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ジャン「不憫な一日」
-
- 1 : 2014/07/02(水) 19:45:54 :
- ※作者の妄想
※ギャグ
※ご都合主義
-
- 2 : 2014/07/02(水) 19:46:50 :
- マルコ「よしよし」背さすり
サシャ「うえぇぇん」メソメソ
ジャン「…」
ジャン「こんなとこに座りこんで…何やってんだ」
マルコ「あ、ジャン。実はね…」
-
- 3 : 2014/07/02(水) 19:47:43 :
-
サシャ「あっ!ジ、ジャァァン!」ガバッ
ジャン「おわっ!」ギュム
-
- 4 : 2014/07/02(水) 19:51:44 :
-
ジャン「っバカ、急に抱きついてくんじゃねえ!」グイッ
サシャ「うあぁぁあん」ギュウウ
ジャン「ッ、早く離れろよおお」グググ
サシャ「わあああ」ギリギリ
ジャン「ちょっ、首締め…な、苦…し…!」コヒューコヒュー
マルコ「サシャ、離してあげて…今にも昇天しそうだ」
サシャ「あ、はい」スッ
-
- 5 : 2014/07/02(水) 19:52:28 :
- ジャン「がはっ!ゲホッゲホ…はぁ、はぁ…」
ジャン「あ、会って早々絞首する奴があるか!ゲホッ」
サシャ「…す、すみません…」
ジャン「おかげで三途の川に足突っ込みかけたぞ、クソが…」
マルコ「はは、貴重な体験が出来て良かったじゃないか。やったねジャン!」
ジャン「笑い事じゃねえよバカ」
-
- 6 : 2014/07/02(水) 19:58:17 :
-
サシャ「ほんと、すいません…あ、」
サシャ「ジャン、手を出してください」ガサゴソ
ジャン「なんだ、唐突に」
サシャ「今から良い物をあげます!」
ジャン「…何が目的だ」ギリッ
マルコ「ジャン、身構えすぎだよ」ハハ
ジャン「うるせえ!殺されかけたら誰でも疑り深くなるっつの!」
-
- 7 : 2014/07/02(水) 20:06:44 :
- サシャ「そんな、怖がらないでくださいよー」
ジャン「あ、あぁ?俺は懐疑的になってるだけで、ビビッてるわけじゃねえよ」ギク
マルコ「それより汗と声の震えが尋常じゃないけど大丈夫?」
ジャン「もうお前黙ってろよ!」
サシャ「ジャンはビビリだったんですね…私ってば、さっきは酷いことを…」ジッ ウルッ
ジャン「やめろそんな目で俺を見るな」
-
- 8 : 2014/07/02(水) 20:16:12 :
- マルコ「やめてくれよ、サシャ。ジャンはそこまで臆病な人じゃない」
ジャン「マルコ…!」
マルコ「ただ、夜中トイレへ行く時は僕を叩き起こしてまで同伴させるぐらいの…」
マルコ「そう、普通の女子並みのビビリなだけだ」
ジャン「本当マジで黙ってくれ頼む」
-
- 9 : 2014/07/02(水) 20:16:25 :
- サシャ「…」
サシャ「…」スッ
サシャ「…」肩ポン
ジャン「あああやめろよもおおお」
-
- 10 : 2014/07/02(水) 20:18:17 :
- 今気づいた…
これ、彼にとって
全然平和な一日じゃないジャン
タイトルを変えよう
-
- 11 : 2014/07/02(水) 20:29:34 :
- ジャン一「念の為言っておくが、マルコの言った事は嘘だからな!」
サシャ「あれ、そうなんですか?」
ジャン「あぁ。あんなもん、全部デタラメだ」
マルコ「え、確かに事実よりは大袈裟に伝えちゃったけど、嘘ってわけじゃないよ」
