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【ACfA】壊し尽くした答えの果て

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  1. 1 : : 2014/08/11(月) 16:05:15
    PS3用ゲーム ARMORED CORE for AnswerのSSです。主人公視点(名前はリンクス)で進みます。一部ネタバレがありますのでゲーム未プレイの人はプレイしてから見ることを強くお勧めします。
    一人称・性格など勝手な判断で書き進めています。また都合に合わせて多少設定等を変えています。ご了承を。
    更新は遅めです。
  2. 2 : : 2014/08/11(月) 16:39:03
    胸がすくような気持ちだった。

    何も考えずにただ生きていた連中が生き残るために必死になっている様子を想像するとただただ気分が高揚した。爆炎をあげ地に落ちていく飛行物体を見て悦に入っていた。
    ________________________________
    マクシミリアン・テルミドールが持ちかけた革命、人類存続のための戦闘なんて本当にどうでもよかった。汚れきった地上に生まれ、絶望のなかで生き続け、明日を迎えることに必死だった自分にとっては未来なんて本当にどうでもよかった。

    興味があったとするならば、空飛ぶ地球、「クレイドル」維持のための施設「アルテリア」を襲撃するということだった。

    空から見下ろしてる平和ボケしたやつらに対する復讐心、といったところか、そんな感情が満たされた。が、そんなのは少しの間だ。まだ平和のうちに暮らすものが残っていると知って、またも苛立ちを感じた。

    だからあの男の誘いに乗った。食らいついた。後にその男は「悪魔」などと呼ばれたが僕にとっては天使や神のように思えた。あの男はこういった。

    クレイドルを落とす

    最高じゃないか、やろう。「オールドキング」
    ________________________________
    オールド「終わったか。面倒だが、先は長いぜ相棒」
    恍惚としていた僕にオールドキングは声をかけた。
    リンクス「そうだな。まぁそうは言ってもそこまで長くはならないだろうな」
    オールド「フン、大した自信だな。まぁやることやってくれりゃいいさ」

    こうして僕の破壊者としての人生は幕を開けた。だがその後嫌な形で僕の言ったことは的中した。
  3. 3 : : 2014/08/11(月) 16:40:44
    オールドキングの略称がひどいですよね・・・彼のことが好きな人もいるでしょうが、申し訳ありません。
  4. 4 : : 2014/08/11(月) 17:47:35
    ある日のことだ。唐突に連絡が入った。インテリオル社からの依頼だった。アルテリア・カーパルスを占拠せよ、とのことだった。曖昧な物言いしかせず、胡散臭かったが、現場判断ということにした。

    カーパルスにて待ち受けていたものは想定していた防衛戦力ではなかった。罠を告げる冷酷な声であった。

    リリウム「偽りの依頼、失礼しました。あなた方にはここで果てていただきます。理由はお分かりですね?」
    ローディー「まぁそういうことだ。どうせ確信犯なんだろ?話しても仕方ない」
    オッツ「所詮は獣だ、人の言葉も解さんだろう」

