このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品は執筆を終了しています。
進撃のウォーキングデッド season1ep2 終わりの始まり
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- 1 : 2014/03/27(木) 23:58:30 :
- 前回の続きです。
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- 2 : 2014/03/28(金) 00:09:31 :
- 期待!!
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- 3 : 2014/03/28(金) 00:45:41 :
- 「私は守られるだけの存在でいたくない!もうその立場は卒業したいの!」
「ミカサ、違うんだ。俺はお前が…」
「…あなたの判断には従う。でもねエレン。私にだって守りたいものはあるんだよ。」
エレン「…ミカサ?」
エレンの視界に入ったのは白い知らない天井だった。どうやら横たわっているらしい体を動かそうとする。
エレン「ぐっ…うぁっ!」
体に力が入らなくベッドから転落してしまう。
ここは一体どこだろうか?なぜ自分は病院に?
次々湧き出る疑問を振り払い、点滴の管を腕から無理やり外した。
エレン(とにかく部屋の外に出ないと)
エレン「うっ?!」
扉を開けたエレンの目に入ってきたのは地獄であった。
壁のところどころに夥しい量の血痕があり、更に死体の腐敗臭に思わず口を抑えた。
エレン(なんだこれは…どうなってる?テロか?いや、それにしては死体の損傷が酷い。あれもっとそう、大型動物に襲われたかのような…)
グチャ…グチュ…
廊下の角のカウンターから何か音が聞こえた。
エレン(人の気配だ!生存者か!)
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- 4 : 2014/03/28(金) 00:58:25 :
- うわぁ…ヤヴァイ…コレはヤヴァイ…グロいな…
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- 5 : 2014/03/28(金) 01:05:37 :
- まだうまく歩けないため、手すりに寄りかかりながら音の方に向かう。
だが距離が近付くにつれてエレンは音に違和感を覚えた。間違いなく何かがおかしい。しかし、確認せずにはいられない。
カウンターの外から恐る恐る中を覗いた。
「それ」をエレンの脳が認識するまでに15秒ほどかかった。思わず声が出そうになるのを両手で無理やり押さえつけ、頭を下げる。
人が人を喰っている。
恐らく「ナースだった」物体が一心不乱に患者を喰い漁っているのだ。
何が何だかわからない状況にそれが更に拍車をかけた。
とにかく逃げよう。低い姿勢のまま病室に戻ろうとするが極度の緊張でつまづいてしまう。
ガタッ!
エレン(しまった!)
「ギャアッ!!」
「それ」の反応は早かった。素早い動きで振り返り、エレンを視認するとすぐさま飛びかかった。
エレン「う、うわぁぁ!!!」
一瞬馬乗りの体勢になるが、エレンが巴投げのような形で「それ」を投げ飛ばす。
乗られていたらおしまいだった。ただでさえ弱っている体ではとても抵抗できない。
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- 6 : 2014/03/28(金) 01:08:06 :
- 紅蓮の弓矢を放つ少女Tさん
ありがとうございます!頑張ります!
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- 7 : 2014/03/28(金) 07:31:52 :
- うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁエレェェェェェェェェェェンがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(泣)
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- 8 : 2014/03/28(金) 15:45:39 :
- 続きは本日の23時~24時投下予定です。
よろしくお願いします。
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- 9 : 2014/03/28(金) 22:00:36 :
- 期間!
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- 10 : 2014/03/28(金) 23:07:53 :
- ん?
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- 11 : 2014/03/28(金) 23:08:31 :
- すいません間違えました
期待!
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- 12 : 2014/03/29(土) 00:38:55 :
- 投下します。
「ギャッ」
「それ」は投げ飛ばされる形で壁に激突し、頭から落ちた。
エレン(とどめを!とどめをささないと!)
興奮により、アドレナリンが大量に分泌されたのか体はすぐに動いた。
エレン「うあぁぁぁっ!!!」
エレンは側にあった松葉杖を取り、「それ」の頭を滅多うちにした。
エレン「あぁっ!あぁぁっー!!」
息が切れ、ようやく手を止めると「それ」はもはや肉塊と化していた。
エレン「はぁ、はぁ…」
こんなとこれからは一刻もはやく出たい。エレンは病室へと歩きだした。
エレン(なんでこんなことになってる?何か…何かないのか?)
少しでも記憶を取り戻そうと病室の棚を漁る。
エレン「!…これは俺の制服か?それになんでジャンの銃が…?」
そこにはキレイに畳まれたエレンの制服となぜかジャンの銃があった。
エレン(ジャン…?そうか!俺はあの後気を失って…)
当日オフィス勤務だったエレンは急遽ジャンのパトロールに同行することになり、銃を携帯していなかった。どれだけアトランタが田舎かをそれが物語っている。
エレン(ジャンがここまで運んでくれたのか?あれから何日経った?…そうだミカサは?!)
