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エルヴィン「第四の…壁…?」◇中編◇
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- 1 : 2014/05/14(水) 21:51:22 :
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ご覧頂き、有難う御座います!
このSSは、『エルヴィン「第四の…壁…?」シリーズ』の中編です!
前編⬇︎
http://www.ssnote.net/archives/16432
では、お楽しみ下さい!
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- 17 : 2014/05/15(木) 21:26:53 :
- ー調査報告書 3ー
(あらすじ)
・852年。人類は巨人を絶滅させ、歓喜し、自由を実感していた。
・だが855年。調査兵団による『世界調査』により新たな壁の存在が明らかになる。また、その壁の外には巨人も存在した。
・その影響により、市民や兵団政府はパニックに。世は世紀末状態に陥った。
・調査兵団は第四の壁、『ウォール・ディオス』の壁外調査を決定。その目的は、壁周辺(壁外も含む)の下見程度である。
以上。
ーエルヴィン・スミスー
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- 19 : 2014/05/15(木) 21:28:37 :
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- 20 : 2014/05/15(木) 21:30:06 :
- ー壁外ー
〜休息ポイント〜
エルヴィン「全隊停止!」
ピタッ…
エルヴィン「このポイントで少し休息を入れると同時に、本作戦の内容を再確認する!聞け!」
調査兵達「「ハッ!!」」
エルヴィン「まずここでの休息が終わり次第、そのままディオスに向かう!」
エルヴィン「ディオスに門はない為、駐屯兵団の者達がリフトを使用して、壁外に馬を移す!」
エルヴィン「馬が全頭、壁外に出たことを確認後、我々は立体機動で壁を越え、直ちに長距離索敵陣形を展開、索敵を開始する!」
エルヴィン「巨人絶滅以降に調査兵団に入団した者達は、初めての巨人との遭遇、または交戦となるが、怯まず、兵士としての責務を全うせよ!以上!」
調査兵達「「ハッ!!」」
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- 25 : 2014/05/15(木) 22:33:36 :
- 〜休憩中〜
エルヴィン「エレン、ライナー、ベルトルト。聞きたい事がある。俺達の所へ来てくれ。」
エレン「…はい。」
ライナー「何だ?団長がお呼びだが…。」
ベルトルト「さ、さぁ…?」
リヴァイ「来たか。まぁ、座れ。」
三人「はい。」スッ
エルヴィン「さて、悪いな。休憩中に呼び出したりして…だがどうしても聞きたい事がある。それはーーー
エレン「『座標』の…事ですか?」
ライナー&ベルトルト「!!!」
エルヴィン「…ああ。そうだ。それの事をどうしても聞きたいんだ。エレン、特に君にはな。」
ハンジ「エレンは…過去に二回『座標』を使った事があるんだよね?」
エレン「はい。一回目は俺がこいつらに攫われて、調査兵団が助けに来てくれた時に。」
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エレン『そんなもん 何度でも巻いてやる…』
エレン『これからもずっとオレが何度でも…!』
エレン『アアアアアァァァァ!!!!!』
ペチン…
ビリビリッッ!!!
エレン『アアアアアアァアァァァ!!!』
ドドドドドドドッ!!!
