このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品は執筆を終了しています。
エレン「魔女の家?」ヴィオラ「私達は脱出しなければ。」※進撃の巨人×魔女の家
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- 1 : 2014/07/25(金) 13:25:19 :
- 2作目です。長くなると思います。
注意
1.グロいかも
2.更新が遅い
3.ホラーあり
4.エロはなし
です。他にも問題があるかもしれませんが、温かい目でよろしくお願いします。
~本編~↓
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- 2 : 2014/07/25(金) 13:47:52 :
- その時、俺は一人で廊下を歩いていた。
エレン「はぁー。ミカサもアルミンもどこ行ったんだー?」
クスッ
どこかで少女の笑い声が聞こえた。
エレン「誰だ!」
俺はバッと振り返る。すると、そこには紫色の髪を赤いリボンで留めているかわいらしい少女が立っていた。真っ赤なドレスが印象に残った。
(少女)???「私、エレン。」
一瞬聞き間違いかと思った。俺と名前が一緒?冗談だろ。
(少女)エレン「冗談じゃないよ。」
エレン「心を読んだ!」
(少女)エレン「心じゃない。私が読んだのは表情。あなたの名前は?」
エレン「エレンだ。」
少女、エレンは少し驚いた顔をしてクスッと笑った。
(少女)エレン「ふ~ん」
エレン「お前、どうやって入ってきたんだよ。」
エレンはまだ7歳前後の子供だった。しかしその笑みはとても不敵で不気味な気がした。
(少女)エレン「いずれ、分かるよ」
そう答えてエレンはチケットのようなものを差し出してきて言った。
(少女)エレン「お友達、いっぱい連れてきてね。」
エレン「は?」
どういうことだよ。と言おうとしたときにはエレンは忽然と姿を消していた。
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- 3 : 2014/07/25(金) 13:55:35 :
- すぐアルミンに相談した。
アルミン「夢なんじゃないか?」(呆れ顔
エレン「いや夢じゃねーよ。だってほら」(チケット
アルミン「……不気味だね。大体7歳前後の子供が入れるわけがないのに……」
エレン「そうなんだよな……」
アルミン「……行ってみれば何か分かるかもしれない。」
エレン「本気かよ」
アルミン「だって気になるじゃないか。それに、そのエレンって少女、何人もつれてきていいって言ってたんでしょ。」
エレン「まあな」
アルミン「あした、休暇だったよね。」
エレン「ああ。」
アルミン「調べよう」
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- 4 : 2014/07/25(金) 14:06:42 :
- ~休暇時~
エレン「二人で調べるんじゃなかったのか?」
アルミン「ミカサは誘っておこうかと思ったんだけど……」
エレン「ミカサはいいとして、なんでお前らがいるんだよ!」
そこにいた面子は
俺、アルミン、ミカサ、ジャン、サシャ、コニ―だ。
サシャ「エレン!自分だけおいしいものを食べようったってそうはいきませんよ。」
ジャン「サシャとコニ―に呼ばれたんだが……」
コニ―「ミカサに聞いた。」
ミカサ「エレン。旅は大勢いた方が楽しい。」
エレン「……」
アルミン「しょうがないよ」
折れた。何かが折れた。仕方ないからこいつらと一緒に行くことにした。
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- 5 : 2014/07/25(金) 14:18:02 :
- 場所は分からないけど、チケットには森、と書いてあった。
サシャ「まだですかー」
ジャン「ホントにこっちであってんのか?」
エレン「知るかよ」
ミカサ「エレンは計画性がなさすぎる」ハァー
アルミン「多分着くよ」ゼーハーゼーハ―
正直、訓練よりきつい。つーかここ、
エレン「前も通ったよな……」
サシャ「そ……そうですかねー」
迷った。サシャに道案内を頼んだ俺がバカだった。
アルミン「とりあえず進もう」
俺たちは通ったことがあるような道を歩いた。
サシャ「いつもはよく通っているのに……」
サシャがぼそぼそ言っている。やっぱりなにかおかしい……のか?
しかし疑問はすぐに頭の奥に押しやられた。黒猫が現れたからだ。
サシャ「野生の猫って森にいるんですかー?」
コニ―「知るかよそんなの。でもいるんだろ現に」
ジャン「お前ら少し黙ってろ」
黒猫はついてこいとでもいうかのようにゆっくり歩きだした。俺たちも付いて行く。
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- 6 : 2014/07/25(金) 14:46:21 :
- アルミン「嘘……だろ」
その先には立派な建物が立っていた。庭には血のような真っ赤なバラが咲いている。黒猫はバカにするかのように尻尾を振っている。
ジャン「誰だ?アイツ」
ジャンが指差す方向にはエレンがいた。エレンは俺と目があった瞬間に満面の笑みを浮かべて手を振っている。
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- 7 : 2014/07/25(金) 14:50:09 :
- 魔女の家とコラボってもストーリーはオリジナルです。注意に入れ忘れました。今日はこのぐらいにしておきます。見てくれると本当にありがたいです。ではまた明日。
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- 8 : 2014/07/25(金) 15:05:41 :
- このフリーゲームやったことがあるので展開が楽しみですっ!!