着替えたところでミカサの顔がふいに浮かんだ。彼女は無事なのか?
エレン(家に、家に戻らないと…!)
ジャンのベレッタF91をホルスターにしまい、すぐさま病室を後にした。
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- 13 : 2014/03/29(土) 02:09:16 :
- 病室を抜けるまでの道のりはかなりの吐き気を催した。
「Don,t open here」とペンキで書かれ、南京錠で塞いであった扉。そしてその奥から聞こえる多数の呻き声と気配。
生と死、両方を司る病院が地獄に思えてならなかった。
エレン(この州病院からなら家は近い。森林沿いにいけば安全なはずだ。)
エレンは身を低くくし、音をたてないように、なおかつ道を急いだ。
エレン(あの角を曲がれば…!ミカサ、無事でいてくれ!)
我が家に飛び込んだエレンはその足でリビングに向かった。
荒れ果てている。テーブルは倒れ、食器やガラスは割れ、散乱している。
エレン「ミカサ!俺だ!いないのか?!」
呼びかけに答えるものはいない。
まさか、まさかそんな。
憔悴しきっているエレンはあることに気づいた。
写真たてが、ない。
結婚前にデスバレーでとった二人の写真がない。
タンスの上から落ちた形跡もない。
冷静になって探ってみればタンスの中のものも、必需品はほとんど消えている。
そうか、逃げたんだ。きっと州の救助センターだ。あそこなら備えがあるし、きっとそうに違いない。
今のエレンにはそうやって自分を納得させることが精一杯だった。
いかなければ。
玄関を開けると見覚えがある背中が目に入った。
近所のミリウスだ。生きていたのか。
エレン「ミリウス!ミカサを…!」
すぐさま駆け寄り、肩に手をかける。
なぜこの状況でこんな行動に出たのだろう。危険と判断できるだけの状態ではなかったし、何より知った顔を見て安心したかったのだろうか。
振り向いたミリウスの顔を見て「それ」と認識した時にはもう遅かった。
体が硬直し、反応しない。
確実に、殺される。
タンッ!!
目の前でミリウスの頭が吹っ飛び、血しぶきを浴び我にかえった。
「逃げるぞ!今の音でやつらが集まってくる!」
ミリウスの頭を零距離射撃で吹っ飛ばした男はエレンの手をとり、駆け出した。
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- 14 : 2014/03/29(土) 06:07:46 :
- 面白いです!頑張ってください。ヽ(*´∀`)ノ
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- 15 : 2014/03/29(土) 09:21:43 :
- 面白すぎいいいいぃぃぃぃぃいいいぃぃぃ!!!
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- 16 : 2014/03/29(土) 13:11:44 :
エレン「すまない!助かった!」
「礼なんざ後にしてくれ!ほら、やつらのお出ましだ!」
どこに隠れていたのか、四方から「それ」が集まってきた。こちらを視認すると物凄い勢いで走ってくる。
ガァァァッッ!!
エレン「くそっ!」
ホルスターに手をかけ、発砲しようとするが
「あの数相手じゃ無駄だ!そんな暇あるなら全力で走れ!」
という男の言葉に断念した。
「ベルトルト!生存者を見つけたが奴らに見つかっちまたった!屋上から援護してくれ!」
男はトランシーバーを取り出すと仲間に呼びかけた。
「わかった!でもそうなると門は塞げない!そこは頼むよ!」
「…よし。おい!もう少しで俺らのアジトがある!図書館を拝借してな!屋上から援護があるから、その間に俺らで門を閉めるぞ!」
エレン「わかった!あの図書館だな?」
500m前方に見慣れた図書館が現れ、エレンがそう言い終えると、すぐ後ろの「それ」の頭が吹っ飛んだ。それを合図に次々と屋上からライフルの弾が降り注ぐ。
エレン「いい腕だなあんたの相方は!」
「ああ、頼りになる!お前は左側から押してくれ!」
門はかなり手を加えれていて、背の高いフェンスになっている。強度もプラスされているためかなり重たそうだ。
エレン「ああ!いくぞ!」
ギギギィ!ガンッッ!
「鍵を閉めるからできるだけやつらを撃ち殺せ!」
男が大きめの錠をいくつか取り出すとすぐさま作業にかかった。
ギャアッ!
二体ほど門にとりついた「それ」をエレンがクイックショットの要領で頭を打ち抜く。
タタンッ!!
