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進撃の巨人Another ――番外編―― 第8話 『まだ見えぬ、信念の未来』
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- 1 : 2013/10/25(金) 23:28:20 :
- 進撃の巨人Another ――番外編―― 第8話
――――前回までのあらすじ――――
104期訓練兵・第5席「ユーク・トラス」。彼の悲願は人類抹殺の使命を果たし、3人の仲間と共に故郷へ帰ること
久しぶりに男だけで街へ出掛けたユーク御一行。ここに来て、ジャンのファッションセンスが煌《きら》めいた!
これを尾行《つ》け狙うは、またまたミカサとアニ。その真意は、ユークの本音を盗み聞きすることにあった
アニも気になるユークの本音を聞き出すことは叶わなかったものの、3人の関係はこれまで通りに?――――
――――――――
――――
――
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- 2 : 2013/10/25(金) 23:29:13 :
――――訓練所敷地内 グラウンド――――
ユーク「(前回はミカサを弄り過ぎて、最後にはやばいことになった。
反省した。これは二度と思い出したくない……)」ガクブル
ユーク「(それにしても、アニがあのシュシュをちゃんと着けてくれていて嬉しかったな)」
ユーク「(訓練の時は、流石に外してるけど、最近は、訓練以外の時は、
シュシュを腕に付けたり、前に買ってあげた髪留めも使って
くれていたりするのをしばしば見かける)」ハァッハァッハァッ
ユーク「(プレゼントした側からすれば、ちゃんと使ってくれているのを
見ると、安心すると同時に嬉しくなる)」ジーン
ユーク「(ああいう姿を見ると、アニが結構、素直で可愛らしいところが
あるんだよなぁと感じる、今日この頃…)」ゼェゼェ
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- 3 : 2013/10/25(金) 23:29:34 :
ユーク「(さっきから、なぜ息を切らしてるのかって?)」ハァハァ
ユーク「(実は今、グラウンドでの長距離走の訓練でね)タッタッタ
ユーク「(こういった基礎体力訓練は、2年目の前期までしかなかったからなぁ)」タッタッタ
ユーク「(久しぶりだと結構、キツイものなんだよね…)」タッタッタ ゼェゼェ
ユーク「(状況を簡単に説明する。『心の声状態』でも、かなりキツイから簡潔に)」ゼェゼェ
ユーク「(従来のこの訓練の内容は、単にひたすら走り続けるだけの訓練だったんだけどね)」
ユーク「(それだと単調になってしまって、訓練していてもどうしても飽きる!のが、実情)」
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- 4 : 2013/10/25(金) 23:30:08 :
ユーク「(しかし、俺がある時、ある事象に気づき、それをつい口にしたせいで、
この訓練の内容は、刺激的なものとなった。勿論、悪い意味でな!!)」
ユーク「(その、俺が気づいた事っていうのが、これまた、ミカサ関連の事でさ)」ハァ
ユーク「(ミカサが常に同じ速度で完走しているんじゃないかと、いつしか気になって、
目測でタイムラップを計ってみると、なんとまぁ、正確だったわけだ)」
ユーク「(俺は、この原理がミカサの身体をコントロールできる能力に起因する、と考えた)」
ユーク「(そして、つい興味本位でアルミンとマルコにこの事を話してしまったんだ)」
ユーク「(それが、この悪夢の始まりだった――――)」ハァ
――――――――
――――
――
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- 5 : 2013/10/25(金) 23:30:22 :
ユーク「なぁ、アルミン、マルコ。ちょっと気になることがあるんだが」チョイチョイ
アルミン「なんだい?」
マルコ「一体何かあったの?」
ユーク「……今、(長距離走の訓練で)女子達が走ってるだろ」アッチ
アルミン「そうだね」
マルコ「それで何に気がついたの?」
ユーク「……ミカサの走りを見てほしいんだ」スッ
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- 6 : 2013/10/25(金) 23:31:04 :
ミカサ「……」タッタッタ
ミーナ「ミカサ、はやいよぉ」ゼェゼェ
サシャ「……ぜぇぜぇ」フラフラ
クリスタ「……もうだめぇ」バタン キュー
アニ「……はぁっはぁっ」タッタッタ
ミカサ「……」タッタッタ
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- 7 : 2013/10/25(金) 23:31:18 :
アルミン「まだまだ余裕そうだね」スゴイ
マルコ「失礼な言い方だけど、とても女性とは思えない体力だ」
ユーク「あぁ、感服するよ。でも俺が言いたいのは、そこじゃないんだ」
アルミン「つまり?」
ユーク「俺もミカサの体力の凄さの為に、前々からずっと見ていたんだが」
ユーク「ミカサって、スタートから常に同じ速度で走り続けてるんだ」
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- 8 : 2013/10/25(金) 23:31:36 :
マルコ「そうだったんだ。気が付かなかったな」
ユーク「ミカサは、自分の身体をコントロールできるらしいから、
多分、その原理を利用しているんじゃないかと思うんだ」
アルミン「そう言われれば、それで納得だけど。それがどうかしたの?」
ユーク「あれ、タイマー機能の役割も果たせるんじゃないか……と、ふと思った」ボソリ
マルコ「……その発想はなかったね」
ユーク「……すまん、どうでもいい事だったな。忘れてくれ」
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- 9 : 2013/10/25(金) 23:31:55 :
アルミン「そんなことないと思うよ?誰も気が付けなかった発見だ。ねぇ、マルコ?」
マルコ「うん。僕もそう思うよ。アルミンだってそういうんだから、自信持てよ!」ポン
ユーク「ありがと。だがこれを発見したからと言って、それがどうした?って話なんだけどな」ハハ
コニー「すげー!ミカサにはタイマー機能があったのか!!」キラキラ
アルミン「コニー、いつの間に!?」
ユーク「これが、コニークオリティさ」フッ
コニー「こにぃくおりてぃ?よくわかんねぇけど」
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- 10 : 2013/10/25(金) 23:33:11 :
コニー「それよりユーク、それ本当か?」キラキラ
ユーク「あぁ。ミカサの走り方をよく見てみろよ。常に一定のリズムを刻んでるだろ?」
コニー「そうだな。すげぇ綺麗な走り方だと、俺は思うぞ!」
ユーク「その通りだ。あのリズミカルな走り方ができるのは、その綺麗なフォームにもある」
ユーク「でも、常に一定速度というのは、人間、かなり難しいんだ。
……人はそこに留まらず、常に移りゆく生き物だから」
アルミン「(なんか、急に話が重く感じた。何でだろう?)」ハテ?
マルコ「……」
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- 11 : 2013/10/25(金) 23:33:53 :
ユーク「まぁ、とにかく、ミカサの一定のリズムは何かに応用
できないかなぁと考えていたんだよ、コニー」
コニー「そうだったのか!俺、難しいことはよくわかんねぇけど、
すげぇ事なら皆にも言ってくる!!じゃあな!!」ビュンッ
シーン
アルミン「嵐のように現れて去って行ったね」モウ アンナ トコロニ
マルコ「寧ろこれがコニーismというものだと言えよう」
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- 12 : 2013/10/25(金) 23:34:16 :
ユーク「まぁ、結果どうなるか毎度、肝を冷やされるが、人としてのあいつの事は好きだな」
アルミン「うん、僕も」
マルコ「同感だ」
――
――――
――――――――
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- 13 : 2013/10/25(金) 23:35:21 :
ユーク「(まぁ、多分あれがきっかけだったんだろうな)」ハァハァ
ユーク「(それから、ミカサの噂が忽《たちま》ち広がって、それが教官の耳に入って、
俺が事情を説明する羽目になったんだよな。正直、面倒くさかった)」ハァ タッタッタ
ユーク「(そして次の訓練時、先導するミカサが常に一定速度で走るタイマーとなって、
『ミカサに5周遅れたら敗退。ノルマを満たせなかった成績下位にはペナルティ』
という、なんとも簡単でスリリングなルールが提示させた)」ヤレヤレ
ユーク「(皆、ペナルティは嫌がって、始めは必死にミカサについて行っていたが、
瞬く間にその力の差は歴然となった)」
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- 14 : 2013/10/25(金) 23:36:16 :
ユーク「(俺達でも感じている。ミカサに課せられているペースもかなりハードルが高いと)」
ユーク「(あっという間に、皆がふるい落とされていった)」
ユーク「(そして、現在この戦いに生き残っているものは、あと若干名のみ)」
ユーク「(先頭を走るのは、勿論、主席のミカサ)」
ユーク「(それに俺達の集団が遅れないように着いて行っている状態である)」
ユーク「(この集団には、俺を含めた10傑が勢ぞろいし、他には、ユミルも食らいついて
来ている……リタイア寸前でフラフラな状態のクリスタの様子を見ながら)」
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- 15 : 2013/10/25(金) 23:37:05 :
ユーク「(他の104期生達は、開始60分で半分が、その後40分で、あっという間に
俺達12人の精鋭集団だけとなってしまった……情けない)」
ユーク「(グラウンドの周りは主に野郎どもの死屍累々《ししるいるい》でむさ苦しい。
見てもモチベーションが下がるだけだし、決して見ないようにしよう)」
ユーク「(俺達も開始前は余裕を見せていて、エレンやコニーと持久力の勝負をしよう!