期待です(((o(*゚▽゚*)o)))
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- 9 : 2014/07/25(金) 15:08:27 :
- ありがとうです。予定が遅くなったので続けます。
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- 10 : 2014/07/25(金) 15:20:17 :
- 俺が駆け寄るとエレンは抱き着いて言った。
(少女)エレン「エレン~。来てくれたんだ。こんなにお友達もつれてきてくれて!みんなも中に入って~」
疲れていたし俺たちは中に入った。
ミカサ「あなたは誰?エレンと知り合いだったようだけど」
ミカサがなぜか敵意むき出しで話しかけた。
(少女)「私?私、エレン」
ああ、やっぱり。皆驚いている。ジャンなんか今すぐ吹き出しそうだ。ミカサは呆然としている。
コニー「エレン。へえーおかしな偶然もあるもんだな。サシャ。」
サシャ「そうですねー」
平然としているのはあのバカコンビだけだ。アルミンでさえ唖然としている。
ジャン「エレン?っつたか。」
(少女)「うん!」ニコッ
ジャンの顔が真っ赤だ。笑ってんじゃねえよ馬面。
ミカサ「エレン……ちゃん。」
ミカサがそう呼んだもんだから危うくミカサを怒鳴りつけそうになったが俺のことじゃない。
(少女)エレン「なあに?」
ミカサ「エレンの話だとあなたは突然エレンの前に姿を現した。それはどうゆうこと?」
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- 11 : 2014/07/25(金) 15:29:49 :
- (少女)エレン「後で話すし、いずれわかるよ。そんな事より、お菓子はいかが?」
サシャ「もちろんもらいます」キラキラ
サシャで話の腰が折れた。まあ、いつか分かるってことは今、気にしなくていいんだろう。
アルミン「驚いた……」
エレンが扉の向こうに行ったことを目で確認してアルミンが言った。
ミカサ「彼女のことはちゃん付けで呼ぶべき。」
エレン「他の奴らの前で言うなよ。」
ジャン「もう我慢できねえ。」
ジャンが盛大に笑った。
するとエレンと以上に背の高いコック(?)が入ってきた。コックの持ってきた銀のお盆には様々なお菓子が乗っている。エレンはティーセットをたのむと、コックはお盆をテーブルに置いてすごすごと扉の向こうに戻って行った。
サシャ「おいしそうですね……」
コニー「おいサシャ、よだれたらすなよ」
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- 12 : 2014/07/25(金) 15:38:31 :
- 紅茶が運ばれてくるころにはお菓子は半分なくなっていた。
アルミン「この屋敷には君以外に誰がいるんだい?」
(少女)エレン「私以外にはコックぐらいかな。あと、時々お医者様が来るわ。」
アルミン「医者?」
(少女)エレン「うん。私、病気なんだ。普段は屋敷の外を出ちゃいけないの。」
アルミン「じゃあ、友達は?」
(少女)エレン「う~ん。一人だけ。もう着くころだと思うんだけど……」
『ガチャ』
少女「エレンちゃん!」
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- 13 : 2014/07/25(金) 16:01:59 :
- (少女)エレン「ヴィオラちゃん!」
ヴィオラと呼ばれた少女は俺たちに見向きもせずにエレンに駆け寄った。
ヴィオラ「エレンちゃん!ねてなくちゃダメじゃない。」
(少女)エレン「えへへ」
サシャ「誰でしょうね」ヒソッ
コニ―「俺にわかると思うか?」ヒソッ
(少女)エレン「みんな。この子はヴィオラちゃん。ヴィオラちゃんこちらはエレンと……」
ミカサたちは自己紹介してなかったのか……慌てて
ミカサ「私はミカサ。」
ジャン「俺はジャン」
アルミン「僕はアルミン」
サシャ「私はサシャ・ブラウスです!」
コニ―「俺はコニ―だ」
(少女)エレン「だって」
ヴィオラ「そう。よろしくね」
エレン「おう」
一通りの自己紹介が終わった後はペラペラと他愛のい話をした。
エレン「そろそろ帰ろうぜ」
サシャ「えー」
ミカサ「わがままを言ってはいけない。ので、また機会があれば来る。」
(少女)エレン「もう帰っちゃうの?」
サシャ「私はもっといたいです。」
コニ―「門限破ると面倒だろ。」
(少女)エレン「そっかー。じゃあまた明日ね。皆」
ヴィオラ「じゃあね。エレンちゃん。」
ダダこねるサシャを何とか引きはがして俺たちは森を抜けた。不思議と帰りはすんなり出ることが出来た。
ヴィオラ「エレンちゃんね…」
ヴィオラが言った。
ヴィオラ「病気でお外に出られないの。だから私はお友達になろうって。」
アルミン「毎日行ってるの?」
ヴィオラ「うん。家族の人も会いに来てくれないって、エレンちゃん、家族の話をすると、悲しそうな顔をするんだ。」
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- 14 : 2014/07/25(金) 16:09:34 :
- ヴィオラは俺たちと別方向のようだ。全力疾走でなんとか門限までに帰ることが出来た。
エレン「な……何とか帰ることが出来た……」ゼーハー
アルミン「でも……明日はどうするんだ?」ゼーハー
サシャ「決まってるじゃないですか!もちろんエレンちゃんの家に遊びに行きますよ。」ゼーハー
ミカサ「訓練をさぼってでも?」ギロ
サシャ「どどど……どうしましょう」オロオロ
コニ―「次の休暇まで無理だろ。」ゼーハー
ジャン「明日になって考えろよ、んなこと。」ゼーハー
アルミン「そうだね……」ぜーハー
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- 15 : 2014/07/25(金) 16:22:40 :
- ~その夜~
エレン「ここはどこだ?」
俺たちはあのバラの庭園の前で倒れていた。俺のほかにもアルミンやミカサ……昼間のメンバーが倒れていた。そして……ヴィオラも。
アルミン「う……ん」
アルミン「ここは?」
エレン「アイツの家みたいだぞ。」
サシャ「なんで私たちはここに?」
コニ―「おいっ。ここどこだよ。ベルトルトは?」
アルミン「分からない。僕たちは寮で寝ていたはずなのに。」
ミカサ「今は現状を把握すべき。」
ヴィオラ「ぼー
ミカサ「ヴィオラ。あなたは何か知らない?」
ショックなのかヴィオラは話さない。
黒猫「目が覚めたようだね。」
あの黒猫がしゃべった。
サシャ「ね、ねねねね、猫がしゃべたぁー」
サシャが一番ビビッていた。
