この作品は執筆を終了しています。
リヴァイ「台所とかによくいるヤツ」
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- 1 : 2013/09/13(金) 21:04:09 :
- 前作の【ライナー「俺呪われてるかもしんない」】ではたくさんのリプありがとうございました。
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- 2 : 2013/09/13(金) 21:17:06 :
- ~旧調査兵団本部~
ペトラ「・・・・・・」ゴゴゴゴゴゴゴ
戸棚の隙間に隠れるようにして、ソイツは潜んでいた。
てらてらとした黒い光沢がなんともいえない不気味さを醸し出している。
ペトラ「・・・・・・」
「ソレ」と対峙したその瞬間、ペトラの脳はめまぐるしく高速回転していた。
ペトラ(強大な力の前では、私たち人類は無力・・・でも、私たちは『知能』という他種族が持ち得ない武器を持ったことによって、食物連鎖のピラミッドの中で生き残ってきた・・・)
ペトラが思案している間、「ソレ」は初めのポジションから微動だにしない。
ペトラ(今だってそう・・・ヤツを駆逐するには、ヤツの初動を読んで行動するの・・・やれるわペトラ・・・あなたならできる・・・‼)
ペトラの手には、ブレードが握られていた。
ペトラ「さぁ、今こそ‼‼」バッ
カサカサカサカサカサカサカサ
ペトラ「いやあああああああああああああああへいちょおおおおおおおおおおおおおおお‼‼ えれええええええええええええええん‼‼‼‼」
またも人類は敗北を喫したーーーーーー
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- 3 : 2013/09/13(金) 21:37:47 :
- ・・・・・・・
・・・・・
・・・
エレン「え⁉ ついにヤツが⁉」
ペトラ「そう‼‼ いたの‼‼ 台所のね、こんくらいのね、ちっちゃい隙間にね‼ で、動いたの‼ 私の方に‼ カサカサーーーッて‼‼ カサカサーーーーッて‼‼‼」
エルド「ちょ、ちょっと落ち着こうかペトラ」
ペトラ「エルド‼‼ あなたはこの現状に満足していると言うの⁉ ヤツと同じ一つ屋根の下で生活しているんだというこの現状に‼‼」
エルド「いや、だからだな、」
ペトラ「駆逐してやる・・・‼‼ この世から、一匹残らず‼‼」
エレン「あーーーっ‼‼ 俺の台詞取った‼‼ 言おうと思ってたのに‼」
ペトラ「ねえオルオ‼ アンタ早くアイツ探し出してトイレに流して来てよ‼」
オルオ「お、おいそりゃ横暴ってもんだ‼」
そのとき、その様子を静観していたリヴァイが厳かに口を開いた。
リヴァイ「口を閉じろ、ペトラ」
ペトラ「‼‼」ビクッ
ペトラはリヴァイの気迫に気圧されて、引き下がる。
リヴァイ「・・・たかが昆虫ごときでよく回る舌だな・・・蝿の方がまだ静かに喋るぞ」
ペトラ「・・・申し訳ありません。取り乱しました・・・」シュン
エレン(さすが兵長・・・‼ 『ヤツ』を前にしても一切臆さない・・・あの強靭な精神力が、あの人を人類最強たらしめているんだ・・・)
エレンが羨望と尊敬の眼差しをリヴァイに投げかける。
エレン「・・・・・・」キラキラ
リヴァイ「・・・何だエレン」
エレン「兵長!自分は、兵長のその確固たる意志の強さに感銘を受けました!」
リヴァイ「・・・・・・」
エレン「そこで・・・あの・・・」
エレン「兵長が『ヤツ』を駆逐なさる勇姿を、この目で是非見届けたいんです‼」
リヴァイ「・・・・・・」
リヴァイ「・・・・・・」
リヴァイ「・・・・・・は?」
-
- 4 : 2013/09/13(金) 21:44:27 :
- グンタ「ああ、それは名案だな」
エルド「確かに『ヤツ』と同じ空間にいるのは嫌っていうペトラの主張も理解できないでもないからな」
ペトラ「兵長・・・‼ さすがです・・・‼」
リヴァイ「・・・・・・」
エレン「・・・・・・」
エレン「・・・・・・あの、兵長?」
リヴァイ「・・・・・・何だ」
エレン「なんかさっきより距離が遠くありませんか?」
リヴァイ「・・・何の話だ」
エレン「いや、あれ?見間違いか・・・?兵長が俺たちと少し距離を置いたように見えて・・・」
リヴァイ「いいか、それ以上喋ってみろ。人間態のままお前のうなじを削ぎ落とすぞ」
エレン「ひぃっ⁉ も、申し訳ありません‼」
リヴァイ「・・・・・・」
エレン(また遠くなった・・・?)