マルコ「実際に、兵団へ入団した初日は…「あーーー!」
ジャン「そ、そうだ!おいサシャ、俺にくれるっつうモンはどうなったんだよ!」
サシャ「これまた無理に話題変えて来ましたね」
マルコ「ねー」
ジャン「うっせえ」
-
- 12 : 2014/07/02(水) 20:40:10 :
-
ジャン「…で、俺はいつまで手を出してりゃいいんだ?このままじゃ、俺の右手がミイラ化しちまうぜ」
サシャ「うーん、ちょっと待ってください。んーどこにしまったんでしょう、アレ…」ゴソゴソ
マルコ「サシャはジャンに何をあげようとしてるんだい?」
サシャ「ふっふっふ…秘密です!」
ジャン「毒か何かか?」
サシャ「ちっ違いますよ、さっき首絞めちゃったお詫びです!」
マルコ「わあ、良かったじゃないジャン」
サシャ「絞められ甲斐があったってモンですよ!」
ジャン「お前が言うな!」
-
- 13 : 2014/07/02(水) 20:43:30 :
- マルコ「絞められ甲斐ってなんか怖いね」
マルコ「…そこまでしてサシャから物を貰うジャンも怖い」
ジャン「俺は決して絞められにいったわけじゃねえ」
ジャン「それに生命の危機に追いやられてまで物を乞うほど落ちぶれちゃいねえぜ。だから引くな戻って来い」
マルコ「…」スッ
ジャン「あれーむしろさっきより遠退いてるように見えるぞーちょっとマルコさーん」
-
- 14 : 2014/07/02(水) 20:45:43 :
-
サシャ「あれ、おかしいですね…」ガサゴソ
マルコ「どうしたの?」
サシャ「お渡ししようとした物が中々見つからなくて…もう、ジャンもふざけてないで探してくださいよ!」
ジャン「俺、とばっちりじゃん」
-
- 15 : 2014/07/02(水) 20:53:28 :
-
マルコ「ポケットは全部探した?」
サシャ「はい…見ての通り、何も出てこないです」ジャケットバサバサ
ジャン「ズボンのポケットはどうだ?」
サシャ「えーっ、まっさかぁ…そんな所に入れるハズは…」フーッ
ジャン「あぁ?」イラッ
マルコ「ま、まあまあ…サシャ、どう?」
サシャ「ええ、もちろんありませ…ハッ」ゴソッ
サシャ「あ、あった!」
ジャン「ほらな!俺の言う通り…」
サシャ「マルコ、ありましたよー!」ピョンピョン
マルコ「よかったよかった」ニコニコ
ジャン「無視か」
-
- 16 : 2014/07/02(水) 20:55:07 :
- 諸事情により本日はここまで
◝(⁰▿⁰三⁰▿⁰)◜
-
- 17 : 2014/07/02(水) 20:57:09 :
- 期待(≧∇≦)
-
- 18 : 2014/07/03(木) 20:57:06 :
- 。*✧◝(⁰▿⁰)◜ ✧*。ありがとうごさいます
残り投下ー
-
- 19 : 2014/07/03(木) 21:00:44 :
- サシャ「よいしょ…」ゴソ
(袋から何かを取り出し)
サシャ「お待たせしました。さあ、受け取ってください、ジャン!」バッ
ジャン「…」
マルコ「…」
サシャ「…」
マルコ「…ジャン」クイッ
ジャン「…パス」
サシャ「ええっ、いらないんですか?」
ジャン「目に見える嫌がらせにほいほい乗っかる程、俺も馬鹿じゃないんでね」ハァ
サシャ「い、嫌がらせだなんて…!マルコは私が善意100%でやってるの分かりますよね!?」
マルコ「う、うーん…そう信じたいのは山々なんだけど…」ポリポリ
サシャ「そ、そんなぁ!」ガーン
ジャン「大体、センスがおかしいだろ…なんなんだよ、詫びの品がカビたクッキーって!」
