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ベルトルト「僕の夏休み」
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- 1 : 2014/08/19(火) 19:44:35 :
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の、とある一日
同郷の現代パロ&ギャグ
前に書き溜めたもの
夏が終わる前に急いで投下
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- 2 : 2014/08/19(火) 19:45:22 :
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ベルトルト「…」スッ
ベルトルト「…」ピンポ-ン
ベルトルト「…」
ベルトルト「…」
ベルトルト「…」
ベルトルト「…」ピンポ-ンピンポ-ン
ベルトルト「…」
ベルトルト「…」
ベルトルト「…」ピンポ-ンピンポピンポピンポ-ン
ベルトルト「ラーイーナー」ピピピピピンポピンポピピピピピピンポン
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- 3 : 2014/08/19(火) 19:46:14 :
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ライナー「うるっせえ!!!」ガラッ
ベルトルト「やっと出たあ」
ライナー「鍵は空いていると伝えておいたろう!」
ベルトルト「いやあ勝手に人の家に入るのは気が引けて」ポリポリ
ライナー「はあぁ…近所迷惑だってお隣さんに怒られたらどうする」
ベルトルト「土下座する」
ライナー「え?いや、さすがにそこまでしなくとも」
ベルトルト「ライナーが」
ライナー「俺かよ」
ライナー「…まあ、ここで立ち話もなんだ。上がってこ「うん分かったお邪魔しまーす」タッ
ベルトルト「あ、冷蔵庫のジュース貰うよー」パタパタパタ
ライナー「急に遠慮無くなったなお前」
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- 4 : 2014/08/19(火) 19:47:55 :
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居間
ベルトルト「」チュ- ゴクゴク
ベルトルト「っはー…」プハ
ライナー「おい」ガチャ
ベルトルト「ん?」
ライナー「冷蔵庫に入ってたジュース、二種類あったろ」
ベルトルト「うん」チュ-
ライナー「俺はお前に問いたい。何故、オレンジじゃなくピーチを取った」
ベルトルト「飲みたかったから」プハ
ライナー「まあそうだろうな」
ライナー「だが、最後の一本に手を出すとは…家に上げてもらった分際で」
ベルトルト「客人の間違いだろ」チュ-
ライナー「いつもはオレンジ一択じゃなかったか?」
ベルトルト「今日はピーチな気分」チュ-
ライナー「そういう台詞は一部の可愛い女子だけに許された、いわゆる特権的なモノであってだな」
ベルトルト「今日はピーチな気分」スッ
ライナー「やめろ小指を立てるな戦慄が走る」
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- 5 : 2014/08/19(火) 19:48:46 :
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ベルトルト「ピーチおいしい」ゴクゴク
ライナー「いい加減小指をしまったらどうだ」
ベルトルト「おいしい」スッ スッ
ライナー「中指立ててんじゃねえよ折るぞ」
ベルトルト「ひっ」ビク
ベルトルト「や、やめてよ僕体硬いのに」ズリズリ
ライナー「冗談だ。だから部屋の隅まで後退しなくていい」
ベルトルト「指だってめちゃくちゃ硬いのに」ズリズリ
ライナー「おーいどこまで行くつもりだ、そっち廊下だぞー」
ガチャ
ライナー「あ」
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- 6 : 2014/08/19(火) 19:49:21 :
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ライナー「…」
ライナー「…」
ライナー「…」プス
ライナー「」チュ-
ライナー「」ゴクゴク
ガチャ
ベルトルト「…」ノソノソ
ライナー「(ん、戻ってきた)」
ベルトルト「放っておかないで迎えに来てよ…」 シュン
ライナー「あー悪い悪い」チュ-
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- 7 : 2014/08/19(火) 19:51:12 :
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ベルトルト「さっきのライナーすごい怖かった」
ライナー「そうか?」
ベルトルト「あのー、『中指立ててんじゃねえ、掘るぞっ』ってやつ」
ライナー「お前の耳は飾りか」
ベルトルト「あれ、掘っちゃうぞだっけ」
ライナー「バカ、それ以上言うな虫酸が走る」
ベルトルト「ライナーの体っていろいろ走ってるね」
ライナー「多分、徒競走か何かやってるんじゃないか」
ベルトルト「ピーチおいしい」チュ-
ライナー「急にピーチ談ぶっこむなよ」
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- 8 : 2014/08/19(火) 19:51:57 :
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ベルトルト「おいしい」チュ-
ライナー「…あのな、実を言うとそれはお前の為に用意した物じゃなくて、」
ベルトルト「ん、」スッ
ライナー「ん?」
ベルトルト「じゃあ返す。ほら」
ライナー「いらねえよゴミなんか」
ベルトルト「ちゃんと中身残ってるよ」
ライナー「飲みかけもお断りだ」
ベルトルト「えーあと10ccくらいあるのに」
ライナー「余計いらん」
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- 9 : 2014/08/19(火) 19:53:03 :
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ライナー「はー…ったく」チュ-
ベルトルト「…」ジッ
ライナー「ん、今度は何だ」ゴクン
ベルトルト「オレンジジュースおいしい?」
ライナー「んん」チュ-
ベルトルト「どんな味?」
ライナー「どんな味って…オレンジジュース飲んでる奴にそれを聞くのは愚問だろ」ゴクン
ベルトルト「僕、オレンジジュース飲んだことないんだよね」
ライナー「じゃあこないだ俺んちで美味そうに飲んでた橙色のジュースはマンゴージュースか何かか」
ベルトルト「あーそうそう」
ライナー「お前嘘つく気ねえだろ」
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- 10 : 2014/08/19(火) 19:55:15 :
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ライナー「…まさか、分けて欲しいのか?」
ベルトルト「うん、一口ちょうだいよ」
ライナー「一口と言わず、新しいのもう一本開けてこい」
ベルトルト「そこまではいらない。だからちょうだい」
ライナー「断固拒否する」
ベルトルト「ひどい…」
ライナー「お前ストロー噛むからな」チュ-
ベルトルト「噛まないから、ほらほら」
ライナー「…約束しろよ」
ベルトルト「」コクコク
ライナー「…」スッ
ベルトルト「やった」
ベルトルト「」チュ-
ライナー「…」
ベルトルト「」チュ-
ベルトルト「」チュ-
ベルトルト「…」カミ
ライナー「あああ言ったそばからお前は!!」
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- 11 : 2014/08/19(火) 20:01:01 :
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ベルトルト「ほっぺ痛い」ヒリヒリ
ライナー「すまん。つい反射的に」
ベルトルト「ひどいや、僕何もしてないのに…」
ライナー「ストロー噛んだろ」
ベルトルト「オレンジもいいけどピーチもおいしいね」チュ-
ライナー「話逸らすなよ」
ベルトルト「!」ズズズ ゴクン
ライナー「あ、ジュース飲みきったか?」
ベルトルト「ん」プハ
ライナー「よし貸せ」パシ
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- 12 : 2014/08/19(火) 20:02:15 :
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ライナー「たかが10ccにえらい時間かけたよな」ブシュ
ベルトルト「テイスティングしてたから」
ライナー「嘘こけ」グシャ ビチャ
ライナー「!」
ライナー「うわ、まだ中身残ってたぞこれ…」ベトベト
ベルトルト「…」
ベルトルト「やりたい」
ライナー「は?」
ベルトルト「僕も片手で紙パック握り潰したい」
ライナー「あー、今、手が結構ベタベタになる事が判明したからあまりオススメはしない」ベタベタ
ベルトルト「ジュースもう一本貰うよー」パタパタ
ライナー「行動早えな」
