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カトー「つまるところは、錬金術師なのさっ」
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- 1 : 2014/08/30(土) 23:07:10 :
- キースン「なぁカトー。錬金術って知ってるか?」
カトー「錬金術?まぁ、名前はねぇ…」
キースン「よくフィクションの世界とかではあるけどさ。実際ああいうのができたら便利そうだよな」
カトー「そう?」
キースン「だって、考えても見ろよ。こう…手をパーン!で大砲ができるんだぜ?」
カトー(漫画読んだのかな)
DbS×鋼の錬金術師的なもの
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- 2 : 2014/08/30(土) 23:11:20 :
- カトー「カトーさんとしては錬金術ってもっと面倒なモノだと思うんだけどな」
キースン「パーン以外にも錬成陣ってものを書いたりするのもあるってさ。フラスコとかも勿論あるけど」
カトー(やっぱり漫画読まされたな…)
キースン「――科学と関係あるんだし、カトーとも縁が深そうなんじゃないかってクロフォードが言ってた」
カトー(面白そうだと思って色々言ったな、彼女…)ハァ
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- 3 : 2014/08/30(土) 23:14:37 :
- カトー「カトーさんは専門外だよ。図面とにらめっこしてケンロクエンとか創ってるのがカトーさんだもん」
キースン「その図面みたいなのが頭の中にあればできるっぽいんだよ」
キースン「だからさ。なんか、カトーならやれそうな気がするんだけどなぁ」
カトー「あのねぇ…」
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- 4 : 2014/08/30(土) 23:16:40 :
彼の言う通りではないのかな ?
カトー「――はっ!?」
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- 5 : 2014/08/30(土) 23:21:20 :
- キースン「え、どうかした?」
カトー「あー…いや、何でもない…」
カトー(幻聴…?ここんとこ働き詰めだったから…?)
キースン「…休む?」
カトー「…いいの?」
キースン「下らない話に付き合わせちゃったし…その対価だと思ってくれ」
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- 6 : 2014/08/31(日) 01:21:09 :
―カトーの部屋
カトー「んー…」
カトー(下らない話、かぁ)
カトー(キースンにしては突飛な話だと思ったけど)
カトー(…元々、物語とかは好きなんだっけ)
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- 7 : 2014/08/31(日) 01:23:21 :
- カトー「手をパーンで、大砲…か」
カトー(頭に図面があれば、できる…)
彼ができると言うのなら…
カトー「…………」スッ
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- 8 : 2014/08/31(日) 01:25:50 :
パンッ!!
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- 9 : 2014/08/31(日) 01:29:51 :
- カトー「…………」
カトー「ま、無理だよね」
カトー(さて…図面とにらめっこといこう)
カトー(ペンはどこにやったかな…)
バシッ!
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- 10 : 2014/08/31(日) 01:30:10 :
- カトー「うっ…わ!?」ガタン!
カトー(な…に、これ。一体…どういう…)
ケンロクエンミニチュア パリ,パリッ…
カトー「まさか、これ…これ、が…」
カトー「錬金術だっていうの…?」
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- 11 : 2014/08/31(日) 01:32:11 :
ハルバー「―というワケだ。カトーが錬金術師にクラスチェンジした。以上」
シルヴァ「いやいやいやいや」
ラウ「いやいやいやいや」
クロフォード「アバウトすぎます司令官」
ハルトマン「もう少し詳しい話が聞きたいなー」
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- 12 : 2014/08/31(日) 01:35:39 :
- ハルバー「そうはいっても私もよくわからんのだ。錬金術…なんてもの、長く生きて来たが見たことが無い」
クロフォード「コミックの中でなら見ましたが」
シルヴァ「司令官がわからないのもわかるっすけど、俺たちだってわからないんすよ?自分の理解を深めるためにもまずは説明をですねぇ…」
パトルシェフ「ティモシェンコが正論を言っておるの」
ラウ「あの人も研究者気質ですから。気にはなるんでしょうね、錬金術」
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- 13 : 2014/08/31(日) 01:39:14 :
- キースン「ねぇ、カトー。できれば、その…実演してもらえない?錬金術」
ハルトマン「あ、見て見たいかも!」
カトー「構わないけど…うまく行くか保証は無いよ?」
スッ
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- 14 : 2014/08/31(日) 01:46:05 :
- カトー「…………」パンッ!
