ツンデレラ3
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- 1 : 2014/04/22(火) 17:23:28 :
- 「愛子? どないしたー?」
「んっ」
あたしははっとする。 えっあたしの事愛子って呼んでる。 超慣れなれしいんですケド。
「愛子ちゃん? 大丈夫?」
翔太くんがあたしの顔を覗き込んでくる。 キュン♡..ってなんか思ってないっ!
そうだ。えっと..家族の事聞くんだっけ。
「小春? あたしが家族失うってどーゆー事よ? 」
「中村舞子...中村典子...」
小春がブツブツ言ってる。 人の名前ねぇ
...ん? 舞子?
「ちょっと待って、舞子? 舞子...。」
「やっぱ聞き覚えあるんやな?」
小春が得意げにニヤける。
「典子はんは? 知らん?」
「典子? さぁね、聞き覚え、なくてよ。」
「ふーん。」
そういって小春がメモを取り出す。
「で? 一緒に旅してもろてええんやな? おおきに。」
「は? オぉき2?」
なのそれって思った。 大木二? それとも多樹似?
「じゃあ、行こう。」
翔太くんが手を差し出す。やっぱ紳士だわー。 パーフェクトボーイ! ...いやいや。
「いっ行くってどこに?」
「えっとな、あ...あーレんびぃ王国ってとこ」
は?聞いたことないんだけど...
「アレンビー王国です。」
宗也くんが笑いをこらえながらいう。 間違えがそんなにおかしいのかな。って思うくらい。
...ってゆーか
「アレンビー王国!?こっからどれだけかかると思ってるの!?」
あちゃー、日本人には距離なんてわからないか。
「明日..その、アレンビー王国とかなんとか行きの飛行機が離陸すんねん。」
「飛行機で行くの? 冗談じゃない! あんた達だけで行きな。」
ツーンって顔をそらす。 だが...
「じゃあなんでコーンウォール王国に来たの?」
「姫様を誘うためです。」
純粋で素直でピュアでバカ正直なイケメン...の翔太くんが答えた。
これはチャンス...ってなんの? まあいいや。
「いっいっ行ってあげても...よく..て..よ。」
「ホンマー??」
「ヤッター」
みんなの顔が光輝く。 あたしもコッソリとした冒険に興味がないわけじゃない。
「じゃ、準備してるから大人しく待ってなさいよ。」
そういってあたしは部屋の奥の秘密の戸棚を開けた。 中には家出用カバンがある。
その中身、確認しなくちゃ。 えっと...
動きやすい服、歯磨き、パン、ジャム、バター、水、地図、ポーチ、靴、バッテリー、携帯、懐中電灯。と...パスポート?
あけてみたら...中村愛子ってかいてある! そういえば家出した後に姫だってバレないよう作ってもらったんだ。やっぱりあたしは中村愛子なんだ。メロディなんかじゃないってハッキリわかった。
その後、動きやすい服に着替えてカバンをもって窓へ駆け寄った。 そして、飛び越えて、裸足のまま四人で走り出した。
気持ちがいいな。裸足で芝生なんて何年ぶりだろう。っと思って走ってたら...
後ろで3人がゼェセェ言ってる。 遅っ! 都会人は田舎人と違って体力少ないのかな。
でも置いてくわけにもいかないし。 面倒だけど一緒に走ろう。
お城がどんどん小さくなってく。 バイバイ、 ゴツゴツとした壁に閉じ込められた日々。
この時はまだ知らなかった。この冒険があたし達の人生を変えるなんて。
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- 2 : 2014/04/22(火) 18:21:33 :
- 期待だぜ
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- 3 : 2014/04/23(水) 20:33:02 :
- ありがとうございます。
ツンデレラ4からちょっとスタイル変えてみるのでよろしくです
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