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- 13 : 2014/08/19(火) 20:05:37 :
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ベルトルト「じゃ、飲んで」スッ
ライナー「俺に飲ませるのかよ…」
ベルトルト「だって僕もういらないし」
ライナー「何故新しいのを出した」チュ-
ベルトルト「だって紙パック握り潰したいし」
ライナー「そうか…ところで、俺が今飲んでるのちょうど無くなりそうなんだが」ズズズ ゴクン
ベルトルト「あ…」
ベルトルト「もう、もっと早く言ってくれよ」
ライナー「へいへい。じゃ、これやるから」スッ
ベルトルト「…」パシ
ベルトルト「……」
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- 14 : 2014/08/19(火) 20:08:21 :
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ベルトルト「やっぱいらない」スッ
ライナー「なんだ、どうした?」
ベルトルト「さっきまで美味しく飲まれてた紙パックジュースさんがこれから跡形も無く握り潰されると思うとなんかかわいそうだから」
ライナー「そうか」ブシュ
ベルトルト「ひどい話だ。飲む前はあんなに求められていたのに、最後は潰されてポイ…」
ライナー「そうか」ブシュ グシャ
ベルトルト「君、結構遠慮無いね」
ライナー「お前に言われたくないな」グシュ ベコベコ
ベルトルト「僕は控えめで遠慮がちで謙虚だ」フンッ
ライナー「謙虚な奴が謙虚を主張しちゃうか」
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- 15 : 2014/08/19(火) 20:09:15 :
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ベルトルト「…ねえ、なんか暑くない?」
ライナー「あー、ここエアコン無いからな」
ベルトルト「!?」
ベルトルト「そんな!文明の力を使っていないなんて…ッ!」
ベルトルト「君は原始人か何かかッ…!?」
ライナー「はっ倒すぞ」
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- 16 : 2014/08/19(火) 20:11:18 :
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ライナー「暑いんなら脱いどけ」
ベルトルト「それはちょっと恥ずかしい」
ライナー「俺も脱ぐから」
ベルトルト「わかったー」ヌギヌギ
ライナー「あ、あとで扇風機持ってきてやるよ」ヌギヌギ
ベルトルト「わーい」パサ
ベルトルト「え…?」
ライナー「ん…?」パサ
ベルトルト「え、何で君シャツの下にシャツ着てるの」
ライナー「インナーだ。逆に聞くが何でお前は上半身裸なんだ」
ベルトルト「やめてよ、『うわ何だコイツ変質者か』って目で僕を見ないでくれ!」バッ
ライナー「いや、そこまでは引いてないが」
ライナー「まあ涼しいんなら何でもいいんじゃないか」
ベルトルト「そっか」スッ
ライナー「じゃあ俺扇風機持ってくるわ」スタスタ
ベルトルト「いってらっしゃーい」
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- 17 : 2014/08/19(火) 20:11:52 :
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ベルトルト「…」
ベルトルト「(やっぱりまだ暑いな…ズボンも脱ごう)」ヌギヌギ パサ
ベルトルト「ふー…」
ガチャ
アニ「ねえ、アンタの言うとおりアイス買ってきてやっ……」ドサ
ベルトルト「!?」
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- 18 : 2014/08/19(火) 20:14:13 :
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アニ「なんで裸で膝抱えてんの…」
ベルトルト「えっ、あっ、いやあの」
ベルトルト「じっ実は僕の家お寺で毎日修行とかしてるんだけど今ちょうど瞑想をしてたところでさここだけの話服っていう雑念があると瞑想はうまくできないんだだからこうして服を脱いでいたわけで」
アニ「アンタんち花屋だろ」
ベルトルト「…」
アニ「嘘つくんなら、もっとマシな嘘考えなよ」
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- 19 : 2014/08/19(火) 20:15:42 :
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ベルトルト「あ、あとこれ裸じゃないから。全部脱いでないから、まだ」
アニ「まだってことはこれから全裸になるつもりだったのかい」
ベルトルト「ちっ、ちが、違くて…」
ライナー「お、アニめ。やっと来たか」スタスタ ドサ
ベルトルト「ッライナー!!」ガタタッ
ライナー「あ?なん…うがっ!!」ドンッ ドシン!
ベルトルト「君はなんて野郎だ!僕をはめやがって…っ」ガバッ
ライナー「はあ!?」
ライナー「この…っ前触れ無くラリアットかましてマウントを取るな!どけ!!」ジタバタ
アニ「つまり予告した後ならやってもいいんだね」
ライナー「そういう問題じゃない!」
ベルトルト「じゃあ今から首を絞めます!!」
ライナー「そういう問題じゃない!!」
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- 20 : 2014/08/19(火) 20:30:58 :
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ライナー「ゲホッゲホゲホッ…」ゼエハア
ベルトルト「ごめん、やり過ぎた」
アニ「この暑苦しい中…男二人がなにやってんの暑苦しい」
ベルトルト「二回も言わなくていいじゃないか…」
アニ「大事なことだから」
ライナー「ベルトルト、は、俺の何に不満があったんだ」ゼエ…ゼエ…
ベルトルト「僕はアニが来るなんて聞いてなかった」
ライナー「そりゃお前には言ってなかったからな…」
ベルトルト「なんでアニを呼んだんだ…」
ライナー「メールでコイツが俺の家に行きたいってうるさかったから、それを承諾したまでだ」
アニ「何、私が来ちゃ悪い?」ギロ
ベルトルト「えっ!えっと、そういうことじゃなくて…」
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- 21 : 2014/08/19(火) 20:38:20 :
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ライナー「一先ず…ベルトルト、ズボンを履いたらどうだ」
ベルトルト「あっ!わ、忘れてた」ゴソゴソ
ライナー「アニは突っ立ってないで、そこら辺に座ってくつろいでおけ。アイスは俺が冷蔵庫に入れておく」ガサ
アニ「ん、駄賃忘れんじゃないよ」
ライナー「分かってるって。ったく、現金な奴だな…」スタスタ
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- 22 : 2014/08/19(火) 20:42:03 :
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ベルトルト「……見た?」
アニ「…何を、って聞くのは野暮なんだろうね」
ベルトルト「見た?見ちゃったのか?」
アニ「…さあ」
ベルトルト「うっ、歯切れの悪い…」
ベルトルト「ああ。僕、今日どんなの履いてきたっけ…」ガックリ
アニ「…」
ベルトルト「…」ゴソ チラ
アニ「ちょっと。よりによって乙女の前でそんな無粋な真似はよしてよ、はしたない」
ベルトルト「ご、ごめん…」
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- 23 : 2014/08/19(火) 20:44:19 :
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ベルトルト「…ねえ、心理テストやらない?」
アニ「ん…別にいいけど」
ベルトルト「じゃあ一つ質問をします。…今、パッと思い付いた色を言ってください。」
アニ「黒」
ベルトルト「…ああ……」
アニ「何?どういう心理テストなの、これ」
ベルトルト「これは…僕の下着を見たか分かる心理テスト…」ズ-ン
アニ「…」
ライナー「待たせたな。ついでにジュース持ってきてやったぞ、アニ」スタスタ
ライナー「って、あ…?」
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- 24 : 2014/08/19(火) 20:45:41 :
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ベルトルト「…ッ!…〜〜ッ!」
アニ「…」プイッ
ライナー「何故、ベルトルトは脛を押さえながら悶絶してるんだ」
アニ「天罰さ」フン
ライナー「ほう…まあ、これ飲んで機嫌直せよ」ポイ
アニ「飲み物を投げて寄越すんじゃないよ、まったく…」パシ
アニ「ん?」
アニ「このジュース、ちょっとおかしくないかい」
ライナー「そうか?」
アニ「私にはこれ、オレンジジュースって書いてあるように見えるんだけど」