アルミン『え…?えぇ!?』
ミカサ『何で…あいつが……』
『食べられてるの?』
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- 47 : 2014/05/17(土) 19:03:25 :
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ライナー「あの時は…本当にすまなかった…。それに…エルヴィン団長。貴方の右腕も…。」
ベルトルト「…君の事を息子の様に思っていた人を殺した…。仲間も傷つけた…。本当に…ごめん…。」
エレン「…気にするな。過去の事に文句つけるほど俺は弱い男じゃねぇさ。」
エルヴィン「ああ。俺の右腕の事も気にしないでくれ。今君達は調査兵団に大きく貢献してくれている。それだけで充分だ。」
ライナー「…!! 有難う御座います…!」
ベルトルト「有難う御座います…!…ですが、謝って済む事ではありません。僕達は調査兵団にいつまでも心臓を捧げます…!」
エルヴィン「…ああ。有難う。」
リヴァイ「それで…話を戻そう。エレン。」
エレン「はい。二回目は最後の巨人を…いや、今となっては最後だと思っていた巨人を駆逐した時に。」
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エレン『兵長!恐らくあの巨人が…最後の巨人です!』
リヴァイ『だな。エレン、ミカサ!行くぞ!』
二人『はっ!!!』
リヴァイ『エレンは脚の腱を削げ!ミカサは眼を潰せ!オレがヤツを削る…!』
エレン&ミカサ『了解!』ギュイイ
ーン
『アア!!』ブン
エレン『はっ!捕まるかよ!』ヒュン
『アア…』
エレン『はぁぁぁー…ラァッ!!』ザクッ
『! グァ!』ドサッ
エレン『ミカサ、今だ!眼を潰せ!』ギュイイーン
ミカサ『了解!』パシュ ギュイイーン
ミカサ『ハッ!!』グシュ
『アアアア!!』
ミカサ『兵長!!』
リヴァイ『よくやった、これで終わりだ!』パシュ ギュイイーン
『ダァ!!』ブン
リヴァイ『!? チィ…!!』バン
ドサ
リヴァイ『あ…あァ…。』ズキ
エレン『兵長!?』
『…。』
ミカサ『あいつ!!もう傷が治ってる!?兵長が!』
『ァァ…。』スッ
エレン『兵長ッ!逃げて下さい!そのままじゃ…』
リヴァイ『う…あぁあ!!』
リヴァイ(クソが…骨が折れてやがる…)
エレン『くそッ!』ギュイイーン
ミカサ『クッ!!』ギュイイーン
エレン(ダメだ…間に合わねぇ…!)ギュイイーン
『ァァ…』カパァ
エレン『や、止めろ…』ギュイイーン
リヴァイ『すまない…お前ら…』
エレン『止めろ…!』ギュイイーン
『…。』アーン
エレン『止めろォォォォ!!!!』
ビリビリッ!!
『ア…?アアァア!!』ブチブチ
リヴァイ『なっ!?』
ミカサ『じ、自分を殺してる…?』
『アァアァ…。』シュー
エレン『ハァ…ハァ…。』
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- 62 : 2014/05/17(土) 22:00:23 :
- リヴァイ「あれが無かったらオレは死んでいただろう。感謝する。エレン。」
エレン「はい。光栄です。それより、エルヴィン団長。何故『座標』について知りたいのですか?」
エルヴィン「あぁ。その『座標』という能力は巨人を操る事が出来る…だな?ライナー、ベルトルト。」
ライナー「はい。俺達はそう認識しております。」
エルヴィン「…その能力を使い、ディオスの外にいる巨人を絶滅させれないか…と考えていてな。」
エレン「…そ、それは…。」
エルヴィン「…ああ。分かっている。エレン。この作戦を実行するには君が『座標』を使いこなさなければならない。だが、君はまだ『座標』の発動の仕方さえ分からない…そうだろう?」
エレン「……はい。申し訳ありません…。」
ベルトルト「すいません…僕達も詳しく知らないです…。」
ハンジ「別に謝る事じゃないさ。私達も『座標』について調査をしているんだけどまだなにも掴めないままだ。それを使いこなせ何て不可能に近いからね。」
リヴァイ「…まぁ。地道に頑張っていこうじゃねぇか。時間はたっぷりある。」
エルヴィン「だな…。じゃあすまなかったな…。休憩に移って良いぞ。」
エレン「はい。では…。」
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- 63 : 2014/05/17(土) 22:02:20 :
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〜一時間後〜
エルヴィン「全員馬に乗れ!今からディオスに向かう!ガス、刃の確認も忘れるな!!」
調査兵達「「ハッ!!」」
エルヴィン「…! あれがディオスか。なるほど、なかなかの迫力だな。」
ハンジ「そっか、エルヴィンは初めてディオスを見るんだよね?」
エルヴィン「ああ。だが、問題はなにもない。…総員このまま前進ッ!!!」
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エルヴィン「よし。着いたな…。」
コ、コレガディオスカ…!!
ハジメテミタゼ!!
リヴァイ「 だがおかしいな。駐屯兵達がいねぇぞ。」
ハンジ「ホントだ。ん!でもリフトはあるね?何処行っちゃったんだろ?」
エルヴィン「場所はここで合っている筈だが…」
アアァアァァァア!!タスケテェ!ヤダァアァア!!!!
「「「!?」」」
リヴァイ「…なんだ今の胸糞悪ぃ声は?」
エルヴィン「…総員ついて来い!声のした方向へ向かう!」
調査兵達「「了解!」」
アルミン(嫌な…嫌な予感がする…!!)
