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リヴァイ「神は…俺を見離したか…」

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  1. 1 : : 2014/04/05(土) 16:10:23



    『悪夢』






    現在のこの状況を言い表すには、まさにうってつけの言葉。
  2. 2 : : 2014/04/05(土) 16:15:06



    周到に用意された、絶望的なこの状況。


    俺は思わず口走る。










    「神は……俺を見離したか……」
  3. 3 : : 2014/04/05(土) 16:20:12



    元々、神なんてものは信じてはいない。


    だが、今はそんなものにすら縋ってでも、助かりたいと願ってしまう。
  4. 4 : : 2014/04/05(土) 16:25:12



    どうしてこうなった?


    何がいけなかった?





    俺が、選択を間違えたから……?
  5. 5 : : 2014/04/05(土) 16:30:07



    全方位を壁に囲まれた、あの悪臭漂う閉鎖空間。


    そこを一歩出れば、言い様のない解放感が身体を突き抜ける。
  6. 6 : : 2014/04/05(土) 16:35:12



    だが、俺は忘れていた。



  7. 7 : : 2014/04/05(土) 16:40:16



    いや、忘れようとしていたのかもしれない。


    直視したくない現実を。



  8. 8 : : 2014/04/05(土) 16:45:10





    あの空間から一歩外に出てしまえば、常に『死』と隣り合わせであるという事を……




  9. 9 : : 2014/04/05(土) 16:50:12



    壁の外のとある場所に、俺はいた。


    周囲には誰もいない。



  10. 11 : : 2014/04/05(土) 16:55:14



    足取りは重い。


    ゆっくり、ゆっくり。


    一歩、一歩。



  11. 12 : : 2014/04/05(土) 17:00:25



    焦る心をとは裏腹に、身体は鈍く、重い。


    早く辿り着かなければ、俺は……



  12. 13 : : 2014/04/05(土) 17:52:55





    覚束ない足取りで、壁の中を目指す。




  13. 14 : : 2014/04/05(土) 18:27:58



    腹部を中心に、鈍い痛みが走り続けている。


    この痛みこそが、肉体の枷になっているのは言うまでもない。



  14. 15 : : 2014/04/05(土) 18:33:11



    いつからだ?





    分からない



  15. 16 : : 2014/04/05(土) 18:38:20



    いつまで?





    見当もつかない。



  16. 17 : : 2014/04/05(土) 18:43:12





    ……いや、本当は分かっている。




  17. 18 : : 2014/04/05(土) 18:48:18





    この地獄を抜け出し、あそこへ辿り付けさえすれば、この悪夢から抜け出すことができる。




  18. 19 : : 2014/04/05(土) 18:53:37



    時々、唐突に痛みが治まることもあった。


    先ほどまでの苦しみが、嘘のように感じられるほど。



  19. 20 : : 2014/04/05(土) 18:58:17



    だが、それは決して消えることはない。


    一時的に消えたと錯覚させ、ぬか喜びを与えた後、再び襲い掛かる。



  20. 21 : : 2014/04/05(土) 19:03:17



    どうして自らの肉体に、ここまで弄ばれなければならないのか。


    今はそんなことを考察する余裕など無い。



  21. 22 : : 2014/04/05(土) 19:08:13



    止まらぬ冷や汗。


    朦朧とする意識。



  22. 23 : : 2014/04/05(土) 19:13:15



    この場で全てを投げ出せば、きっと楽になれるだろう。


    だが、俺の中の何かが、それを良しとしない。



  23. 24 : : 2014/04/05(土) 19:18:11



    いつ果てるかも分からないこの状況。


    だが、最後の最後まで、戦うことを諦めたくない。



  24. 25 : : 2014/04/05(土) 19:23:16



    このままみっともなく、クソ人間になろうとも


    最後の最後まで、足掻くことを辞めたくない。



  25. 26 : : 2014/04/05(土) 19:53:17



    「ぐっ……」





    思わず、そんな声が漏れる。


    いよいよ、限界が近いか?