ライナー「それの中身はオレンジジュースだからな、当然だ」
アニ「は?」
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- 25 : 2014/08/19(火) 20:47:32 :
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アニ「私がピーチ好きって知ってるだろ?私のピーチどこ行った」
ライナー「残念ながらそいつはもう誰かさんの胃袋の中だ。諦めろ」
アニ「…」
ライナー「ちなみに今、部屋から出ようとしてる奴が犯人だ」
ベルトルト「」ビクッ
アニ「…」スッ
ライナー「待て待て。第二ラウンドを始めるなら外でやってくれないか?騒がしい…」
アニ「いいよ。表出なベルトルト」
ベルトルト「ご、ごめん…」
アニ「謝罪はいいから、早く」
ベルトルト「うう、分かったよ…」スタスタ ガチャ
居間の窓から庭へ出るベルトルト
アニ「…」カチャ
無言で窓を施錠するアニ
ベルトルト「!」バンッ バンッ
アニ「ふう…」チュ-
ライナー「鬼畜だな、お前…」
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- 26 : 2014/08/19(火) 20:49:45 :
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ライナー「アイツ中々戻って来ねえな」
アニ「玄関の鍵、空いてるはずだけどね」
ライナー「裏口も空いてるはずなんたが」
アニ「…アンタさ、防犯意識低すぎじゃない?」
ライナー「…玄関の鍵がかけられていないのは、最後に出入りした奴のせいだろう」
アニ「仕方ない。ベルトルト入れてやるか」スッ
ライナー「逃げるなよ」
カチャ
アニ「ほら、おいでベルトルト」
ベルトルト「ただいま…」ノソノソ
ライナー「おかえ…うわ、汗の量が尋常じゃないな!」
アニ「さすが汗っかき」
ベルトルト「うーん…外へ締め出されたまま放置されるのかと思ったら、急に汗が噴き出してきて… 」ダラダラ
ライナー「暑さからじゃなく、全部冷や汗か。すげえな」
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- 27 : 2014/08/19(火) 20:52:10 :
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ベルトルト「なんだか僕、溶けそう」ダラダラ
ライナー「ああ、本当にこのまま溶けちまいそうだ」
アニ「人類初の液体化だね。やったじゃん」
ベルトルト「えー、やだなあ。そんな人類初なりたくない」
ライナー「アイス食ったら冷えて止まるんじゃないか?」
ベルトルト「じゃあ一本貰うー」ドタドタ
ライナー「そういや…アニはさっき来たばかりなのに汗一つかいてないな」
アニ「道中、買ったアイス抱き締めてここまで来たからね」ヒンヤリ
ライナー「なんだと?それじゃ中のアイスがドロドロに…」
「わーっ!」
ライナー「ど、どうしたベルトルト!」ガタッ
ベルトルト「アイスが固まりきってなくて…と、溶けたのが顔に」ドロドロ
ライナー「…アニ」チラ
アニ「アンタんちの冷蔵庫、壊れてるんじゃないの?」
ライナー「馬鹿を言うな」
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- 28 : 2014/08/19(火) 20:55:04 :
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ベルトルト「まさか、あんなところに罠が仕掛けられているとは…不覚だった…」フキフキ
ライナー「お前は何と戦ってるんだ」
アニ「油断したのが運の尽きさ。私に勝とうなんざ、百年早いんだよ」
ライナー「そして誰だお前」
ベルトルト「くっ…!」
ライナー「ノリノリだな…」
ベルトルト「うん。ちょっと楽しい」
アニ「あんたもやれば?」
ライナー「ええ?えーと…」
ライナー「よく倒したな。だが、そいつは四天王の中でも最弱…」
ベルトルト「あー、ダメだ。全然ダメ」
アニ「四天王って…あとの二人誰なのさ」
ライナー「お前ら、俺にだけ当たり強くねえ?」
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- 29 : 2014/08/19(火) 20:57:21 :
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ベルトルト「そういえば、アイスの入った袋にありえないモノが一緒に入ってたんだけど…」フキフキ
ライナー「ありえないモノ?」
ベルトルト「あのスーパーの袋の中身、全部アニが買ってきたんだよね」
アニ「うん」
ライナー「もったいぶらずに早く言え。何が入ってたんだ」
ベルトルト「お肉」
ライナー「は、」
ベルトルト「生肉が入ってた。多分焼肉用のヤツ」フキフキ
ライナー「…アニ、俺ん家でBBQでもするつもりか」
アニ「そうだよ」
ライナー「そうだよな、するわけないよな…ってええ!?」
ベルトルト「やったあ。僕、お肉好きー」フキフキ
ライナー「ち、調理器具はどうするんだ?俺ん家にそんな大層なもんないぞ」
ベルトルト「火を焚けばいいじゃないか。あ、外は暑いからいっそのこと室内で焚かない?」
ライナー「俺ん家燃やす気か馬鹿野郎」
アニ「…実はBBQというか…ちょっとした実験をしたいんだ」
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- 30 : 2014/08/19(火) 20:59:02 :
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ミ-ンミンミンミンミ-ン…
ライナー「…」
ベルトルト「…」
アニ「…」
フライパン「…」ジリジリ
ライナー「……何故…俺達は炎天下で地面に置いたフライパンを眺めているんだろうか…」
アニ「目的を忘れたの?フライパンがあったまるのを待ってるんだよ」
ライナー「そういう意味で問うたわけじゃなくてだな…何かおかしいと思わないか?」
ベルトルト「通行人が僕らのことチラチラ見てくる」
アニ「アイツら、頭おかしいね」
ベルトルト「ねー」
ライナー「おかしいのはこっちだ」
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- 31 : 2014/08/19(火) 21:05:32 :
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ライナー「いい年した奴らが揃いも揃ってフライパンを前に道端で三角座りなんかして…」
ベルトルト「ここまで文句も言わずに従ってきた君も君だけどね」
ライナー「うるせえ。…アニ、この謎の奇行に走った経緯はなんだ」
アニ「…外を歩いてた時にさ、ふと思ったんだ」
アニ「この時期、日に晒されたアスファルトってめちゃくちゃ熱いだろ?」
ライナー「そうだな」
アニ「だから、ね」
ライナー「いや、残りを『ね』の一文字に集約されても困るんだが」
ベルトルト「なるほどー」
ライナー「本当に理解した上で返事してるのかベルトルト」
アニ「簡潔に言うと…アスファルトの熱でお肉焼けないかなって」
ライナー「小学生の自由研究みたいな発想だな…」
ライナー「ついでに身長も小学生ゴフッ」
アニ「ふぅ…ベルトルト、そろそろお肉持ってきて」
ベルトルト「う、うん」ガタッ
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- 32 : 2014/08/19(火) 21:07:20 :
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ベルトルト「持ってきた」バタバタ
アニ「じゃ、フライパンの上に置いて」
ベルトルト「うん」スッ
ライナー「いてて…どうだ、火加減は」
アニ「…」
ベルトルト「…」
フライパン「」ジリジリ
アニ「なんか…すっごい地味…」
ライナー「このチャチなセットじゃこんなもんだろ」
アニ「もっとファイヤーしてほしい…火柱があがるくらいに」
ベルトルト「それを人は火事という」
ライナー「そんな大規模なの、フライパンごときじゃ無理だな」
ベルトルト「じゃあライナーん家燃やそうか?」
ライナー「お前は放火魔になりたい願望でもあるのか?」
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- 33 : 2014/08/19(火) 21:10:25 :
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ベルトルト「あ、でも少し焼けてきたよ」ヒョイ
ライナー「あー、確かに薄っすら茶色くなってるな」
アニ「…だめだ。この作業は中断するよ」
ライナー「はあ?言い出しっぺが、もうやめんのか?」
アニ「だって、ベルトルトの発汗量尋常じゃないんだもの。液体化始まってるよあれ」チラ
ベルトルト「?」ダラダラ
ライナー「…よし!撤収するぞ!」
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- 34 : 2014/08/19(火) 21:31:55 :
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アニ「…」
アニ「撤収するとか言って…私達二人は庭で待機してろってどういうこと?」
ベルトルト「すごいしたたってる、僕」ポタポタ
アニ「…水もしたたるなんとやらって言うけど…あんたの場合、それとは程遠いね」
ビシャ-ッ!
