「ナイジェリアの手紙」は『419事件』という別名もあるが、これは、この手の詐欺が資金洗浄を規制する『ナイジェリア刑法第419条』に抵触することに由来している。
この手の詐欺の原型として、19世紀の「スパニッシュ・プリズナー(スペインの囚人)」や日本の「M資金詐欺」などがあるが、1980年代半ばから、ナイジェリアから先進国を狙った手紙・ファックスを使った信用詐欺がおこり、他のアフリカ諸国や欧米に住むナイジェリア人らも巻き込んで世界に広がった。
詐欺師たちは、1980年代には企業オーナーや教会指導者ら個人に手紙を送り話を持ちかけていたが、電子メールの発達にともない、低いコストで不特定多数の一般人に対して詐欺を仕掛けることが可能になった。
2001年頃から世界中でこの「ナイジェリアからの電子メール」による被害が多発し、日本の個人のメールボックスにも英文で書かれた丁寧な申し出が多数届き、受取人を困惑させている。