このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品は執筆を終了しています。
DANGAN・WORLD 第Ⅺ章【信頼】
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- 1 : 2014/04/07(月) 11:59:54 :
- 【DANGAN・WOULD】第十一章です。 第一章、第二章、第三章、第四章、第五章、第六章、第七章、第八章、第九章、第十章を見ていない方は こちらからどうぞ ↓
第一章
http://www.ssnote.net/archives/3407
第ニ章
http://www.ssnote.net/archives/3664
第三章
http://www.ssnote.net/archives/3815
第四章
http://www.ssnote.net/archives/4645
第五章
http://www.ssnote.net/archives/5159
第六章
http://www.ssnote.net/archives/5694
第七章
http://www.ssnote.net/archives/6344
第八章
http://www.ssnote.net/archives/7218
第九章
http://www.ssnote.net/archives/7774
第十章
http://www.ssnote.net/archives/10063
十一章です。いや〜……もう反応し尽くしてしまいましたのでなんと驚いたらいいのやら(嬉涙)
そうです!もう十一章なんです!
時が過ぎるのは速い、速すぎる!ネタが切れてしまう!
だが、そこは不屈の雑草魂!めげずに頑張ります!
……というわけで【DW】第十一章、
皆様の支援等よろしくお願いしま〜す(* ̄∇ ̄)ノ
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- 2 : 2014/04/07(月) 18:29:59 :
- ネタがまだあるんですか!Σ( ̄□ ̄;)
すごいですね
期待です
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- 3 : 2014/04/08(火) 13:18:41 :
- 最高です!期待っす!
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- 4 : 2014/04/09(水) 08:32:17 :
ーー第一階層ーー
コツン……コツン………
十神「……ん?』
入り口の方から聞こえる、フロアに木霊する足音、
コツン……コツン………
十神(…気に食わんな………)
何故かその徐々に近づいてくる正体の分からない足音に、異様な十神はイラだちを感じていた……。
十神の視界に映るあたりでその者は止まり、身に纏った漆黒のコートが吹き込んでくる風でめくれ、その顔が露わになる。
?「……………………」
倒れ込む十神と澪田を見下ろすかのようにその男は不気味な笑みを浮かべた。
十神「お前は……誰だ?」
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- 5 : 2014/04/10(木) 11:30:09 :
ーー第二階層ーー
西園寺「はぁ……はぁ……!」
左右田「な、何だよコイツ!」
江ノ島「絶望的に勝てる気しないんですけど〜……」
?「…………………」
西園寺「くっ……ラスト・ソウル!」
左右田「よせ西園寺!」
西園寺「デス……ダンスッ!」
両手に持つ扇から放たれた黒い旋風が黒ローブの男を包み隠す、
【デス・ダンス(死の舞)】は相手から生命力を削り取り、その分使用者の歳をとらせる西園寺の禁断奥義。
この旋風に包まれた者は使用者が止めるまで対象の生命力を削り続ける、
━━━━━━しかし、
?「無駄だ……」
命を削り取る竜巻に襲われているにもかかわらず、男は平然と立っている。
西園寺「ッ!なんで効かないわけ!?」
?「所詮は弱者、強者との戦いには不要なデータ………」
?「…………消えろ」
黒い旋風に包まれる中、男から放たれた
深紅の波動が風の膜をかき消し、その波動は西園寺に襲いかかる。
西園寺「!?」
?「ジ・エンド……」
西園寺「ウ、ウアアアアアアアアアアッ!!」
『ビーー!ユーザー名 : ヒヨコ
breakover!!』
西園寺「」バシュ
左右田「なっ!?」
江ノ島「!」
?「……さて、まだ続けるかな?」
-
- 6 : 2014/04/10(木) 15:21:17 :
ーー第三階層ーー
九頭龍「………………」
辺古山「………………」
二人はただ、荒立たしく燃え盛る爆炎とそれに伴い舞い上がる灰やゴミで濁った煙幕を見つめることしか出来なかった、
九頭龍「お、大和田は………」
まるでその台詞を待っていたように、突如煙幕の向こう側で一つの影が揺らぐ。
「「!!」」
「大和田か!?それとも………」
その思いに答えたのか……ゆっくりと煙の中から出てきた一つの影は、両腕が壊れた大和田の姿。
大和田「………………」
不安に満ちていた表情が一気に喜びの笑顔へと変わった。
九頭龍「大和━━━━」
歓喜の声で痛みをも忘れ、九頭龍は
『ビーーー!』
九頭龍「え………」
『ユーザー名 : モンド
BreakOver!!!!!』
大和田「に……げ」バシュ
九頭龍が驚いたのは大和田が粉々に砕け散った事ではない、
いや、驚いただろう……絶望のどん底に落とされるほど驚いたかもしれない、
しかし……九頭龍の目線は大和田が粉々に砕け散ったことにより姿を現した血と鱗で覆われた、
巨大な………拳だった。
辺古山「ぼっちゃん!」
セリオス「残念だったな……賭けは俺の勝ちだッ!!」
九頭龍の眼には……それがスローモーションのように、ゆっくりと映っていた。
目の前から飛んでくる豪腕が、空を裂き、自身の視界をどんどん支配していく……
そして、目の前が真っ暗になる頃には……
顔面に、頭一つ分はある巨大な拳が、これでもかとめり込んでいた。
そしてそのまま床に勢いよく叩きつけられ、九頭龍の身体は沈んだ……。
辺古山「ぼっ………」
辺古山「ぼっちゃーーーーーーーーーーんっ!!!」
-
- 7 : 2014/04/10(木) 17:25:51 :
あー………九頭龍が「大和━━」の後の描写、
歓喜の声で痛みをも忘れ、九頭龍は変わり果てた大和田の元へ駆け出した。……ですね( ̄ ̄;)
書き足りなかったようで……愚かな間違いすいません
m(_ _;)m
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- 8 : 2014/04/11(金) 08:22:04 :
ーー第四階層ーー
第四階層……今、そのフロアは雷の嵐と化していた。
ソニア「アアアアアアアアアッ!!」
剣を振ると同時に高速で放たれる黄金の雷光、
リオデッドは横に回避することでその雷撃をかわし、身代わりとなった鋼鉄の壁がブスブスと黒い煙をあげる。
リオデッド「「フ……アは「ハハハハ」ッ!「!ドうし」タ!?ソレ「が」「ゲんか「イカッ!?」」
ソニア「アアアアアアアアッ!!」
狛枝「だ、駄目だね……完全に我を……忘れてる……ガフッ!?…」
何とかソニアを落ち着かせようとするも、背中から腹部にかけて走る激痛の所為で体に力が入らない。
そんな狛枝を余所に、完全にソニアの太刀筋を見切ったリオデッドは徐々に間合いを縮めていく、
ソニア「ッ!」
必死の猛攻も虚しく、遂にリオデッドはソニアの手首を掴んだ。
リオデッド「「ザン「ねンダっ」たナ……!」
リオデッドはソニアを掴んでいる巨腕を大きく振りかぶり、遠心力の加算された凄まじい速度でソニアの体は壁目掛けて投げつけられた。
ソニア「か……はっ!」
金属が割れるような気味の悪い音が大きく響き、勢いの無くなった体は粘着力の失ったシールのように重力に逆らうことなく墜落する。
ソニア「う…………」
リオデッド「イ「リょくハ」たイシタモノ「だガ……」アタらなケ「レばい」ミはナイ…」」
ソニア「……う……ぁ…………」
狛枝「そ、ソニアさん……!」
リオデッド「「フハハ」ハハハハハハハハ「ハハ」ハハハハハ「ハハハハハハ」ハッ!!」」
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- 9 : 2014/04/11(金) 20:22:01 :
ーー第六階層ーー
苗木「!」
アレス「ククク……もはや希望も風前の灯だな」
フリート「アレス……!!!」ギリギリ
アレス「なんだよ、もう少し楽しもうぜ?」
フリート「ふざけるなああああっ!!!」
数メートルはあった長距離をフリートは一瞬で縮め、アレスめがけて黄金の大剣を振り下ろす。
アレス「クク……わがままな奴だな……」
アレスは立ち上がると同時に身を後ろにそらし、振り下ろされる刃を難なくかわした。
アレス「いいだろう……ならばお望み通り相手になるぜフリートッ!!」
アレス「モード……ティアラァァァァァッ!!」
大雄叫びをあげるようなモーションで叫ぶと、再びアレスの姿はおぞましき魔人から美しき魔神へと変態していく、
未だ皆無な未知の力を秘めた者と、最強の装備を纏った者……。
両者は互いに互いの力を悟り、一定の距離を取る、
アレス「さぁ、フリート………これが最期の戦いだ!」
アレス「この破滅の魔神か、希望の戦士か!」
アレス「今この時を持って決めようぜぇ!!!!」ダンッ
フリート「オオオオオオオオッ!!」ダン
両者は一斉に床を蹴り上げ、究極の試合が幕をあけた………
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- 10 : 2014/04/11(金) 22:10:25 :
それぞれの戦いを繰り広げる間中、日向の中ではそれ以上の戦いが展開していた。
日向『はぁ………はぁ…………』
神座『どうしたんですか?それで終わりですか?』
日向『くっ……!』
(強い、強すぎる!……まるで歯が立たない!)