-
- 5 : 2013/09/13(金) 21:55:14 :
- リヴァイ「・・・とにかく、この話は終わりだ」
オルオ「兵長⁉」
エレン「なんでいきなり終わらそうとするんですか‼」
ペトラ「まだ何の解決にもなってません‼」
リヴァイ「・・・何が言いたいんだ」
グンタ「いや、ですから兵長!どうにか『ヤツ』を駆逐していただきたいと申し上げているではありませんか‼」
リヴァイ「・・・いや、逆に。逆に考えてみろ」
エレン「・・・逆?」
リヴァイ「逆に考えれば・・・やはりこの話は終わりだという結論に達するだろうが」
エレン「いや達しませんよ!」
-
- 6 : 2013/09/13(金) 21:59:39 :
- エレン「っていうか兵長遠いですよ‼ もう廊下に出ちゃってるじゃないですか‼」
リヴァイ「・・・さっきからお前は何のことを言っているんだ」
エレン「俺たちとの距離感のことですよ‼」
ついに兵たちは額を地面に擦り付け土下座を始めた。
ペトラ「お願いします兵長‼」
グンタ「後生ですから‼」
エルド「どうか、何卒‼」
エレン「兵長‼」
リヴァイ「・・・・・・」
-
- 7 : 2013/09/13(金) 22:24:33 :
- ~厨房~
エレン「ここが戦場か・・・」
オルオ「そう・・・例えるなら、さながら・・・その、なんかアレだ」
グンタ「思い浮かばなかったならそう言えよ」
オルオ「断じてそんなことはない・・・」
ペトラ「気をつけて・・・いつ私たちの足元に忍び寄っているかわからないわ」
エルド「ああ・・・」
リヴァイ「・・・・・・」
オルオ「・・・兵長?」
リヴァイ「・・・ひとつ、聞きたいことがある」
エレン「?」
リヴァイ「帰っていいか」
エレン「いいわけがないでしょう⁉ ってかどうして今日に限って兵長はそんなに消極的なんですか⁉」
リヴァイ「俺が消極的だと・・・馬鹿も休み休み言わねぇとうなじを千切りにして今日の夕食に出すぞ」
エレン「意味がわかりませんが⁉」
エルド「騒ぐなエレン・・・!ヤツに勘付かれる・・・!」
エレン「あ・・・申し訳ありません・・・」
そのとき。
エレンの足元を標的が横切った。
エレン「どぅわあああああああああああああああああああああああああ‼‼」
オルオ「ぎぃやあああああああああああああああああああああああああ‼‼」
ペトラ「ひぃやあああああああああああああああああああああああああ‼‼」
エレン「出やがった‼ 俺の!俺の足元を‼ カサカサーーーッて‼ カサカサーーーッて‼‼」
オルオ「おおおお落ち着けええええええエレンンンンンンン」ガタガタ
ペトラ「ああああアンタが落ち着きなさいよよよよよ」ガタガタ
リヴァイ「・・・」ジャキッ
グンタ「ちょ、兵長⁉ なんで室内で立体起動装置を構えてるんですか⁉」
リヴァイ「・・・余計な手を汚さないためだ」
グンタ「いや部屋が荒れますけど⁉」
-
- 8 : 2013/09/13(金) 22:40:39 :
- オルオ「ってか今チャンスじゃねぇのか⁉ ほら、『ヤツ』が動きを止めたぞ‼」
グンタ「あそこにスリッパがある‼ アレで殲滅するんだ‼」
エルド「さあ、誰かスリッパを手にして『ヤツ』を駆逐してくれぇぇぇぇ‼‼」
カサカサカサカサカサカサ
エルド「どゅしゃあああああああああああああああああああ‼‼」
グンタ「ほびゅああああああああああああああああああああ‼‼」
エレン「ほんぎゃあああああああああああああああああああ‼‼」
エルド「いいから‼ いいから誰かスリッパを取ってくれぇぇぇぇ‼」
グンタ「ダメだあああ身体が動かねええええええええ‼」
エレン「へいちょおおおおおおおおおおおおおお‼‼」
リヴァイ「・・・・・・ちぃっ」
リヴァイは歯ぎしりをしながらスリッパを手に取った。
ペトラ「へ、兵長・・・‼」
グンタ「ついに・・・‼」
リヴァイ「・・・・・・」ゴゴゴゴゴゴ
