このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品はオリジナルキャラクターを含みます。
この作品は執筆を終了しています。
スバラシキモノ
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- 1 : 2018/02/12(月) 22:41:54 :
- しゃぁ!ssのお時間です(っ´ω`c)!どうも、ルカと申します(っ´ω`c)
今回はスイッチさんが企画されている合作……のためのオーディションに参加させていただきます!
お題は「生きる事と死ぬ事の素晴らしさ」です!難しいお題ですががんばります!
執筆期間は本日22時~翌日22時と短い期間ですが、かき上げたいと思いますのでよろしくおねがいします(*´∀`*)ノ
Are you Ready(´・ω・`)?
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- 2 : 2018/02/13(火) 00:06:30 :
- ここはある警察署の取調室。その取調室には既に一人の男が椅子に腰掛けていた。
はめ殺しの窓の外の風景を静かに眺めている。そう……今日もこの部屋で取り調べが行われようとしていた。
一方その時、一人の男がファイルを整理していた。
「これか……」
お目当てのファイルを見つけた男はそれを小脇に抱えて、ノートパソコンを持った男に声をかけて部屋を後にした。
「今日の予定はっと……」
ファイルを持った男が手帳を開きながら取調室にむかって歩を進めた。
「今日はあの殺人事件の犯人の取り調べですよ。」
相方の男がノートパソコンを持ちながら歩き、ファイルを持った男の質問に答えた。
「あぁ……あの事件か……」
その事件の犯人は彼ら2人にとって信じ堅い人物だった。
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- 3 : 2018/02/13(火) 14:57:15 :
- 2人は取調室の前に行くと大きく息を吐いた。
そして、扉についてあるマジックミラーを覗いた。
「まさか、あの人の取り調べを俺たちがするとは思わなかったな……」
「そうですね……まさか中谷さんを取り調べることになるとは考えもしませんでした……」
中谷というのは彼ら、捜査一課の課長を務めている人物だ。その人物がある猟奇的殺人事件の容疑者とされていたのだ。
「よし、いくか……」
「はい……」
2人はそう言うと扉を3回、
コンコンコン……
とノックした。その後彼らはゆっくりと深呼吸を1度してドアノブをひねった。
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- 4 : 2018/02/13(火) 15:01:16 :
- 扉を開けるとそこには一人の男が座っていた。彼が中谷だ。
「やぁ、田中くんと秋吉くん!君たちが取調官かい?」
中谷はニコッとほほえむとゆっくりと彼ら2人の顔色をうかがった。
「中谷さん……あなた状況分かってます?」
「あぁ、分かってるさ……これから俺は君たちに取り調べられる……それだけだ……」
その話ををしている間に、田中は中谷の対面に座り、秋吉は調書を取るために部屋の隅に置かれた椅子に腰掛け、ノートパソコンの準備をした。
秋吉の準備が終わると田中は目線で合図を送り、中谷にむかって供述拒否権の説明を行った。
「中谷剛、あなたには供述を拒否する権利があります。」
「知ってるよ?」
「……ですよね?」
それもそうだ。中谷は元警察であり田中たちの上司でもあった。
自分の口から嫌と言うほど供述拒否権の説明はしてきたはずだ。
田中は椅子に思いっきりもたれると、本題の話を始めた。