神座『ほら、いきますよ?』
黒霧を撒き散らす漆黒の刃が日向の首筋に無駄のない動きで振り下ろされる。
日向はその刃を身を伏せることで回避する、
後頭部と背骨に風切り音が唸り、全身の鳥肌が一気に逆立つ。
日向『うわっ!?』
神座『ツマラナイ……少しは反撃の意でも見せてはどうですか』
止まらぬことなく日向の急所を狙って襲いかかる漆黒の刃、
日向にはその刃をひたすら、必死に、命懸けで避け続けるしか出来なかった。
日向(くそっ!これじゃ約束どころか、生きることすら危ういじゃないか!)
沸き出す怒りを心のモヤモヤに叩きつけ、日向は必死に刃を交わし続ける。
神座『はぁ……全く、大した回避力ですね』
一度刃を引き、今度はその刃先を自身の頭上に振り上げた。
神座『ソウル・レイド……』
日向『!?』
突如回避に需要な脚腰の力がガクッと抜け、思わず床に倒れ込む。
日向『こ、この能力は……!』
神座『貴方も一度は体験したでしょう?』
神座『まぁ……あの時とは少しばかり違いますが…』
神座『この能力の本当の力は、相手の能力を奪うことなんかではありません』
神座『だってそうでしょう?例えどんなにかけ算を繰り返し、大きくなっても……』
神座『0をかければ全て0です』
日向『?』
日向が話を理解していないことに気づいたのか、神座は深くため息を吐くとその視点をもう一度日向に移す。
神座『要はこの力は、ただ単に相手の力を奪うのではなく、その相手の一番優れている能力だけを奪うんです』
神座『例をあげるのなら……そうですね』
神座『例えば知力以外の全てが平均以下の人がいたとします』
神座『私の力はその優れた知力だけを奪うことができる……という事です』
日向『!!』
神座『察したようですね……そう、今あなたが倒れたのはその人並みに優れた回避力を私が奪ったから……』
神座『さて、逃げる術を失った貴方に何が残りますか?』
日向『ッ!』
神座『ツマラナイ……やはり貴方は……ツマラナ過ぎる』
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- 11 : 2014/04/12(土) 16:08:11 :
アレス「ハァ……ハァ……」
フリート「はぁ……はぁ………」
激闘……今まさにこの場に相応しい言葉だ。
アレス(……流石はフリート……全く好きが無え、しかも能力が一切効かない分、ややこちらが不利…)
フリート(くっ……たとえ墜ちてもこの世界の支配者、なんて力だ……)
「「ならば……っ!!」」
決断した両者は凄まじい速度で間合いを詰め、アレスは拳に、フリートは剣を握る腕にありったけの力を込める。
恐らくこれが両者が放つ、最初で最後の最強の奥義!
アレス「影炎最終炎………」
フリート「英雄奥義………」
互いの武器に強烈なオーラが集束していく、
アレス「終炎ッ!!」
フリート「天照大御神ッ!!」
黒く燃え盛る拳と、黄金に輝く剣が一寸のブレもなくピッタリと交わる、
━━━━━━そして、
『『ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!』』
交わってから数秒後、圧倒的な衝撃波が爆発しフロアを……否、オリンポスそのものに大地震をもたらした。
その振動はアレスのモードとは比ではない、
苗木「う………うあっ!」
危険を感じ、予め二人からはかなり距離をおいていた苗木だが無駄な努力だった。
まるで台風に飛ばされた枯れ葉のごとく、苗木の身体は衝撃に跳ね飛ばされ、壁に叩き付けられる。
吐き続ける煙と衝撃により荒れ果てた残骸の中、それでも二人は立ち尽くしたまま動かない……
アレス「…………」
フリート「は、ハハ………」
フリート「やっぱ……強いな………」
フリート「アレ…ス…………」
無言で立ち尽くすアレスよりも、苦笑ながらも笑みを浮かべたフリートが……先に瓦礫の海へと落ちた……
フリート「ぐっ!……ハァ……ハァ……」
フリート「……何故……急所を外した……?」
アレス「くだらんな……貴様の邪魔くさい光が視界を遮っただけだ」
フリート「アレス……お前………」
フリートの察したような表情を見ると、アレスの顔から力が抜ける。
アレス「もういいだろう……」
アレス「演技は……終わりだ」
そのときのアレスの顔は、今までに無いほど穏やかで、優しい顔だった。
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- 12 : 2014/04/12(土) 17:19:31 :
アレス「元々破滅など…見たくは無かった」
アレス「悲劇は……もう十分だからな」
大きく息を吐くと、アレスはしゃがみ込み頭を下げた。
アレス「俺は、お前と戦いたかっただけなんだ………」
アレス「そして……謝りたかった」
フリート「!」
アレス「ティアラを殺めてしまったあの日から……俺の中でもう一人の自分が暴れまわっていた」
アレス「力こそが全て……力に情は要らないと………」
アレス「このままでは自分が壊れる……またあの悲劇を起こしてしまう……」
アレス「そして……その呪縛から抜け出す為に、俺はティアラと融合した…」
フリート「モード・ティアラ……」
アレス「ああ、」
アレス「アレは俺が俺に戻る為の力……最強の力などまやかしだ」
アレス「そして最後に、お前と戦いたかった」
アレス「あの時の決着と、俺なりの罪滅ぼしで……」
フリート「……アレス…」
苗木「ふざっけるな!」
フリート「!」
アレス「………苗木誠…」
苗木「…じゃあ、それだけの為に……それだけの為に……!!」
苗木「他の人たちや……僕らの仲間を殺したのか!?」
アレス「……それなら心配はない」
そう呟き、アレスは衝撃波によって露わになった天めがけて大声で叫んだ
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- 13 : 2014/04/12(土) 18:31:38 :
アレス「system・command!!」
アレス「object ID……アイテム【女神の涙】を召喚!」
ブオン
『ユーザーID確認、【女神の涙】を召喚』
キイイィィィィィィィンッ!!
何もない空間から現れたのは、透き通るほどの透明度を誇る水色の液体が入った小さな小瓶。
苗木「それは……?」
アレス「女神の涙……俺が創った死者蘇生のアイテム」
苗木「!?」
フリート「それなら……ティアラも!」
アレス「……いや…あいつの旧データでは今のプログラムは通用しない」
フリート「…………そうか…」
苗木「じゃ、じゃあ速くみんなを………!
!」
アレス「慌てるな、今は何も知らず戦いを続けている奴らを止めるのが先だ」
そう言ってポケットから取り出した無線機に向かって口を開く前に、聴覚が、先にある音を捉えた。
『コツン……コツン………』
革靴のような硬いもので歩いてるような足音、
「………随分と派手におやりになったようですね、アレス様」
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- 14 : 2014/04/12(土) 20:03:39 :
アレス「………お前か……」
タキシードをまとい、跳ね上がっている銀髪、
苗木はその男の姿に見覚えがあった。
「確か……アレスを初めて見た時に付き添ってた人だっけ」
アレス「なんの様だ?執事」
執事「ええ……」
アレス「今まで何処にいた?」
執事「申し訳ありません」
執事「ちょっと戸惑っていたのものでして……」
執事「この世界のハッキングに」
アレス「なに?」
執事「いやー……流石はこの世界の支配者、このプログラムを改ざんするのには骨が折れましたよ」
アレス「お前は、何を言って……」
アレスが喋るよりも早く、執事と呼ばれた男は話を重ねていく。
執事「そうそう、如何だったかな?」
執事「アキレスの力は……」
アレス「!?」
執事「その力あってこその支配だったというのに……」
執事「全く……何がモード・ティアラだ、お前がそんな過去の罪に責任を感じる奴だとは思わなかったぞ?」
執事「アレス」
アレス「貴様……何者だあああっ!」
苗木「!」
フリート「!」
右手に黒炎を纏い、アレスの渾身の一撃が男の顔面に炸裂した。
━━━━しかし、その一撃は男から数メートル辺りの所で見えない壁のようなものに阻まれる
アレス「!?」
フリート「あ、あの技は!!」
執事「【ゴッド・ゾーン】(神の領域)……」
執事「【エンペラー・エリア】のように、そう安易には破れんぞ?」
アレス「貴様……まさか……!!」
執事「やっと思い出したか……いや、思い出してくれないと困るな」
執事「お前に復讐する意味が無くなっちまうからなぁっ!!」
突如おぞましい顔に豹変した男は爆発でもしたかのような風圧を全周囲に浴びせた。
アレス「ぬぅっ!?」
フリート「うぐっ!!」
苗木「うわぁ!?」
至近距離にいたアレスは勿論、その周辺にいた二人もその空圧に圧倒され、ゴミのように吹き飛ぶ
アレス「クっ!」
吹き飛ばされる中、アレスは何とか体制を立て直し、残り少ない力で戦闘モーションをとる。
アレス「貴様……生きていたのか…」
「久々の対面だな………アレス」
纏っていたタキシードを脱ぎ捨て、下に隠されていたのは、堕神を想像させる真っ黒な装束……
フリート「! お前は……!」
「ざっと数十年ぶりだな……アレス?」
アレス「グレイスッ!!」
-
- 15 : 2014/04/12(土) 21:06:03 :
- タイトルなんで読むの?
-
- 16 : 2014/04/12(土) 21:33:51 :
>>15
ダンガン・ワールドですよー(* ̄∇ ̄)ノ
r が何故 u なのかは……流れでw
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- 17 : 2014/04/13(日) 00:13:54 :
- そろそろ苗木の出番か?
-
- 18 : 2014/04/13(日) 08:30:18 :
>>17
もうそろそろですね
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- 19 : 2014/04/13(日) 11:44:10 :
- もうすぐラストでしょうか!
今までずっと読んでいた作品が終わりそうとなるとクルものがありますね…。完結まで『ダンガンウドゥ』の執筆頑張ってください!