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エルヴィン「全隊停止!」
リヴァイ「場所はここらだな…。」
ハンジ「でも…なにも無いよ…?」
リヴァイ「ああ…。 ! いや、待て!これを見てみろ!」
ハンジ「これは…駐屯兵の兵服…?何故ここに…?しかも…」
エルヴィン「血…だな…。」
リヴァイ「…良い状況とは言えねぇな。」
エルヴィン「ああ。何か様子がおかしい…。」
「エ…ルヴィ…ン…団長…」
エルヴィン「!お前は…!駐屯兵だな?」
駐屯兵「逃げて…下さ…い…我々は…全滅しま…した…敵が……敵が……」ガク
エルヴィン「……周囲を見渡せ!敵を補足しーー
「オマエラ…ツヨソウダナ…。」
エルヴィン「!!」
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- 79 : 2014/05/18(日) 22:40:59 :
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リヴァイ「…何故巨人が喋ってやがる…」
「アー…セツメイ シナクテ イイ??メンドクサイ。」
ハンジ「巨人が…喋る…?」
ハンジ「…イルゼ…ラングナー…?」
私はイルゼ・ラングナー。
第34回 壁外調査に参加。
第二旅団最左翼を担当。
帰還時 巨人に遭遇。
所属班の仲間と馬も失い、故障した立体機動装置は放棄した。
北を目指し、走る。
巨人の支配する壁の外で馬を失ってしまった。
人の足では巨人から逃れられない。
街への帰還。生存は絶望的。
ただ…巨人に遭遇せず、壁まで辿り着くかもしれない。
そう…今私がとるべき行動は恐怖に平伏すことではない。
この状況も調査兵団を志願した時から覚悟していたものだ。
私は死をも恐れぬ『人類の翼』。
調査兵団の一員。
たとえ命を落とすことになっても、最後まで戦い抜く。
武器は無いが私は戦える。
この紙に今を記し、今できることを全力でやる。
私は屈しないーーー
私は屈しない。
巨人 遭遇。
6m級。
すぐに私を食べない。
奇行種か……。
いよいよ最期を迎える。
これまでだ。
勝手なことばかりした…。まだ親に何も返していない。
きもちわるい
おわる…。
しゃべった…。
巨人がしゃべった。
ありえない…。
意味のある言葉を発音した。
「ユミルの民」
「ユミル様」
「よくぞ」
間違いない。
この巨人は表情を変えた。
私に敬意を示すような姿勢を取った。
信じられない。恐らく人類史上初めて、私は巨人と意思を通わせた。
この巨人に存在を問う。
うめき声。
言葉ではない。
所在を問う。
応答は無い。
目的を問う。
これより下、解読不可能。
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- 93 : 2014/05/19(月) 22:09:40 :
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『イルゼ・ラングナー?ダレソレ?』
ハンジ「…!!(知らないという事は、イルゼが会った巨人という可能性は少ない…な…。)」
リヴァイ「…オイ…クソ巨人。」
『ン?ナニナニ?』
リヴァイ「お前が…駐屯兵達を殺ったのか?」
『ソウダヨ!イヤー、 モウスコシ タノシメルト オモッタンダケド、アイツラ ヨワクテサァ!』
リヴァイ「…。」
『ケッカ カライウト、ツマンナカッタネ。アンナ ゴミタチ イラナイ!』
リヴァイ「…。」
『デモ、オマエラハ「チョウサヘイダン」ダヨネー?ナラ タノシメソウ カナ!』
リヴァイ「…オイ…。」
『ン?ナニナニ?ドウシタ?』
リヴァイ「…何が『楽しむ』だ。人殺してそんなにおもしれぇか?」
『ハッ。ナニニ オコッテルカ シラナイケド、カカッテキテヨ。マダ モノタリナインダ。』
エルヴィン「…総員戦闘用意!あの巨人を…」
リヴァイ「待て!」
エルヴィン「リヴァイ…!」
リヴァイ「あんなクソ野郎俺一人で充分だ。二度とその汚ねぇ声出せない様にしてやるよ。」
『…オマエ…ナマイキダナ…。』
リヴァイ「あぁ、よく言われる。」
二人はそう言うと、共に戦闘体制に入った。
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- 99 : 2014/05/20(火) 20:36:37 :
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リヴァイ(でけぇな…14m程か。)
『ドウシタノ?カカッテコイヨ。』
リヴァイ(駐屯兵達を壊滅させたのはコイツだ。並の巨人より強い事は明らか…)
『ムシカヨ…。』
リヴァイ(しかも、ここはほぼ平地。まともに戦っても勝てる見込みは高くない。なら…)
『ハァ…ジャア…』
リヴァイ(カウンター…攻撃した後の隙を狙う!)
