の知れない相手だと言う事は間違いなさそうだ」


    ナイル「クソ…クソォ…」





    リヴァイ「目撃情報によると、連中は王都に向かったとの事だ。俺達も後を追うぞ」


    ハンジ「そう言う事だよ、ナイル。王都は君達のホームグラウンドだろ?」


    ナイル「あ…あぁそうだ、それがどうした…?」


    ハンジ「どうしたって…君らが居てくれないと、私達はまともに行動できない」


    ハンジ「エレンの件もあって、私達調査兵団は王政に目を付けられてる。憲兵団の協力が欲しい」


    ナイル「俺に…俺達に…また奴らの眼前に立てと言うのか!?」





    ナイル「そんなのはもうごめんだ!!あんなバケモノ、二度と関わりたくないっ!!」

  33. 34 : : 2014/09/10(水) 20:30:35

    ハンジ「そ、そんなこと言ったって!私達は奴の顔も知らない!君が居てくれないと…」


    ナイル「嫌だ!!俺はもうあいつに関わりたくない!やるならお前達で勝手にやれっ!!」


    リヴァイ「腰抜けが。それでも憲兵団の師団長か、ナイル?」


    ナイル「お前らは…奴の恐ろしさを知らないからそんな悠長に構えていられるんだ…」


    ナイル「ワケも分からんうちに次々殺され、隣に居た奴が突然気を失って次々倒れる…」


    ナイル「そんな得体の知れない奴に関わるくらいなら、巨人に食われたほうがマシだっ!!」


    ハンジ「これは…」


    リヴァイ「重症だな。想像以上だ」


    ナイル「…」ガタガタ…





    アルミン「師団長ですらこれほどまでに恐れを抱くなんて、一体何者なんだ…」


    リヴァイ「何者であっても構わねぇ。俺達の弊害となる奴なら、炙り出して削ぐだけだ」


    ハンジ「襲われたのが昨夜だと言うなら、まだそれほど遠くには行ってないだろう」


    ハンジ「ましてや、人目を避けて移動するなら尚更時間がかかるはず」


    ハンジ「私達も王都へ向かおう。何としても奴らの尻尾を掴むんだ」

  34. 35 : : 2014/09/10(水) 20:44:14

    ~王都入口~


    ドフラミンゴ「…あれか」


    ユミル「中央にそびえ立つ城。あれが王の根城だ」


    ライナー「ここまで案内すれば、一人で大丈夫だな?」


    ドフラミンゴ「何だ、お前達は来ないのか?」


    ライナー「悪いが、俺達は第一級のお尋ね者だ。これ以上、表立って行動できん」


    アニ「私も、どこかに身を隠さないと。そろそろ兵団が血眼になって探してる頃だろうから」


    ベルトルト「悪いけど、ここで…」


  35. 36 : : 2014/09/10(水) 21:00:02


    ドフラミンゴ「そうか、ご苦労だった。どこの世界でも、追われる身ってのは辛いもんだな」


    ユミル「もしかしてアンタも?」


    ドフラミンゴ「お尋ね者と言えばそうだが、違うと言えば違うな」


    ユミル「相変わらず言ってる意味がよく分からん」


    ドフラミンゴ「互いに深い詮索はナシにした筈だ。お前達だって不都合な事があるだろう?」


    ユミル「違ぇねぇ」


    ライナー「俺達はもう行くぞ。兵団に見つかったら厄介だからな」


    ドフラミンゴ「短い付き合いだったが、達者でな」


    ライナー「あぁ」







    スタスタ…







    ドフラミンゴ「…さて、大事な商談相手が居るのはあそこか」

  36. 37 : : 2014/09/10(水) 21:14:48

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ハンジ「とりあえず王都に来て見たけど、特に変わった様子はないね」


    リヴァイ「そのようだ。奴ら、人目を避けて移動するはずだ」


    リヴァイ「おそらく、王都に着くまでには通常よりも遥かに時間を要すると踏んでいたが」


    アルミン「まだ来ていないのか、すでに来ていて闇に潜んでいるのか…」


    リヴァイ「俺とハンジで、内側の様子を探ってくる。お前達はこの場で待機だ」


    リヴァイ「いつ、王政の狗が干渉してくるか分からない。くれぐれも注意しろ」


    エレン「分かりました」


    ミカサ「エレンは私が守る。心配しなくていい」


    アルミン「ははは…。それでは兵長、ハンジさん、よろしくお願いします」


    ハンジ「行ってくるね」


    リヴァイ「…」







    スタスタ…

  37. 38 : : 2014/09/10(水) 21:30:13


    エレン「行っちまったな」


    ミカサ「追われている自覚があると、何でもない人の目でも警戒してしまう」


    アルミン「確かに…。もう少し人通りの少ない所へ移動しようか」


    エレン「そうだな。今この瞬間にも、連中がオレ達を狙ってるかもしれないし」


    エレン「向こうの建物の陰に行こう。あそこならきっと…」





    ドンッ!





