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ライナー「好き。」

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  1. 1 : : 2014/04/01(火) 23:12:35



    はじめまして、そらです!

    ss初投稿なのでいろいろ間違ってたらごめんなさい!m(_ _)m

    えと、このスレの注意は

    ・キャラ崩壊
    ・ライナーが結構最低
    ・私はユミルへの愛だけで書いている

    ってことですかね…

    それでは投稿します!



  2. 2 : : 2014/04/01(火) 23:15:49
    ここの設定について聞きたいのですが
    ライナーは今回ホモですか?
    ノーマルですか?
  3. 3 : : 2014/04/01(火) 23:15:59
    あ、すみません!!

    あと、捏造も注意に入れといて下さい!

  4. 4 : : 2014/04/01(火) 23:19:44


    いつからだろう。
    彼女を目で追うようになったのは。

    もしかしたら、最初からだったかもしれない。

    彼女の目には…なんというか、俺たちと同じ闇があった。

    最初は無意識に仲間だと思っていたのかもしれない。

    でも今は、彼女の綺麗な黒髪だとか、そばかすだとか、ちょっと誤解されやすい性格だとか…

    容姿にも、中身にも、惹かれてる。


  5. 5 : : 2014/04/01(火) 23:20:37



    名無しさんへ

    ノーマルです

  6. 6 : : 2014/04/01(火) 23:21:21
    ライナー最高ーワーワー
  7. 7 : : 2014/04/01(火) 23:22:20


    アフォエンムーさん、そうですよね!

    ライナー好きです!!

  8. 8 : : 2014/04/01(火) 23:23:03
    ノーマルのライナー…しかも最低…
    ふふふふふ
    俺がいままで見てきた中で一番最高だぁ
    ははははははは
  9. 9 : : 2014/04/01(火) 23:24:16

    アフォエンムーさんww

    ありがとうございますww
  10. 10 : : 2014/04/01(火) 23:27:16



    それにしても、クリスタは可愛いな。

    いや、見た目だけじゃなくて、中身も本当に良い子だ。

    まるで女神だな。結婚しよ。

    まったく…だというのに、ユミルはどうしてあんなにがさつなんだ?

    ほら、クリスタも困ってるじゃないか。

    まあ、俺が口出しすることじゃないが…

    ほんとは優しいのにな。

    もったいない。

  11. 11 : : 2014/04/01(火) 23:27:29
    寝ます
    明日の朝見るからせめて
    先っちょだけでもつくれよ!!(土下座)
  12. 12 : : 2014/04/01(火) 23:30:45

    おやすみなさいー
    が、がんばります!
  13. 13 : : 2014/04/01(火) 23:36:38



    俺はユミルのことが好きだ。

    でも、この想いを伝えることはない。

    俺達は戦士だ。

    そして…大量殺人鬼だ。

    この罪は、一生かかっても消えることはない。

    エレンのように家族を失った者、友人を失った者、恋人を失った者…

    俺達を憎んでる奴らは、数え切れないほどいる。

    許してほしいとは思わない。

    そもそも、思ってはいけない。

    そう、いけないんだ。

    希望的観測をするな。

    俺は…戦士だろう?


  14. 14 : : 2014/04/01(火) 23:49:50


    ────食堂────


    今日の訓練は一段ときつかったな…

    食も碌に進まない。

    …ん?

    ライナー「おい、ベルトルト。
    スープこぼれてるぞ。」

    ベルトルト「…え?
    あ!ほんとだ!」

    ライナー「どうした?
    あっちを見てたみたいだが…。」

    ベルトルト「いや、なんでもないよ!うん!なんでもない!」

    ライナー「そ、そうか?」

    とは言ったものの…

    ベルトルトの奴、何見てたんだ?