リヴァイは再び動きを止めた『ヤツ』にじわじわと近寄る。そして、スリッパを振り上げた、そのとき。
信じられない光景が飛び込んで来た。
ブウウウーーーーーーン
リヴァイ「」
『ヤツ』が、飛んだのだ。
この場の誰が、その緊急事態を想定し得ただろうか。いや、大抵の場合では、結果を予測することなど不可能だ。
『ヤツ』はリヴァイの頬をかすめると、エレンの鼻先に留まった。
リヴァイ「」
エレン「」
エレン「・・・・・・」
エレン「うぎゃぎゃぎゃぎゃああああああああああああ‼‼」
ペトラ「あひぃやあああああああああああああああ‼‼」
エレン「取って‼‼ これ取ってぇぇぇぇぇぇぇぇぇ‼‼」
オルオ「ぎゃああああああこっち来んなああああああああああ‼‼」
-
- 9 : 2013/09/13(金) 22:44:31 :
- エルド「兵長‼‼ 指示を‼‼」
リヴァイ「」
エルド「・・・・・・‼‼」
グンタ「兵長・・・?」
エルド「・・・・・・」スッ
グンタ「・・・・・・」
エルド「・・・・・・気絶してる」
グンタ「もうやあああだあああああああああああああ‼‼ もうたくさんだよおおおおおおおおおお‼‼」
エレン「グンダざん‼‼ 取ってえええええええええ‼‼」
グンタ「寄るなああああああああこのゴキブリ巨人やろおおおおおおおお‼‼」
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- 10 : 2013/09/13(金) 23:50:23 :
- 続きはまた明日書きます~
おやすみなさい
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- 11 : 2013/09/14(土) 00:13:18 :
- おつおつ
読んでるよ
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- 12 : 2013/09/14(土) 00:39:27 :
- みてるよ~
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- 13 : 2013/09/14(土) 02:35:44 :
楽しみにしてまーす!←
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- 14 : 2013/09/14(土) 11:09:12 :
- エレン「でええええい‼‼」ブンッ
エルド「ああっヤツが飛んで逃げた‼」
エレン「ぎいいいい‼ いぎいいい‼」
ペトラ「エレン落ち着いて‼ もうヤツはいないわ‼」
エレン「ぎいい・・・え?」ハッ
グンタ「それよりどうすんだ⁉ 兵長が気絶しちまったぞ!」
リヴァイ「」
オルオ「・・・こうなりゃ頼みの綱は・・・」
エルド「・・・」ジッ
グンタ「・・・」ジッ
オルオ「・・・」ジッ
ペトラ「・・・」ジッ
エレン「」
エレン「俺えええええ⁉」
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- 15 : 2013/09/14(土) 11:34:56 :
- エレン「なんで後輩に押し付けるんですか‼ こういう時は先輩が後輩にお手本を見せるもんなんじゃないんですか‼」
オルオ「調子に乗るなよ新兵‼ 後輩は率先して動くもんだと訓練兵時代に習わなかったのかバカ‼」
エレン「オルオさんだってさっき『巨人倒せりゃゴキブリも倒せる』とか、したり顔で豪語してたじゃないですか‼ あなた方に先輩の威厳はないんですか‼」
エルド「何てこと言うんだお前!」
グンタ「そうだ‼ 言葉が過ぎるぞ‼」
エレン「じゃあみんなでジャンケンで勝負です!公平を期して、負けた者がヤツを駆逐するってことでどうですか⁉ それなら先輩後輩関係ありませんから!」