ベルトルト「!?」ビチャビチャ
アニ「うわっ、ちょっと!撒き散らさないでよ!」
ベルトルト「この流水は僕の汗なんかじゃないよ!」
ライナー「はは。どうだ、涼しいだろ」スッ
アニ「あんた、その手に持ってるホースは…」
ライナー「ベルトルトがどうも暑そうだったんでな。打ち水ついでに、行水でもしてやろうかと」シャ-
ベルトルト「ラ、ライナー…背後から当てるなんて卑怯だぞ」ビチャァ
ライナー「でも気持ち良いだろ」
ベルトルト「うん」
ライナー「よし」ビシャ-ッ
ベルトルト「ぶはっ!か、顔に当てるのはやめてくれ!」ゴボゴボ
ライナー「アニも浴びとくか?」シャ-
アニ「いや、私は…」
ライナー「遠慮すんなって、ほら」ビシャ-ッ
アニ「あっ、バカ!この…っ」ビチャァ
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- 35 : 2014/08/19(火) 21:44:12 :
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ベルトルト「アニもしたたった?僕とお揃いだね」ポタポタ
アニ「…」ポタポタ
ベルトルト「…アニ?」
ライナー「…待て、ベルトルト……振り向くな。そのままアニに背を向けてろ」
ベルトルト「?」
アニ「だから浴びたくなかったのに…」
ライナー「その…すまん」
アニ「あんたもこっち見てないで後ろ向いてな」
ライナー「はい…」クルリ
アニ「…」ビショビショ
アニ(ライナーのせいで服が透けて下着が…最悪)チッ
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- 36 : 2014/08/19(火) 21:51:36 :
-
室内
アニ「着替えはこれ使っていいの?」
ライナー「ああ、サイズは合わないだろうが…ぶっ」バシン
アニ「まだ着替え終わってないんだから見るんじゃないよ」ゴソゴソ
ライナー「だからって脱いだ服よこすなよ…すげえビショビショだな、これ」ビチャ
アニ「誰かさんのおかげでね」ゴソゴソ
ベルトルト「もう後ろ向いても平気?」
アニ「ああ、いいよ」フ-
ライナー「どれどれ…うわ」クルリ
ベルトルト「うわあ…」クルリ
アニ「…何だい?二人して人のことじろじろ見て…」ブカブカ
ライナー「貸した俺が言うのもなんだが…思った以上にブカブカだな。くくっ」
アニ「…あんたがデカすぎるんだろ」イラ
ライナー「お前が小さすぎるんだ…ほら、袖から指の先すら出てねえじゃねえか。ははは!」
ベルトルト「うーん、これはこれでアリ…」フ-ム…
ライナー「何を言っているんだベルトルト」
アニ「…」ゲシッゲシッ
ライナー「いてっいてて…無言でローキックかますな!」
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- 37 : 2014/08/19(火) 21:58:54 :
- 平和で面白い!
期待です!
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- 38 : 2014/08/19(火) 22:05:50 :
- この三人すごく好きw
期待です
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- 40 : 2014/08/19(火) 22:46:36 :
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ライナー「ええい…うっとうしい!」スタスタ
ベルトルト「…ライナー行っちゃった」
アニ「私のサンドバックが消えた」フ-
ベルトルト「アニがあんまりにもローキックキメるから、怒って出てったんだ」
アニ「仕方ない…今度はハイキックにしてやるよ」
ベルトルト「攻撃をやめるという選択はないのか…?」
アニ「あ、扇風機あるじゃん。使わないの?」
ベルトルト「はっ、今の今までその存在を忘れていた」
アニ「かわいそうに。私が使ってやるか」カチ
アニ「…あ”ああ”ぁ”ぁぁ…」ブ-ン
ベルトルト「それ、皆やるよね。扇風機に向かって喋るヤツ」
アニ「そ”う”だねああ”あ”ぁぁ」ブ-ン
ベルトルト「…ちょっとアニがキチガイに見える」
アニ「あ”ぁ”?」
ベルトルト「申し訳ありませんでした」
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- 41 : 2014/08/19(火) 22:50:43 :
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ベルトルト「あの…少しそっちにつめてもらってもいいかな。僕にもやらせて」
アニ「あ”ぁ”…ん」
ベルトルト「よーし…あ”ぁ”ぁ”あぁぁ!」
アニ「ああ”ぁ”ぁあ”ぁぁ」
ライナー「アニ、アイス持ってきてやったぞ。これで機嫌を…」スタスタ
ベルトルト「あ”、ラ”イナ”ァァ”ァ」
アニ「戻っ”てき”たの”か”い”あああ”ぁ”ぁ”」
ライナー「お前ら扇風機から離れろ!文面が気味悪りい!!」ゾワッ
アニ「バカ、メタ発言はやめな」フゥ
ベルトルト「扇風機の前が一番涼しくて心地いいんだもの。嫌ならエアコンつけてくれ」フゥ
ライナー「無いものをつけろと言われてもな…」
アニ「え、ここエアコン無いの?」
ベルトルト「らしいよ」
アニ「うわー、文明が発達してないのか…遅れてるね」
ベルトルト「ねー」
ライナー「うるせえ!昨日壊れたんだよ。…心配しなくとも、文明は俺ん家にも来てる」
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- 42 : 2014/08/19(火) 23:02:38 :
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ライナー「涼みたいんならアイスを食え。ほら」ガサ
ベルトルト「わーい」パシ ガサガサ
アニ「そのアイスは私が買ってきてやったものだけどね…」
ライナー「細かい事は気にするな」フッ
アニ「というかアンタさ…私が機嫌を損ねた時は食べ物与えりゃどうにかなると思ってるでしょ?」
ライナー「おら、お前の好きなピーチ味」ガサ