ベルトルトという男の援護射撃も相成って、かなり数は減ってきた。
「よし、完了だ!ずらかるぞ中に入れ!」
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- 17 : 2014/03/29(土) 17:41:38 :
- ベルトルト「ライナー!噛まれてないか?!」
ライナー「あぁ、俺は大丈夫だ。…お前その腹は?」
エレンの制服がはだけて包帯が覗いていた。
エレン「事故にあって入院していたんだ。それで、起きたらこの騒ぎだった。」
ライナー「下手に隠そうとするなよ。」
ライナーと呼ばれた男はエレンに銃を向けた。
エレン「本当だ!大体傷だって何日も前に塞がってる!」
エレンは上着を脱ぎ、上半身を露わにした。
ベルトルト「ライナー。彼の言うことは本当だと思うよ。彼はウォーカーについても何も知らないみたいだ。」
ライナーはベルトルトの方を見やると銃を下ろした。
ライナー「…疑ってすまなかったな。仲間を亡くしたばかりで気がたってたんだ。すまん。俺はライナー、でこっちのでかいのかベルトルトだ。」
エレン「俺はエレン。この町の警官だ。…いくつか質問があるんだがいいか?」
ライナーは頷いた。
エレン「ウォーカーってのはあれのことか?それに仲間を亡くしたって?」
ライナー「あぁ。俺たちはそう呼んでいる。何をするわけでもなく、さまよっていやがるからな。」
それだけ言うとライナーとベルトルトは奥に歩きだした。
エレン「お、おい!まだ…」
ライナー「こんなとこで立ち話もなんだ。奥で話そう。食料もある。」
そういえばどれだけ眠っていたのだろうか。喉もカラカラだし空腹感もすごい。
エレンはつられるように二人の後についていった。
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- 18 : 2014/03/29(土) 18:03:15 :
- ライナー「…すごい食欲だな。何日も眠ってたってのは本当だったんだな。」
エレンは出された水とレトルさをすぐに食い尽くした。
エレン「あぁ。助けてもらって本当に感謝している。…それでさっきの話しだが。」
ベルトルト「僕は軍人なんだ。あの異変が起きた直後にこの町へ派遣されて、仲間と一瞬に住民の保護にあたっていた。昨日までは仲間5人の他に3人の住人もいたんだ。」
エレン「昨日までって…?」
ベルトルト「全員死んだ。最後に救助した住民が噛まれていてね。隠していたみたいなんだ。僕とライナーは救助に出てたから助かったけど、帰ってきて見た光景は地獄絵図だったよ。」
その後に、僕は仲間だった人をこの手で殺したんだ、と言って俯いた。
ライナー「…ベルトルト。…俺も元軍人だったんだが今は退役して狩人をやっている。人手がいるっていうんでな、ベルトルト達と救助にあたったんだ。」
エレン「すまなかったな。聞いたりして。…要は噛まれたらウォーカーになるってことか?」
ライナー「あぁ。傷の程度に関わらず必ずな。変異するまでの時間は個人差によるが、ひどい熱が出て死に至る。」
噛まれたら終わり。死はすぐ向かい合わせにある。いや死ではない。終わりの始まりだ。
ベルトルト「…僕達は幼なじみでね。ライナーの妹とはぐれてしまって。最後に通信があったのがここだったんだ。」
エレン「そうか。俺も妻を探しているんだ。…家にはもういなかった。」
ライナーがエレンの肩を叩いた。
ライナー「…エレン。きっと、生きてるさ。希望を失うな。」
エレン「あぁ。ありがとう。俺もライナーの妹が見つかることを祈ってる。」
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- 19 : 2014/03/29(土) 23:01:39 :
- ベルトルト「色んなことがあったんだ。大変だったろう。今日はもう休んだら?見張りは僕達がやるよ。」
エレン「すまないなベルトルト。」
ライナー「二階に寝床を用意してある。案内するぜ。」
ベルトルト「ライナー、君も休みなよ。二時間後交代だ。」
ライナー「うん?そうかすまんな。」
エレンとライナーは二階に消えていった。
ベルトルト(…アニ。今君はどこにいるんだ。)
ep2 end
次回予告
「ライナー!ベルトルト!聞こえてる?!」
「しっかりしろ!まだ死んだと決まった訳じゃない!」
「くそっ!どこから集まってきやがった!」
season1 ep3 神か悪魔か
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- 20 : 2014/03/30(日) 16:48:09 :
- 見て下さってる方、ありがとうございます。こんな形で進めていきます。次回はキャラがまた出てくる予定なのでお楽しみに!
ちなみに今のところ
エレン→リック
ライナー→ダリル
ベルトルト→メルル
です。あくまで設定なので、もちろん展開も違います。
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- 21 : 2014/03/30(日) 22:11:50 :
- 期待
- 著者情報
- この作品はシリーズ作品です
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進撃のウォーキングデッド シリーズ
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