エルド「いいだろう・・・‼ 恨みっこ無しだ!」
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- 16 : 2013/09/14(土) 21:29:34 :
- 巨人>ゴキブリ>人類w
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- 17 : 2013/09/14(土) 21:33:01 :
- エレン「では・・・・・・」
ペトラ「・・・・・・」
オルオ「・・・・・・」
グンタ「・・・・・・」
エルド「・・・・・・」
「「「最初はグッ‼」」」
「「「じゃんけんぽん‼」」」
・・・・・・・
・・・・・
・・・
エレン「俺の1人負けだと・・・⁉」
ペトラ「やったあああああ‼」
オルオ「ざまぁみやがれ新兵‼」
エレン「いやだ・・・いやだああああああああ‼‼」
グンタ「往生際が悪いぞエレン‼」
エルド「そうだ、いいことを考えたぞ!」
エレン「・・・なんですか」
エルド「お前の巨人化能力を使ってヤツを殺るんだ‼」
ペトラ「ええっ⁉」
エレン「ここでですか⁉」
エルド「ああ、確かお前の巨人化には、何か明確な目的が必要なんだったよな。今なら『ヤツを殺す』という目的がはっきりしているから、巨人化も可能なはずだ」
エレン「でも、ここは室内ですよ?」
エルド「ならば腕だけ巨人化すればいい。いくら生命力の強いアイツでも、巨人の平手で打てばひとたまりもないだろう!」
オルオ「なるほど、そいつぁ名案だ!」
エレン「素手でヤツを触れって言うんですか⁉ 鬼なんですか先輩方は‼」
グンタ「男らしくないぞエレン!恨みっこ無しと約束しただろうが‼ それにお前の素手じゃないだろう、お前自身は巨人のうなじの中だ。お前が直接触っているわけじゃない」
エレン「・・・うぅ・・・」
-
- 18 : 2013/09/14(土) 21:41:18 :
- ゴキブリ「・・・・・・」ゴゴゴゴゴゴ
ペトラ「いたわ、エレン」
エレン「え、ええ・・・わかってます・・・!」
グンタ「ヤツが動きを止めている今こそ、反撃のチャンスだ・・・‼ 行け、エレン‼」
エレン「はいっ‼」ガリッ
ピシャアアアアアアン‼‼
まばゆい光とともに、エレンの身体が上半身だけの巨人に変身する。
エレン「グオオオオオオオ‼‼」
オルオ「おいでけぇ声出すんじゃねえよ‼ 逃げちまうだろうが‼」
エレン「オ・・・ゴエンナアイ・・・」
グンタ「さあ、やれ、エレン‼」
エレン「・・・・・・‼‼」
グオオオオオオオオン・・・
エレンはその巨大な腕を振り上げ、ヤツの上に手のひらをスタンバイする。
そして、一思いにそれを振り下ろそうとした、そのときであった。
ブウウーーーーーン、スポッ
エレン「」
ペトラ「あ・・・・・・」
グンタ「は・・・・・・」
オルオ「鼻の・・・・・」
エルド「穴に・・・・・」
エレン「・・・・・・」
エレン「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ‼‼‼」ズガンバガン
-
- 19 : 2013/09/14(土) 21:44:39 :
- ペトラ「いやあああああああああああああ‼‼」
オルオ「しんぺえええええええええ‼‼ おちつけええええええ‼‼」
エルド「その身体で暴れるなあああああああああああ‼‼」
エレン「ギョアアアアアアアアアアアアアアアアアア‼‼」ズドドドドド
ペトラ「ひぎゃああああああああああああああ‼‼」
グンタ「ぬしゃああああああああああああああ‼‼」
エルド「おっぎゃあああああああああああああ‼‼」
-
- 20 : 2013/09/14(土) 21:50:01 :
- 結局、エルドが強制的にエレンをうなじから引きずり出して事なきを得た。