などと言っていたが、今は勝負の事は後回しで、必死にミカサのハイペースに
ついていくことだけに集中している)」
ユーク「(ずっと、誰も何も喋っていない……)」
ユーク「(一応、俺達の勝負では最後に残った者が勝ち!というこれまた単純明快な
ルールを取り決めたが、果たして誰が勝てるか……そもそも最後までミカサに
ついていけるのかすら、分からない)」
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- 16 : 2013/10/25(金) 23:37:25 :
ユーク「(――――この集団内でも限界に差が見え始めたな。だが、ここからが勝負)」チラ
コニー「……ぜぇぜぇ」フラッフラッ
ユーク「(コニーはそろそろお陀仏だな。時間の問題だ)」
ユーク「(……無理しすぎて大事には、ならないでくれよ?)」ソワソワ
ユーク「(他の皆は?)」チラ
ライナー「......」ハァハァ タッタッタ
ベルトルト「……」ハッハッ タッタッタ
アニ「……はぁはぁ」タッタッタ
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- 17 : 2013/10/25(金) 23:38:16 :
ユーク「(あいつら、やっぱりすげぇな。今の俺では、とても及ばないのが解る)」ムム
ユーク「(この前の兵站行進でまたアニに教えて貰った『省エネ』のアドバイス)」
(『――番外編―― 第6話』参照)
ユーク「(今回は、そのアドバイスを活かして、常に一定のリズムを意識したおかげか、
大分、体力を温存して、こうして終盤戦に臨むことができている)」
ユーク「(コニーは、序盤で喋っていて、速度の加減を頻繁にしていたから、
そこで差がついたんだろうな。勝負ってのは、こういうもんさ)」
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- 18 : 2013/10/25(金) 23:38:55 :
ユーク「(他は?)」チラ
エレン「……ぜぇぜぇ」ハァッハァッ タッタッタ タタッ
ジャン「……(死に急ぎ野郎には負けねぇ)」ハッハッ ザッザッザ
マルコ「……(キツイ、でもあと少しだ!)」ゼェゼェ ザッザッザ
ユーク「(エレンも直にリタイアかな?所々リズムに乱れがある。
あれが案外、蓄積して体力を削がれる原因になるからな)」
ユーク「(ジャン、君の顔や目線からは、エレンへの対抗心を燃やしているのが
読み取れるけど、熱くなりすぎだ。足取りも重そうだし、直に限界だろう)」
ユーク「(マルコは、まだやれそうだ。頑張れ!)」
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- 19 : 2013/10/25(金) 23:39:41 :
ユーク「(そういえば、クリスタ・サシャ・ユミルの3人の姿がいつの間にか......)」キョロキョロ
ユーク「(あ、見つけた)」
サシャ「……ゼェゼェ」グテーーン
ユーク「(前々からふらふらだったサシャは、いつの間にか脱落していたか。
サシャもコニーと同じで野生の力だけで生きているからな。仕方ない…)」
ユーク「(そして、ユミルは向こうでクリスタの介抱をしている、といつも通りだな)」ウン
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- 20 : 2013/10/25(金) 23:40:47 :
ユーク「(そして、先頭のミカサは?)」チラ
ミカサ「……(はぁはぁ)」タッタッタ
ユーク「(汗こそ掻いているけど、表情はまだまだ余裕綽々《よゆうしゃくしゃく》
といった感じだ……本当にすごいな、ミカサは――――)」
ユーク「(――――おっと、俺が一番、集中できていなかったな。気を引き締め直そう!)」
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- 21 : 2013/10/25(金) 23:41:23 :
――――訓練終了後――――
ユーク「ぜぇぜぇ、やっと終わった」バタン
エレン「くっそう、ジャンに負けたぁ」バタン
ジャン「へっ、見たか!だが、俺もマルコには及ばなかったか…」ハァハア
マルコ「今回は、僕とユークが同率優勝といったところかな」ゼェゼェ
ユーク「結局、最後まで倒れなかったの、“あの3人”だったな」チラ
ライナー「……はぁはぁ」フゥ
ベルトルト「……ふぅ」スーハー
アニ「……」
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- 22 : 2013/10/25(金) 23:42:45 :
マルコ「ミカサも勿論だけど、彼らも凄いね」
ユーク「だが、やはり特筆すべきはミカサの底なしの体力だったな」
ユーク「あの速度をこの長時間、維持するなんて最早、人間業とは思えない」
マルコ「だが、現にいるんだから、認める他ないよね」
ユーク「まぁ、いい目標があっていいけどな。道が果てしなく険し過ぎるけど」
エレン「俺は、絶対ミカサに追いついて見せるぜ!」
ジャン「はっ、精々、ミカサより早く発つなんて真似すんなよ?死に急ぎ野郎」
エレン「へっ、わかってるよ。あいつを1人にするわけないだろ!」スッ
ジャン「それでこそ、好敵手《ライバル》だ!!」ガシッ
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- 23 : 2013/10/25(金) 23:43:12 :
ユーク「……言い友情だな」
マルコ「うん、最近、ジャンとエレンはいい感じだね」
ユーク「そうだな。何かあったのかもな。(俺がこの前、お膳立てしたの効いてるのかな?)」
(『――番外編―― 第7話』参照)
コニー「そ、それより、水くれぇ」グテーーン
ユーク「コニーもあの絶望的な状況でよく踏ん張ってついてきたな」エライゾ
マルコ「コニーって根性あるね!」ミナオシタヨ
コニー「も、勿論…天才…だからな…だが、早く水をぉ」
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- 24 : 2013/10/25(金) 23:43:29 :
クリスタ「大変!コニー、水はここにあるよぉ!」ササッ
コニー「お、おぉ。さんきゅぅー」ゴクゴク
クリスタ「よかったぁ、一命は取り留めた」フゥ
ユーク「クリスタ、復活したのか。案外早いな」
クリスタ「うん、ユミルの介抱のおかげもあってね」
ユーク「それより、エレン達にも水を渡してあげてくれ」
クリスタ「う、うん。わかった!ミーナも!!」
ミーナ「うん、わかったよ。ほら、エレン、水だよ!」サッ
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- 25 : 2013/10/25(金) 23:43:45 :
エレン「おう、サンキュー」ゴクゴク
エレン「はぁーー!生き返ったー!!」
クリスタ「ジャンも、どうぞ!」サッ
ジャン「…あぁ、ありがとな。(願わくはミカサが良かったが)」ゴクゴク
クリスタ「……」ソワソワ ドキドキ
ジャン「…ん?まだなんか用か?」キョトン
クリスタ「え?い、いや、何でもないの!」アセアセ
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- 26 : 2013/10/25(金) 23:44:02 :
ジャン「?まぁ、よくわかんねぇけど、他の奴にも渡してやってくれ。ありがとな!」ニッ
クリスタ「っ!!う、うん!私、行ってくるね。それじゃあ、ばいばい!!」フリフリ トタタタ
ジャン「(何で、あんな急に挙動が不審に?)」ゴクゴク
ユミル「…...」ジーーッ
ミカサ「……」ジーーッ
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- 27 : 2013/10/25(金) 23:44:28 :
ユーク「……(ふぅーん)」チラ
アニ「ん」スッ
ユーク「?」
アニ「はい、水」スッ
ユーク「おお!ありがと!俺も欲しかったんだ」ゴクゴク
アニ「アンタ、今回かなりいい感じに走ってたね」チョコン
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- 28 : 2013/10/25(金) 23:45:09 :
ユーク「あぁ、この前の兵站行進でのリズムの件。斬撃に続いて、また役に立ったよ。」
(『――番外編―― 第1,6話』参照)
ユーク「ありがとな」
アニ「別に、褒めてほしくて言ったんじゃないから」フイ
ユーク「素直じゃねぇなぁ」ハハ
アニ「……ほっといて」プイッ
ユーク「拗ねないでくれよ」ゴクゴク
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- 29 : 2013/10/25(金) 23:45:26 :
アニ「……」
ユーク「……」
アニ「……アンタ、何か話はないの?」チラ
ユーク「え?アニが俺に話があるから、こっちに来たんじゃないのか?」キョトン
アニ「……むぅ」プクー
ユーク「ん?どうした?」
アニ「もう、いい」スクッ スタスタ
ユーク「一体、何だ?」ワカラン
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- 30 : 2013/10/25(金) 23:45:45 :
アニ「(私も一体、何をあいつに期待していたんだろ?)」ウーム
アニ「(……甘えたい)」
アニ「(そういえば、もう2週間ほど、膝枕してもらってないなぁ)」
アニ「(…はっ!私、すっかりあいつに依存してしまっていた――――)」ヴヌヌ
ミカサ「……」ジーーッ
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- 31 : 2013/10/25(金) 23:49:24 :
- 第8話一日目、ここまでにしておきます。
今回は、一応最長更新しました。
投稿は4日に分けられると思います。
では、続きの投稿は、明日までお待ちください!
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- 32 : 2013/10/26(土) 00:20:49 :
- 期待!
もしかして、クリスタは……⁉︎
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- 33 : 2013/10/26(土) 16:32:28 :
- 学校の持久走を思い出しました…(^◇^;)
アニがかわいい!
ジャンに春が来るのかなo(^-^)oワクワク
続き楽しみです(*^^)
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- 34 : 2013/10/26(土) 17:22:02 :
- きたーい!!!