ジャン「なんだようるせえなっておい!なんで女子がいるんだよ。てかここどこだよ。」
今起きたのか……。脳内が快適な奴はうらやましい。
黒猫「放心状態はやめにしてさ、早くここから出た方がいいんじゃないの?」
ヴィオラはただ黒猫に視線を合わし、言った。
ヴィオラ「エレン。『可愛い小瓶』を、一緒に探して。」
そして俺たちに視線を合わせて、「お願い」と言った。
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- 16 : 2014/07/25(金) 16:27:10 :
- グダグダ気味なのは許してください。ヴィオラちゃんは本来エ
レンちゃんが死にかけの時に出会うはずなんですけど設定上ム
リあるなと思い、急きょオリジナルになりました。今日はホン
トのホントにここまでにしておきます。見てくれた皆さん、ありがとうございます。明日夜にまた書きます。ぜひご覧いただくとありがたいです。
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- 17 : 2014/07/26(土) 19:51:38 :
- こんばんわ。書きます。
ここからはゲームのほうでネタバレになります。
~続き~↓
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- 18 : 2014/07/26(土) 19:58:59 :
- コニー。待てよ。そもそも森を抜ければいい話じゃねえか。」
サシャ「そ……そうですよ~」
ヴィオラ「見れば分かるわ。」
俺たちは森を出ようとした。しかしそこにはバラがふさいでいる道しかなかった。
サシャ「そ…そんな……」
サシャは愕然としている。コニ―も、他の奴も……唯一平然としていたのはヴィオラだけだった。
エレン「屋敷に入るしかねえのかよ……」
ヴィオラ「そうゆうこと」
サシャ「嫌ですよ~。あの屋敷、すっごく嫌な予感しかしません。」
ミカサ「サシャの感は悪い時によく当たる……けど、サシャ、あなた、一人でここに残るの?」
サシャ「えっ……」
ヴィオラ「ここに残る方が危ないんじゃないの。まして一人でしょ。」
アルミン「サシャ、怖がっても仕方ないよ。」
サシャ「そんな~」
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- 19 : 2014/07/26(土) 20:02:13 :
- 俺たちは屋敷へ入ろうとした。するとそこにもバラがあった。
ヴィオラ「……」
ヴィオラは何食わぬ顔をしてマチェットでバラを刻んだ。
ヴィオラ「早く」
ヴィオラに促されて俺たちは屋敷へと急いだ。
黒猫はもういない。アイツ、なんだったんだ?
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- 20 : 2014/07/26(土) 20:14:43 :
- 屋敷は暗く、つくりが違うように思えた。
ヴィオラ「私はよく遊びに来ていたから屋敷のことはよく知っている。私についてきて。……死にたくなかったらね」
サシャが震えて扉の方へ走った。扉を開けようとするが……開かない。
サシャ「なんで……」
ヴィオラ「出れるわけ、ないじゃん」
サシャ「どうして出られないんですか~!」
サシャはもう半分危ない。ヴィオラはコニ―に「ちゃんと見ててよ」と、サシャを横目で見ながら言った。コニ―は黙ってうなずく。
ヴィオラ「ここ、客間につづく扉よね。」
ヴィオラは入ろうとした俺を制して一人で入った。すぐに出てきた。
ヴィオラ「私の部屋までおいで……だって。彼女の部屋までいかないといけないみたい。」
俺たちは戦慄した。全部、エレンが仕組んだのか?
エレン「エレン……は何者なんだ?」
ヴィオラ「分からない」
アルミン「でもエレン。彼女はおそらく、ただの人間じゃないよ。」
エレン「じゃあ何ものだって言うんだよ!」
ジャン「おい!」
ミカサ「ここで言い合っても仕方ない。私たちはヴィオラについていき、エレンちゃんの部屋まで行かなければならない。」
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- 21 : 2014/07/26(土) 20:26:02 :
- 黒猫「で……変なところから出てこないでよ~」
エレン「うわぁ!」
いつの間にか黒猫がいた。屋敷のつくりがまた変わっている。
ヴィオラ「……みんな、ついてきて。」
ヴィオラは黒猫を思いっきり無視して左の扉を開けた。扉を開けた先には、鎖につないであるハサミと、扉と、古く埃臭いタンスがある小ぢんまりとした部屋があった。
アルミン「扉は開かない。このハサミは固定されているようだね。ヴィオラ、マチェットを貸してくれるかい?」
ヴィオラ「バラを切った時に、壊れちゃったわよ。」
アルミンとヴィオラは冷静だ。ミカサも……多分正常だ。
ミカサ「悪女。次会ったら確実に削ぐ。」
いろんな意味で冷静じゃないような気もするが大丈夫だろう。
エレン「コニ―、サシャの様子はどうだ。」
コニ―「何とか大丈夫だよ。」
ジャン「ギリギリだろ」
サシャ「おいしい食べ物のことを考えているので大丈夫です。」ウへへ
エレン「大丈夫か……?」
こっちもいろんな意味で……。
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- 22 : 2014/07/26(土) 20:54:13 :
- 次は見てない右の扉だ。扉を開けると通路がある。その先にある扉を開けると、大きなテディ―ベアの入っているカゴがある部屋だった。張り紙がある。
エレン「くまを……かごに。」
コニ―「すでに入ってるぞ。」
ジャン「もう一個入れるんだろ。隙間もあるし…こんなことやってなんか意味あんのか?」
アルミン「おそらく、あの扉を開けるために必要な……何か度と思う。」
ミカサ「アルミンが言うならきっとそう。ぬいぐるみを探すべき。」
エレン「誰が探すんだよ。」
ヴィオラ「大体の見当はついている。私と、あと二、三人欲しい。」
ジャン「ここは……」
結局、俺、アルミン、ヴィオラで探すことになった。
エレン「じゃあ、ここで待ってろよ。」
俺たちは部屋を出ると、北にのびる通路を発見した。ヴィオラについていくと、また部屋があった。
部屋に入ると、日記帳らしきものと、プレゼントの山、あかないタンスがあった。
アルミン「この日記……」
俺たちがテディーベアを探している間に、アルミンはなんか読んでいる。こんな時に……
アルミン「エレン。…これ、多分エレンちゃんの日記だと思うけど……」
日記帳には『魔女の日記』とあった。
エレン「ウソだろ……」
日記を読んだ。そこには、こう記されてあった。
