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エレン「歌で世界が変わるのか?」ピクシス「まるでおとぎ話じゃな」

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  1. 1 : : 2015/01/27(火) 01:50:52
    皆さんお久しぶりです!
    今後の方向性について難儀していたのでだいぶ投稿が遅くなってしまいました……。
    これはシリーズとなっています。
    まだほかのシリーズを見ていない方は

    エレン「歌で世界が変わるのか?」アルミン「サシャ?どうしたの?」
    http://www.ssnote.net/archives/28280

    エレン「歌で世界が変わるのか?」アニ「あれは特別なんだ」
    http://www.ssnote.net/archives/28609

    エレン「歌で世界が変わるのか?」キース「あやつもそうだった」
    http://www.ssnote.net/archives/28895

    エレン「歌で世界が変わるのか?」マルコ「マズイよ、エレンが!」
    http://www.ssnote.net/archives/30016


    上のリンクからいけます!
    さて今後の展開はどうなるのか!?
    続きをどうぞ!
  2. 2 : : 2015/01/27(火) 02:09:23
    ……………ここは……どこだ?


    『エレン、また聞きたいの?』クスクス


    ………この声は……母さん…?


    『聞くばかりじゃなくて聴かせる方にもなってみたら?』


    ………でも……母さんみたいな声は……


    『自信を持って!あなたは私の子なんだから、きっとあなたが満足できるような声を持つことができるわ♪』


    ……できるかな…?……俺にも……


    『あなただけにしかできないはずよ?ううん、あなただからこそできる』


    ……俺だからこそ……?


    『エレン……あなたが希望になるのよ』


    でも……俺に…そんな力は……


    『自信を持ってエレン…母さんの言葉を信じて…?何よりも―――――』


    『――――――あなた自身を信じて…』


    俺……自身を……


    『あなたならできる、母さんは信じてるわ♪もちろん、父さんもね♪』


    ……やってみるよ………俺の歌で……希望を見せる…!


    『頑張って……エレン、さぁ……もう起きなさい?エレン……』


    「―――――れん……――れん!エレン!」


    エレン「うっ……ううん……はっ!?」ガバッ!


    「「「……………………」」」


    ミカサ「エレン!」


    エレン「ミカサ…?アルミン…?俺は………生きてるのか…?」


    アルミン「エレン!ちゃんと動くか!?意識は正常か!?」


    エレン「俺はみんなを逃がすために囮になって……それで……ガス欠を起こして巨人に……」


    アルミン「エレン!知ってることを全部話すんだ、きっとわかってくれる!」


    エレン(体が……というより心が重い……それよりなんだこの状況は…?)
  3. 3 : : 2015/01/27(火) 02:36:23
    エレン(俺は……囲まれているのか?しかもブレードを突き付けられて、あんな目で見られて……)


    キッツ「イェーガー訓練兵!目を覚ましたようだな!貴様の命の処遇について問わせてもらう!下手な発言をした場合は……榴弾をぶち込む!ためらうつもりもない!率直に聞く!お前は――――」


    キッツ「――――人間か?巨人の仲間か?」


    エレン「(巨人の仲間……?何言ってるんだ…?)し、質問の意味が分かりません!」


    キッツ「とぼけるな!多数の者が見たというんだ!おおおお前が何らかの力を使い、巨人をしししし従えていたのを!」


    エレン(えっ?)


    キッツ「おまえが巨人に通じる力を持っているのは把握済みだ!つまりお前は人類の敵であるとの結論に至っている!お前の力は人類を全滅させるのにじゅじゅじゅじゅ十分の力を持っている!」


    エレン「ほ……本当なんですか!?巨人を従えていたなんて!?」


    キッツ「ああああ当り前だろう!!?おおお前もわわわわかって――――――「若干尾ひれがついているので訂正させてもらいます」」


    リコ「従えていた……というのは少し語弊がある。しかしお前が何らかの方法で巨人を集めたのは事実だ!」


    リコ「間近で見ていたものに話を聞いたが、どうやらお前の歌が関係するらしいな?心当たりはあるだろう!?」


    エレン「(俺が……巨人を集めた?自分の歌で?)本当なのか、アルミン……?」


    アルミン「…………本当にそうなのかはわからないけど……おそらくは」


    ミカサ「でも…今はここから脱出することを考えないと…!」


    エレン「お前らは逃げろ!俺に構ってるから敵対視されるんだ!俺から離れれば刃を向けられることはないはずだ!」


    ミカサ「私はここを動かない……カルラおばさんと約束した……私にはそれを守る責任がある!」


    リコ「内密な話に水を差して申し訳ないけどそれほど時間を取れない、もしお前が人類の敵でないというのならその証拠を提示するんだ!」


    キッツ(私の立場って一体……)
  4. 4 : : 2015/01/27(火) 18:31:31
    エレン「証拠を見せろって言われても……どうしたらいいんだ」


    ミカサ「エレン、私が突破口を開く……その間に―――――」


    エレン「それじゃあお前が無事じゃすまねぇだろ!」


    ミカサ「でもそれしか方法が――――「二人とも……」」


    エレミカ「……!」


    アルミン「僕が説得してみる……うまくいくかはわからないけど…」


    エレン「アルミン、おまえ……」


    アルミン「二人はなるべく敵対の意思がないように振る舞うんだ」


    ミカサ「…………エレン」


    エレン「ああ…わかってる、他でもねぇアルミンがそう言ったんだ、俺はそれを信じるだけだ」


    アルミン「ありがとう」スタスタ…


    リコ「止まりなさい!さっきも言った通り証拠を――――「彼は人類の敵ではありません!」」


    リコ「っ!?」


    アルミン「ことここに至る経緯でイェーガー訓練兵が敵対をしているという事実はないはずです!」


    リコ「だが敵対をしていないとも限らないはず!彼の能力は人類に脅威をもたらす存在であることに変わりはない!彼は今この瞬間にウォール・ローゼに巨人を大量に集めることも可能だ!」