エレン「ちくしょおおおおおなんだよこのていたらく‼‼ 俺は巨人を一匹残らず駆逐しなきゃなんないのに‼」
オルオ「鼻の穴に虫が入ったくらいでわめき散らしてるようじゃ当分無理だな」
グンタ「おいエレン‼ どうしてくれるんだ‼ 部屋がグチャグチャじゃないか‼‼」
エレン「現場を知らない先輩たちに俺の気持ちなんかわかんないですよ‼‼ あの黒いミサイルが鼻の穴に入ったときの悪寒と恐怖たるや・・・それがアンタたちにわかるんですか‼‼ ゴキブリが入った鼻くそをぶつけましょうか‼‼」
グンタ「お、おう・・・いや、すまん・・・」
エルド「必死だな・・・」
ペトラ「でもどうしよう・・・巨人化も失敗か・・・」
-
- 21 : 2013/09/14(土) 21:51:16 :
- 支援
-
- 22 : 2013/09/14(土) 21:57:17 :
- エルド「対巨人戦では、我々は常に死の瀬戸際にある・・・だが、対ゴキブリ戦においては、こちらが死ぬことはない分、ヤツの恐怖でジワジワと精神が削られていく・・・まさに生き地獄!」
エレン「おまけに対象が小さい分、狙いがつけづらい・・・強敵だ・・・!」
ペトラ「ここで先輩後輩で対立しても意味はないわ。こうなったら・・・みんなの協力プレイでヤツを追い詰める!」
エレン「ペトラさん・・・‼‼」
ペトラ「作戦内容を指示するわ、みんな集まって!」
-
- 23 : 2013/09/14(土) 22:17:57 :
- ペトラ「いい?今から私たちは、3つの班に分かれる」
エレン「‼‼」
ペトラ「まず、『捕獲班』が虫取り網でヤツを捕獲する。次に、後ろで控えていた『梱包班』がヤツを網から箱に移し、その上からこの袋で梱包し、梱包して、さらに梱包する!これでヤツの逃げ場を奪うの!」
オルオ「おおっ‼‼」
ペトラ「そして最後に、『処刑班』が箱をトイレに持って行き、トイレを密閉して外部への二次被害を防止、そしてそのまま箱を開け、ヤツを取り出して便器に叩き込む‼ これぞ『対ゴキブリ用三重陣形』‼‼」
グンタ「なるほど・・・‼」
エレン「すごい‼ ペトラさん、指揮官の才能ありますよ‼」
ペトラ「えへへ・・・・・・さあ、作戦を開始するわ」
ペトラ「最後に笑うのは・・・・・・人類よ‼‼」ドンッ‼
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- 24 : 2013/09/14(土) 22:29:37 :
- 戦場と化した部屋の中央で、人類と昆虫は対峙した。
先鋒はグンタとオルオ。獲物を見定める鷹の如き眼光で、眼前の敵を見据える。
しかし、一筋縄で駆逐されてしまうほどの実力なら、敵もこの生存競争の中で生き残っては来なかったであろう。触角の下の漆黒の眼球で、人間の動きを注視する。
ゴキブリ「・・・・・・」ゴゴゴゴゴゴゴ
グンタ(ぐっ・・・なんて威圧感だ・・・超大型巨人を相手にしているかのようだ・・・‼)
オルオ(・・・へへっ、足が震えてきやがった。違ぇねぇ。結局のところ、人はみな臆病者だ・・・)
グンタ・オルオ(だが‼‼)
グンタ・オルオ「「俺たちは‼‼ 勝つ‼‼」」
ペトラ「いけええええええええええっ‼‼」
BGM: 『DOA』(進撃の巨人 オリジナルサウンドトラックより)
ゴキブリ「‼‼」
グンタ「はあああああああああっ‼‼」
グンタが手にした虫取り網を振り下ろす。しかし、相手のスピードも並のものではない。
ゴキブリ「・・・」バッ‼
グンタ「なにっ‼」
エレン「避けられた⁉」
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- 25 : 2013/09/14(土) 22:45:30 :
- エルド「グンタ、オルオ‼‼ 上だ‼‼」
ゴキブリ「・・・」バシュッ‼‼
敵は黒い弾丸と化し、グンタの顔面めがけて急降下して来る!