マルコ「しかも食べかけ…?」
サシャ「えっと…これはですね、随分前にクリスタが配ってくれたんですけど、ユミルが私の分を横取りしようとしてきて…」
サシャ「仕方なく、しばらくの間隠しておいたら、今度は隠した事を忘れて…」
サシャ「気付いたらこうなってました」ボリボリ
マルコ「って、た、食べるのか!?カビで不気味に染まってるそれを!?」
サシャ「だって勿体無いですし…」テレ
ジャン「照れるとこじゃねえよ…」引
-
- 20 : 2014/07/03(木) 21:01:57 :
-
サシャ「ご馳走様でした」フゥ
ジャン「食い切るの早えなオイ」
マルコ「お腹壊さないといいけど…」
ジャン「あ、」
マルコ「ん?」
ジャン「そういや、コイツが泣いてた理由は何なんだ?…」
サシャ「あっ、すっかり忘却の淵へ追いやってました」
マルコ「ジャン、興味あるんだ?」
ジャン「ここまで引っ張られたらそりゃあな」
サシャ「え、ジャンは私に興味があるんですか?ジャンって変わり者ですね!」
ジャン「自分で言っちゃうかそれ」
マルコ「言っちゃうんだな、サシャは」ハハ
-
- 21 : 2014/07/03(木) 21:02:39 :
- サシャ「エヘン、仕方ありませんね。そんなに興味があるんならお教えしましょう!」
ジャン「腹立つなコイツ」
マルコ「シーッ、そういう事言わない」
サシャ「えっと、…を…したんです…」シュン
ジャン「…あ?よく聞こねえな」
マルコ「お芋だよ、お芋」
ジャン「芋ぉ?」
マルコ「食べようとしたら落としちゃったんだって」
サシャ「そう、そうです…あぁぁ」ガックリ
ジャン「んだよ…お前なら落とした芋くらい余裕だろ。また洗って食えば済む話じゃねぇか」ハッ
サシャ「それが出来るんならもうしてますよ!」クワッ
ジャン「うおっ」ビク
マルコ「地面に落としただけじゃなくて、転がって水溜りに入っちゃったんだ」
ジャン「あー…」
-
- 22 : 2014/07/03(木) 21:03:36 :
-
ジャン「まあ…それも洗えばイケるんじゃねーの?はっきり言って俺は食う気にならないが、食欲の塊にゃ問題ないだr…」チラッ
(馬糞が浸った水溜りに浸かる芋)チーン
ジャン「…あるな、大有りだ」
サシャ「でしょう!?」ガタッ
ジャン「立つな、座れ」
サシャ「あ、はい」スッ
-
- 23 : 2014/07/03(木) 21:04:37 :
-
ジャン「つうか、落としたお前が悪いんだから大人しく諦めろっての」
サシャ「落としたのは私のせいじゃないですよ!馬です、馬のせいです!」ムーッ
ジャン「こじつけにも程ってモンがあるぜ…」
マルコ「いや、こじつけじゃないと思うよ。今はもう居ないけど、さっきここで馬が一頭野放しになってウロウロしてたから」
ジャン「それ捕まえに行かねえとやべえだろ」
-
- 24 : 2014/07/03(木) 21:09:03 :
-
マルコ「それが、僕が駆け付ける前にサシャが怒って追っ払っちゃってね。」
ジャン「馬鹿野郎」
サシャ「だって…私が芋を食べようした時、その馬が背後から…」
ジャン「…急に現れて、驚いたお前は芋を落とした、と」
サシャ「はい…」
マルコ「多分、馬糞もその馬の仕業だよね」
サシャ「頬張る瞬間を狙われたので、余計に悔しくて…もう、今日の厩舎当番の方恨みます」ギリ
ジャン「とばっちりじゃねーか」
マルコ「でも、こんな所に繋がれていない馬が野放しになってるのはおかしいよ」
マルコ「当番の人、どうしたんだろう」
