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  1. 1 : : 2024/01/17(水) 21:35:26
    姉「私って一言で言うとなんだと思う?」
     
    弟「年齢=彼氏いない暦の可哀相な女」


     日曜日の昼下がり、姉が急にそんなことを言いだしたので、僕は本当のことを答えてやった。

    姉「喧嘩売ってるなら買うわよ?」

    弟「だってじじtって危なっ!!」

     姉は、手に持っていたスマホを僕に向かって思いっきり投げてきた。
     この速さならメジャーデビューできるのではないだろうか。
  2. 2 : : 2024/01/17(水) 21:42:47
    姉「アンタ、そんなんだからモてないのよ」

    弟「は?お前と違って彼女いたし」

    姉「どのくらいで別れた?」

    弟「……………4日……」

    姉「ブッッッッwww4日ってッッッwww何が、お前と違って彼女いたし、よ。4日って付き合ってないのと同じじゃんwww」

    弟「告白一回もしたことないチキン野郎には言われたくない」
  3. 3 : : 2024/01/17(水) 21:48:07
     いちいち気に障る姉だ。そんなんだから、未だに交際経験ゼロなんだよ。

    姉「って思ってんでしょ」

    弟「脳内ぐらい何考えてもいいだろ」

    姉「人が悲しむようなことは、考えてはイケないと思いまーす」

    弟「僕のお姉ちゃんは、鋼メンタルのメスゴリラだからダイジョーブだと思いまーす」

    姉「殺す」


  4. 4 : : 2024/01/17(水) 21:55:55
    次はハサミが飛んできた。この豪速球には大谷翔平も、驚きが隠せないだろう。

    姉「ほんと、経験回数ゼロの童貞は、可愛い女の子に気が使えないわよねぇ」

    弟「可愛い女の子の後ろに(自称)つけ忘れてますよ、可愛い女の子(自称)さん(笑)」

    姉「今なら、お前の身体腕の力だけで真っ二つできる自信がある」

    弟「やっぱメスゴリラじゃん(笑)」

    姉「よし、こっち来い、お前のその生意気な口を今すぐ切り刻んでやる」
  5. 5 : : 2024/01/17(水) 22:10:30
    弟「ゴメン、ゴメンってッ!だからそのハサミしまって!」

    姉「ったく」

     この女はポケットにいくつのハサミをしまい込んでいるのだろう。

    弟「っていうか、自分も経験人数ゼロ人の処女のくせに、人に童貞とか言うなよ」

    姉「は?あるし?大根ぐらいのち○こ持ったやつとヤったことあるし?」

    弟「おのれは、バケモンとでも付き合っているのか」

     姉は、たまに虚言をはくことがある。それもバレバレな。
     今回の、ち○こ大根ザイズの他にも、「彼氏100人」と、はたから見れば、修羅場不可避の嘘や、
    「弟に人権は、ないのよ」と、日本国憲法に違反しそうな嘘などをつく。