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- 5 : 2018/02/13(火) 15:07:02 :
- 「あなたは、昨晩午前4時、当警察署内捜査一課の部屋にて10人の同僚を拳銃やチェーンソーを使って惨殺した……間違いありませんね……?」
「あぁ……」
田中の話に中谷は答える。しばらく部屋には秋吉のうっているキーボードの音が鳴り響いた。
今回の事件内容は警察署でおきたものである。午前4時ごろ、中谷は捜査一課の部屋に拳銃とチェーンソーを持って入り、そこで大量殺人事件をしたのだった。
殺害されたメンバーの中には警察学校で中谷の指導を受けたものが何人もいたという……
教え子たちをなぜ手にかけたのか……
田中の頭には疑問符が浮かんだ。
「中谷さん……なんで……」
「それを聞くか……?」
田中は小さく頷いた。その様子を見た中谷は田中の顔を見てしっかりとした口調で語り始めた。
「田中と秋吉は生きていることに希望はあると思うか?」
「は?」
あまりに唐突なことに二人は顔を見合わせた。彼らの知っている中谷は少なくともそんなことを言う人物ではない。
田中と秋吉が返答に困っていると中谷は話を続けた。
「だから、お前ら若い世代はぬるいんだよ……警察というのは常に生死の境目に立たされているんだ……生きる希望と同時に……」
「お前が警察を語るな!!」
秋吉はそう言うと力強く立ち上がり中谷に殴りかかろうとした。それを見た田中が急いで制止した。秋吉は田中の制止を受けると静かに元いた椅子に腰掛けた。
秋吉を落ちつかせた田中は自分の席に戻り中谷にこう問いかけた。
「中谷さん……秋吉が言うのもよく分かります。あなたは警察官だったんですよ……そのあなたがなぜこのような殺人事件を起こしたんです?」
その言葉を聞いた中谷は、
ニヤリ
とほほえみ驚きの言葉を告げた。
「…………死のすばらしさを教えるためさ……」
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- 6 : 2018/02/13(火) 15:11:49 :
- それを聞いた瞬間二人の背中が、
ゾクッ……
となった。それと同時に体に寒気が走り、ガタガタと震えだしてしまった。
「あれ?なんで、これぐらいで震えてるの?」
彼らの様子を見た中谷は中谷はにやりと笑いながら田中との顔の距離を近づけた。
「そ……そ……そんなことは……ない……それよりも、それが今回の事件と何の関係があるんですか?」
田中は冷静さを取り戻し、ゆっくりと話し始めた。秋吉も指は震えていたが一文字ずつしっかりとタイピングしていた。
「そうか……それを言わないといけないな……」
中谷は天を仰ぎ、ゆっくりと話し始めた。
…………………………………………………………………………
俺が死のすばらしさに気づいたのは2か月ほど前だった。ある殺人事件が起こった瞬間をを目の前で見てしまったんだ。
あぁ、もちろん犯人は現行犯逮捕にしたぞ?
犯人を取り抑えてパトカーで連絡をしているとき、ふと被害者の方を見てみるとさ……とても、綺麗な顔をしていたんだ……
おかしいだろ?普通は殺される時って苦悶の表情を浮かべるものだと思っていたんだがな……
その時に感じたんだよ……死ぬというのは絶望だけじゃないんだなって……
死ぬことって人にこのような感情を抱かせるんだな……とおもうと素晴らしいと思わないか?
それからというものいままで仏さんの顔をまじまじと見たことはなかったんだが、おかしな位、見入ってしまってよ……
死んでしまって……現実世界から切り離されて……その後のことを知ることが死への希望じゃないのか……死のすばらしさはそこにあるのかと感じたんだ!
ほら、昔さ……仏教の世界で南無阿弥陀仏を唱えりゃ死後の世界は極楽浄土だって話があっただろ?ただ、それを言ったやつは一度も死んじゃいない……
死後の世界には天国と地獄がある……誰が決めた話だ?