『私は病気だから
誰も私と遊んでくれなかった
お父さんもお母さんも
私を愛してくれなかった』
エレンは、愛されなかったのか……。
ヴィオラ「あった」
ヴィオラがテディ―ベアを見つけた。俺たちは急いで戻る。
ミカサ「エレン!大丈夫だった?」
エレン「ああ。でも……」
サシャ「どうかしたんですか?」
アルミン「エレンちゃんの日記を見つけた。」
エレン「魔女の日記。」
ジャン「は……?」
コニ―「おい、それ冗談だろ……」
アルミン「おそらくエレンちゃんの物だ。彼女は多分……魔女だ。」
ジャン「さすがにねえだろ。」
コニ―「そうだ。ありえねえ。」
アルミン「でも事実だ。多分九割方合ってるはずだ」
ミカサ「……今は、ここを出るべき。」
ミカサの一言で止んだ。
ヴィオラ「そうね」
ヴィオラはテディ―ベアをかごへ突っ込んだ。しかし手足が邪魔で入らない。
コニ―「これは……」
ミカサ「手足を削ぐのみ。」
エレン「ブレードないのに削げねえだろ」
アルミン「多分あのハサミだと思うよ。」
テディ―ベアの手足を切り落とす役はサシャに決まった。
サシャ「行ってきます……」
サシャは一人で大丈夫だといったが、今は信じるしかない。
数分後、サシャは血相変えて手足のないテディ―ベアを抱え戻ってきた。テディ―ベアは心なしか輪郭あたりが血のように真っ赤だ。
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- 23 : 2014/07/26(土) 21:03:28 :
- サシャ「恐ろしいものを見ました。」
落ち着いてからサシャは話す。何かあったらしい。
ヴィオラ「サシャ。お疲れ」
ヴィオラはそう言ってテディ―ベアをかごに突っ込んだ。すっぽりと入る。どこかで鍵の開く音がした。
エレン「開いた。」
アルミン「早く行こう。」
俺たちは部屋を出て、ハサミのある部屋へ行こうとした。
『ドカッ』
何かと思った。考えるよりも先に体が動いた。でっかいテディーベアが俺たちを追う。
サシャ「ぎゃああああああああ。ごめんなさいごめんなさいいいいいいいい」
俺たちは急いで部屋に戻る。扉が閉まる寸前、誰かの叫び声が聞こえた気がした。
ヴィオラ「だいじょうぶそうね」
戻る。
エレン「ヒッ」
血だまりがそこにあった。誰かが死んだ。
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- 24 : 2014/07/26(土) 21:05:51 :
- 今日はここまでです。見てくれるとありがたいです。おもしろい作品になればなお、いいです。どなたが死んだかはすでに決めてます。が、明日更新します。また明日、見てくれるとありがたいです。
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- 25 : 2014/07/27(日) 19:48:47 :
- こんばんわ。やっと更新できます。見てくれるとありがたい……。よろしくです。
~本編~↓
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- 26 : 2014/07/27(日) 19:52:10 :
- エレン「誰がいない」
周りを見渡す。
ミカサ「アルミンは……何処?」
俺たちは床に目を向ける。そこには血だまりとともに、金髪がはらりと落ちていた。
エレン「ウソ……だろ」
ミカサ「あ…ああ」
サシャ「イヤアアアアアア」
初めの犠牲者は、アルミンだった。
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- 27 : 2014/07/27(日) 20:06:15 :
- ヴィオラも呆然と目を見開く。
ジャン「おい……マジかよ……」
その場にいた全員は恐怖した。何が何でも脱出しなければ、と俺は思った。怖かった。恐怖だった。もはや、空気がそうなった。
ミカサ「……進まなければ……。」
ミカサは落ち着くのが早かった。
エレン「進めるかよ……」
ミカサ「エレン。仕方ない。この世界は残酷。」
コニ―「そう割り切れるのは今の段階でお前ぐらいだよ。」
ミカサ「じゃああなたたちはずっとここで指をくわえてとびらが開くのを待つの?そうしたいならそうすればいい。私は一人でも進む。」
サシャ「怖くないんですか……?」
ミカサ「怖いに決まってる。それでも、私達には進まなければならない理由がある。」
ヴィオラ「……そうよ」
ヴィオラも口を開いた。
ヴィオラ「私達は、『可愛い小瓶』を探してこの家を出る。そのために進まなければならない。ミカサの言う通りよ。」
ヴィオラ「……それに、ここに立ち止っていいことなんて一つもない。ここに立ち止っていても、命の保証はない。」
サシャ「そんなッ…」
俺たちは進まなければならない。分かってる、でも…
エレン「こんなことって……」
ミカサ「エレン。ここで止まっていても何も変わらない。皆も、決断するなら早くして。」
サシャ「…行くに決まってるじゃないですか。」
コニ―「俺だってここで犬死は嫌だ。」
ジャン「こいつらの面倒話誰が見るってんだ。」
ヴィオラ「みんな……」
エレン「俺だって行くさ。エレンに言うんだ。なんでアルミンを殺したんだって……」
ミカサ「なら、急ごう」
俺たちは次の部屋に入った。
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- 28 : 2014/07/27(日) 20:35:31 :
- 次の部屋に入ろうとしたときに、ボトッと音がした。
エレン「なんだ?」
テディ―ベアの手足だ。サシャが「自分の責任です」と言って持って行った。
次の部屋は食堂。のようなところだった。中央のテーブルには、メモが置いてあった。
ジャン「毒見をしろ?」
コニ―「また誰か死ぬのか?」
全員が全員を見た。
エレン「やめよう。」
コニ―「そうだな。誰かを犠牲にしてまで……」
ヴィオラ「ここのドア、開くみたいよ。」
部屋の奥にあった扉は開いた。
エレン「なんだ、毒見する必要はねえじゃねえか。」
ほっとした。
ヴィオラ「どうかしら。」
俺たちは部屋に入る。キッチンだった。
ミカサ「行き止まり…」
入ってすぐの場所には扉はあるが、開かない。
サシャ「誰かが毒見をするんですか?でも、毒じゃないかもしれない…」
コニ―「スープの色を見たかよ。毒があってもなくても死ぬぜありゃ。」
ジャン「お前、飲むのか?」
サシャ「嫌ですよ~」
エレン「お前ら、他に何かあんだろ。探すぞ」
サシャ「分かってますよ……って、奥に誰かいますよ」
サシャの指差す方向には誰かがいた。姿は見えない。包丁の音と動作で分かった。もしかしてあのコックか?
