このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
舞園「幸運の私とアイドルの彼」非日常編
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- 1 : 2014/04/13(日) 16:11:58 :
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(非)日常編
【http://www.ssnote.net/archives/8024】
どうも、最近更新ペース上昇を目指しているアザメです()
ここから先はR18相当の演出(ダンガンロンパ自体R17指定のゲームですが)と胸糞展開を予定しているので、閲覧は自己責任でお願いします。
以上、把握していただけた方はどうぞ。
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- 2 : 2014/04/13(日) 16:14:19 :
体育館で一通りの説明が終わった後、モノクマさんは『モノクマファイル』という物を手渡して、どこかへ消えてしまいました。
舞園(学級裁判…。乗り切らないと、みんな処刑されちゃうかもしれない……)
舞園(私も、できる限りの事をしなきゃ)
そう意気込んで、現場に踏み込みましたが…
舞園「うっ……」
目の前の惨状には、ただただめまいがします。
舞園(まずは、ファイルを見ながら死体についてよく調べましょう…)
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- 3 : 2014/04/13(日) 23:46:50 :
モノクマファイルNo.1
*被害者は桑田怜恩。
*事件現場となったのは寄宿舎1階の苗木誠の個室。
*死亡推定時刻は今日の0時半分ごろ。
*死体は両足を膝下で切断されており、胸部に刃物が刺さっている。
舞園(ひどい……)
安直でチープな感想。…だからこそ事をシンプルに言い表す言葉。
吐き気と恐怖と涙を必死にこらえながら、私は死体の観察に移ります。
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- 4 : 2014/04/14(月) 00:13:48 :
苗木「舞園さん、大丈夫?」
舞園「な、なんとか…。苗木君は平気なんですか?」
苗木「平気じゃないけど…。まあ大丈夫」
平気じゃないと言ってる割には涼しい顔をしている苗木君。
苗木「死斑は思ったよりないね。膝下から血が抜けてるし、壁に寄りかかっているからかな」
手慣れた様子で、死体や周囲の様子を分析していきます。
霧切「私にも見せて」
苗木「ご自由に」
プロの霧切さんも死体の観察に入ったようです。
苗木「舞園さん。顔が真っ青だよ?死体についてはボクがあとで教えてあげるから、キミは他の手がかりを探したら?」
苗木「協力しよう。ね?」ニコッ
彼は微笑むと、私の手を励ますように握ってくれました。
舞園「ありがとうございます…」
苗木「いえいえ」
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- 5 : 2014/04/15(火) 00:28:55 :
私はいったん死体から離れて、部屋全体を観察します。
舞園(特に争った形跡はないですね…)
桑田君は【超高校級の野球選手】
並みの力じゃ彼をねじ伏せるのは難しいと思うので、犯人は相当力の強い人か、頭のいい人なんでしょう。
…いえ、それ以前に気になる疑問がありました。
舞園(桑田君は、どうやって苗木君の部屋に入ったんでしょう……)
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- 6 : 2014/04/15(火) 19:17:21 :
- 面白いですね♪
無理しないで頑張って下さい
期待しています!
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- 7 : 2014/04/15(火) 23:18:12 :
- んわあおん非日常編ですね!支援です!
ガンバリンゴですよ!