アニ「…私の話を聞きな」ジッ
ライナー「ん?…なんだ、いらないのか。だったら俺が食っちまうぞ」
アニ「いる」パシ
ライナー「素直じゃねえなぁ、お前は」ハハ
アニ「うるさい」ペロペロ
ベルトルト「アイスおいしいねー」シャクシャク
-
- 43 : 2014/08/19(火) 23:06:03 :
-
ベルトルト「うっ」
ベルトルト「うー…」
ベルトルト「まずい」
アニ「アイスが?」ペロペロ
ライナー「俺が残り食おうか」シャリシャリ
ベルトルト「違う、お腹の調子が」
アニ「そういうのって頭のつむじ押すと治らなかったっけ」ペロペロ
ベルトルト「こう?」エイ
ライナー「バカ、そりゃ下痢のツボだろ」シャリシャリ
アニ「だってさ。ごめんベルトルト」ペロペロ
ベルトルト「…」ピ-ゴロゴロ
ライナー「大丈夫か?」
ベルトルト「だいじょばない」フルフル
アニ「死ぬ?」
ベルトルト「死なない」フルフル
アニ「じゃあ問題無いね」
ベルトルト「社会的には死ぬかもしれない」
ライナー「問題大アリじゃねえか」
ベルトルト「むしろ血祭りに上げられるかもしれない」ピ-ゴロゴログルルルル
ライナー「急いで便所行ってこい!」
-
- 44 : 2014/08/19(火) 23:35:47 :
-
ベルトルト「じゃ、行ってくる…」
ライナー「生きて帰って来いよ」
ベルトルト「うん…」
アニ「それフラグじゃない?」
ベルトルト「この戦争が終わったら僕…結婚するんだ!」ダッ
アニ「フラグだね」
アニ「あの様子じゃ長くなりそうだ」
ライナー「あぁ…ん、戻ってきたぞ」
ベルトルト「…」テクテク
アニ「やけに早いじゃないか」
ライナー「ちゃんと出す物出したか?」
ベルトルト「…」スッ
ライナー「…なんだ?」
ベルトルト「アイス持ったまま…トイレ入ろうとしてた…」
アニ「このおバカ。持っててやるから、早く行きな」
ベルトルト「うん…あ、それ食べてもいいから…」テクテク
ライナー「よかったな、アイスもう一本食えて」
アニ「…いや、これはアンタに譲るよ」スッ
ライナー「おう?…どうした、アイス好きだろお前」パシ
アニ「よく見たら分かるよ」
ライナー「…コイツ、めちゃくちゃ歯型付けてやがる」
-
- 45 : 2014/08/20(水) 00:02:29 :
-
ライナー「…」
アニ「…」
アニ「…10分経った」
ライナー「カップラーメンが3個できるな」
アニ「相変わらず戻ってくる気配がないね…アイツ、腹弱かったっけ?」
ライナー「さあなぁ…だが、2個も食えば結構クるんじゃないか」
アニ「フッ、貧弱な…私なら一日3個でもいけるよ」
ライナー「俺は先日5個食ったぞ」
アニ「一日にアイスを何個もバクバク食べるなんてバカじゃないの?」
ライナー「なんてきれいな手のひら返しだ。呆れを通り越して感服するぜ」
ベルトルト「ただいま…」ガチャ
ライナー「おう、おかえり。もう平気そうか?」
ベルトルト「うん…なんとか」
アニ「…ベルトルト、一日に最高でアイス何個食べたことある?」
ライナー「ほう、俺に負けたのがそんなに悔しいか?」ニヤ
アニ「うるさい。…で、何個?」
ベルトルト「え?うーん…10個かな」
ライナー「10個!?」
アニ「…桁一つ間違えたんだろ」
ベルトルト「ひいふうみい…ううん、10個で間違いない。昨日の事だからはっきり覚えてるよ」
ライナー「前日に10個…そりゃ、腹壊してもおかしくはねえな」
アニ「一日に何個も食って…本当バカみたい」
ベルトルト「ごっ、ごめん…?」
ライナー「ビリが相当悔しいか。おーよしよし」
アニ「ふん…」
-
- 46 : 2014/08/20(水) 18:24:12 :
-
アニ「大体さ、アンタ達がおかしいんだ」
ベルトルト「うん…?」
アニ「同じ環境で育ってるはずなのに…なんだい、その規格外のデカさは」
ライナー「日頃の行いが良いから、神様がそれに見合うだけの身長をくれたのかもしれん」ハハ
アニ「…」ヒュッ!
ライナー「おっと危ねえ!…なんだ、今のはハイキックか?久しぶりに見たな」サッ
アニ「チッ…」
ライナー「その技、『身長差で足が届かないから』とかいって3年前に封印したんじゃなかったのか」フッ
アニ「…ベルトルト、さっきの助言はこれが狙いだったのかい」ギロ
ベルトルト「ち、違う!決してアニに恥をかかせるつもりはゴフッ」
アニ「ベルトルトは策士だった…」フ-…
ライナー「おいおい、身長ごときで過敏に反応し過ぎだろゴフッ」
アニ「ライナーはただのバカだった…」フ-…
-
- 47 : 2014/08/20(水) 18:25:06 :
-
ライナー「な、何故身長に異常なこだわりを見せるんだお前は…」
アニ「異常?心外だね」フン
アニ「私みたいな低身長の人間は、皆この感情を持ち合わせてるよ」
ライナー「ええ、そうかぁ?…」
ベルトルト「…(少なくとも、格闘術を駆使して八つ当たりしてくる人はアニくらいだと思う)」
アニ「デカブツには分からないだろうね…この、低身長の憤りが!」ドンッ
ベルトルト「ひっ」
ライナー「…あー、その体勢…ベルトルトに壁ドンしたのか?」
アニ「ご名答。…どうだい、身長差が開きすぎて壁ドンに見えないだろ」
ベルトルト「アニの目の前にあるの…僕の胸だしね…」
-
- 48 : 2014/08/20(水) 18:26:38 :
-
アニ「くっ、壁ドンの一つさえまともに出来ないなんて…」ギリギリ
ライナー「安心しろ。女子が壁ドンをやる機会なんてそうそう無い」
ベルトルト「り、理想はどれぐらい欲しいの?」
アニ「2m」
ベルトルト「2m!?」
ライナー「ぶっ!…に、2m級の女子なんて見た事も聞いた事もないぞ?」
アニ「世界のどこかには居るだろ」
ベルトルト「そこまでいくと、なんていうかもう…巨人じゃないか…」
アニ「その巨人にあと8cmでなれるアンタはなんなの?」ドンッドンッ
ベルトルト「ひっ!ご、ごめんなさい!ごめんなさい!」ビクビク
ライナー「…」
ライナー「…喜べ、アニ。壁ドンに身長は関係なさそうだ」
アニ「え、そうなの?」
ライナー(脅しとして使う分にはな)
ライナー「身長じゃなくて、大事なのは雰囲気みたいだ」
アニ「雰囲気ねえ…」
アニ「ベルトルト、手本にやってみせて」
ベルトルト「えっ…」
-
- 49 : 2014/08/20(水) 18:34:02 :
-
ベルトルト「…」ドンッ!