    アルミン「それは今のこの状況が教えてくれています!能力の正体がわかっているのならなおさら巨人がここを襲撃してなければおかしいです!」


    リコ「しかし巨人が彼を捕食対象として認識していなかったのも事実、これは彼が巨人の仲間であることを示唆している!」


    アルミン「エレンが捕食対象として認識されていたことは彼と行動を共にした自分を含めエレン班の皆が見ています!」
  5. 5 : : 2015/01/27(火) 19:09:42
    キッツ「いや、だが―――リコ「彼が巨人に何らかの力を示していることは明らか!我々は破滅する可能性を根絶する必要がある!」」


    アルミン「そもそも僕たちは彼の力について、はっきりしたことはわかっていません!集めたと言っても、それ自体が目的とはならないはずです!実際、巨人はあのあと蒸発しています!それこそが本来の力であることも十分に考えられます!」


    キッツ「しかs―――リコ「彼が本当の力を隠し持っている可能性も否定できない!我々に見せたあの力がほんの一部である可能性もある!」」


    アルミン「しかし彼は力を発揮した際、彼はその場で気絶しています!あの状況で気絶するのはあまりにもリスクが大きすぎます!」


    キッツ「いやだかr―――リコ「…………彼が人類の敵である可能性が0.1%でも残っていたら処刑せざるを得ない……これ以上の言葉は不要!隊長、合図を!」」


    キッツ「え?あっ、はい……」スッ…


    アルミン「(ダメだ!考えることを放棄している!なにか考えろ!)彼の力をもってすればウォール・ローゼの奪還も夢ではありません!彼の存在なくして奪還はできません!」


    キッツ(いつから私はこんな役回りに……)


    ガシッ!


    「全く……クソ真面目なくせに小鹿のような精神力、おまけにモブ並みに存在感もないとは……」


    キッツ「ピクシス指令!?いや私は―――ピクシス「ん?なにか間違っておるかの?」」


    キッツ「存在感がないとは――――ピクシス「なにか間違っておるかの?」」


    キッツ「いやあの―――ピクシス「間違っておるかの?」」


    キッツ「……いえ、おっしゃる通りです……」


    ピクシス「わかればよろしい」


    キッツ「(´・ω・`)ショボン」


    リコ「ピクシス指令!どうしてここに!?」


    ピクシス「ローゼの壁が破壊されたときいてな、わしはあの者の言い分を聞いた方がいいと思うがの」
  6. 6 : : 2015/01/30(金) 01:31:15
    ―――――――――――――――
    コノアトドウナルンダロウナ… マタタタカウノカ…

    ソウイエバエレンッテ… ブジダッテキイテルケド…


    ジャン「………………」


    サシャ「私は……夢を見ているんでしょうか…?」


    コニー「それならいっそ目覚めてほしいけどな」


    サシャ「ほっぺたつねってみますか?」ギュゥゥ!


    コニー「いててて!俺のをつまむな!」


    マルコ「二人の気持ちはわかるけど……」


    ユミル「現実だろ?どうかんがえたって…」


    ライナー「………………」


    ベルトルト「………………」


    アニ「………………」


    ジャン「『エレンが実は巨人でした』の方がまだ現実味がある気がするな…」


    マルコ「それでも非現実的だけどね」アハハ…


    クリスタ「『歌を聴いたら巨人が蒸発しました』って聞いても嘘にしか聞こえないもんね……」


    ユミル「だがそれはれっきとした事実だ、もしかしたらあいつは巨人の仲間だったって可能性も十分ある」


    コニー「はぁ!?なんでだよ!ふつうは逆だろ!?」


    サシャ「そうですよ!」


    ジャン「落ち着けよ……確かにお前らの言ってることにも一理あるが、だからと言ってユミルの言ってることがないとも言い切れないだろ?」


    サシャ「じゃあ今まで私たちと過ごした三年間は全部嘘だったっていうんですか!?よく聞かせてくれたあの歌も全部私たちを欺くための演技だったって!」


    クリスタ「サシャ!落ち着いて!エレンが私たちの敵なはずないよ……だって……」


    アニ「盛り上がってるところ申し訳ないけどちょっといいかい?」


    ライナー「仮に『エレンが巨人の仲間だった』と仮定したら、どうなる?」


    ユミル「榴弾がぶち込まれるんじゃねぇか?それか一斉攻撃を食らってジ・エンドだ」


    ベルトルト「たしかに……そうなるだろうね」


    コニー「全く理解が追い付いてないんだが………つまりどういうことだ?」


    マルコ「とにかく僕たちは待つことしかできない……あの二人がついてるから大丈夫だとは思うけど」


    ライナー「ミカサも無理やりにでも突破するみたいなこと言ってたしな」


    アニ「………そうだね」


    ジャン(くそっ!俺にはやっぱり何も出来ねぇのか!?)
  7. 7 : : 2015/01/30(金) 07:59:32
    キッツwww
  8. 8 : : 2015/01/31(土) 02:00:04
    マルコ「ジャン……?」


    ジャン「ははは……全く情けねぇよな……」


    コニー「はぁ?いきなり何言ってんだ?」


    ジャン「あいつは自分の身を危険にさらしてまで巨人のやつらの注意をひいてたっつうのに……俺は何やってる…?」


    『お前にしか頼めないことなんだよ』


    ジャン「あいつを信じているんならなぜ俺はあいつのそばにいない?」


    『マルコ程じゃねぇけど……お前とさんざんやりあったんだぜ?お前の力ぐらいわかってるさ』


    ジャン「俺に信じてるっていった奴を……理解してるっていった奴を……」


    ~~~~~~~~~~~
    エレン「あぁ」スタスタ…



    ジャン「……………」スタスタ…



    アルミン(あっ!向こうからジャンが歩いてきた、昨日あんなことがあった後だからケンカにならないといいんだけど……)