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- 20 : 2014/04/13(日) 12:00:24 :
- >>19
ヒマラヤさんの言ってることも同意できますが『ダンガンウドゥ』は上でダンガンワールドの自己流って雑草さんが言ってますよ!変な煽りはやめましょう!
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- 21 : 2014/04/13(日) 12:16:21 :
- タイトルはミスじゃないっけ?
-
- 22 : 2014/04/13(日) 22:18:04 :
- 期待してます!最後まで目が離せませんね!
-
- 23 : 2014/04/13(日) 22:37:36 :
>>22
ありがとうございます!
まさかバトロワの作者様に見てもらえるとは……(震え声
精一杯がんばります!
-
- 24 : 2014/04/13(日) 22:37:45 :
グレイス「フフ、元支配者が現支配者の執事……」
グレイス「なかなか面白いシナリオだろう?」
アレス「………いつからだ?」
アレス「いつから……俺の近くに?」
グレイス「初めからさ、君がこの世界を乗っ取ったあの日からね」
アレス「チッ!」
苗木「グレ……イス……」
フリート「ああ、君は……知らないんだったな…」
床に沈ませていた体をフラフラと立ち上がらせる。
フリート「あいつの名は、グレイス…」
フリート「この世界の━━━━━」
苗木「創造主」
フリート「!」
苗木「そして……貴方達に……殺戮を強要させた張本人…!」
フリート「何故それを……」
フリート「!?」
一部の者しかしらないはずの事実を知っていた事に反射的に振り向いた瞬間、フリートの目にある物が止まる。
フリート「その杖は……!」
苗木「え、これ?」
フリート「それは━━━━」
『ドオオオオオオオオオオオオオッ!!!!』
「「!!?」」
アレス「がはぁっ!?」
突如、視界に勢いよく飛び込んできたのはアレスの巨体。
フリート「アレス!」
アレス「グ……ヌゥ…」
グレイス「俺亡き世界で、随分好き勝手やってくれたなぁ?アレス」
アレス「ッ!」
グレイス「だがまぁ……逆に考えてみれば、よくここまでDWを改ざんできたものだ」
グレイス「お礼に、楽しい余興を見せてやろう……」
グレイスは目の前に手を伸ばし、空間から半透明のウィンドウを開いた、
-
- 25 : 2014/04/14(月) 00:23:53 :
- もうすぐラストか…
ちょっと…ていうかスゴく寂しい…(ノД`)
-
- 26 : 2014/04/14(月) 02:00:01 :
- うわぁーー 1から読み始めて一気に追いついてしまった(^○^)めっちゃ面白いです!頑張って下さい!!
-
- 27 : 2014/04/14(月) 03:51:48 :
- 最後か…確かに寂しいですね。
やっぱり雑草さん最高です。
PS.自分ssで残姉の子に『どくろ』と名付けました。別のSSで雑草さんが書いていた安価を無断で使いました。申し訳ありません。orz
-
- 28 : 2014/04/14(月) 08:39:04 :
アレス「何を……?」
グレイス「なぁに、他の階層で懸命に戦っている者達を少しばかり楽しませてやろうと思ってね?」
「パチ」っとEnterキーを打つと、映し出されていたモニターに異変が現れた。
セリオス「ヌグッ!?」
リオデッド「「ガッ!」?」
シルヴィア「くっ!」ガク
画面越しで次々と倒れていく破滅の使者達、
アレス「貴様……一体何をしたぁ!!」
グレイス「落ち着きたまえ、大したことではない……」
グレイス「ただ単に…四原王と二原帝の意思を私に移しただけさ」
アレス「なに!?」
グレイス「さぁ…セリオス、リオデッド、シルヴィア……」
グレイス「殺せ」
「「「オオオオオオオオオオッ!!!」」」
辺古山「がはッ!?」
ソニア「キャアァ!!」
霧切「うっ!」
苗木「みんな!!」
アレス「クッ……止まれ!止まるんだ!」
グレイス「無駄だ、もう誰にもお前の声は届かんさ」
アレス「き……貴様ァ!!!」ダッ
フリート「よせ!アレス!」
グレイス「そうだ……いい機会だ」
グレイス「私の能力を教えてあげよう、」
グレイス「…………【ゲンガー】」
アレス「!?」
突然襲いかかってきた全身の激痛に悶え苦しむアレス。
アレス「がっは………」
アレス「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」
フリート「!」
苗木「うグッ!」
染まっていく紅の髪、ドス黒く染まる肉体……
苗木「!」
フリート「あの姿は……!」
アレス「ナ、ナゼダ!?ナゼキュウニモードガ……!」
グレイス「馬鹿馬鹿しい……そんなアバター1人のプログラム如きで私の能力が解けるわけなかろう?」
グレイス「【ゲンガー】、別名 : 闇影。取り憑いた者の理想の形となるが……」
グレイス「徐々に本体を侵食していき、最後は本体を乗っ取るのさ……」
アレス「!?」
フリート「じゃ、じゃああの時アレスが暴走したのは……!」
グレイス「そう、私がやったことだ」
グレイス「やはり、君を選んで正解だったよアレス」
グレイス「かなりの年月を費やしたが……」
グレイス「君に宿ったゲンガー、アキレスは想像以上の力だった」
グレイス「さぁ……今こそ力を発揮する時だぁっ!」
アレス「オオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!」
-
- 30 : 2014/04/15(火) 00:03:51 :
- 頑張ってください!
-
- 31 : 2014/04/15(火) 17:19:41 :
>>30
ありがとうございます!
いつも応援大変感謝しています(* ̄∇ ̄)ノ
-
- 32 : 2014/04/15(火) 17:19:48 :
セリオス「アアアアアアアアアッ!!」
辺古山「くっ!」
意識不明の九頭龍を抱え、辺古山はただ必死に迫りくる悪魔の猛攻をかわし続けていた。
九頭龍「ッ!?ここは……!」
辺古山「ぼ、坊っちゃん!大丈夫ですか!?」
九頭龍「クッソ、馬鹿やらかしちまったぜ……」
九頭龍「現状は……どうなっている?」
辺古山「そ、それが……!」
リオデッド「「オオオア」「アオオ」アオオア「オア」オオ「オッ!!」
狛枝「は、ハハ……ま、まだ何かあるのかい?」
ソニア「うっ!?か、体が……」
シルヴィア「オオオオオオオオッ!!」
霧切「うっ!?」
七海「こ、この人……」
戦刃「さっきよりも速く……!?」
シルヴィア「ハアアアアッ!!」
苗木「皆!」
グレイス「フフ、実に愉快だ!」
グレイス「強者同士の戦いは場の空気をさらに震え立たせる!」
アレス「アアアアアアアアッ!!」
フリート「くっ!!しっかりしろアレス!」
グレイス「無駄だ、もうお前の声はソイツには届かない」
グレイス「共に破滅しろ……私の世界を土足で荒らしてくれたクズ共め!」
グレイス「フハハハハハハハハハハッ!!」
苗木「………………」
グレイス「フフ……絶対的な力を前に怖気づいたかね?少年」
苗木「…………………」
グレイス「まぁ仕方ない、誰しも絶対的な力の前には無力だ」
グレイス「迫りくる破滅は止められない……指をくわえて見ているといい」
苗木「…………まだ……だ」
グレイス「んん?何か言ったかな?」
苗木「まだ……終わってない!」
グレイス「何を世迷言を、他の層の者達は絶命寸前、唯一の戦力 日向創も戦闘不能……」
グレイス「君一人で何ができるというのかね?」
苗木「一人じゃない……」
苗木「どんなに絶望的な状況下でも……」
苗木「希望は……絶対に屈したりなんかしない!」
「その通りじゃあ!」
苗木「!?」
グレイス「ん?」
「ウフフ……相も変わらず、言い切りますのね」
「だが、それでこそ苗木くんだ!」
突如画面越しの各フロアから聞こえてくる聞き覚えのある声……。
どうやらこちらの声が全体放送になっていたらしいが、そんな事はどうだって良かった。
苗木「あ……あぁ……!」
鳥肌が止まらなかった……心の底から湧き上がる震えが収まらない。
グレイス「!? 馬鹿な……!」
-
- 33 : 2014/04/15(火) 18:29:34 :
- >>30
Twitterの奴が消えてしまい新しいのを作ったのですが、
元のが残ってしまっているので、それを消して
新しくフォローしていただけると嬉しいです。
ここで載せてしまいすみませんm(__)m
-
- 34 : 2014/04/15(火) 18:32:15 :
>>33
了解でーす!(* ̄∇ ̄)ノ
-
- 35 : 2014/04/15(火) 18:32:22 :
- 辺古山「うぐっ!」ドサ
長きに渡る戦いで疲労しきっていた脚が遂に悲鳴をあげた。
辺古山「くそっ……ここまでか!」
九頭龍「チックショーーー!」
セリオス「オワリダアアアアアッ!!!」コオオオオオ……
九頭龍からしてみれば……これは二度目のスローモーションだ。
こちらに迫りくる 限界までチャージされた深緑の放射能……
今度こそ免れない、確実に死ぬ。
九頭龍「ペコ……すまねえ、お前を守れなかった」
辺古山「いえ、それは私の役目……坊っちゃんが謝ることではありませんよ」
九頭龍「……そうか」
九頭龍「アバヨ、みんな……」
『『ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!』』
九頭龍「…………………」
九頭龍「……………?」
九頭龍「なんだ…俺は生きているのか?」
「らしくないのう、九頭龍!」
九頭龍「!!」
セリオス「グワああああああああっ!?」
のたれ回るセリオス……口からブスブスと煙が出ている、
どうやら何かの衝撃で口の中で誤爆させたようだ。
「そこまでじゃ!これ以上仲間には……一歩も近づかせんぞ!!」
九頭龍「お前は!」
辺古山「ふっようやく来たか……!」
「ガッハッハッハッ!遅れてすまんかった!後は任せい!」
リオデッド「がハァッ!?」」
狛枝「!!」
ソニア「えっ!?」
リオデッド「クッ「そ…」…ナンダヨ「おマ」エはア「アア」アァあああァァ「アアアア」アっ!!!?」
「あらあら……自分でやっておいて、よくそんな口が出てきますわね?」
「悪いですけれど……私、やられたら何十倍にして返すタチですの」ニコ
シルヴィア「き、貴様ぁ……生きていたのか……!」
「ああ、生きていたぜ……テメエにはカリがあるからな!」
戦刃「アナタは……!」
苗木「そうだ……僕らは絶対に屈しない!」
九頭龍「けっ!来んのが遅えんだよ!」
辺古山「だが……こんなに心強いものはない」
狛枝「良かった」
ソニア「ご無事……でしたのね」
霧切「情けないけど……」
戦刃「後は……お願い!」
「「弐大!」」
「「セレスさん!」」
「「石丸くん!」」
「オウ!」「ええ」「任せておけい!」
苗木「最後に勝つのは……希望なんだ!!」
-
- 36 : 2014/04/16(水) 19:55:45 :
- なんか鳥肌たった
-
- 37 : 2014/04/16(水) 21:20:14 :
- >>36
本当ですか!?