  15. 15 : : 2014/04/02(水) 00:01:32


    あっちは…クリスタとユミルとサシャがいるな。

    !! あぁ、なるほど…
    ベルトルトもついに大人になったか…

    ベルトルト「ラ、ライナー?
    どうしたの?急にニヤニヤして。」

    ライナー「なんだ、ベルトルト。
    言ってくれればよかったのに。」ニヤニヤ

    ベルトルト「(ライナーなんか気持ち悪いな…)え?なんのこと?」

    ライナー「お前もクリスタのことが好きなんだろ?可愛いもんな、クリスタ。だが…お前も好きだからといって、俺が引く気は毛頭ないぞ?これからは良きライバルとしてベルトルト「いや!違う!違うって!」




  16. 16 : : 2014/04/02(水) 00:04:00



    明日は予定あるので、そろそろ寝ます。

    また朝に投稿します!



  17. 17 : : 2014/04/02(水) 08:44:30


    おはようございます
    これも言い忘れてたんですが…
    筆者はコミックス12巻までしか読んでないので、本誌と違うとことかあると思います!
    そんなときは、
    「あぁ…こいつ読んでねぇんだな…」
    って感じの生暖かい目で見て下さいm(_ _)m

    では行きますね

    (需要…ありますかね│ω・`)


  18. 18 : : 2014/04/02(水) 08:56:25


    ライナー「じゃあサシャか?
    そういえばお前よくパンあげてた

    ベルトルト「ユミルだよ!!」


    シーン

    ベルトルト「…あ。皆ごめん。
    何でもないから…。」

    ソ...ソウカ?
    ベルトルトガオオゴエダスノハジメテキイタナ。
    ア、オレモ。
    ライナートケンカカ?
    ガヤガヤ

    ベルトルト「ふぅ…。よかった。」

    ユミル「何が良かったって?」

    ベルトルト「!? ユミル!?
    あ…いや…その…」

    ライナー「ようユミル。」ニヤニヤ

    ユミル「ようライナー。
    ニヤニヤして気持ち悪いな。
    んで?何だって?ベルトルさん。」

    ベルトルト「え…えっと…」

    ユミル「何だよ?はっきり言えよ。」

    クリスタ「もう!ユミル!
    そんな言い方しなくても良いでしょう?
    それに誰にだって言いたくないことはあるよ!
    ごめんね、ベルトルト。」

    ユミル「さっすが私のクリスタ!
    お前本当に天使なんじゃないか?
    あー…ベルトルさん、もういいわ。
    悪かったな。そんじゃまたな。」



  19. 19 : : 2014/04/02(水) 16:03:08


    最近、ベルがよくユミルのことを見ている気がする。

    気のせいか?

    それに…近頃あいつは会合に出るとき、浮かない顔をしているな。

    調子が悪いのかもしれない。

    今度聞いてみよう。

  20. 20 : : 2014/04/02(水) 16:07:14


    ───夜・男子部屋───

    ベルトルト「ライナー、ちょっといい?」

    ライナー「ん?どうした?」

    ベルトルト「その…ユミルと付き合うことになった。」

    ライナー「おぉ!よかったな!」

    ベルトルト「そりゃ君は…
    て、え?怒らないの?」

    ライナー「どうしてだ?」

    ベルトルト「いや…それならいいんだけど…
    ありがとう。おやすみ。」

    そうか…。

    ベルトルトとユミル、あいつは引っ込み思案な所があるからお似合いかもな。

    俺もクリスタと付き合えたら…


  21. 21 : : 2014/04/02(水) 16:15:48
    ヨシ!いけ!ライナー!
  22. 22 : : 2014/04/02(水) 16:20:37

    アフォエンムーさん、ありがとうございます!

    でも、多分このあとはシリアスかもです…(´・ω・`)


  23. 23 : : 2014/04/02(水) 16:23:59


    ベルとユミルがよく話すようになった。

    それに夜部屋を抜け出すようにもなったな。

    人と関わるのもいいことだが、作戦に支障が出なければいいが…

  24. 24 : : 2014/04/02(水) 16:27:42


    ───夜───

    ライナー「ク、クリスタ!」

    クリスタ「?どうしたの、ライナー。」

    ユミルがいない今がチャンスだよな?

    よ、よし!