    エレン「いてっ!」ドサッ


    アルミン「エレンっ!!」


    「余所見してると死ぬぞ」


    ミカサ「…あなたは?」






    ドフラミンゴ「人にぶつかっておいて、謝罪の一つもねェのか?」


    エレン「あぁ、すまなかった。オレの不注意だったよ」


    ドフラミンゴ「ま、構わねェさ。おれは今、少々機嫌がいいんでな」

  38. 39 : : 2014/09/10(水) 21:44:45

    ミカサ「凄い服装。こう言ったものは初めて見た」


    アルミン「この辺では見ない格好ですね。出身はどちらなんですか?」


    ドフラミンゴ「そんな事を聞いてどうする?」


    アルミン「お気に触ったのならすみません。ちょっと興味を持っただけなんです」


    ドフラミンゴ「…そうか、そう言えばここの連中は外界の事を何も知らねェんだったな」


    エレン「外界…!?」


    アルミン「えっと…まさかあなたは、壁の外の世界の事を知ってるんですか?」


    ドフラミンゴ「知りたいか?」


    エレン「知りたいっ!!本当にあんたがいろいろ知ってるって言うなら、オレ達に教えてくれ!」


    ドフラミンゴ「何も知らねェ奴の反応は、いつ見ても面白ェモンだな」


    ドフラミンゴ「急ぐ用でもねェし、良いだろう、教えてやる」











    ドフラミンゴ「まず、おれがどういう経緯でここに来たか…」

  39. 40 : : 2014/09/10(水) 22:00:24

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ドフラミンゴ「…とまぁ、こう言う感じだな」


    エレン「すげぇ…!!」


    アルミン「本当にそんな世界が…!!」


    ミカサ「これが、私達が夢に見ていた世界なの…!!」





    ドフラミンゴ「本当にこの世界の連中は知らねェんだな。ここまで来ると逆に興味深い」


    ドフラミンゴ「少々面白いな。お前達が望むのなら、おれが外へ連れて行ってもいいが?」


    エレン「本当か!?」


    ドフラミンゴ「お前達がおれの部下となり、それ相応の仕事をこなすことが条件だが」


    エレン「やる!オレ、何でもやる!だから一緒に外へ連れて行ってくれ!!」


    ミカサ「ちょっとエレン」


    アルミン「ドフラミンゴさんの提案はありがたいけど、僕達は今、それどころじゃないでしょ」


    エレン「あぁもう!だけどよ!!」

  40. 41 : : 2014/09/10(水) 22:20:30


    ドフラミンゴ「慌てるな、じっくり考えるといい。おれもしばらくはここに滞在するつもりだ」


    ドフラミンゴ「もしお前達が来るとなれば、きっとおれの家族も歓迎してくれるだろうさ」





    ドフラミンゴ「さて、そろそろおれは行くぞ。少々油を売りすぎた」


    エレン「ありがとう!あんたに会えて本当によかったよ!」


    ドフラミンゴ「いい返事を期待しているぞ、小僧。フフフフフ…」






    スタスタ…






    エレン「…うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!!!!!!!」


    アルミン「ちょっとエレン、いきなり騒がないでよ!」


    エレン「これが落ち着いていられるか!だってよ!!だってよ!!!!!」


    ミカサ「興奮するのはよく分かる。これでも、私だって胸の高鳴りを抑えきれない」


    エレン「だろ!?だろ!?もう色んな事を頭に詰め込み過ぎて大変な事になってるぜ!!」


    エレン「オレはこの気持ちを一体どうしたらいいんだ!?なぁアルミン!!」


    アルミン「そうだねぇ。正直、僕だって興奮して仕方ないよ」


    アルミン「今まで夢物語だった話が、全て現実に存在するって言うんだからね」

  41. 42 : : 2014/09/10(水) 22:40:17



    アルミン「でもそう考えると、ちょっとした疑問も湧いてくるんだ」


    エレン「疑問?」


    アルミン「ドフラミンゴさんが本当に壁の外の世界から来た人だったとして…」


    アルミン「何で今まで誰も来ていなかったのに、突然現れたのか。しかもこうもあっさりと」


    アルミン「今までにもそんな人がいたのか、何か事情があって来られなかったのか」


    ミカサ「確かに。あの人だけ唐突に現れたと言うのもおかしな話」





    アルミン「それに、今まで文献などで伝説の存在とされていた海の話を、あの人は口にした」


    アルミン「あの人が言うには、海と言うのは人間にとって身近な存在で、珍しくも何ともない」


    アルミン「何でそんなものを、僕達は見る事はおろか、存在を確かめる事もできないのか」


    エレン「そりゃ、壁の外には巨人が居て、オレ達が外へ行く事を邪魔するから…」


    アルミン「巨人もそうだけど、僕達の邪魔をするのは壁の外の連中だけじゃないよね?」


    ミカサ「…王政府?」


    アルミン「そう。海をはじめとする外界の文献を固く禁じたのは、他でもない王政府」

  42. 43 : : 2014/09/10(水) 23:03:45


    アルミン「何故そうまでして外の世界に興味を持つことを禁じるのか?」


    エレン「お前、昔言ってたじゃねぇか」


    エレン「ヘタに壁の外に出ようとして、逆に巨人を中に招く事態を引き起こさないようにって」


    エレン「そして王政が現状からの進展を望まない、保守的な考え方を持っているからだって」


    アルミン「確かに昔はそう言った。けど、今は違うと思うんだ」





    アルミン「外の世界の事情を知られることによって、王政府に何か不利益がある」


    アルミン「だから外の世界への干渉を禁じ、この壁の中に人間を閉じ込めているんじゃないか」


    アルミン「さっきの話を聞いて、僕はそう思ったんだ」


    エレン「外の世界の情報を絶ったり、オレの力を狙ったり、一体王政は何がしたいんだ?」














    「おっとそこまでだ。おとなしくこっちに来てもらおうか」

  43. 44 : : 2014/09/10(水) 23:20:14

    エレン「!?」


    ミカサ「誰!?」


    憲兵「我々は中央第一憲兵。今貴様らは、外界の話をしていたな?」


    アルミン「それは…」


    憲兵「そう言った類の話はご法度だと教わらなかったか?」


    エレン「くっ…!」


    憲兵「何にせよ、貴様らは現行犯だ。連行させてもらうぞ」


    憲兵達「」ザッ







    アルミン「この数相手じゃどうにも…」


    ミカサ「…はあぁぁぁぁぁっ!!!!」ビュッ!






    ドゴッ!!






    憲兵「ぐああっ!!!」

  44. 45 : : 2014/09/10(水) 23:42:32

    エレン「ミカサっ!!」


    ミカサ「私が時間を稼ぐ!!二人はその隙に…」






    パァンッ!






    ミカサ「…っ!」ドサッ!


    アルミン「銃声!?ミカサっ!!」


    エレン「お前、脚がっ!!」


    ミカサ「大丈夫、この程度…」


    憲兵「逃がしはしねぇさ。お前達はこの場からは逃げられねぇよ」


    エレン「よくもミカサを!!」







    憲兵「これからお前達を連行する。死にたくなければ、馬鹿なマネはよすんだな」

  45. 46 : : 2014/09/11(木) 19:38:15

    ~ミットラス城内~


    フリッツ「…外界の話をする少年達を捕えたと?」


    役人「はい。巡回中の中央憲兵が偶然発見したそうです」


    フリッツ「王都で堂々とそんな話をするバカがいるとはな。一体どこのどいつだ」


    役人「さぁ…」






    バタンッ!!