    姉「そういうアンタは経験人数ゼロ人でしょうけど」

    弟「アンタ"は"?アンタ"も"だろーが」
  6. 6 : : 2024/01/17(水) 22:21:48
    姉「は?私は経験してるから」

    弟「大根ち○こ君はこんな女はに、童貞を奪われたのか。南無阿弥陀仏、南無阿弥「フンッ」グハッ」

    こいつついに手を出しやがった。

    弟「ひどいッ親父にもぶたれたことないのにッッ」

    姉「そのまま、息の根止めるから大丈夫よ」

    弟「あなたにとって弟とは?」

    姉「サンドバッグ」

    弟「人権は?」

    姉「そんなもん、生まれたときに子宮に置いて来たでしょ」
  7. 7 : : 2024/01/17(水) 22:53:27
    弟「許してッッ許してッッ」

    姉「仕方ない。可哀相な童貞は、生かしておいてやるか」

     こいつ、自分は経験したことないくせに、人にはボロクソ言いやがって。

    弟「………るし……」

    姉「は?なんて?」

    弟「僕だって経験したことあるしツツ」

    姉「……ほぅ……」

     姉が怪しく笑ったのを見て僕は嵌められたことを悟った。彼女は、強がる僕を引きずり出すためにあえて、自分のことを棚に上げて僕を煽ったのだ。

     そうでなければ自分のことなんて
    棚に上げない…………はずである。

     でも、今さら惨めったらしく「いやっ、ほんとは嘘で」なんて言うわけにはいかない。

     ここはうまくごまかして…………

    姉「あ、今の音声、録音したから」

      ………終わった…………

    姉「今の内に嘘だったってバラしてくれたら、この音声消してあげるわよ」

    姉がニヤニヤしながらそんなことを言ってきた。

     自分のプライドを取るか、このまま意地を張り続けるか……

    答えは当然、

    弟「嘘です、すいませんした」

     プライドなんて捨てるためにあるんだ。持っていても仕方がない。


  8. 8 : : 2024/01/18(木) 23:09:15
    弟「世界から争いが消えない理由がわかった気がした」

    姉「その勢いで一万円ぐらい募金したら?」

    弟「神社の賽銭入れるのもためらったやつに、募金しろなんて言われたくない」

    姉「私は神を信じないタイプの人間なので」

    弟「恋愛おみくじ、なに吉だったの?」

    姉「…………末吉…………」

    弟「神様ってほんとにいるんだね」

    姉「偶然でしょ、ぐ・う・ぜ・ん」

    弟「4年連続で末吉出るのは偶然じゃないでしょ」

    姉「そういうアンタは、なに吉だったのよ」

    弟「6年連続DA☆I☆KI☆CHI」

    姉「ふ〜ん。別におみくじで何か変わるわけでもないけどね」

    でも、僕は知っている。恋愛おみくじを引いたときの姉のマジな顔を。

    弟「運のない犬程よく吠える」

    姉「ウッッッザ」

    弟「あ、運のないメスゴリラかw」

    姉「急募、弟をバレずに殺す方法」
  9. 9 : : 2024/01/18(木) 23:47:01
    弟「自分の性格直したら、弟君も優しくなると思うなぁ〜」