    エレジャン「」スッ…



    エレン「絶対に死ぬなよ…」



    ジャン「てめぇこそな……」

    ~~~~~~~~~~
    ジャン「……………」スクッ…


    サシャ「どこ行くんですか?」


    ジャン「ミカサとアルミンを追いかける……二人だけじゃいささか心細いだろうしな」


    ライナー「待て、ジャン」


    ジャン「何だ、ライナー」


    ライナー「お前はいつもエレンといがみ合っていただろう?なんで急にエレンとそんな戦友みたいな間柄になった?」


    ユミル「私も気になってたとこだ……そんなすぐに仲直りとかいう性格でもねぇしな、お前らは」


    ジャン「………さぁ?なんでだろうな?」


    コニー「マルコはなんかしらねぇのか?」


    マルコ「……えっ?あ、ああ……僕にもさっぱり…」


    ジャン「で?お前らは来るのか?」


    サシャ「行くに決まってるじゃないですか!このままだなんて納得できません!」


    コニー「天才が必要だろ?俺も行くぜ!」


    マルコ「僕もジャンについていくよ」


    クリスタ「私も!エレンを……信じてるから!」


    ユミル「なら私もだな」


    ライナー「俺はここに残る、お前らだけでも十分だろう?」


    ベルトルト「僕も残るよ」


    アニ「あたしもパスさせてもらうよ」


    ジャン「………わかった」


    スタスタスタ……


    ライナー「…………二人とも…わかってるよな?」


    ベルアニ「」コクッ


    ライナー「俺たちはエレンを―――――――――」
  9. 9 : : 2015/02/01(日) 08:27:33
    ――――――――――――――――
    ピクシス「――――――さて…アルミン訓練兵」


    アルミン「……!」


    ピクシス「さきほどイェーガー訓練兵の力を使えばトロスト区を奪還できるといっておったが………本当にそう思ったのか?それとも苦し紛れの命乞いか?」


    アルミン「それは………エレンの力次第です…」


    ピクシス「ほう?どういうことかの?」


    アルミン「エレン……もしかしたら僕の気のせいかもしれないけど――――――」


    アルミン「―――――――記憶が少しずつ戻ってきているんじゃないの…?」


    エレン「………!?」


    アルミン「確信はない………でもなんとなくわかるんだ、エレンが何かに気づいたんじゃないかって……長い付き合いだからね」


    エレン「……………」


    ピクシス「はっはっはっ!友に隠し事はできんのう!聴かせてくれるか?」


    エレン「………わかりました」


    ~~~~~~~~~~~~~

    エレン「――――――――――――」


    ピクシス「………………」


    アルミン「………………」


    エレン「……今、思い出したことはこれで全部です」


    ピクシス「シガンシナ区にあるお主の家の地下室に何かある……と?」


    エレン「ええ、ぼんやりとですが……父さんがそんなことを言っていたような気がします」


    アルミン「でもあそこって鍵がかかっていたはずだよね?エレンは持っているの?」


    エレン「いや……というか鍵を見せてもらったことなんてなかったから何ともな……」


    ピクシス「ふむ、そこはまた検討する必要があるじゃろう、それよりも……アルミン訓練兵、奪還は……可能かの?」


    アルミン「今の話が本当だとすると……奪還は―――――――」


    アルミン「―――――――不可能ではありません!」


    ピクシス「よし!では参謀を呼ぼう!作戦を立てようぞ!!」


    アルミン(情報はそろった……あとはここから組み立てていけば…!)


    ~~~~~~~~~~~~

    アルミン「……以上が僕の考えた奪還作戦です」


    ピクシス「……どうかの?」


    リコ「……バカバカしいですね、彼の記憶が本当だったとしてもその力を発揮できなければ意味がない……そんな不確定要素だらけの作戦を立案すること自体愚の骨頂です」

  10. 10 : : 2015/02/01(日) 08:43:09
    エレン「…………………」


    リコ「たしかに成功すれば人類史上初めて巨人に勝利することができるでしょう……しかしそれにはあまりにもリスクが大きすぎます!」


    イアン「いや……俺は悪くない案だと思うぞ?」


    リコ「イアン!?あんた正気なの!?」


    イアン「リコ……確かにこの作戦は谷底にかかった綱渡りのようなものだ、だがそれに賭ける代償は見合ったものだと思うぞ?」


    リコ「本当にそうだって言い切れるの!?失敗すればただ事じゃない!それはあんただってわかってるだろ!?」


    イアン「わかってる、だが成功すれば犠牲は限りなく少なく済むはずだ!トロスト区の奪還は人類がこの先生き延びるのに必要だ!俺は乗る!」


    リコ「なんて世代に生まれちまったんだろうね私は……わかったよ、あんたの言うことにも一理ある……でもやるからには絶対に成功させるよ?」


    イアン「……!当然だな!」


    ピクシス「意見はまとまったようじゃの、では始めるとしよう……と、その前にみんなにも参加してもらわんとな」
  11. 11 : : 2015/02/02(月) 19:34:43

    ザワザワ……

    ガヤガヤ……


    ジャン「見つけたか!?」


    マルコ「こっちにはいなかったよ」


    サシャ「こっちもです……どこ行ったんでしょうか……」アセアセ


    クリスタ「諦めちゃダメだよ!もう一回みんなで探してみよう?」


    ジャン(でも本当にどこ行ったんだ?あらかたここら辺は探し尽くしたはず……ここまで探していないとなると……まさか…)


    ――――――――――――――

    ピクシス「『巨人には知性がない』お主はそう教わったんじゃろう、イェーガー訓練兵?」


    エレン「………はい」


    ピクシス「ならば、なぜ巨人はお主のその歌に反応したのかのう?」


    エレン「………………」


    ピクシス「巨人は知られざることがまだまだ隠されている、もし巨人を理解することが出来たのならば人類は巨人に勝てると思うか?」


    エレン「人類は勝てます……いや、勝たなくてはならないんです!目の前に希望がある限り、人はそこについてきます……その光を何としてでもともさなければならないんです!」


