Never say never〜それは希望の物語〜
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- 1 : 2014/08/28(木) 00:22:56 :
- 暗い雰囲気のシリアスですが、最後はハッピーエンドにしたいと思ってます
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- 5 : 2014/11/04(火) 01:05:29 :
- 静かな夜____
いつもと変わらない
朝、井戸の冷たい水で顔を洗う_____
いつもと変わらない
朝ご飯を食べに、食堂へ向かう____
いつもと変わらない
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- 6 : 2014/11/04(火) 01:08:51 :
- 食堂の席へつく____
いつもと変わらない
私の右前の席。
アルミンが
「おはよう、ミカサ」
「おはよう」
って言って笑う
いつもと変わらない
私の前の席____
いつもと違う
そこだけにポッカリと穴が空いたように
いつも笑っていたエレンがいない。
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- 7 : 2014/11/04(火) 01:19:26 :
- ここにいる皆、教官ですら、
今だ現実を見えないでいる。
アニも、ベルトルトも、ライナーも、
一緒に戦った皆が、巨人で____
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- 8 : 2014/11/04(火) 20:32:51 :
- エレンが疾走してからもう3年が過ぎようとしていた。
あの日、あの時、、、
私が守ってあげられなかったから…
溢れてくる涙をぐっと堪える。
エレンは私達を守るため、怪我をした身体で必至に戦った。
巨人化することもできないのに、、、
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- 9 : 2014/11/04(火) 20:35:54 :
- ぐっと拳を握り締めると掌に爪が食い込む。
アルミンに、「ミカサ、血がっ…」
と言われはっと拳を握る力を緩める。
時折こうやって発作的にあの時のことを思い出し心も身体もボロボロになる。
エレンだってそうだったんだ_____
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- 10 : 2014/11/04(火) 20:43:18 :
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ある日、アニの大切なものが無くなった。
食堂に忘れて、取りに行ったら何もなくて、そこに居たのはエレンだけだった。
エレンは疑われ、皆から軽蔑されるようになった。
信頼していた仲間は、エレンをさけ、やがて周りの者は自分に不都合な事が出来ると、全てエレンのせいにされるようになった。
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- 11 : 2014/12/13(土) 23:51:48 :
- 教官も…黙ってそれを見ていた。
エレンは教官に何度も何があったと聞かれても、何でもない。心配いらない。と言った。
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- 12 : 2014/12/13(土) 23:54:30 :
- 大切なものをなくしたのは、アニだけではなかった。
大切なものを無くしたのはユミルやクリスタも同じだった。
エレンはクリスタやユミルがお前がとったのか、と聞かれると黙って俯いていた。きっとエレンは本当の犯人を知っていた。いや、感じていたのだろう。
けれどホントのことは言わなかった。
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- 13 : 2014/12/13(土) 23:54:59 :
- きっとエレンは全部背負うつもりだったんだ…
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- 14 : 2014/12/13(土) 23:57:09 :
- 一人で…わたし達はずるくて!隠れてこっそり見ていた。耐えられなかった。
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- 15 : 2014/12/16(火) 01:25:02 :
- 今日も皆に冷たい目で見られ、痛めつけられる。何もしていないのに。エレンは、そんなことしないのに。
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- 16 : 2014/12/16(火) 01:26:13 :
- アニ「さっさと認めなよ。あんたが盗んだんだろ?!皆に散々酷いことしてるんだろ?」
バキッ…
エレン「ぐっ…ぁ…」
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- 17 : 2015/01/09(金) 15:55:55 :
- いつしかライナーやコニーも、エレンを冷たい目で見るようになった。
一体……どうすれば…
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- 18 : 2015/01/09(金) 16:00:19 :
- ある日、訓練の途中でエレンが倒れた。教官に言われ、アルミンが救護室へ連れて行った。
アルミン「エレン……?」
エレン「……ん?」
アルミン「ごめん…僕…」
エレン「いい。それ以上言うな…」
アルミン「うん…」
それからエレンは眠りに落ちた。
エレンは平気そうな顔をしているけどアルミンは知っている。
誰もいないところで、ひっそりと涙を流していることを。
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- 19 : 2015/01/09(金) 16:00:40 :
- こんなの…間違ってるんだ
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- 20 : 2015/01/26(月) 18:10:34 :
- ……変えたい……
エレンを救いたい…
もう…後悔したくない…
なら……
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- 21 : 2015/01/26(月) 18:24:39 :
- ドカッ…バキツ…
「ほら、さっさと言いな。あんたがやった事だろ。」
「くっ……」
怖い……
でも…
もう決めたんだ。
「やめてよ!!」
!!!
