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(本番前)地獄・現世支部

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  1. 1 : : 2014/10/14(火) 20:22:48

    コメント禁止でお願いします


    http://www.ssnote.net/groups/281/archives/332
    こちらにしていただけると嬉しいです

    http://www.ssnote.net/archives/25468
    これは本番用です
  2. 2 : : 2014/10/14(火) 20:23:04










  3. 3 : : 2014/10/14(火) 20:41:30


    ~プロローグ~





    天国と地獄



    あの世といったら、この二つを連想する人が多数だろう



    では、地獄行きか天国行きかを決めているのは誰かという質問にはどう答えるだろうか?



    きっと閻魔大王と答えるだろう



    …残念、惜しい



    実は、閻魔大王ではなく"閻魔"



    彼らはあの世ではなく、この世のどこかに存在している



    そして、大罪人の首を大鎌で刈る



    つまり殺される?



    いや、違う



    地獄行きの契約を魂と強制的に結ぶのだ



    犯罪者には、閻魔に刈られた記憶が残らず、さらに刈られた後に罪が犯せなくなる



    今までに犯した罪はどうなるかって?



    残る。つまり一生犯罪者として生き、死んだら地獄行き



    辛いよね?でも…



    今日もどこかで、誰かの首が刈られているかもしれない…




    ~終・プロローグ~

  4. 4 : : 2014/10/14(火) 22:36:06










  5. 5 : : 2014/10/15(水) 22:33:50



    閻魔の仕事は二つ



    一つ目、大罪人の首を刈ること



    大罪人を地獄行きにするための大事な仕事だ



    もし間違って罪のない人の首を刈ってしまうと



    天国行きの魂を地獄に送ってしまう



    このようなことがないようにしなければならない




    二つ目、悪魔を殺すこと



    悪魔とは、閻魔が天国へ行くはずだった魂を刈ったときにな り、閻魔を殺して回る怪物のことである



    悪魔は、平均レベルの閻魔2人分の強さがあるので、常にパートナーと行動しなければならない




    「…って昨日も言ったけど私はこう習ったよ!?」



    「まぁ悪魔なんてなかなか出ないから大丈夫だって、俺はめんどうだから絶対行かない」



    「そう言って駿斗〈はやと〉、昨日なんだかんだついてきてくれたよね…?」



    「じゃあ昨日行ったんだから、今日は行かなくていいよ」



    「そういう訳にはいかないでしょ!?」

  6. 6 : : 2014/10/15(水) 23:35:00



    楓〈かえで〉は悩んでいた



    なぜか…それはパートナーである小林駿斗がサボっているか らだ




    「パートナーでしょ?行こうよ!」




    このように楓が言っても…




    「一人でも行けんだろ?」




    このダラけぶりである…



    楓は疑問を抱いていた



    というのも、本来、下級3等閻魔の楓は上級・地獄級の閻魔と組まなければならないのだ



    しかし、小林駿斗は楓と同じ下級3等閻魔



    もちろん楓は閻魔育成学校の先生になぜなのか聞いた



    すると先生は




    「小林駿斗は地獄級閻魔に匹敵する力を持っていますよ」




    と言う



    楓は先生を慕っているため、その時は信じた



    だが、小林駿斗とパートナーになってから3日



    3日間、ずっと彼はダラけている



    いや…確かに昨日はついてきた



    だが、首刈りは楓に全て任せている