    ピクシス「若いのう……年を食うと自分の利益ばかりに目がいってならん……お主のその決意、どれ程のものか見せてもらうぞ」


    エレン「は……?一体どういう――――」


    スゥゥ……


    ピクシス「ちゅうもぉぉぉぉぉぉく!!!!」
  12. 12 : : 2015/02/04(水) 18:51:06
    『…………!!?』


    ピクシス「知っているものも多いと思うが、トロスト区の開閉扉が超大型巨人によって破壊された!数年前のシガンシナ区の時と同じように!」


    ピクシス「しかし!今回はその破壊された開閉扉を塞ぎ、トロスト区を……奪還する!」


    『っ!?トロスト区を奪還するだって…?』


    『破壊されたって言うのにどうやって…?』


    『それよりもウォール・シーナに避難した方が……』


    ピクシス「諸君が混乱するのも無理ないだろう!さて!トロスト区奪還作戦についてじゃが―――――」


    ピクシス「――――トロスト区にある大岩を使い、開閉扉の穴を塞ぐことである!」


    『っ!!?』


    『トロスト区の大岩って………あれのことか…?』


    『無理だ!あんなバカでかい岩を運べるはずがない!』


    『奪還作戦なんて口だけだ!それよりも早く家族に会わせてくれ!』


    ジャン(あの穴を大岩で塞ぐだと?ピクシス指令が何の勝算のない作戦なんてたてるはずがない……ってことは)


    マルコ(何か策があるはずだ!)


    ユミル(今の人類の技術じゃあの岩は塞ぐことは愚か、動かすことも出来ねぇはず……)


    ライナー(……まさか…な)チラッ


    ベルトルト「………………」


    アニ(あいつを使うつもりじゃ……!)


    ピクシス「さて!奪還作戦の内容じゃがまず彼を紹介しよう!104期訓練兵、エレン・イェーガーじゃ!」


    ジャン「っ!?」


    クリスタ「エレン!無事だったんだ!」


    コニー「でもなんであいつがあんなところに?」


    ピクシス「彼は自身の能力を使い、巨人を自由自在にコントロールすることが出来る!」


    サシャ「え?」
  13. 13 : : 2015/02/06(金) 02:07:33

    マルコ「どういうことなんだ?」


    コニー「なぁ?何も理解できていないのは俺がバカだからなのか?」


    ユミル「ちょっと黙ってろバカ」


    ライナー(やっぱりか!だとすると……)


    ベルトルト(あまり悠長なことは言っていられないね…)


    アニ(エレンの『協和』を使った作戦だとしたら…)


    クリスタ「どういうことなの?あの人たちは何をやろうとしてるの?」


    ジャン「それはこれからわかることなんじゃねぇか?それより……見てみろよ、周りのやつらの面を」


    マルコ「え?」


    『………………』ウツムキ


    コニー「なんだ?どいつもこいつも同じような顔をして……」


    ユミル「当然の反応だろ、「巨人を操れます」なんてガキでも信じねぇ」


    サシャ「これじゃ、奪還作戦どころの話じゃ……」

  14. 14 : : 2015/02/06(金) 02:24:35

    エレン「あの……ピクシス指令、これは……」


    ピクシス「イェーガー訓練兵、見ての通りじゃ」


    エレン「……!」


    ピクシス「今ここにいる皆は誰しもが不信感や不快感に満ち溢れておる、それはわしとて同じこと……もしおぬしの決意が本物ならば…」


    エレン「―――――この場で信じさせてみろ……ってことですか?」


    ピクシス「うむ、人を動かせるのはまた人しかできぬのじゃ、良い方にも悪い方にもな」


    アルミン「つまり賭けってことですね……《保身・安全》をとるか、もしくは《勝利》をとるか……」


    ミカサ「エレン……」


    エレン「………………」


    ミカサ「私は作戦内容は知らない……だけど私はエレンを信じてる、だからエレンも自分を信じて…」


    エレン「……!俺は……俺のやり方でみんなを説得する!」


    アルミン「頑張って、エレン!」


    リコ(この状況の中、どうやって兵士たちを信用させるか……)


    イアン(今は彼を信じるしかない……この作戦が絵空事にならないように)


    エレン(父さん…母さん、見ていてくれ!自分のために……信用してもらうための……精一杯の『躍動』を!)
  15. 15 : : 2015/02/07(土) 16:30:26

    ザワザワ… ガヤガヤ…


    コニー「なんかザワついてきたな」


    マルコ「そうだね、おそらく頭の整理がついたんだと思うけど……」


    『ピクシス指令はあんなこと言う人だったのか?』


    『俺たちをなめてんのか?自由自在にコントロールできるとか寝ぼけてんじゃねぇの?』


    『それよりもあのガキの方が怪しいぞ!まさかあいつがピクシス指令に何か吹き込んでるんじゃ…』


    『早く俺を助けてくれ!もう巨人と相対するのは御免だ!』


    マルコ「雰囲気は最悪だね…」


    ユミル「こんなことになるのはわかっていたと思うぜ、あのおっさんは」


    クリスタ「私たちでみんなを説得しようよ!少しでもみんなを信用させないと」


    サシャ「そうですよ!こういう時こそ私たちが立ち上がらないといけませんよね!?」


    ライナー「その心意気は買うが……あまり効果はないと思うぞ?」


    ベルトルト「僕も……」


    サシャ「ど、どうしてですか!?やってみないとわからないじゃないですか!」


    アニ「今この場を支配しているのは『恐怖感』と『不信感』、その二つはそう簡単に取り除けるものじゃない……私たちが駆けずり回ったとしても、その感情を取り除くことはできないよ」


    クリスタ「っ!!それでも!私はエレンを――――!」


    ジャン「ちょっと待て……聞こえる…」


    マルコ「まさかエレンが…?」


    コニー「でもこの間聴いたやつとは少し違う気がするな?」


    ユミル「いや……歌詞自体は同じだ、おそらく…」


    クリスタ「リズムが……速い…?」


    『luvha lume―――――♪』


    アルミン(初めて聞いた時はどちらかというと『悲しみ』が込められた歌い方だったけど、今はまるで皆を『鼓舞』するようなリズム…)


    ピクシス「ほほう……これが巨人を蒸発させたという曲か…」


    『du hamaf te seha he sic――――♪』


    リコ(何を言ってるかわからないはずなのに……なんでこんなに気持ちが高まるの…?)