    カラードトップが揃い踏みとは。なんとも豪華だ。

    霞「お前とこうなるとはな。残念だが私の蒔いた種だ。刈らせてもらうぞ」

    リンクス「あんたもか。僕の所から居なくなって呑気に過ごしてると思ったが、なかなか面白いことをするんだね」

    挨拶を交わしたその直後だ。チャージを終わらせたコジマキャノンを発砲した。これで一気に仕留めたかったが、流石はトップスと言うべきか。一体のみとなった。

    ローディー「惜しいな、まだ若いというのに」

    リンクス「なんだ、世界のためにはいい人材だった。とでも言いたいのか?どうでもいいんだよね。そういうの。散り際の言葉としてはウザすぎるね」

    霞「・・・ッ!お前には山ほど説教がある。楽しみに待ってろ」

    互いに容赦のない戦闘。戦闘不能に追い込むのが目的ではない。殺すのが目的だ。説教など待つ間も無く来るのだろう。

    オールド「戦争屋風情が偉そうに。選んで殺すのがそんなに上等かね」

    ウィン「殺しすぎる。貴様らは」

    刹那、オールドキングの駆る機体リザに二つのレーザーが刺さるオッツダルヴァとウィン・D・ファンションが放ったものだ。

    オッツ「当然の報いだ。貴様はORCAの名を貶めた」
    ウィン「死んだか。慰めにもならん」

    スパークが飛び、今にも壊れ行く機体であったが、そんな中でも彼は機体を動かし、オッツダルヴァのステイシスを撃破する。これで状況は三対一となった。だが二対一の状況に追い込んでいたとはいえ、痛めつけられた機体を破壊するなど造作もないことだった。肩部から放たれたミサイルが彼女の操るレイテルパラッシュを爆破する。

    回避射撃回避射撃回避射撃・・・単純なことではあるが繰り返せば勝利に繋がる。喰らいながらボロボロで勝つのはアニメくらいだ。自分の師に教わったことを今まさに本人にぶつける。そしてついに・・・

    霞「当然か。私が見込んだのだからな。お前にやられるのも、悪くない。」

    リンクス「フフ・・・さっきの男よりはマシなこと言うね。やっぱアンタは嫌いじゃないよ」

    水の底に没するまで彼女を見送った。

    リンクス「さて、あとは君か」
    リリウム「・・・」

    言葉は聞こえない。だがその距離を取る動きからは恐怖が伺える。

    機体の状況だけなら不利であっただろう。しかし幾多の名雄を葬った腕前、そしてその心の持ちようの差は結果を覆した。

    世界が悪と見なした存在が勝ち、正義が負けた。

    首輪に繋がれた山猫は大いなる力とともに世に放たれたのであった。
  5. 5 : : 2014/08/13(水) 15:00:39
    カーパルスでの一件のあと、企業の僕を見る目が変わった。邪魔者として扱われていたのが、「脅威」として認識されたとでも言うべきか。なり振り構わず僕のことを排除しようとするような動きが見れる。

    カラードのトップクラスを撃破した存在。大虐殺の実行者。各社はいまの僕をうち倒せば、最強の称号と正義の名が手に入るとカラード傘下の者たちを扇動し僕の元へと仕向けるようになった。

    別に逃げる意味はない。だからこそ挑まれた戦いは全て受けた。今日もまた金目当てか、名誉のためか、最強の座を欲してか、はたまた正義のためか、僕に挑む者が来たようだ。

    ネクスト3機か。1人では厄介だな。まぁ仕方ないよな。まずは一機確実に仕留めるとするか。

    重火器の支援型タンクに急加速し接近、ブレードで撃破。二対一なら何度か経験はある。腕もその時の相手よりは下だ。軽量タイプの機体が接近してくる。コア付近の光から察してアサルトアーマーで一気にダメージを与えるつもりのようだ。タイミングを合わせて後ろに飛ぶ。相手の追撃、ライフルによる攻撃が来る。割と射撃の腕はいいようだ。だが、回避は対したことはなさそうだ。

    リンクス「全く。回避出来ないならリスキーな攻めはするもんじゃないだろ。分からんもんかね?そういうの」

    お返しにと背部のミサイルを浴びせると単調な動作でヒョコヒョコと動き回る。

    リンクス「なかなか変わった反復横跳びだねぇ。うん面白い面白い。」

    動きが読めれば速さがどれほどあろうが倒すのは楽だ。ブレードを構え接近する。が、残る一機の砲撃に阻まれる。何もしてこないものだから忘れていた。面倒だなぁ、と思いならがらライフルを構える。

    こっちはヘタクソな操縦とは無縁のいい動きをする。だが慎重すぎると言ったところか。接近に対して撃てばいいものを後退する。後回しでいいか、と思い軽量機に集中。ミサイルのダメージもかなり効いているようで落ちる寸前だ。

    本気、出しますか。と小さく呟く。オーバードブースターを起動し急加速、接近する。すれ違いざまにブレードを構え、振るが直線動作で行えばやはり避けられる。ブースターを切り反転、すぐさまライフルを撃ち撃破する。