サシャ「きっとサボってるんですよ」
ジャン「…あー、そうだ俺、この後用事あったなー…」ソローリ
サシャ「…そういえば今日の当番誰でしたっけ」スッ
ジャン「座れ」サッ
サシャ「いえ、座りません」ギロッ
マルコ「サシャ、顔が怖いぞ…?」
ジャン「普段締まりねえ顔してるくせによ…」
-
- 25 : 2014/07/03(木) 21:09:36 :
-
サシャ「私は今から当番の方に下痢の呪いをかけに行ってきます。ので、座れません」ギギギ
ジャン「白目剥くな気持ち悪りい!」
マルコ「呪いって、つむじを押すと三日間下痢になるっていうあれかい」
サシャ「はい、ちなみに百回は連打させてもらうつもりです」フシュルルル
ジャン「一年の大半を下痢で過ごさせんのかよ…」
マルコ「はは…当番の人も災難だね。一回サボってしまったばっかりに」
ジャン「…」
マルコ「ん、どうかした?」
-
- 26 : 2014/07/03(木) 21:10:04 :
-
ジャン「…いや、別になんでもね「においます!!」
ジャン「は?」
マルコ「ジャン…」ウワア
ジャン「お、おいっふざっけんなよ!俺は昨日ちゃんと風呂に入ったぞ…!」クンカクン
サシャ「いえ、そっちの臭うではなくて…」
-
- 27 : 2014/07/03(木) 21:10:57 :
-
サシャ「どこかから、嘘くさいにおいがプンプンします!」クンクン
マルコ「嘘くさいにおい?」
サシャ「はいっ嘘をついてる人からにおう、特有のアレです!」
ジャン「アレです!っつわれても、んなもん一度も嗅いだ事ねえよ」
マルコ「そうだよ、僕達サシャに比べて鼻利かないんだから」
ジャン「いや問題そこじゃなくね」
-
- 28 : 2014/07/03(木) 21:11:50 :
-
サシャ「…」ジーッ
ジャン「あ?んだよ」
サシャ「ジャン、何か隠してますね」ジーッ
ジャン「!」ドキ
マルコ「やっぱり、ジャンからにおうんだ?」
サシャ「ええ、においます。とってもくさいです」
ジャン「その言い方、まるで俺が不潔みてえじゃねえか」
サシャ「うるさいですこの嘘つき!」目潰し
ジャン「!? ぐあああああっ!」ゴロンゴロン
-
- 29 : 2014/07/03(木) 21:12:09 :
-
マルコ「ジ、ジャン!大丈夫!?」バッ
サシャ「フッ…さあ、白状して下さい。でないと…」スッ
マルコ「ちょ、ちょっと待って、度が過ぎるよ!サシャの指、大分めり込んでたじゃないか!」ゾワッ
サシャ「私は今空腹なので、理性が利かないんですよ…」スチャ グーキュルキュル
ジャン「どうせ元から理性ねぇだろてめえにはよ!あと構えんのやめろ!」半泣き
-
- 30 : 2014/07/03(木) 21:13:18 :
-
マルコ「こうなったら白状するしかないって!ほらジャン、本当の事を言って!」
ジャン「は!?…俺が嘘ついてる事なんてなんも」
サシャ「えいっ」ズブ
ジャン「ぎゃああああ!」ゴロンゴロン
マルコ「ジ、ジャァァァアン!」
ジャン「分かった!言う!言うからマジでやめろお願いします!」ボロッ
サシャ「ふっ…まあいいでしょう」フーッ
マルコ「目のくぼみが普段の十倍くらいひどくなってるよ…」
-
- 31 : 2014/07/03(木) 21:13:54 :
-
ジャン「はぁ、はぁ…いいか?言うぞ?」
ジャン「…今日の厩舎当番は、俺だ」ボソッ
-
- 32 : 2014/07/03(木) 21:14:42 :
-
サシャ「でええええい!!」シュッ
