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ハンジ「あなたの心を咲かせます」

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  1. 1 : : 2013/09/23(月) 21:40:20
    朝日が部屋に差し込む



    「暖かいな」



    カーテンを開ける...



    いつもとなんにも変わんない



    いや、違うよ



    いつもと違うの...



    いつもは、食堂のほうからペトラのつくる朝ご飯の良い匂いがしてきて...



    エルド、オルオ、グンタ、エレンの笑い声が聞こえてくる...



    今日は...静かだな



    先日の壁外調査で調査兵団が大損害を伴ったのは言うまでもない



    そして...その壁外調査でみんな死んだ



    死んだんだ



    そして、わたしの手に握られているものは...



    ペトラの最後の意思だ

    ---------
    ------
    ---

  2. 2 : : 2013/09/23(月) 21:40:35

    コンコン



    ハンジ「はーい、どうぞ♪」



    「失礼します...」



    ハンジ「ペトラ?」

    ペトラ「・・・」

    ハンジ「ペトラ、どうしたの?」

    ペトラ「いや...急にハンジ分隊長と話したくなって...」

    ハンジ「なんか、珍しいねー」

    ペトラ「ハハっ...」

    ハンジ「もしかして...緊張してるとか?」

    ペトラ「...はい」

    ハンジ「そうだよね...明日は壁外調査だもんね」

    ペトラ「今回は・・・いつもと違いますから」

    ハンジ「うん?」

    ペトラ「いつもは...自分が生きて帰れる事を考えてました。だけど...」

    ハンジ「だけど?」

    ペトラ「今回はなんとしてもエレンを守らなくちゃいけないんです。自分の命と引き換えにしても」

    ハンジ「・・・」

    ペトラ「別にエレンを守る事に問題はありません...だけどー」




    ハンジ「死ぬのが怖い?」
  3. 3 : : 2013/09/23(月) 21:40:48



    ペトラ「...はい」

    ハンジ「それはみんな同じだよ。エレンだってそうだよ」

    ペトラ「エレンも...?」

    ハンジ「そーだよ。エレンも常に死と隣り合わせさ。だって、いつ君たちに殺されるかわからないんだから」

    ペトラ「・・・」

    ハンジ「そんな中で、エレンは君たちを信頼し、君たちに自分の背中を任せたんだ」

    ペトラ「背中をー」

    ハンジ「そうさ。エレンは自由の翼を君たちリヴァイ班に預けた」

    ペトラ「はい...」

    ハンジ「だから...ペトラも信頼してあげなよ」




    ハンジ「それに、ペトラは死なない。そうでしょ?」




    ペトラ「え...?」

    ハンジ「ペトラも含んでリヴァイ班のみんなは死なないよ」

    ペトラ「分隊長...」

    ハンジ「大丈夫...大丈夫だから」

    ペトラ「でも..」



    ペトラ「誰にも結果はわからないんですよね」
  4. 4 : : 2013/09/23(月) 21:41:04


    ハンジ「ペトラ...」

    ペトラ「よく兵長は言うんです、結果は誰にもわからないって」

    ハンジ「だけどさぁ...結果はわからなくても、結果は変える事が出来るんだよ」

    ペトラ「え?」

    ハンジ「今、結果はわからなくても、結果は変えられる、そうでしょ?」

    ペトラ「はい」

    ハンジ「だからさ、そんなこと言わないでよー」

    ペトラ「...」

    ハンジ「死ぬ事なんて考えないで...お願いだから」

    ペトラ「分隊長...」

    ハンジ「もう嫌なんだよ、仲間が死ぬのは...」




    ペトラ「分隊長..私死にませんから...」
  5. 5 : : 2013/09/23(月) 21:41:14



    ハンジ「本当に?」




    ペトラ「死なないよう、努力します...だけどー」




    ハンジ「だけど...?」




    ペトラ「結果は誰にも分からないので...お願いがあるんです」




    ハンジ「何...?」



    ペトラ「これを...」



    ハンジ「これはー?」


    ---------
    ------
    ---
  6. 6 : : 2013/09/23(月) 21:41:31



    ガチャー



    ハンジ「リヴァイ、ちょっといい?」

    リヴァイ「なんだ、お前か?」

    ハンジ「あのね...渡したいものがあってー」

    リヴァイ「頼んでた資料か、そこおいとけ」

    ハンジ「ちょっと違うな」

    リヴァイ「じゃ、なんだ?」



    ハンジ「ペトラから...これを預かってるの」



    リヴァイ「これは...?」



    ハンジ「花の種だよ」



    リヴァイ「なんで花だ?」



    ハンジ「ペトラがね...リヴァイの為に...」



    リヴァイ「どういうことだ?」






    ハンジ「リヴァイは優しい人で、自分たちの死を自分の責任として感じちゃうかもしれない。そしてどんどん責任に押しつぶされちゃうんじゃないかって」




    リヴァイ「・・・」




    ハンジ「だから、そんなリヴァイの心を花のように咲かせてやってほしい...だってよ」




    リヴァイ「・・・」




    ---------
    ------
    ---





    あの時、リヴァイの頬に一筋の線が出来た



    ねぇ、ペトラ



    見えてる?



    今ね、この本部の周りは...



    花がたくさん咲いているんだよ




    終わり
  7. 7 : : 2013/09/23(月) 21:52:30
    乙ですっ!
    とっても綺麗な作品ですね♪( ´▽`)
  8. 8 : : 2013/09/25(水) 23:45:37
    感動!
    いいSSですね
  9. 9 : : 2014/04/30(水) 16:29:30
    良い作品ですね〜
    感動です!!!!!

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