    憲兵「大変ですっ!!」


    フリッツ「何だ、騒がしいぞ」


    憲兵「侵入者です!!ド派手な風貌の、謎の男が城内で暴れています!!」

  46. 47 : : 2014/09/11(木) 20:00:19

    フリッツ「一人か?」


    憲兵「はい!!しかし、得体の知れない力を振りかざし、我々では手に負えませ…」ヒュッ






    憲/兵「…ん」バタッ…


    役人「ひっ!!首が!?」


    フリッツ「…何者だ?」









    ドフラミンゴ「随分と手厚い歓迎じゃねェか。これがこの世界流の歓迎法か?」


    フリッツ「おぉ、“ジョーカー”ではないか」


    ドフラミンゴ「こうして直接顔を合わせるのは初めてだな」


    フリッツ「映像電伝虫で見たままのその姿。会えて光栄だ」


    役人「王よ、お知り合いですか?」


    フリッツ「大切な客人だ。丁重にもてなせ」


    役人「は、はっ!」

  47. 48 : : 2014/09/11(木) 20:20:18

    フリッツ「こんな辺境までご足労、大変感謝する」


    ドフラミンゴ「なに、大した距離じゃねェよ。それに、おれもあんたに用があって来た」


    フリッツ「ほう、一体何用か?」


    ドフラミンゴ「SMILEの…悪魔の実の力を生み出した男の事を聞きたい」


    フリッツ「!!!!!」






    ドフラミンゴ「その顔、やはり何か知っているな、フリッツ?」


    フリッツ「一体誰からその事を…」


    ドフラミンゴ「悪いが情報元は教えられねェな」


    フリッツ「…猿か」


    ドフラミンゴ「何だっていいさ。重要なのはそこじゃねェ。証拠は上がってるんだ」


    ドフラミンゴ「さっきまでおれは巨人化能力者と一緒に居た。隠そうとしても無駄だ」


    フリッツ「…仕方ない、私の分かっている範囲で全てを話そう」

  48. 49 : : 2014/09/11(木) 20:46:13


    フリッツ「確かに、巨人化能力者を人工的に生み出した者は存在する」


    フリッツ「しかし、その男の素性は現時点でも分かっていない。消息も不明だ」


    フリッツ「それに、私の方では誰一人、能力者を手中に収めていない。本当だ」


    ドフラミンゴ「連中もお前ら王政府と敵対するような発言をしていた。嘘じゃないらしいな」


    フリッツ「確かに私は、あなたからSMILEを大量に買い取り、壁外の巨人共を生み出した」


    フリッツ「奴らの力を持ってすれば、新世界を統べるだけの軍事力を得られると思ったからだ」


    フリッツ「しかし…その力を逆に研究し、応用し、巨人の力を操る力を生み出された」


    フリッツ「これでは…いずれあの無知性巨人共を凌駕する巨人軍団を作られてしまう…」


    フリッツ「私の新世界進出の計画が、そいつの手によって阻まれてしまう…」


    ドフラミンゴ「そいつは一大事だな。一刻も早く見つける必要があるんじゃねェか?」


    フリッツ「そうだな。実に芳しくない…」






    ドフラミンゴ「そう言う割には、さほど危機感が無いようだが?」


    フリッツ「そんな事は無い…。こうしている今も常に危機感を…」


    ドフラミンゴ「まだ、何か隠してるな?」


    フリッツ「…っ!!」

  49. 50 : : 2014/09/11(木) 21:09:34

    ドフラミンゴ「…言え。この場でその首を刎ねられたくなかったらな」スッ






    ギシッ…






    フリッツ「ひっ…!!」


    役人「貴様!!王に何をする!?」


    フリッツ「よせ!“ジョーカー”に逆らってはならん!!」


    ドフラミンゴ「だ、そうだが?」


    役人「くっ…!」


    フリッツ「さっきの光景を見ただろう…?あぁなりたくなければ、大人しくしていてくれ…」


    ドフラミンゴ「さあフリッツ、話す気になったか?」

  50. 51 : : 2014/09/11(木) 21:35:06

    フリッツ「…つい先日の話だ。ここには、壁外の世界を調査する調査兵団と言う組織がある」


    フリッツ「その調査兵団に一人、巨人化能力者が所属している。人類の味方と言う名目でだ」


    フリッツ「その能力者及び調査兵団員が先日、壁外で巨人と交戦したのだが…」


    フリッツ「その際、能力者のとある力の発現を目の当たりにした」





    ドフラミンゴ「どんな力だ?」


    フリッツ「何でも、巨人共を操り、まるで意思を持った生物のように行動させたと言うのだ」


    ドフラミンゴ「あいつらを?人間の意思で自由に動かせるようには見えなかったが?」


    フリッツ「だから、異様なのだ。その能力者は、人知を超えた力で巨人を操った事になる」


    フリッツ「もしその力を自在に操る事が出来るのだとしたら…」






    フリッツ「…能力者に頼らずとも、巨人の力を振りかざし、新世界を統べる事も夢ではない」


    ドフラミンゴ「…フフフ」


    フリッツ「?」

  51. 52 : : 2014/09/11(木) 22:00:42


    ドフラミンゴ「フフフフフ…。なるほど、そう言う事か」





    ドフラミンゴ「粗悪品のSMILEでもそれだけの事を可能にする用途があるとはな」


    ドフラミンゴ「お前が馬鹿みたいに粗悪品ばかり買い占めていた理由が分かったよ」


    フリッツ「だ…だが!例の力の発現を知ったのはつい先日だ!!」


    ドフラミンゴ「どの道、巨人共を利用するハラだったんだろう?」


    フリッツ「それは…」





    ドフラミンゴ「そんなにビビるんじゃねェよ。誰も怒ってるわけじゃない」


    ドフラミンゴ「むしろおれは嬉しいのさ。同じ思考を持った奴がおれ以外にも居た事がな」


    ドフラミンゴ「お前の出方次第では、協力してやってもいい」


    ドフラミンゴ「例の能力者を探し出し、更には巨人化の力を生み出した奴も探し出し」


    ドフラミンゴ「お前と共に巨人共の軍勢を作り上げ、新世界の覇者となる。この目的にな」


    フリッツ「ほ…本当に!?本当にあなたの協力を得られるのか!?」


    ドフラミンゴ「お前がそれなりの態度を示せば、そうしてやっても構わない。どうだ?」

  52. 53 : : 2014/09/11(木) 22:26:05


    フリッツ「私は…」











    憲兵「ほら、入れっ!!」


    エレン「離せよっ!!」


    フリッツ「何事だ?」


    憲兵「王よ、先ほど捕えた連中をお連れしました」


    フリッツ「あぁ、例の。こいつらがそうか」


    ドフラミンゴ「ん?」






    エレン「クソ…!お前ら、よくもオレ達を!!」


    ミカサ「ぐっ…」


    アルミン「ミカサ、脚は大丈夫?」


    フリッツ「お前達の様な年端もいかぬ少年少女達が、何故外界の話など…」

  53. 54 : : 2014/09/11(木) 22:45:10

    ドフラミンゴ「奇遇だなお前達。一体何をやらかした?」


    エレン「あっ!!」


    アルミン「ドフラミンゴさん!どうしてここに!?」


    ドフラミンゴ「こんな場所で再会するとは、何かの縁だとは思わねェか?なぁ…」













    ドフラミンゴ「…エレン・イェーガーよ」


    フリッツ「!!!!!!」

  54. 55 : : 2014/09/12(金) 19:34:21

    エレン「何だ…?」


    フリッツ「今、エレンと…そう言ったのか?」


    アルミン「…まさか!!」






    フリッツ「ふ…はははははっ!よもやこんな形でエレンを手中に収める事になるとは!!」


    フリッツ「嬉しい誤算とはまさにこの事だ!!聞いてくれ“ジョーカー”よ!!」


    フリッツ「このエレンこそ、巨人操作の力を発現させた男!こやつこそ我らの探し者!!」


    フリッツ「こやつの力を駆使すれば、新世界を我らの物にする事など容易いぞ!!」


    ドフラミンゴ「ほう…お前だったのか。こんな偶然もあるもんだな」


    エレン「まさか…あんたも王政の手先なのか!?」


    ドフラミンゴ「手先?違うな。言うなれば、おれ自身が“王”だ」


    フリッツ「え…?何を…?」


    ドフラミンゴ「慌てるな、この世界の話じゃない。おれにはおれの国がある。そう言う事だ」


    フリッツ「はぁ…」

  55. 56 : : 2014/09/12(金) 19:52:45

    エレン「よく分かんねぇけど、王政と関係ねぇんだな…?」


    ドフラミンゴ「こいつらとは違う。だが、目的は酷似しているな」


    ドフラミンゴ「お前の能力を利用し、外界の国々を力でねじ伏せると言う目的は、な」


    エレン「…ふざけんな!!そんなのにオレが協力するとでも思ってんのか!?」


    エレン「外界の国だのなんだのってよく分からねぇけど、そんなのは間違ってる!!」


    ドフラミンゴ「間違ってる?何故そう言える?」


    エレン「何故って…」





    ドフラミンゴ「外の事情を何一つ知らねェガキが、物事の善悪を判断できるのか?」


    アルミン「ですが、強大な力を振りかざして支配するなんて、正しいとは思えません…」


    ドフラミンゴ「強大な力ってのは、時には象徴となり、大きな抑止力になる」


    ドフラミンゴ「考えても見ろ。絶対に敵わないと思う相手に、わざわざ立ち向かうか?」


    エレン「そりゃ、どうしても戦わなきゃいけない場合だってあるんじゃねぇのか…?」

  56. 57 : : 2014/09/12(金) 20:09:00

    ドフラミンゴ「ならば、戦う必要が無ければどうだ?」


    ドフラミンゴ「おとなしくしていれば犠牲は生まれない。かと言って、大きな不利益も無い」


    ドフラミンゴ「今のこの世界だって、同じ事が言えるだろう?」





    アルミン「…巨人ですね」


    ドフラミンゴ「そうさ。一部の例外はあれど、大半の奴が戦う事を放棄している」


    ドフラミンゴ「理由は簡単だ。巨人と言う大きすぎる力を持つ相手に、戦わずして負けている」


    ドフラミンゴ「だが、大人しく壁の内側に引きこもっていれば、最低限今の生活は確保される」


    ドフラミンゴ「余計な犠牲を生まず、平穏に暮らせる」


    エレン「それは…」

  57. 60 : : 2014/09/12(金) 20:22:46

    ドフラミンゴ「強大な力は象徴だ。今の話で、この言葉の意味を理解できただろう?」


    アルミン「…それはあくまで、争いを未然に防ぐための力と言う解釈でいいですか?」


    ドフラミンゴ「否定も肯定もしない」





    アルミン「…そんな力を手に入れて、一体何をするんですか?」


    ミカサ「エレンの力を利用して、一体何を企んでいるの?」


    ドフラミンゴ「そう言えば、質問の答えをまだ聞いてなかったな」


    ドフラミンゴ「おれと共に外界へ行き、自分の目で世界を確かめてみる気はないか?」


    エレン「…」

  58. 61 : : 2014/09/12(金) 20:37:10


    ドフラミンゴ「こんな場所に居たところで、チンケな人生を過ごして終わり」


    ドフラミンゴ「まさに『井の中の蛙、大海を知らず』。大海原を見ることなくくたばる人生」


    ドフラミンゴ「そんなものに、一体どれほどの価値があるんだろうなァ?」


    エレン「オレから言わせれば、あんたはただの悪人にしか見えねぇ」


    エレン「自分の気に入らねぇ物を排除して、都合のいい奴だけで周りを固めようとしてる」


    エレン「この狭い世界しか知らねぇオレでも分かる。あんたがろくでもねぇ奴だって事くらい」


    ドフラミンゴ「それがどうした?」


    エレン「なっ…」






    ドフラミンゴ「何が正義?何が悪?そんなもの、いくらでも塗り替えられてきた」


    ドフラミンゴ「正義は勝つ?そりゃそうだ。何故なら、勝者こそが正義なんだからな」


    ドフラミンゴ「人間は誰しも、自分の正義のために戦う。戦って正義を勝ち取る」


    ドフラミンゴ「お前がおれを悪だと罵るのなら、お前がすべきことはただ一つ…」






    ドフラミンゴ「…今この場でおれを打ち倒し、お前の正義を掲げて見せろ」

  59. 63 : : 2014/09/12(金) 20:52:08


    エレン「イヤ、別に何もそこまでは…」


    ドフラミンゴ「ならば、おれについて来い。その眼で世界を、おれを見定めろ」