    姉「いや違う。私が優しくなっても、どうせ調子乗って、メスゴリラだの、貧乳クソビッチだの煽ってくる」

     あら、意外と僕のこと分かってるじゃない。

    弟「さすが、僕の姉だ」

    姉「性格悪いっていう自覚あるんだったら、直しなさいよ」

    弟「そしたらお前が調子にのるだろ」

    姉「性格のいい私がそんなことをすると思う?」

    弟「HAHAHAHAHA、冗談は顔とその小さなお胸だけにしとき「フンッ」ガハッ」

     姉の右フックをもろに食らった。この威力ならワンチャン、日本一も狙えるのではないだろうか

    弟「僕でなきゃ死んでいたぞ」

    姉「チッ、生きてやがったか。なら、もう一発……」

    弟「やめて!!弟のライフはもうゼロよッ!!」

    姉「まだ自然数じゃない。そのまま、負の数までライフ削ってあげるわよ」

    弟「いや、ゼロは自然数じゃな「フンッ」ゲホッ」

     足使うのは反則だろ。無駄にでかいんだから。

    姉「失礼なこと考えてそうだからもう一発」

    弟「ギブギブギブギブギブギブギブ」

    姉「ゴメン、聞こえない☆」

    弟「死ねぇぇぇぇッッッ」

    姉「愛のスーパーパーンチ」

     愛とは?
     そんな疑問を最後に僕の意識は途絶えた。
  10. 10 : : 2024/01/19(金) 23:24:34
    数時間後………

    弟「知らない天井だ」

     どうやら僕は姉(別名:メスゴリラ)に気絶させられ、寝ていたらしい。部屋の時計を見ると午後4時。

    どうやら、あれから2時間経過しているようだった

    姉「あ、やっと起きた」

    弟「まず初めに謝罪だろ」

    姉「何も悪いことしてないのに謝罪したって意味ないじゃない」

    弟「自分の姉弟を気絶させるという重罪を犯しといて、何が『悪いことしてない』だよ」

    姉「そんなの、罪にならないどころか、起訴もされないでしょ」

    弟「死刑判決食らってもおかしくないと思う」

    姉「自分を人間国宝か何かと勘違いしてらっしゃる?」

    弟「人間国宝ですが何か?」

    姉「アンタが人間国宝なら、世界中の人が人間国宝か、それ以上になるわよ」

    弟「弟のこと過小評価し過ぎじゃない?」

    姉「妥当な評価だと思うわよ」

    姉「チッ」

    姉「才能のない低学歴は、すぐ自分のことを持ち上げたがる」

    弟「お前、僕と同じ学校通ってただろ」

    姉「今は高校の選抜コースですが?」

    弟「その高校の先生、頭ダイジョーブかな?」

    姉「妥当な評価だと思うわよ」
  11. 11 : : 2024/01/19(金) 23:41:51
    弟「頭"だけ"は良いからって調子に乗りやがって」

    姉「頭"だけ"ってどういうことよ。他のところも良いわよ」

    弟「例えば?」

    姉「性格」

    弟「良くないだろ」

    姉「スタイル」

    弟「鏡見たことある?」

    姉「胸の大きs「断崖絶壁だろ」………まだ言い終わってないんだけど」

    弟「僕のお姉ちゃんは胸の大きさが断崖絶壁で、性格も悪くて、スタイルも人並みグライだし、胸の大きさが断崖絶壁だと思うな」

    姉「胸のこと2回言う必要あった?」

    弟「自己満足の波に溺れている姉を助けるのも弟の役目だと思うな」

    姉「反省してないようだし、もう一回気絶しよっか」

    弟「すいませんした」

    姉「すいませんで済むなら警察はいらないのよ」

    弟「いや、僕って今中3でしょ?入試に影響がでたらどうするの?」

    姉「入試に受かるような頭脳持ってないから、殴るも殴らないも変わらないでしょ」

    弟「………」

    姉「………」

    弟「………1万円あげr「許す」……即答」
  12. 12 : : 2024/01/23(火) 22:43:23
    弟「その一万円何に使うの?」

    姉「何にって、アレするために使うのよ」
     
     姉は、中指と薬指をクイっクイっとさせながら、僕に見せてきた。
     あぁ、もうちょっとマシな使い方ができないのだろうか。例えば、貯金とか……

    姉「何よ、その可哀相な生き物を見る目は」

    弟「可哀相な生き物を見てるんだよ」

    姉「じゃあ、アンタは可哀相な生き物の弟ってことになるわよ?」

    弟「いや、僕は変異体だから」

    姉「変態?」

    弟「それはお前だろ」

    姉「あ〜手ぇ出そう。渾身の左ストレート出そう」

    弟「これ以上やったら、僕死んじゃいますけど」

    姉「いてもいなくても変わらない存在は不要でしょ」

    弟「僕の存在意義とは?」

    姉「逆にアナタの存在意義とは?」

    弟「………やべぇ、思い浮かばねえ」

    姉「アンタこそ可哀相な生き物じゃない」
  13. 13 : : 2024/01/23(火) 23:07:57
    弟「やべぇマジで何も思い浮かばねぇ。今から、存在意義を見つける旅に出かけようか」