バシッ
バリバリバリバリ…
…パリッ
エクリプスミニチュア
ラウ「…おお」
クロフォード「……お見事」
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- 15 : 2014/08/31(日) 09:35:24 :
- ラウ「カトーさん、どういう仕組みなんですか、これ」
カトー「カトーさんにもよくわからないんだよ…ただ、手を合わせる前に図面を意識してる」
ラウ「図面?」
キースン「…………!」
クロフォード(ということはことの発端は私か)
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- 16 : 2014/08/31(日) 20:48:03 :
- ハルバー「図面、というと。お前が思い描けないものは作れないんだな?」
カトー「そうみたい。それに、作りたいものを作るのに必要な材料もないといけない」
ハルバー「材料…」
カトー「初めて錬金術が成功した時も、ミニチュアを作るための材料…ペンに触れたんだ」
カトー「鉄やアルミが含まれているから、適当だったんだね」
ハルバー「成る程。偶然材料に触れられたことが要因か」
シルヴァ「もしペンがなかったら錬金術は成功してないんすもんね。カトーちゃんてば運がいいや」
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- 17 : 2014/09/03(水) 00:19:06 :
- シルヴァ「じゃあじゃあじゃあ!材料が用意できて作り方がわかれば何でも作れるんだな?!」
カトー「…多分、ですけど」
シルヴァ「それじゃー、これで試してみよー!」
つコップの水
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- 18 : 2014/09/03(水) 00:21:34 :
- クロフォード「水…と、ガラス?これで何を作れと?」
シルヴァ「ガラスは入れものだから置いといて…カトーちゃん、この水を氷にしてくれる?」
ハルバー「なるほど。水を冷やせば氷になる…原理は分かっているし、手軽ではある」
カトー「…では、試してみます」パンッ!
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- 19 : 2014/09/03(水) 00:24:08 :
- バシッ
バリバリ…
…パリッ
コップの中に氷
シルヴァ「―おお!すげぇ!」
カトー「上手くいきましたね」
キースン「…本当に錬金術、できるんだ」
ハルバー「うむ…こうして再現できているしな。間違いなく存在しているんだろうが…」
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- 20 : 2014/09/03(水) 00:26:34 :
ハルバー(錬金術。前代未聞の事象がこうも唐突に発現している…)
ハルバー(これは…お前が望んだのか?)
ハルバー(××……)
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- 21 : 2014/09/03(水) 00:40:32 :
- シルヴァ「すっげー!すっげー!!マジぱネェ!!カトーちゃんてばマジ天才!」ギュウッ
カトー「わっ!」
シルヴァ「ホントもーマジすげーよ!大将もスゲぇしぱネェし最早女神だけど、カトーちゃんもすげぇ!」
キースン「おい少し待て」
ラウ「確かに顔立ちは整ってらっしゃいますよね」
ハルトマン「お化粧して服着替えたら面白そうだね」
クロフォード「文化祭のノリですね」
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- 22 : 2014/09/03(水) 00:45:50 :
- シルヴァ「カトーちゃんが錬金術を使えるってことはさ、カトーちゃんの頭の中に対象の情報があれば、それを構築することができるのよな?」
キースン「そういうことになるな。カトーは元々博識だから、かなりの情報を持ってる」
キースン「さっき作ったミニチュア…かなり精巧だったし」
シルヴァ「つーまーり!カトーちゃんが把握してるモノは一瞬で量産できるんすよね?マジぱネェ、まさにファクトリーっす!!」
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- 23 : 2014/09/03(水) 00:52:59 :
- カトー「量産…確かに、不可能ではなさそうですが」
シルヴァ「だろだろ?なあなあカトーちゃん、俺と組んでそのチカラ、うまぁく使わね?」
シルヴァ「カトーちゃんのチカラと、俺が本気だして研究っぽいことすりゃあ戦局をひっくり返すのもちょろいもんよお!!」
キースン「……」
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- 24 : 2014/09/03(水) 23:28:19 :
- シルヴァ「…?大将、なんか浮かない顔っすね?もしかして、俺の提案は却下っすか?」
キースン「いや…悪くは無いんだけど。錬金術が本当に思い描いたものを作り出せるのか、って思って」
シルヴァ「あんだけ細けぇミニチュア、できたじゃないすか」
キースン「あれはあくまでミニチュア。本物となれば実際に人が乗る…安全性への保証がない」