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- 35 : 2013/10/26(土) 19:44:50 :
――――男子風呂――――
エレン「いやー、今日の長距離走は地獄だったな」ハァ
アルミン「僕なんて、ペナルティ付きなんだからね」ハァ
ユーク「ミカサがアルミンを5周抜き去る時、一瞬だけ躊躇したよな」ハハ
マルコ「でも、ミカサも心を鬼にして、アルミンを皆と平等に扱ったんだろうね」
ユーク「ミカサなりの優しさってやつだな」
アルミン「はぁ、上位陣は、個別に勝負を始めるあたり、余裕だね」
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- 36 : 2013/10/26(土) 19:45:13 :
エレン「そんなことなかったぞ、かなりキツかったんだから」グツグツ
ジャン「そうだぜ。苦しかったのは、何もお前だけじゃねぇんだ」バシャバシャ
ライナー「はっはっは、今日が夏じゃないだけでよかったと思うべきだろ?」ワハハ
ベルトルト「確かに。もし夏だったら皆逝っちゃってたね、きっと」クスス
ジャン「縁起でもねぇ事、言うなよな。まぁあり得る当たり、笑えねぇんだけどよ」ブルッ
ユーク「俺も流石に夏にあれは嫌だなぁ」
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- 37 : 2013/10/26(土) 19:45:23 :
マルコ「でも、それより凄かったのは、やはりミカサだったよね?」
コニー「あぁ、終盤は全く歯が立たなかった」
ユーク「あの速度を保ち続ける身体、興味があるねぇ」バシャバシャ
ライナー「お!ユークが珍しく言ってるぞ!!」ワハハ
ユーク「はは、そんなんじゃねぇよ。本当に興味本位だけだ」ゴシゴシ
エレン「(ミカサに、腹筋触らせてもらえるか、頼んでみようかな――――)」ブクブク
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- 38 : 2013/10/26(土) 19:46:37 :
――――女子風呂――――
クリスタ「はぁーー!生き返るねぇーー!!」グツグツ
ユミル「おい、クリスタァ。おやじ臭いぞ!!」ワハハ
クリスタ「だって足が棒で、もうクタクタだったんだもん」ジンジン
ミーナ「おかげで数日は、筋肉痛で苦しむことになりそう」ジンジン
ミカサ「私も汗を流せて、気持ちがいい」ザバァーーッ
アニ「……ふぅ」チャポン グツグツ
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- 39 : 2013/10/26(土) 19:46:57 :
ミカサ「ところで、クリスタ。さっき、ジャンに対して妙に
ソワソワしている様子だったけれど、一体どうしたの?」ニヤリ
クリスタ「え゛?い、一体、な、何の事か、わ、私、分かんないなぁ」アセアセ
ユミル「そうだった!私も気になってたんだよ!!」
ユミル「おい、クリスタ!まさかジャンの奴に…なんてことはないよなぁ!?」ズイッ
クリスタ「ひゃっ!!もう、そ、そんなに迫ってこないでよぉ…」ウルウル
ユミル「あ、す、すまん。ついムキになっちまって」アセアセ
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- 40 : 2013/10/26(土) 19:47:21 :
ミカサ「では、私が“冷静に問いただす”としよう」ジッ
クリスタ「うっ…」タジタジ
ミカサ「クリスタは何も答えなくていい。ただ私の眼から注意を逸らさないでほしい」
クリスタ「う、うん…」ボソボソ
ミカサ「クリスタとジャンは他人」
クリスタ「……」ジッ
ミカサ「……」
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- 41 : 2013/10/26(土) 19:47:40 :
ミカサ「クリスタとジャンは知り合い」
クリスタ「……」ジッ
ミカサ「クリスタとジャンは友達」
クリスタ「……」ジッ
ミカサ「クリスタとジャンを恋人にしたい」
クリスタ「っ!!///」プイッ
ミカサ「……そう。分かった。もういい」
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- 42 : 2013/10/26(土) 19:48:47 :
- 訂正
ミカサ「クリスタとジャンを恋人にしたい」
↓
ミカサ「クリスタはジャンを恋人にしたい」
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- 43 : 2013/10/26(土) 19:49:29 :
ユミル「おい、ミカサ!クリスタは何だって!?私にも教えろぉーー!!」ユサユサ
ミカサ「ユミル、落ち着いて。ここはお風呂場。ので、暴れてはダメ」メッ グラグラ
ユミル「そんな悠長なこと言ってられるか!私のクリスタがあの馬面の事が
好きかもしれないっていう緊急事態時に!!」
クリスタ「っ!!ジャ、ジャンのことをそんな風に言わないで!!」ザバァーーッ
ミカサ「……」ジーーッ
ユミル「……」タラーー
ミーナ「……」ブハァッ
アニ「……」カポーン
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- 44 : 2013/10/26(土) 19:50:04 :
クリスタ「え?……あ!!///」プルプル
ユミル「ク、クリスタ、あ、あのな…」アセアセ
クリスタ「……い」
ミカサ「『い』?」
クリスタ「いやぁぁぁあああ!!」ダダダダ
ユミル「あっ!おい、待てよ!クリスタァーー!!」タタタタ
ミカサ「お風呂場では安全のため、走らないように」シーーッ
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- 45 : 2013/10/26(土) 19:50:34 :
ミーナ「……行っちゃったね。発狂しながら」フキフキ
アニ「……アンタももう上がりなよ」アァ オユガ アカイ
ミーナ「うん。それじゃ、先に戻ってるね。ミカサ、アニのことお願いね」ヒラヒラ
ミカサ「ええ、任せておいて」グッド ラック!
アニ「一体、何を任せるんだか」ハァ セッカクノ オユガ
ミーナ「とりあえず、私もクリスタを保護しなきゃ――――」
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- 46 : 2013/10/26(土) 19:50:53 :
ミカサ「――――2人だけになってしまった」カポーン
アニ「お湯も換えたし、もう少し、浸かっていこう」カポーン
ミカサ「折角2人なのだから、少しプライベートな事を聞きたい」ハイ!ハイ!
アニ「別に私は、アンタの事情なんて知りたくないけど」ツーン
ミカサ「そんなこと言わずに」ネェネェ
アニ「だから、私は別にいいって」イヤ
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- 47 : 2013/10/26(土) 19:52:14 :
ミカサ「アニは、最近、服の感じはどう?特に上半身」
アニ「また勝手に話をし始めて……必ずしも答えるわけじゃないから」ツーン
ミカサ「さっきから、いいツンデレっぷり。“彼”にも見せてあげたい」
アニ「だから、“あいつ”は関係ないって!」
ミカサ「まだ、誰とも言っていない」ニヤニヤ
アニ「…あ、しまった!」
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- 48 : 2013/10/26(土) 19:52:50 :
ミカサ「『彼』と聞いて、すぐに貴方の言う『あいつ』を連想したのはどうして?」ニマニマ
アニ「ふんっ!もう知らないね!!///」ツーン
ミカサ「ねぇ、『あいつ』って?ねぇねぇ、誰々?」ユサユサ
アニ「あんまりしつこいと、本当に怒るよ?」イラッ
ミカサ「……ごめんなさい」シュン
アニ「えらく素直だね、今日は」イガイ
ミカサ「この前もユークに怒られて、反省した」
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- 49 : 2013/10/26(土) 19:54:02 :
アニ「ふーん。遂にあいつがアンタを叱る機会が訪れるとはね」イイ キミ
ミカサ「今回の事も反省はしている。だが、後悔は一切していない!!」キリッ
アニ「いや、知らないよ。そんなアンタの事情なんて」ダカラ ナニ?
ミカサ「ので、アニはさっさと『あいつ』がユークであることを認めるべき」ニヤニヤ
アニ「だから、知らないって///」プーイッ
ミカサ「頬を赤らめて、顔を逸らしても、寧ろその表情がこちらへのご褒美となるだけ」
アニ「くぅぅ///」
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- 50 : 2013/10/26(土) 19:55:40 :
ミカサ「……この事はもう楽しめたので、続きはまた今度でいい」オイトイテ
アニ「何さ?」
ミカサ「まだ、私の1つ目の質問には答えていない」
アニ「……なんだっけ?」
ミカサ「この前買った服は体に馴染んでいる?という質問の事」
アニ「あぁ、そうだったね。」
アニ「うん。いい感じにフィットしてるよ。あの時は、探すの手伝ってくれて、ありがとね」
(『――番外編―― 第3話』参照)
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- 51 : 2013/10/26(土) 19:56:04 :
アニ「おかげで、快適に過ごせてるよ」
ミカサ「それは、よかった。甲斐があったというもの」
アニ「そういえば、アンタあの時、ちゃんと気づいてたんだね」
アニ「私が、その…きょ、胸囲のことで…サイズに悩んでたって事」
ミカサ「あの時も言ったけれど、ちゃんとアニの仕草で気付いていた。
(気づいたのは、偶々そのときだったが、嘘は言っていない)」キリッ
アニ「あの時は、男のユークも居たし、本当に助かったんだ。ありがと///」モジモジ
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- 52 : 2013/10/26(土) 19:56:44 :
ミカサ「私は、アニが羨ましい」ジーーッ
アニ「え?突然、何さ」キョトン
ミカサ「私も成長こそしているけれど、それはZ方向への成長(身長)であって、
私が望むX方向への成長(胸囲)はまだまだ乏しい」シュン
アニ「一体、何を言っているのかわからないけど、私は、アンタの身長が羨ましいよ」ハァ
ミカサ「背丈なんてあっても、女の子としての価値が下がる」ハァ
アニ「小さくて、ちんちくりんなんかより、断然マシさ」ハァ
-
- 53 : 2013/10/26(土) 19:57:02 :
ミカサ「それにしても……」ジーーッ
アニ「うっ…な、何さ?」サッ
ミカサ「隠さないでほしい」ジーーッ
アニ「そんなに凝視されると…恥ずかしいんだけど…///」フイッ
ミカサ「…少しだけ触らせてほしい」キラキラ
アニ「い、いや///」プイ
-
- 54 : 2013/10/26(土) 19:57:23 :
ミカサ「そこをなんとか」オネガイ!