    すでにお察しかもしれないが…



    そう、楓は本当に小林駿斗が地獄級閻魔に匹敵する力を持っ ているのか…疑問に思っている


  7. 7 : : 2014/10/16(木) 00:08:14



    「ねぇ、本当に二人で行かなきゃいけないんだよ?」




    もう一度言ってみる




    「めんどくせぇから一人で行ってこいよ」




    返ってくる返事はほぼ同じ



    駿斗に動く気配はない…




    「もう…じゃあ部屋!綺麗にしておいてね!」




    楓は諦めたのか、駿斗に掃除をするように言い、出ていった




    「はいはい」




    駿斗は適当に返事を返すと、黙々と掃除を始めた




    「……悪魔…か…」




    楓には、 ああ言ったものの、本当は心配していた



    駿斗は掃除を終えると、楓を探しに行くのだった…


  8. 8 : : 2014/10/16(木) 21:16:27


    「まったく駿斗は…」




    楓はブツブツ文句を言いながら歩いていた




    「…めんどくさいとか言って、昨日みたいについてきてくれてそう…」




    楓は少し期待しながら後ろを振り向く



    …駿斗の姿はない



    しかし、代わりに"獲物"を見つけた




    「あっ、罪人発見!」




    シュッ



    ザシュッ




    楓は大鎌を出すと、罪人の首を刈った



    すると、罪人の魂が鎖で地獄と繋がれていった




    「…一人刈ったし…一回支部に戻ろっと…」




    楓は大鎌を消すと、支部へ帰り始めた


  9. 9 : : 2014/10/16(木) 21:28:17


    「いろいろ買ったな…」




    心配して探しにいったはずの駿斗は、結局楓を見つけることが出来なかったので、地獄マーケットへ買い物に行っていた




    「あれ、楓まだ帰ってないのか」




    駿斗は楓が悪魔に襲われてないか不安になり、買った物を机 に置いてから外に出ようと走った



    その瞬間



    「「!?」」




    ドンッ



    ドタンッ




    「いってぇ…って楓!!お前なにやってたんだよ!?」



    「それはこっちのセリフ!そんなに焦ってどこ行こうとしてたの!?」



    「い、いや…散歩に行こうと…」




    駿斗は楓を心配していたことを悟られたくないのか、とっさに嘘をつくが…




    「そんなに焦って?」



    「あ、焦ってないし…」




    駿斗は目をそらした



    当然見え見えである



    見れば分かると思いつつ、楓は話を変える




    「ところで掃除やっといてくれた…?」



    「おう、やっといたぞ!ついでに買い物も行ってきた」



    「へぇ…駿斗もなかなかやるじゃない…」



    「まぁな、とりあえずいつまでも地べた座ってないで風呂にでも入って来いよ」




    駿斗は立ち上がりながら言った



    楓は覗かないでね、と一言、風呂に行った


  10. 10 : : 2014/10/19(日) 18:36:43



    駿斗は楓が風呂に行っている間に、ご飯を作っていた



    閻魔の食事は人間とあまり変わらない



    しかし、一つだけ違う



    それは人間が食べると死に至るようなものも食べられるということ



    地獄の食べ物というのも存在する




    「よし…出来た…」




    駿斗はカレーといちごパフェを作った



    今日は、らっきょう、福神漬けの代わりに閻漬け〈えんづけ〉という食べ物を用意した



    もし、閻漬けを閻魔以外の者が食べると、数秒で体が破裂し、死に至る




    「出たよ!」




    駿斗が夕食を作り終えてしばらくすると楓が風呂から出てきた


  11. 11 : : 2014/10/19(日) 18:49:22



    「おう、飯作っといたぞ」



