ハンジ「あの時、私を迎えに来てくれた人は……?」
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- 1 : 2014/06/08(日) 12:47:59 :
- 今回の作品は、ハンジさんを中心に執筆していきますっ!!!!
そんなに長くはならないつもりですが、どうぞ拝読なさってくださいね。
亀さん更新の可能性がありますが、暖かい目で見守ってくださいww
コメントがあると、執筆のやる気がとっても上がりますので、宜しくお願いしますっ♪♪♪
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- 2 : 2014/06/08(日) 12:59:00 :
- ー注意ー
◆現パロです(時々、過去編入るかもです)
◆CPはありません
◆ハッピーエンドですが、少しひどいお話かも……
この3つを許せるお方は、私にとって神ですね★☆★
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- 4 : 2014/06/08(日) 14:07:35 :
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ーほら、目を閉じて
幼かったあの日。
私は迷子になった。
誰もいない公園のベンチで、膝を抱え独りぼっちで泣きじゃくっていた。
そうしたまま何十分たっただろうか、公園の時計を見ると、日が沈み夜にかわっていく時間だった。
どうしよう……。
早く帰らなきゃ、お母さん達が心配してしまう。
ベンチから立ち上がろうと俯いていた顔を上げた時だった。
目の前にしゃがみ込み、私の顔をまばたきもせずじーっと見つめている人がいた。
中学生ぐらいだろうか、セーラー服を着ている少女だ。
いつまでそうしているのか……何か変な不安にかられた。
私が口を開く前にその少女が話しかけてきた。
「……もしかして、迷子なのかな???」
「……う、うん」
ちょうどその頃は極度の人見知りだったから、無視してしまいそうだった。
「そっか……、お姉ちゃんと同じだね」
ー迷子なら一緒
「お姉ちゃんもなの?」
「……えへへ、そうお姉ちゃんも迷子なのよ!!!!」
迷子なのに、その威張るような態度に思わず笑みを浮かべた。
「やっと笑ったね」
その少女は私の頭を撫で、私を抱き締めてきた。
「……本当に良かったよ。また……また逢えて…」
「お姉ちゃん???」
その少女は俯き、涙を溢していた。
「何で……何でお姉ちゃんが泣いてるの?」
幼かった私には、何も分からなかった。
少女が泣いている理由が分かっても、その時の私には何も出来なかっただろう。
「ううん……何でもないよ。大丈夫」
私はお姉ちゃんの目元から溢れている涙を拭ってあげた。
すると、少女は笑いまた私の頭を撫でてくれた。
「さぁ、一緒に帰ろうっか?」
ー帰り道もないでしょう?
「うんっ!」
私はその少女に手を引かれ、歩き出した。
「何だか……昔にもこんなことあったなぁ。あはは……」
「ん?」
「あぁ、こっちの話だよーっ!」
幼いながら、少し変わった人だなって思った。
でも、その雰囲気がとても懐かしく感じた。
「ねぇ、ハンジちゃーん?」
「……何で私の名前を知ってるの?」
「私には、なぁーんでも分かっちゃうんだよ!」
エスパーって奴かな?
「……ハンジさん、今日の日のことを絶対に忘れないで下さい」
『ハンジ分隊長!!!?もう……アンタいつか#にますよッ!!』
『おい、大丈夫か?』
『何やってるんですか、ハンジさんっ。……怪我はないですよね!?』
今のは……一体、何?
「……えっ???」
少女は悲しそうな顔をして、私の頭を何度も何度も撫でた。
力強く、でもゆっくりと。
「お姉ちゃんの名前って、何ていうの……?」
「私は……***」
少女の名前は何だっただろうか。
今はもう忘れてしまった。
この思い出も少女の意味深な言葉が記憶に残っているだけで、ほとんど覚えていない。
「きっと、覚えてないよね……」
何故悲しそうな顔をするのか。
私には、分からなかった。
ねぇ、笑ってよ。
「……***お姉ちゃん、あのっ……今日はありがとうっ!」
すると少女は涙を流しながら笑った。
その眼は、揺らぐことなく私を見つめ続けていた。
「ー……また逢えるといいね」
ーその言葉の意味は、8年たった今も……分からないままだ。
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- 6 : 2014/06/08(日) 18:47:48 :
- *
月明かりが魅せる夜の街。
まばたきをするたびに次々と変貌を遂げていく。
生暖かい乾いた風が私の頬を撫でる。
覚束無い足取りで夜の街へ……。
ー可哀想に……何て寂しい所なのだろうか?