    ライナー「その…ちょっと話せないか?」

    クリスタ「いいよ!
    場所、ここじゃ話しにくいなら変えよっか?」

    ライナー「あぁ、そうしてもらえると助かる。」

  25. 25 : : 2014/04/02(水) 16:35:37


    ───寮の裏───

    ライナー「ク、クリスタ、そのな…。
    (行け!行くんだ!)」

    クリスタ「うん。
    ゆっくりでいいよ?」

    ライナー「その…
    好きだ!付き合ってくれ!」バッ

    クリスタ「え?///
    あ、その…えっと…///」

    やっぱり…無理か?
    しかし兵士たるもの、ここで引くわけには…

    クリスタ「その…よろしくお願いします…///」ゴニョゴニョ

    ライナー「…え?い、いいのか!?」

    クリスタ「う、うん///
    私もライナーのこと、ずっと好きだったの///」

    や、やった!!

    ライナー「えっと、その、じゃ、よろしく、お願いします///」

    クリスタ「う…うん!///」ニコッ

    あぁクリスタ…結婚しよ。


  26. 26 : : 2014/04/02(水) 23:08:20


    なんだかクリスタがよく話しかけてくるようになった。 

    それに周りの男子が嘆いている場面にもよう会うな。

    どうしたんだ?

    あ…ユミルだ。

    何怒ってるんだ?

    ユミル「よぉ…ライナー」ビキビキ

    ライナー「よぉ。どうしたんだ?」

    ユミル「あ?どうしただと?
    お前、私の天使に何吹き込んだんだ!」

    ライナー「吹き込んだ?」

    ユミル「しかもクリスタは今までで一番幸せそうだし…。」

    な、何がどうなってるんだ?

    ユミル「まぁ、クリスタが決めたことなら私がくち
  27. 27 : : 2014/04/02(水) 23:11:56


    ごめんなさい!途中です!

    ユミル「まぁ、クリスタが決めたことなら私が口出すことじゃない。
    だが…クリスタを泣かせたら…分かってるよな?」ニヤリ

    ライナー「お、おう?」

    ユミル「…頼んだぞ。」ボソッ

    ライナー「ん?今何て言った?」

    ユミル「な、何でもねぇよ!」スタスタ

    ライナー「何だったんだ…」

    ベルトルト「ユミルは素直じゃないから…」苦笑

    …なんかベルとユミルがすごく仲良くなってて…

    妬きそうだ。

    そんな資格…ないのにな。

  28. 28 : : 2014/04/03(木) 00:29:34


    クリスタと付き合い始めて、ちょうど1ヶ月だ。

    今日は2人で街へ出た。

    休日だったのは幸運だったな…

    ライナー「結構賑わってるな…」

    クリスタ「そうだね!
    今は野菜とかがよく取れる季節だから食材がおいしいしね。」

    ライナー「おぉ…クリスタは良い奥さんになるな…」

    クリスタ「そ、そんなことないよ!///」

    そういうところが可愛いんだが…

    クリスタ「…あ。」

    ライナー「ん?どうした?」

    クリスタ「あ!ううん!なんでもないよ!」

    ライナー「これが欲しいのか?
    髪留めか…
    透き通った水色の花がついてて、クリスタによく似合いそうだな。」

    クリスタ「う、うん…でも高いから、ちょっと買えないなって…
    また今度、お金貯めて来ようかな!」

    ライナー「…おっさん。
    これいくらだ?」

    出店のおじさん「いらっしゃい!
    38リルだよ!」

    クリスタ「そ、そんな!
    悪いよライナー!」

    ライナー「でも、次来たときには無くなってるかもしれないだろう?
    それに、今日は付き合ってからちょうど1ヶ月だから、プレゼントがしたかったんだ。
    …貰ってくれないか?」

    クリスタ「…///
    (もう、格好良すぎるよ!///)
    ありがとう!///」ニコッ

    ライナー「ホッ 良かった…
    それじゃ、他も見てみるか!」

    クリスタ「うん!」

  29. 29 : : 2014/04/03(木) 00:54:12
    あれ?人格ごとに好きな人が違うパターン?
  30. 30 : : 2014/04/03(木) 21:08:36