コニ―「アイツ誰だ?」
サシャ「昼間のコックさんでしょう。お~い」
サシャは一人で奥に駆け寄り、気軽に話しかけて……いない。すぐ戻ってきた。
サシャ「やっぱり怖いです~」
コニ―「仕方ねえな…」
今度はコニ―が行った。今度は気軽とは言えないが話している。
コニ―「手が足りないんでとさ」
コニ―が戻ってきて言った。
ヴィオラ「サシャ、あなたが持ってるテディ―ベアの」
サシャ「手足ですか。わ…渡してきます」
サシャはおどおどしている。
ミカサ「私も行こう」
サシャ「ミカサ~ありがとうございます~」
サシャとミカサで行った。サシャは手足を差し出しながら何か話している。ミカサはテーブルにおいてあった本を読んでいる。何してんだ、ミカサのヤツ。
サシャ「ありがとうございます」
サシャは何かを持って戻ってきた。
サシャ「鍵ですよ~」
サシャが持っていたのは銀の鍵だった。
ジャン「おお、芋女の手柄じゃねえか。」
ジャンはそう言ってサシャから鍵を奪い取ると手前の扉に鍵をいれるが合わない。
ジャン「…て合わねえじゃねえか!」
サシャ「ヒイイイイ」
ミカサ「ジャン、落ち着いて」
ジャン「ッつてもなー」
ミカサ「銀の鍵。これは多分毒見用。」
ヴィオラ「どうしてそう言えるの?」
ミカサ「さっき私は、『貴族の食卓』という本を読んだ。」
ミカサ「そこには銀が毒殺の防止になると書いてあった。ので、あのスープに鍵をいれれば毒見になる。」
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- 29 : 2014/07/27(日) 20:41:27 :
- ヴィオラ「やってみないとわからない。か」
エレン「とりあえず、入れるぞ」
俺たちは食堂(?)に戻ってあのスープの前に立っている。
ジャン「早くしろよ」
ジャンのヤジに顔をしかめながら俺は鍵をスープに入れた。
エレン「おい、ミカサの話だと毒があると鍵が黒くなるんだよな…」
ミカサ「ええ」
サシャ「の…飲まなくてよかった」
鍵は黒く変色した。そのとき、ガチャ、と鍵の開く音がした。
エレン「おい、開いたぞ」
ヴィオラ「行こう」
俺たちはキッチンに入り、今まで開かなかった手前のドアを開けて進んだ。
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- 30 : 2014/07/27(日) 21:02:10 :
- そして俺たちはいろんな部屋をクリアして、ついに出た部屋は、日記帳と扉があるひどく小ぢんまりしたところだった。
黒猫「やあ。」
コイツの突然の登場にも慣れた。アルミンの他に、サシャとコニ―がナイフで刺されて死んだ。今生きている面子は俺、ミカサ、ヴィオラ、ジャンだ。
黒猫「友達ってなんだろうね?」
そういえば、黒猫はずっと、ヴィオラにしか話しかけなかった。しかしヴィオラはいつも無視して歩いていた。俺たちは目の前にある日記を読んだ。
『魔女の日記』
『彼女は×さない
だって彼女は私をこの病気から救ってくれるから
私は彼女と友達になることにした』
エレン「よく分かんねえな。」
この日記の×はなんなんだ?
エレンにとってヴィオラはどんな存在だったんだ?
分からない。
ヴィオラ「行こう」
俺たちは、奥の部屋に入った。物々しい雰囲気だ。薬品臭い。ここは……
ミカサ「薬が貯蔵されている」
様々な薬があった。頭痛薬、×膚炎に塗×薬。ラベルがかすれて文字が読めない。が、この喉を××する薬はなんだ?