    ドフラミンゴ「その上で判断しろ。おれと言う存在が、果たしてどういうものなのかをな」


    エレン「…」


    アルミン「エレン…」


    ミカサ「エレン、あなたは…」







    エレン「…行くよ。もう迷わない。どうせ、遅かれ早かれ目指す場所なんだ」


    エレン「だったら早い方がいい。今このチャンスを逃せば、もう二度と来ないかもしれないしな」


    ドフラミンゴ「良い判断だ、エレンよ。歓迎ずるぞ。フフフフフ…」

  60. 65 : : 2014/09/12(金) 21:07:47


    フリッツ「ちょ、ちょっと待ってくれ!私はどうすればよいのだ!?」


    ドフラミンゴ「ん?」


    フリッツ「私まで今の地位を捨て、あなた達について行くことはできない!」


    フリッツ「かと言って、今エレンを連れて行かれても困る!私の野望はどうなるのだ!!」


    ドフラミンゴ「ああ、すまなかったな。お前の事を考えていなかった」


    ドフラミンゴ「なに、案ずるな。問題が簡単に解決する方法がある」


    フリッツ「おぉ、それはよかった。して、その方法とは?」







    ヒュパッ







    フリッツ「え…」














    フリッツ「」バタッ…

  61. 66 : : 2014/09/12(金) 21:22:56

    アルミン「ひっ…!」


    ミカサ「首が!?」


    役人「うわあぁぁぁっ!!!王よ!!!王よぉぉぉぉっ!!!!!!!」






    ドフラミンゴ「煩いハエは退治しないとな。これでお前の出発を邪魔する奴はいなくなった」


    エレン「あぁ、ありがとう。感謝するよ」


    ドフラミンゴ「…フフフ、この光景を見ても狼狽えず、それどころか感謝とはな」


    ドフラミンゴ「ますます気に入った。お前も十分、異常者としての素質があるな」


    エレン「喜んでいいのか、それ?」


    ドフラミンゴ「フフフフフ…。さて、そうと決まればこんな場所にもう用はない」


    エレン「連れてってくれるか。外の世界へ」


    ドフラミンゴ「お前の力をおれのために活用することが条件だがな」


    エレン「問題ねぇよ。オレがどれだけ役に立てるか知らねぇけど、その位はやらせてもらう」


    アルミン「エレン…」

  62. 67 : : 2014/09/12(金) 21:37:13


    ミカサ「エレンが行くなら、私達も行く。今まで同じ夢を見て来た者同士、一緒に…」


    エレン「当たり前だ。お前達を残して行こうなんて、微塵も考えちゃいねぇよ」


    「君の夢に、私達は付いて行っちゃいけないかい?」


    エレン「!?」







    ハンジ「…やぁエレン。こんな場所で会うなんてね」


    リヴァイ「何をする気かは知らねぇが、勝手な判断を認めるワケにはいかねぇ」


    リヴァイ「考え直せ、エレン。そいつはお前をただのコマとしか考えていない」


    リヴァイ「都合のいいように利用され、用済みになれば消される。お前はその程度の存在だ」


    リヴァイ「王が死んだ今、壁内にお前を狙う敵はいない」


    リヴァイ「だがお前が外界に出れば、命の保証は全く無い」


    リヴァイ「それこそ、王政に狙われていた頃が可愛く思える程の事態が待ち受けているだろう」


    ハンジ「ましてや、そんな得体の知れない男について行くなんて!」


    ハンジ「知らない人について行っちゃいけないって、小さい頃に教わらなかったのか!?」

  63. 68 : : 2014/09/12(金) 21:52:46


    エレン「オレはもう決めたんです。この目で世界を見て来るって。誰にも邪魔してほしくない」


    エレン「道を開けてください。さもなくば、オレはあなた達に拳を向けなければなくなる…」


    リヴァイ「ガキの気まぐれに付き合っていられる程、俺達は暇じゃねぇんだ!!!」 


    リヴァイ「お前の夢は何だ!!すべてを放り出して壁外へトンズラする事か!?」


    リヴァイ「あれだけ巨人を駆逐することに飢えていた奴はどこへ行った!!あぁ!?」


    エレン「オレのあの力を極めれば巨人だってどうにかできる!!」


    エレン「外に行けば、他にも巨人共を駆逐する方法があるかもしれないじゃないですか!!」


    エレン「オレがその方法を持ち帰って来て見せますよ!!だから全員、黙って…」











    エレン「…黙ってオレの判断に従えっ!!!!!!」


    リヴァイ&ハンジ「!?」

  64. 69 : : 2014/09/12(金) 22:07:30

    アルミン「二人に何て事を…」


    ミカサ「エレン…」


    ドフラミンゴ「ほう…こいつは予想以上だ」





    リヴァイ「…そうか。どうやら、俺達が止められるような奴ではないらしいな、お前は」


    ハンジ「言葉の届かない相手を抑えるためには、仕方ないよね…」


    ミカサ「…!!」ゾクッ


    エレン「何を…?」





    ミカサ「エレン逃げてっ!!!!」


    リヴァイ「後悔するなっ!!それがお前の選んだ答えだっ!!!」ダッ!


    ドフラミンゴ「」スッ…







    リヴァイ「!?」ギシッ


    ハンジ「!?」ギシッ

  65. 70 : : 2014/09/12(金) 22:22:24


    ドフラミンゴ「おいおい、おれの新たな仲間に手荒な真似はよしてくれ」


    リヴァイ「何だコレは…体が…」グググ…


    ハンジ「ビクともしない…」グググ…


    ドフラミンゴ「安心しろ、そいつは24時間で解除されるようにしてある」


    ドフラミンゴ「お前達の“元”仲間の、新たな門出だ。祝ってやってくれ」





    エレン「兵長、ハンジさん、すみません。オレ、どうしても行かなきゃならないんです」


    エレン「処罰なら、帰ってきた後にいくらでも受けます。だから…」






    エレン「…行こう」


    ミカサ&アルミン「うん…」


    ドフラミンゴ「フフフ…フフフフフフフッ!!!!」







    スタスタ…







    リヴァイ「待て!!エレンっ!!クソぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!!!」

  66. 71 : : 2014/09/12(金) 22:41:51


    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ナイル「…リヴァイっ!!ハンジっ!!これはどういう状況だ!?」


    ハンジ「見れば分かるだろ…。奴にまんまとやられちゃったってワケさ」


    リヴァイ「奴“ら”だ。エレンが大人しく従って無ければ、こんな事にはなってない」


    ナイル「エレン・イェーガー…奴もあの男と!?」


    リヴァイ「行きやがった。もう俺達の声は届いちゃいねぇようだからな」


    ナイル「このまま放っておく気か!?奴ら、これから何をしでかすか分からんぞ!!」


    ハンジ「とりあえず大丈夫だよ。この壁内は、ね」


    リヴァイ「どの道、今から追いかけたところで無駄だ。奴らが出発したのはもう半日以上前だ」


    リヴァイ「奴ら、間違いなく後悔する。そのうち喚きながら帰って来る羽目になるだろう」









    ハンジ「せめて死ぬんじゃないよ、エレン、ミカサ、アルミン…」

  67. 72 : : 2014/09/13(土) 20:52:14

    ~シガンシナ壁上~






    スタッ…






    ドフラミンゴ「長旅ご苦労。ようやくここまで来たな」


    エレン「すげぇな、あんた。何も無いのに空を飛べるなんて」


    ドフラミンゴ「何もないワケじゃないが、その話については後だ」


    ドフラミンゴ「さて、ここまで来てようやく奴らとご対面だ」





    巨人達「」ズシンズシン…





    アルミン「巨人…」


    ミカサ「今までずっと空を飛んできたのに、わざわざここで降り立ったのはなぜ?」


    ドフラミンゴ「見てみたいからに決まっている。お前の力をな」


    エレン「オレの…」

  68. 73 : : 2014/09/13(土) 21:02:11


    ドフラミンゴ「一見、どうあがいてもおれ達の思い通りになるとは思えんあのバケモノ共」


    ドフラミンゴ「そいつらを自由に操れる力。ただのバケモノを生物兵器へと変える力」


    ドフラミンゴ「その力が一体どれほどの物なのか、ぜひとも見てみたい」


    アルミン「生物兵器って…やはりあなたはよからぬ目的でエレンを…」


    ドフラミンゴ「目的はどうあれ、判断するのはそいつ自身だ。おれの善悪の判断をな」


    ドフラミンゴ「おれの下で従う事を拒むって言うのなら、それも仕方ない」


    ドフラミンゴ「その時はそいつの全力を以ておれに戦いを挑み、正義を勝ち取ればいい」


    エレン「確かにそう言う約束だったな。何も知らずにあんたを悪と判断する事はしねぇよ」


    エレン「とりあえず、オレのあの力。もう一度使えるかどうかは分からねぇけど…」











    エレン「…」


    ミカサ「…エレン?」

  69. 74 : : 2014/09/13(土) 21:12:17

    ドフラミンゴ「どうした?早く見せてみろ」


    エレン「あれ…」


    アルミン「もしかして、エレン…」





    エレン「“あれ”って、どうやるんだ…?」


    ドフラミンゴ「…何だと?」


    ミカサ「やはりあの力は、自分の意思で発動したものではないの…?」


    エレン「そりゃ、あの時はハンネスさんが殺されて、みんなも絶体絶命の状況で…」


    エレン「でもお前の言葉でオレは奮い立って、それから…」


    ドフラミンゴ「おいおい、ここまで来てそれはねェだろう。勿体ぶるなよ」


    エレン「そう言われても…」







    ドシンドシン…







    エレン「ん?」


    ドフラミンゴ「来たか」

  70. 75 : : 2014/09/13(土) 21:22:59


    ドシンドシン…






    ミカサ「あれは…?」


    アルミン「…何だあれは!?」


    獣の巨人「お待ちしていました、“ジョーカー”。目的の奴は見つかりましたか?」


    ドフラミンゴ「残念ながら、お前の言う様な奴は見つからなかった」


    ドフラミンゴ「だが、それを補って余りある力を持つ奴を見つけて来た」


    獣の巨人「ほう、それは一体どのような?」


    ドフラミンゴ「何でも、巨人共を自在に操る能力らしい」


    獣の巨人「…」






    ドフラミンゴ「尤も、本人すら力の使い方を知らねぇようだがな」


    獣の巨人「…」

  71. 76 : : 2014/09/13(土) 21:32:05

    ドフラミンゴ「…どうした、いきなり黙り込んで?」


    獣の巨人「“ジョーカー”は、そいつをどうするおつもりで?」


    ドフラミンゴ「こいつをおれの部下にする。その上でこいつの力を利用し、新世界に打って出る」


    ドフラミンゴ「SMILEの量産体制を強化しねェとな。正規品の生産数も上げる必要がある」


    ドフラミンゴ「SMILEで生み出された能力者軍団と、自在に操れる巨人の軍団」


    ドフラミンゴ「この二つの強大な軍勢を従えたおれに、敵などいなくなるだろう」


    ドフラミンゴ「お前が望むなら、おれと共に未来を見に来い。きっと悪いようにはならねェ」







    獣の巨人「…困りますね」


    ドフラミンゴ「あ?」


    獣の巨人「そんな事をされては、非常に困る。その少年の力は、私に取って非常に邪魔だ」


    エレン「は…?」

  72. 78 : : 2014/09/13(土) 21:42:45

    ドフラミンゴ「何が言いたい?」


    獣の巨人「巨人共を意のままに操り、強大な軍勢を用いて新世界を制する…」


    獣の巨人「そんな野望を掲げているのは、あなただけではないのですよ」


    ドフラミンゴ「フリッツの話か?」


    獣の巨人「私の話です。私だけじゃない。誰だって、一度くらいは夢見るはずでしょう?」


    ドフラミンゴ「だからどうした?」


    獣の巨人「こう言う事です」スッ







    ドドドドドドドドドドドドド…


    ドフラミンゴ「ん?」









    ドドドドドドドドドドドドドッ!!!