    姉「ワンピース見つけるよりも、難易度高いと思うわよ」

    弟「もしかしてワンピースって僕の存在意義?」

    姉「大喜利、こんなワンピースの終わり方は嫌だ」

    弟「ハイ、姉さん」

    姉「ワンピースが自分弟の存在意義だった」

    弟「山田くん、10枚追加して」

    姉「んなわけあるかぁッッッ!!」

     十分立派だろ。何なら僕のパンツをワンピースにしてもいいんだぞ。

    姉「諦めなさい。アンタの存在意義探すのよりも、冷蔵庫下に逃げ込んだゴキ○リを探すほうが、合理的よ」

    弟「僕の存在意義はゴ○ブリ以下?!」

    姉「逆に○キブリ以上だと思っていたんなら、ゴキブ○の前で土下座しなさい」

     僕がゴ○ブリの前で土下座している様子を思い浮かべる。うん、非常にシュール

    弟「あ、そういえば、昨日、姉ちゃんの部屋に入っていく黒い物体を見かけたよ」

    姉「……………へ?」

     姉の顔がみるみる内に、青くなっていく。

    姉「………は?え……はぁ?……ちょ…え?いや、落ち着いて落ち着いて……え?…………え?」

     いつも以上にテンパってる姉。祖父母の家の風呂にいたナメクジを見たときもこんな感じだった。
     
    姉「う、嘘よね???もう、イケない子だなぁ、お姉ちゃん激怒プンプン丸だぞ?」

     わらにもすがる、いや、蜘蛛の糸にもすがる思いでこちらを見る、急にキャラ変したキモい姉。

    ………だが……

    弟「……………残念ですが………」

    姉「」

     姉の顔が青を通り越して白くなってゆく。ゾンビの大群に紛れててもおかしくないような見た目になった。

    姉「ねぇ」

    弟「何?」

    姉「お姉ちゃんと一緒に寝「却下」………」
  14. 14 : : 2024/01/24(水) 20:17:37
      時は経って夜9時頃の話

     明日は、月曜日で学校もあるため早めに寝ようと自室に入った僕は、部屋の中央で正座をしている姉を見た。

    弟「勝手に部屋に入んないでくれない?あと、自分の部屋に戻って」

    姉「ヤダ」

     まぁ、たしかに姉の気持ちも分からんでもない。

     姉の部屋には今、ゴ○ブリ様が滞在なさっている

     下手したら、初めての添い寝は、大好きな彼氏(できないだろうけど)ではなく、ゴキ○リになってしまうのだ。

     そんなのまっぴらゴメンである。

     ただ、このまま、自分の部屋に姉がいられるのも困る。

     なので、残念だが初めての添い寝は、ゴキブリと果たしてほしいと僕は思う。

    弟「自分の部屋に帰りたくない気持ちもわかるけどさ、この部屋じゃ狭いのよ。だから、戻ってくんない?」

    姉「こんなに性格のいい巨乳美人を見捨てるっていうの?!」

     いつからコイツは、反対言葉で話すようになったんだ?

     巨乳も美人も性格の良さもお前は持っていないだろうが

    弟「じゃあ、ソファで寝ろよ」

    姉「背中痛くなるからイヤだ」

     非常に面倒くさい。いっそのこと、「ゴ○ブリが入っていったのは嘘でした〜」と言って自室に戻らせようか。

     いや、そんな事をしたら、姉の音速を軽く超えるパンチが、僕の顔面に降り注ぐことになる。

     ヤメておこう

    弟「じゃあ逆に、どこで寝るの?」

    姉「アンタのベット」

    弟「僕は?」

    姉「床」

    弟「それ、僕のベットなんだけど」

    姉「じゃあ、一緒に寝てやってもいいわよ?」

     ただでさえ横幅の広いお前と寝たら、次の日にはベットから落ちてるわ

    姉「ほら、いつも厳しいお姉ちゃんが、優しくしてくれてるのよ?」

    弟「お前のツンデレに価値も需要もねぇんだわ」

    姉「じゃあ大人しく床に寝てなさい」

     ……………ゴ○ブリが入っていったのを嘘だったことにするのも、案外アリかもしれない……………
  15. 15 : : 2024/01/25(木) 22:30:26
    姉「アンタが開けなさいよ」