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- 31 : 2014/07/27(日) 21:20:04 :
- ミカサ「これ?」
ミカサがとったビンのラベルには、『可愛い小瓶』とあった。
ミカサ「かわいい」
再び小瓶を見てジャンと俺は恐怖した。『私を殺せる薬』と書いてあった。
ジャン「エレン…見たか?今の」
エレン「ああ、ジャンも見たか」
ミカサ「どうかしたの?二人とも」
ミカサとヴィオラは気づいていない。俺たちは他の棚も物色しようとした。その時だった。
『パリン』
と音がした。人形の頭が窓から入ってきたのだ。
エレン「うわあ」
ジャン「なんだよ」
ヴィオラ「人形の頭。」
ジャン「そんなことでビビんなよ」
ミカサ「二人とも落ち着いて。」
ミカサがそういってさりげなく人形の頭を拾った。
『ドカン』
次の瞬間、目玉のようなものが現れた。
エレン「うわあああああ」
俺たちは死に物狂いで逃げて日記帳のある部屋に戻った。
扉はまだどんどんいってる。
ミカサ「早く部屋を出よう」
俺たちは戻った。人形の胴体を探しに戻った。
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- 32 : 2014/07/27(日) 21:24:09 :
- ごめんなさい。サシャとコニ―の死はカットになりました。なんというか、長くなってしまうので苦渋の決断をしました。続きはまた明日書きます。見てくれるとありがたいです。って、こればっかりですね。本当に申し訳ございません。おやすみなさい。
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- 33 : 2014/07/28(月) 12:20:07 :
- おはようございます。
更新します。
続き↓
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- 34 : 2014/07/28(月) 12:26:39 :
- 毒まみれだった部屋はきれいになっていた。
エレン「なあ、ヴィオラ」
ヴィオラ「何?」
エレン「お前、なんで『可愛い小瓶』を探す必要があったんだ?家はなんで俺たちにヒントを与えた?うまくいけば俺たちは逃げちまうんだぞ。」
ヴィオラ「『可愛い小瓶』が脱出に唯一必要な道具だから。この家が私を殺すわけないから。以上」
エレン「は?それどうゆうことだよ。」
ヴィオラ「無事出れたらわかるわ」
ジャン「おい、これだよな」
ジャンが発見したのは紫色の服を着た人形の胴体だった。
-
- 35 : 2014/07/28(月) 12:32:09 :
- ミカサ「これを組み合わせる?」
人形になった。
ヴィオラ「そういゆうこと、か」
いきなりヴィオラが人形を持って走り出した。俺たちも追う。
俺たちは三体の人形が置いてある部屋についた。
ヴィオラ「紫の台座に置けば……」
ヴィオラは紫の台座に人形を置いた。すると、
『ゴゴゴゴゴ』
赤い台座がずれ、穴を発見した。
-
- 36 : 2014/07/28(月) 12:38:36 :
- 俺たちは穴を降りた。明かりがなく、暗い。
ミカサ「暗いので、まっすぐ進もう。」
俺たちは列になって歩いた。順番は、俺、ヴィオラ、ジャン、ミカサだ。
『グチャ、グチャ』
何か感触の悪いものを踏みつけている気がする。気のせい…か?
エレン「痛って。」
よそ見をしてたせいか盛大に扉と衝突した。扉にはなにかメモが書いてある。
ヴィオラ「わたしのへやまでおいで」
気味が悪い。そろそろエレンの部屋なのか?なぜか緊張する。
ヴィオラ「前をかわるわ」
そう言ってヴィオラは扉を開けた。
-
- 37 : 2014/07/28(月) 12:46:15 :
- エレン「また階段かよ。」
目の前にはただの階段。
ミカサ「罠かもしれない。ここは魔女の家。階段でも慎重になるべき。」
エレン「そうだけどよ…」
さっきの緊張はなんだったんだ?
ヴィオラ「さっきエレン。すっごいビビってたけど。」
エレン「バカッ言うな!」
ジャン「何だお前ビビったのか」
ジャンの奴がケタケタ笑う。うるせえな。って、ミカサは?
ヴィオラ「先に行っちゃった。」
エレン「追うぞ!」
あのバカ。何先に行ってんだよ。死んだらまた俺は仲間を失うのか?
エレン「ミカサ!」
通ったことのあるような通路の奥に、ミカサは立っていた。
-
- 38 : 2014/07/28(月) 12:50:28 :
- エレン「なんだよ。どうしたんだよ」
ミカサの視線の先には、黒猫の死体があった。
ジャン「何だよコレ」
ヴィオラはさほどショックを受けていないようだ。
ヴィオラ「多分、この先が彼女の部屋。気を引き締めないと……死ぬよ」
俺たちはゾゾッときた。やっと、アイツに会える。なんでこうなったのか、魔女だって黙ってたのか、聞き出してやる。
ヴィオラ「開けるよ」
ヴィオラを先頭に、俺たちは部屋に入った。
-
- 39 : 2014/07/28(月) 13:10:26 :
- 部屋の中は薄暗く、ところどころに血がついていた。部屋の中央にあるベッドなんて目も当てられない。
エレン「なんだ、この部屋」
正直吐き気がした。
ミカサもジャンもひきつった顔をしている。ヴィオラだけ平然と部屋を調べた。
ヴィオラ「これ、多分最後の日記じゃない?」
俺たちは日記帳を読む。
『魔女の日記』
『私は病気で死ぬ
だから
彼女の体をもらうことにした。
彼女の体で生きることにした。
いいよね
だって私たち友達だから
私に体くれるよね
友達だから
だから今日も遊びに来てくれたんでしょ?
ねえヴィオラちゃん』
俺たちは戦慄した。コイツは、エレンは壊れている。
『ズッズズ』
肉を引きずる音が聞こえた。音のする方向に目を向ける。
エレン「ヒッ」
そこには下半身と目玉のないエレンがいた。
ミカサ「エレン!」
俺を呼ぶ声とともに体がいきなり動いた。ミカサが突き飛ばしたんだ。
ミカサ「先に行って」
エレン「おい、何やってんだよ」
ミカサ「ジャン。」
ミカサ「エレンをよろしく」
ジャン「…おいッ早く行くぞ」
俺はジャンに担がれて逃げる。ヴィオラは子供とは思えない速さで走っている。走っていることを、楽しんでいる?
エレン「おいッジャンおろせ!」
ミカサの足止めが効いたのか追ってこない。
『ズズッズズズズズズズズズ』
エレンが来た。じゃあ、ミカサは…!