ただ騒ぐことしか出来ない不良。
自分を売ることに必死なケバい女。
酔い潰れて歩くことすらままならない若い男。
何かを品定めするように歩き回るおじさん。
しつこく追いかけまわし強引に店を勧誘する外国人。
臭い煙をふかして違う世界に踏み込みかけている若者達。
見回しただけで不快だ。
こんなゴミ屑しか集まらない……そう夜はゴミ溜め場。
そしてここを楽しく思う奴は、何の依存病?
ー人は何かに依存して生きていくのだから、仕方ないけれど。
でも何かに依存してばかりの奴らしかこの街に集まらない。
だから、夜は嫌いなんだよ。
ー本当に可哀想な人達……。
今は、他人に同情してる場合じゃないんだけど。
……あれ?
そういえば……何で
「何で私……こんなところにいるんだろう…?」
私は夜の街に取り残され、ただ立ち尽くしていた。
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- 14 : 2014/06/09(月) 21:46:02 :
- 「あぁ、また迷子になっちゃったよ……」
昔から迷子になってばっかり……。
もう高校一年生にもなったのに、恥ずかしい。
着の身着のままで家から飛び出して来た。
そもそも何でこんなゴミ溜めに来てしまったのか。
ふらふらと辺りを見回しながら歩いていると、目線が合った若い男に声をかけられた。
「ねぇ、君っ!!!!今、暇なのかな?俺と遊ばない???」
「いいえ、けっこう……」
まったく、いけ好かない連中だ。
解せない……##。
私に声をかけるな。
早く家に帰りたいんだよ。
「そんなこと言わずにさぁ~!」
男は私の手首を掴み、引っ張る。
思っていたよりも強くてくい込みそうなぐらいに。
……痛い。
「離してッ!!!?」
男の腹に蹴りをいれ、腕を振りほどき一気に走って逃げる。
細い脇路地には、密着したようにたくさんの人がいた。
何でこんなに人がいるんだ……。
###。
本当に……、
「……邪魔だ、消え失せろッ!!!!!?」
私が叫ぶと周囲の人は驚いた顔をし、道の端へよける。
あぁ、それでいい。
何処かへ行け。
道を空けろ。
人々が散った路地を地面いっぱいに踏み込み、猛ダッシュで走り抜ける。
と、はるか先に高級なリムジンが止まっているのが見えた。
そのドアから出て来たのは……こんなゴミ溜めにいるには珍しい綺麗なスーツを身に纏い気品が漂う男性がいた。
身長はさほど高くなく、むしろ低い……チビ。
わりと端整な顔だちなのが遠目でも分かる。
目付きはとても鋭く、人を射抜くようだ。
機嫌が悪いのか……イライラしたように、周囲を見回していた。
周りに数人のSPらしき人物もいる。
……おそらく金持ちだろう。
邪魔だつーの。
その高級なリムジンから少し離れゆっくりと歩いた。
もうあの下手なナンパ男もいないはずだ、少し休まないと。
あと少しでこのゴミ溜めから抜け出せる。
あぁ……走ったから疲れちゃった、と一息つく。
束の間の安堵だが、それは一瞬にして消えた。
「……お前、ハンジか…?」
「……えっ?」
何なの……???
私に声をかけたのは、先程のお金持ちのような男性だった。
何でこの人私の名前知ってるんだ?
「……あの、きっと人違いだって!!!?」
「おいッ、待て!!!!お前ー……」
嫌だ、怖い。
怖い。
怖いのに……何で?
ー何で、こんなにも懐かしく感じるのだろう?