ここは盛り上げたかったので、伝わってくれたようで嬉しいです(* ̄∇ ̄)ノ
-
- 38 : 2014/04/16(水) 21:20:27 :
グレイス「馬鹿な……あの者等は瀕死同然だったはず…!」
グレイス(まさか……仲間を思う心が驚異的な回復力を与えたとでもいうのか……?)
グレイス(……くだらんな)
苗木「見たか、これが……僕達の絆だっ!」
グレイス「ふっ……調子に乗らないで欲しいな」
グレイス「数が増えたとはいえ、結局は無意味!」
「それはどうかな?」
アレス「ガハァッ!?」
グレイス「!?」
突然背後から聞こえてくるのは、先ほどまで優勢の声をあげていた、アレス苦痛の声。
「諦めなければ……決して希望は負けぬ!屈せぬ!」
「我等は……それを苗木から教えられたっ!」
苗木「お……大神さん!!」
グレイス「大神?……確か迷宮オルトロで重傷を負ったはず……なぜ動ける!?」
大神「仲間が……友の思いが……我に力をくれる、仲間の為なら……この身体などいらぬ!」
フリート「ああ……そうだな!」
グレイス「くっ、アレス! 速くこの者等を叩きのめせ!」
アレス「断る」
自分に絶対服従のはずであるアレスから返ってきたのは………拒絶の意、
グレイス「なっ!貴様……自我を!?」
グレイス「アキレスは……私の闇影はどうした!」
アレス「闇影ぇ?」
アレス「それはコイツのことか?」
すっとぼけた表情のアレスが見せてきたのは……慌てふためく真っ黒な影、
グレイス「!?」
アレス「いつまでもあの頃のままだと思うなよ?」
アレス「こんな戒め……数分あれば十分だ!」ク
アレス「【影炎】ッ!!」
アレスの右腕が黒く発火し、握られた影が黒炎に包み込まれる。
アキレス【ギャアアアアアアアアアアアアッ!!!?】バシュッ
グレイス「!!」
アレス「礼を言うぜ?お陰であの頃の俺にケジメをつけられた…」
グレイス「ッ……!」
フリート「…さて、形勢逆転かな?」
アレス「あの頃の恨み……キッチリも返えさせてもらうぞ!」
グレイス「こ、このクソガキがぁ………!」
-
- 39 : 2014/04/17(木) 14:29:44 :
- 大神「色能力……豪鬼拳ッ!!」
フリート「英雄神……韋駄天ッ!!」
アレス「影炎……黒天ッ!!」
グレイス「がハァっ!?」
同時に襲いかかる三人の猛攻にグレイスはなすすべも無く圧倒される。
苗木「………………」
(確かに状況は有利になった……だけど…)
苗木「…………………」
(僕は……何も皆の役にたって無いじゃないか……)
ーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーーーー
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
苗木『ちょ、ちょっと待ってよ!』
豚神『なんだ?』
苗木『何で僕が第六階層のメンバーなの!?絶対に無理だよ!』
豚神『…………なぜそう言い切れる?』
苗木『何故って、僕の能力は……』
豚神『使えないんだろう、それがどうした?』
苗木『どうしたって……!』
七海『そんなこと気にしちゃダメ……だと思うよ?』
苗木『わっ!?』
七海『あのね?日向くんも、最初は能力使えなくてスゴイ落ち込んでたんだよ?』
七海『だけど……日向くんは自分の力でその壁を乗り越えた……』
七海『だから苗木くんもきっとその壁を乗り越えられる……と思うよ?』
苗木『…………………』
苗木(………その壁は……いつ超えられるんだ!!)
グレイス「ッ……いちいち癇に障るガキ共だぁっ!!」
右腕が力強く薙ぎ払われ、紅く強烈な衝撃波が大神達を吹き飛ばす、
アレス「ヌゥ!?」
大神「なんだコレは……!」
フリート「うグッ!?」
紅い波動を浴びた瞬間、突如崩れていく三人……、
苗木「みんなっ!」
大神「う……くっ!」
アレス「なんだ…コレは……!?」
フリート「貴様……また何か妙な事を……!」
グレイス「フフッ……【シェイド】、別名 : 血塗れの怨霊」
グレイス「私の能力が一つだけだと思うなよ?」
そう言われ目をやると、波動を浴びた体に大量の赤い斑点が浮かび上がっている、
フリート「これは……!?」
大神「身体が……動かなっ」
アレス「おのれ……!」
グレイス「…フフっ……さて、希望の公開処刑といこうか」
苗木(僕は………本当に無力なのか………?)
-
- 40 : 2014/04/17(木) 20:11:32 :
- 久々にみたら、めっちゃ進んでた!
苗木頑張れ!雑草さんも頑張って!
めっちゃ応援してるから❗️❗️
-
- 41 : 2014/04/19(土) 11:08:01 :
- こ、これ…まーくん覚醒フラグ!!
雑草魂さん頑張って!!
追いつきましたよ!!
-
- 42 : 2014/04/19(土) 22:16:14 :
- 続きが気になってしょうがないです
-
- 44 : 2014/04/21(月) 22:21:32 :
弐大「ぐおおおおおおっ!!」
セリオス「ハッハー!!いつまでそのチンケな盾がもつか楽しみだなぁ!?」
弐大「ぬああっ!?」
九頭龍「弐大!!」
苗木「や、やめろ……」
リオデッド「ホラホ」ラぁっ!!ドウ「したどウ」シ「タァ!!」?」」
セレス「あ……くっ!?」
ソニア「セレスさん!」
苗木「やめろ……」
石丸「うおおおおっ!!」
シルヴィア「フハハハハハハハハッ!!そんなノロマな動きでは私にはカスリもしないぞ!」
石丸「くッ!?」
シルヴィア「ほら、コッチだ!」
石丸「ぐああっ!!」
戦刃「石丸くん!」
霧切「くっ……このままじゃあ……!」
苗木「やめてくれ……!」
グレイス「フンッ!」
アレス「ゴはぁ!」
倒れ込んでいるアレスの無防備な腹部に残酷な蹴りが食いこむ、
フリート「アレス!」
大神「卑怯な……!」
グレイス「卑怯ぅ?」
大神の言葉に反応したグレイスはいらだった顔つきで大神の頭をサッカーボールの如く蹴り上げた、
大神「グッ!?」
グレイス「私は……戦いは好きではない……」
グレイス「勝つのが好きなんだよぉっ!!」
今度は遠心力をたっぷり乗せ、凶器と豹変した爪先が大神の首に強引にえぐりこまれた。
大神「……ア…………ア!………」
グレイス「フフ……どうだ?まともに言葉が出ないだろう?」
グレイス「ほら、あと少しで喉に風穴が開くぞ?」
苗木「やめろ……!」
グレイス「さぁ、あと少し……」
苗木「やめろおおおおおおっ!!!」
-
- 45 : 2014/04/23(水) 18:52:08 :
神座『!』ピタ
日向『……?』
突如 神座は攻撃の手をやめ、殺意が込められていた右腕がダランと項垂れる。
神座『もしかしたら……少しだけ面白いことが起きるかもしれませんね……』
微笑を浮かべる神座の視点の先には、黒霧の中から浮かび上がった第六階層の映像、
まだ状況を把握できていない日向の目に容赦なく飛び込んできたのは……
日向『! 苗木!』
苗木「ッ……!」
グレイス「ふふっ……残念だったな」
飛び込んできたのは、突き出された杖の先端を掴み 余裕の笑みを浮かべる見知らぬ男と、口惜しそうに歯を食いしばる苗木の姿。
苗木「ッ…大神さんを離せ……!」
大神「…ナ……エ…………」
グレイス「やれやれ……仕方のない坊やだ」
苗木「坊やじゃない……苗木誠だ!」
グレイス「ふっ……口は達者のようだが!」
喋り終わると同時に苗木の腹に刳りこまれた強烈な膝蹴り、
苗木「かはっ……!?」
グレイス「実力がこれでは負け犬の遠吠えだぞ少年!」
苗木「っ……うっ……!」
呼吸ができない……
だが、そんなことお構いなしに二発目の右アッパーが苗木の顎を身体ごと殴り飛ばす
グレイス「……………」
苗木「ゲホっ……ゲホッ!ゴホッ!」
グレイス「……こんなものか」
苗木「……こんなものって……何がだよ…」
止まらない咳を強引に圧し殺し、グレイスに睨み返す。
グレイス「君は……弱い……いや、弱すぎる」
苗木「!」
グレイス「正直、君にはかなり期待していたのだが……」
グレイス「拍子抜けだ」
苗木「僕が……弱い?」
やっとの思いで奮い立たせた膝がガクッと崩れる、
グレイス「どうやら君も……この場には相応しくないようだ」
声なんかまるで頭に入らない……
苗木「僕は……やっぱり無力………」
苗木「そうだよね………僕みたいな平凡な奴が……」
苗木「結局……僕の希望なんて……」
グレイス「いいわけは死んでからにしてくれたまえ……少年」
ブツブツと呟き続ける苗木を余所に、もうすぐそこに死は迫っていた
アレス「クッ……イカン!」
フリート「苗木君!」
大神「……ッ………」
日向『やめろっ!』
神座『無駄ですよ、ここは貴方の意志の中………』
神座『心の声など……誰にも聞こえない』
日向『ッ……クソッ!』
神座『これも全て貴方が弱いから……』
神座『全ての権限は勝者にあり……昔からの決まりです』
日向『そ、それでも……』
日向『それでも俺は………!』
日向『絶対に………諦めない……!』
グレイス「さよなら……弱き者よ!」
日向『…俺は………皆を守るんだああああああああああっ!!!』
そう叫んだ時……目の前が白く光った……
『ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!!』
響いた爆音……、
しかし、苗木に拳は届いていない……
グレイスの背中から、ブスブスと黒煙が出ている……
グレイス「ぐっ……ガハッ!!」
アレス「!!」
フリート「なっ!?」
大神「!!」
神座『馬鹿なっ!?』
苗木「日向……くん?」
日向「…………」
床に残った衝撃の跡を辿ったそこには、無言で剣を握りしめていた……日向創の姿、
グレイス「馬鹿なッ 意識無き者が能力を!?」
神座『まさか……一体何が…』
日向『はは、…為せば成るって奴だな……』
神座『ありえない……この状況で本体を動かすなど……』
神座『!』
(まさか……この状況で……日向創の方に自我が……?)