ジャン「畜生ー!」
ジャンが飛びかかって行った。ヴィオラは俺の手を引っ張る。
ヴィオラ「早く!」
俺たちは手形や穴やらでの妨害を受けたが、入り口までたどり着くことが出来た。しかし、ヴィオラは外に出ないで、テディ―ベアを探した部屋に入った。エレンも匍匐前進で入ってくる。
エレン「何やってんだよ」
ヴィオラ「出よう」
俺はヴィオラに手を引っ張られて外に出た。不思議とその時の記憶が飛んでいる。
-
- 40 : 2014/07/28(月) 13:17:52 :
- エレン「出れた…のか?」
屋敷は出れた。後は…
ヴィオラ「バラにこれをかける」
俺たちはバラの前に立っている。長かった。どうしてこうなったのか分からないことだらけのまんま脱出した。しかし、ヴィオラは小瓶の薬品をバラの前にかけようとしない。
エレン「おいっ。どうしたんだよ」
ヴィオラ「あなた…真実、知りたいよね。このまま何にも分からないままで出るの、嫌でしょう。」
エレン「心でも読んだのかよ」
ヴィオラ「心じゃない。私が読んだのは表情。って、前にも言ったでしょ。」
エレン「は?」
なんでコイツが知ってんだよ。今のこの会話は、
エレンと初めて会ったときにした会話だぞ。
エレン「お前!まさk」
ヴィオラ「見せてあげるよ。エレンたちと脱出しようとした少女は誰なのかって」
ヴィオラはエレンのような不気味で不敵な表情をした。その時、俺の意識は薄れていった。
-
- 41 : 2014/07/28(月) 13:25:11 :
- 目が覚める。体が動かない。
エレン「ナ…ン…ダ…」
言葉は辛うじてでる。目だけが動く。
エレン「はぁ!」
なんと俺は木になっていた。枝が腕みたいに動く。だんだん状況もつかめてきた。落ち着いてきた。仲間が全員死んだ悲しさ悔しさよりもまず、ヴィオラの言葉の意味が分からなかった。
真実って?
そんなことを考えていると、目の前に金髪で三つ編みの少女が走ってきた。ヴィオラだ。手には小さなナイフを持っている。それで何をするつもりなんだ?
-
- 42 : 2014/07/28(月) 13:58:06 :
- 雷ッ。なんだよコレ。落ちてきたら俺、まじめに死んじまう。などと場違いな感想を心の中で述べることが出来た理由は分からない。
『グチャ、ズズズ、ネチャ』
肉を引きずる音。エレン!しかし、様子がおかしい。さっきより弱ってる?ヴィオラは振り返り、少し驚いた表情をした。が、すぐに呆れたような顔になり、スタスタとエレンに近づいて言った。
ヴィオラ「しつこいな。」
そしてヴィオラはナイフでエレンを刺した。何度も。
ヴィオラ「いつまで追いかけてくるの?もうすぐその体は死んじゃうのに。」
エレン「…ガぁ…ぅゔ… …ぅぎぇ…」
ヴィオラ「かえして?やだよ。この体、どこも痛くないんだもん。」
は?どうゆうことだよ。返してって。ヴィオラ、お前…誰だよ。
-
- 43 : 2014/07/28(月) 14:27:25 :
- ヴィオラ「一度は私にくれた体じゃない。どうして返す必要があるの?」
ヴィオラ…お前、もう……
ヴィオラ「ねえ?」
(魔女)エレン「ヴィオラちゃん」
俺は気づいた。今更ながらに気づいた。ヴィオラは知るはずがない俺とエレンとの会話。あの不敵な笑み。今まで、何のために…
(魔女)エレン「私のことがかわいそうだったんだよね。病気で(本来は)ベッドから動けなかった私のこと。」
(魔女)エレン「だから、私の魔法で2人の体を交換したんだよね。」
(魔女)エレン「一日だけ?…ふふっそんな約束、したかなあ。」
(魔女)エレン「私の力で、私のこと閉じ込めちゃったのにはびっくりしたけど…無駄だったね。」
エレンがペラペラと一人で話している。ヴィオラは黙って唇をかんでいる。やりきれない。俺は、何もできないのか?
-
- 44 : 2014/07/28(月) 14:42:04 :
- (魔女)エレン「だって私の家だよ?私が殺されるわけないじゃない。」
そうゆうことか。そりゃ、あんな自信があったわけだ。俺は怒りがフツフツとわいてきた。なんて、狂った奴なんだ。だが、俺は何もできない。でも…どうしてエレンはそんなことをしたんだ?なんのために?
(魔女)エレン「あの家は、ずっと私達を案内してくれてたんだから。私がここから出られるようにね。」
(魔女)エレン「……。」
(魔女)エレン「まだ死なないの?われながらしぶといなあ。」
(魔女)エレン「あ、もしかして、お父さんのことが気がかりで死ねないのかな?」
(魔女)エレン「私知ってるよ。ヴィオラちゃんのお父さん。2人だけの家族なの。」
(魔女)エレン「ヴィオラちゃんの記憶が、体に残ってるんだ。優しそうな人だよね。お仕事は漁師さんかな?」
-
- 45 : 2014/07/28(月) 14:50:07 :
- 畜生。せめて、ヴィオラの父親さえ呼べれば、こんな地獄、終わったのに……
-
- 46 : 2014/07/28(月) 15:25:04 :
- (魔女)エレン「わざわざお手紙までくれて、いいお父さんだよね。」
(魔女)エレン「自分がいなくなったあとのこと、心配してるんだね?」
(魔女)エレン「大丈夫。私が、ヴィオラちゃんのぶんまで愛してあげるよ。……ヴィオラちゃんのぶんまで愛されてあげる。」
これが、エレンの狙いか?愛されたい。そんなことの為に、自分の友人を犠牲にしたのか?そんなことの為だけに……。
黒猫「仕方ないよ。それが彼女の願いで、ボクがそのためにどうするか魔法を教えただけさ。」
どうゆうことだ。
黒猫「この騒動が終結したら、君に見せてあげる。なあに、彼女と同じ名前のよしみさ。それ以外君に情はない。もう薄れそうな君の意識を木につないで、真実を見せてあげたのは、ボクさ。」
コイツは…?
黒猫「ほら。もう終盤だよ。」
???「ヴィオラ」
出てきたのはヴィオラの…父ちゃん?