  26. 27 : : 2014/04/05(土) 19:58:14



    ぼんやりと、目の前に不思議な光景が浮かぶ。


    あぁ、これが……





    「走馬灯という奴か……」



  27. 28 : : 2014/04/05(土) 20:03:15



    浮かんできたのは、今朝の光景。


    調査兵団本部の城で、朝食を摂っていた時の姿。



  28. 29 : : 2014/04/05(土) 20:08:06



    無駄に広い食堂。


    その空間の片隅、入り口から最も遠い席に着く。



  29. 30 : : 2014/04/05(土) 20:17:22



    俺の朝食のメニューは決まっている。


    玄米から作られたシリアルに、牛乳を浸した質素な物だ



  30. 31 : : 2014/04/05(土) 20:22:10



    個人的なこだわりとしては、まず皿の上にシリアルを乗せる。


    その上から牛乳をまんべんなく、回すようにして流し込む。



    こうすることによって、シリアルの全面が牛乳とムラなく絡み合う……と、俺は思っている。



  31. 32 : : 2014/04/05(土) 20:27:12



    おそらく他人から見れば、心底どうでもいいルーティンだろう。


    何より俺自身が、一番どうでもいいと思っているのだから。



  32. 33 : : 2014/04/05(土) 20:32:11



    シリアルをスプーンに乗せ、一口。


    うまい。


    だが、何かがいつもと違う。




    何だ?



  33. 34 : : 2014/04/05(土) 20:37:13



    「リヴァイ、相変わらず好きだね、それ」





    違和感の正体を探っている最中で、不意に声を掛けられた。


    望まないタイミングに、望まない人物から。



  34. 35 : : 2014/04/05(土) 20:45:20



    「俺が何を食おうと、俺の勝手だ」


    「別にケチつけたワケじゃないでしょ。ただ、好きなんだなー、と思ってさ」





    正直、相手にするのは面倒だ。


    眉間にシワが寄っていく様が、自分でもハッキリと分かる。



  35. 36 : : 2014/04/05(土) 20:50:11



    「そんな顔しないでよ。リヴァイが喜ぶと思って、今朝の牛乳は少し手を加えてみたんだよ」


    「てめぇ、何しやがった?」





    違和感の正体は、こいつの所為だったか。


    嫌な予感しかしない。



  36. 37 : : 2014/04/05(土) 20:55:07



    「何てことないけどさ、牛乳瓶を川の水につけて、冷やしておいたんだ」



    冷やしただと?