グンタ「なっ・・・‼‼」
そのとき、オルオが飛び出した。
エレン「‼‼」
オルオ「ナメんな・・・兵長を除けばこの特別作戦班の中で巨人討伐数トップのこの俺が・・・」
オルオ「お前を好き勝手にのさばらすと思うのかっ‼‼」
オルオの虫取り網が、的確に敵を捕らえた。
ゴキブリ「・・・・・・‼‼」
エレン「やった‼‼」
エルド「捕らえた‼‼」
敵は網の中で抵抗を続ける。しかし、暴れれば暴れるほど、網はその身体にギッチリと絡みつく!
ペトラ「続いて『梱包班』、出撃‼‼」
エルド「しゃあああああっ‼‼」
ペトラ「はああああああっ‼‼」
エルドとペトラが飛び出し、敵を網から箱へ移し替える。
エルド「はあああああああああっ‼‼」シュバババババ
ペトラ「やあああああああああっ‼‼」シュバババババ
エレン「すごい・・・‼‼ 速い‼‼」
グンタ「目にも留まらぬ速さで梱包して行くーーー‼‼」
ペトラ「エレン、バトンタッチよ‼‼」ヒュッ
エレン「‼‼」パシッ
エレンの手許に、敵を閉じ込めた箱が投げ渡される。
エレン「・・・本当に、俺でいいんですか?」
ペトラは大きく頷いた。
ペトラ「ええ・・・‼‼ 自信を持って・・・‼‼」
ペトラ「あなたは・・・人類の・・・希望なの‼‼」
エレン「・・・‼‼」
-
- 26 : 2013/09/14(土) 22:49:41 :
- ペトラ「さあ、早く!行って‼」
エレン「・・・はいっ‼‼」
今、少年は、人類の希望をその胸に託されたのだ。その顔の、なんと凛々しい表情か。
エレン「・・・・・・」ザッ・・・ザッ・・・
少年は、一歩一歩、大地を力強く踏みしめ、戦場の終着点へと足を進めた。
そう、トイレへと‼‼
ギィィィィィィィ・・・バタン
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- 27 : 2013/09/14(土) 23:01:32 :
- エルド「・・・・・・」
グンタ「・・・・・・」
ペトラ「・・・・・・」
戦場に、長い静寂が訪れた。誰もが、終着点たるトイレのドアを、固唾を呑んで見守る。
後悔はしていない。我々は、すべての命運をあの少年の双肩に託したのだ。
・・・・・・ギィ
「「「‼‼」」」
やがて、ドアが静かに開いた。出て来たのは、エレンであった。
エレン「・・・・・・」
ペトラ「・・・エレン・・・」
グンタ「・・・ヤツは・・・⁉」
エレン「・・・・・・」
エレン「・・・・・・」グッ・・・‼
エレンは握り締めた右の拳を、天高く差し上げた‼‼
ペトラ「‼‼」
グンタ「‼‼」
エルド「‼‼」
オルオ「‼‼」
BGM: 『Call your name』(進撃の巨人 オリジナルサウンドトラックより)
ペトラ「えれえええええええん‼‼」
オルオ「やったぜええええええ‼‼」
グンタ「信じていたぞおおおお‼‼」
エルド「勝った・・・俺たちは」
エルド「ゴキブリに・・・・・・勝ったんだ‼‼」
エレン「うおおおおおおおおおお‼‼」
この日、人類は初めて、ゴキブリに、勝ったのだーーーーー
-
- 28 : 2013/09/14(土) 23:14:50 :
- ・・・・・・・
・・・・・
・・・
エレン「・・・兵長は」
ペトラ「自室で眠ってらっしゃるわ。私たちがゴキブリをしっかり討伐したから、明日には元気に復帰なさるはずよ」
エレン「そうですか・・・よかった」
グンタ「・・・だが」
エルド「どうする・・・この殺人現場のような荒れた部屋を」
エレン「・・・・・・」
ペトラ「・・・これ兵長が見たら・・・」
オルオ「・・・怒るだろうな・・・」
グンタ「・・・・・・」
エレン「・・・今すぐ片付けましょう」
ペトラ「そ、そうね!」
オルオ「ああ‼」
5人は総出で戦場の事後処理に取りかかり始める。
グンタ「ピカピカにしよう。初めにここに来たときには、なんだかんだで掃除の手を抜いていた。それが結果的に、ヤツらに住みかを与えてしまった原因だろう・・・」
エルド「ああ・・・・・・」
ペトラ「どうしよう・・・掃除中にまた出て来たりなんかしたら・・・」
エレン「あっははは、まさかぁ!いくらなんでもそこまで不潔じゃ・・・」
そう言ってエレンがソファを動かした、その瞬間。
ズササササササササササササササササササササササ
エレン「」
ソファの下から、おびただしい数の黒いモノが、うじゃうじゃと出て来て、廊下に出て行った。
エレン「」
ペトラ「」
オルオ「」
グンタ「」
エルド「」
ぎゃああああああああああああああああああああ・・・
リヴァイ「・・・全然なってない・・・すべてやりなおせ・・・」ムニャムニャ
~完~
-