ヴィオラの父「ヴィオラなんだな!?無事か!?どこも怪我してないか?」
違う!そいつはヴィオラじゃない。
黒猫「うるさいなあ。黙って見てなって。」
ヴィオラの父ちゃんは本当に心配しているようだった。ヴィオラの表情からは、もはや絶望しかうかんでいなかった。
-
- 47 : 2014/07/28(月) 15:37:47 :
- 何を考えたのか、エレンはこれ見よがしにヴィオラの父ちゃんに抱き着いた。
ヴィオラ父「な、なんだ、どうし……」
下半身のないヴィオラ「ォ…ド…ゥザ…ン…」
ヴィオラはヌチャネチャと近づく。
下半身のないヴィオラ「ダ…ヅ…ヶ…テ ヴィオラ父「よ、寄るな化け物!!」
銃声。
目も当てられない惨劇。ヴィオラは銃で撃たれて、そのまま力尽きた。エレンとヴィオラの父ちゃんは2人で森をぬける。俺の視界からエレンが消えるとき、ヤツはたしかにクスッと笑った。「これが、真実だよ。エレン」と、声が聞こえた気がした。
-
- 48 : 2014/07/28(月) 15:39:27 :
- 黒猫「さあ、君はこれから過去を見るわけだけど……準備はいいね?」
なんだよ準備って。
黒猫「あんまり理解できてないような気もするけど…まあ、いっか。」
また、俺の意識が薄れた。
-
- 49 : 2014/07/28(月) 15:47:51 :
- そこで俺が見たものは、最悪だった。ミカサやアルミンの生い立ちも酷かったが、これはレベルが違かった。母親の愛情だけの為に生きる少女が見えた。母親に捨てられた時の憎しみも、父親に見てすらもらえない…絶望。ただ、コイツは愛情を得るためだけにいきているように思えた。黒猫との出会い、そして正体も…
黒猫「見えたろ。」
黒猫が話しかける。
黒猫「かわいそうだったねえ。これからあの親子はどうなるんだろう。」
チッ
黒猫「まあ、続きは君の目で見てくれよ。……さようなら…エレン……」
エレン…エレン…どこかで俺を呼ぶ声が聞こえ……
クリスタ「エレン!」
起きると医務室にいた。
-
- 50 : 2014/07/28(月) 15:59:12 :
- エレン「クリ…スタ。それに…ユミル?」
クリスタ「よかった~。目を覚まして。」
エレン「俺は今まで……」
確かに黒猫といたはずだ。そうだ!
エレン「ミカサは?ジャンは?アルミンとサシャ、コニ―はどうした?」
2人は顔を見合わせた。様子がおかしい。
エレン「おい…」
クリスタ「その…言いにくいんだけど……」
クリスタは目を伏せた。代わりにユミルが俺の目を見てしっかり言った。
ユミル「サシャとコニ―は休暇中、街に出かけたときに強盗に襲われた。その時ナイフで刺されてなあ…」
クリスタ「今、意識不明なの」
ユミル「目が覚めなけりゃ、開拓地行きだろう。」
街?アイツらは俺と一緒にいたんじゃ。
クリスタ「アルミンは、森の探索中に大木が落ちて肋骨にヒビがはいっちゃたの。」
ユミル「命に別状はない」
クリスタ「ジャンは、その……」
ユミル「馬車に轢かれてな。片足を切断した。開拓地だ」
そんな…
クリスタ「ミカサは、自主トレのやりすぎで肉離れしちゃってね…」
ユミル「教官にみっちり怒られてるところだ。」
エレン「そうか……おれは?」
クリスタ「覚えて、ないの?」
ユミル「私たちが知っているのは全身血まみれで発見された状態のお前だ。なにがあった。」
-
- 51 : 2014/07/28(月) 15:59:43 :
- 出かけてきます。すぐ帰ります。もうすぐ終わります。
-
- 52 : 2014/07/28(月) 20:24:26 :
- 帰ってきました。見てる方。いらっしゃるといいです。
~続き~↓
-
- 53 : 2014/07/28(月) 20:31:15 :
- 俺は分からない。とだけ言っておいた。冷たいかもしれないが、こいつらには関係がない。
俺はその後、アルミンや、ミカサに事情を聴いたが、休暇中に俺と出かけた事を覚えていなかった。多分、黒猫の仕業だ。
サシャとコニ―は意識が戻り、現在ではいつも通りバカやっている。ジャンは…自分にある現実を受け止め、何とか頑張っているらしい。義足とやらができたらまた戻れるらしい。
俺はジャンに会うために開拓地へ行った。思ったより人格が丸くなった気がした。
-
- 54 : 2014/07/28(月) 20:40:03 :
- その帰り、俺はとある村を見た。そこは少人数の村で、サシャから聞いたダウパー村もこんな感じなのかと思って通り過ぎようとした。そのときだった。
???「ヴィオラ、見てみなさい。人類と戦っている兵士の人たちだぞ。」
聞き覚えのある名前と声が聞こえた。
後ろを振り返ると、金髪の三つ編み少女とガタイのいい父親らしき人物が見えた。俺は目が離せなかった。
少女「分かったって、お父さん」
金髪の三つ編み少女と俺の目があった。少女は唇でこういった。
「さようなら、エレン」
~fin~
-
- 55 : 2014/07/28(月) 20:43:40 :
- あとがき
二作目も終わりました。今更ながらに誤字が多すぎて泣きたくなりましたけど、何とか頑張って読んでください。
見てくれアピールも露骨だと正直ウザくなっちゃいますね。
次作はカマチョを控えめに頑張ろうかと思います。
今回、見てくれた方、誠にありがとうございました。多分新しいの書きます。次もよろしくお願いします。
-
- 56 : 2015/04/03(金) 05:46:32 :
- 初めてまして昆布という者です。
-
- 57 : 2015/08/17(月) 17:11:26 :
- ううぅ地味に怖かったぁ... 乙
-
- 58 : 2017/06/15(木) 18:32:55 :
- サシャとコニーの死はちゃんと書いてほしかったです…
それ以外は完璧です!最高でした!
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