    「ぬるい牛乳よりは、冷たい牛乳のほうがおいしいと思って。私って気が利くでしょ?」



    なるほど。牛乳が冷えていたのか。


    確かに、普段の物と比べて美味であるのには間違いない。





    が……



  37. 38 : : 2014/04/05(土) 21:00:23



    「悪くない。だが、余計な真似をするな。仮に壁外調査中、ハラを壊したらどうする」


    「それは勿論、巨大樹の上から垂れ流し……なんちゃって!」


    「…」





    呆れてモノも言えない。


    おまけに、こいつの発言は冗談なのか本気なのか判別がつかないから、タチが悪い。



  38. 39 : : 2014/04/05(土) 21:05:20



    こんな奴に構っている暇はない。


    俺は朝食を平らげ、逃げるようにその場を去る。



  39. 40 : : 2014/04/05(土) 21:10:19



    食堂内では、まだヤツが喋っている。



    今度は104期の新兵がターゲットにされたようだ。





    そんな哀れな奴らを尻目に、俺は部屋へ戻った……



  40. 41 : : 2014/04/05(土) 21:15:14



    ……そこで、ふと我に返る。



    こんな他愛のない今朝の光景すら、今の状況からすれば、愛おしく思えた。



  41. 43 : : 2014/04/05(土) 21:24:12



    肉体を貫く痛みは治まらず、呼吸も絶え絶えになっていく。


    踏み出す一歩の振動すら、自らを縛り上げる。



  42. 44 : : 2014/04/05(土) 21:29:07



    いくら歩けど、壁は見えてこない。


    肉体が万全の状態なら、走って壁を目指すこともできたはずだ。



  43. 45 : : 2014/04/05(土) 21:34:14





    尤も、万全なのであれば、壁を目指す必要性は皆無なのだが……




  44. 46 : : 2014/04/05(土) 21:39:09



    限界を悟ってから、どれほどの時間が流れたのだろう。





    全身がしっとりと濡れている。


    全身の毛穴という毛穴から、多量の汗を吹き出していたらしい。



  45. 47 : : 2014/04/05(土) 21:44:07



    主に下半身が濡れている。


    重力というものが存在するからには、下に向かって滴るのは当然だが。





    今は、下半身を濡らす物が、汗以外の『何か』でない事を祈るばかりだ。



  46. 48 : : 2014/04/05(土) 21:49:15





    そうこうしているうちに、俺の瞳はついに希望を捉えた。




  47. 49 : : 2014/04/05(土) 21:54:09



    何度も諦めそうになった。


    幾度も投げ出しそうになった。






    だが、俺は辿り着いた。


    壁という名の楽園に。



  48. 50 : : 2014/04/05(土) 21:59:12



    しかし、喜んでばかりもいられない。


    肉体の状況は、いよいよレッドゾーンへと突入していた。





    このままでは……



  49. 51 : : 2014/04/05(土) 22:04:09



    肉体への刺激を最小限に抑え、且つ、最速の動き。


    極限状態の中で俺は、その移動法を完全に習得した。



  50. 52 : : 2014/04/05(土) 22:09:08



    刺激と速度のバランス。


    全速力で壁内へと向かう。





    距離は1メートルを切った。



  51. 53 : : 2014/04/05(土) 22:14:14



    「勝った……」





    思わず呟く。


    普段は嫌悪すら覚えるこの壁内は、今は天国に見えた。



  52. 54 : : 2014/04/05(土) 22:19:17



    重い扉に手を掛ける。










    そして……



  53. 55 : : 2014/04/05(土) 22:20:06


















































  54. 56 : : 2014/04/05(土) 22:25:15



    先ほどまでの苦しみが、嘘のように吹き飛んでいた。


    気分は爽快。





    この上ない快感だった。



  55. 57 : : 2014/04/05(土) 22:29:11



    先ほどまでとは打って変わって、行為の済んだ俺の頭は冴えていた。


    冷静に原因を分析してみる。





    と、思い当たる節が一つ。










    「今朝の牛乳か……」



  56. 58 : : 2014/04/05(土) 22:33:09



    普段通りの行動の中で、普段とは違うものは一つ。


    冷たい牛乳。


    あの牛乳のせいで俺は、危うく人としての尊厳を損なうところだった。





    あのメガネには、後で制裁を与えねばならないな。



  57. 60 : : 2014/04/05(土) 22:37:18



    「さて、と……」





    用が済んだのなら、こんな場所からはさっさと退散しなければ。


    あちこち汚れが目につくが、それは明日の大掃除で駆逐してやることにしよう。



  58. 61 : : 2014/04/05(土) 22:40:16



    おもむろに手を伸ばし、文字通り『尻拭い』の準備を始める。


    柔らかく尻を拭きとってくれる、優しい肌触りの物体を巻き取る。



  59. 62 : : 2014/04/05(土) 22:43:11



    カラカラと音を立てて、ロールが回転する。





    ひと巻き、ふた巻き……



  60. 63 : : 2014/04/05(土) 22:46:09















    「カランッ……」














  61. 64 : : 2014/04/05(土) 22:49:13



    その乾いた音は、突如として俺の耳を貫いた。


    あまりに唐突の出来事で、脳が理解するまで数秒を要した。










    「馬鹿な……こんなことが……」



  62. 66 : : 2014/04/05(土) 22:52:10



    天国から地獄。


    青天の霹靂。





    まさにそんな言葉がふさわしい。



  63. 67 : : 2014/04/05(土) 22:55:16



    スペアは無い。






    近くに人も居ない。



  64. 68 : : 2014/04/05(土) 22:56:43



    どうしようもないという事を、嫌でも頭が理解した。






    そして、思わず口をついた。








































    「紙は……俺を見離したか……」











































  65. 69 : : 2014/04/05(土) 22:59:57


    というワケで、結末を踏まえたうえで最初からもう一度読んでみよう。

    その後、こっちも読んでみよう
    http://www.ssnote.net/archives/14013

    これらの2作の、コメントを除いたレス数、レスの時間(秒は無視して)はピタリ一致の
    「完全同時更新」でしたが、いかがでしたか?