シルヴァ「それは俺がこれから――――」
ハルバー「…キースンの言う通りだ」
シルヴァ「しれいかぁん!」
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- 25 : 2014/09/03(水) 23:32:42 :
- ハルバー「確かに形状は完璧かもしれん。しかし、それはまだ小さな物の場合だ」
ハルバー「巨大なものを作ることや、生命が脅かされないか…それがわからない以上、任せられん」
ハルバー「―キースン、この件、お前に頼めるか」
キースン「…………」コク
シルヴァ「なんで俺じゃダメなのよー」
ラウ「少将、カトー大佐相手だと脇道に逸れますし危険ですから」
クロフォード「そういうことよ」
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- 26 : 2014/09/05(金) 16:38:32 :
-
キースン「カトー自身はどう思う?仮にシルヴァの言うように兵器を作るとして…実用性に耐えうるものは作れる?」
カトー「…できると、思う。けど…」
キースン「けど?」
カトー「何となく…何となくだよ?この力、錬金術を人を傷つけることに使ったら…力そのものを失ってしまう気がして」
キースン「…そっか」
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- 27 : 2014/09/05(金) 16:43:48 :
- カトー「…それだけ?」
キースン「それだけって?」
カトー「……折角便利な力があるのに、使えと言わないの?」
キースン「確かに便利だろうけど…お前の言う通りな気がするんだ」
キースン「それに、突然現れたモノだ。何かの拍子に消えてもおかしくない」
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- 28 : 2014/09/05(金) 16:47:24 :
- キースン「兵器を扱うのはともかく…他のモノを作ったりして、様子を見ようぜ。ハルバーもきっと何も言わないさ」
カトー「…少将が」
キースン「あいつには俺とハルバーから言っておくよ。兵器の話はナシだ」
カトー「助かる…」
キースン「…折角手に入れた力なんだから、大事にしないとな」
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- 29 : 2014/09/05(金) 16:52:24 :
パトルシェフ「それでー?カトーは一体何なら作れるのだ?」
カトー「んー…鍋とか、ミニチュアとか、机とか椅子とか?」
ラウ「兵器以外は何でも、といった感じですね」
カトー「カトーさんが仕組みを把握しているものだけだけどね」
ハルトマン「あっ、食べ物とかはできないのかな?」
カトー「…口に入るものは、ちょっと抵抗が」
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- 30 : 2014/09/05(金) 16:56:30 :
- パトルシェフ「壊れたものは直せるのか?」
カトー「パーツがあればね。錬金術には材料が絶対必要だから」
ラウ「…あ。この前バンドが壊れた腕時計があるのですが、お願いできます?部品は全部あるのですが」
カトー「それなら何とかなりそうだ。持って来てくれたら直すよ」
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- 31 : 2014/09/05(金) 17:35:30 :
- クロフォード「前にもまして便利屋稼業が加速していますね」
カトー「ははは…クロフォードも何かあるかい?直すもの」
クロフォード「ありませんね。物持ちは良いので」
カトー「そう。じゃあ、何かあったら言ってなのさ」
クロフォード「ええ」
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- 32 : 2014/09/05(金) 17:38:09 :
キースン「今のところ、カトーの錬金術は絶好調。作るのも直すのも完璧だぜ」
ハルバー「そのようだな。私のボロデッキも…ほれこの通り」
キースン「まだゴミに出してなかったんだ、それ」
ハルバー「こうして直ったんだからいいじゃないか。ゴミゴミ言うな」
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- 33 : 2014/09/05(金) 17:42:12 :
- ハルバー「ただ…兵器の方は試していなんだな?」
キースン「…ああ」
ハルバー「お前達の考えもわからんではないが。今私達が錬金術に求めるのは、ズバリそれだ」
ハルバー「正直、それ以外を第一に考えるほどの余裕は無いからな」
キースン「それはわかってる。…けど、カトー本人も、それから俺も。錬金術の使い方として禁忌に触れる気がする」
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- 34 : 2014/09/05(金) 17:48:00 :
- ハルバー「禁忌…ねぇ」
ハルバー(人を傷つけることが禁忌。恐らく、この予想は間違っていない…)
ハルバー(だが…ここ御時世になぜ、こんなものが発現する…?)