アニ「や///」
ミカサ「…むぅ」
アニ「……///」ギュ
ミカサ「(…無理に隠そうとして、寧ろ谷間ができている…悔しい)」チラ
ミカサ「(今の私の実力では、アニに対抗しようにも到底、叶(敵)《かな》いそうにない)」
-
- 55 : 2013/10/26(土) 19:58:12 :
ミカサ「(…こうなれば、実力行使!!)」ガバッ
アニ「っ!!」ビクッ
ミカサ「アニー!覚悟ぉー!」サワサワ
アニ「あ、ちょ、ちょっと!やめてよぉ///」ジタバタ
ミカサ「…!!これは凄い弾力…同じ女でも、これはものにしたいと直感した!!」ピーン
アニ「な、なに…言ってるんだ…い///」ジタバタ
ミカサ「もう少しだけ…うへへ」モミモミ
アニ「やぁっ、あぁんっ!だめぇ///」ビクビク
-
- 56 : 2013/10/26(土) 19:58:45 :
ミカサ「ふぅ、満足した。ありがとう!」ホッコリ
アニ「…はぁ…はぁ///」ビクンビクン
ミカサ「(しまった。調子に乗ってしまった)」
アニ「うぅ、初めて触られた///」ウルウル グスッ
ミカサ「…ごめんなさい。泣かせるつもりはなかったの」アセアセ
アニ「……」グスッ グスッ
ミカサ「今度、お菓子をご馳走するから、手打ちにしてほしい」ネッ?
アニ「……わかった」ズピッ
-
- 57 : 2013/10/26(土) 19:59:11 :
ミカサ「(一安心……でも本当に、触り心地は、最高級の絹のようだった)」ジーン
ミカサ「(……“これ”でユークをおちょくってみよう!)」ニシシ
――――――――
アニ「……はぁ」
ミカサ「落ち着いた?」
アニ「おおよそ」フゥ
-
- 58 : 2013/10/26(土) 20:00:00 :
ミカサ「そう。では、部屋に戻ろう。もう遅い時間だ」
アニ「一体、誰の所為《せい》だい?」ギロリ
ミカサ「ごめんなさい。反省はしている」シュン
アニ「……でも、『後悔はしていない』キリッ、でしょ?」
ミカサ「その通り、後悔は微塵もしていない」キリッ
アニ「わかったから、もう戻りましょ」ハァ
ミカサ「御意」
-
- 59 : 2013/10/26(土) 20:00:13 :
ザバァーーッ
ミカサ「忘れていたけど、クリスタはどうなっただろうか」
アニ「女子寮内とはいえ、あの恰好のまま飛び出したとしたらまずいね」
ミカサ「ユミルが何とかしてくれていると信じるしかない」
アニ「まぁ、1つ言えることは、ミーナでは2人を追うには、力不足ってことくらいだね」
-
- 60 : 2013/10/26(土) 20:00:32 :
ミーナ「ハックション!!」ズズーー
ユミル「風邪引いたか?」ナデナデ
ミーナ「うぅ、どうだろう」ズズ
ユミル「クリスタには、うつさないでくれよ?」
ミーナ「分かってる。じゃあもう寝るね?おやすみぃ!」モゾモゾ
ユミル「あぁ、おやすみ!」
-
- 61 : 2013/10/26(土) 20:01:05 :
ユミル「さぁーて、私の愛しのクリスタちゃんはちゃんと寝てますかねぇ?」
クリスタ「Zzz」スピーー スーー
ユミル「動き回って疲れたのか、もうぐっすりで起きる気配がえねぇな」ナデナデ
クリスタ「うぅーん」モゾモゾ
ユミル「芋女のことは放っておくとして、どうしようか」ナデナデ
クリスタ「むにゃぁ…」スリスリ
-
- 62 : 2013/10/26(土) 20:01:21 :
ユミル「まぁ、細かいことは後で考えるとするか!今は、クリスタが可愛い!!」
ユミル「いや、語弊があるな。今はもっと可愛い!!」ナデナデ
クリスタ「うぅーん……ほらぁ、にんじんだよぉ……じゃん」ムニャムニャ
ユミル「(……なんてこったい!!)」ポカーン
-
- 63 : 2013/10/26(土) 20:01:59 :
――――女子寮 ミカサとアニの部屋――――
ミカサ「ただいまぁーっと」シュタタ
アニ「なんだい、その奇怪な動きは?」シロイメ
ミカサ「そんな、差別的な視線を送らないでほしい」シュン
アニ「で、何それは?」ツーン
ミカサ「スルーされた。傷つく」オヨヨ
ミカサ「…というのは、置いておいて。これは、私の故郷に伝わる忍びの業」ドロン
-
- 64 : 2013/10/26(土) 20:02:38 :
アニ「切り替え早いね。で、その『ドロン』っていう擬態(音)語も関係あるの?」
ミカサ「これが、私の専売特許だから。ユークもそうだったけれど『ドロン』に関しては、
何も言えないので、今後は気にしないでもらいたい。これがないと、忍びの業を
使っていることが伝わらないから」ドヤァ
アニ「今回は、第二会話使わないんだね。……ユークはいつ、それを目撃したの?」
ミカサ「ええ、2つ会話があると面白いけど、今はその時じゃない」キリッ
アニ「あ、そう。どうでもいいけど」
-
- 65 : 2013/10/26(土) 20:03:05 :
ミカサ「(言おうか、言わまいか。悩む)」ウーム
ミカサ「(言えば、面白いけど、今後アニにも警戒されるリスクが高まる。ので、今は黙秘)」
ミカサ「ユークには、この前、夜に散歩しているときに遭い、話をしたに過ぎない」
ミカサ「ので、アニは心配しなくてもいい」
アニ「私が、あいつの事で何を心配するんだい?」
ミカサ「“解ってる”くせに」コノコノ!
アニ「いや、“分かんない”んだけど」ツツカナイデ
-
- 66 : 2013/10/26(土) 20:03:44 :
ミカサ「(次はどうやって仕掛けようか)」ツンツン
アニ「そういえば、第二会話使わないんじゃなかったの?」サッソク ツカッテル ケド
ミカサ「やはり、なにかにつけて便利だということ」ノデ コレカラモ ツカウ!
アニ「あっそ。アンタがなに企んでるかなんて、知らないけどね」
ミカサ「そういえば、アニ。下着のサイズが大丈夫か見せてほしい」ピーン
ミカサ「(あわよくば、また触れるかもしれない…ぐへへ)」ニタァ
アニ「(なんか悪い顔してる…面倒事なら、全力で回避しよう)」ウン!
-
- 67 : 2013/10/26(土) 20:04:26 :
アニ「なんだい、藪から棒に?」
ミカサ「別に唐突な話ではない。先ほどもお風呂で話していたばかり。ので、さぁ!」
アニ「なにが『さぁ!』なのか分かんないね」フイ
ミカサ「そんな!アニだって“解ってる”筈」ムムゥ
アニ「いや、だから“分からない”って」プーイ
-
- 68 : 2013/10/26(土) 20:04:53 :
ミカサ「むぅ、今日は手強い」
アニ「…アンタどうせまた何か考えてるんでしょ?」キット ソウ
ミカサ「べ、別に『いやらしい事』なんて考えてないっ」アセアセ
アニ「は?私は『何か』って言ったんだけど」ズイッ
ミカサ「あ、いや、そのぉ……おやすみなさいっ!!」バサッ モゾモゾ
アニ「…逃げたね。まぁ現行犯じゃないからここは見逃そうか」ヤレヤレ
ミカサ「……グーグー」
-
- 69 : 2013/10/26(土) 20:05:05 :
アニ「(寝たふりだってのがバレバレだよ)」
ミカサ「……Zzz」スピーー
アニ「(……早)」
アニ「(私も寝よう…)」ギュ
アニ「(“次は”いつかなぁ...Zzz)」スースー
-
- 70 : 2013/10/26(土) 20:05:45 :
- 今日の分は終了ー!
丁度半分に来ました
-
- 71 : 2013/10/26(土) 20:06:57 :
- 期待!
クリスタおもしろいw
ジャンににんじんあげる夢ww
-
- 72 : 2013/10/26(土) 20:12:33 :
- また明日たのしみー!
-
- 73 : 2013/10/26(土) 20:14:09 :
- >>71
ジャン「また――――か?」アニ「ぐぬぬ」
というシリーズでジャンクリの魅力を知りました
かの作者は、文章力と内容のユーモアさに秀でていると思います。
もし読んだことのない方がいらっしゃったら、ぜひ読んでみることをお勧めします
そのほかにも同じ作者の方が執筆された
クリスタ「……ようこそ、私の隠れ家へ」
という作品も大変面白いですよ!
-
- 74 : 2013/10/27(日) 19:22:25 :
――――翌日――――
クリスタ「皆、昨日は暴走しちゃってごめんね?」ペコリ
ミカサ「いいえ、気にしないで。私も執拗に焚き付けて申し訳なかった」
ユミル「全くだ。うちのクリスタちゃんは、まだ耐性が低いんだから慎重に取り扱えよ!」
アニ「アンタも取り乱してたじゃないか。お互い様だろ?それにクリスタをモノ扱いしない」
クリスタ「アニ、ありがとう。でもやっぱり、暴走に至った私が悪いの」
-
- 75 : 2013/10/27(日) 19:22:45 :
ミーナ「場所が、女子寮内でよかったね。幸いユミルがすぐに追いついて
担いで行ったお陰で、周囲には知られてないみたい」チラチラ
ミカサ「確かに、そのような噂は広まっていないよう」
アニ「アンタこそ、一命を取り留めてよかったね」
クリスタ「なんだ、アニあの時の会話、ちゃんと聞いてたんだ」
アニ「…別に“聞こえてきた”だけだよ」
ミカサ「近くに彼も居たから?」ニヤリ
-
- 76 : 2013/10/27(日) 19:23:33 :
アニ「…知らないけど、余計なことは口にするんじゃないよ」ギロリ
ミカサ「そんなに睨まないでほしい。折角の綺麗な顔が台無し」ニヤニヤ
アニ「くっ!素直に喜べないじゃないか」グヌヌ
ミカサ「ほぉ、アニも綺麗と言われると嬉しがるとは、初耳」ニマニマ
アニ「…もう、アンタには口きかないことにするよ」プイッ
ミカサ「あ、ごめんなさい。だから、ねぇお願い。口を利かないのは止めてほしい」ユサユサ
-
- 77 : 2013/10/27(日) 19:23:53 :
ミーナ「ミカサとアニあんなに仲が良かったんだぁ、いいなぁ」
ユミル「なんだぁ、どっちに嫉妬してるんだ?」
ミーナ「ミカサ…かなぁ?」
クリスタ「最近、特に仲良くなったよね」
ユミル「まぁ、あれを仲がいいと判断するには、あいつらともある程度仲良くないと、分からねぇよな」
ミーナ「…よし!私もアニと絡んでくる!!」ダッ
-
- 78 : 2013/10/27(日) 19:24:12 :
ワタシモ イレテーー!