その場にいた全員がかたまり、
一瞬、不穏な空気が流れた。
「もう……やめてよ…。分かってるんでしょ…全部エレンのせいじゃない…」
「アルミン……」
エレンはこちらを見て、首を振る
「っ…!なんで!?なんでエレンはいつも「アルミン!!!」
エレンは厳しい目でこちらを見る。
「いいんだ…これで…」
なんで…なんでエレンは一人で抱え込もうとするの…?
エレンは一人じゃないんだよ…?
苦しいって言っていいんだよ…?
たまには…僕を頼りにしてよ…
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- 22 : 2015/01/26(月) 18:28:50 :
- 結局、皆がもやもやしたものを抱えたまま、エレンへの暴行は繰り返された
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- 23 : 2015/01/26(月) 18:32:54 :
- そしてあの日……
私達は訓練兵を卒業し、正式な兵士になろうとしていた…
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- 24 : 2015/01/26(月) 21:14:56 :
- __しかし突然五年前のように巨人が襲った。
誰も予想しなかった、しかしいつ起きてもおかしくなかった。
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- 25 : 2015/01/27(火) 00:23:36 :
- この日多くの兵士の命が奪われた…。無論、僕らの仲間…訓練兵もだ。
明日…明日兵士になるはずだったのに。
どうして…
エレンは謎の巨人化の能力を発揮し、一足先に調査兵団へ入団した。
しかし、まだ誤解は解けないままだった。
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- 26 : 2015/01/27(火) 00:26:01 :
- ______そして迎えた璧外調査の日。
……計画は…失敗した……。
思わぬ知性と運動能力を持つ巨人に阻まれたのだ。
この巨人によってまたもや多くの兵士の命が奪われた。
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- 27 : 2015/01/27(火) 00:27:07 :
- ※今更ですが少し巨人の中の人などを捏造しています。
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- 28 : 2015/01/27(火) 00:28:32 :
- そして、僕たちは………巨人に…囲まれた。
巨人が拳を振り上げたのを見た瞬間、もうダメだ…と思い、ギュッと目を瞑った。
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- 29 : 2015/01/27(火) 00:29:27 :
- ………?
予想していた衝撃が来ないことを不思議に思い、薄らと瞼をあげてみる。
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- 30 : 2015/01/27(火) 00:29:52 :
- ______そこには…エレンがいた。
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- 31 : 2015/01/27(火) 00:32:38 :
- _____
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「エレン?!」
「何してるんだ!こんなところで!早く…逃げないと…!」
信じられない事に、巨人の振りかざした拳をエレンは一人で受け止めていた。
僕は勿論、その場にいた全員、
アニ、クリスタ、ユミル、ライナー、ベルトルト
皆が驚きを隠せなかった。
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- 32 : 2015/01/27(火) 00:35:10 :
- 「…っ!早くいけ…!もう…もたない…っ」
「でもっ!!」
「俺は大丈夫だから…っ」
「アルミン…皆を頼む…」
エレンは振り返り、少しだけ微笑んだ。
…僕は走った。皆の手を掴み、必死で。
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- 33 : 2015/01/27(火) 00:36:28 :
- 振り向けなかった。振り向いたくなかった。怖かった…。
ねぇエレン…やっぱり…僕は君みたいに強くなれないのかな…?
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