    イアン(これが…彼の『決意』…なんだな、なるほど強い…心にそのまま入り込んでくるようだ…)


    ミカサ(エレンの想い……きっと皆に伝わる!私を助けてくれたエレンだから…!)


    マルコ「いける!これだったら!」


    クリスタ「見て!みんなの表情が!」


    『なんだ?この心の奥底からくるメラメラしたものは…』


    『まさか……これが巨人をコントロールできるっていう力なのか?』


    『俺は戦える!あの歌を聴いてたらそんな気にさせてくれる!』


    『守るために……人類が勝つために……俺たちの命、預けるぞ!』


    『おおおおおおおお!!!』


    ジャン「あいつは魔術師か何かなのか?」


    マルコ「………普通の人間じゃないのは確かかもね」アハハ…


    コニー「うおおお!俺も燃えてきたァァァァ!」


    ユミル「騒ぐなバカ」


    サシャ「これならいけます!この皆さんの一体感があればきっと!」
  16. 16 : : 2015/02/09(月) 22:11:55
    エレン「………ふぅ」


    アルミン「エレン、今の歌って……」


    エレン「ああ、元々この歌は悲しい曲じゃない、昔親友だった奴らがお互いの絆を確かめあうために共に歌ったとされる曲なんだ」


    ミカサ「そんな話が…」


    エレン「………俺はこの大きな世界の小さな存在にすぎない…才能に溢れている訳じゃない……だが―――――」


    エレン「―――――未来を変えることは出来る!」


    ピクシス「よう言った!お主は男じゃ!では歴史を変えるとしようぞ」


    エレン「はい!」


    ピクシス「ではさっそく奪還作戦の説明をしよう!!」


    ~~~~~~~~~~

    エレン「俺が母さんから教わった歌は全部で四つだ、一つ目は俺がよく歌う『メモリー』、二つ目は『ヴィクトリア』、三つ目は『サクリファイス』、四つ目は『レギュレーション』、この四つだ」


    アルミン「『思い出』、『凱歌』、『犠牲』、『統制』か……」


    ピクシス「なかなか物騒な単語が揃ってる気がするのう、それぞれの歌に能力があるのか?」


    エレン「『メモリー』以外は巨人に効果を発揮します。『ヴィクトリア』は巨人を集め、『サクリファイス』は蒸発させ、『レギュレーション』は巨人を操ることが出来るようです」


    イアン「なんだって!?そんな能力だったらウォール・マリアを奪還するのも容易いんじゃなか!?」


    一同「……………………」


    イアン「ん?なにかおかしなこと言ったか?」


    リコ「はぁ、よく考えてみな?普通だったら思い出したときにでもすぐに言えることだった、でもそれをしなかった、なぜか?」


    イアン「っ!?ま、まさか……」


    ピクシス「はっはっは!イアンはまだまだ甘いのう、何か……言えなかった理由があるんじゃろ?」


    エレン「……………………」
  17. 17 : : 2015/02/10(火) 13:55:53

    アルミン「『リスク』があるんだよね…?その力には」


    エレン「っ!?」


    ピクシス「ほう、『リスク』とな?」


    イアン「どういうことなんだ?」


    アルミン「エレンは先ほど多くの巨人を力によって蒸発させました、しかし歌が終わるとエレンは気絶してしまいました、おそらくあれは緊張感の跡切れや身体的疲労なのではなく、もっと別の何かが関わっているような気がしたので…」


    ピクシス「どうじゃ?イェーガー訓練兵?」


    エレン「………この力はただ歌うだけでは能力を発揮することはできないんです」


    リコ「なんだって…?」


    エレン「この歌の波長を巨人が発する脳波と合わせることで初めて効果を発揮するんです、巨人が発する脳波にほとんど違いがないので合わせることはさほど難しくはありません、問題はその脳波と同じ波長をずっと発し続けねばならないことです」


    アルミン「もしかして、そのために?」


    エレン「ああ、それに歌う曲によってかかる負荷も違う、さっき言った三つの歌で『ヴィクトリア』、『サクリファイス』、『レギュレーション』の順番にどんどん負荷が大きくなる、実際『サクリファイス』を歌い始めて20分ももたなかった」


    ピクシス「他の二つはどのくらい歌っていられるのかわかるか?」


    エレン「……おそらく『ヴィクトリア』なら20分ほど、『レギュレーション』は下手すれば10分ももたないかと…」


    アルミン「もし……無理をしてそれ以上歌い続けると……どうなるの…?」


    エレン「……さっき言った負荷は精神的負荷……それがピークを超えると――――――」


    エレン「―――――――意識不明に陥るか、最悪の場合廃人になる」


    一同「………!!」


    エレン「……でも俺は何が何でもトロスト区を奪還したいです!たとえそのせいで俺が一生目を覚まさなくなろうとも!」


    ピクシス「…………どうじゃ?アルミン訓練兵?おぬしが考えた奪還作戦とやらはできそうか?」


    アルミン「…………………」


    エレン「アルミン、俺に気を使うなよ?大丈夫だ、お前の案ならおれは信じられる!」


    アルミン「エレン……奪還作戦自体は可能です、時間的にはかなり限られてしまいますが、やってみる価値はあるかと…」


    ピクシス「……決まりじゃな『できることはすべてやる』、この日が人類の歴史に深く刻み込まれそうじゃわい」


    イアン「指令……それってフラg―――――」


    リコ「言わなくていい、イアン……冗談にならないから」
  18. 18 : : 2015/02/11(水) 22:08:24

    ~~~~~~~~~~~~~

    ヒュゥゥ… ヒュゥゥ…


    イアン「………いくか!」バシュッ!