日向『大丈夫か、冷や汗が凄いぜ?』
神座『ッ……黙れ…』
あの完全体の神座が初めて苛立っている。
神座『命令です……死になさい、日向創……!』
日向『俺ら死なない…だから……」』
日向(お前も死ぬなよ……苗木!)
-
- 46 : 2014/04/25(金) 17:25:59 :
気を失ったのか、日向の身体は今度こそ床にへと崩れ落ちた……
グレイス「ありえない……間違いなく瀕死だったはずだ…」
(日向くんも……戦っている……?)
グレイス「ッ……全く、お前の創った世界はバグが多くて困るなぁ?」
アレス「……………」
グレイス「さて……」
フリート「?」
ふと目をやると、グレイスの背中から日向が与えた火傷らしき傷が消えている。
よく見ればフリート達が与えた筈の傷跡すら無い、
フリート「自動治癒か……」
グレイス「さて、」
視点がフリート達から、動く素振りのない日向に変わる
グレイス「バグなどといった不愉快なプログラムは、この世界には不必要だ……」
グレイス「消え失せろ…」
日向に向けられた手のひらに黒い炎が集束する、
アレス「!?俺の影炎まで……!」
グレイス「何度も言わせないでくれないかな…」
グレイス「この世界の真の支配者である私に、不可能はない」
グレイス「さぁ、燃え散━━━━
そう叫ぶ寸前、グレイスの腹部が何らかの感覚を捉えた
グレイス「?」
苗木「ハァ……ハァ……!」
アレス「苗木……誠」
グレイス「しつこいぞ?少年よ」
グレイス「君は誰よりも弱く、誰よりも醜い」
グレイス「そんな輩に………」
苗木「それがどうしたっ!」
グレイス「?」
しがみついた腕を引き剥がそうと試みるが苗木は決して力を緩めない。
苗木「例え弱くたって……何百万回倒れたって……!」
苗木「一度でも一矢報えれば……希望は前に進むんだっ!!」
(日向創に必要だったのは……仲間を……自分自身を信じることだった)
苗木「弱くてもいい……誰よりも醜たって構わないっ!」
グレイス「愚かな……それを無謀というのだ」
苗木「無謀なんかじゃないっ!」
(しかし 苗木誠は 誰よりも仲間を信じ、誰よりも希望を強く信じていた……)
グレイス「いいや無謀だよ、そういう愚かな思考がいるから無駄死にという間抜けな言葉ができるのだ」
苗木「無駄死になんかじゃないっ!」
苗木「確かに仲間が死ぬのは悲しい……心を槍で貫かれたような気持ちになる……」
苗木「……だけど、そこで立ち止まったら………二度と前には進めない!」
(では、苗木誠には何が足りなかったのか……?)
苗木「だから僕は引きずっていく……!」
苗木「死んでいった仲間達や……他のアバター達の思いを全部、引きずっていく!!」
苗木「だから僕は諦めない……どんな困難にも……どんな絶望にも……!」
苗木「絶対……屈したりなんかしないっ!」
苗木「それが僕に……足りなかったモノ……」
苗木「何人にも恐れない……勇気だあああああああああああああああああああああああっ!!!!!」
そう叫んだ瞬間、身体が……苗木自体が、強い黄金の光に包まれた
光は更に輝きを増し、遂にはしがみついていたグレイスにまでも黄金に染まる……
グレイス「な、何だ?熱いっ!?」
苗木「ハアアアアアアアアアっ!!!!」
グレイス「うおぉッ!?」
限界まで達した高熱の光がグレイスを吹き飛ばし、たまらず膝をつく
グレイス「くっ……!」
日向『この光、遂に超えたんだな……苗木っ!』
苗木「色……能力っ!」
光が苗木の両手に集中する
苗木「【エデン・ザ・フェイス】(たった一度の大奇跡)っ!!」
『『『カッ!!』』』
瞬間、フロアが……
城が………
否っ!
DANGAN・WOULDそのものが……黄金色に輝いた。
-
- 47 : 2014/04/26(土) 22:44:58 :
- 弐大「うっ……!」
セリオス「……な、なんだぁ!?」
リオデッド「グウ「ウウウ」ウ「ぅ……ウウ」……!!?」」
セレス「これは……?」
ソニア「…ま、眩しい!」
シルヴィア「くっ……!」
石丸「一体何だ!?」
霧切「苗木……くん……?」
苗木「ハァッ!ハァッ………!」
神々しい光が止み……フロアは、静寂と無音に包まれていた……
グレイス「………………」
グレイスは不信気に自身の身体を調べ、ある程度調べる。
そして「ふっ」と皮肉な笑みを浮かべたその顔は、偉く安心に満ちていた………
グレイス「……ただの目くらましか……」
苗木「えっ……?」
グレイス「ふふ、たった一度の大奇跡か………」
グレイス「確かに……アレだけの強力な光力を放てたのだ、正に奇跡だな」
グレイス「しかし……やっと開花した能力が目眩ましとはな………」
グレイス「ふ、ふふ……ふはははははははははははははっ!!これは傑作だな!」
苗木「そ、そんな……!」
グレイス「さて、では今度こそ……退場してもらうよ?少年……」
苗木「っ!?」
抱え込んでいた頭を上げたすぐ先には、黒き炎を纏った右腕が迫っていた
苗木(ここで……終わるのか……?)
苗木「そんなこと……そんなことって………」
グレイス「あの手品のお礼に、楽に殺してやるぞ?フハハハハハハハハ………」
『ドスッ』
笑いを阻むかのように聞こえてきたのは……肉を突き刺すような音、
グレイス「……は?」
グレイスの笑いが止まる、
そして腹部から伝わってくる痛み……
目で追った先には、背中から腹部にかけてグレイスを貫いた、巨大な……フォーク?
グレイス「ぐっ……!?」
現状を理解したグレイスに痛みが激痛へと変わる、
グレイス「ぐああああああああああっ!!?」
本領を発揮した激痛に悶えるグレイス
グレイス「だ、誰だ!?こ……こんな大それた事をするのはぁ!!」
「大それたこと……?」
怒りの問いかけを真逆で返したような冷静な返答……
苗木「!!……い、いまの声って……」
アレス「まさか……何故アイツが!」
グレイス「……なんだ、お前は……」
「悪いが、この状況をひっくり返させてもらうぞ?」
「そして今すぐにでも、貴様を倒してやろう………」
「十神の名にかけてっ!!」
苗木「豚神くん!?」
-
- 48 : 2014/04/27(日) 22:26:51 :
- 豚神キターーーーーーーーーー‼︎‼︎
-
- 49 : 2014/04/28(月) 01:59:15 :
- うわぁぁぁ展開が熱くてたまりません!
頑張ってください!!