キースン「俺としては、カトーの錬金術は護りに関する物と、日用品の修繕に限定させておきたい。…構わない?」
ハルバー「…仕方あるまい。お前が言うのであればな」
ハルバー(お前自身が望まぬ形になれば、錬金術そのものも消失するだろう…)
ハルバー(それは、避けた方が無難だろうからな…)
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- 35 : 2014/09/05(金) 17:53:06 :
パトルシェフ「…………」パンッ!
パトルシェフ「―できん!何故だ、何故カトーにできて私にできんのだ!」パンパン!
ハルトマン「不思議だよねぇ。仕組みが分かるだけじゃ駄目なんだもんね」パン
ラウ「水から氷くらいならできそうなものですが…そうは上手く行きませんね」
カトー「…どうしてだろうね。どうして、カトーさんだけができるのかな?」
パトルシェフ「うーらーやーまーしーいーぞー」
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- 36 : 2014/09/06(土) 00:39:52 :
- パトルシェフ「私も錬成したいっ!」
ハルトマン「僕もやってみたいなぁ。カトー君、コツとかないの?」
カトー「いえ、特には…」
パトルシェフ「むぅ。何か無いのか、何か!」
カトー「それがわかったら苦労しないよ…」
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- 37 : 2014/10/06(月) 01:17:12 :
カトー(錬金術師が使える仕組みも気になるけど…)
カトー(それよりももっと気になることがある)
カトー(錬金術を使う時、材料さえあれば何でも錬成できるけど)
カトー(材料以外に、何も代償はいらないのかな…?)
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- 38 : 2014/10/06(月) 01:20:57 :
-
ビーッ ビーッ ビーッ ビーッ
カトー「――!」
ハルトマン「警報!?」
ラウ「ここ最近連合軍も大人しいと思っていたのに――」
パトルシェフ「仕方あるまい、追い返すぞ!」
ダダッ...
-
- 39 : 2014/10/06(月) 01:31:30 :
―指揮所
キースン「連合軍は今までに見ない物量で攻めてきてる。…少しは学習したみたい」
キースン「数が増えてもやることは同じ…いつも通り、躾けてやって。愚か者には指導が必要だから」
シルヴァ「たぁいしょー、相変わらず余裕っすね」
キースン「……まぁ、負けないから」クスッ
シルヴァ「それもそーっすね」ニヤニヤ
ハルトマン「今回は僕とシルヴァ君と…」
キースン「オニールを付ける。これで十分だ」
キースン「それから、カトー、お前は俺とここにいろ」
カトー「…え?」
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- 40 : 2014/10/06(月) 01:36:57 :
- カトー「ここに…って。ここ?」
キースン「そう。錬金術の件もある。お前は一番安全な場所に置く」
キースン「もちろん負ける予定は無いけど、あいつらに錬金術が知られることは避けたい」
シルヴァ「寂しいなぁ。カトーちゃんがいないなんて」
ラウ「仕方ありませんよ。…キースン大将、よろしくお願いします」
キースン「ああ、任せてくれ」
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- 41 : 2014/10/06(月) 01:37:28 :
キースン「お前たちの一人も、失わせはしない」
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- 42 : 2014/10/06(月) 21:30:58 :
カトー(何だろう…普段彼の隣に立っているだけのことなんてないから)
カトー(緊張しちゃうな…)
カトー(キースン、戦闘中は別人みたい)
カトー(…………)
カトー(………すること、無いなぁ)
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- 43 : 2014/10/06(月) 21:45:31 :
- カトー(連合軍の新兵器……じっくり観察していこう)
カトー(いつもと違う見方ができるかも……)
シルヴァ『―大将!カトーちゃんにこれ繋いで!』
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- 44 : 2014/10/06(月) 21:48:54 :
- キースン「どうした」
シルヴァ『何か変なの出た!!いきなり砲台が湧いたんすよ!』
キースン「…ジャミングは、まだあいつらの手に届かない技術のはずだ」
キースン「ということは」
カトー「まさか…」
シルヴァ『想像通りじゃねーかと。とにかく、カトーちゃんコレ見て!』
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- 45 : 2014/10/06(月) 21:53:49 :