    エレン「………………」


    ~~~~~~~~~~~~

    アルミン「まずは岩を運ぶ巨人を確保しなけねばなりません、なのでできるだけ岩近くまでに15m級の巨人を3体ほどおびき寄せる必要があります」


    イアン「その役目の指揮役は俺が引き受けよう」


    アルミン「お願いします、イアンさんの状況判断能力は的確ですから……しかしおびき寄せている間にも他の巨人はこちらの方に向かってきます」


    リコ「それを私たちに任せようってんだね?」


    アルミン「はい、エレンが巨人を操ることができるのを確認した時点でイアンさんにもリコさんの手助けに向かってもらいます、エレンが巨人たちを操っている間にも巨人はどんどん押し寄せます、その巨人達の討伐が間に合うかどうかは微妙なところです、少しでも多く討伐する人がいなけねばなりません」


    ピクシス「大体どれくらいな人数じゃ?」


    アルミン「おそらく20人ほどいれば大丈夫だと思いますが、念のために30人ほど、そして予備人員としてもう20人ほど…計50人の人手を集めてください」


    エレン「時間は大体どれくらいになるかわかるか?」


    アルミン「………何事も順調に言った場合は10分ぐらいだと思う、正直この作戦はエレンの気力次第だ、岩を運び終える前にエレンが気絶したらアウト、運び終えることができたら―――――――」


    アルミン「――――――――僕たちの勝ちだ!」


    ~~~~~~~~~~~~~


    イアン(思った以上に巨人が多いな……15m級を探し出すのはそう難しいことではないが、おびき寄せるのは苦労しそうだな)


    「イアン隊長!!15m級確認しました!」


    「こちらにも!」


    イアン「3・4人で巨人を岩の方におびき出せ!!」


    「「了解!!」」


    「隊長!!四方に3、7m級の巨人が!」


    イアン「リコ班に任せておけ!!我々は誘導班の護衛だ!そちらに専念する!」


    イアン(とにかく巨人をおびき出す、人類が勝利するために……この作戦を成功させるために…!)
  19. 19 : : 2015/02/17(火) 18:28:36

    アルミン「まだだ……あともう少し……!」


    リコ「うおああぁぁぁぁぁぁぁ!」ザクッ!


    シュゥゥ……


    リコ「くっ!浅かったか!」


    「班長!どんどん巨人がこちらに……!」


    リコ「向こうにに近づけさせるな!こっちに向かってくる巨人は全部潰せぇ!」


    ウワァァァァ! バクッ!

    ヤメロォォォ! ブチッ!


    リコ「っ!?怯むな!!増援が来るまで持ちこたえるんだ!」


    ドオーン! ズン…ズン…ズン!


    リコ(これじゃきりがない!まだか!!)


    『あ~~~』バシッ!


    リコ(っ!?捕まった!?)


    『あ~~』アーン


    リコ(ダメだ!間に合わない!)グッ


    アルミン「エレン!今だ!」


    エレン「~♪~~~♪」


    ピタッ……


    リコ(……………………?まだ…生きてる……?)


    「はあああぁぁぁぁ!!」ザクッ!


    ズゥーン! スタッ


    リコ「はぁ……はぁ……」


    「大丈夫ですか!?」


    リコ「ああ、すまない……それよりもこれは…」


    シュゥゥゥゥゥ! スタッ!


    イアン「リコ!」


    リコ「イアン…これはまさか……」


    イアン「ああ、そのまさかだ!ここからが………本番だ!」
  20. 20 : : 2015/02/21(土) 16:59:26

    ズキッ!……ズキッ!……


    エレン(っ!?……さすがに15m級三人となると負荷が全然違うな…)

    ―――――――――――

    ピクシス「本当に巨人を操れるとは………まるでおとぎ話じゃな」


    「ピクシス指令……」


    ピクシス「うろたえるな!お主らはいつでも出動出来るように準備しておれ!」


    ピクシス(頼むぞ…………未来を担う若人たち!)

    ―――――――――――

    アルミン「今のところは順調か……」


    ミカサ「アルミン!巨人がどんどん押し寄せてくる!」


    アルミン「大丈夫……先輩たちと君がいれば持ちこたえられるはずだ!」


    ミカサ「違うアルミン!どんどん他の巨人たちもエレンの方へ引き寄せられてる!」


    アルミン「なんだって!?」

    ――――――――――――

    イアン「おいおい……いくらなんでも多すぎないか?」


    リコ「軽く10体はいるね……今日だけで討伐数が20を超えそうな気がするよ……」


    イアン「でもこれが俺たちに与えられた任務だ!死んでもやり通す!」


    リコ「当然だね……まだこんなところで死ねるか!」
  21. 21 : : 2015/03/10(火) 02:33:09
    期待
  22. 22 : : 2015/05/07(木) 16:12:17
    長い間投稿できなくて申し訳ありません。


    これからも少しずつ書いていきますので、応援よろしくお願いします!!
  23. 23 : : 2015/05/07(木) 16:23:39
    アルミン(それにしても変だ………エレンの話によれば操る巨人は自制できるって聞いたけど、それにしては巨人が集まりすぎてる)


    アーー ウーー


    アルミン(ってことは…まだ力を制御できていない…?だとすると、扉に近づけば近づくほど巨人はどんどんエレンの方に迫ってくる……なんだか嫌な予感がするな…)


    ―――――――――――――――――

    エレン(そろそろ5分か……この分だと大丈夫だと思うが、胸騒ぎがするな……だが絶対に作戦だけは成功させる!!)


    エレン(――――――たとえこの身が朽ちようとも!!)


    ―――――――――――――――――

    イアン「はぁ、はぁ……しんどくなってきたな、どうも」


    リコ「巨人どもを倒してもきりがない、私たちが討伐する早さよりも巨人が集まってくる数の方が多い……このままだとジリ貧だね…」


    イアン「………でも今はやるしかない、彼の存在なくしてこの作戦はなりえなかったんだからな」


    リコ「わかっているさ……さてもうひと頑張りするか!」シュゥゥゥゥ!

  24. 25 : : 2015/05/29(金) 21:47:25
    続きはまだですかぁ?期待してますよ!
  25. 26 : : 2015/08/18(火) 14:42:58
    エレンチートの方、お疲れ様です!!
    続けてで大変だと思いますが、がんばって下さい♪
    (`・ω・´)/ガンバレー
  26. 27 : : 2015/08/19(水) 02:59:25

    >>25 >>26

    ありがとうございます!


    ――――――――――――訓練施設


    ドタドタドタ……!