そんなことよりも、死後の世界には何があるのか自分で調べられる。だから死ぬと言うことが素晴らしいんだと思ったんだ……
ただ、俺だけがそれを知るのは違う気がしてな……だから、みんなと一緒に感じようと思ってなぁ……
………………………………………………………………………
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- 7 : 2018/02/13(火) 15:18:35 :
- 田中は話を聴きながら体が硬直してしまっていた。
「(なんだ……彼は何を言っているんだ?)」
そう思った田中は中谷にきいた。
「それでは、その……死の希望を知って貰うために彼らを殺したと?」
「あぁ……」
「あなただけではさみしいから殺したと?」
「あぁ……」
田中は思わずため息が出てしまった。そして中谷にこう告げた。
「あなたがどう思おうが知ったことじゃないですが、それのために未来ある警察官を殺すことはないでしょう?」
すると、中谷は田中に聞き返した。
「それならキミはいまの警察の状況をみて何とも思わないのかい?死と隣り合わせと言うことを忘れて温床でゆっくりしている彼らと同じ道を歩むのかい?」
中谷の問いかけに田中は黙ってしまった。その様子を見た中谷は更に続ける。
「俺たち警察っていうのは、捕まえた犯人の今後の生活も握っているんだ……場合によっては俺たちの行動で彼らの人生を終わらせてしまうかもしれないんだ……えん罪がその1つだろ?」
中谷はそういうとクスクスと笑い出した。その表情を見た秋吉が机を思いきり叩き立ち上がったが、田中が止めた。しかし、中谷はその様子を気にとめることもなくこう締めくくった。
「たった一度しか味わえない死のすばらしさを味わうことが警察官としての最大の礼儀だとはおもわんかね?」
「……それは違う!」
田中は全力で中谷を否定した。そして、中谷に詰め寄った。
「中谷さん……あなた間違ってるよ!たった1回しか味わえない死のすばらしさを知ってほしい?ふざけないでくださいよ!」
「何がふざけてると言うんだ?」
もちろん中谷も反論する。その様子を見ていた秋吉も彼らを止めることはしなかった。
「ふざけてるでしょ?死の希望はどこかで絶対1回味わえるんですよ?だけど、生きることへのすばらしさは死んでしまったら二度と味わえない!」
「たくさんあるからいいじゃないか?」
「よくないんだよ!あなたは警察官の本分をはき違えている!警察官は人々に生きる希望を与えるために行動するんだよ!!それができない奴が警察語るなど片腹痛いわ!!」
田中の言葉が部屋中に響いた。すると、取り調べの終わりを告げるノックが部屋に響いた。
それと同時に中谷は部屋に入ってきた警察官二人と一緒に部屋を出た。
「間違ってる……それは違うよ……中谷さん……」
田中はあまりの苦しさにうつむきながら部屋を後にした。その悲しそうな背中を見ながら秋吉も部屋を出た。
「(俺が絶対目を覚まさせてやる。)」
田中と中谷……生と死……
『スバラシキモノ』をかけた勝負に終わりはくるのか……
田中は不安に駆られながら用意されたコーヒーに口をつけるのであった。
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- 8 : 2018/02/13(火) 15:21:28 :
- 最後まで読んで頂きありがとうございました!
オーディション作品はこれでいきたいと思います。
この結果どうなろうと悔いはありません(っ´ω`c)
ボクの他にオーディションを受けているKAIさんの作品とスイッチさんのグループのURLを載せておきます!KAIさんの作品もゆっくり楽しんでくださいね!よろしくおねがいします(っ´ω`c)
では、また次回の作品でお会いしましょう(っ´ω`c)!
スイッチさんのグループ
URL:http://www.ssnote.net/groups/2173
KAIさんの作品
URL:http://www.ssnote.net/archives/57803
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- 9 : 2018/02/13(火) 20:29:18 :
- なるほど…
生と死、どちらも一度しか味わえないからこそ、素晴らしきものなんですね…
お疲れ様でした!
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- 10 : 2020/10/03(土) 09:09:56 :
- 高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
http://www.ssnote.net/archives/80410
恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
http://www.ssnote.net/archives/86931
害悪ユーザーカグラ
http://www.ssnote.net/archives/78041
害悪ユーザースルメ わたあめ
http://www.ssnote.net/archives/78042
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http://www.ssnote.net/archives/84057
害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
http://www.ssnote.net/archives/85091
害悪ユーザー空山
http://www.ssnote.net/archives/81038
【キャロル様教団】
http://www.ssnote.net/archives/86972
何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
http://www.ssnote.net/archives/86986
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