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- 9 : 2014/04/15(火) 23:58:06 :
ー数分後ー
苗木「舞園さん」
舞園「あっ、苗木君。もう終わったんですか?」
苗木「うん。【超高校級の探偵】と一緒だったからね」
苗木君はそう言っておどけた表情を作ると、横目で霧切さんを見やります。
一方の霧切さんも苗木君を監視するように見つめていました。
苗木「じゃあ死体について、分かったことを簡単にまとめるよ」
苗木君は「1つめ」と人差し指を立てます。
苗木「桑田君は右手にボクの部屋のカギを持ってたんだ。つまり、桑田君はボクの部屋に侵入して、殺されちゃったんじゃないかな」
舞園「えっ…?じゃあ、桑田君はもしかして……」
苗木「…そのことは後で話そう」
苗木君は俯いて、私の言葉を制止しました。
舞園(そんな…。苗木君と桑田君、あんなに仲がよかったのに……)
舞園「えっと…。後から犯人が彼にカギを持たせたって事はないんですか?」
苗木「その可能性もあるけど…、まあこれも後でじっくり話し合おう」
苗木「それに桑田君が持っていたのはキーホルダーだけで、肝心のカギが行方不明なんだ。…ぶっちゃけ、カギを持ってる人が犯人だと思うよ」
苗木君は「それで霧切さんにすっごく疑われて、入念にボディチェックされた」と愚痴りました。
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- 10 : 2014/04/16(水) 18:08:52 :
- アポ…www
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- 11 : 2014/04/16(水) 18:10:13 :
- 非日常編ですね!!頑張ってください(*^_^*)
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- 12 : 2014/04/18(金) 07:48:40 :
- 頑張って下さい
応援しています
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- 14 : 2014/04/18(金) 16:43:36 :
苗木「えー、じゃあ雑談はここら辺にして2つ目」
ピンッと、人差し指の隣に中指が並びました。
苗木「足の切断に使われた凶器が、ボクの部屋にあった工具セットのノコギリだって分かったんだ」
苗木「霧切さんいわく、傷口の損傷具合からして間違いないって。ノコギリはベッドの下に隠してあったみたい」
苗木君「ノコギリで切断されるなんてゾッとするよね…。そんなスパッとは切れないだろうし、長い間、激痛にさらされていたんじゃないかな」
舞園「そうですね…。すごく怖いです」
…確かにあのギザギザした刃が肌にあてがわれると思うと、背筋が寒くなります。
苗木「更にその前に、犯人は桑田君が逃げられないように足を骨折させてたみたいだ」
苗木「凶器はボクの工具セットのカナヅチがノコギリと一緒に見つかったから、多分これで間違いないと思うよ」
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- 15 : 2014/04/18(金) 19:15:48 :
- 犯人は誰だ!
桑田の死は無駄にしてはいけない
・・・かな?
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- 16 : 2014/04/18(金) 21:07:15 :
苗木「…で3つめ。桑田クンの足は切断されていて、当然血が流れていたんだけど…どうも止血の痕があるらしいんだよ。ねえ、霧切さん?」
霧切「…そうね」
名前を呼ばれた霧切さんは、苦い顔をしながらも、こちらにやってきました。
霧切「詳しいことは省くけど、両足を切断されれば、早くて1時間後ぐらいには死の危険にさらされるわ」
霧切「止血をすればそれなりに延命出来るでしょうけど…。なぜ犯人は殺害対象に、延命処置なんて行ったのかしらね」
確かに、特別に意味のある行為には見えません。
苗木「目立つ特徴はこれくらいかな~……」
そう言うと苗木君は「はあ~ぁ」と大袈裟にため息をつきました。
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- 17 : 2014/04/19(土) 00:05:52 :
苗木「舞園さんのコーヒー飲みたかったのになあ…」
苗木「ねえ、舞園さん、霧切さん。今からでもいいから飲みに行かない?」
霧切「馬鹿言わないで」
苗木君のワガママを、ぴしゃりとはねのける霧切さん。
霧切「あなた、これから死ぬかもしれないのよ。よくそんなこと考えられるわね」
苗木「フフッ。だからこそ、だよ」
苗木「もしかしたら最期になるかもしれない時間を、可愛い彼女と過ごす…。すごくそそらない?」
挑発するような苗木君の猫なで声と甘ったるい視線に、霧切さんは不快極まりないと言うようにフンと鼻を鳴らしました。
霧切「…やっぱり、あなたとは分かり合える気がしないわね」
苗木「偶然。ボクもそう思ってたんだ♪」
上機嫌で同意する苗木君。
私はその光景をヒヤヒヤしながら眺めていました。
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- 18 : 2014/04/19(土) 11:58:21 :
- はじめまして、アザメさん。アザメさんの作品はどれも良くてアザメさんの大ファンです!これからも頑張ってください!全力で応援してます!