チョ トビコンデ クルンジャ ナイヨ
ワイワイ キャーキャー
クリスタ「……」ウズウズ
ユミル「…時には我慢だ、クリスタ」ポン
クリスタ「…はっ!いけない、いけない!!…でも楽しそうだなぁ」ポケーー
ユミル「お前には私がいるだろぉ?」ギュウギュウ
クリスタ「ゆみりゅぅ、あっついよぉ」ムギュムギュ
-
- 79 : 2013/10/27(日) 19:24:45 :
オリャオリャ ギュウギュウ
チョット イタイヨォ ムニュゥゥウ
ユーク「あちらは、今日も平和だな」ポケーー
エレン「そうだな、そのおかげで、こっちは静かに飯が食える」モッグモッグ
アルミン「エレン、本当のこととはいえ、少しミカサに失礼だよ?」パクパク
エレン「誰もミカサがとは、言ってないだろ?アルミンの方こそ、ミカサに失礼だぞ?」
-
- 80 : 2013/10/27(日) 19:25:25 :
ユーク「エレンも言うようになったなぁ」ポーー
アルミン「最近、どうしちゃったの?エレンはそんなキャラじゃなかったはずだよ?」
エレン「どうもこうも、これが普段の俺だよ。いつもはミカサの言動が
インパクト強すぎて、それにタジっていただけだよ」モッグモッグ
ユーク「まぁ、それは分かる。振り回されてる身として」
エレン「…うちの家族が、すまねぇな」
ユーク「でも、お陰で毎日が、スリリングで楽しいからいいさ」
-
- 81 : 2013/10/27(日) 19:25:53 :
アルミン「ユークも結構、頑丈になったよね」
ユーク「あぁ、俺自身も力がついているのを感じてる。ミカサのきまぐれに感謝だな」
エレン「本当に嫌なら、断ってくれてもいいんだからな?」
エレン「お前は優しいから、不本意でミカサのきまぐれの相手を
してやってるんじゃないかって思ってたんだ」
ユーク「そんなことないから、気にするな。それに俺もエレンには感謝してることがある」
-
- 82 : 2013/10/27(日) 19:26:12 :
エレン「それはなんだ?」キョトン
ユーク「アニの事だ」
ユーク「アニは人見知りだけど、エレンとの対人格闘訓練では、楽しそうにやってるよ」
エレン「俺がアニと特訓することがお前と何の関係があるんだ?」キョトン
ユーク「アニの技を褒めてくれる人がいれば、アニは喜び、俺は幸せを感じる」
ユーク「俺は、アニを不幸にはしたくないからね」
-
- 83 : 2013/10/27(日) 19:26:32 :
アルミン「しっかりと考えてあげてるんだね、アニの事」
ユーク「当たり前だよ」
エレン「お前は本当に人徳があるな」
ユーク「いや、本質はエレンがミカサの心配をするのと同じだよ」
ユーク「(人徳…か。それが人ならば、その言葉が合うだろうけど…)」
エレン「俺は別にミカサを心配してるわけじゃ…」
エレン「ただ単に、あいつが騒動を起こして、周囲に迷惑をかけるのが嫌なだけで…」
-
- 84 : 2013/10/27(日) 19:27:41 :
ユーク「いや違うぞ、エレン。お前は、本当にミカサを気に遣《や》って、
彼女の事を心配しているんだ」
ユーク「でなければ、最初から関与せず、放っておけばいい」
エレン「……」
ユーク「放任主義な家庭すらあるほどだ。」
ユーク「血のつながりのない家族をちゃんと気に掛けることが
できるのは、エレンがミカサを愛しているからだ」
アルミン「……」
-
- 85 : 2013/10/27(日) 19:28:12 :
ユーク「その愛の根底が家族にあるのか、それとも別なのかは、俺は知らない」
ユーク「けど、エレンとミカサにはちゃんと強い繋がりがある。この事実だけで十分だ」
エレン「…そうか、わかったよ。ありがとな!」
アルミン「僕も友達として、エレンやミカサは勿論、ユークの事も大切にするからね!」
ユーク「ふふ、ありがとう」
エレン「あぁ!俺達はずっと友達だ!!」
ユーク「それじゃあ、今日も訓練へ向かおうか!!」
-
- 86 : 2013/10/27(日) 19:28:34 :
――――夜 倉庫裏――――
ライナー「集合完了。今回も定期報告会だ。早速、行おう」ヒソヒソ
ベルトルト「今回は、何もないよ」
アニ「私も、特にはない」
ユーク「俺も…だが、3年目ともなると、大体の情報は出尽くしているな」
ユーク「残りの1年は、書庫での情報収集と周囲の人間の近辺調査でいいんじゃないか?」
-
- 87 : 2013/10/27(日) 19:29:20 :
ライナー「そうだな、文献調査は必要だな。ただ少し時間がないというのが、弱点だ」
ベルトルト「もう僕たち4人とも上位が定番になっているから、いいんじゃないかな?」
アニ「成績を通算して考えても、外野のダークホースによる大逆転負けもないだろうね。」
ユーク「俺は、まだ3人に1度も勝ててないから、悔しいんだけどな」グヌヌ
ライナー「それは、この前話しただろ?お前が伸びるのは、これからだって」
ユーク「でも、焦りたくもなる」
-
- 88 : 2013/10/27(日) 19:29:59 :
アニ「アンタも拘《こだわ》るね。『4位の壁』に」クス
ライナー「全くだ。俺達がお前を置き去りにすることはないから、安心しろ」
アニ「アンタは、私達のとの成績の差に拘りすぎなんだよ」
ライナー「俺達の目的は、訓練で上位に入ることに帰結するわけじゃないんだぞ?」ハハハ
ベルトルト「ユーク、ここに居る目的、忘れてないよね?」
-
- 89 : 2013/10/27(日) 19:30:22 :
ユーク「当たり前だ。故郷に帰るための手段として、1人も残さない。次は2枚目だ」
ベルトルト「そう。解っているならいいよ。でもユーク、そしてアニ!」
アニ「!!」ドキリ
ユーク「うん?」
ベルトルト「最近の君達は、ミカサとつるんで以来、目立ちすぎている。気を付けて」
ユーク「ミカサからは、誰も逃れられないよ。俺も少しだけ困ってる」
-
- 90 : 2013/10/27(日) 19:30:42 :
ライナー「『少しだけ』とは?」
ユーク「…楽しいんだ。今の生活」
ベルトルト「!!」
ライナー「……」
アニ「(やっぱり、ユークもそう思っていたんだ)」
ベルトルト「ユーク、君は彼女(人間達)に毒されて来てるんだ」
ユーク「そんなことはない。故郷へ帰ることとこの生活を楽しく過ごすことは、別の問題だ」
-
- 91 : 2013/10/27(日) 19:31:00 :
ユーク「俺も今年で15なんだから、この程度の分別はつけて、最後には、けじめをつける」
ベルトルト「僕は、過去の君が居なくなってしまうんじゃないかって、心配なんだ」
アニ「……」
ユーク「それなら、ライナーだって、そうだろ?」チラ
ライナー「うっ……」ドキリ
ベルトルト「…気づいていたの?」
-
- 92 : 2013/10/27(日) 19:31:41 :
ユーク「あぁ、ライナーとはあくまで他人のふりをしてきたけど、
ここに来てからの変化は、おおよそ察知できていた」
ユーク「ライナーも変わってきている。俺と同じように。アニもな」
ライナー「!!」
アニ「!!」
ベルトルト「……君は平気なの?ちゃんと、戦士で居続けられるの?」
ユーク「…人は変わる。時にはその色や形までも」
ライナー「……」
-
- 93 : 2013/10/27(日) 19:32:12 :
ユーク「だが、俺達を支える根底にあるものは不変だ。俺達にはたった1つの信念がある」
ユーク「たとえ、彼らがどんな人間だったからといって、それは貫くべきものだ」
アニ「……」
ユーク「そして真に強い者は、たった1つ以外に全て捨てられる者だ」
ユーク「ライナー、お前の心が今にもバランスを崩して、
倒れてしまうことは、俺もベルトルトだって解っている」
ユーク「だが、それをどう乗り越えられるかは、結局、お前が頑張るしかないんだ」
-
- 94 : 2013/10/27(日) 19:32:46 :
ユーク「選べ、選択の期限は1年を切った」
ユーク「俺はもう、決めているぞ?」
ライナー「……俺は、俺は」プルプル
ベルトルト「ライナー…」チラ
アニ「(…私はまた、戦士になれるんだろうか)」
ユーク「今日は、これで終わりにしよう。いつの間にか時間が経っていたな」
-
- 95 : 2013/10/27(日) 19:33:10 :
ユーク「じゃあ、先に2人が順に戻れよ。俺とアニはその後だ」
ライナー「あぁ、わかった」
ベルトルト「2人も気を付けてね」
スタスタ
スタスタ
-
- 96 : 2013/10/27(日) 19:33:55 :
ユーク「(だが、ベルトルト。俺が一番心配してるのは、お前なんだよ)」ハァ
ユーク「(お前は、他人ばかり気にかけ過ぎだ。そのせいで自分を気に掛ける余裕がない)」
ユーク「(今はまだ、耐えていられるかもしれないけど、このままじゃ…壊れるぞ?)」
ユーク「(寧ろライナーの方が扱いやすい。自分の事を話題に出さないベルトルトの
ようなタイプが説得するのに、骨が折れるんだ)」
ユーク「さっきもそうだった。俺達の心配ばかりで、自分の事を一切、口にしていなかった)」
ユーク「(今度、話す機会を作ろうかな?)」
-
- 97 : 2013/10/27(日) 19:34:21 :
ベルトルト「(ユークには、口論ではまるで歯が立たないな。これが彼の才能なんだろうね)」
ベルトルト「(今の時の様に、彼が仲間で本当に良かったと思う)」
ベルトルト「(ユーク、君は君が思っているよりもずっとすごい人なんだよ?)」
ベルトルト「(…アニはユークといて楽しいんだろうか。楽しいんだろうね)」
ベルトルト「(最近は、アニが笑うところをよく見かけるようになった)」
ベルトルト「(きっかけを作るのはミカサで、彼女には勿論、感謝もしているんだけど)」
-
- 98 : 2013/10/27(日) 19:34:34 :
ベルトルト「(アニ、君にはできれば、僕の傍で笑っていてほしいんだ)」
ベルトルト「(こういう時ほど、いつも傍にいる彼を羨ましく思うことはないな)」
ベルトルト「(…アニ)」
――――――――
-
- 99 : 2013/10/27(日) 19:34:56 :
ユーク「…俺達も戻るか」
アニ「…ねぇ、ちょっと待って」ギュ
ユーク「袖掴んで、どうかしたか?」
アニ「ちょっと、倉庫に入ってほしいの」グイグイ
ユーク「もう帰らないと、怪しまれるぞ?」
アニ「ちょっとだけで、いいからさ」ギュウ
ユーク「…わかったよ」
アニ「うん…」
-
- 100 : 2013/10/27(日) 19:36:15 :
本当は、ここで終えようと思っていたのですが、
昨日と今日で嬉しい事があったので、最後まで行きます!!