    総統さん、そうです。
    分かりにくいかなーとも思ってたんでよかったー
  31. 31 : : 2014/04/03(木) 21:16:21


    ライナー「そういえばこの前…」

    クリスタ「あはは!本当?
    そういえばこっちでも…きゃあ!!」

    ライナー「ク、クリスタ!?
    大丈夫か!?」

    クリスタ「う、うん…
    ちょっと躓いちゃっただけだから…」

    ライナー「………」グイッ

    クリスタ「ラ、ライナー!?///」

    ライナー「…危ないから、手、つながないか?///
    …もし良かったら、だが…」

    クリスタ「そ、そんな、嫌な訳ないよ!!」

    ライナー「あー…じゃあ、その、行くか///」

    クリスタ「うん///」





  32. 32 : : 2014/04/03(木) 22:03:04


    クリスタ「…あれ?
    あれ、ユミルとベルトルトじゃない?」

    ライナー「お、ほんとだ。」

    クリスタ「おーい!
    ユミルー!ベルトルトー!」

    ユミル「…ん?
    今クリスタの声が聞こえたような…」

    ベルトルト「あ、ほんとにいるよ。
    ほら、あっち。
    おーい!」

    ライナー「よぉ、奇遇だな。」

    ベルトルト「ほんとにね。
    2人はどっか行ってたの?」

    ライナー「いや、その辺の出店を見てぶらぶらしてたんだ。
    お前達はどこか行ったのか?」

    ベルトルト「あぁ、僕たちは…

    クリスタ「ライナー、ベルトルト!
    ユミルと話したんだけど、4人でお茶しない?
    って…ベルトルト、なんか話してたみたいなのに…ごめんなさい…」

    ベルトルト「いや、全然いいよ。
    お茶、僕はいいけど、ライナーは?」

    ライナー「俺もいいぞ。」

    ユミル「じゃあ、あそこ入るか。」




  33. 33 : : 2014/04/03(木) 23:33:07


    ───喫茶店───

    店員1「いらっしゃいませ!
    こちらにどうぞ!」

    ライナー「へぇー…
    結構良い店だな。」

    クリスタ「だよね!
    たまに女子だけで来たりもするんだ~
    お茶も食べ物もおいしいんだよ!」

    ライナー「確かに美味しそうだな…
    とりあえず、何か頼むか。」

    ……────

    店員2「お待たせしました!」

    ユミル「おう。どうも。」

    ベルトルト「それにしても…このお店混んでるね…」

    ユミル「まあ外も混んでたしな。
    美味い店だし、しょうがないんじゃないか?」

    ライナー「…なんか、お前達が上手くいってるようで良かったよ。」ニコニコ

    ユミル「あ?
    ライナー、私達が上手くいかないと思ってたのか?」

    ライナー「いや、そんなことは思ってないんだが…
    なんというか…ベルトルトも大人になったなぁ、と、感慨深くてな…」

    クリスタ「ふふふっ
    ライナー、ベルトルトのお父さんみたいだよ?」

    ベルトルト「ライナー…
    ありがとう、お父さん。笑」

    ライナー「な、俺、そんなに親父臭いのか?」

    ベルトルト、ユミル「「そう(だね、だな)」」

    クリスタ「104期の中にも、そう思ってる人多いと思うよ!
    親父臭いっていうか、安心感があるもん!」

    ライナー「クリスタ…///」




  34. 34 : : 2014/04/04(金) 00:58:24


    そう思ってくれてると、嬉しいな。

    …ん?

    なんか、後ろのおじさんの声…泣いてる?

    おじさん1「なぁ…そんなに落ち込むなって…
    今の時代だと、大分生存率は上がったんだぞ?」

    おじさん2「あぁ、それはそうだ。
    でも…あいつが入るって言ってるのは調査兵団だぞ?
    この前の壁外調査でも、何人死んだと思ってる。
    あいつはそんなに成績が良い訳でもないし…」

    …訓練兵団に入ってるのか?

    もしかしたら知り合いかもしれないな。

    おじさん1「まぁ、な…。
    そもそも、なんで調査兵団に入りたがってるんだ?」

    おじさん2「…あいつの母さんは、845年の時死んだんだ。
    鎧の巨人が入って来た時の破片に潰されてな…
    あいつはいつも言ってるよ…
    母さんはあいつらのせいで死んだんだ。
    超大型巨人と鎧の巨人。
    奴らを倒すために調査兵団に行くんだって。」

    …え?