『コッチカラ イカセテ モラウヨ!』ブン
リヴァイ「遅ぇ!」パシュ
リヴァイは体をスピンさせ敵の攻撃を躱すと同時に、木にアンカーを突き刺した。
『オオ!ヨク カワシタネ!』
リヴァイ「てめぇと違ってトロくないからな!」
リヴァイ(…とは言ったものの…コイツ…やはり並の巨人より強ぇな…気抜いてられねぇ!)ギュイイーン
『ジャア…コレハ ドウカナ!?』ブン
リヴァイ「チッ…!」ギュイイーン グル
木を右回りに旋回し、間一髪、矢のような攻撃を躱した。
そして、破壊された木の破片をブレードで弾きーーー敵の両目の光を奪った。
『ァァァァ!?』
リヴァイ「ハッ…てめぇは自分に自信を持ち過ぎだ!だから防御が甘くなんだよ!」パシュ ギュイイーン
『フザケルナァァァアッ!!!』ブン
リヴァイ「ふん、悪足掻きだな…」スッ
リヴァイ「らァッ!!」ズバ
『ァアッ!!クソッ!コロス!ゼッタイ コロス!』
人類最強の男は敵の手を切り刻んだ。そして…
リヴァイ「ハァッ!!」ザク
『ーー〜〜ッ!?』
敵の声帯を殺した。理由は簡単だ。
リヴァイ「最初に言ったよな?『その汚ぇ声二度と出せない様にしてやる』と。」
『…!? ァ…!!』
リヴァイ「まだ喋るか…うるせぇ野郎だ。じゃあ…終わらせてやるよ!」バシッ
リヴァイは空高く跳び上がった。怪物の肉を削ぐ為に。
『ーーー〜〜!』
リヴァイ「ハッ!」ザクッ
『アァーー〜〜!』
『ァ……』シュー…
リヴァイ「!」
リヴァイ「チッ…」
「汚ぇな…。」
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- 100 : 2014/05/20(火) 20:37:18 :
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エルヴィン「流石だな、リヴァイ。駐屯兵達を壊滅させた巨人をいとも簡単に…。」
リヴァイ「…それ程でもねぇよ。現に苦戦したしな。」
エルヴィン「だが倒した事には変わりない。『人類最強の兵士』の名に恥じぬ戦いだった。」
リヴァイ「よせよエルヴィン。しつこい。気持ち悪りぃぞ?」
エルヴィン「ただ褒めてるだけなんだが…。」
リヴァイ「…フッ。それよりエルヴィン。もう壁に帰還するんだろ?この状況だからな。」
エルヴィン「あぁ…。いち早く壁に帰還する。」クルッ
エルヴィン「総員、注目!」
エルヴィン「此処は危険だ!壁外調査を中止し、壁に帰還する!」
調査兵達「「ハッ!!」」
「あ。ちょっと待って君達。」
「!!!」
「そうそう、待って。あれ?あいついないじゃん…。あ、死んだのか…。使えないなぁー。ま、いっか。」
リヴァイ「コイツは…(体毛…17m程の体長…コイツがウトガルド城での報告書に書かれていた…)」
エルヴィン「獣の巨人…!」
「あ。君達には用はないから。『エレン・イェーガー』君はいるかな?あ、顔が分かんないな…。まぁ、いいやとりあえずその子出して。」
エレン「!?」
ハンジ「エ、エレンに何の用だ!!」
「それは君には関係ないだろ。だから教えなーい。」
ミカサ「エレンを出せと言われて…私達がエレンを出すと思う?絶対に出さない…!」
「えー…じゃあめんどくさいけど自分で探すか…。」
リヴァイ「自分で探す?顔も分からねぇ男をどうやって_____
「……ん!見つけた!!君だね?エレン・イェーガー君。」ユビサシ
リヴァイ「なっ…!」
エルヴィン「何故…!」
「え?そりゃエレン君は私と同じ細胞を持ってるからね。なんとなく分かるんだよ。雰囲気で。」
「「!?」」
ジャン「同じ…細胞だと…?」
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- 107 : 2014/05/21(水) 20:43:32 :
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エレン「て、てめぇ何かと同じ細胞なんてオレは持ってねぇ!!」
「よく言うねー…。君は…いや君達はエレン君が私と同じ細胞を持っていたからいま此処に居れるんだよ?それが無きゃ君達はとっくに死んでる。」
リヴァイ「何だと…?」
「あ、これ嘘じゃないからね?エレン君。君が『座標』を使えるのがその証拠だ。」
エルヴィン「! 『座標』だと…!」
エレン「ざ、『座標』とてめぇに何の関係がある!!!」
「おおありだよ。本来『座標』は巨人の王、つまり私しか使えない筈なんだ…。それをあのグリシャの野郎が…。」
エレン「!!! 親父の事を知ってるのか!?」
「勿論。だから私が此処にいる。さぁ。無駄話は終わりだ。エレン君。私の力を返してもらおう。」