あの人は私の知っている人なのか。
私には覚えがない。
何が何だか……分かんない。
ー私は、夜の街から抜け出した。
ーあの不快なゴミ溜めから逃げるため?
ーあの下手なナンパ男から逃げるため?
ー密着しあった酸素の少ない空間から逃げるため?
ー違う……あの街は、私を飲み込んでいくから逃げるんだ。
「チッ。……お前の言ってた事があってたな、***。」
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- 23 : 2014/06/17(火) 22:44:07 :
- *
「もう、誰なの?あの人……」
私は、真夜中の静まり返った住宅街を一人歩いていた。
こんなところ一人で歩いてたら、危ないって?
まさか……さっきの夜の街の方が私にとっては、よっぽど危険なところだって。
それよりあの人は、誰だろうか?
何で私の名前を知っているのだろうか?
ーさっき、懐かしいと感じたあの感情は何なのだろうか?
「……ッ!?」
……痛い。
いつもの頭痛が始まった。
昔からそうだ。
誰かを思い出す度に頭痛になる。
理由は分からない。
病院で診てもらったときも結果は不明だった。
どこか水が飲める場所はないだろうか。
そう思いしばらく歩いていると、公園を見つけた。
丁度いい、水道水がある。
私は公園へ駆け込んだ。
そして水道の蛇口を捻り、いつも持ち歩いている錠剤を流し込む。
水は生ぬるかったが、問題はない。
「……はぁ、はぁっ…」
頭痛のお薬持ち歩いといて、良かった……。
少し休憩をするため、ベンチに座る。
まだ少し痛む。
それにしても、静かな公園だ。
「何かこと公園、見覚えあるような……。あ!」
あのセーラー服のお姉ちゃんと迷子になったところ……。
ヤバい、今まで気づかなかった。
何でだろう。
ド忘れにも程があるぞ、私。
確か8年前だっただろうか……、当時の面影がまったくない。
ー……私、また迷子になっちゃったなぁ。
ふらふらしてると、何処にいたのか忘れてしまう。
もうちょっとしっかりしないとなぁ。
ー昔から、迷子癖と放浪癖はなおっていない。
何か眠くなって来たなぁ。
何もすることないし……、寝ちゃおう。
そう思い目を閉じた時、
にゃおーん……。
右を振り向くと、闇の中瞳が輝いている野良猫がいた。
可愛い……。
「おいで。君も一人なんでしょ?」
私の言葉なんて分かるわけないのに、近寄ってきた。
ひざの上に丸くなって、撫で声を上げる。
とてもさわり心地の良い毛並みだった。
ふいに上を見上げると月が神々しく街を、私達を、照らしていた。
今日は満月か……。
そんなことを考えながら、私は重たい瞼を閉じた。
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- 28 : 2014/07/16(水) 21:48:03 :
皆さん、こんばんわ。
この度、読者様にお知らせがあります。
執筆中のssへの感想、ご意見はこちらのグループ http://www.ssnote.net/groups/570にしていただくと嬉しいですっ。
理由はssをより読みやすくするためです。
執筆終了後はコメント欄への規制を解除しますので、よろしくお願いします。
お手数かけてすいませんm(__)m
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- 29 : 2014/07/18(金) 12:38:22 :
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「あっれ~、此処は何処だっけ……?」
賑わうお洒落な街の中私……ハンジ・ゾエ分隊長は一人溜め息を吐く。
そう、何を隠そう……私はいわゆる迷子という状況に陥った。
『夢中になると、我を忘れ周りが見えなくなる』
私のこの悪いクセがこの状況に陥った最大の理由なのだが。
大の大人が迷子とは……意外と恥ずかしい。
しかし、どうしたものか。
何しろお買い物はうってつけの街で賑やかさだけは、壁内一でお洒落で栄えている街なのだ。
当然、人が多すぎて、人酔いしそうだ。
何で此処へ来たのか理由でさえ、分からずじまいだ。
「ま、適当に買い物でもしようかなっ!」
そんなカンジで適当に考えていたからか……後で私はある事件に巻き込まれることになる。
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