この作品は執筆を終了しています。
エレン「また…きた……。…終戦記念日が……。」
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- 1 : 2014/08/12(火) 15:39:55 :
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8月15日は何の日か知っていますか?
そうです。終戦記念日です。
69年前の出来事。後世に語り継ぐために。
これが初投稿です。
文才がないので文が変になるところもあると思います。温かい目でみてください。
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- 2 : 2014/08/12(火) 15:53:18 :
- 頑張ってください
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- 3 : 2014/08/12(火) 15:54:46 :
- ≫2ありがとうございます!
では始めたいと思います
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- 4 : 2014/08/12(火) 15:55:32 :
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- 5 : 2014/08/12(火) 15:55:51 :
- ジリジリと太陽が照りつけるような夏。
この季節は私にとって、とても特別だ。
………
あいつらは元気かな?
また…
また…来た。
「終戦記念日…が……。」
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- 6 : 2014/08/12(火) 15:58:06 :
ーー終戦記念日
この日がそう呼ばれるようになったのは65年前のこと。
その日までシーナ帝国とシガンシナ国は12年に渡る大規模な戦争をした。
きっかけは政府間でのトラブル。
シーナ帝国の王、ダリスは我田引水の法律を定めた。
シーナ帝国憲法である。
この憲法は完全なる非民主主義で
軍国主義であった。
この憲法は20年前に制定された国連憲章に反するもので
今すぐにでも改正させなければならなかった。
そして、この憲法を改正させようと国連を代表して会談を望んだのが
シガンシナ国の大統領、エルヴィンスミスである。
この会談は前半5日間、後半6日間の長期的な会談であった。
前半は両方、友好的に会談を進めたものの
後半はシーナ帝国王、ダリスがシガンシナ国の問題点を指摘、罵倒し、交渉は決裂。
そして1ヶ月後の12月、最悪の結果を生む戦争が始まった。
それが
ーー12年戦争
である。
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- 7 : 2014/08/12(火) 16:02:10 :
カーン…カーン……
エレン「お!」
エレン「英雄の凱旋だ!」
エレン「行くぞ!!」
エレン「ミカサ!!!」
ミカサ「わっ!え、エレン…」
戦争が始まって間もない頃。
ここはシガンシナ国の田舎にあるとある街。
ここに2人、9歳の少年少女がいた。
彼の名を、エレンイェーガー。
彼女の名を、ミカサアッカーマン。
エレンイェーガーには特別優れたことはないが
ミカサには"数十分先までの未来が見える"という能力があった。
しかし彼女の能力は自由に使えるという利便性はなく
時たま未来が見える、というものだ。
しかし、彼女を含め、そんな能力を使える者がこの世に存在するとは
誰も気づいていなかった。
そして、
未来この2人が世界を変えることは
誰も、まだ知らない。
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- 8 : 2014/08/12(火) 16:15:21 :
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- 9 : 2014/08/12(火) 16:16:56 :
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ザワザワ
エレン「ハァ…ハァ……。」
エレン「ク、クソ…人垣で見えねぇ…」
エレン「た、高いところはないか…?」
ミカサ「高いところ?」
ミカサ「その木箱の上とかは?ちょうどいいと思うよ。」
エレン「お!木箱の上か!サンキュー!」ダンッダンッ
エレン「お、おーい!」
エレン「へ、兵隊さーん!」
エレン「お、おかえ…りな…さ……」
エレン「………え…?」
ミカサ「エレン、なにが見えた?」
ミカサ「…エレン?」
エレン「…………。」
ミカサ「ねぇ、エレン。みんななにしてるの?」
エレン「……。」
ミカサ「ねぇ…、エレンったら……。」
ミカサ「もういい!私も登る!」
ミカサ「なんでエレンは固まってるのよ…………え……?」
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- 10 : 2014/08/12(火) 16:34:57 :
-
2人が見た光景は、9歳にしては早かったのかもしれない。
2週間前には確か200人以上いたはず。
全員は帰って来れない、
そう思ってはいた。
でも、まさか、これしか帰って来れないの?