エレン「は…は…?返してもらう…?何言ってんだコイツ…!!!」
「さて…返し方だけど…私が君を食えば力は私に戻ってくる筈だ。でもおとなしく君が食われる訳がないしなー…。」
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- 108 : 2014/05/21(水) 20:44:17 :
- 「じゃあやっぱり強引にやるしかないな。」スッ…
エルヴィン「!! 総員戦闘用意!!この巨人からエレンを死守せよ!」
リヴァイ「やるぞてめぇら…」チャキ
ハンジ「うん…!!」チャキ
モブリット「クソッ!」チャキ
ミカサ「エレンは渡さない!もう二度と!」チャキ
ジャン「かかって来やがれ、ズタボロにしてやる!」チャキ
アルミン「…。」チャキ
調査兵達「「」」チャキ
エレン「み、皆…。」
「あー…面倒だ。渡してくれさえすれば良いんだけどなー…。」
「じゃあしょうがない。」スッ
獣が手をかざすと…地面から巨人が湧き出て来た。
『ウ…ウウー…。』
ジャン「 巨人!?何で…」
「よしよし来た来た。それでこいつらに『座標』で知能を与えて〜…。」トン バチバチ
獣は巨人の頭に指を置き、何かをする動作を見せた。
『ウッ…!!ン…?ア…ア〜…。オ。シャベレル。』
「私が喋れる様にしてやったんだよ〜。」
エルヴィン「何だ…その能力は…。」
「ん?君達ご存知『座標』だよ。知ってると思ったんだけど?」
エルヴィン「…『座標』は巨人を操れるだけじゃないらしいな…。」
「そうだよ?何だ知らなかったのか…。」
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- 120 : 2014/05/22(木) 21:58:38 :
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「じゃあお前ら。邪魔な調査兵団を蹴散らしてくれ。」
王がそう言うと、巨人達は調査兵団に襲いかかった。
エルヴィン「 一旦退く!総員ついて来い!!」
「お!逃がさないよー!!」
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リヴァイ「エルヴィンッ!さすがにこの数はマズイぞ!オレらだけじゃエレンを守りきれねぇ!」
エルヴィン「そんな事は分かっている!」
エレン「団長!俺が巨人になって戦います!その間に皆を此処から離して下さい!早く!」
エルヴィン「駄目だ、それは許可出来ない!敵の目的は君だ!君が奴らに捕まれば、人類の敗北は決定する!」
エレン「ですが!敵はすぐそこまで迫ってます!このままでは追いつかれる!」
エルヴィン「これは団長命令だ、おとなしく言うことを聞け!」
エレン「ク…クソ!」
リヴァイ「…俺が行く。」
エレン「えっ!?」
ハンジ「なっ、リヴァイ!?何で!」
エルヴィン「…。」
リヴァイ「この中で一番実力を持ってるのは俺だ。俺が奴らを削いでる間に、お前らは壁まで逃げろ。」
ハンジ「そんな無茶苦茶な理由で置いてけるかよッ!リヴァイが行く位なら私が行く!リヴァイは人類の希望だ!此処で死ぬべきじゃない!」
エルヴィン「…リヴァイ、囮を頼む。」
ハンジ「エルヴィン!?何を言ってるんだ!?」
モブリット「分隊長!落ち着いて下さい!」
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- 121 : 2014/05/22(木) 21:59:30 :
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エルヴィン「恐らく…ハンジ。正直に言って、お前が行っても大した時間稼ぎは出来ないはずだ。」
ハンジ「ッ…!」
エルヴィン「だがそれはリヴァイも同じだ。いくらお前とてあの巨人群に一人で突っ込めばそれこそ死にに行くようなものだ。従って…」
エルヴィン「リヴァイ。お前が思う『優秀な兵士』を20名選び、最速でそれを伝えよ。合計21名での囮だ。」
モブリット「そ、そんな…それはあまりにも……。」
リヴァイ「…」
リヴァイ「…了解だ、エルヴィン。背中は俺に任せておけ。」
エルヴィン「……頼んだ、リヴァイ。」
「「団長、兵長!待って下さい!」」
エルヴィン&リヴァイ「!」
エルヴィン「ライナー、ベルトルト!何の用だ!」
ライナー「はい…時間稼ぎは…オレらがやります。」
エルヴィン「!」
ベルトルト「僕達なら…巨人化してリヴァイ兵長以上に時間を稼げます。いや、上手くいったら敵を倒せるかもしれない。」
エルヴィン「…そうか…君達なら確かに…出来るかもしれないな…。」