    弟「自分の部屋だろ。お前があけろよ」

     僕たちは今、ゴキブリ様が宿泊なすってる姉の部屋の前にいる。

    弟「俺は殺虫剤取ってくるから先に中の様子見といてよ」

    姉「アンタそんなこと言って逃げるつもりじゃないでしょうね?」

    弟「ボク、ソンナコトシナイーヨ」

    姉「私が取ってくるからアンタはそこで待ってなさい」

     僕に対する信頼度がゼロ以下な気がするんだが

    姉「ほら、取ってきたわよ」

    弟「じゃあ、僕がドアを開けるからその瞬間部屋に入って殺虫剤を撒きまくって」

    姉「了解」

    弟「じゃあ開けるよ」

    僕は、ドアを勢い良く開ける
     
    アレ?でも、その殺虫剤って………

    姉「今!!!」 

     姉が殺虫剤のトリガーを押した。

     でも出てきたのは、殺虫剤の中に残っていた空気だけ。

     やはり、中身がなくなっていたようだ。

    弟「仕方ない」

    姉「ちょ……」

     僕は、姉のせなかを押して無理やり部屋の中に入れた。

     そして、ドアを締め、向かい側にあったタンスをドアの前に置いた。

     ちなみに、部屋のドアは外開きである。

     これによって、姉はゴキブリがいる自分の部屋に完全に閉じ込められた。

     ドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッ

     ドアを、叩いている音が部屋の中から聞こえてくる。

     だが、そんなことは無視してぼくは、自分の部屋のベットに潜った。

     数分後、姉の悲鳴が隣の部屋から聞こえてきた。
  16. 16 : : 2024/01/27(土) 21:36:37
    姉「何処…………何処にいるの…………」

     家の中ではいま、ハサミを持った化物――――――姉が徘徊している。

     何故彼女がこのような事になったのか、遡ること数時間前……………




    チュン、チュン

     鳥のさえずりで僕は目を覚ました。時計は、午前6時を指している。

    弟「これが、俗に言う『朝チュン』か…」

     そんなことはを言いながらベットから出た僕は昨日のことを思い出す。

     たしか姉の初めての添い寝相手が、ゴキブリになったんだっけ……………

     非常に可哀相なことである。きっと彼女も、今後できぬであろう彼氏との初めての添い寝を楽しみにしていたであろうに。

     それをゴキブリに奪われるなんて…………

    弟「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏………」

     そういえば、あの後どうなったのだろう。

     ふと気になった僕は、姉の部屋へ行った。

     外開きの部屋のドアの前には、タンスが置いてあり、姉は、部屋から出れなくなっている。

     僕はタンスをどかして部屋のドアを開けた。

     そこにいたのは、部屋の中央でうずくまる姉。

    姉「……………」

    弟「……………ダイジョーブ?」

     恐る恐る話しかけると次の瞬間、

      ヒュンッ

    弟「!!」

     姉が、ハサミを投げ、それが、僕の頬をかすった。

    姉「コロス……コロス………コロス………」

     姉が、「コロス」としか言わないゴーレムになった瞬間だった。
  17. 17 : : 2024/01/27(土) 21:37:39
    四行目
    そんなことは☓

    そんな言葉○
  18. 18 : : 2024/01/29(月) 23:07:36
    ―――――――――そして現在に戻る

     僕は今自室のタンスに隠れている。

     外からは、姉の「コロス……コロス……」という声が聞こえてくる。

     今日、学校行かないといけないんだけどな………

     数分後、姉の声が遠ざかっていき、完全に、聞こえなくなった。

     僕は、そっとタンスから出た。

    弟(死ぬかと思った)