ベルトルト「こっち見ろよ…」
アニ「…」
ベルトルト「…」
ライナー「…なあ」
ライナー「俺を相手役に選んだのは配役ミスじゃないか…」
アニ「だって私がやったら行為を客観的に見れないし」
ベルトルト「うう、いやに身長差がマッチしてるのが物悲しい…」
アニ「ベルトルトさ、もうちょっと台詞付け足してくんない?雰囲気作りのために」
ベルトルト「え、えーと…」
ベルトルト「てめえ、どこ中だコラ?」ドンッ
ライナー「ああ?やんのかコラ?」
アニ「ふーん…よく分かんないけど、ガン飛ばせばいいみたいだね」
ライナー「…(何かがおかしい気がする)」
-
- 50 : 2014/08/20(水) 18:38:18 :
-
…ポツポツ
アニ「…あ、雨だ」
ベルトルト「本当だ…曇ってないのに不思議だね」
ライナー「そういや、昼近くににわか雨が降るって天気予報で言ってたな…」
ベルトルト「あー…だからか…」
ザアアァァ…
アニ「…きれいだね」
ライナー「おー…」
ライナー「って、ゆっくりしてる場合じゃねえ!」ガタッ
ベルトルト「え?」
ライナー「お前ら、洗濯物入れるの手伝え!」
アニ「えー、かったるい…」
ライナー「バカ!お前の濡れた服も一緒に干してあるんだぞ」
アニ「ちょっと!それを早く言ってよ!」ガタッ
ライナー「文句を言う暇があったら、早く庭に出て取りこめ!」バタバタ
-
- 51 : 2014/08/20(水) 18:42:00 :
-
ベルトルト「はー…これで全部?」
ライナー「おう。ご苦労さん…よっと」バサ
アニ「チッ、今頃晴れてきやがった…」
ライナー「また外に干し直すのは面倒だな…もう部屋干しでいいか」ハァ
ベルトルト「…ねえ二人とも、見て」
アニ「ん?…あ、」
ライナー「おっすげえ…虹だ」
ベルトルト「…小さい頃、虹を見るたんびにすべり台みたにすべってみたいって思ってたな」
ライナー「はは、ずいぶん可愛らしい願望だな」
アニ「私は虹の根元に金銀財宝が埋まってるって聞いて、いつか物にしたいと思ってたよ」
ライナー「ずいぶんがめつい願望だな…」
アニ「ちなみにこの情報提供者はお父さん」
ライナー「ああ…アニのがめつさは父親譲りか」
ベルトルト「こら、ライナー!失礼だろ」ボソボソ
アニ「今度、お父さんにライナーがそう言ってたって報告しとくよ」
ライナー「悪い、冗談だ。今のは無かった事にしてくれ」
-
- 52 : 2014/08/20(水) 18:48:42 :
-
アニ「…げ、噂をすれば…」ピロリロ
ベルトルト「どうしたの?」
アニ「お父さんからメール」スッ
ライナー「ほう…親父さんはなんて?」
アニ「…今日の稽古が済んでないのに遊びに行くなってさ。チッ、めんどくさい」
ライナー「稽古サボって来てたのかお前…」
ベルトルト「つまり、もう帰っちゃうんだ」
アニ「ああ。このままサボってたらきっと飯抜きだからね」ガタ
ベルトルト「じゃあ僕も帰ろうかな。お昼食べたいし」ガタ
ライナー「よし分かった、玄関まで見送ってやろう」ガタ
-
- 53 : 2014/08/20(水) 19:52:45 :
-
玄関
ライナー「濡れた服、この袋に入れといたからな」ゴソ
アニ「どうも」ガサ
ライナー「あ…お前が買ってきた肉、あれどうすんだ?めちゃくちゃ余ってたぞ」
アニ「いいよ置き土産で。この暑さの中、持ち帰ってもダメになるだろうし」
ライナー「そうか、ならありがたく貰っておく。…ベルトルト、靴紐はちゃんと結んであるか?」
ベルトルト「うん、多分大丈夫」
ライナー「本当かよ…」
アニ「…母親みたいに甲斐甲斐しく世話するね、あんた」
ライナー「コイツ、靴紐ほどけても気付かずに歩いてすっ転ぶから危険なんだ…アニも注意して見てやってくれ」
アニ「だから母親かっての」
-
- 54 : 2014/08/20(水) 19:56:09 :
-
ベルトルト「じゃあね、ライナー。バイバイ」ガラッ
アニ「待って…ベルトルト、上の服はどうしたの?」
ベルトルト「…あっ!」
ライナー「やれやれ…おら、忘れ物だぞ」ポイ
ベルトルト「ありがとう…危うく上半身裸で帰るところだった」ゴソゴソ
アニ「しっかりしてよ。変質者と並んで帰るのは勘弁してもらいたいね」
ライナー「まったくだ。上半身裸の男が幼児連れて歩くなんて、洒落にならん」
アニ「…幼児?」
ライナー「ああ。今のお前の格好、普段より余計に幼く見えるんガハッ」
ベルトルト「着れたー」
アニ「じゃ、帰るか。服は洗って明日にでも返すよ」
ライナー「お、おう…」ゲホッ
アニ「それじゃあね」ガラッ
ベルトルト「また午後に来るよ」
ライナー「午後も来んのかよ」
ベルトルト「いいだろ?」
ライナー「まあ構わんが…それよりお前、アニに置いてかれてるぞ」
ベルトルト「えっ…あっ!」
-
- 55 : 2014/08/20(水) 20:27:21 :
公園
アニ(ライナーん家のそばって、道が入り組んでてめんどくさいな)スタスタ
アニ(…迂回するよりこの公園直進した方が早いか)
アニ「お父さん、帰ったらなんて言ってくるかな…はあ」スタスタ
ベルトルト「あ、あんな所に居た…待ってくれ、アニっ!?」ズルッ
ベルトルト「ああっ、しまった!ここでいつの間にかほどけていた靴紐を踏んづけてしまっガフッ」ガサガサッ
ベルトルト「…げほ、植え込みにダイブしちゃった…ぺっぺ」
ベルトルト「はあ、よいせっと」ガサ ガサ カチャ
ベルトルト「…カチャ?」
ベルトルト「なんだろう…まあいいか」スタスタ ググ
ベルトルト「…」ググググ
-
- 56 : 2014/08/20(水) 20:29:16 :
-
アニ「…あれ、ベルトルトが付いて来てない」
アニ「まだライナーんとこに居るのか…ったく、別れの挨拶が長すぎるんだよ」スタスタ
ベルトルト「…」ジッ
アニ「…」
アニ「…なんで女子トイレの前で…膝抱えてるの…」
ベルトルト「チェーン…」
アニ「え、なんだって?」
ベルトルト「ズボンのチェーンが茂みに引っかかって…」
アニ「はあ…情けないないね。そんなの力づくで外しなよ」ガシ
アニ「…」グッ
アニ「…」グッ グッ
ライナー「あー…代わろうか?」
ベルトルト「ラ、ライナー!」
アニ「うわっアンタ居たの?」
ライナー「うわってなんだ、うわって」
ベルトルト「どうしてここに?」
ライナー「お前らが出てった後、入れ違いに帰ってきた母親におつかい頼まれちまってな…」
ライナー「それでスーパーに行く途中、たまたまここを通りかかったってわけだ」
アニ「ベルトルトのことストーキングしてたんじゃないんだね」
ライナー「お前…俺のことなんだと思ってやがる」
アニ「ベルトルトの保護者」
ベルトルト「お母さん助けて」
ライナー「誰がお母さんだ!せめてお父さんにしろ」
-
- 57 : 2014/08/20(水) 20:30:31 :
-
ライナー「…ふんっ」グッ