ライナー「ええ…!やらせて下さい!調査兵団に恩返しがしたいんです!」
ベルトルト「頼みます、団長!」
エルヴィン「…分かった。囮は君達に任せる。」
ライナー「有難う御座います……!」
ベルトルト「力ある限り…やつらを食い止めてみせます!」
エルヴィン「あぁ、頼む。」
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- 134 : 2014/05/24(土) 21:22:38 :
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「ん?」
王は少し混乱した。理由は二人の調査兵が馬でこちらに向かってくるから…ではない。
囮を使うのは予想していたが、これだけ戦力差があると分かっていながら、『二人だけ』で向かってくるからだ。
「あー、お前ら止まって。」
主人がそう言うと、巨人達は足を止めた。
「何…君達。わざわざ無駄死にしに来たのか?たった二人で何が出来るの?」
ライナー「無駄死にか…それはお前が決める事じゃねぇな。自分の運命位自分で決める。」
ベルトルト「それに…誰が死にに来たと言ったの?僕達は、勝つつもりだ。」
「はっは…『立体機動装置』…だっけ?そんなオモチャで私達を全員殺れるかな?」
ライナー「…それもお前の勝手な妄想だ。誰もコレだけでお前らを殺そうと思ってねぇさ。」
「…何が言いたい?」
ベルトルト「つまり…この装置以外にも僕達は力を持ってるって事。」
「へぇ…。どんな力だい?」
ライナー「俗に言う『巨人化』ってやつだ。オレらはそれを使える。」
「巨人化…?あ、思い出した!」
ライナー「何をだ?」
「え?あ、君達名前は確かライナーとベルトルトだよね?合ってる?」
ライナー&ベルトルト「!?」
ベルトルト「な、なんで僕達の名前を知ってるんだ!」
「アレ?やっぱ忘れてんのか…。じゃあ説明してやるか。」
「最初に言っとくと、君達……いや君達の故郷の大人達に『巨人化』の能力をくれてやったのは私だ。」
ライナー「な…何…?」
「いやー、君達の故郷のやつらが『人類を絶滅させる』って張り切ってたじゃん?理由は知らないけど。あ、でもグリシャと『アイツ』だけ反対してたな…。」
「ま、いいや。話戻そう。それで面白そうだったから『座標』であいつらに『巨人の力』を与えてやったわけよ。」
ベルトルト「!! お前!あの時の巨人か!」
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- 135 : 2014/05/24(土) 21:24:04 :
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「お!思い出してくれた?そうそうあの巨人が私だ。あ!それでこの前君達の『故郷』に行ったんだよ!エレン君の居場所を聞きたくてね。」
「でもあいつら『ライナー達の仲間を売るなんて出来るか!』とか言って、すっかり人類に情移っちゃっててさぁ!!」
「それでムカッときて皆殺しにしてやったよ。全く…恩知らずの馬鹿共だった。」
ライナー&ベルトルト「!?」
ベルトルト「…な…殺し…た…?全員…?」
「うん。全員。まぁ少し大変だったけどね。」
ライナー「…!! ふ…ふざけんな…ふざけんなよてめぇッ!!殺す必要はなかったはずだ!!何故殺したッ!!」
「え?だから言ったじゃん。ムカついたからだよ。」
ベルトルト「あ、悪魔が…!」ポロポロ
「よく言うねぇ君は。君達だって人類を滅ぼそうとしてたじゃないか。それと同じことをしたまでだ。」
ライナー「…あぁ確かにそうだ。だが…エレン達は許しを与えてくれた。自分達を殺そうとした裏切り者を…」
ライナー「だから…俺達はあいつらに心臓を捧げ続ける。故郷のやつらもそれを認めてくれた。そいつらをお前は…!」
「あー…ぐちぐちな言い訳は聞きたくない。さっさと済ませようよ。」
ライナー「…そうだな…男は拳で語るもんだ。行けるか?ベルトルト。」
ベルトルト「…あぁ…勿論だ…!」
「フッ…さぁ……来いッ!」
ライナー&ベルトルト「あぁあああアアアァ!」ガブッ
調査兵団の皆。どうか御無事で。
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- 148 : 2014/05/25(日) 22:26:33 :
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ガランガラン…
マリアの空に、英雄達の帰還の音色が響き渡る。
モウ チョウサヘイダン ハ カエッテ キタノカ?!