     とにかく、今の最優先事項は、家からの脱出だ。

     とりあえずまず初めに一階に―――――――

    黒い物体「カサカサカサカサ」

    弟「」

    弟「ウワアアアアァァァッッッ!!!」

     脱出難易度が『ハード』から『ナイトメア』に変わった瞬間だった。
  19. 19 : : 2024/01/29(月) 23:08:57
    閲覧人数100人突破!!
       ありがとうございます
  20. 20 : : 2024/01/31(水) 22:08:37
     どうもごきげんよう、弟です

     僕は今「コロスコロスコロス」……………言わなくても分かると思いますが、姉に追われています。

     かれこれ20分も走り続けています。

     家が無駄に広いおかげで逃げられていますが、体力の限界が近いです。

     せめて遺書を残しとくべき『ドテッ』…あっ

     姉が……………転んだ

     どうやらゴーレム化したせいで、姉のただでさえ低い知能指数が更に低くなっているようだ。

    弟「……………ダサ……」

    姉「コロス!!!」

    弟「人語理解してるんだったら、コロス以外の言葉も喋れよ」

    姉「オマエノ男性器ノサイズ「やめろやろ」…………………6.5センチ」

     こいつ言いやがった。あと、6,8センチな!!あれから、0.3ミリ伸びてるから!!

     あ、皆は、人のチ○コのサイズをバカにしないようにね?お兄さんとの約束だよ☆

    姉「コロス………コロス………コロス」

     ヤベッ起きたあがった。逃げよ。
  21. 21 : : 2024/02/21(水) 23:04:45
    しくじった!しくじった!

     本当は、コソコソ逃げるはずが、あの黒い物体(人はそれをGと呼ぶ)のせいで――――――

    姉「コロスコロスコロスコロ(以下同文」

    ―――――――――姉に見つかった。
       
     家が無駄に広いおかげで、今は逃げれているが、いずれ体力がなくなって捕まる。

     一体、どうすれば………

     ゴテッ

    弟「ン?」

    姉「……………」

     姉が……………転んでいる………

    弟「ダッサ」

    姉「ッ!!!コロスコロスコロスコロス」

    弟「コロスしか言えないのかよ」

     コロスしか言わない姉と話していると、外国人と話しているような錯覚に陥る。

     そういえば、ドコがとは言わんが、とにかくデカかった外国人女性に、道案内をしたことがあったな………………

     うちの姉に比べて、ボンでキュッでボン……いや、ボボボンぐらいはあった気がする。

    弟「それに比べて……………」

     僕は姉を見る。

    姉「コロスコロスコロスコロスコロス」

    弟「コロス以外の言葉も喋れよ」

     僕は、キュッでキュッでキュッな姉に言ってみる。すると………

    姉「オマエノGoogleノ検索履歴、『ピーーーーー』トカ、『ピー「やめろぉぉぉッッッ!!!!!!」

     姉がとんでもない爆弾発言をかました。

    姉「あと、最近告白して振られた」

    弟「言うな言うなッッッ………て、今、一瞬、素に戻ったよな?!」

    姉「大分前から戻ってたわよ」

    弟「じゃあ、今までのは?」

    姉「演技」

    弟「普段と変わんねぇだろ」

    姉「コロス!」

    弟「ほら」

     なんだ、姉はゴーレム化しているのが普通なんだ。納得、納得。

    姉「コホンッ…とにかく、私はもとに戻ったから。さっきみたいに、追いかけたリしない」

    弟「良かった〜、これで「ただし……」……へ?」

    姉「ゴ○ブリがいる部屋に、一晩も、か弱い乙女を閉じ込めたんだから、それなりの落とし前つけさしてもらわないと」

     か弱い乙女じゃなくてメスゴリラだろうが。

     そんなことを思っていると、姉が指を「ポキッ」「ポキッ」と鳴らしながら近づいてくる。

    弟「ゆ、許してくれたりは?」

    姉「しません☆」

     本当のナイトメアは、ここからだった。 
  22. 22 : : 2024/03/27(水) 01:21:21
    第2章【襲来、数学教師】
     
     姉に、ボコボコにされた翌日、僕は、ソファのに寝転がっていた。

     え?どのぐらいボコボコにされたかって?