    鎧の、巨人?

    あれ?

    俺、それの正体、知ってる。

    あれ?

    なんでだ?

    なんで…

    『ドォォォーン!!!』

    『キャァァァア!!』

    『ニゲロ!キョジンガハイッテキタ!!』

    『カベガコワサレタゾ!!』

    あれ?

    なんで俺はこんなに高いところから見ているんだ?

    なんで皆、化け物を見るような目で見るんだ?

    なんで?

    なんで?
















    …オレガヨロイノキョジンダカラ。


  35. 35 : : 2014/04/04(金) 23:22:10





    『その…ユミルと付き合うことになった。』



    『ク、クリスタ、そのな…。
    その…好きだ!付き合ってくれ!』



    『私もライナーのこと、ずっと好きだったの///』



    これは、いつの、できごとなんだ?



    いつの…


  36. 36 : : 2014/04/04(金) 23:29:51



    「………イナー!
    ライナー!ライナーってば!」

    ライナー「…はっ!
    え、えっと、どうしたんだ?」

    クリスタ「どうしたじゃないよ!
    急に動かなくなっちゃったんだもん!
    …大丈夫?顔色悪いけど…」

    ライナー「だ、大丈夫だ。」

    あぁ、でも、気持ち悪い。

    昔、本で読んだことがある。

    俺は、多重人格ってことか?

    俺は、頭がおかしくなったのか?

    俺は…。

    クリスタ「…やっぱり調子悪そうだよ。
    ね、今日はもう帰ろ?」

    ライナー「え、いや、大丈b

    クリスタ「ライナー?
    …お願いだから、そんなに苦しそうな顔、しないで?
    ごめん、2人とも、先帰るね。」

    ユミル「お、おう…。」

    ベルトルト「うん…。」


  37. 37 : : 2014/04/04(金) 23:38:09


    ───男子寮の裏───

    ベルトルト「ライナー、話って?
    あと、あの後大丈夫だった?」

    ライナー「あぁーそれは大丈夫なんだが…。
    …聞いてほしいことがある。」

    それから俺は全部話した。

    自分の人格が2つあること。

    その時は、任務を忘れて、兵士だと思い込んでること。

    それと、最後に…

    ライナー「…だから、もし俺の様子を見て変だとか感じたら、戻してほしいんだ。
    多分、俺達の…やったことに関して言われたりしたら、戻るんだと思う。
    俺も、よく分からないが…。」

    ベルトルト「…うん。分かった。」

    思えば、この時にもう、俺は戦士失格だったんだ。



  38. 38 : : 2014/04/04(金) 23:54:52


    それからは、ベルのおかげで殆ど戦士の人格でいられた。

    兵士の時の記憶もあったし、生活するのに不自由はなかったんだ。

    だけど、ひとつ解決しなければならないことがあった。

    クリスタだ。

    俺もクリスタの事は好きだが、なんというか…恋愛感情ではない。

    それに俺は…戦士の方の俺は、ユミルのことが好きだ。

    そんな気持ちで付き合うのは男としてどうかと思う。

    全部、俺の勝手だって分かってるんだ。

    でも…これだけは、クリスタに伝えないとな。



  39. 39 : : 2014/04/05(土) 00:31:13


    クリスタ「ライナー?
    どうしたの、話って。」

    ライナー「クリスタ!
    …俺は、クリスタに言わなくちゃならないことがある。」

    クリスタ「…ライナー。
    私も、ライナーに言いたいことがあるんだ。」

    ライナー「え、な、なんだ?」

    クリスタ「…ライナーは、私を大切にしてくれてるけど、ライナーは、違う人を見てる。

    …きっと、ライナーが本当に大好きな人。

    私、その人のこと大好きなのに、ライナーの気持ちに気付いてから、その人にいつも嫉妬してるの。

    なんで…なのかな?

    本当に、大切な人なんだよ?