-
- 51 : 2014/05/01(木) 08:53:36 :
- ーー第三階層ーー
弐大「?!しまった!」
どうやら、セリオスの攻撃を防いでいるうちにフロアの隅に追いやられていたようだ
セリオス「終わりだああああっ!!!」
勝利を悟ったセリオスは自信満々な笑顔と同時に、すめ
「そりゃあテメエの方だ」
セリオス「! 」
「オラアアッ!!」
男まさりな声とともに、セリオスの腹に強烈なブローが炸裂した
セリオス「ぐホォっ!?」
炸裂したブローは素手。
にも関わらず、鉄壁の鱗に守られているはずの巨体が大きく膝をついた
「……どうやら俺の攻撃も無駄じゃなかったみてえだな」
九頭竜「!?」
辺古山「これは……夢か?」
「あ〜?こんな糞みたいな悪夢があってたまるかよ」
「まぁ実際、俺も何が起きたのか訳分かんねえが……」
「これで二対一だな?セリオス」
セリオス「ありえん…何故、何故貴様が生きているのだぁ!?」
セリオス「大和田ぁぁっ!!」
ーー第四階層ーー
リオデッド「オ」オぉ「おオ」ォオオおおオ「オおおお」ぉオ「オオ」ォっ!!」」
丸太のように発達した右腕は 動きが鈍いものの、当たれば即死。
戦況は徐々に攻め続けるリオデッドに軍配が上がりつつあった、
セレス「ッ……厄介な右腕ですわね……!」
自分を狙い続ける右腕を避け続けるが、やはり体力の差では敵わない……
(なんとか隙をついて反撃しなくては……!)
そんな事で頭が一杯だった。
しかし、その焦りが勝敗を大きく左右する!
セレス「あっ!」
目の前のことばかりに集中していて足元への注意がおろそかだった
リオデッドの拳により いくつも広がったフロアのひび割れにまんまと右足がハマってしまったのだ
セレス「くっ……私としたことが!」
リオデッド「「トどメダ」アアあ「ぁアア」アアアアア「アあぁ」ああっ!!」
渾身の力が込められたセレスのか弱い顔に放たれた……が、
「チャンPっ!!」
どこか懐かしい声とともに、間合いに凄まじい速度で割り込んできた『何か』がリオデッドの巨体を突き飛ばした!
リオデッド「ガは「ッ!」?」
セレス「!」
「そこまでだ!邪悪なる化身よ!」
セレス「!」
ソニア「……う…うそ………」
リオデッド「ば……「バカナ……ナゼきサマガ「コこに!」
「フハハハハハハッ!!四天王を従えし我が魔力を見誤っていたようだな!」
「我が名は田中眼蛇夢!氷を司る暗黒の恐怖……貴様の魂に刻み込んでやろう!」
ソニア「田中さんっ!」
ーー第五階層ーー
石丸「ッ……クソォっ!」
壁から壁への反復を迅速な速度で繰り返し続ける猛攻に石丸の体力は限界を迎えていた。
シルヴィア「どうしたっ!さっきの威勢はハッタリか!?」
石丸「な……舐めるなぁ!」
狙いを定め、拳を振るうも直前でかわされ、拳は虚しく空を殴る
石丸「ッ!」
霧切「あのままでは……石丸くんが先に倒れてしまうわ、」
戦刃「せめて……この体が動けば……!」
「でしたら……私の出番ですね♬」
霧切「!」
戦刃「……え!?」
七海「生き……てたの?」
シルヴィア「終わりか?まだ私は一撃も食らっていないが?」
石丸「ッ!」
シルヴィア「さぁ、貴様も銀の裁きを……グッ!?」
余裕の表情を浮かべていたシルヴィアに苦痛の顔に歪ませたのは、突如背中に刻まれた斬撃……
戦刃「……油断は禁物だよ?」
シルヴィア「ば、馬鹿な……貴様は先程まで戦闘不能だったはず!」
霧切「何故かしらね…?」
シルヴィア「!?」
今度は素早く反応し、後ろからの剣先の雨を自慢の速度で回避する
霧切「あら、流石に早いわね……」
シルヴィア「何故だ……貴様まで立ち上がるなど!」
石丸「俺もいることを忘れんなよ!」
燃えたぎった拳がシルヴィアの脇腹に勢い良く炸裂した!
シルヴィア「ごはぁっ!?」
あまりに突然な出来事に身体に力が入らず、シルヴィアは壁まで殴り飛ばされる
石丸「ありがとう、おかげで全開だぜ!」
「いえ、それが私にできる唯一のことですから♪」
霧切「本当……先ほどまでの痛みが嘘のようね……」
七海「流石……だね」
戦刃「聞きたいことは沢山あるけど……今は…力を貸して!」
「「舞園さん!」」
舞園「はい!サポートなら任せてください!」
-
- 52 : 2014/05/03(土) 07:41:17 :
- 奇跡が……起きていた。
グレイス「……………」
フリート「死した者達が……!」
グレイス「ありえんっ!」
沸き起こる怒りを必死に抑えているのか、グレイスの身体はワナワナと震えている
豚神「いや、ありえる……この映像と今、俺がここに立っているのが証拠だ!」
グレイス「ふ、ふふ……だ、黙れ……不要プログラムが……」
腹からフォークを抜き捨てると、笑みと怒りが交わったような表情で続けた
グレイス「一度プログラムに死と認識された者は……二度と生き返ることはない……」
グレイス「それが蘇るなど……絶対にありえない……!」
豚神「それが苗木の力だ」
グレイス「なん……だと?」
豚神「苗木の能力……『エデン・ザ・フェイス』は、願った対象全てを蘇生させる能力だ」
グレイス「!?」
アレス「集団蘇生能力だと……!?」
豚神「それだけではない、その能力の真髄は……蘇生した人数にある」
グレイス「人数だと?」
豚神「たった一度しか使用できない代わりに、蘇生したものの数だけ己自身を強化する……」
豚神「それが苗木の能力、『たった一度の大奇跡』だ!」
苗木「うあああああっ!?」
突如苗木の体が激しく燃え上がる、
熱い…!…身体の中から溢れてくる力に溶かされるみたいだ……
……だけど、
苗木「これなら……お前を倒せるっ!!」
グレイス「?!」
光り輝く炎を払い、今までとは比べ物にならない強烈な蹴りが叩き込まれた!
グレイス「ぐほぉ!?」
アレス「速い!」
苗木「はああああああああッ!!」
蹴りに続く電光石火のラッシュ、グレイスに反応の時間すら与えぬその速攻はとても目には捉えられない!
グレイス「グッ!……ガハァ!!」
猛烈な攻撃を食らう中、グレイスの頭にはある疑問が浮かんでいた
グレイス(強化……?強化だと!?)
グレイス(この攻撃力……先程までとは桁が違う!いや、それよりも……)
苗木「うおおおおおっ!!」
渾身の力を込めた右ストレートが頬に鋭く刺さる!
思考に頭を回していたせいで攻撃への耐性が不十分だったグレイスは床へ勢いよく叩きつけられた
グレイス「ッ!」
床に伏した身体を起こし、負った傷に目をやる
グレイス「な、何だコレは……」
グレイス「自動治癒が………始まらないだと!?馬鹿な!たかが子供の攻撃が、治癒不可能のダメージだとでも言うのかっ!?」
苗木「そうだっ!」
グレイス「ッ!?」
苗木「僕らの絆が……そんなプログラムなんかに治せるわけがない!」
苗木「だからこその希望……だからこその大奇跡なんだぁっ!!」
グレイス「ッ!図に乗るなよクソガキがあああああああっ!!」
両手から放たれた黒き黒雷が苗木に直撃する!
苗木「!」
グレイス「フハハハハハハッ!!どうだ!?あまりの電圧に身体か動かないだろう!!」
直撃した黒雷は凄まじい量の電流を散らし壁や床が電気を帯びる……が、
苗木「それがどうした……」
苗木には効かない、ほとばしる雷に包まれていても尚、平然と立っている
グレイス「なっ!?」
苗木「そんな程度の能力で……僕らの力は負けない!」
グレイス「く……だ、黙れ………」
グレイス「黙れええええっ!!」
黒雷はさらに威力を増し、轟く電流はさらに規模を拡大する!
アレス「ヌグッ!?」
フリート「なんという威力だ……」
豚神「…………」
グレイス「…………黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れっ!!」
グレイス「私は神だぞ!?この世界の支配者だぞ!?」
グレイス「神が雑魚に負けるなど……あってはならんのだあああああっ!!!」
苗木「だったら……これで証明するよ!」
「カッ」と目を開き、黒雷を消し飛ばした 苗木はグレイス目掛けて思い切り床を蹴り上げた!
-
- 53 : 2014/05/03(土) 18:39:52 :
- 苗木!!
やったれーーーーーー!
雑草さん。
最後まで頑張って!!!
期待♪
-
- 54 : 2014/05/04(日) 18:46:44 :
- >>53
いつも応援ありがとうございます!
最後までしっかり頑張ります!
-
- 55 : 2014/05/04(日) 18:47:16 :
- 神座『ッ!……まさか……こんなこと!』
日向『そこだ!』
神座『うぐっ?!』
勝利の軍配は、確実に大きく日向に上がりつつあった。
神座『…なら、これならどうです……!』
地を蹴り上げ、遠心力をたっぷりと乗せた右拳を鋭く突き出す!
しかし日向はその拳を肘と手のひらで受け流す
日向『そして次は左足での膝蹴り……』
神座『!?』
神座の左脚は日向の言われた通りに日向の側面へと薙ぎ払われるがそれも身をかがめることで回避する
日向『そこだ!』
ガラ空きとなった神座の左脇腹に日向のプラチナ・ブレイカーが突き刺さる!
神座『グッ!』
思わず痛みを噛みしめた歯茎が顕にむき出しになる
神座『ッ!』
このまま身体を貫かれまいと、深々と刺さった刃を引き抜き、一旦距離を開ける
神座『こ……こんなことが……!』
日向『別に弱者の俺の言うことを最強のお前がきく必要ないんだぜ?』
(…違う、私の動きが全て読まれている……?)