それでは、最終パートです
-
- 101 : 2013/10/27(日) 19:36:39 :
――――倉庫内――――
ユーク「更に人目を避けて、どうしたんだ?」
アニ「あのね、実は、アンタに頼みたいことがあって…」モジモジ
ユーク「なんだ?言ってみな?」
アニ「それがね、そのぉ…」
ユーク「口で説明できないなら、ジェスチャーや行動で表せばどうだ?」ストン
-
- 102 : 2013/10/27(日) 19:37:14 :
アニ「!!(ユークが座った!チャンス!!)」スッ
ユーク「ん?」
アニ「……」ゴロン ポスン
ユーク「…あぁ、そういうこと?」
アニ「…う、うん。こういうこと///」モジモジ
ユーク「今日は、何かご希望は?」
-
- 103 : 2013/10/27(日) 19:37:35 :
アニ「とりあえず、撫でてほしい。アンタの手、安心するから///」スリスリ
ユーク「お安い御用さ。(アニ、甘えてる…可愛いなぁ)」ナデナデ
アニ「…ふふ」ニコニコ
ユーク「そんなに、嬉しかった?」クス
アニ「はっ!そ、そんなでもない///」フルフル
ユーク「…もう遅いぞ?顔赤くして」フフ
-
- 104 : 2013/10/27(日) 19:38:24 :
アニ「うぅ、じゃあ、もう開き直るからっ!」スリスリ
ユーク「…寂しいなら、遠慮せずにこうやって甘えて来てくれ。俺は歓迎するから」ナデナデ
アニ「ありがと」スリスリ
ユーク「(家族が寂しがっていて、放っておけるわけないよな)」ナデナデ
ユーク「(こうやっていると、アニが俺を頼ってくれていると分かって、俺も嬉しい。)」
アニ「(家族なんだから、このくらい甘えていても、問題ないよな。このくらい…)」ウン
-
- 105 : 2013/10/27(日) 19:39:13 :
アニ「(ユークの膝の上、手の愛撫。安心する…)」ポワーン
アニ「(折角だから、アレもお願いしてみようかな?)」
アニ「ねぇ、もう1つ、お願い…聞いてくれる?」チラ
ユーク「(どきり)!!…なんだい?」ドキドキ
アニ「…これ…なんだけど」ゴソゴソ スッ
ユーク「…耳かき?お願いってこれ?」
-
- 106 : 2013/10/27(日) 19:39:44 :
アニ「そう、この前のアンタの耳掃除…気持ちよかったんだよ///」カァァ
アニ「そ、それで…今度は…綿棒じゃなくて、耳かきで…してほしくて///」モジモジ
ユーク「…ていうか、さっきからずっと、これを持ってたってこと?」
アニ「あ、そ、それは…」アセアセ
ユーク「どう考えても、会議で必要なかったよな?」ジッ
アニ「う、うん…」
-
- 107 : 2013/10/27(日) 19:40:07 :
ユーク「……」
アニ「やっぱり、駄目だよね…こんな不純な私じゃ…」
アニ「(初めから、この機会を窺《うかが》っていたなんて…)」
ユーク「(アニ、最初から俺を頼ろうとしてくれていたのか?)」
ユーク「わかったよ。じゃあ、貸して」スッ
アニ「え!?」
-
- 108 : 2013/10/27(日) 19:40:36 :
ユーク「希望通りにしてあげるから、はい貸して」スッ
アニ「はいっ」スッ
ユーク「意外なリクエストで驚いたけど、了解した」パシッ シャキン
アニ「…よろしくお願いします」ジッ
ユーク「今回は綿棒じゃないから、痛かったらちゃんと言ってくれよ?」
アニ「うん、わかった」
-
- 109 : 2013/10/27(日) 19:41:12 :
ユーク「それじゃ、始めるよ!」スッ
アニ「……」ギュ
ユーク「なんで、目閉じたの?」キョトン
アニ「え?だって、恥ずかしいでしょ?」ギューー
ユーク「(寧ろ可愛いんですけどね。)でも、じっとしててな?」
アニ「わかった……んん!」ビクッ
-
- 110 : 2013/10/27(日) 19:42:24 :
ユーク「はい、落ち着いてなぁ」ホジホジ
アニ「……んぁっ///」ビクビク
ユーク「アニは、ほんとに耳弱いよね」ホジホジ
アニ「自分で...やる分には…んぁっ!…平気なんだけどねっ…あぁっ///」ビクッ
ユーク「(こんなに敏感に反応されても困るんだけどなぁ)」ホジホジ
ユーク「じゃあ、自分でした方がいいんじゃないか?怪我もしないし」
アニ「たまには、アンタのもいいかなって、思ったんだよ…あぁ!そこっ!////」ビクン
-
- 111 : 2013/10/27(日) 19:43:07 :
ユーク「…ちょっと声、大きいぞ?特に喘ぎ声…」ホジホジ
アニ「だって、抑えられないんだから、しょうがないでしょ?///」ビクビク
ユーク「はいはい、気を付けてくださいな」ホジホジ
アニ「それより、アンタ。ちゃんと見えてるの?」
ユーク「見えてるけど?」
アニ「この倉庫、暗いでしょ?」
ユーク「月明かりも手伝ってくれてるし、ちゃんと見えてるよ?」
-
- 112 : 2013/10/27(日) 19:43:45 :
アニ「私はアンタの顔を認識するので、精一杯なんだけど」
ユーク「でも、俺はちゃんと見えてるぞ?現にこうしてアニに怪我させてないし」ホジホジ
アニ「なんで、そんなにクリアなんだい?」
ユーク「森に住んでたからかな?」
ユーク「夜に散歩もよくしたし、目が強くなっていたんだろうな」ホジホジ
-
- 113 : 2013/10/27(日) 19:44:53 :
アニ「そうなんだ。それで耳の中どう?汚い?」オズオズ
ユーク「心配するほど汚れてないよ?剥がれた古い皮膚がある程度で、今はそれを取ってる」
アニ「そう、よかった」
ユーク「アニは、頻繁に耳掃除するのか?」
アニ「1週間に2,3回程度だよ」
ユーク「痒いのかもしれないけど、自分ですると奥まで執拗に掻いて傷つけるから程々にな」ホジホジ
-
- 114 : 2013/10/27(日) 19:45:58 :
アニ「じゃあ、アンタが気を付けて、私の耳の世話してよ///」チラ
ユーク「別に構わないぞ?」ホジホジ
アニ「え!?」
ユーク「あ、暴れるな!危ないから」ギュ
アニ「ご、ごめん…でも、それ本当かい!?」
ユーク「だから、OKだって」ホジホジ
ユーク「(寧ろ、僥倖《ぎょうこう》だろ、それ)」
-
- 115 : 2013/10/27(日) 19:46:37 :
アニ「じゃ、じゃあ、是非…頼もうかな…///」モジモジ
ユーク「頻度とか場所とか考えてあるの?」ホジホジ
アニ「ここでいいんじゃない?アンタも耳の中が見えてるなら、夜でもいいし」
ユーク「分かったよ。でも頻繁にだと怪しまれるぞ?」
アニ「…気を付ける」
ユーク「ほんとか?」クス
アニ「む!大丈夫だって!!」
-
- 116 : 2013/10/27(日) 19:47:47 :
ユーク「じゃあ、俺からも条件だ」
アニ「何?」
ユーク「アニは、自分で耳掃除するの、禁止な」ニヤ
アニ「な、なんだって!?」ガーン
ユーク「だって、そうしないと、耳の中が荒れちゃうだろ?許さないよ?」ジッ
アニ「うぅ…」
-
- 117 : 2013/10/27(日) 19:48:34 :
ユーク「守れないんだったら、約束は破棄かなぁ」チラ
アニ「あぅぅ、そんなぁ…」ワナワナ
ユーク「(動揺するアニ、可愛いな)」.