    「教官!大変です!」


    キース「なんだ、騒々しいぞ」


    「う……馬が暴れていて我々だけでは手が付けられません!」


    キース「……すぐに行く!」タッタッタッ…


    ―――――――――――――――馬小屋


    ヒヒヒーーン!! オイ!アバレルナッテ!!


    「何とか今は抑えていますが、門を見てください」


    キース「……これは…」


    「こいつがずっと体当たりしていたみたいでボロボロなんですよ……いったいどうしてこんなことに……」


    キース「その馬は?」


    「訓練兵馬3644号です」


    キース「3644号………やはりあいつか…」


    「ご存じで?」


    キース「うむ、私が見よう」


    「キース教官自らが……ですか?」


    キース「心配いらん、どいつかは予想はついている」


    ――――――――――――――――――――――――――――


    アルミン(エレン頑張ってくれ!あともう少し……もう少しなんだ!)


    ウワアアアアア!! ヤメロオオオオオ!!


    アルミン(まずい!人員が少なくなってる……早く増員のサインを!)ササッ!


    ピクシス「………!予備軍3班出撃せよ!」


    「はっ!」


    ピクシス(まだ5分程しかたっていないはずだが………1時間くらいに感じるのう……わしはここから見守ることしかできんとは……)


    エレン「♪~~~♪~~♪~~~」


    ミカサ「あと100メートル!はあああああ!!」ザクッ!


    ズゥゥゥン!!


    エレン(あ……あと少し……あと少しなんだ……頼む、持ってくれ俺の精神………うっ…)フラッ


    アルミカ(っ!!!?エレン!!)


    ポフッ…


    エレン(…………?こ、これは……)


    エレン(……ははっ…来てくれたのか…)












    エレン(――――――――――フレイヤ!!)


    フレイヤ「――――――!」ヒヒヒーーン!


    ―――――――――――――――――――――――――――


    「よかったんですか……放してしまって……あいつが町で暴れでもしたら………」


    キース「いらぬ心配だ、あ奴の望みはたった一つ……」












    キース「自分の騎手であるものを守りたいだけだろうからな」












    アルミン「あれは……エレンの馬!?なんでこんなところに!?」


    イアン「おい、いつから馬の放し飼いなんて始めたんだ?」


    リコ「さぁね、また隊長がやらかしたんじゃないか?」


    イアン(キッツ隊長ェ……)


    キッツ「は………ハックション!!」


    ミカサ「あの馬…エレンを助けた……?馬が自らの意思を持って行動したとでもいうの…?」


    エレン(…………ああ、分かるぜ……俺にはお前が何でここに来たのか………俺とお前は……)


    エレン(最高のパートナー、だったよな!!!)シュタ!


    エレン「♪~~♪~~~」


    エレン(こんだけの後押しをされて……倒れるわけにはいかねぇよな!!フレイヤ!!)


    フレイヤ「」ブルルルル!!



  27. 28 : : 2015/08/20(木) 03:08:42


    アルミン(よし!風がこっちに吹いてきたぞ!これならいける!)


    イアン「道を開けろ巨人どもおおおおお!!」ザシュ!


    リコ「そこをどけえええええ!!」ザシュ!


    ミカサ「エレンのところへは……行かせない!!」ザシュ!


    「ピクシス指令!状況はこちらが優勢のようです!!」


    ピクシス「油断するでない!現場で戦っている者たちがまだいる以上、お前たちは臨戦態勢をとっておけ!」


    フレイヤ「」パカパカ…


    エレン「♪~~~~♪~~」


    アルミン(よしっ!!このまま――――――!)


    ドシン……ドシン……


    「っ!!破壊扉より15m級三体確認!イェーガー訓練兵に接近中です!」


    イアン「くそっ!だめだ!ここからでは間に合わん!」


    リコ「あいつのそばにいる奴はいないのか!?」


    ミカサ「し、しまった!!」シュウウウウ!


    アルミン「み、ミカサ!!焦っちゃダメだああああ!!」


    バッ!


    ミカサ(っ!!巨人がこちらに跳んで――――!!)


    ドオオオオン!


    ミカサ「ぐううううっ!!」ザザザザザ!


    「このおおおおお!!」ザシュ!


    「おい訓練兵!大丈夫か!?返事をしろ!」


    ミカサ「え………エレ…ン……」


    エレン(ダメだ!今俺にできるのは歌うことだけ……!でもこのままだとフレイヤごと!)


    シュウウウウウウ!!


    ザクッ! ザクッ! ザクッ!


    「………!増援です!」


    イアン「あ、危ない……ピクシス指令のおかげだな……」


    「い、いえ……増援は三人!いずれもフードを深くかぶっています!」


    リコ「フードだと…?どこの兵団所属だ!?」


    「それが……エンブレムがありません!」


    アルミン(だ、誰だ?増援が来るのが巨人を確認してから早すぎる……)


    イアン「でも感謝しないとな!!これで道は開かれた!!」


    リコ「これで最後だ!」


    アルミン「いけええええええ!!」


    イアン「いけえええええええ!!」


    リコ「いけえええええええ!!」


    ミカサ「いけえええええええ!!」












    一同「いけええええええええええええええええ!!!!!」



    ドオオオオオオオオオオオオン!!!












    エレン「は、はは………」


    アルミン「あ……ああ………」


    ミカサ「はぁ…はぁ……」


    イアン「お、終わった……のか……」


    リコ「…………ああ、人類が……初めて……巨人に勝った……!」


    「す、すぐに煙弾を!」バシュ!


    「黄色の煙弾確認……作戦が…成功したようです!!」


    ピクシス「………ただちに救助にあたれ!!」


    一同「はっ!」


    エレン(これでいい……これでやっと……人類に……翼が…)


    イアン「操っていた巨人を始末する!行くぞリコ!」バシュッ!


    リコ「早く向かわないとね!」バシュッ!

  28. 29 : : 2015/08/24(月) 00:18:11


    ミカサ「エレン!」タッタッタ……!