ジャン「うおっあっぶねえええ!」サッ
マルコ「サシャ!おおお落ち着いて!」アタフタ
サシャ「落ち着けるかいっ!だって憎むべき相手が目の、前、に!!」シュッ シュッ シュッ
ジャン「い、言う通りにしたのにこの仕打ちはねえだろ!」サッ サッ ブス
ジャン「うがあぁぁぁあ!」ゴロンゴロン
サシャ「もういっちょお!」スッ
マルコ「や、やめるんだサシャ!」ガシッ
サシャ「やぁぁぁあああ」グググ
マルコ「よせって!ジャンのライフはもうゼロだぞ…!」グググ
サシャ「離してください!お芋の仇がぁぁ」ジタバタ
-
- 33 : 2014/07/03(木) 21:15:10 :
-
ジャン「ちくしょう、なんなんだよ…本当、もう…なんで俺がこんな目に遭うんだよ…」グスッ
サシャ「当番サボるからですよ!」クワッ
ジャン「うるせえサボってねえよ!」バッ
ジャン「当番を済ませようと厩舎に向かってた途中で、お前らに会ったんだ!」
マルコ「あぁ、君が一人でここに居たのはそういう理由だったんだ…」
サシャ「…いえ、そんなの言い訳です!ジャンのせいには変わりありません!」
ジャン「っはー…あのな、馬が脱走したのとフンが片付けられてねえのは俺のせいじゃねえっつの!」
マルコ「確かに…ジャンが行く前から問題があったのなら、それはジャンのせいじゃないな。きっと昨日の当番が仕事を怠ったんだ」
ジャン「つまり、俺を恨むのはお門違いってこった」ケッ
-
- 34 : 2014/07/03(木) 21:15:41 :
-
サシャ「…だとしても、ジャンへの攻撃を止めるつもりはありません」
ジャン「は!?んでだよ!」
サシャ「今、この怒りをぶつける相手が他に居ないからです!」ジャーン
ジャン「最低だなお前!」
-
- 35 : 2014/07/03(木) 21:16:07 :
- マルコ「それはそうと、昨日の当番誰だったかな…」
サシャ「隙ありっ!」ドンッ
マルコ「あっしまった!」パッ
ジャン「ばっ馬鹿、もっとしっかり捕まえてろよ!」
マルコ「ジャン、逃げてくれ!今のサシャは危険過ぎる!」
ジャン「言われなくても逃げてやらあ!」ダッ
サシャ「待てええええい!」ダダダ
-
- 36 : 2014/07/03(木) 21:16:38 :
-
ジャン「っこの…いいじゃねえか、芋の一つや二つ!どうせ盗んできたもんだろ!」ダダダ
サシャ「ち、違いますよ!今回のはちゃんと市場で買ってきました!鼻っから盗んだと決め付けるなんて、ジャンってば酷いです!」ダダッ
ジャン「今回は、って…普段は盗んでるって事だろうが!日頃の行いが悪いからこうなんだよっ」
サシャ「…いいから黙って目潰しされんしゃーい!」
ジャン「反論出来ねえからって暴力に走んな!」
-
- 37 : 2014/07/03(木) 21:17:11 :
- マルコ「あっ!二人とも待ってくれ!」
ジャン「あ!?」ギロリ
サシャ「なんですか!?」ギラリ
マルコ「コニーだ、コニーだよ!ほら、そこに居る…」指差シ
ジャン「あぁ、そうかよ!分かったからもう話しかけんな!」
サシャ「コニーなんか見てても腹の足しにもなりません!」
-
- 38 : 2014/07/03(木) 21:17:42 :
-
マルコ「違うって、思い出したんだ!昨日の当番はコニーだよ!」
ジャン「はあっ!?本当か!?」
マルコ「今、本人があっちを歩いてるのが見えた!」
ジャン「野郎…一発殴ってやる!」ギリッ
サシャ「あっ、ちょっと!急に方向転換しないでくださ…ひゃあ!」ズサッ ドン!