ライナー「ダメだ、外れねえ。どうしようもできん」
ベルトルト「もっと粘ってくれよ…」
ライナー「もう、かれこれ30分は格闘してるんだぞ…これ以上どう粘れと言うんだ」
アニ「ベルトルトが絶妙に邪魔で引っぱりにくいよね、それ」
ライナー「自分で外す努力はしたのか?」
ベルトルト「したけど…」
アニ「もう一回、自力で思いきり引っぱってみな」
ベルトルト「い、いやだ」
ライナー「は?それはこのまま女子トイレの前に居続けたいという願望と捉えていいのか?」
アニ「うわあ…」
ベルトルト「ちっちが、違くて!」
ベルトルト「自力でやると…その、ズボンが脱げるんだ」
ライナー「そうか。よしやってみろ」
ベルトルト「ライナー、僕の下着に興味があるの?」
アニ「うわあ…」
ライナー「誤解を招く発言はやめろよ…」
ベルトルト「さっきのお返しだ」ベ-
-
- 58 : 2014/08/20(水) 20:32:48 :
- ライナー「ったく、お前の下着なんか誰にも需要ねえんだから…気にせずやれ」
ベルトルト「アニが居るじゃないか」
アニ「ごめん、私にも需要無いんだけど」
ベルトルト「そ、そういう意味で言ったんじゃなくて」
ライナー「アニが女だからって遠慮してるのか」
ベルトルト「」コクコク
アニ「じゃ、後ろ向いといてやるよ」クルリ
ライナー「あっさり解決したな」
ベルトルト「…」
ライナー「ん、まだ文句があるのか?」
ベルトルト「ラ、ライナーも後ろ向いてて」
ライナー「俺にも需要は無いんだが」
ベルトルト「知ってる」
ライナー「じゃ、なんだ?俺のケツが見たいってか」
ベルトルト「そんなわけないだろ…」
ライナー「だったらなん…「恥ずかしいからだ!」
ライナー「あ、あぁ?同性でさえ恥ずかしいって、お前…一体どんな下着を身に付けてくればそうなるんだ?」
ベルトルト「冗談はいいから早くして!」
ライナー「へいへい…」クルリ
-
- 59 : 2014/08/20(水) 20:33:54 :
-
ベルトルト「…」グッ グッ…ビッ
ライナー「外せたか?」
ベルトルト「ごめん、無理そう」
アニ「は?舐めてんの?」クルリ
ベルトルト「わっ!き、急に後ろを向かないでくれ」ゴソゴソ
ライナー「お前の力は群生した枝より貧弱なんだな」
ベルトルト「い、いや外せるには外せるんだ…多分」
ライナー「じゃあ外せよ…」
ベルトルト「それはできない」
アニ「訳を言いな。内容次第で蹴ってやるよ」スッ
ベルトルト「ひっ」
ライナー「暑さで殺気立ってるな」
ベルトルト「さ、さっきズボンの一部が裂けちゃって…このまま引っぱると破けそうなんだ」
アニ「破けてもいいんじゃない」
ライナー「暑さで投げやりになってるな」
-
- 60 : 2014/08/20(水) 21:03:46 :
-
アニ「というか、脱げばいいんじゃないの」
ライナー「なるほど」
ベルトルト「そんなことをしたら僕、変質者の仲間入りじゃないか」
アニ「平気だよ。問題ない」
ベルトルト「えっ…変質者になった僕でも、変わらずに受け入れてくれる?」
ライナー「なる前提かよ…」
アニ「いざって時には他人のフリするから、私達には問題ない」
ベルトルト「ひどい!」
ライナー「容赦ねえな」
アニ「それが嫌ならもう一案あるけど」
ライナー「ほう。そりゃなんだ」
アニ「ライナーを犠牲にする」
ライナー「は」
ベルトルト「よし、それでいこう」
ライナー「こら、せめて内容を聞いてから同意しろ!」
-
- 61 : 2014/08/20(水) 21:05:06 :
アニ「至極簡単だよ。ライナーがズボンを脱いで、ベルトルトに貸してやるのさ。どう?」
ベルトルト「名案だね」
ライナー「待て。それだと俺が変質者になっちまう」
アニ「平気さ。他人のフリするから」
ライナー「お前な、他人事だからって適当な案を出すんじゃない」
アニ「なら、他にどうしろっていうんだい」
アニ「このままベルトルトを置いてけって?」
ベルトルト「そんな、暑さで干からびちゃうよ」
ライナー「誰もそんな事は言ってない。…明日の新聞記事の見出しに『少年B、干物になって発見される』…とか、冗談じゃねえ」
アニ「私もごめんだよ。不味そうだしね」
ベルトルト「不味そう…」
ベルトルト「僕は食用でもなんでもないけど、なんかショックだな」
ライナー「じゃあうまそうだな」
ベルトルト「それは君が一番言っちゃいけない言葉だ」
-
- 62 : 2014/08/20(水) 21:06:11 :
-
アニ「もうジャンケンで決めよう。よし、そうしよう」
ライナー「おい、独断で決定するなよ」
ベルトルト「そもそも、何を決めるんだい?」
アニ「はい、『どっちがズボンを脱ぐか(変質者になるか)ジャンケンデスマッチ』始めっ」バッ
ライナー「は!?」
ベルトルト「嫌なタイトルだ…」
アニ「どうしたの?早くやんなよ、ほら…始めっ」
ライナー「いや、始めって言われてもな」
ベルトルト「いくよー。さいしょはグー、ジャーンケン…」
ライナー「やめろバカ!」ペシ
ベルトルト「てっ」
ベルトルト「な、何するんだ」サスサス
ライナー「どんだけ主体性が無いんだお前は、え?」
アニ「バカはあんただよ。中断させないで早くやりな」ゲシ
ライナー「でっ」
-
- 63 : 2014/08/20(水) 21:12:01 :
-
ライナー「いてて…あっ」
アニ「何?ジャンケンする気になった?」
ライナー「断じて違う!」
ライナー「コホン…これは俺が家からズボンを持ってきて、ベルトルトに貸してやれば解決するんじゃないか」
ベルトルト「な、なんだって…!」ハッ
アニ「その手があったか…!」ハッ
ライナー「妙に演技がかった芝居はやめろ」
ライナー「はあ…じゃあ行ってくる。すぐに戻ってくるからな」タッ
ベルトルト「分かった、いってらっしゃい」
アニ「頼んだよ」
ベルトルト「…はー…よかった、変質者にならずにすんで」ダラダラ
アニ「アンタ、相変わらず汗すごいね」
ベルトルト「ずっと日に当たってるから暑くて…冷や汗もあるけど」
ライナー「戻ったぞー」スッ
ベルトルト「うわっ」ビク
ライナー「お前まで、うわって言うか…」
ベルトルト「ご、ごめん。帰ってくるのがあまりにも早かったから…」
アニ「ていうか早すぎ」
ライナー「俺ん家の前にあるからな、この公園…早いのは当たり前だ」
アニ「ん?…肝心のスボン持ってきてないじゃん。忘れてきたの?」
ベルトルト「ええ、ドジだなあ」
アニ「ドジのベルトルトにドジ呼ばわりされるとは…アンタ終わってるね」
ベルトルト「ね」
ライナー「ベルトルト…お前、さりげなく非難されてるぞ」
-
- 64 : 2014/08/20(水) 21:22:49 :
- 期待してます!!
-
- 65 : 2014/08/20(水) 21:38:11 :
- >>64
アッアッありがとうごさいます!