ユーク「さぁ、選べ!俺か自分か」サァ!
アニ「…じゃ、じゃあ、ユークにお願いする。自分ではしないって約束するよ」ガックシ
-
- 118 : 2013/10/27(日) 19:49:04 :
ユーク「もっと、喜んだらどうだ?」ニヤニヤ
アニ「素直に喜べないよ、これじゃあ」
ユーク「アニの耳は俺が責任もって世話しますので、ご心配なく」
ユーク「それこそ、アニが自分でする気もなくすくらいにな」ニッ
アニ「ちゃんと、私の要望通りにしてよ?」
-
- 119 : 2013/10/27(日) 19:49:44 :
ユーク「あぁ、いいよ。でもこれで、完全に管理されちゃったな」フフ
アニ「あっ!それだけは、言わないようにしてたのにぃー!!」ポカポカ
ユーク「はは、痛くねぇなぁ」ツンツン
アニ「ちょっと、私で遊ばないでよ!」
ユーク「…それで、ご要望は?」ニコ
アニ「…反対側もお願い」ゴロン ジッ
-
- 120 : 2013/10/27(日) 19:50:58 :
ユーク「承りました、お嬢様」スッ ホジホジ
アニ「べ、別にそんなのはいいからっ///」
ユーク「じゃあ、普段通りで」ホジホジ
アニ「(あぁ、気持ちいいなぁ――――)」
――――――――
-
- 121 : 2013/10/27(日) 19:51:43 :
アニ「Zzz」
ユーク「(案の定、寝ちゃったか)」ヤレヤレ
ユーク「(意外な展開になったな。本当に予想外だ)」
ユーク「(アニもやっぱり、寂しかったんだな)」チラ
アニ「Zzz…むにゃむにゃ」
ユーク「(アニ、家族として君を寂しくなんてさせないからな)」ナデナデ
アニ「うぅーん…Zzz」スリスリ
-
- 122 : 2013/10/27(日) 19:52:53 :
ユーク「(…俺は、知っている気がする。何かの存在に…)」チラ
ミカサ「こんばんは」ノゾキ
ユーク「(そうでしたねぇ、貴方がいましたねぇ。すっかり油断して、忘れてました)」
ユーク「(って、いやいやいや!!やばいんじゃないか、これ!?)」
ユーク「(会話の内容こそぼかしていたけど、実際に疑問を持たれたらやばい会話だ)」
ユーク「(…倉庫裏での会議、聞かれてなかった…よな…?)」タラリ
ミカサ「そんな怖い顔してどうしたの?」シュタッ
-
- 123 : 2013/10/27(日) 19:53:24 :
ユーク「(様子を見ながら、聞き出すしかないな。確証が欲しい!)」
ユーク「…驚いただけだ。そんなところに居たとはな」
ミカサ「ふふふ、貴方もまだまだ修行が足りない」ドロン
ユーク「君はいつ修行を積んだんだい?9歳からはエレンの家だろ?」
ミカサ「ふふふ、秘密」ニコ シーッ
-
- 124 : 2013/10/27(日) 19:53:52 :
ユーク「(まぁ別にこの会話は『繋ぎ』に過ぎない。本題はその先にある!)」クワッ
ユーク「いやぁ、ミカサに聞かれてたとはな。参った参った。(少し間抜けを演じて…)」
ミカサ「今回もまた貴方達の面白い会話が聞けた」ニヤリ
ユーク「(今のじゃあ、よくわからないな。いつからいたのかが問題だ。俺達の後か先か)」
ユーク「(…だが、まだタイミングではない)」
-
- 125 : 2013/10/27(日) 19:54:15 :
ユーク「どんな話が面白いって?(ミカサの方から答えを誘導してみよう)」
ミカサ「アニがあんな風に甘えてくるなんて、おそらく貴方はもう少しで
耐えられなかったのではないだろうか?」ニマニマ
ユーク「まぁ、それは否定しない」キリッ
ユーク「(ミカサもこちらを警戒していて、話題をそちらへ移すことはしないのだろうか?)」
ユーク「(なら、仕方ない。本題を聞くとしようか。どちらにせよ、この答え次第だ)」
-
- 126 : 2013/10/27(日) 19:55:42 :
ユーク「ミカサは、俺達が倉庫に入った時から、天井裏に居たのかい?」
ミカサ「いいえ、私が倉庫の天井裏へ登ったのは、散歩をしている時に
倉庫の中から、女性の声が聞こえてきた」
ミカサ「ので、中で何か如何わしいことをしているのではと思い、戸の隙間から覗いた」
ミカサ「案の定、貴方達は『如何わしいこと』をしていた」ニヤリ
ユーク「それは、聞き捨てならないな。別に咎《とが》められることじゃない」
ユーク「(この返答だけから判断すれば、即答であったし、嘘の可能性は低そうだ)」
-
- 127 : 2013/10/27(日) 19:56:44 :
ユーク「(あくまで勘だけど、今ミカサが言っていたことは本当で、
外での会議は聞かれていないと考えてもいいだろう…よかった)」ホッ
ユーク「(もし、聞いていたとして、更にその会話の内容に疑問を感じることが
あったとしたら、全く動揺を見せていない今の会話の応答は不自然…)」
ユーク「(考え過ぎか…)」
ミカサ「(…咄嗟に嘘をついてしまった)」
ミカサ「(本当は、今日何か起こるんじゃないかという勘に従って、
倉庫の天井裏で待機していた。)」
-
- 128 : 2013/10/27(日) 19:57:38 :
ミカサ「(他に誰が居たかまではよく分からなかったけど、そこにユークが
居たことだけは声で分かった。いつも一緒に居るから)」
ミカサ「(でも、これは、私の中だけに留めておこう。ユークにも私の知らない
プライベートがある。そこだけは人として尊重しなければならないと思う)」
ミカサ「それでは、この事を他言しない代わりにお願いがある」ズイッ
ユーク「な、なんだい?(あれ、なんかデジャヴが…)」ドキリ
ミカサ「私も耳掃除してほしい///」モジモジ
-
- 129 : 2013/10/27(日) 19:58:12 :
ユーク「(前回、断ってその上おちょくったら、酷い目に遭ったからな。今回は素直に…)」
(『――番外編―― 第7話』参照)
ユーク「わかったよ。さぁ、おいで…と言いたいところだけど、アニが寝ていて動けないな」
ミカサ「ならば、少しの間、アニを失礼して…」
ユーク「…あっという間に、且つ静かにアニを移動させたな」
ユーク「では、改めて、どうぞ」ポンポン
ミカサ「うん、では、失礼する」ゴロン
-
- 130 : 2013/10/27(日) 19:58:36 :
ユーク「アニの使ったやつだけど、構わないかい?」スッ
ミカサ「ええ、アニのであれば、私はあまり気にしない」
ミカサ「ので、思う存分どうぞ」
ユーク「(変な言い方だなぁ)」ホジホジ
ミカサ「…!!やぁんっ///」ビクン
ユーク「……」
ミカサ「……」
-
- 131 : 2013/10/27(日) 20:00:08 :
ユーク「…ミカサも耳弱かったのか?」
ミカサ「…い、いえ、そんなはずないのだけれど」ワナワナ
ユーク「……」ホジリ
ミカサ「ひゃぁっ!!///」ビクビク
ユーク「……」
ユーク「……今夜は、覚悟しろよ?」ニヤリ
ミカサ「え!?や、やっぱり、やめて…きゃぁぁあーー!///」
――――――――
-
- 132 : 2013/10/27(日) 20:00:41 :
ユーク「ふぅ、良い戦いだった」コキコキ
ミカサ「…はぁ…はぁ///」ビクンビクン
ユーク「耳掃除しただけだろう?それに君から頼んできて、何て情けない恰好してるんだ」
ミカサ「こ、これは…貴方の技術がすごいだけ…///」ハァハア
ユーク「俺は、普通にやってるだけなんだけど…」
-
- 133 : 2013/10/27(日) 20:00:57 :
ミカサ「ユーク、この技はアニと私以外にしてはいけない!危険過ぎる!!///」クワッ
ユーク「はいはい、技のつもりないし。(そんな顔赤くして迫真に迫られてもなぁ)」
ミカサ「絶対にダメ!ダメだから!!」メッ!