サシャ「うっ、痛!…く、ない?」
サシャ(? 転ぶ前に何かにぶつかったような…)
-
- 39 : 2014/07/03(木) 21:18:02 :
-
サシャ「あれ?なんですかこの生温かい壁」ペタペタ
ベルトルト「…大丈夫?」ヌッ
サシャ「ぎゃあっ、喋ったぁぁぁあ!」
ベルトルト「その言い方、大分失礼だよ…なんか傷付くな」ポリポリ
サシャ「あっ、すすすすいません!」スッ
-
- 40 : 2014/07/03(木) 21:18:35 :
-
サシャ「ベルトルトが受け止めてくれたんですね、ありがとうございますっ」ペコ
ベルトルト「…どういたしまして?(受け止めたというか、衝突されたに近いけど)」
サシャ「私にとって、ベルトルトは命の恩人ってやつですね!」
ベルトルト「はは…そんな大袈裟な」
サシャ「お礼に、夕食のパンの薄皮一枚あげます!」
ベルトルト「あぁ、パンの…薄皮!?一枚!?」
サシャ「あ、薄皮嫌いでしたか?」
ベルトルト「あっ、いや、そういうわけじゃないんだけど…命の恩人に対して待遇軽過ぎないか、それ」
-
- 41 : 2014/07/03(木) 21:20:06 :
-
ベルトルト「…ところで、コホン」
サシャ「?」
ベルトルト「その、いい加減退いてくれないかな」
サシャ「へ?」
ベルトルト「いやあの、右手の…位置が…」ボソボソ
サシャ「…ファッ!?たたた度々すいませんんんん」バッ ダラダラ
ベルトルト「いや、気にしてないからそんなに謝らなくていいよ…(ファッって何だファッって)」
-
- 42 : 2014/07/03(木) 21:20:48 :
- マルコ「おーいサシャー!」タッタッタ
サシャ「あっ、マルコ!どうしました?」
マルコ「急に姿が見えなくなったけど…あれ、随分服が汚れてるね。もしかして転んだ?大丈夫かい?」
サシャ「平気です、ベルトルトがクッションになってくれたので!」
マルコ「えっ、ベルトルトなんてどこに…わっ!こ、こここんにちは」ペコ
ベルトルト「こんにちは(普通、ファッじゃなくてキャッじゃないのか)」ボー
サシャ「マルコ、動揺し過ぎですよ」
マルコ「ご、ごめん…気を悪くさせちゃったかな?」チラ
ベルトルト「…」
マルコ「!? (無視!?)」
マルコ(もしかしてすごい怒ってる!?)
ベルトルト「…」
マルコ(だめだ、表情が読めない!)
ベルトルト(ファッファッ…あ、今の動物の鳴き声っぽい) うわの空
-
- 43 : 2014/07/03(木) 21:21:12 :
-
マルコ「コホン!え、えっとね、僕達コニーに話を聞いてきたんだけどね」アセ
ジャン「コニーは本物の馬鹿だな!」
コニー「うるせえよ!」
マルコ「っと、噂をすればだ…サシャ、目潰しの構えしないでやめて」
ジャン「おい、サシャ聞けよ。昨日の当番はどうしたって聞いたらよ、コニーの奴」
”は?当番?んなもんあったか?”
ジャン「ってよ!」
-
- 44 : 2014/07/03(木) 21:21:57 :
- サシャ「コニー…あとで当番という私達に与えられた重要な役割を教えてあげます」ハァァァア
コニー「いや当番の存在は知ってるっつの!でも昨日あるとは思わなかったんだよ!」
マルコ「はは…とにかく、そういう訳なんだ。だから目潰しするならコニーにしてね」
コニー「え?目潰し?」
ジャン「こいつの目潰しは目ん玉えぐれるぜ…?まあ、せいぜい頑張れよ」肩ポン ニタァ
コニー「なんだよその気持ちわりい笑みはよ…」ブルッ
サシャ「いえ、目潰しはもういいです」
ジャン「お、じゃあ今度は下痢の呪いか?」
コニー「さっきから恐ろしい事ばっか口にしてんな、お前ら」
-
- 45 : 2014/07/03(木) 21:24:16 :
-
サシャ「それもやめておきます」
マルコ「あれ、怒りは収まったのかい?」
グーキュルルル
サシャ「…お腹空き過ぎてどうでもよくなってきました」グー
ジャン「はあっ?!結局、俺のやられ損じゃねえかよ…」
マルコ「よしよし」サスサス
ジャン「やめろ、子ども扱いするんじゃねえ」
コニー「つうか、サシャめ、随分でけー腹の音だな!」
サシャ「えへへ。もうすぐ夕食時なので、つい…」
ヒヒーン!