(いや……そんなはずは……)
日向『次は右手に持っている刃での斬撃か…』
神座『!?』
日向『丸わかりだぜ?なんたって身体に出てるからな』
自信に満ちた笑みを浮かべ、日向は神座の足腰を指差す
日向『右側で攻撃をするときは左脚に重心を乗せ、左側の時は若干中腰になる』
日向『自分で気づかなかったのか?』
神座『だとしても……そんな事、この短い間に見抜けるはずが……』
日向『それが分かるんだな、』
神座『?』
日向『俺の癖だからな』
神座『俺の……癖?』
神座『!!』
日向『どうやらわかったみたいだな』
神座『まさか……あの時奪った、貴方の回避力……!?』
日向『正しくは脚力だな』
日向『おかげでお前の動きが手に取るようにわかるぜ!』
神座『ッ……能力の使用が仇になりましたか…!』
日向『俺なんかの力を奪って墓穴を掘ったな』
日向『さぁ……今度は俺の番だっ!』
-
- 56 : 2014/05/04(日) 20:35:06 :
- 大和田「ヌオオオオッ!!」
大和田「これが!俺の最後の一撃だああああああっ!!」
もう能力は使えない……放たれたのは傷だらけの男の拳!……だが!
セリオス「がはぁっ!?」
あれだけ与えても崩れなかった要塞が一瞬で崩れる
セリオス「クッ!脚に力が!?」
大和田「今だ弐大っ!!ブチかませぇぇっ!!」
弐大「これでトドメじゃああああああっ!!!」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
リオデッド「な……ナンだコレ」は!?か「、カラだ」が……「ウごかネぇっ!」
フロアを埋め尽くす程の黒い茨が、リオデッドの巨大を完全に包囲する!
セレス「ラスト・ソウル……【黒薔薇の森】……ですわ」
セレス「……田中さん?あとは頼みますわよ」
田中「フッ!よかろう、人の子の言葉に耳を傾けるのもまた一興……」
田中「行くぞ……我が最大奥義っ!!」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
シルヴィア「ッ!?」
突如、シルヴィアの視界がグニャリと歪み視界に捉えていた四人が何重にもダブって見える
シルヴィア「な、何だ……これは……?」
霧切「あら、忘れたの?」
霧切「貴方、最初にあった時に私の毒を大量に吸ったわよね?」
シルヴィア「!」
霧切「あの時は霧状だったから即効性は無かったけど……」
霧切「流石にきいてきたみたいね?」
霧切「その毒の効果は、相手に幻惑を、見せる……」
シルヴィア「!?」
歪んだ視界が戻ると、そこに映るのは何人もの霧切の姿
シルヴィア「小癪な真似を……!」
手刀で貫くもソレは煙と化し、空気に混じって散漫する
シルヴィア「なっ!?」
霧切「だからこその……【ポイズン・ファントム】(毒霧の幻惑)なのよ」
シルヴィア「くっ!卑怯だぞ!」
戦刃「卑怯なのはそっちなのに……」
七海「いくら数が多くてもレベル差がかけ離れた敵を倒すなんて……かなりのクソゲーだよ?」
舞園「石丸くん!後は任せますよー!」
石丸「おう!任されたぜ!」
何とか迫りくる攻撃に対応したいが、視界を遮るのは毒の幻惑
これでは対応どころか来る方向すらわからない!
シルヴィア「害虫共が……私に勝るなど……!!」
石丸「今度は外さないぜっ!!!」
「「「ラスト・ソウルッ!!」」」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
神座『ありえない……ありえない、ありえない……!!』
仕掛けても、避けても、考えても、全てが先読みされる!
神座『こんなことは……ありえませんっ!』
戸惑いじみた台詞を吐き捨て、神座は何メートルも高く跳躍する!
そしてその手に握られたのは!
神座『クロム・ブレイカー……ふふ、これで対等な立場に………』
神座『!?』
しかし、その真下で待ち構えていたのは……白銀に輝く刃を握った、日向創の姿!
神座『し、しまった……!』
日向『色具を出す時間を作る為にわざわざ上空に飛ぶなんて、また墓穴を掘ったな……』
日向『おかげで隙がありすぎるっての』
プラチナ・ブレイカーがさらに輝きを増し、光の剣と化す!
神座『っ……間に合わない……!』
自分はまだ色具を出したばかり……
一方、日向は既に迎撃の構え!
神座『ありえない……こんなつまらないシナリオは……ありえない!』
日向『お前の考えるシナリオの方がよっぽどツマラナイっての……』
日向『……消えろ』
日向『色、能力!』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
苗木「はあああああああっ!!」
(これは……夢か……?)
苗木「色能力………!」
苗木「【ホーリーランス】っ!!」
弐大「【フルメタル】っ!!」
田中「【インフィニティ・ダークマター・フレイム】!!」
石丸「【ネバーギブアッパー】っ!!」
日向「【プラチナ・ブレイク】っ!!」
『『『『カッ!!!』』』』
瞬間……この世の全てが……
………美しい……白銀に染まった………
-
- 57 : 2014/05/05(月) 11:41:54 :
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴコゴゴゴ………
セリオス「う……グ……ッ!」
纏わりついていた忌々しい鱗が剥がれ落ち、次第に人の姿へと戻っていく
弐大「ハァ…!…ハァ……!…」
大和田「や、やったか!?」
セリオス「ふ、フフ……全く……大したものですね………」
九頭流「!?」
辺古山「こ、コイツまだ……!」
弐大「……いや」
ピシッ!
弐大「ワシらの……大勝利じゃ…」
腹部を中心にセリオスの身体に亀裂が走る
『ビーーーーッ!
ユーザー名 : セリオス
BreakOver!!!』
セリオス「まさか……この緑の王が敗北を味わうなど………」
セリオス「全く………大したものですね……」
セリオス「ふ、ふふふ……」
セリオス「ふはははははははっ!!」
セリオス「はーーーはっはっはっはっは………」
『バシュッ!!』
最後の最後までフロア中に木霊する高らかな笑みを残し、セリオスの身体が粉々に砕け散った
-
- 58 : 2014/05/05(月) 12:42:22 :
- リオデッド「う……「ガ」アアアアアア「ア」アア「アアっ!!…」
灼熱の業火に焼かれた巨体が地響きを起こし、地に沈む……
ジュウウウウウウウウ………
焼きこがれた魔境の巨体が不気味な煙を吹き出し、ボロボロと溶け出していく……
田中「これは……!」
「……能力の副作用か……」
ソニア「!えっ?」
狛枝「君達……自我が?」
ソニアに支えられながらゆっくりと近づく狛枝
「うん、おかげさまでね……」
顔はおぞましくはあるが、その声は間違いなく純粋なあの二人の双子
リオン「ケッ!同時に死んじまうけどな…」
リネット「まぁまぁ……いいじゃん?」
リネット「この声で喋るのも……指で数えたほうが早いしさ…」
リネット「久しぶりに話でも……」
『ビーーーーッ!!
ユーザー名 : リオン・リネット
BreakOver!!!』
リネット「あ、そんな時間すら……ないか……」
リオン「ケッ……ちゃんと物事を整理してから喋れよ…」
リネット「うん……そう、だね………」
リオン「オイ、テメエ等……とっとと俺らから離れた方がいいぜ?」
セレス「……どういう意味ですか?」
リネット「この姿の副作用は……戦闘不能後、猛毒を大量に含んだ大爆発を起こすの……」
ソニア「!」
リオン「理解したならとっとと失せろ……目障りだ……」
ソニア「……わかりました」
ソニア「行きましょう、みなさん」
田中「忠告、感謝するぞ……我が大いなる宿敵よ……」
四人の姿が小さくなっていくのを見送ると、リオンはつまらなそうに口を緩める
リオン「せいぜい生き延びるんだな……雑魚d」
『ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!』
ソニア「……あんな小さな子供まで……戦わなくてはいけないんですね」
田中「こんな荒れ果てた残酷な世界は……無へと帰らなくてはならん…」
狛枝「……いこう、苗木くん達の元へ…」
その言葉に三人は小さく頷いた
-
- 59 : 2014/05/05(月) 16:25:34 :
- ウィード!
雑草さん、最後まで頑張って♪
超絶期待♪
-
- 60 : 2014/05/06(火) 17:41:48 :
- >>59
ありがとうございます!
頑張りまーす!
-
- 61 : 2014/05/06(火) 17:41:54 :
- 石丸「うおおおおおおおおっ!!」
右腕に紅蓮の炎を纏い、シルヴィアの身体目掛けて渾身の一撃を放つ……が!
シルヴィア「! 視界が…!」
同時に毒の効果が効れ、シルヴィアはすぐさま迎撃の体制に入る!
シルヴィア「ふ、ふはははははっ!!運が悪かったな!」
シルヴィア「喰らえ!アルティメット………」
しかし、そのとき視界に入ったのは燃え盛った右腕!
石丸「ネバー……」
シルヴィア「間に合わな……!!」
石丸「ギブアッパーーーっ!!!」
反射的に突き出した槍も粉々に砕け散り、燃え盛った火柱がシルヴィアの身体を豪快に貫いた!
シルヴィア「ごはぁ!?」
大量に吐き出される吐血
そして………
『ビーーーッ!!
ユーザー名 : シルヴィア
BreakOver!!』
終わりを告げる、アラート!