ユーク「念を押しすぎだ。大丈夫、分かったから」ヤレヤレ
ミカサ「それでは、私は失礼する///」フラフラ
-
- 134 : 2013/10/27(日) 20:01:17 :
ユーク「そんな覚束ない足取りで大丈夫か?」
ミカサ「私の心配は要らない。それよりアニをちゃんと送り届けて」
ミカサ「今の私には、アニを運ぶ余裕すらない。ので、お願い」ヨチヨチ
ユーク「(遂によちよち歩きになったか、こうして見ると恐ろしいな、俺の技)」ホー
ユーク「わかったよ、気を付けて帰れよ?」フリフリ
ミカサ「ええ、おやすみなさい」フラフラ ヨチヨチ
-
- 135 : 2013/10/27(日) 20:01:54 :
ユーク「それじゃ、アニを起こそうかな」
アニ「Zzz」スースー クシュン
ユーク「あっ、風邪引いたのか?」
アニ「Zzz…うぅ」ブルブル
ユーク「何か毛布的なものないかな」キョロキョロ
ユーク「俺の上着を掛けておこう」パサッ
アニ「Zzz」スースー
-
- 136 : 2013/10/27(日) 20:02:27 :
ユーク「少しは温かくなったのか、落ち着いたな」ホッ
ユーク「起きそうにないから、また膝の上に載せておこうか」ヨイショット
アニ「Zzz…うぅーん」スリスリ
ユーク「このすりすりは最早、アニの癖だな。脊椎反射レベルの反応だ」クス
アニ「Zzz…むにゃむにゃ」スピーー
ユーク「よくおやすみ、アニ……Zzz――――」
-
- 137 : 2013/10/27(日) 20:03:10 :
――――翌朝――――
ユーク「…ん」パチリ
アニ「おはよう」
ユーク「アニ…なんで俺、転がってるんだ?」
アニ「アンタ、一晩中、私を膝枕してくれてたんでしょ?上着も掛けてくれて、ありがと」
ユーク「そのお礼が、アニの膝枕って事?」
-
- 138 : 2013/10/27(日) 20:03:58 :
アニ「アンタに風邪ひかれても困るし、まぁその通り、お礼だよ」ニコ
ユーク「(たまに見せてくれるその笑顔が、俺は一番好きだよ)」
ユーク「ありがとう。でも、もう起きるよ」ムクリ
アニ「…折角なんだから、もうちょっとゆっくりしてなよ。まだ朝早い時間だし」グイッ
ユーク「…じゃあ、そうするよ」ポスン ゴロン
-
- 139 : 2013/10/27(日) 20:04:47 :
アニ「……」
ユーク「……」ウトウト
アニ「昨日は、ありがとね。突然のお願い聞いてもらって」
ユーク「俺も好きでしてたから、お互い様だよ」
アニ「それに、またしてくれるって約束もしてくれたよね?」
ユーク「あぁ、その代わり、アニは自分ではしないこと。いいね?」
-
- 140 : 2013/10/27(日) 20:05:52 :
アニ「それくらい、安い代償だよ。寧ろ次が楽しみで仕方なくなる」クス ニコ
ユーク「そう言ってもらえると、俺も嬉しいよ」ニッ
アニ「上着、返しといたから」
ユーク「…そういえば、身体に掛かってたな。気付かなかった」
アニ「なんでだい?」クス
ユーク「もっと温かいものを頭が感じてるからな」スリスリ
-
- 141 : 2013/10/27(日) 20:06:29 :
アニ「ふふ、なんだいそりゃ?」クスクス
ユーク「まぁ、そう言うな。俺も少し、恰好つけたかっただけだから」ニコ
アニ「たまには、私もこうやって膝枕くらいならしてあげるよ」
ユーク「それは、ありがたいな。幸せだ」ウットリ
アニ「ふふ、調子いいんだから」クスリ
-
- 142 : 2013/10/27(日) 20:07:02 :
ユーク「…そろそろ戻ろうか」ムクリ
アニ「そうだね。それじゃ先に行って」
ユーク「あぁ、ありがとうな、アニ!」フリフリ
ガラッ
スタスタスタ
-
- 143 : 2013/10/27(日) 20:07:31 :
アニ「それじゃ、私も戻ろうかな…ふふ」ニコリ
――――――――
スタスタスタ
ユーク「昨日からいろいろあったな」
ユーク「定期報告会の後にアニに耳掃除を頼まれて、それをミカサに見られていて」ハラハラ
-
- 144 : 2013/10/27(日) 20:08:34 :
ユーク「ちょっと俺達の正体の事で怪しい雲行きだったが、杞憂に終わって」フゥヤレヤレ
ユーク「朝起きたら、逆にアニに膝枕されてて…幸せな気持ちだったな…」ウットリ
ユーク「…ベルトルトの言ったように、人に毒されてきてると言われても、否定はできない」
ユーク「事実、俺はこの日常が気に入っている。少々大変だけど、それに目をつぶれば…」
ユーク「…こんな幸せな毎日がいつまでも続くなら、この先、辛い思いもしなくて済むんだけどなぁ」ハァ
-
- 145 : 2013/10/27(日) 20:09:51 :
ユーク「…いや、辛い事があるから幸せを感じるし、辛さもまた感じられるんだよな」
ユーク「初めから幸せな人間は、最後までその幸せを実感できない世界一の不幸者だ」
ユーク「でも、辛さから逃れることは、許されない。俺達はもう、後戻りはできないから…」
ユーク「でもごめん、ベルトルト。俺あの時、最後に1つだけ嘘をついたんだ」
ユーク「俺は、まだ選べていないよ。俺はきっと――――」
進撃の巨人Another ――番外編―― 第8話
『まだ見えぬ、信念《みち》の未来《さき》』
La Fin.
-
- 146 : 2013/10/27(日) 20:10:36 :
- 【投稿完了 / シリーズ名 / 話数 / タイトル / URL】
【13/10/24 進撃の巨人Another ――番外編―― 第7話】
http://www.ssnote.net/archives/1374
【13/10/14 進撃の巨人Another ――番外編―― 第6話】
http://www.ssnote.net/archives/1078
【13/10/14 進撃の巨人Another ――番外編―― 第5話】
http://www.ssnote.net/archives/1040
【13/10/13 進撃の巨人Another ――番外編―― 第4話】
http://www.ssnote.net/archives/941
【13/10/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第3話】
http://www.ssnote.net/archives/923
【13/10/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第2話】
http://www.ssnote.net/archives/878
【13/10/11 進撃の巨人Another ――番外編―― 第1話】
http://www.ssnote.net/archives/845
-
- 147 : 2013/10/27(日) 20:10:48 :
【13/10/10 進撃の巨人Another 第8話 『本物』】
http://www.ssnote.net/archives/805
【13/10/10 進撃の巨人Another 第7話 『捨てる』】
http://www.ssnote.net/archives/800
【13/10/10 進撃の巨人Another 第6話 『側』】
http://www.ssnote.net/archives/796
【13/10/10 進撃の巨人Another 第5話 『指令』】
http://www.ssnote.net/archives/795
【13/10/10 進撃の巨人Another 第4話 『再び』】
http://www.ssnote.net/archives/793
【13/10/10 進撃の巨人Another 第3話 『解散式の夜』】
http://www.ssnote.net/archives/792
【13/10/10 進撃の巨人Another 第2話 『見たもの、見るもの』】
http://www.ssnote.net/archives/791
【13/10/10 進撃の巨人Another 第1話 『4人目』】
http://www.ssnote.net/archives/790
【13/10/12 進撃の巨人Another シリーズ ――雑談所――】
http://www.ssnote.net/archives/924
【13/10/14 進撃の巨人Another シリーズ ――思い出(過去コメント)保管所――】
http://www.ssnote.net/archives/1038
-
- 148 : 2013/10/27(日) 20:14:54 :
第8話完結です
話の流れに途中困りましたが、何とか立て直して、締めにつなげられたと感じています
次回からは、Another本編を再開します
物語は、――憲兵団配属編――
ユークの人生に影響を与えるであろう、新たな同期が登場します
ユークが憲兵団という世界を見て、何を感じ、どのような行動へ移すのか...
-
- 149 : 2013/10/27(日) 20:57:01 :
- 良かったです。
ユーク、最後どうなるんだろ…
本編期待!
-
- 150 : 2013/10/27(日) 21:20:30 :
- ユークってどういう顔してるの?顔の特徴とかある?
-
- 151 : 2013/10/27(日) 21:27:46 :
- 今回も良かったです(≧∇≦*)
ユークの耳掃除、すごすぎる…
いよいよ本編ですか!!
楽しみです(*'▽'*)
-
- 152 : 2013/10/28(月) 09:53:37 :
- >>149
アロマさん、今回もコメントありがとう!
ユークの最期はやはり、物語の最期まで分からないように、
(できるだけ)うまい具合に仄めかしながら、書きます
-
- 153 : 2013/10/28(月) 09:59:44 :
- >>150
カリーさんは、確か初コメントかな?
ユークの顔の特徴は、特に物語中で述べるつもりはありません
特別イケメンでもなく、かといって下の方でもない。
まぁ、中の上くらいの目もちゃんと大きさのある青年
だと思ってください。
身体的なスペックは、卒業時点で
髪長め、前髪で左目が少し隠れている
身長180cm
体重65kg
座高94cm
なので足ちょっと長めです
誰を参考にしたなんて、言えませんが...
-
- 154 : 2013/10/28(月) 10:01:50 :
- >>151
ベル好きの弓使いさんもありがとう!
ずっと番外編ばっかりで、本編書いたの2週間ぶりくらいだったから、
文章の感覚が少し鈍ってて、『あれ、これ番外編に似てね?』
という印象を受けるかもしれません
-
- 155 : 2020/10/06(火) 13:48:51 :
- 高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
http://www.ssnote.net/archives/80410
恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
http://www.ssnote.net/archives/86931
害悪ユーザーカグラ
http://www.ssnote.net/archives/78041
害悪ユーザースルメ わたあめ
http://www.ssnote.net/archives/78042
害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
http://www.ssnote.net/archives/80906
害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
http://www.ssnote.net/archives/81672
害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
http://www.ssnote.net/archives/81774
害悪ユーザー筋力
http://www.ssnote.net/archives/84057
害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
http://www.ssnote.net/archives/85091
害悪ユーザー空山
http://www.ssnote.net/archives/81038
【キャロル様教団】
http://www.ssnote.net/archives/86972
何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
http://www.ssnote.net/archives/86986
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