アア…コンカイ ハ『ディオス』マデノチョウサジャナカッタノカ?イクラナンデモ ハヤスギル…。
マサカ…オオキナ ソンガイ ガ…
オイ!キョジンヲ ゼツメツサセタ チョウサヘイダンヲ アマクミルナヨ!
ソウダ ソウダ!!
リヴァイ「前までは『税金の無駄遣い』だなんてけなしてたのにな…。立場が変わるとすぐコレだ…。」
人類最強の男は敗北の凱旋の中、苛立ちを隠そうともせず呟いた。
憲兵「オイ!何故こんなに早く戻ってきた!!調査は終わったのか!?」
ナイル「落ち着け…。だが…エルヴィン。理由はなんだ?聞かせてもらおう。」
ナイル・ドーク。憲兵団の師団長。エルヴィンとは同期で、共に調査兵団に入る志を胸にしていたが、恋人を心配し、憲兵団に入団した過去を持つ。
その男は民衆の騒ぎを聞きつけ、多くの憲兵を引き連れ現場にいち早く駆けつけていた。
エルヴィン「ナイル…ここでは人が多過ぎる…。また後で話す…。」
ナイル「…分かった。全憲兵に告ぐ!!お前達は民衆が調査兵団を邪魔しない様に、道の整備、管理をしろ!!」
「「ハッ!!」」
エルヴィン「…助かる。有難う。」
ナイル「…あぁ。気にするな。」
ナイル(エルヴィン…明らかに普段の力強い眼をしていない…。コレはマズイ事が起こった様だな…。)
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- 149 : 2014/05/25(日) 22:27:17 :
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エレン「ライナー…ベルトルト…。」
ジャン「…大丈夫だ。あいつらはそう簡単には死なねぇ。」
エレン「…あぁ。分かってる。分かってるけど…クソッ!」
アルミン「…。」
エレン「また…!またオレのせいで!!仲間に危険が及んだ!なのにオレは何も出来ない!!」
ミカサ「…エレン、貴方のせいじゃ…」
エレン「いや、オレの責任だ!!何が分隊長だ!そんなん名ばかりだ!!何にも変わってねぇ!!」
ユミル「…。」
エレン「何なんだろうな…オレは…。自分自身が情けねぇよ…!情けなくてたまんねぇよ!!」
サシャ「エ、エレン…。」
エレン「クソ…クソッ…!クソクソッ!!クソがァァあぁ!!!」
エレンの虚しい叫びだけが…ただただ『英雄』の凱旋に残った。
to be continued…
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- 150 : 2014/05/25(日) 22:28:34 :
- 後編待ちきれん!
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- 151 : 2014/05/25(日) 22:28:45 :
- はい!これで中編は終了です!楽しんで頂けたかな?後編のスレッドも立てておきます!是非是非感想などを宜しくです!
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- 152 : 2014/05/25(日) 22:31:10 :
- >>150さん
俺様TUEEEEEEEEEさん!読んで頂き、有難う御座いました!後編もお楽しみに!
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- 153 : 2014/05/25(日) 22:36:03 :
- ライナー達生きてるといいなー
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- 154 : 2014/05/25(日) 22:42:26 :
- 後編スレッド立てました!⬇︎
http://www.ssnote.net/archives/17396
是非ご覧下さい!!
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エルヴィン「第四の…壁…?」 シリーズ
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