     軽く生まれてきたことを後悔したよ。

    「アンタ、朝からずっとその状態じゃん。そんなだったら、豚になるわよ」

     ………豚がなんか言ってるよ。

    「……………豚がなんか言ってるよ」

     ヤベッ、言いっちゃった。

    「(⁠#^ω⁠^⁠)」

    「ゴメンッゴメンって、だから、拳を振り上げないでッ、ストップ、ストォォォォォォプッッッ!!」

    ――――――――――――――――
    ―――――――――――
    ―――――――
    ――――
    ――

    某日、僕はソファに寝転がっていた。朝からずっとこの状態だ。

    え?どのぐらいボコられたかって?

    久しぶりに親の子宮が恋しくなったよ。

    「ヘイ、マイ・ブラザー、ジュース持ってきて」

    「………自分で取れよ」

    「かわいいかわいい女の子がお願いしてやってるのよ?黙って従いなさいよ。」

     恰幅の良い恰幅の良いメス豚じゃなくて?

    「………恰幅の良い恰幅の良いメス豚じゃなくて?

    ヤベッ本当のことを言っちゃった。

    「(#^⁠ω⁠^)」

    「ゴメンッゴメンて、だから、足を振り上げないで!!
    ストップッストォォォォォォプッッッ!!」

    ―――――――――――――
    ―――――――――
    ―――――
    ―――

    某日、僕は、ソファに寝転がっt(以下省略)
  23. 23 : : 2024/03/29(金) 00:42:39
    「最近、お前にボコられる回数増えてる気がするんだけど」

    「上下関係のわからない弟には、言葉で伝えるよりも、身体に教え込ませるほうが早いと思ってね」

    「鬼畜」

    「優しさよ、姉なりの」

     『暴力』を『優しさ』だと言い張る姉。コイツは、ちゃんと義務教育を受けたのだろうか。日本の教育委員会と文部科学省に限界を感じる。
     
    「それに、こんな美女に暴力を振るわれるなんてご褒美でしょ?」

    「ウン、ソーダネー」

    「すごく棒読みに聞こえるのは何故かしら?」

    「ソンナコトナイヨ」

     ………………………人って、育て方を間違えたらこんなことになるんだな。

    「……………何よ、その目」

    「実験の果てに生まれた悲しき生き物を見る目」

    「アンタ遠回しに私のことに『失敗作』って言ってるわよね」

    「えっ違うの?」

    「よし、殺す」

     姉が指をポキポキと鳴らす。

    「冗談、冗談だからッ!!だから拳を振り上げ『ピンポーン』…………………………え?」

     不意にインターホンが鳴る

    「……………誰かしら?」

     姉は玄関の方へ行った。

     「……………助かった」

     誰かわからないインターホンを鳴らしたヤツに感謝しながら、僕も玄関の方へ向かった
  24. 24 : : 2024/03/29(金) 01:44:10
    「誰だよ、こんな時間に」