    もう…そんな風に考えちゃう自分が嫌い。

    …ねえライナー、これ、私の勝手だって分かってる。

    ライナーは本当に優しくて、大好きだよ。

    でも…お願いします。別れて、下さい。

    本当に、ごめんなさい。」

    クリスタは、言葉を失っている俺に向かって、笑いかけた。

    兵士の俺が大好きな、花が開くような、すごく可愛らしい笑顔。

    でも…今日のクリスタの頬には、涙が伝っていた。

    悪いのは俺なのに、まるで自分が悪いみたいに話す彼女。

    泣きながらも、笑顔でいる彼女は、すごく
    大きく見えた。






  40. 40 : : 2014/04/05(土) 23:25:54


    ──────────







    ユミル「おい!ライナー!!」

    ライナー「…ユミル。」

    ユミル「…ちょっと来い。」





    ────────



    ユミル「…なあ?
    私、最初に言ったよな?
    クリスタを泣かせたら許さないって。」

    ライナー「…あぁ。」

    ユミル「…覚えてんなら、分かるよな?
    私が何言いたいか。

    お前…何でクリスタを泣かすような事した?

    クリスタは別れたって言ってる。

    お前…クリスタを振ったってことだよな?」

    ライナー「…いや、俺がクリスタに振られたんだ。」

    ユミル「は?じゃあなんでクリスタは泣いてんだよ!

    大体、クリスタはお前の事が好きだった!

    理由もなしに、振るようなことしないはずだ!

    お前が何かしたんじゃないか?」

    ライナー「…そうだな。」



  41. 41 : : 2014/04/05(土) 23:38:37



    ユミル「…お前、舐めてんのか?
    クリスタに何したんだよ!」

    ライナー「…俺が好きなのはクリスタだ。
    けど、俺は他の奴に惹かれてる。」

    ユミル「…お前、最低だな。
    私はお前みたいな奴、嫌いだね。」クルッ スタスタ


    あぁ、そうだよな。

    自分が最低だって事、ちゃんと分かってる。

    こんな奴、端から見たらただの浮気野郎だろう? 

    でも、俺には今これ以上言えない。

    たとえ、最低だって思われても…

    いや、そう思われてた方が良いのかもしれない。

    俺は結局、ユミルも、クリスタも、みんな殺すのだから。


  42. 42 : : 2014/04/06(日) 00:26:19






    あの日から、ユミルが俺と話さなくなった。

    必要に迫られれば───それも訓練の時ぐらいだが───二言三言口にするが、目も合わせてくれない。

    ベルとも別れたらしい。

    心配になって聞いてみたら、ベル曰わく俺のせいじゃない、らしい。

    でも…あんなに、2人は幸せそうだったんだ。

    作戦が重要だろうと、自分の想い人であろうと、2人には別れないで欲しかった。











    『…本当にそうか?

    お前、ベルと別れたって聞いて、嬉しかったろ。

    自分が付き合えるかもって思っただろ。

    作戦のことなんか忘れて、ユミルと暮らしたいって思っただろ。

    お前って本当戦士失格だな。

    第一、あんなに嫌われてるのに、付き合えるとでも思ってるのか?』




    あぁ…そんなこと、思ってない。

    けど、そんな風に一瞬でも考えてしまうんだ。



    もし、ユミルと付き合えて、
    馬鹿な事で笑いあえて、
    手繋いで街を歩くとか、
    キスとか、それ以上のこととか、
    あわよくばそのまま結婚して、
    子供に恵まれて、
    じいさんばあさんになるまで2人で暮らせたらって。

    そんな未来だったら、どんなに幸せだろう。





  43. 43 : : 2014/04/06(日) 23:25:29



    ──850年──


    『超大型巨人だ!!』


    『総員ただちに配置につけ!』


    『うわぁぁあぁぁぁぁあ!!』


    『し、死にたくないよぉお!』


    『嫌だ、嫌だ、嫌だ、やめ』


    『死ぬんだろうな全員』


    『戦わなければ勝てない…』




    …あれ?


    ………あぁ。

    俺はまた兵士になっていたのか。

    戦士に戻ったのは、ベルと本部に着いた後、こっそり話したからだ。

    こんな大事な時に兵士になるとは…

    それに…あの巨人はなんだ?