    巨人達「」ドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!









    エレン「何だ!?巨人達が急に集まって来た!?」


    アルミン「奴が手をかざしただけで一斉に!?」


    ミカサ「どうなっているの!?」

  73. 79 : : 2014/09/13(土) 21:52:26

    ドフラミンゴ「…お前、何をした?」


    獣の巨人「何をしたかですと?言うまでもない事でしょう」


    エレン「まさか…あいつも!?」






    巨人達「」ウジャウジャ






    ドフラミンゴ「正直、こいつは驚いた。まさかお前もこいつらを操る力があるとはな」


    獣の巨人「その少年が、いかにして巨人を操る力を手に入れたかは定かではありません」


    獣の巨人「ですが私の場合は至ってシンプルです。あなた方に最も馴染みのある物によって…」


    ドフラミンゴ「…悪魔の実か?」


    獣の巨人「はい。どうやらこの猿が、私と入れ替わる以前に悪魔の実を食べていた様でしてね」


    獣の巨人「“人間以外の動物と意思を共有し、思考を送り込む”能力を有していました」


    ドフラミンゴ「かなり特殊な部類の能力だな。つまりその能力なら、可能だよな…」


    ドフラミンゴ「SMILEの能力者軍団も、巨人軍団も、意のままに操る事がな」
  74. 80 : : 2014/09/13(土) 22:07:48

    獣の巨人「えぇそうです。対象が動物である以上、今の私に敵は存在しません」


    獣の巨人「それに、私の出方次第ではあなたの最高の味方にでも、最大の脅威にでもなりうる」


    獣の巨人「本当はこの力を隠したままあなたに従い続け、刻が来たら反逆を起こすつもりでした」


    獣の巨人「あなたがSMILEによる最強の動物系能力者集団を形成した頃を見計らってね」


    獣の巨人「しかし、少々事情が変わってしまいました。その少年のせいで」


    エレン「…」





    獣の巨人「その少年が本当に巨人を操れると言うなら、それは私にとっての脅威でしかない」


    獣の巨人「この力は私一人だけでいい。私に仇なす者は全て滅べばいい」


    エレン「こいつらの言ってる意味が全然分からねぇ…」


    アルミン「動物って何の事だろう…。巨人とはまた別の話なんだろうか…?」

  75. 81 : : 2014/09/13(土) 22:22:16

    ドフラミンゴ「下らん御託はもういい。結局のところ、お前はそう言う事か」


    ドフラミンゴ「おれと共に道を歩むことを拒み、おれに仇なすと言う事なんだな?」


    獣の巨人「今の私には、それができるだけの力がある」


    獣の巨人「たとえあなた程の実力者でも、無数の巨人に襲撃されればタダでは済まない」


    獣の巨人「…このようにね」スッ






    巨人達「」ヨジヨジ






    エレン「こいつら…壁を登ってる!!」


    ミカサ「壁のあちこちから一斉に!!逃げ場がないっ!!」


    アルミン「そんな…このままじゃ僕達は終わりだよっ!!」


    ドフラミンゴ「慌てるな」スッ





    巨人達「」ピタッ…





    エレン「巨人達の動きが止まった…」


    アルミン「これがドフラミンゴさんの力…」

  76. 82 : : 2014/09/13(土) 22:37:38

    巨人達「」グググ…






    ドフラミンゴ「おれの能力を持ってすれば、こいつらの動きを制限する事など容易いが?」


    獣の巨人「本当にそうでしょうか?」


    ドフラミンゴ「…」


    獣の巨人「この巨体を、これだけの数を、止め続けられるだけの力があなたにありますか?」


    ドフラミンゴ「貴様…」






    巨人達「」ヨジヨジ






    アルミン「他の巨人達が登って来てる!!」


    エレン「おいあんた!まさかもう手一杯って事はねぇよな!?」


    ドフラミンゴ「仕方ない…」






    コオォォォォォォォ…






    ミカサ「何…このオーラは?」


    アルミン「え?僕には何も…」


    エレン「オレにも見えねぇけど、でも確かに何かを感じる…」

  77. 83 : : 2014/09/13(土) 22:55:16


    ドフラミンゴ「…失せろ、ゴミ共」







    ブワッ!!!!!!!!!!







    エレン「!?」


    アルミン「これは!?」


    獣の巨人「…覇王色」






    巨人達「」シーン…






    ミカサ「巨人達が動かなくなった…」


    獣の巨人「覇王色の気に当てられた者は皆こうなる。力無き者は意識を保てない」


    獣の巨人「圧倒的な力量差を誇るあなたなら、巨人共をねじ伏せるのも容易いでしょう」


    ドフラミンゴ「悠長に構えている余裕があるのか?これからお前の身に何が起こるか…」スッ


    獣の巨人「まだです」スッ

  78. 84 : : 2014/09/13(土) 23:08:36


    巨人達「ア…アァ…」






    ドフラミンゴ「巨人共が、意識を取り戻しただと?」


    エレン「と言うより、何か無理やり動かされているような…!」


    獣の巨人「私の力は、動物と意思を通わせて指示を与える能力」


    獣の巨人「たとえ向こうの意識が失われていても、強制的に私の意思を送り込む事が出来る」


    獣の巨人「向こうに意思が無くても、私の意思によって強制的に行動させる事が出来るのだよ」


    ミカサ「何と言う力…!!」

  79. 85 : : 2014/09/14(日) 12:09:06

    ドフラミンゴ「あまり調子に乗るなよ…。おれを敵に回す事の意味を理解してねェのか?」


    獣の巨人「明確な勝算が無ければ、あなたを敵に回すなどと言う愚行には出ませんよ」


    獣の巨人「そう、勝算さえあれば、相手が誰であろうと恐れる事はありませんがね」


    ドフラミンゴ「てめェの力量も知らずに向かってくる猿ほど、哀れなバカはいねェよな…」


    ドフラミンゴ「後悔する間もなく一瞬で終わらせてやる…」


    ドフラミンゴ「来世で身の弁え方をしっかり学んでおくんだな。覚悟しろ…」スッ







    アルミン「う…うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!」


    エレン「アルミンっ!!!クソッ!!!!!」






    巨人達「」ヌッ…






    バクンッ!!






    エレン「ぐ…あぁぁぁぁぁっ!!!!!!」


    ミカサ「エレンっ!!右脚がっ!!!」

  80. 86 : : 2014/09/14(日) 12:25:12


    エレン「う…クソ…よりによってこんな時に…!!」


    ミカサ「くっ…何も装備がないままここに来たのは迂闊だった!!」


    アルミン「もう駄目だ…こんな狭い壁の上じゃどこにも逃げ場がないっ!!」







    ドフラミンゴ「…」


    獣の巨人「いいんですか?あなたの新たな仲間達が絶体絶命ではありませんか?」


    獣の巨人「能力や覇気で助けてあげるべきではありませんか?あなたなら簡単でしょう?」


    獣の巨人(尤も、そうやって生まれた隙を突いて、奴を仕留める事が出来れば…)


    ドフラミンゴ「…失せろ」


    獣の巨人「え…」







    ヒュパッ…








    獣の/巨人「あ…」













    バターンッ…

  81. 87 : : 2014/09/14(日) 12:55:32

    ドフラミンゴ「…最初に言ったはずだ。おれの部下に野心家はいらねェと」


    ドフラミンゴ「尤も、お前は誰かの下に付くような奴じゃなかったようだがな」






    巨人達「」ウジャウジャ






    ドフラミンゴ「…いい加減目障りだな。面倒な置き土産を残して行きやがって」


    ドフラミンゴ「片付けるのは少々骨だな。こいつらを連れて、さっさと空中へ…」







    巨人「ウゥゥゥ…」ガシッ


    アルミン「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!」


    ミカサ「アルミンを…離せっ!!」ゲシッ!