    「わぁ!今日も美味しそうだね!ありがとう!」



    「美味しそうじゃない、美味しいんだ」



    「はいはい!じゃあいただきます!」




    楓は席に着き、カレーを食べ始めた



    駿斗もカレーを一口食べた…が…




    「…なぁ楓…これ冷めてないか?」




    楓が風呂に行っている間にどうやら冷めてしまっていたようだ




    「うん、冷めてるね…でも美味しいよ?」



    「…温めるか…あっ!」



    「な、なに?」




    駿斗がいきなり大声を出すので、楓は驚いた



    楓が驚いたのを気にせず、駿斗は続ける




    「お前さ、魔光って知ってる?」

  12. 12 : : 2014/10/19(日) 19:53:32


    魔光とは…



    閻魔が大鎌を出す時に生じる光のこと



    バリアを張ることもできる



    普通であるなら、 これ以外には使えない



    しかし…



    地獄級の中でも精鋭である五大閻魔は



    火、水、風、氷、雷



    をそれぞれ魔光により、生み出すことが出来る




    「…って教わったけど…」



    「そうか…」



    「でもなんでいきなり魔光?」



    「…雷の力は、物を温めたり出来るんだぜ、ほらホカホカカ レーだ」



    「え!?…温かい…なんで!?」




    楓が驚くのも無理はない



    今、駿斗と話している間にカレーが温まっていたからだ




    「ちなみに…全ての閻魔が"魔光の力"を得るのは無理だが、 才能ある閻魔はみんな使えるようになる、開花すればな」



    「そうなの?…いや!それよりもしかして駿斗って…」



    「ん?俺は下級3等閻魔だぞ?たまたま雷が扱えるだけだ」



    「いや…ていうことは才能あるってことでしょ?」



    「まぁな」




    駿斗は得意気に言うと、カレーを食べ始めた




    「駿斗って…意外にすごいの?」



    「さぁな、ていうか悪魔とかなかなか出ねぇよ」



    「…確かにそうだけどちゃんと仕事しないと」



    「そうだな、 いいからカレー全部食って、歯磨いて寝ろ」



    「う、うん…」



    「俺は風呂行ってくるわ」



    「分かった…ってまだお風呂入ってなかったんだ」



    「おう」




    駿斗はそう言うと、風呂に行った


  13. 13 : : 2014/10/22(水) 20:15:10



    ジャァァ



    キュッ



    カチャカチャ




    「ふぅ…皿洗い終了!」




    楓は、駿斗が風呂に行っている間に食べ終わり、 さらに皿洗 いまで済ませた




    「疲れたぁぁぁ…」




    そしてそのままソファーにダイブ




    「おい、そこで寝るなよ?」




    たった今、風呂から上がった駿斗は、楓に注意した




    「分かってるよぉうだ!」



    「分かればいい、俺は寝るからな」



    「お休み!」



    「おう」




    駿斗が寝室へ足を向けた時…




    ゴォォォ




    地獄の門が開いた…




    「ガハッ!ゲホッ!」



    「!?」




    そして、その中から、楓に激似の少女が出てきた



    その少女は全身にケガをしていて、血まみれだった



    少女が出てきたと同時に地獄の門が閉まり始めた…が…




    ヒュンッ



    グチャァァ




    「つぅっ…!」




    隙間から槍が飛んできて、少女の心臓の辺りを貫き、槍は光となって消えた…



    そして…地獄の門は閉じた



  14. 14 : : 2014/10/22(水) 20:15:28
    期待っ
  15. 15 : : 2014/10/22(水) 20:19:02
    ありがとう
  16. 16 : : 2014/10/22(水) 20:21:38