七海「や、やった!」
シルヴィア「こ、こんなことが……!?……」
シルヴィア「我が………銀に…………栄光あれぇっ!!」
『バリィィィィィンッ!!』
最後の力で天に手をかざし、銀の帝王はガラスのように砕け散った
石丸「……ハァ……ハァ……!」
最後の一撃を繰り出した身体がガクッと崩れ落ちる
石丸「くっ……もう身体が動かないな……」
放たれていたオーラが消え、白く逆立っていた髪が元の清掃な黒髪へと戻る
霧切「長い戦いだったわね……」
戦刃「…うん…」
七海「でも……なんで舞園さんが生き返ったんだろう?」
舞園「それが……私にも全然……」
石丸「ハッハッハ!まぁいいではないか、こうして皆無事に生きているのだからな!」
霧切「ええ……そうね」
「みなさ〜んっ!」
霧切「?」
戦刃「あれは……」
七海「四階層にいた人達だね!」
セレス「どうやら、あなた方も終わったようですわね?」
戦刃「うん、今さっきね」
田中「ふはははははははっ!我が暗黒の業火、貴様らにも見せてやりたかったわ!」
狛枝「まぁ……みんな無事で何よりだよ……ごほっ!?」
ソニア「きゃあ!だ、大丈夫ですか狛枝さん!?」
舞園「いま手当てを!」
「だったら俺らもよろしく頼むぜ……」
セレス「あなた方は……」
九頭龍「お、おいペコ!いい加減降ろせよ!」
辺古山「いえ、坊っちゃんに何かあってはいけませんので」
大和田「い、痛ででで!きつく締めすぎだっての!」
弐大「なにをいっておるか!これ以上出血したら死んでしまうじゃろうが!」
石丸「き、兄弟!無事だったか!」
大和田「よう!お前も結構やられてんなー!」
ソニア「でも良かった……皆さんご無事で」
ソニア「ですよね!?田中さん!」
田中「う、うむ」
七海「……あれ?」
舞園「どうかしました?七海さん」
七海「第一階層と二階層のみんなは?」
大和田「そういや見てねえな……」
ソニア「トイレでも行っているのではないでしょうか?」
霧切「……もしかしたら、まだ戦っているのかもしれないわね」
弐大「そりゃ大変じゃ!今すぐワシらも加勢しな………」
会話の最中、一同の間を二つの黒い何かが凄まじい速度で突き抜けた!
「「!?」」
あまりの突然の出来事に一同は一瞬硬直してしまっていた
舞園「な、なんですか今の!?」
戦刃「私にも見えなかった……」
セレス「ですが今の……下の階層からきたようですわね……」
石丸「やはり十神君達に何かあったのだ!」
あの黒い物の正体も気になるが、今は姿を見せない下の階層のメンバーが気になる、
一旦上の階へ行く足を止め、一同は下の階層へと足を走らせた
-
- 62 : 2014/05/06(火) 19:47:12 :
- 応援してます!
-
- 63 : 2014/05/06(火) 22:33:12 :
- >>62
ありがとうございますっ!
-
- 64 : 2014/05/06(火) 22:33:39 :
(これは……夢か……?)
苗木「はああああっ!!」
(ありえない……神、いや支配者の私が…………!)
苗木「ホーリーランスッ!!」
グレイス「ッ!!」
黄金に輝く強烈な閃光がグレイスを焼き尽くす!
グレイス「ぐあああああああああああああああああああああっ!!!」
(馬鹿な……!私は神だぞ………!?支配者だぞ………!?)
グレイス「それが……こんな結末を……!」
焼き焦がれていく中、ただその怒りだけがグレイスの頭を完全に支配していた
グレイス「認……めない……」
グレイス「こんな……こと…………ハ……」
黒炭と化した身体が、支柱の失った建築物のようにあっけなく、もろく崩れ落ちた
グレイス「…………………」
そしてそれは、もう動くことは無かった……
苗木「や、やった……!」
豚神「あぁ、でかしたぞ苗木」
殺伐としていた空間に歓喜の声が合唱する
フリート「遂に終わったんだな……あの悪夢が……」
アレス「いや、待て」
苗木「え?」
アレス「支配者……この世界の神とはいえ、奴も一人のアバターだ」
アレス「何故、デス・アラートがならない?」
苗木「!」
振り返ろうとする前に、苗木の両脇から風のような速さで過ぎ去った何かを視覚が捉える
苗木「なんだ!?」
つられるように振り向く
そこには………
苗木「なっ!?」
豚神「コイツ……化物か……!」
両側に並んだ黒い影の中心で、フラリと立ち上がる……グレイスの姿
グレイス「な、何とか……間に合ったか………」
両脇に無言で立つ黒ずくめ達のフードが風で舞い上がる、
苗木「!?」
フリート「グレイスが……三人!?」
アレス「デュアルか……!」
グレイス「ご名答……流石は元支配者……」
グレイス「残念だが、私には【残機】があるのだ……」
アレス「! 残機……だと!?」
グレイス「この二人は【アダム】と【イブ】……」
グレイス「ようは私のもう二つの命と言うやつだ……」
グレイス「まぁ……あと数秒遅ければくたばっていたがね……」
グレイス「何をしていた?」
アダム「すまない……一階層の奴らを始末していたら時間がかかった…」
イブ「私も、二階層の相手を……」
グレイス「ふふ……そうか」
苗木「十神くん達と江ノ島さん達のことか!?」
豚神「落ち着け苗木、そいつらも今頃お前の能力で蘇っている」
グレイス「…どうせ今ここで滅びるというのに……愚かな者達だ」
グレイス「少々君らを甘く見ていたよ……」
グレイス「もはや君らに情けは不要……」
グレイス「私も本気で相手をさせてもらおうかっ!」
グレイス「さぁ、私の中に戻れ!アダムとイブよ!」
天に向かって叫んだ瞬間、二つの影がドロドロの重油のような液体所に化した!
グレイス「今こそ……真の姿に戻るときだああっ!!」
何かに吸い込まれるかの如く、二つの重油のような塊がグレイスの体に溶け込んでいく!
グレイス「【カオス・ソウル】(混能力)………!!」
グレイス「フォルム・【ワールド】ッ!!!」
直後、真っ黒な炎の柱が吹き出し、グレイスを包み込む!
苗木「くうっ!?」
豚神「一体何が起きているというのだ!」
【ハァ………!】
炎の中から聞こえるドス黒い声……
ソレは漆黒の炎を爆散し、姿を現した
【……素晴らしい……………】
【コレが………絶対的な力と言う奴か……!!】
フリート「まだ力が上昇していく……!?」
その姿はもはや人では無い……だが、おぞましき怪物と言うわけでもない、
人間から離れた身体からどことなく感じる人間の気配……
アレス「………『神』………?」
【そうだ……】
【我が名は……ゼウス……世界を司るる全知全能の神ッ!!】
ゼウス【ウヌらに……絶対的な力と言うモノを……その身に刻んこんでやろう!!】
「面白そうだな、俺も混ぜてくれないか?」
ゼウス【?】
その声を聴覚が捉えた時には、脇腹に鋭い斬撃が刻まれていた!
ゼウス【ッ!?】
その者は苗木の前に立ち、元気な笑顔を見せた
「よう苗木、遅れて悪かったな!」
苗木「は、はは……遅すぎるよ……」
「てか、なんか敵増えて無いか?」
苗木「細かい話は後だね……今は、力……貸してくれるかな?」
苗木「……日向くん!」
日向「ああ、おやすい御用だ!」
-
- 65 : 2014/05/06(火) 23:09:25 :
- ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
大和田「おい、しっかりしろ!」
ソニア「西園寺さん!」
西園寺「……あ、あれ……?私……生き……てる?」
ソニア「良かった!ちゃんと生きていますよ西園寺さん!」
田中「舞園、この者の回復を……」
舞園「はい!」
霧切「……大丈夫?」
左右田「ッ!痛てて……ああ、なんとかな……」
戦刃「盾子ちゃん!盾子ちゃん!起きて!起きて!しっかりしてよー!」ガンガンガン
江ノ島「…いや……だから頭痛いって………!」(後で絶対殺す……)
介抱に慌ただしい中、弐大達が一階層のメンバーを背負ってくる
弐大「おーい!コッチも回復を頼めんかーー!」
ジェノ「……………」
石丸「大丈夫か?しっかりしたまえ!」
十神「……っ……」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
セレス「一体、何がありましたの?」
霧切「貴方達のところから二つの黒い影が出ていくのを見かけたのだけれど……」
ひとまず落ち着かせ、治癒により意識を取り戻した一同は安堵のため息をついた
十神「……その影は……どこに行った?」
舞園「上層……多分苗木くん達の所へ……」
西園寺「はぁ!?アンタらそのまま見過ごした訳!?」
ソニア「ま、マズかったですか?」
十神「今すぐ苗木達の元へ行くぞ……」
霧切「詳しく教えてもらえないかしら?……」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ゼウス【面白い……来るがいい……!】
日向「行くぜ……これが、俺の新しい力だっ!!」
十神「……話すまでもない…」
十神「下手をすれば………」
十神「全ての生命が……………」
日向「モード・神座ぁぁぁぁぁっ!!!」
十神「皆殺しだ…………」
第11章・・・・【完】
最終章へ続く………
-
- 66 : 2014/05/06(火) 23:48:00 :
最終章へは此方からどうぞ ↓
http://www.ssnote.net/archives/16227
-
- 67 : 2014/05/06(火) 23:55:00 :
- ミスです、スイマセン( ̄ ̄;)
此方が本当です ↓
http://www.ssnote.net/archives/16228
- 著者情報
- この作品はシリーズ作品です
-
【DANGAN・WORLD】 シリーズ
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