パッ
カトー「…………」
キースン「…既視感があるな」
カトー「…だね。カトーさんの錬金術にそっくり」
シルヴァ『あいつらさっきからこの宙域の資源をバンバン使って施設建設してくるんすよ!』
シルヴァ『ミサイルだのレーザーだのマジ何でもアリ!』
シルヴァ『さっきから削られてます!』
キースン「……」
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- 46 : 2014/10/06(月) 21:59:07 :
- キースン「―総員に告ぐ。ハルトマン、オニール部隊は後退せよ」
キースン「奴らは新兵器に頼るらしい…いつも通りの戦いはできない」
キースン「…シルヴァ」
シルヴァ『俺には偵察任務ですかね』
キースン「話が早くて助かる。今見える範囲だけでいい、やつらの施設の情報を持って帰ってきてくれ」
シルヴァ「ガッテンっすよー、大将!」
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- 47 : 2014/10/06(月) 22:12:25 :
- キースン「…錬金術。兵器にも使えるみたいだな」
カトー「………そうだね」
カトー「カトーさんも、ああいう運用をするべきだったね…」
キースン「そうは言えない。これはあくまで結果論」
キースン「それに俺たちはあいつらと違うからな」
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- 48 : 2014/10/06(月) 22:14:11 :
- キースン「あいつらも錬金術が使えるというのなら…同じ手を使っても芸が無い」
キースン「ここは…俺たちのやり方でお返ししてやるとしよう」
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- 49 : 2014/10/06(月) 22:21:18 :
シルヴァ『―へ?カトーちゃん前に出しちゃうの?』
キースン「ああ。相手が錬金術を使ってくるのなら、こっちもな」
シルヴァ『でっ、でーもー。資源はあらかたやつらに使われっちまってるし』
シルヴァ『手持ちだって無いしぃ』
キースン「誰がこっちも建設すると言った」
シルヴァ『…………へ?』
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- 50 : 2014/10/09(木) 00:28:43 :
- キースン「錬金術は物質そのものの理解、物質の分解、そして再構築からなる」
キースン「…なら、やつらが作り出した兵器も理解できれば分解してやることができるはずだ」
キースン「錬金術で何かを作らなければならない決まりはない」
キースン「スクラップ同然に分解してやればいいんだよ」
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- 51 : 2014/10/09(木) 00:54:42 :
- シルヴァ『で…その理解のための情報収集、っすよね?』
キースン「そう。期待通りの働きだった…流石だ」
シルヴァ(やだ天使。フツーに褒められた!!!)
キースン「―カトー。そっちは順調?」
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- 52 : 2014/10/09(木) 00:58:37 :
- カトー「うん…大丈夫。仕組みは頭に入った」
シルヴァ『うひゃあ、やっぱカトーちゃんてばすごいねぇ』
キースン「後は実行するだけ。―ハルトマン、頼むぞ」
ハルトマン『任せて。カトー君は僕たちがきちんと守るからね!』
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- 53 : 2014/10/09(木) 01:07:09 :
- カトー「じゃあ…行ってくるね。錬成陣も用意するけど、やっぱりカトーさんが直接やった方が早いもん」
キースン「…そうだな」
キースン「必ず戻って来いよ」
カトー「もちろん。傷はもう増やしたくないものさ」
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- 54 : 2014/10/09(木) 01:11:43 :
―作戦宙域
連合軍兵士「何だ…?あの艦だけ突出して…」
連合軍将官「気にすることはない。我々には奇跡の術がある」
連合軍将官「これで奴らも終わりだ」
ザザザッ...
???「そう簡単には、いかないのさ」
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- 55 : 2014/10/09(木) 01:15:34 :
- 連合軍兵士「!?つ、通信が…」
連合軍将官「貴様、何者だ!?」
???「貴方たちと同じようなことができちゃう人さ」
カトー「つまるところは、錬金術師なのさっ」
おわり
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