アニ「あいつらとなら......私は...」
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- 1 : 2014/08/06(水) 18:14:07 :
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『お父さん!』 『!?』
『遅いよ』ニッ
『あ、アニ!』
『わっ!』
『じゃ、この娘はいただくよ』ガシッ
『アニを離してくれ!!』
『 やだよ? あ、君人質ね 』
『おとうさん!!!』ジタバタ
『やめろ!!やめてくれ!!アニィィィィ!!!!』
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
目が覚めるのはこの夢を見た後、すぐ
ここから先は夢で見ることも、思い出すことすらない
私の幼少期の出来事だ。
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- 2 : 2014/08/06(水) 18:30:16 :
現在12歳となる私の朝はここから始まる
お昼に出てくる固いパンのような寝心地のベットの上
気分はあまりよくない…
ああ、そうだ…
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- 3 : 2014/08/06(水) 18:31:17 :
もうすぐ誰も知らないであろう私の誕生日がやってくるんだね
すると、もう3年前になったあの日のことも思い出せる……。
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- 4 : 2014/08/06(水) 18:31:26 :
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- 5 : 2014/08/06(水) 18:36:32 :
子供にしては長身の男の子が
涙でぐしゃぐしゃになったままの顔で
煙に包まれる壁に寝そべりこれでもかと言わんばかりに
わんわん泣いている記憶…
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- 6 : 2014/08/06(水) 18:38:02 :
煙の陰で
拳から血を流しても
傷すらつけられていなくても
何度も何度も…
憎しき壁を殴り続ける男の子の記憶
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- 7 : 2014/08/06(水) 18:42:18 :
むせ返る煙の中
壁の下では人類の悲鳴が聞こえる
それこそ、吐き気がするほどに
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- 8 : 2014/08/06(水) 18:44:01 :
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今思えば、それを見ていた私は何なんだろう…何を考えていたんだろうね
唖然とそれを見つめていた?
それを見て何を思っていたの?
ああ、そうだ......
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- 9 : 2014/08/06(水) 18:50:59 :
あの時......
狂ったように泣き叫ぶ私達を
壁が嘲笑ってみてる……そう思えた。
なんとなく、そんな気がする
はぁ......
あいつらは、今、起きてるかな………
体が、だるいな……
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- 10 : 2014/08/06(水) 18:57:23 :
ここ、訓練兵団は悪いところじゃないと思ってる
普通のやつから見たら結構いい暮らしかもしれない
ここにはあの地獄を知らないやつらがわんさかいる
私たちの気持ちも、何にも知らない奴らがのうのうと暮らしている
……………それさえなければ……
あいつらとあいつ達と…一緒だったら
案外私も……………
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- 11 : 2014/08/07(木) 18:03:37 :
「アィ…?」
アニ「…ん…ぅ」
「アニ?あーに?」
アニ「…ぅん…?」
「アニってばぁぁぁぁ!!??」
アニ「ぅ…わっ…」
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- 12 : 2014/08/07(木) 18:03:50 :
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- 14 : 2014/08/07(木) 18:05:38 :
- ミーナ「……アニぃ?」ジッ
アニ「…………起こしてくれてありが――」
ミーナ「?アニ?なんで、泣いてるの……?」
アニ「……へ……??」
ミーナ「ん…はい、ハンカチ」
アニ「…ん、ありがと…」
ミーナ「あ”」
アニ「?ミーナ?」
ミーナ「ま、ま、ま、まさかっ」
アニ「!?…?…!?!?」
ミーナ「起こし方怖かったの!?」
アニ「……………え…?」
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- 15 : 2014/08/07(木) 18:10:19 :
- アニ「…は?」
ミーナ「え?」
アニ「………」
アニ「ぷっ…」
ミーナ「ええ!?」
アニ「なんでもないよ」
ミーナ「そう…?」
アニ「ふふ」
ミーナ「!」
ミーナ「そっか♪」
アニ「よし、行くかい――」
ミーナ「よし!食堂まで競争っ!」
アニ「え?」
ミーナ「勝ったらパン!じゃ、いくよ!」
ミーナ「よ~いっ!―――」
アニ「あー私パン嫌いだから」
ミーナ「…あれ!?」
アニ「なーんてねっ」
ミーナ「え!?アニ!ずるいっ!!!!」
アニ「♪」
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- 16 : 2014/08/07(木) 18:10:29 :
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- 17 : 2014/08/08(金) 09:59:21 :
…こんな日が…
この先も、ずっと…続けばなんて…
叶いもしない夢見て
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