     現在の時刻は7時40分。宅配は頼んでなかったはずだ。

    「さぁ?私にもさっぱり分からないわ」

    「右に同じく」

     こんな時間に来るなんて不審者かなんかの類ではないだろうか………

    「…………………………」

    「…………………………」

    「……………開けなさいよ」

    「いや、譲るよ。レディーファースト」

    「男なら、女の子守るために危険を犯すものなのよ」

     十分自衛できる女の子を守る意味あるのだろうか。

    「……………わかったよ」

     僕は、渋々ドアを開けたそこには―――――

    「ヘイ、ボーイ&ガール♡来ちゃt『バタンッ』
     
     僕は最小限の動作でドアを閉める。もちろん、鍵を掛けることも忘れない。

    「……………」

    「……………」

    「……………私たちは何も見なかった。いいわね?」 

    「合点承知だぜ、姉『ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン』…………………………」

    「………………………」

    「…………開けないとダメ?」

    「……………いい加減、腹をくくりましょ……………」

     僕は本当は渋々ドアを開けた。

    「ひどいじゃない♡少年少女ぉ♡まさかッ……………放置プレイが趣味?!年上の女性を煽るなんて……………『メッ』だからねん♡」

    「……………ハハッ」

    「ゲンキソーデヨカッタデース」
     
    「私もぉ♡貴方たちに会いたくてぇ♡毎日パンツ濡らしてたわよん♡」

    「「ソーデスカ」」

    「あら♡そんな塩らしい態度取っちゃって♡ツ・ン・デ・レなんだから♡」

    「「ソーッスネ」」

     語尾に♡がイヤほどつくこの人は、ウチの学校の数学教師である。

    「二人ともッ♡見ない間に身体もアソコも大きくなっちゃって♡おいで♡お姉さんがハグしてあげる♡」
     
    「ケッコーデース」

    「マニアッテマース」

    「もう♡恥ずかしがり屋なんだから♡」

    ※彼女は、至って正常です。飲酒も薬物乱用も何もしてません

     
  25. 25 : : 2024/06/21(金) 22:16:02
    「はぁん♡そご♡そごなのぉ〜♡」

    「…………先生」

    「もっと♡もっとおおぉぉッ♡」

    「……………先生って」

    「お"♡」

    「……………マジで勘弁してほしいんだけど……………」

    「ほんとよ……………背中かいてるだけ、喘がないでくれないっすか……………」

    「だってぇ♡気持ちいいんだもん♡」

    「背中かくだけで喘ぐ数学教師ってどう思う?姉ちゃん」

    「こう、精神的にグッとくるものがあるわ……………」

     僕たちはどんなに嫌い合おうが、貶し合おうが所詮、姉弟らしい。
     僕も目の前の数学教師に対して同じことを思っていた。

    「それにしてもボーイ&ガール❣あなたたち、いい家に住んでるわね♡
     どんなに音をたてても周りの家に聞こえないじゃない♡」

    「いや、音をたてることないから」

    「私もう無理。あとよろしく」

     そう言うと姉は2階へ逃げるようにして上がっていった。

    「待って!置いてかないで!姉ちゃぁぁん!!」

    「あら♡二人きりになっちゃった♡」

     今の僕はまさに、ライオンのいる檻に何も持たずに入っているような状態。
     このままではいろんな意味で食べられてしまう。

    「ア、ボクモ急用思イダシタノデ……………」

    「逃さないわよ♡ボーイ♡」

     そう言うと、数学教師、いや、変態は僕の背中に抱きついてきた。
     香水の香りでむせ返りそうである。

    「お姉さんと、イイ事しましょ♡」

    「嫌、嫌だ!こんな万年処女の淫乱痴女変態教師に童貞盗まれたくない!」

    「……………は?」

     あ、ヤベ。

     変態の雰囲気が甘ったるいものから、冷たいものへと変わる。

    「万年処女?淫乱痴女?変態教師?どういうことかしら?」

     僕の体に巻き付いていた変態の腕が首辺りまで移動し、僕の首を羽交い絞めにする。
      

    「いや、ちゃうんすよ」

    「何がどう違うのかしら?」

     首に巻きついた腕の力が増してゆく。
     あ、やばい、これ落ちるやつだ。

    「ぐ、ぐるじぃ」

    「なぁに?聞こえなぁい」

     視界が狭窄する。
     意識が朦朧とする。

    「あ"」

    「おやすみ♡」

     僕の意識は変態の声を最後に落ちた。

  26. 26 : : 2024/06/21(金) 23:06:00
    俺のケツをいじめてください

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