コニー「うわっまたかよ、少しは抑えろよなー」
マルコ「馬のいななきみたいな音だね」
サシャ「いやっ、あの、今のはさすがに私じゃありませんよ!」
ジャン「あ?なら今のは一体…」
-
- 46 : 2014/07/03(木) 21:25:07 :
馬「ブルルッ」
ジャン「うげっ!」
コニー「マ、マジで馬じゃねーか!」
マルコ「ええっ、馬が近寄って来る気配なんてしなかったぞ…?」
コニー「あれ、コイツさっきから居たっけ?」
サシャ「不思議と周りに溶け込んでて、今の今まで全く気が付きませんでした…」
ジャン「多分、ベルトルトが綱持ってたからだな…」
-
- 47 : 2014/07/03(木) 21:25:28 :
-
マルコ「ベ、ベルトルト…その馬はどうしたんだ?」
ベルトルト「…(ファッ…ファッ…もしかして最近の女の子の流行りかな。聞いたことないけど)」
マルコ「…ベルトルト?」
ベルトルト「ファッ!」ビク
ベルトルト「あ、ごめん…何?」
マルコ「その、君が連れてる馬どうしたの
かなって(ファッってなんだ)」
ジャン(ファッってなんだ)
コニー(ファッってなんだ)
サシャ(ファッってなんでしょう)
-
- 48 : 2014/07/03(木) 21:25:55 :
ベルトルト「あぁ、これ?…ジャン、この馬に見覚えない?」
ジャン「ん?…って俺の馬じゃねえか!」
ベルトルト「やっぱり…はい、これ。寮の近くでウロウロしてたところを捕まえたんだ」スッ
ジャン「わざわざ悪いな…ったく、例の野放しになってた馬がブッフヴァルトだとは」
教官「おい」
ジャン「う」ビク
マルコ「あ」
コニー「いっ」
サシャ「ひえっ」
ベルトルト「ファッ!?」(今度はファッじゃない…だと?)
-
- 49 : 2014/07/03(木) 21:28:27 :
- 教官「…先程、一訓練兵から、厩舎の柵が破損し馬が一頭行方不明であるとの報告を受けた」
教官「それで、その馬は貴様ので間違いないんだな?」ギロリ
ジャン「えーっと…」
ベルトルト「じゃあ、僕はこれで」スッ
サシャ「わっ私もこの後用事があるので失礼します!」サッ
コニー「特に用事ねえけど俺も!」タタッ
教官「…ちなみに、今日の馬の番は誰だ」
ジャン「………俺です」
教官「よしこっちへ来い」ガシッ
ジャン「いっいえ、これには理由が…!」
教官「ほう、ならばあちらでたっぷり聞かせてもらおうか…」グイグイ
ジャン「うわああああああ」
マルコ「…ご愁傷様」ハハ
-
- 50 : 2014/07/03(木) 21:32:11 :
おしまい。
すごい…
すごい下らない…!( ˙-˙ )
-
- 51 : 2014/07/03(木) 21:34:45 :
- よく考えたら、馬って手綱付けたまま厩舎に居ないよな…
ジャンはサシャとマルコに構わず当番行ってりゃ怒られずに済んだの、かも。とりあえずあまり一緒に居る機会の無い面々を絡ませてみたかった。
おそまつさまでした
-
- 52 : 2014/07/04(金) 02:10:06 :
- 爆★笑wごちそうさまでしたw
ジャンのリアクションと応対が最高ですw
ファっw
-
- 53 : 2014/07/05(土) 20:49:59 :
- 笑っていただいて感激です◝(⁰▿⁰三⁰▿⁰)◜
ありがとうごさいます!
ファッ
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