- 29 : 2013/09/15(日) 00:09:47 :
- 乙!
-
- 30 : 2013/09/15(日) 00:41:20 :
- 乙!面白かった〜
-
- 31 : 2013/09/15(日) 00:48:45 :
- すげぇ
-
- 32 : 2013/09/15(日) 10:27:52 :
- 乙
一匹でもみたら100匹はいるらしいな
-
- 33 : 2013/09/15(日) 10:44:11 :
- 乙!
-
- 34 : 2013/09/15(日) 19:00:59 :
- 乙!!!!
-
- 35 : 2013/09/21(土) 20:00:59 :
- >>32
一万匹じゃなかったか?
-
- 36 : 2013/09/21(土) 23:12:57 :
- >>35
いや、俺は5万匹と聞いたぞ…
-
- 37 : 2014/11/24(月) 01:02:37 :
- 違う30匹だ。
-
- 38 : 2015/01/19(月) 20:54:46 :
- うわぁ…考えただけでゾッとしますね!
-
- 39 : 2015/09/09(水) 16:43:44 :
- ダズ「オロロロロロロロロロロロ・・・」
-
- 40 : 2017/08/04(金) 03:36:31 :
- (*´∇`*)オツカレサマー
-
- 41 : 2017/08/27(日) 20:22:43 :
- ……よく考えたら食材どかして殺虫剤撒けばいいだけじゃ……
-
- 42 : 2017/08/27(日) 20:29:55 :
- いや、あのご時世に殺虫剤何てないよ
-
- 43 : 2018/08/08(水) 15:34:15 :
- おもろ
-
- 44 : 2018/08/22(水) 17:47:20 :
- へいちょおおお!ww
-
- 45 : 2019/01/04(金) 20:28:24 :
- あけおめ
-
- 46 : 2019/01/04(金) 20:29:48 :
- 早速ですがお前らわくず
-
- 47 : 2019/01/04(金) 20:30:10 :
- ⬆わ偽物
-
- 48 : 2020/10/11(日) 11:12:10 :
- 高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
http://www.ssnote.net/archives/80410
恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
http://www.ssnote.net/archives/86931
害悪ユーザーカグラ
http://www.ssnote.net/archives/78041
害悪ユーザースルメ わたあめ
http://www.ssnote.net/archives/78042
害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
http://www.ssnote.net/archives/80906
害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
http://www.ssnote.net/archives/81672
害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
http://www.ssnote.net/archives/81774
害悪ユーザー筋力
http://www.ssnote.net/archives/84057
害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
http://www.ssnote.net/archives/85091
害悪ユーザー空山
http://www.ssnote.net/archives/81038
【キャロル様教団】
http://www.ssnote.net/archives/86972
何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
http://www.ssnote.net/archives/86986
http://www.ssnote.net/categories/%E9%80%B2%E6%92%83%E3%81%AE%E5%B7%A8%E4%BA%BA/populars?p=53
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