    もう一方はもはや見当たらない。どうやら逃げたようだ。

    リンクス「つまんねぇなぁ・・・」

    刺激的にやろうぜ、とはオールドキングが言ったことだ。だが今となってはそんなものはない。別に求めていたわけではないが、何かをする上で動機、理由は欲しくなる。その理由を適当に考えつつリンクスは飛び去って言った。
  6. 6 : : 2014/08/26(火) 22:29:27
    寝て起きれば目が覚める。当たり前のことだ。このフレーズそのものが冴えないギャグであるかのように。リンクスは当たり前のように冴えない目覚めを迎えた。傭兵として過ごしていた頃には考えられないような、規律の模範などには決してなれない遅い目覚めだった。

    それもそのはずだ。企業連の仕向けた功名目当ての他のリンクスやACパイロットはここ数日前から激減した。要するにすることがないのだ。血の気の多いものは倒し尽くしたかのように、緊急の依頼を受けただけの自分が生き残ること優先のやつばかりが現れるようになった。

    することが欲しい。というよりしたいことが欲しい。なすべきなにか、なさねばならないなにか。それがあれば多少は変わるだろう。ふとセレンを、スミカのことを思い出した。各方からくる依頼を的確に処理していた彼女を。そして思い出した途端に気づいてしまった。何処かで「誰か」という概念に取り込まれていたということに。

    誰かによってすることを道作られていたことにこんなにあっさり気づくとは。自分の頭は随分と都合良くできているなと思いながらリンクスはパイロットスーツを着た。
    リンクス「好きにやろう。好きに好きなだけやって好き勝手に死のう。そうだ、それがいいんだよな」
    気まぐれでいい。何をどうしてやろうか。
    リンクス「とりあえず襲って来たとこはみんな報復でもしてやるか」
    そう呟くと機体を発進させた。
  7. 7 : : 2014/09/10(水) 17:28:30
    気まぐれ。そんなことにも悩みは生じる。だが彼の気まぐれに関する悩みはじつにあっさりとしたものだった。
    リンクス「ホーフクってもどっからやったもんかね」
    彼はあまりに敵を作りすぎた。もはや全てが敵と言っても過言ではない。

    リンクス「取り敢えずはインテリオルあたりか。あいつらがこんな日常のきっかけだし?」
    一人言をこぼしながら機体を動かす。

    リンクス「あーちくしょーなんかムカついてきた・・・派手にやろう。」
    モノマネをしながら機体を動かす。

    リンクス「・・・ホントつまんねぇの」
    AMSに操作を委ね、だらしなくも機体を動かす。

    この退屈は何を持ってして埋められるのか。はっきりしない思考と操作に関する思考が脳内を塞ぐ。
  8. 8 : : 2014/10/07(火) 21:33:14
    「いやホントにつまんなすぎだろ。笑えねぇよ」
    と愚痴をこぼすのも当然であった。ネクスト5機を僚機と2人だけで撃破するような相手に海上にスティグロ1機地上にランドクラブ2機。それだけしか用意がされていない。
    リンクス「歓迎されてねぇんだなぁ。ま、当然かねぇ」

    まずはオーバードブースターをふかしてスティグロに急接近する。海上で無類の速さを誇るものでも速度特化のネクストには追いつかれてしまう。スピードを合わせ上に乗る。そして真改より譲り受けたムーンライトを振るう。数発当てたところでスティグロは機能を停止。残り2機。同じようなパターンだ。接近、ブレード。

    リンクス「残存兵力が殆ど無いからって舐められたもんだな。サクッと終わらすか」

    対空砲の射撃が来るがお構いなしに突っ込む。わずかながらの最後の悪足掻きも虚しく、インテリオルユニオンの地上施設は言葉通りサクッと終わりを迎えた。

    このことは大きな世界に衝撃を与えた。たった1人によって大組織が壊滅。次がわが身とならぬよう、各企業は対策を講じ始めた。

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