    イキそうな時でも、処理するための神の在庫を確認してから、
    (便器に)中だししないとエラい目に遭いますよ。




    最後まで読んでくださった方々、ありがとうございました。


  66. 70 : : 2014/04/08(火) 23:06:55
    こいつは斬新でした。
  67. 71 : : 2016/08/20(土) 14:00:46
    乙!
  68. 72 : : 2020/10/06(火) 10:07:55
    高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
    http://www.ssnote.net/archives/80410

    恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
    http://www.ssnote.net/archives/86931

    害悪ユーザーカグラ
    http://www.ssnote.net/archives/78041

    害悪ユーザースルメ わたあめ
    http://www.ssnote.net/archives/78042

    害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
    http://www.ssnote.net/archives/80906

    害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
    http://www.ssnote.net/archives/81672

    害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
    http://www.ssnote.net/archives/81774

    害悪ユーザー筋力
    http://www.ssnote.net/archives/84057

    害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
    http://www.ssnote.net/archives/85091

    害悪ユーザー空山
    http://www.ssnote.net/archives/81038

    【キャロル様教団】
    http://www.ssnote.net/archives/86972

    何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
    コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
    http://www.ssnote.net/archives/86986

    http://www.ssnote.net/categories/%E9%80%B2%E6%92%83%E3%81%AE%E5%B7%A8%E4%BA%BA/populars?p=18
  69. 73 : : 2020/10/26(月) 13:55:07
    http://www.ssnote.net/users/homo
    ↑害悪登録ユーザー・提督のアカウント⚠️

    http://www.ssnote.net/groups/2536/archives/8
    ↑⚠️神威団・恋中騒動⚠️
    ⚠️提督とみかぱん謝罪⚠️

    ⚠️害悪登録ユーザー提督・にゃる・墓場⚠️
    ⚠️害悪グループ・神威団メンバー主犯格⚠️
    10 : 提督 : 2018/02/02(金) 13:30:50 このユーザーのレスのみ表示する
    みかぱん氏に代わり私が謝罪させていただきます
    今回は誠にすみませんでした。


    13 : 提督 : 2018/02/02(金) 13:59:46 このユーザーのレスのみ表示する
    >>12
    みかぱん氏がしくんだことに対しての謝罪でしたので
    現在みかぱん氏は謹慎中であり、代わりに謝罪をさせていただきました

    私自身の謝罪を忘れていました。すいません

    改めまして、今回は多大なるご迷惑をおかけし、誠にすみませんでした。
    今回の事に対し、カムイ団を解散したのも貴方への謝罪を含めてです
    あなたの心に深い傷を負わせてしまった事、本当にすみませんでした
    SS活動、頑張ってください。応援できるという立場ではございませんが、貴方のSSを陰ながら応援しています
    本当に今回はすみませんでした。




    ⚠️提督のサブ垢・墓場⚠️

    http://www.ssnote.net/users/taiyouakiyosi

    ⚠️害悪グループ・神威団メンバー主犯格⚠️

    56 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:53:40 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ごめんなさい。


    58 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:54:10 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ずっとここ見てました。
    怖くて怖くてたまらないんです。


    61 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:55:00 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    今までにしたことは謝りますし、近々このサイトからも消える予定なんです。
    お願いです、やめてください。


    65 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:56:26 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    元はといえば私の責任なんです。
    お願いです、許してください


    67 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:57:18 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    アカウントは消します。サブ垢もです。
    もう金輪際このサイトには関わりませんし、貴方に対しても何もいたしません。
    どうかお許しください…


    68 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:57:42 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    これは嘘じゃないです。
    本当にお願いします…



    79 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:01:54 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ホントにやめてください…お願いします…


    85 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:04:18 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    それに関しては本当に申し訳ありません。
    若気の至りで、謎の万能感がそのころにはあったんです。
    お願いですから今回だけはお慈悲をください


    89 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:05:34 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    もう二度としませんから…
    お願いです、許してください…

    5 : 墓場 : 2018/12/02(日) 10:28:43 このユーザーのレスのみ表示する
    ストレス発散とは言え、他ユーザーを巻き込みストレス発散に利用したこと、それに加えて荒らしをしてしまったこと、皆様にご迷惑をおかけししたことを謝罪します。
    本当に申し訳ございませんでした。
    元はと言えば、私が方々に火種を撒き散らしたのが原因であり、自制の効かない状態であったのは否定できません。
    私としましては、今後このようなことがないようにアカウントを消し、そのままこのnoteを去ろうと思います。
    今までご迷惑をおかけした皆様、改めまして誠に申し訳ございませんでした。

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