    アルミン「………………」ミャクタシカメ


    ミカサ「アルミン!……エレンは…」


    アルミン「エレンの状況はわからないけれど、生きてる」


    ミカサ「そう………よかった…」


    アルミン「…………君もありがとうね」


    フレイヤ「…………………」


    ミカサ「これは……エレンの馬…?」


    アルミン「うん、なんでここにいるかはわからないけれど今は重要じゃない、重要なのは『エレンを助けてくれた』……ただそれだけだよ」


    ミカサ「………うん、それより早くエレンを回収してもd―――――――」


    カラカラカラ……シュウウウウ!!


    アルミン「うわっ!?なんだ!?これ!」ゴホゴホ!


    ミカサ「こ、これは……煙玉…!」ゲホゲホ!


    イアン「な、なんだあの煙は……!」


    リコ「っ!!一難去ってまた一難……だな、早く行くよ!」


    「ピクシス指令!白い煙が!」


    ピクシス(………いったい何が起きたんじゃ……?)


    ミカサ「あ、アルミン!え、エレンは……!?」


    アルミン「だ、ダメだ!まったく視認できない!」


    イアン「おい!お前ら無事か!?」


    アルミン「い、イアン班長!自分らよりもエレンの保護を!」


    リコ「そうしたいが、この煙ではわからない!エレンをこちらまで運んでくるんだ!」


    アルミン「そ、それが……さきほどからエレンを手探りで探しているのですがまったく気配がしません!」


    イアン「な、なにぃ!?」


    フオオオオオ……


    リコ「……!!霧がはれた!イェーガーは!?」


    アルミン「……………!!」


    ミカサ「………………!!」













    アルミカ「エレンが……いません!!」


    イアン「まさか……さらわれたのか!?」


    リコ「私はこのことを報告する!あんた達はあたりを調べな!」


    ミカサ「エレン……そんな……」ガクッ


    アルミン「ミカサ!しっかりして!!」グイッ


    イアン「報告頼んだぞ!」












    ――――――――――― ???


    エレン「う……ん、こ………ここは…?」


    「目が覚めたか……」


    「意識はしっかりする?自分がだれかわかるかい?僕たちはわかるかい?」


    「……………………」


    エレン「お前ら………なんでここに?」


    エレン「―――――――ライナー……」


    ライナー「………………」


    エレン「…………ベルトルト」


    ベルトルト「………………」


    エレン「そして………アニ」


    アニ「………………」


    エレン「………はっ!そういえば作戦は!人類は!?アルミンは!?ミカサは!?巨人は!?」


    ライナー「………安心しろ、お前はやりきった」


    ベルトルト「うん、見事だったよエレン…」


    アニ「あんたはできないことは口にしないだろう?」


    エレン「そうか……よかった……本当に……」


    ライナー(こんな状況でも自分のことよりもあいつらの心配か……)


    ベルトルト(エレン……やっぱり君は……)


    エレン「それで三人とも教えてくれ、ここはどこなんだ?なんでお前らが俺の目の前にいるんだ?」


    ライナー「ここがどこだかは言えないが…………あえて言うなら……俺たちの目的のために……だな」


    エレン「お前たちの目的……?」


    ベルトルト「うん、まず君に聞いてほしい話があるんだ」


    エレン「なんの話だ?」














    ライベルアニ「俺(僕){私}たちの故郷に伝わる伝説だ(よ)」


    to be continued ……


  29. 30 : : 2015/08/24(月) 00:26:17

    今回はこれで終了です!


    日にちが遅れて申し訳ありませんorz


    このSSの方向性がいまいち定まっていないため進み悩んでいました。


    まだこのシリーズは続く予定ですが、次のSSを出すのは今書いているチートエレン、女エレンのSSを終わらせてからにしようと思っています。


    このシリーズを楽しみにしている方には申し訳ありません。


    それでは次のSSでお会いしましょう!!


    サラダバー!!



  30. 31 : : 2015/08/24(月) 11:37:20
    次回も期待してます!!
  31. 32 : : 2015/10/18(日) 20:51:26
    サラダバー食べたい... 今作も面白かったです!!
  32. 33 : : 2018/04/25(水) 14:36:35
    期待です!
  33. 34 : : 2019/01/23(水) 18:22:53
    え、やば…神作降臨w
    んじゃぁ今からサンバードさんの
    作品すべて読破してきます
    ٩(¨*)ว=͟͟͞͞ シタタタタッ…………
  34. 35 : : 2023/08/13(日) 15:43:30
    http://www.ssnote.net/archives/90995
    ●トロのフリーアカウント(^ω^)●
    http://www.ssnote.net/archives/90991
    http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3655
    http://www.ssnote.net/users/mikasaanti
    2 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 16:43:56 このユーザーのレスのみ表示する
    sex_shitai
    toyama3190

    oppai_jirou
    catlinlove

    sukebe_erotarou
    errenlove

    cherryboy
    momoyamanaoki
    16 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 19:01:59 このユーザーのレスのみ表示する
    ちょっと時間あったから3つだけ作った

    unko_chinchin
    shoheikingdom

    mikasatosex
    unko

    pantie_ero_sex
    unko

    http://www.ssnote.net/archives/90992
    アカウントの譲渡について
    http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3654

    36 : 2021年11月6日 : 2021/10/13(水) 19:43:59 このユーザーのレスのみ表示する
    理想は登録ユーザーが20人ぐらい増えて、noteをカオスにしてくれて、管理人の手に負えなくなって最悪閉鎖に追い込まれたら嬉しいな

    22 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:37:51 このユーザーのレスのみ表示する
    以前未登録に垢あげた時は複数の他のユーザーに乗っ取られたりで面倒だったからね。

    46 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:45:59 このユーザーのレスのみ表示する
    ぶっちゃけグループ二個ぐらい潰した事あるからね

    52 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:48:34 このユーザーのレスのみ表示する
    一応、自分で名前つけてる未登録で、かつ「あ、コイツならもしかしたらnoteぶっ壊せるかも」て思った奴笑

    89 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 21:17:27 このユーザーのレスのみ表示する
    noteがよりカオスにって運営側の手に負えなくなって閉鎖されたら万々歳だからな、俺のning依存症を終わらせてくれ

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