    巨人「?」


    ミカサ「くっ…!」


    エレン「巨人にそんな蹴りが効くワケねぇだろ!!アルミンはオレに任せて逃げろっ!!」


    ミカサ「嫌だ!!あなた達を置いて私だけ逃げる事なんてできないっ!!」

  82. 88 : : 2014/09/14(日) 13:10:15


    アルミン「う…あぁ…」メキメキ…


    エレン「アルミンっ!!クソっ!!!」


    ミカサ「エレンっ!!このままではアルミンが…」


    エレン「分かってる!!分かってるよそんな事は!!」


    ミカサ「だったら…」


    エレン「分かってるけどよ!!じゃあ一体どうすりゃいいってんだよ!!」


    エレン「この間の力だって、どうやって使えばいいか分かんねぇしよ!!」


    エレン「巨人化しようとしてるけど、脚の再生に力を取られてるのか、巨人化できねぇ!!」









    エレン「どうすりゃ…どうすりゃいいんだよ!!!」
  83. 89 : : 2014/09/14(日) 13:25:03

    ドフラミンゴ「…」


    エレン「あんた…見てないで何とかしてくれよ!!親友の命が危ねぇんだよ!!」


    エレン「あんたの力なら助けられるだろ!?頼むっ!!アルミンを助けてくれよ!!」


    ドフラミンゴ「…おれがお前に期待するのは、他人に助けを乞う様な無様な姿じゃない」


    ドフラミンゴ「巨人共を掌握し、意のままに操る、王たる素質を振りかざす姿だ」


    ドフラミンゴ「お前にその力が備わっていると言うから、おれはお前を連れて来た」


    ドフラミンゴ「お前の力に期待しているから、同じ力を持つ猿をここで殺した」


    ドフラミンゴ「だが、今のお前は何だ?お前も並み居る弱者の一人でしかないのか?」


    ドフラミンゴ「違うだろう?」


    エレン「…」







    ドフラミンゴ「…見せてもらおうじゃねェか、お前の力の一端を」


    ドフラミンゴ「新世界の覇者となるための、お前が導く標とやらをな」


    エレン「オレは…」

  84. 90 : : 2014/09/14(日) 13:43:58

    巨人「」アーン…





    アルミン「」グッタリ…


    ミカサ「エレン!!早くっ!!」ガシッ!


    巨人「」グググ…


    ミカサ「う…あぁぁぁっ!!!!」メキメキッ






    エレン「…」







    エレン「…ふぅぅぅぅぅぅぅっ」







    エレン「…」







    エレン「…深呼吸したら、何か落ち着いた。今ならできる気がする」


    エレン「そうだ、あの時もそうだった。みんなが巨人に食われそうになって、絶体絶命で…」


    エレン「状況はあの時と同じ。オレの守りたい人を守るため…」


    エレン「おい、巨人共。オレの大切な人達を苦しめてそんなに楽しいか…」





    巨人達「…」

  85. 91 : : 2014/09/14(日) 13:56:57

    エレン「んな事やってる暇があったらな、お前ら全員…」


    巨人達「…」


    ミカサ「エレン…」


    アルミン「エ…レン…」











    エレン「…お前ら全員、黙ってオレに従いやがれっ!!!!!!!!!!」






    バリバリバリバリバリバリバリバリッ!!!!!!!!!!






    巨人達「!!」ピクッ!!






    ドフラミンゴ「…ほう?」

  86. 92 : : 2014/09/14(日) 14:12:03


    ドサッ…






    ミカサ「うっ…」


    アルミン「ゲホゲホッ!?助かった…?」


    巨人達「」スッ


    エレン「この感覚…そうだ、あの時の感覚だ…」


    ドフラミンゴ「巨人共がひれ伏した。さっきまで知性の欠片も感じられなかった奴らが、唐突に」


    ドフラミンゴ「やはりこいつの持つ力は本物だったか…フフフフフ…」


    アルミン「エレン…君はやっぱり…」


    エレン「あぁ、今なら自分の持ってる力がはっきり分かる」


    エレン「巨人達の声を聞いて、巨人達に自分の意思を送り込む事が出来る」






    エレン「…いや、巨人だけじゃねぇな」スッ

  87. 93 : : 2014/09/14(日) 14:34:29


    バリバリバリバリバリバリバリバリッ






    鳥「」スタッ


    ミカサ「鳥が…?」


    エレン「オレは今、この鳥に命令したんだ。『この場に降りて来い』ってな」


    エレン「不思議と、動物達の声が聞こえるんだ。オレはそれに答え、そして命じたんだ」


    アルミン「巨人だけじゃなく、動物達と意思を通わせる力…」






    巨人「ウアァァッ」バッ!


    アルミン「ひいぃぃっ!?」


    エレン「おっと」スッ






    バリバリバリバリバリバリバリバリッ






    巨人「」ピタッ…






    エレン「危ねぇ、うっかり気を抜くとこうなっちまう。気を付けねぇと」


    アルミン「は…ははは…」

  88. 94 : : 2014/09/14(日) 14:49:48

    ミカサ「動物を…これがエレンの力の正体。一体、どうしてそんな力を…」


    ドフラミンゴ「さっきの猿の能力と酷似している。だが、同時期に同じ悪魔の実は存在しない」


    ドフラミンゴ「つまりこの力は、猿の持っていた悪魔の実の力とは似て否なる物」


    ドフラミンゴ「だが、お前達の巨人化能力と同じように、誰かが作った力だとしたら…」






    ドフラミンゴ「…こいつはとんだ収穫だ。どうやらここはただの錆びれた大陸ではないらしい」


    ドフラミンゴ「せっかく面白くなってきたんだ。邪魔するのは野暮だろう?」


    エレン「え?」







    ザッ







    ミカサ「あれは…」


    リヴァイ「まだこんな場所で油を売ってたとはな。だが、助かった」


    ハンジ「どういうワケか道中に巨人達が居なかった…と思いきや、まさか壁上に居るとはね」


    エルヴィン「だがそのおかげで、我々はシガンシナまで初めて辿り着く事が出来た」

  89. 95 : : 2014/09/14(日) 18:54:54

    調査兵達「」ザッ






    エレン「団長、兵長、ハンジさん…」


    ハンジ「どうやら、例の力をコントロールする術を得たようだね、エレン」


    リヴァイ「ようやく念願が叶ったワケだ。さっさとこっちに戻れ、エレン」


    エレン「兵長、しかし…」


    リヴァイ「お前の意見は聞いちゃいない。これは命令だ。戻れ」







    エレン「…できません」


    ハンジ「考え直せエレン!!その男に付いて行って、一体何を見たいと言うんだ!!」


    ハンジ「確かに外の世界を見に行ける!!でも、別にそいつと一緒じゃなくたっていいだろ!!」


    ハンジ「私達と…人類の領土を奪還して、それからでもいいじゃないか…」


    ハンジ「ねぇ、エレン…?」











    エレン「…すみません」

  90. 96 : : 2014/09/14(日) 19:20:25


    ドフラミンゴ「いい加減に諦めたらどうだ?こいつはすでにおれと志を共にしている」


    ドフラミンゴ「これ以上邪魔立てするなら、おれも黙ってはいないが?」スッ


    ハンジ「マズい、奴は…!」


    リヴァイ「そいつの得体の知れない力のカラクリは見当が付いている」


    リヴァイ「だからと言って、生身でやり合っても俺達の勝算は薄い」


    ドフラミンゴ「よく分かってるじゃないか。そこまで分かってるなら、これ以上構うな」


    リヴァイ「一つ、聞かせろ。お前はエレンを使って一体何をする気だ?」


    ドフラミンゴ「時代に抗うのさ。こいつとおれとで、この世界をひっくり返す」


    ドフラミンゴ「お前達がもしその気なら、一緒に連れて行っても…」


    エルヴィン「…撃てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!」


    ドフラミンゴ「!?」


    調査兵達「」ジャキッ!!











    ドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!!!!
  91. 97 : : 2014/09/14(日) 19:35:03


    フワッ…






    ドフラミンゴ「…小癪な真似を。不意を突けば殺せるとでも思ったか?」


    ハンジ「想定通り、奴が空中へ飛んだ!!今だっ!!!」


    調査兵達「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!!!!!!!」






    アルミン「まさか…」


    ミカサ「エレンを捕える気!?」


    リヴァイ「奴が空中で手を出せない隙にエレンを奪還しろ!!」


    エレン「そんな…やめてくださいよっ!!!!!」


    調査兵「捕えたっ!!」ガシッ!!


    エレン「離せ…離してくれっ!!!!」





    ハンジ「悪いけど、こうする他ない!人類にとって、今君を失う事は敗北を意味する!!」


    ハンジ「君のその力こそが、巨人達に対抗しうる唯一無二の力なんだ!!」


    リヴァイ「巨人共とケリが付いたら、好きなところに勝手に行け。それまでは俺達に従え」

  92. 98 : : 2014/09/14(日) 19:50:11


    ドフラミンゴ「奴ら、血迷ったか。望み通り、おれがこの手で…」


    エレン「やめろ…」コオォォォォォォォ…


    ドフラミンゴ「ん?」


    調査兵「抵抗するなエレン!!俺達はお前のためを思って…」







    エレン「離せ…どけ…」コオォォォォォォォ…


    ミカサ「エレン…?」


    アルミン「一体何を…」


    ハンジ「何だ、エレンの雰囲気が…?」


    リヴァイ「構わねぇ、さっさと拘束しろっ!!」


    ドフラミンゴ「まさか…こいつは…!!」









    調査兵達「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!!!!!!!」


    エレン「…オレの邪魔をするんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!!!!!」











    ブワアァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!!