行く時はここを通り過ぎるのに20分くらいかかってたはず。
なのに……2分も…かかってない…。
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- 11 : 2014/08/12(火) 17:36:59 :
- オイオイ、ナンダヨコノアリサマハ…
ホントダヨ、ナンダヨコレ……
シーナテイコクノテイサツニイッタダケデコレカヨ…
コレジャアオレタチノゼイキンヲドブニステテルヨウナモンジャナイカ…
エレン「……!」ギリッ
エレン「くっ!」ゲシッ
「痛っ!!」
エレン「ふ…ざけんなよっ!兵隊はな…兵隊はな…」
エレン「この国を守るために行ったんじゃないのかよ!」
ミカサ「!」ビクッ
「こんのクソガキ…」
ミカサ「……」ダダダダッ
エレン「ふざけんなよ!」
「まて!ガキっ!」
ーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ミカサ「ねぇ、エレン…。」
エレン「ん?なんだ?」
ミカサ「エレンは…」
ミカサ「エレンは…兵隊に…なるの?」
エレン「そりゃぁあたりまえだろ!」
エレン「兵隊になって、シーナ帝国の奴らをぶっ飛ばすんだ!」
ミカサ「……。」
エレン「見てろよ…シーナ帝国め…。」
ミカサ「兵隊は…」
ミカサ「兵隊は…辞めた方がいい……。」
エレン「…!」
エレン「み、ミカサ!!」
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- 12 : 2014/08/12(火) 21:08:23 :
エレン「お前まで、そんなこと言うのか!?」
エレン「どいつもこいつも…」
エレン「……ッ!!」
ミカサ「え、エレン…お、おちつい…て……」
エレン「うるさい!」
エレン「俺は……俺は…」
ミカサ「…………」
エレン「くそッ!」ダッ
ミカサ「え、エレン……」
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- 13 : 2014/08/12(火) 21:20:18 :
エレン(なんで…なんで………)
エレン(わかって…くれねぇんだよ……)
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- 14 : 2014/08/12(火) 21:21:01 :
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- 15 : 2014/08/12(火) 21:22:03 :
エレン「ただいま……」
「おかえり、エレン。」
エレン「………。」
「いま、ご飯できたよ。すぐ食べるだろう?」
エレン「うん。腹減った。」
「あ、ミカサはどうしたの?」
エレン「…う……。」
「もしかして!」
「……まぁた喧嘩したの?」
エレン「…!」ギク
エレン「い、いや!してない!」
「……。」
「…はぁ……」
「したのね?」
エレン「だ、だから…してないって…」
「したのね?」ズイ
エレン「……う…………。」
エレン「……うん…。」
「ほらね?」
エレン「……。」
「ほら、はやくミカサ…連れて来なさい!」
エレン「わぁったよ…。」
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- 16 : 2014/08/12(火) 21:36:29 :
エレン「ミカサァー!どこ行ったァー?」
エレン「ミカサァー!ミカサァー!」
エレン「ミカサァー!ミカサ…!」
エレン「ミカサ!!」
エレン「おいミカサ!しっかりしろミカサ!!」
ミカサ「ゔぅ…」
エレン「どうした!?ミカサ!?」
ミカサ「え、エレン…。……頭が……。」
ミカサ「頭が……い、痛……い…」
ミカサ「…ハァ……ハァ…………。」
エレン「ど、どうしよう…。」
エレン「と、とりあえず、家へ運ぶぞ!」
エレン「せーの!」ヨイショ
エレン「ミカサ!しっかり…しっかりしろ!!」
人通りが少ない道でミカサは
頭を抑えながら倒れていた。
頭を抑える彼女は
苦しそうで
辛そうだった。
しかし、この痛みは
エレンの背中に背負われていた時…
いつの間にか収まっていた。
ミカサは1人…
夢を見ていた。
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- 17 : 2014/08/12(火) 21:43:43 :
ーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーーー
ーー
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- 18 : 2014/08/12(火) 21:57:41 :
-
ーーーーー
おい。グリシャイェーガー。
な、なんだ!お前らは!?
警察だ。貴様に逮捕状が出ている。来い。
た、逮捕状!?何のことだ!?
とぼけるな!!
おい!お前ら!
こいつを連行しろ。
ハッ!!
…おい!!俺は……俺はなにもしていない!!!
おい!カルラ!!エレン!!
ミカサ!!!
………ミカサ!!!
ーーーーーー
"ミカサ"
その声だけがなぜかくぐもって聴こえた……。
そして…
なんだろう…この感覚……。
不思議だな…。
体が…軽い……。
何処へでも飛んで行けそうだ。
でも何処かへ行くわけにはいかない。
私は……エレンを守らなきゃ…。
エレンを…。
エレン……を?
あ……エレン!