-
- 66 : 2014/08/20(水) 21:39:05 :
-
アニ「残念だったね、ベルトルト」
ベルトルト「へ?」
アニ「ライナーが替えのズボンを持ってこないばっかりに、アンタの人生がここで幕を閉じるなんて…」
ベルトルト「僕の人生が…終わる?」
ベルトルト「だったらせめて男子トイレの前でくたばりたかったな…」ウ-ン
ライナー「物騒なこと言うなよ…二人とも、早合点はよくないぞ。俺はズボンより良い物を持ってきてやったんだから」
ベルトルト「というと?」
ライナー「枝切りバサミだ。これで枝を切ればチェーンを外せるだろ?」シャキン
アニ「アンタがそれ持ってると、なんだか犯罪者に見えるね」
ライナー「失礼なことを言うな!…自分でも、通行人に危険人物と間違えられないか冷や冷やしたが」
ベルトルト「枝切りバサミなんて持ってたんだ」
ライナー「ああ、園芸やってるからな」
アニ「ライナーが…園芸…?」ゾワッ
ライナー「ちなみに嗜んでるのは母親だ。安心しろ」ジャキッ パキパキ
ベルトルト「わっ…あ、取れた!」ガサガサ
ライナー「ふー…よかったな。これで帰れるぞ」
ベルトルト「うん。大義であった」
ライナー「そういう時はお疲れ様でしたって言おうな」
-
- 67 : 2014/08/20(水) 21:54:16 :
アニ「じゃあ…さっさと解散しない?ここ、日向だから日光が直射して刺さるんだけど」
ライナー「刺さるのか…」
ベルトルト「凶器だね」
アニ「おかけで死にそうだよ」
ベルトルト「死因、日差し…」
ライナー「嫌な死因だな」
アニ「ほら、ベルトルト早くー」スタスタ
ベルトルト「あ、はーい…またね、ライナー」スタスタ
ライナー「ああ、またな」
ライナー「…あ、待て!そういやお前、靴紐がほどけて…」
ベルトルト「わあっ!」ズテン
アニ「ちょっ…唐突に抱きついてんじゃないよ、このおバカ!」ゲシッ
ベルトルト「あうっ」
ライナー「…手遅れだったか。すまん、ベルトルト」
-
- 68 : 2014/08/20(水) 22:32:54 :
ジリジリ…
アニ「…暑い」テクテク
ベルトルト「今、一番暑い時間帯だしね」テクテク
アニ「あと誰かさんが抱きついてきたせいで無駄な運動しちゃったから」
ベルトルト「う…それなら徒歩はやめて電車で帰らない?涼めるよ」
アニ「電車か…良いね、のった」
ベルトルト「電車だけに?」
アニ「…」
ベルトルト「…ごめん」
-
- 69 : 2014/08/20(水) 22:43:17 :
…………
……
プルルルルル…
ライナー「お、電話か…へーい」ガチャ
ライナー「もしもし…ベルトルト?…ああ、俺だ。そんなに慌ててどうした」
ライナー「…二人して電車で寝過ごして、見知らぬ駅に着いただって?」
ライナー「そんなの駅員に助けてもらえばいいだろ…え?金が無い?」
ライナー「分かった分かった、迎えに行ってやる。…そこを動くなよ」
ライナー「…」ガチャ
ライナー「はあーっ…これだからあいつらは…」
その後、ライナーは無事二人を救助し、アニは稽古をバックれた。
おしまい
-
- 70 : 2014/08/20(水) 22:47:32 :
一日どころか半日もいかなかった気がするなゲフンゲフン
ズボンのチェーンは実話です。ヒイラギに引っかけて死ぬかと思いました。枝切りバサミを持ってきてくれたおじさんありがとう
-
- 71 : 2014/08/22(金) 00:18:43 :
- 実話だったか・・・面白かったよ!笑いのセンスあるね!
-
- 72 : 2014/08/22(金) 20:40:06 :
- >>71
お褒めいただき光栄です\(^o^)/
-
- 73 : 2014/10/14(火) 16:55:56 :
- 【立体起動訓練】
ミーナ(うぅ…頭痛い…)ズキズキ
クリスタ「ミーナ。顔色悪いよ?大丈夫?」
ミーナ「うっ、うん!平気平気!それより私達遅れてるよ!早く行こう!」
クリスタ「うん…」(ミーナ…顔が真っ青…大丈夫かな?)パシュ
ミーナ(ばれてないよね?)パシュ
マルコ「ジャン!遅れてるよ!早く!」パシュ
ジャン「やっべぇ!点数落とされる!」パシュ
ミーナ「うっ‼︎」ズキン‼︎
ミーナ(何これ‼︎今までとは違う痛み!)パシュー…
ジャン(ミーナ⁉︎何やってやがる!)
ミーナ(あれ?私、落ちてるのか…多分もうすぐ地面で…)
ジャン「ミーナ‼︎」
ガシッ‼︎
ミーナ「⁉︎」
ジャン「大丈夫か⁉︎」←お姫さまだっこ
ミーナ「じ…ジャン…あの…///」真っ赤
ジャン「?…うおっ‼︎何やってんだ、俺は!///」真っ赤
クリスタ「きゃー!あのジャンがお姫さまだっこだって!ステキ!」
ユミル「ダハハハハ‼︎ お…お…お姫さまだっこ…って‼︎」
マルコ(ジャン…憧れるなぁ)
ザワザワ
ジャン「うっせー!ってミーナ‼︎お前顔真っ青じゃねぇか‼︎」
ミーナ「あ…ちょっと頭痛くて…あはは…」
クリスタ「ジャン!ミーナを医務室へつれていってあげて」
ジャン「ああ」
【医務室】
ジャン「ミーナ、安静にして寝てろよ」
ミーナ「うん…」
ジャン「じゃ、お大事に」ガチャ
バタン
ミーナ「…」
ーーーーーーーー
ジャン『大丈夫か⁉︎』
ーーーーーーーー
ミーナ「〜!///」真っ赤
ミーナ「ジャン…かっこよかったなぁ…」
夜【食堂】
サシャ「ミーナ、大丈夫でしょうかね」
クリスタ「顔色悪かったもんね」
ユミル「あいつが体を壊すなんてめずらしいな」
ハンナ「明日までにはよくなるといいね」
クリスタ「うん…」
朝【食堂】
ミーナ「おっはよー‼︎」
クリスタ「ミーナ‼︎」
サシャ「もう大丈夫なんですか?」
ミーナ「うん!このとうりピンピンしてるよ!」ニコッ
クリスタ「よかったぁ」
ユミル「こいつ、ずっと心配して、夜には泣いてたんだぞ」
クリスタ「ユミルー!言わないでよ!」
ミーナ「そうなの⁉︎クリスタありがとー!」
クリスタ「ううん、別にたいしたことしてないんだし!」
マルコ「おはよう」
クリスタ「あ、マルコ!おはよう」
サシャ「おはようございます!あの、そのパァン食べないんだったら…」
マルコ「食べる!」
ミーナ「マルコ!おはよー!」
マルコ「あ!ミーナ!よかった。元気になったんだね。」
ミーナ「うん!」
ジャン「マルコ!なんで起こしてくれないんだよ!」
ミーナ(ジャン!///)ドキッ
ジャン「お!ミーナ!もう平気なんだな」
ミーナ「う、うんっ!///」もじもじ
クリスタ(ミーナ?なんか様子が…)
ジャン「ミーナ?顔赤いけど、熱でもあるんじゃねぇか?」デコピタ
ミーナ「‼︎平気です〜!///」ダッシュ!
クリスタ「ミーナ⁉︎どこ行くの⁉︎じゃあまた後でね!」ダッシュ!
マルコ「女子ってあんなに速く走れるんだ…」
ジャン「それにしても、ミーナどうしたんだろ…」
ミーナ「はぁ、はぁ」
クリスタ「待って!ミーナ!」ガシッ
ミーナ「はぁ、はぁ」
クリスタ「ミーナ!どうしたの?どうして逃げたの?ちゃんと話してくれないとわからないよ。ね?」
ミーナ「うん…」
ミーナ「あのね…なんかジャンをみてると胸が苦しくて…目を合わせられないの」
クリスタ「そうなの…それって、ジャンを好きってことじゃないのかな?」
ミーナ「え⁉︎」
続く
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