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- 19 : 2014/04/19(土) 19:25:34 :
- 頑張って下さい
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- 21 : 2014/04/21(月) 01:08:50 :
苗木「?」
苗木「舞園さん顔色悪いよ、大丈夫?」
舞園「そ、そうですか?」
苗木「そうだよ。…少しだけど和らげてあげる」ギュッ
すぅっと息を吸い込む音。握られた手に少しだけ力がこもります。
キミはほら、そんなにも綺麗だから
ボクはほら、こんなにも弱いから…
それは苗木君が一昨日聴かせてくれたバラードでした。
舞園(やっぱり、幻想的で綺麗な歌……)
切ない旋律はあっという間に空間を支配します。
そこが殺人現場ということも忘れてしまうぐらいに、その歌声はその場にいる人の心に染み込んでいきます。
霧切「………………」
苗木君に対して威圧的な霧切さんでさえ、目を閉じて曲に聴き入っていました。
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- 22 : 2014/04/21(月) 01:32:20 :
大神「見事だ」
その曲が終わって、一番最初に口を開いたのは、現場の監視役を買って出た大神さんでした。
大神「聴いたところ、苗木のオリジナルなのだろう。我はこのような創造は苦手なので、素直に尊敬する」
苗木「大神さんにも褒めてもらえるなんて嬉しいな。ありがとう!」
大神「今ここにはいないが…、あとで朝日奈にも聴かせてやりたいな」
苗木「いくらでも歌うよ!ファンのアンコールには応えなきゃ」
苗木「…だから学級裁判、一緒に乗り越えようね!」
大神「ああ、そうだな」
歌と笑顔で勇気を与える【超高校級のアイドル】
遺憾なく発揮された才能を賞賛され、彼は嬉しそうに目を細めました。
大和田「その歌、何か意味があんのか?オレには難しくてよく分かんなかったんだけどよぉ」
そう言ったのはもう一人の監視役である大和田君。
苗木「もちろんボクなりのメッセージはあるけど、受け取り方は自由だよ。歌ってそういうモノでしょう?」
自慢気に笑いながら愛想良く振る舞う苗木君を、霧切さんは不機嫌そうに見つめていました。
霧切「人が死んだ部屋で…どうしてそんなにも、幸せそうに笑えるのかしらね」
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- 23 : 2014/05/16(金) 23:32:44 :
- 続きまだですかね?
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- 24 : 2014/05/16(金) 23:58:44 :
- 期待です!
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- 26 : 2014/05/19(月) 18:43:26 :
キーンコンカーンコーン
モノクマ『うぷぷ。なんだか緊張感がなくていいね。ボク嫌いじゃないよ、そーいうの』
モノクマ『だーけーどー、それじゃあ視聴者にこのゲームのスリリングな魅力が伝わんなくて、困っちゃうんだよねえ』
モノクマ『…ってなわけで捜査終了!オマエラ、校舎1階の赤い扉の中へとお集まりくださーい』プツン
この緊張した空気に見合わない、のんきなモノクマさんの声が響きわたります。
もちろん、これから私たちが挑むのは、そんなお気楽な道楽じゃありません。
命を懸けた…クロとシロのぶつかり合いです。
苗木「…じゃあ、行こうか」スッ
彼は私に手をさしのべると、穏やかに微笑みました。
苗木「一緒に乗り越えようね」
舞園「…はい!」
私は、そんな思いやりのあるエスコートを受けて、この部屋を後にしました。
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- 27 : 2014/05/19(月) 21:08:53 :
=希望ヶ峰学園1階:赤い扉の部屋=
そこには、重苦しい沈黙と緊張感が流れていました。
苗木「………………」
苗木君の笑顔もどこかへ息を潜めてしまったらしく、ただ苦しそうに顔を歪めていました。
舞園「苗木君…、大丈夫ですか?」
苗木「大丈夫…じゃないかな。やっぱり少し怖い」
舞園「それは私も一緒です。…でも怖がってばかりいられませんよ」
私は、かすかに震える苗木君の手を握り、励まします。
舞園「一緒に乗り越えましょう!きっとどうにかなりますよ!」
苗木「そう…、だね。舞園さん、ボク生き延びれるように頑張るよ」
そうは言ってくれたものの、苗木君の表情は、相変わらず不安げで泣きだしそうでした。
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- 28 : 2014/05/20(火) 16:01:51 :
- やっと来たー!