    一同「!?」

  93. 99 : : 2014/09/14(日) 20:08:23

    ハンジ「これ…は…」バタッ…


    エルヴィン「くっ…」バタッ…


    ミカサ「エ…レ…」バタッ…


    アルミン「う…」バタッ…


    調査兵達「」バタッ…


    巨人達「」バタッ…








    エレン「…何だコレ?オレは今、一体何をしたんだ?」


    ドフラミンゴ「フフフフフ…」スタッ


    エレン「ドフラミンゴさん、オレは一体…」


    ドフラミンゴ「本当にお前は最高の逸材だ。覇者の素質まで秘めていやがった」


    ドフラミンゴ「身の丈に合わねェ力を備えたヒヨっ子だと思っていたが、そうでもないらしいな」

  94. 100 : : 2014/09/14(日) 20:20:31

    ドフラミンゴ「さて、邪魔者が居なくなったところでさっさと行くとするか」


    リヴァイ「…待て」


    ドフラミンゴ「ん?」


    エレン「兵長…」






    リヴァイ「誰が…そいつを連れて行くことを許可した…」フラッ…


    エレン「兵長っ!!血が!!」


    ドフラミンゴ「意識を失う瞬間に刃で自らを傷つけ、激痛で意識を保ったか。流石だな」


    リヴァイ「俺は…俺達は…そいつの力が必要だ…だから…」


    ドフラミンゴ「おれも必要だ。なら、力ずくで奪い返してみるか?」


    ドフラミンゴ「出来ればの話だがな。力のない奴に、選ぶ権利など存在しない」


    リヴァイ「くっ…!」

  95. 101 : : 2014/09/14(日) 20:36:36


    ドフラミンゴ「この状況でもなお消える事のない、その瞳の輝きに免じて、おれが直々に…」


    リヴァイ「…うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!!!!!!!」







    ブワアァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!


    リヴァイ「お…」









    リヴァイ「」バタッ…


    エレン「兵長っ!!」


    ドフラミンゴ「心配するな、死んじゃいない。お前と同じ事をしただけだ」


    ドフラミンゴ「そっちの二人も、連れて行くならお前が担げ。海岸まで空路で行く」


    エレン「あ、あぁ、分かった…」






    ドフラミンゴ「こいつらを見捨てていくことに、躊躇いは無いか?」


    エレン「無い…ワケじゃねぇけど…」


    エレン「…もう、あんたについて行くって決めたからな。振り返ったりはしねぇよ」


    ドフラミンゴ「良い心がけだ。ますます気に入った」


    ドフラミンゴ「気が変わらんうちに行くとしよう。迎えの船が来ている頃だ」

  96. 102 : : 2014/09/14(日) 20:50:49

    ~海岸~






    スタッ






    ドフラミンゴ「船はまだ来てねェか。ディアマンテの奴、しょうがねェな」


    エレン「悪い二人共、ちょっと降ろすぞ」


    ミカサ「」サッ…


    アルミン「」サッ…





    エレン「それにしても、何であの場に居た人達は皆気を失っちまったんだ…」


    ドフラミンゴ「自覚なしか。末恐ろしい奴め」

  97. 103 : : 2014/09/14(日) 21:05:24


    エレン「まだまだ分からねぇ事だらけだ。これからオレは一体何をすればいいんだ?」


    ドフラミンゴ「まずは己を知る事だな。己の力を理解し、掌握する事。それが最優先だ」


    エレン「オレを知る…」フラッ…


    ドフラミンゴ「ん?」






    エレン「」バタッ…






    ドフラミンゴ「…気を失ったか。力を使い過ぎたようだな。しばらくはそこで休んでいろ」


    ドフラミンゴ「そんでもって、そこに隠れている奴。そろそろ出てきたらどうだ?」






    ザッ






    ドフラミンゴ「こんな場所に居る人間と言う事は、只者じゃねェんだろう?」


    「いや、ただの人間さ。ちょっと特殊な事情を抱えているがね」


    ドフラミンゴ「何者だ?」











    グリシャ「グリシャ・イェーガー。その子の父親だ」

  98. 104 : : 2014/09/14(日) 21:20:05

    ドフラミンゴ「ほう、親父殿が一体何の用だ?息子を奪い返しに来たか?」


    グリシャ「そうだとしたら、どうする?」


    ドフラミンゴ「…こうするさ」スッ






    ヒュパッ






    ブチッ!






    ドフラミンゴ「あん?」


    グリシャ「残念だが、君の力は私には効かない。いや、君の力“も”と言った方が正しいね」


    ドフラミンゴ「今の感覚…海楼石か?」


    グリシャ「いかにも。私は自らの体に特殊な施術を施し、海楼石を埋め込んだ」


    グリシャ「言うなれば、私自身が海楼石。即ち、海と言う事になるな」


    ドフラミンゴ「ここに居ても巨人共に襲われねェのはそのためか」


    グリシャ「巨人達とて能力者。例外ではないさ」

  99. 105 : : 2014/09/14(日) 21:36:36

    ドフラミンゴ「お前、この大陸の人間か?ずいぶんと詳しいな」


    グリシャ「工夫次第で、外界の情報はいくらでも手に入ると言う事さ」


    ドフラミンゴ「それで、本当の目的は何だ?こいつを取り返すために来たんじゃないだろう?」


    グリシャ「強いて言うなら、警告かな?君には、きっとエレンは手に余る存在になる」


    グリシャ「そうなってしまう前に、大人しく手放すのが賢明だ」


    ドフラミンゴ「そう言われて、『はい、そうですか』と言うと思うか?」


    グリシャ「思わないな。だが、警告はしたぞ。忘れるな」





    ドフラミンゴ「一体、お前は自分の息子に何をした?こいつは絶対に普通じゃない」


    ドフラミンゴ「得体の知れない力を備え過ぎだ。お前が何か施したのか?」


    グリシャ「SMILEの…人工的に動物系能力者を生み出す果実、素晴らしい発明だ」


    グリシャ「私はその実の力を応用し、巨人化を操るための薬を開発した」


    ドフラミンゴ「お前だったのか!これは願っても無い出会いだ!!」
  100. 106 : : 2014/09/14(日) 21:50:08

    グリシャ「さらには、あの猿が持っていた能力。それも薬に応用し、エレンに注射した」


    ドフラミンゴ「つまり今のこいつには動物系の能力と、動物を操る能力」


    ドフラミンゴ「異なる二種類の悪魔の実の力…に似た能力が備わっていると言う事か!?」


    グリシャ「そう言う事になる。それもすべて私の差し金だ」





    ドフラミンゴ「一体、どういう理屈でそんなものを実現した?」


    グリシャ「ここ数年、とある科学者が編み出した、無生物に悪魔の実の力を植え付ける技術」


    グリシャ「その理論を少々利用して、独自に発展させただけだ。細かい理屈は重要じゃない」


    ドフラミンゴ「ベガパンクの理論を流用しただと…?」


    グリシャ「当然、この事を知るのはこの大陸で私一人。そしてエレンは言うなれば実験台だな」





    グリシャ「だが、一つ予想外だったのは、エレンが覇王の素質を持っていたことだ」


    グリシャ「それらすべての力を併せれば、新世界の覇者になる事も夢ではない」


    グリシャ「だが、大きすぎる力は時として持ち主すらも持て余し、やがて崩壊する」


    グリシャ「君に、これだけの力を持つエレンを扱いきれるかな?」

  101. 107 : : 2014/09/14(日) 22:05:18

    ドフラミンゴ「大きな力は、更に大きな力でねじ伏せるだけだ」


    ドフラミンゴ「こいつはきっと、新世界をかき回す存在となるだろう」


    ドフラミンゴ「これから起きる、大きな時代のうねりの中心となり、世界を驚愕させる」


    ドフラミンゴ「この男の力こそ、この世界の、海の、いや、おれの…」


    ドフラミンゴ「“ジョーカー”であるおれに取っての絶対的切り札(JOKER)として…」


    ドフラミンゴ「その身を持って証明してくれるだろう。そしておれを王へとのし上げる…」







    グリシャ「全てが君の思惑通りに行くとは思えないが…」


    グリシャ「…それでも連れて行くと言うのなら、止めはしない。最後まで見届けさせてもらう」

  102. 108 : : 2014/09/14(日) 22:20:07


    ドフラミンゴ「お前は来ないのか?」


    グリシャ「欲しいなら、力づくで連れて行けばいいだろう?」


    ドフラミンゴ「お前については日を改めるとしよう。触れられない相手じゃどうしようもない」













    グリシャ「…息子を、よろしく頼む」


    ドフラミンゴ「フフフ…フフフフフフフフッ!!!!」

  103. 109 : : 2014/09/14(日) 22:35:12


    こうしてドフラミンゴとともに新世界へと旅立ったエレンは、
    やがて己の持つ強大な力を徐々に掌握し、自在に操る術を習得する。




    だが同時にその大きすぎる力は、皆の想像を絶する速度で増長し、
    ドフラミンゴですら手に負えない程の物へとなっていく。

  104. 110 : : 2014/09/14(日) 22:50:16


    時は流れ、エレンの存在は新世界に留まらず、世界中を震撼させる大海賊として
    人々の間に広まっていた。



    特にSMILEによって生み出された動物系能力者軍団の部下達、
    そしてそれらを含めたすべての動物、及び動物系能力者を自在に操る能力によって
    新世界の一角を牛耳る海賊団を率いるまでになった。



    エレンを外界へ連れだしたドフラミンゴでさえ、その存在の大きさに畏怖の念すら抱いている。
    今では、エレンにSMILEを提供するための闇の仲買人(ブローカー)として、
    実質エレンの格下と言うポジションに“甘んじて”いる。





