このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
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モリス「……死にたくない」
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- 1 : 2014/02/06(木) 17:34:10 :
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DbSシリーズSS
アッカー・モリスのひとりごと
※焼け跡の小鳥達・キーカトコンビの旅行記既読推奨
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- 2 : 2014/02/06(木) 17:39:05 :
アークライト「モリス、大丈夫か?」
心配そうな顔で僕の顔を覗き込んでくるのはアークライトさん。
スウィフト「……」
変わり映えはしないけど、いつもよりずっと影のある表情で僕を見つめてくるスウィフトさん。
どうして二人はこんな顔してるんだろ?
足音が聞こえてくる。近づいてきたような?
顔に影がかかったと思ったら、いつも優しい提督が僕の傍らで膝をついた。
エドガー「――――――――――」
何言ってるんだろ、提督。
さっきまで足音も聞こえたのに、何も聞こえなくなっちゃった。
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- 3 : 2014/02/06(木) 17:41:52 :
- アッテルベリ「――――――――――」
今度はディートだ。
いつになく慌てているみたい。
でも、相変わらず何言ってるのかわかんないや。
表情を見ようとしたけど、今度は視界が悪くなった。
どうしてかなって思ったけど、ここでようやく僕が置かれた状況に気が付いた。
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- 4 : 2014/02/06(木) 17:47:28 :
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眼鏡のお兄さん「……ねぇ、大丈夫?」
モリス「――はっ!?」
エミリア「おにいちゃん?寝てたの?」
モリス「え……あ……」
眼鏡のお兄さん「妹さん探して疲れちゃったかな?」
モリス「え……えぇーっと?」
エミリア「ねむいー?」
モリス「いや、眠くはないけど……」
モリス(何だろう。僕、何してたんだっけ……)
モリス(……あれ?僕?俺……どうして?)
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- 5 : 2014/02/06(木) 17:51:33 :
- 眼帯のお姉さん「先輩、エミリアちゃん、エミリアちゃんのお兄ちゃん。ジュース買ってきたよー」
眼鏡のお兄さん「ああ、ありがとう」
眼帯のお姉さん「はい、エミリアちゃんどーぞ」
エミリア「ありがとー」
モリス「わわわわわ!す、すみません!」
眼帯のお姉さん「遠慮しないで貰って。はい!」
モリス「あ、ありがとうございます……」
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- 6 : 2014/02/06(木) 17:55:59 :
- エミリア「おいしー」
眼帯のお姉さん「そう?良かった―」ニコニコ
モリス「すみませんお二人とも。何から何まで……」
眼鏡のお兄さん「いいのいいの、気にしなくて。ジュースもぬるくなる前に飲んじゃいな」
モリス「は、はい」
モリス(エミリアを見つけてくれたお兄さん……優しそうな、きれいな人)
モリス(あまり似合わない眼鏡を外したらきっと美男子なんだろうな、なんて思ったっけ)
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- 7 : 2014/02/06(木) 17:59:25 :
- モリス(隣にいる眼帯をつけたお姉さんは、どこか寂しそうな感じだったけど、やっぱり綺麗で)
モリス(傷だらけの手がきになったけど、見える範囲のカタチは美しかった)
モリス(……恋人かな、なんて思ったけど、指輪とかはつけてなくて)
モリス(男女二人旅の真意がわかんなくて、色々不思議だったっけ)
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- 8 : 2014/02/06(木) 18:01:29 :
美しいものに憧れる。
美しい景色。
美しい絵画。
そして美しい世界。
そんなものをもっともっと見ていたかった。
僕が望むのは、優しくてあたたかな、光り輝く世界だ。
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- 9 : 2014/02/06(木) 18:04:32 :
僕は断じて望んでいない。
炎に飲まれて焼け焦げる隣人も。
銃弾で蜂の巣にされる女の子も。
命乞いも虚しく首を圧し折られた青年も。
頭を割られた母親の乳房に縋る、死を待つだけの乳飲み子も。
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- 10 : 2014/02/06(木) 18:05:00 :
僕は、断じて。
望んでなんかいない。
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- 11 : 2014/02/06(木) 18:07:13 :
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アークライト「モリス、モリス!おい、目を開けろ!」
スウィフト「……」
エドガー「アンダーソンさん、何とか……なりませんか?」
アンダーソン「残念ながら……もう、これ以上は」
モリス「……」
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- 12 : 2014/02/06(木) 18:09:19 :
モリス「……死にたくない」
ピ――――――――――
―――――――――――ブツッ
おわり
モリス君の死がトラウマになりそうです。
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