ミカサ「エレン!!!!」ガバッ
エレン「え!?」ビクッ
ミカサ「……え?」
ミカサ「あ、あ…。」
エレン「どうしたんだ?急に大声だして…?」
ミカサ「い、いや……」
ミカサ「なんでもない……。」
ミカサ「ごめんなさい…。」
エレン「な、なんで謝る!?」
ミカサ「え、あ、あ…」
ミカサ「ご、ごめんなさい!」
エレン「……。」
エレン「ぷぷっ…」
ミカサ「………///」
ミカサ「え、エレン///」
ミカサ「なんで笑うの!」
エレン「え、あ、ああ、悪い悪い。」
エレン「ミカサが…ミカサが……ぷぷっ!!」
ミカサ「え、エレンの……」
ミカサ「……バカ!」
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- 19 : 2014/08/12(火) 22:25:01 :
- エレン「ば、バカとはなんだ!バカとは!」
ミカサ「だって…だって……」
ーーーガチャ
「失礼する。」
エレン「はい?」
エレン「どちら様でしょうか?」
「警察だ。グリシャイェーガーに用があって来た。」
ミカサ「…え……?」
エレン「警察!!」
エレン「母さぁーん!警察の人だってー!」
カルラ「はいはい、今行くね…」
カルラ「…って……!!」
「奥様でしょうか?」
カルラ「そ、そうです……けど…なにか…?」
「ちょっと…グリシャさんに用があって…来たんですがね……」ニヤ
ミカサ(あの人、今…笑った気がする…。)
「今ご在宅でしょうか?」
カルラ「だ、旦那に用ですか…。」
カルラ「今、いないんですが…」
カルラ「帰ってくるのは…何日かかかりますよ…」
「そうですか…。」
カルラ「はい。」
「"例の……一件で、ですか?」
カルラ「!」ゾクッ
「待たせてもらいますよ。」
「何日でも。」
カルラ(……やばい!)
カルラ(早く…あの人に伝えないと!)ダッ
「ちょっと奥さん、どこへ行くんです?」
カルラ「え…」
カルラ「ど、どこって……」
カルラ「だ、台所…に……」
「行ってはダメです。ちょっと待っててください。」
カルラ「そ、そんな!?!?」
「お前ら、調べてこい。」
ハッ!
カルラ(そんな……)
カルラ(嘘……でしょ………。)
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- 21 : 2014/08/13(水) 11:40:50 :
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- 22 : 2014/08/13(水) 11:43:58 :
-
結局、グリシャは屋根裏部屋にいたところ…
警察によって見つかってしまった。
「午後4時28分。グリシャイェーガー。治安維持法無視により逮捕する。」
グリシャ「待て!俺は、俺はなにもしてない!!」
「……は?」
「戦争反対という本を出しててもか?」
グリシャ「…う……。」
「…はっ!」
「ほら!さっさと来い!」
グリシャ「………くそっ!…」
グリシャ「カルラ!!エレン!!ミカサ!!!」
グリシャ「しっかり、生き延びろよ……」
カルラ「……あぁ………。」
エレン「そ、そんな……。」
ミカサ「………。」
ミカサ「………グリシャ……さん……。」
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- 23 : 2014/08/13(水) 15:14:07 :
この時代のシガンシナ国には戦時中の日本と同じ、治安維持法なるものが制定されていた。
治安維持法は、社会の秩序を乱す行為を行った者を徹底的に抹殺する、という法だ。
そのため、国民は戦争に反対することができないのだ。
グリシャは「戦争反対」という本を出版していたため、警察に目をつけられ、逮捕されたのである。
この治安維持法は国家に不都合なことをした者も捕まえられるため
この12年戦争が開戦される前まで、国連はこの法を問題視していた。
しかし、戦争が始まり、シガンシナ国は国連側の代表であるため
戦争中はなにも言えなくなってしまった。
国連側は「戦争が終わったら」と考えていた。
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- 24 : 2014/08/13(水) 15:17:13 :
そして治安維持法に逆らった者は警察が連行した後、秘密警察に引き渡される。
そして…
拷問にかけられる。
その拷問から帰って来た者はいない。
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- 25 : 2014/08/13(水) 15:30:20 :
ーーー6年後
ついにエレンは陸軍士官学校か、海軍兵学校などの学校に入学できる条件を得、試験を受けた
しかしこれらの学校は、入学希望者が多数殺到し、
エレンは試験に落ちてしまった。
エレンは仕方がなく、高等学校へ入学した。
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- 26 : 2014/08/13(水) 15:40:21 :
エレンが高等学校の試験を受けたころ、ミカサは工場で働いていた。
少ない賃金だった。
さらに、労働条件は劣悪で睡眠は5時間未満、食事時間も30分、その他2時間、それ以外は労働と大変厳しかった。
しかしそんな労働条件でもミカサはくじけなかった。
エレンのためだったから。
そんな中、ミカサは
「カルラが栄養失調で亡くなる。」
という夢を見た。
きっと疲れすぎて変な夢でも見たのだろうと気にせずにいたが、
その日の夜、速達で手紙が届いた。
「カルラ、栄養失調のため、病死。」と
そうかいてあった。
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- 27 : 2014/08/13(水) 20:33:15 :
ミカサは工場長に外出届を出し、急いで自宅へ向かった。
自宅にはエレンがすでに着いていた。
私たちには親戚はいない。
ので私たちだけで火葬をしよう。
エレンは泣いていた。泣きじゃくっていた。
私も泣きたかった。けど…泣けなかった。
私たちを育ててくれたカルラおばさん。
そして、6年前に警察に連行されたまま帰ってこない、グリシャさん。
どうして?