  105. 111 : : 2014/09/14(日) 23:03:54



    今現在、この世界で『エレン・イェーガー』の名を知る物は少ない。


    現在広まっている名は、彼が頭角を現し始めたばかりの頃に付いた通り名が元になっている。





















    超絶的な力を誇る少年。すべての動物達の覇王たる存在。


    海賊、『百獣の怪童』と……



























  106. 112 : : 2014/09/14(日) 23:04:43
    細かい事を気にしてはいけない。SSだもの。


    最後まで読んでくださった方々、ありがとうございました。
  107. 113 : : 2014/09/15(月) 19:01:15
    まさかのendだぜ…

  108. 114 : : 2014/09/18(木) 07:13:32
    あれ?ライナー達がいないけど
    この後、どうなった?
  109. 115 : : 2015/04/02(木) 08:44:29
    フフフ·········フフフフフ
  110. 116 : : 2016/01/07(木) 13:47:32
    怪童!?すげえええええww
    でもまさかドフラさんが畏怖の念を抱いてるなんて
    まさかこれがネタ本として単行本化したらめっちゃ最高ww
    乙&お気に入り登録!これは何度見ても飽きない神作!
  111. 117 : : 2016/04/22(金) 20:55:41
    スゲェ 本家とストーリー感が繋がってる!
  112. 118 : : 2016/07/15(金) 18:43:59
    乙面白かったです
  113. 119 : : 2017/07/07(金) 19:16:16
    かっこよすぎです
  114. 120 : : 2020/09/24(木) 00:33:51
    やべー糞おもしれー続きみたいワクワク








    でもないんかー   残念無念
  115. 121 : : 2020/09/24(木) 00:37:07
    6 : 残夜 : 2017/09/05(火) 23:18:26 このユーザーのレスのみ表示する
    にゃる、さすがにどうかと思う


    7 : 残夜 : 2017/09/05(火) 23:19:05 このユーザーのレスのみ表示する
    今更偽善者装うのほんとにダサい


    8 : 残夜 : 2017/09/05(火) 23:20:25 このユーザーのレスのみ表示する
    カムイとかも見ててくだらんからな?


    9 : 残夜 : 2017/09/05(火) 23:21:49 このユーザーのレスのみ表示する
    集団で一人を叩くって考え、ガキすぎる


    10 : 残夜 : 2017/09/05(火) 23:22:15 このユーザーのレスのみ表示する
    古参に頼ろうとするのもダサい


    11 : 残夜 : 2017/09/05(火) 23:24:02 このユーザーのレスのみ表示する
    くっだらねぇなあww燃えてる奴とそれに対抗笑しようとしてるの、最高に幼い


    12 : 残夜 : 2017/09/05(火) 23:26:20 このユーザーのレスのみ表示する
    にゃるはマジでやめてほしい見事笑手のヒラクルーがみててうんざりする


    13 : 和魂亜瑪 : 2017/09/05(火) 23:27:46 このユーザーのレスのみ表示する
    すまんな集団で人を叩こうとして


    14 : えーぺっくすれじぇんど社長 : 2017/09/05(火) 23:33:15 このユーザーのレスのみ表示する
    残夜センパイ以外誰もいない…んですか?


    15 : 残夜 : 2017/09/06(水) 19:36:37 このユーザーのレスのみ表示する
    いや個人グループだから
  116. 122 : : 2020/09/28(月) 10:55:15
    高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
    http://www.ssnote.net/archives/80410

    恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
    http://www.ssnote.net/archives/86931

    害悪ユーザーカグラ
    http://www.ssnote.net/archives/78041

    害悪ユーザースルメ わたあめ
    http://www.ssnote.net/archives/78042

    害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
    http://www.ssnote.net/archives/80906

    害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
    http://www.ssnote.net/archives/81672

    害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
    http://www.ssnote.net/archives/81774

    害悪ユーザー筋力
    http://www.ssnote.net/archives/84057

    害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
    http://www.ssnote.net/archives/85091

    害悪ユーザー空山
    http://www.ssnote.net/archives/81038

    【キャロル様教団】
    http://www.ssnote.net/archives/86972

    何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
    コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
    http://www.ssnote.net/archives/86986
  117. 123 : : 2020/10/26(月) 13:53:41
    http://www.ssnote.net/users/homo
    ↑害悪登録ユーザー・提督のアカウント⚠️

    http://www.ssnote.net/groups/2536/archives/8
    ↑⚠️神威団・恋中騒動⚠️
    ⚠️提督とみかぱん謝罪⚠️

    ⚠️害悪登録ユーザー提督・にゃる・墓場⚠️
    ⚠️害悪グループ・神威団メンバー主犯格⚠️
    10 : 提督 : 2018/02/02(金) 13:30:50 このユーザーのレスのみ表示する
    みかぱん氏に代わり私が謝罪させていただきます
    今回は誠にすみませんでした。


    13 : 提督 : 2018/02/02(金) 13:59:46 このユーザーのレスのみ表示する
    >>12
    みかぱん氏がしくんだことに対しての謝罪でしたので
    現在みかぱん氏は謹慎中であり、代わりに謝罪をさせていただきました

    私自身の謝罪を忘れていました。すいません

    改めまして、今回は多大なるご迷惑をおかけし、誠にすみませんでした。
    今回の事に対し、カムイ団を解散したのも貴方への謝罪を含めてです
    あなたの心に深い傷を負わせてしまった事、本当にすみませんでした
    SS活動、頑張ってください。応援できるという立場ではございませんが、貴方のSSを陰ながら応援しています
    本当に今回はすみませんでした。




    ⚠️提督のサブ垢・墓場⚠️

    http://www.ssnote.net/users/taiyouakiyosi

    ⚠️害悪グループ・神威団メンバー主犯格⚠️

    56 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:53:40 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ごめんなさい。


    58 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:54:10 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ずっとここ見てました。
    怖くて怖くてたまらないんです。


    61 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:55:00 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    今までにしたことは謝りますし、近々このサイトからも消える予定なんです。
    お願いです、やめてください。


    65 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:56:26 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    元はといえば私の責任なんです。
    お願いです、許してください


    67 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:57:18 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    アカウントは消します。サブ垢もです。
    もう金輪際このサイトには関わりませんし、貴方に対しても何もいたしません。
    どうかお許しください…


    68 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:57:42 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    これは嘘じゃないです。
    本当にお願いします…



    79 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:01:54 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ホントにやめてください…お願いします…


    85 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:04:18 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    それに関しては本当に申し訳ありません。
    若気の至りで、謎の万能感がそのころにはあったんです。
    お願いですから今回だけはお慈悲をください


    89 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:05:34 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    もう二度としませんから…
    お願いです、許してください…

    5 : 墓場 : 2018/12/02(日) 10:28:43 このユーザーのレスのみ表示する
    ストレス発散とは言え、他ユーザーを巻き込みストレス発散に利用したこと、それに加えて荒らしをしてしまったこと、皆様にご迷惑をおかけししたことを謝罪します。
    本当に申し訳ございませんでした。
    元はと言えば、私が方々に火種を撒き散らしたのが原因であり、自制の効かない状態であったのは否定できません。
    私としましては、今後このようなことがないようにアカウントを消し、そのままこのnoteを去ろうと思います。
    今までご迷惑をおかけした皆様、改めまして誠に申し訳ございませんでした。
  118. 124 : : 2023/07/04(火) 22:16:50
    http://www.ssnote.net/archives/90995
    ●トロのフリーアカウント(^ω^)●
    http://www.ssnote.net/archives/90991
    http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3655
    http://www.ssnote.net/users/mikasaanti
    2 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 16:43:56 このユーザーのレスのみ表示する
    sex_shitai
    toyama3190

    oppai_jirou
    catlinlove

    sukebe_erotarou
    errenlove

    cherryboy
    momoyamanaoki
    16 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 19:01:59 このユーザーのレスのみ表示する
    ちょっと時間あったから3つだけ作った

    unko_chinchin
    shoheikingdom

    mikasatosex
    unko

    pantie_ero_sex
    unko

    http://www.ssnote.net/archives/90992
    アカウントの譲渡について
    http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3654

    36 : 2021年11月6日 : 2021/10/13(水) 19:43:59 このユーザーのレスのみ表示する
    理想は登録ユーザーが20人ぐらい増えて、noteをカオスにしてくれて、管理人の手に負えなくなって最悪閉鎖に追い込まれたら嬉しいな

    22 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:37:51 このユーザーのレスのみ表示する
    以前未登録に垢あげた時は複数の他のユーザーに乗っ取られたりで面倒だったからね。

    46 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:45:59 このユーザーのレスのみ表示する
    ぶっちゃけグループ二個ぐらい潰した事あるからね

    52 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:48:34 このユーザーのレスのみ表示する
    一応、自分で名前つけてる未登録で、かつ「あ、コイツならもしかしたらnoteぶっ壊せるかも」て思った奴笑

    89 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 21:17:27 このユーザーのレスのみ表示する
    noteがよりカオスにって運営側の手に負えなくなって閉鎖されたら万々歳だからな、俺のning依存症を終わらせてくれ

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harumav2

神宮の燕³

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