  44. 44 : : 2014/04/06(日) 23:30:48



    結局、あの巨人はエレンだった。

    エレン…か…。

    あいつは、俺達の側か?

    …いや、訓練兵時代の言動をみると、何も知らなかったっぽいな…。

    とにかく、今は正体を隠すのが賢明だろう。


  45. 45 : : 2014/04/06(日) 23:56:52



    「これが本物の敬礼だ!
    心臓を捧げよ!」

    「「「「「「ハッ!!」」」」」





    俺とベルは、調査兵団に入った。

    エレンの動向を少しでも近くで把握するためだ。

    憲兵団には1人はいて欲しかったからアニにはそっちに行ってもらったが…

    ……なんでユミルが調査兵団にいるんだ?

    いくらクリスタのためって行っても、結局は自分が一番大切だろう?

    なんで……

  46. 46 : : 2014/04/07(月) 00:04:01










    …ごめんな、皆。



  47. 47 : : 2014/04/07(月) 00:12:18







    今回の壁外調査で、たくさん人が死んだ。

    その後で、一般市民もたくさん死んだ。

    アニももう二度と目を開けないだろう。

    結局、俺達が皆を殺したんだよな。





  48. 48 : : 2014/04/07(月) 22:56:52




    兵士の俺と戦士の俺が変わりやすくなってきた。

    俺は…兵士に、なりたいのか?

    今では、ふと気がつくと兵士になっている。

    いつか、全部の俺が兵士になりそうで、怖い。

    俺が、俺じゃ、なくなってる。


  49. 49 : : 2014/04/08(火) 00:25:16



    あぁ、俺は、何してるんだろう。

    何自分とベルの正体を明かしてるんだ?

    兵士の俺?戦士の俺?

    …もしかしたら、もう一つ別の人格ができたのか?

    だって…兵士の俺は自分が鎧の巨人だって思ってない…。

    じゃあ、やっぱり…



    いや、過去を嘆いても、しょうがないな。

    振り返るのは、後でもできる。

    今俺の目の前には、巨人化したエレンがいる。

    あと、ミカサ、アルミン、他の団員たちも。

    …エレン、周りに師がいない状態なのだから、お前のその成長は素直に認める。

    だが…俺達が、何年この為に捨ててきたと思ってる?


    お前が俺達に勝てる訳がない。



  50. 50 : : 2014/04/08(火) 00:43:14



    ───巨大樹の森───


    ライナー「…エレンは、まだ目を覚まさないな。」

    ベルトルト「…そうだね。
    でも、ユミル。君はもう起きてるんだろう?
    いい加減寝たふりはやめなよ。」

    ユミル「…ま、ばれてたか。
    随分の寝心地の悪いベッドだったよ。」

    ライナー「それはすまんな。
    内地の毛布を持ってくればよかったか?」

    ユミル「…今はそんなことどうでもいい。
    お前ら、私達をどうするつもりなんだ?」

    ベルトルト「…エレンが起きたら話すよ。
    ねえ、それより世間話でもしない?」

    ユミル「…ベルトルさん、ほんのちょっと会わない間に、頭おかしくなったのか?」

    ベルトルト「はははっ!
    ひどいなあ、ユミル。」

    ユミル「…まあいいよ。
    世間話というか、昔話だが、こんな話がある。
    ずっと東の国の話だよ。」

    ユミルがそう語り始めた物語は、子供の寝物語のようだった。


    かぐや姫って呼ばれる綺麗な人がいて、たくさんの貴族に求婚されるも、そのかぐや姫はみんな断ってしまう。

    条件をつけて結婚を承諾するも、その条件も不可能なものばかり。

    帝まで求婚を迫るも、大軍の目の前で姫はもといた月の国へ帰ってしまう。


    その時は現実見のない、おとぎ話だなって思った。

    ユミルが話終えたすぐ後、エレンが目を覚ましたからよく考えなかったが…


  51. 51 : : 2014/04/08(火) 00:54:39



    ───壁上───

    まさか、エレンが座標だったとは。

    あいつが…まさに、最悪中の最悪だ。

    とりあえず…故郷に帰らないと、な。

    だが…

    ライナー「ユミル…何で俺達の所に来た?」

    ユミル「あぁ…そりゃ、私が馬鹿だからだな。
    里帰りのお土産になってやってんだよ。
    手ぶらじゃお前ら帰ってくれねぇだろ。」


    何を言ってるんだ?