この時を待ちわびました
このシリーズは面白いので
頑張って完結して下さい
支援、応援しています
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- 29 : 2014/05/20(火) 22:29:03 :
- >>28
いつもありがとうございます!そして長らく放置していてすいませんでした…必ず完結させます!
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- 30 : 2014/05/20(火) 22:29:12 :
学級裁判 ─── 開廷
モノクマ「それでは、学級裁判のルールを説明しまぁす」
体育館で聞かされた通り、おぞましいルールを述べていくモノクマさん。
この裁判で桑田クンを殺したクロを暴かないと、シロである無実の人たちは全員処刑されてしまうこと……
舞園(そうなったら私も…みんなも殺されちゃう)
舞園(絶対に乗りきらないと……!)
モノクマ「じゃあ議論開始!何から話し合う?」
苗木「犯行時間のアリバイ…とかどうかな」
モノクマさんの質問に答えたのは苗木君でした。
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- 31 : 2014/05/22(木) 21:19:25 :
苗木「アリバイを成立させられれば、犯人を限定する手がかりになるよね」
セレス「しかし、犯行があったのは夜時間…。アリバイがある人なんているんでしょうか?」
苗木君の主張に、首を傾げたのはセレスさん。
彼女は、私たちに『夜時間以降は出歩き禁止』のルールを提示した本人です。
朝日奈「あ、それならあたしとさくらちゃんにアリバイがあるよ!」
朝日奈さんは、ぱっと挙手しました。
朝日奈「実は昨日、怖くて寝れなくてね…。さくらちゃんの部屋に泊めてもらってたんだ」
石丸「なんだと!舞園くんの部屋以外でも男女不純異性交遊があったのか!」
舞園「だ、だから違いますって!」
大神「我は女だが…?」
石丸「し、失礼した……」
セレス「…単純かつ明解に、こういった結論では?」
セレスさんは目の前で騒ぎ立てる私たちに呆れたようにため息をつくと、一言こう言いました。
セレス「犯行現場は苗木君のお部屋…。犯人は苗木君ではありませんの?」
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- 32 : 2014/05/23(金) 22:44:50 :
苗木「それは違うよ!」
セレスさんの主張に、苗木君はすぐさま反論します。
苗木「実はね、ボクは昨日の夜、ボクの部屋にはいなかったんだ」
苗木「ね?舞園さん」
そう言って彼は、同意を求めるように私に目配せしました。
舞園「そうですね…」
そして私と苗木君は、昨日の夜の出来事を話しました。
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- 33 : 2014/05/24(土) 23:13:03 :
セレス「はぁ…。全く、人騒がせですこと」
苗木「ご、ゴメン……。でもこれで、だいぶ犯人は絞られたんじゃないかな?」
私と苗木君。朝日奈さんと大神さん。
桑田を除いて、残りは10人。…3分の1を削ったと考えれば、確かに絞れたように感じます。
…何より、自分と苗木君が容疑者から外れていることに、私は少し不謹慎ながらも安心していました。
苗木「さあ、残り10人。クロは誰かな?」
大袈裟な身振り手振りを交えながら、苗木君は嬉しそうに喋ります。
山田「あ、あの~…。苗木誠殿?」
その違和感におずおずながらも疑問を提示したのは、彼の隣に立つ山田君でした。
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- 34 : 2014/05/25(日) 22:35:02 :
苗木「?」
苗木「どうしたの?山田クン」
山田「いえ、些細な問題なんですが…、なんだか苗木誠殿が楽しそうに見えていたのは、僕だけですかな?」
山田君の言葉に、周りの皆さんは目を合わせます。
一方の苗木君はというと
苗木「そ、そんなわけな…くないね」
自分でも今気付いたような口振りで、こくこくと相づちを打ちました。
苗木「何でだろうね。…友達が殺されたことより、このスリリングなゲーム観戦に、のめり込んじゃってるってことかな?」
悲しそうに目を伏せながら、そんなことを淡々と紡いでいく彼。
霧切「…いい加減にしてちょうだい」
そんな彼の態度に、先ほどまで黙っていた霧切さんも、異を唱え始めました。
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- 35 : 2014/05/29(木) 23:05:33 :