    「は…や……と…く……」




    ドサッ




    「っ…おい!楓!救急箱持ってこい!」



    「!あ…う、うん!」




    我に帰った駿斗は、呆気にとられていた楓に指示を出した



    駿斗は、倒れている少女を見て動揺している




    「あ…あり得ねぇ…」




    駿斗の声は震えている…




    「誰だ…こんなことしてくれたのは…!」




    怒りで、憎しみで…




    「駿斗!!救急箱!」



    「!早く治療するぞ!」



    「うん!!」




    駿斗と楓は、約2時間をかけて、少女の治療をした


  17. 17 : : 2014/10/24(金) 17:23:51



    「駿斗…その子、目…覚ました?」




    「いや…まだだ…」




    駿斗は少女の治療を終えた後、楓に寝るように言い、ずっと看病していた




    「駿斗ってその子と知り合いなの…?」



    「…あぁ、こいつは東雲苺愛〈しののめ・べりーあ〉、俺の 元パートナーだ」



    「そうなんだ…」



    「…お前…こいつの左腕の紋章見ただろ?」



    「え…紋章なんかあった?」




    楓は、苺愛の治療に集中していて、紋章に気付かなかったら しい




    「見てなかったのか…」



    「う、うん…」



    「じゃあちょっと失礼して…」




    駿斗が紋章を見せようと、苺愛の左腕を掴んだその時…




    「ん…」




    苺愛が目を覚ました


  18. 18 : : 2014/10/25(土) 18:04:28


    「…駿斗くん…」



    「やっと起きたか」



    「これ…治療してくれたの?」




    苺愛が自身に巻かれた包帯を見て、聞いた




    「こいつと一緒にな」



    「…あ…新しいパートナーの子…?ありがとう…」




    苺愛は楓にお礼を言い、パートナーかと問いかけた




    「あぁ、おい、自己紹介」



    「あ、お…沖山楓です…」



    「楓ちゃんかぁ…最初見たときドッペルゲンガーかと思っ ちゃったよ」



    「わ、私も驚きました…」




    苺愛も楓も、あまり表に出さなかったが、驚いていたらしい


  19. 19 : : 2014/10/26(日) 17:10:04



    「なぁ、容姿のことはいい、地獄で何があった?」



    「!…何があったんですか?」




    楓は駿斗の考えていることを察したのか、本題に入った




    「…地獄が…落ちた…」



    「えっ!?」



    「…そうか…」




    駿斗は予想していたのか、全く驚いていない




    「それで…"あいつら"は?」




    楓は"あいつら"というのが誰のことなのか分からなかったが、聞こうとはしない



    黙って聞いているべきだと思ったからだ




    「…全部まとめて話すから、質問は最後にしてくれる?」



    「あぁ、分かった」

  20. 20 : : 2014/10/26(日) 17:13:27



    苺愛たちはいつも通り地獄を監視していた



    今日も異常なしで終わると思っていた時…



    突然、苺愛の持ち場、灼熱地獄が一瞬にして凍った



    灼熱地獄を一瞬で凍らせることが出来るのは、悪魔のみ



    苺愛は凍った灼熱地獄に悪魔の大軍が攻めてきているのを確 認



    力の差が圧倒的なのは火を見るより明らか



    苺愛は現世支部、駿斗のところに逃げるという判断をした



    しかし、悪魔に見つかり、狙われた



    なんとか命からがら逃げることに成功した




    「…それで、今に至るというわけよ…」



    「おい…まさか…一瞬で凍らせたのは…」




    駿斗には誰が凍らせたか見当がついているらしい



    楓は少し怯えているようだった




    「…うん、そのまさかだけど…楓ちゃん大丈夫…?」



    「!だ…大丈夫です…」



    「…楓、俺らで話してるから、お前はちょっと散歩でもして こい、散歩だけなら一人で大丈夫だろ?」



    「こ…怖い…」



    「…はぁ…苺愛、俺はちょっと調べとく、お前は楓についていって やってくれ」




    駿斗はため息混じりに苺愛に頼んだ


  21. 21 : : 2014/10/26(日) 17:18:20



    「は、駿斗…!苺愛さんはまだ…」



    「はっ?…そうだ…苺愛、忘れてたけど紋章見せろ」



    「え…う、うん…」




    そう返事をすると、苺愛は左腕に巻かれている包帯をほど き、二人に見せた




    「へぁ!?」




    楓は奇声を発するほど驚いたらしい




    「分かっただろ?」



    「ご…五大閻魔の紋章…」



    「まぁそういうことだ、だから苺愛で十分だろ?」



    「う…」




    五大閻魔だから大丈夫、 というわけではないが、確かに心強 い




    「…楓ちゃん、お散歩行こっか!」



    「大丈夫なんですか…?」



    「きゃはは!大丈夫だって!あと、敬語じゃなくていいよ!」



    「う…うん…分かった!」




    苺愛は駿斗の狙いを察したのか、楓を連れて外に出ていった


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