    そりゃ…死ぬってことだぞ?

    ライナー「このまま故郷に行けばお前はまず助からないんだぞ…?
    逃げるなら…今だ。」


    お願いだ。

    クリスタのもとに帰ると言ってくれ。

    お前を、死なせたくないんだ。


    ユミル「…何言ってんだバカ野郎。
    私はもう疲れた。
    もういいんだよ。
    …もう。」


    …なんで?

    言ってくれないんだ?

    一言、やっぱやめるわ、とでも言ってくれれば、そうすれば────



    ユミル「女神様もそんなに悪い気分じゃないね。」



    …あぁ。


    そっか。


    お前、前からそうだったな。



  52. 52 : : 2014/04/08(火) 00:57:30



    多分、ユミルは言わない。

    死ぬつもりだ。

    …なあ、でも、知ってるか?

    お前、今までで一番綺麗な顔してんだ。

    まるで…さっきのかぐや姫みたいだ。

    月に行っちまいそうで、そんなことあるはずないのに、引き止めたくなった。



  53. 53 : : 2014/04/08(火) 00:57:49






















  54. 54 : : 2014/04/08(火) 01:01:58




    ごめん。

    ごめんユミル。

    本当にすまない。

    俺達のせいで、お前は殺された。

    大嫌いな俺に殺されるなんて、最悪な気分だっただろうな。

    ごめんな。

    なんで、なんで、なんで。

    なんで、助けてやれなかったんだろう。

    あの時の俺を、殴ってやりたい。

    いや、殴るだけじゃ全然たりない。

    死ぬつもりだ。って分かっても、止められただろう?

    止める方法はいくらでもあったはずだ。

    俺は、何をしてた?

    俺は…


  55. 55 : : 2014/04/08(火) 01:08:09




    ごめん。

    なんで。

    ごめん。

    なんで、なんでお前最期、笑ってたんだ?

    なんで、笑えたんだ?

    なんで、あんなに優しく笑ったんだ?

    俺は、そんなに優しくしてもらう資格なんてなかったのに。

    なんで。

    ごめんな。

    ごめんな。

    頭が、グルグルしてる。

    気持ち悪い。

    でも、足を動かさないと。

    お前の、最期の願い。


    『クリスタが、生き残れるようにしてくれよ。
    あと、あそこの崖に咲いてた花が綺麗だったから、それあげてくれ。
    あいつ、ああいうの好ききなんだ。』


    はははっ!

    さすがお前だよ。

    クリスタが一番大事だってことは、会った時から全然変わらない。


  56. 56 : : 2014/04/08(火) 01:09:17



    …そんなお前だ。

    クリスタと生きたかっただろう?

    そんな未来を潰してしまって、ごめん。

    あんな最期で、ごめん。

    何にもしてやれなくて、ごめん。


  57. 57 : : 2014/04/08(火) 01:11:26







    「まだお前のことが好きで、ごめん。」


    お前が言ってた花が、ぼやけてて見えないよ。






  58. 58 : : 2014/04/08(火) 01:11:54









    ライナー「好き。」 終わり








  59. 59 : : 2014/04/08(火) 01:18:06





    えっと…終わりました!

    最初はライユミのはずだったのに…どうしてこうなったorz

    見てくれた方々、ありがとうございました!

    コメントくれた方々、もうすっごく嬉しかったです!

    とりあえずライナー編はこれで終わりです

    もしかしたら、ベルトルト編、ユミル編、クリスタ編書くかもしれません。

    その時は、ここに書きますね。

    いやー、それにしても…13巻発売前にって思ってやったから…最後の方駆け足ですね(^^;)

    13巻楽しみだなあ~

    と、ここで書く事じゃないですね。


    拙い文章でしたが、お付き合いいただき、ありがとうございました!!


                 そら

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