ざわざわと、その場が騒がしくなります。
腐川「げ、ゲーム観戦…?何よ…アリバイが成立したとたん、随分と野蛮なこと言うのね……」
江ノ島「………………」
十神「……フン」
嫌悪、疑惑…
そんな負の感情を伴った視線が、苗木君に一気に集まりました。
霧切「見え透いた演技をしたところで無駄よ。私にはあなたの目的が分かってるもの」
苗木「ボクの目的?なぁに、それ」
霧切「とぼけないで」
霧切さんは鋭く、苗木君を睨みつけます。
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- 36 : 2014/05/30(金) 23:11:30 :
- 霧切「あなたの目的は、自分に完璧なアリバイを作ること。まずはそこから崩すわ」
苗木「ちょ、ちょっと待ってよ!それってまるで、ボクが犯人ってことが前提みた霧切「ええ、そうよ」
キッパリと言い放つと、追撃の手を緩めることなく、彼女は証言を並べていきます。
霧切「まず、そのアリバイは死亡推定時刻が0時半という事実があるからこそ成り立っているのよね」
霧切「でも、死亡推定時刻=殺された時間とは限らない」
苗木「なんで?普通そういうモノでしょ」
霧切さんの一方的な主張に、苗木君は顔をしかめたりせず、素直に聞き返します。
霧切「まだとぼける気?」
その態度にすら苛立ったように、霧切さんは冷たく言葉を続けました。
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- 37 : 2014/06/03(火) 21:49:49 :
霧切「つまり、犯行が行われたのは、桑田君が事切れるずいぶん前の話ってこと。死亡推定時刻当時のアリバイなんて、意味をなさないわ」
舞園「ちょ、ちょっと待ってください!」
霧切「…なに?」
そんな霧切さんに、私は思わず反論しました。
舞園(だって…。こんなの、あまりにも一方的すぎますよ…!)
舞園「そ、そこまで言うのなら、証拠を挙げてください。…これじゃあ、苗木君が可哀想です……」
霧切「………………」
一瞬。ほんの一瞬だけ、霧切さんはあっけにとられたように私を見ました。
霧切「…そうね。つい熱くなってしまったわ、ごめんなさい」
そして素直に、私に謝ったのです。
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- 38 : 2014/06/04(水) 19:37:44 :
- 続き頑張って下さい
応援しています
待ってます!
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- 39 : 2014/06/05(木) 13:17:43 :
- 期待♪
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- 40 : 2014/06/07(土) 17:11:51 :
- 頑張ってください
期待してますよ
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- 41 : 2014/07/09(水) 18:45:10 :
- 頑張って!!
期待…だとおもうよ?
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- 42 : 2014/07/23(水) 21:14:39 :
- 期待です
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- 43 : 2014/07/28(月) 00:18:14 :
- つづきまだ~? ( ・∀・)つ/旦⌒☆チンチン
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- 44 : 2014/07/29(火) 14:21:43 :
- アザメさん頑張ってください!
フォロワーになりました!
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- 45 : 2014/07/29(火) 18:20:02 :
- 楽しみにしています!
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- 46 : 2020/07/13(月) 22:21:22 :
- あれから何年経ってんだろう。期待
- 著者情報
- この作品はシリーズ作品です
-
舞園「幸運の私とアイドルの彼」 シリーズ
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