私は…
2人の夢を見た後に…
2人とも私たちの前から…
いなくなったの?
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- 28 : 2014/08/13(水) 20:37:16 :
1滴の水が頰をつたう。
雨だ。
この雨のように…
私も
泣きたい…。
これは
蒸し暑い…
快晴の日のことである。
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- 29 : 2014/08/13(水) 20:38:17 :
-
- 30 : 2014/08/13(水) 20:45:28 :
そのあと、立て続けに人々が亡くなっていった。
近所のハンネスおじさん。
ハンネスおじさんは、私たちがおばさんに怒られて外へ出された時に
冷たいお茶をくれた。
そんな優しいおじさんが
戦場に駆り出され…
戦死した。
その連絡を受ける3時間前、私はハンネスおじさんが亡くなる夢を見た。
怖かった。
私は宿舎に住み込みで働いているので葬式には出れない。
悲しい…。
-
- 31 : 2014/08/13(水) 20:51:36 :
ハンネスおじさんの次は…
隣のグンタ兄ちゃんだったなぁ…。
俺はよく、勉強を教えてもらったな…。
そんな本物の兄貴のような存在であるグンタ兄ちゃんが…
戦場にいって…
撃たれて死んじゃったんだもんな…。
兄ちゃん…
本当に……
大切な人が……
どんどん死んでいく……。
こんなの……耐えられねぇよ…,
そして…
俺も……
そろそろ戦争に行くのかな?…
教えてくれよ…
兄ちゃん……!
ミカサと……
ミカサと、離れたく……
ねぇよ!!!
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- 32 : 2014/08/14(木) 11:42:40 :
そしてエレンは戦場に駆り出され…
エレン自身も死を覚悟した。
しかし、8月15日、終戦。
2週間後にエレンは
自宅に帰ってきた。
戦争はシガンシナ国の圧倒的勝利。
シーナ帝国は為す術もなく、降伏した。
シーナ帝国は国連の指導のもと
憲法を改正し、超民主主義国を目指した。
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- 33 : 2014/08/14(木) 12:08:09 :
しかし両国とも多大な被害を受け、多くの国民が亡くなった。
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- 34 : 2014/08/14(木) 12:10:03 :
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- 35 : 2014/08/14(木) 12:11:09 :
ーーー現在
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- 36 : 2014/08/14(木) 12:22:51 :
エレン「ミカサ…。」
ミカサ「なに、エレン?」
エレン「明日は、終戦記念日…だな。」
ミカサ「あ!」
ミカサ「そうね。」
エレン「この前、ハンジ大統領と話したが……」
エレン「いい人だったよ。」
ミカサ「そう。良かったわね。」
エレン「うん。」
ミカサ「そういえば、戦争反対の本、受賞できそう?」
エレン「あー。できそうだよ。」
ミカサ「エレンの本が受賞なんて、、、」
ミカサ「夢みたいだな。」
エレン「はは。でも、あの本は俺の本じゃないよ。」
エレン「父さんの本、だからね。
ミカサ「………ふふ。」
ミカサ「そうね。」
「………」
エレン「さて、孫の顔を拝んだら」
エレン「終戦記念のスピーチに行ってくるよ。」
エレン「国民代表で。」
ミカサ「うん。行ってらっしゃい。」
エレン「おう。」
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- 37 : 2014/08/14(木) 12:27:10 :
-
- 38 : 2014/08/14(木) 12:27:27 :
「あ、父さん!母さん!」
「おじさん…おばさん!」
「あ、あなたたち!」
「元気だったか?」
「そりゃもちろん!」
「ダメな子達ね…。」
「あれだけ生きろって言ったのに…。」
「ふふ…ごめんなさい……。」
「エレン、スピーチ、良かったわよ。」
「そ、そうかな?」
「うん、とっても。」
「……よかった。」
「ミカサ、大好きだよ。」
「私も。」
「……」
「2人ともイチャついちゃって…。」
「じゃあ私達も……キャッ!」
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- 39 : 2014/08/14(木) 12:28:02 :
「良かった。」
「一緒にいれて。」
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- 40 : 2014/08/14(木) 23:37:33 :
- グループで一緒に話したい
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- 41 : 2014/08/14(木) 23:40:39 :
- マスメディアを過信するなよ
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