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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品はオリジナルキャラクターを含みます。

BIOHAZARD

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  1. 1 : : 2022/07/19(火) 22:50:36
    ──────────BIOHAZARD──────────




    パーパラッパパーパラッパパーパーパパパー




    朝を告げるラッパが庁舎内に響き渡る。
    それと同時に眠っていた大勢の自衛官が起き、素早く身支度を始める。


    「起床だ!起きろぉ!」



    朝から教官の怒鳴り声が聞こえる。




    「はぁ…朝からうるせぇなァ…」





    「急いで準備しないと点呼に間に合わないぞ!急げ!」





    ここは周りを広大な海に囲まれた小さな島国、日本。
    彼らはその日本を守るために今年から自衛隊に入隊した自衛官候補生だ。


    バタバタバタ




    「急げ急げ!」




    慌ただしく自衛官候補生達が階段をかけおりる。




    「お前らァ!さっさと並べ!もう他の候補生は並んでるぞ!」


    「はい!すみません!」



    教官に怒鳴られ、遅れてきた候補生達は列に入る。



    「第1班総員10名現在員10名!番号始め!」





    「1!」「2!」「3!」





    彼らは番号を素早く流れるように言っていく。少しでも遅れると教官に連帯責任で腕立て伏せをさせられるからだ。




    朝の点呼が終わり、候補生達は庁舎に戻っていく。






    ──────────────────────────






    食堂────────





    ガヤガヤザワザワ




    「やっと朝ごはんだァ!」







    「まさか、台風が来てるとはね…」アハハ





    "台風"とは候補生達が点呼に出ている間に見回りの教官達が少しでも寝具の乱れがあった時に部屋を散らかしていくことだ。






    「くッそォ…今日こそは行けると思ったんだけどなァ」





















  2. 2 : : 2022/07/19(火) 23:24:41
    「まぁまぁ、早く食べて訓練の準備をしよう、今日は実弾を使った訓練だよ」







    「お!遂に来たか!」






    候補生達は実弾を使っての射撃訓練は今日が初めてとなる。
    候補生の中にはこれを楽しみに入隊してきた者も少なくない。



    「でも実弾を使うってことはそれだけの危険が伴うってことだからね、気をつけてね?」






    「分かってるって!」






    この2人が物語の主人公となる朝比奈 隆 二等陸士と呉田 透 二等陸士だ。
    この2人は今期の候補生の中でもずば抜けて身体能力、知能、自衛官としての適性が高く、人望に厚い2人だ。
    朝比奈は第1班の班長を務めていて、呉田は第2班の班長を務めている。この2班は班の垣根を越えて仲が良く、自衛官候補生達からはまるで家族のようだと評されている。





    「あーぁ、お前らはいいよな〜、そんな能天気でよぉー」スタスタ







    「あ、柿田か、ここ座れよ」






    「僕達もいるよ、班長」






    「おいおい、ここでその呼び方はやめろって言ってんだろ」







    今現れたのは第1班の班員である、柿田、那須、土屋、濱田、甲斐野、小山、安城、照山、佐藤の9名だ。


    そして、示し合わせたかのように第2班の班員達も合流する。
    浅野、鬼堂、中野、矢野、澤田、真田、岡林、市川、荒野だ。




    朝比奈「さて、そろそろ訓練の準備に行くかね、行くぞ」スタスタ






    呉田「じゃあ俺達も行こうか」スタスタ






    この20名の候補生達がこの物語の中心となる。





    ────────────────────────






  3. 3 : : 2022/07/19(火) 23:59:41
    ─────────BIOHAZARD──────────



    第一話『パンデミック発生』




    候補生達が入隊して2ヶ月が経ち、入隊当初とは打って変わり自衛隊の生活が日常と化そうとしていた頃、事件は起こった。


    AM 5:46


    ピピッ








    ブゥゥゥゥゥ──────ッブゥゥゥゥゥ────────ッ


    第1班────────



    朝比奈「なんだなんだ!?」バッ




    「緊急事態発生、緊急事態発生、全自衛官及び全候補生に非常招集、これは訓練ではない、落ち着いて迅速に装備を整え、グラウンドに集合せよ!繰り返す!これは訓練ではない!落ち着いて迅速に装備を整え、グラウンドに集合せよ!」






    柿田「なんだ?!」





    朝比奈「わかんねぇ!でも緊急事態ってことは俺達も行かないとダメだろ!急げ!着替えろ!寝具は整えなくていい!とにかく急げ!」






    土屋「ま、ま、まさか、他国が戦争を仕掛けてきたんじゃ…」





    照山「その可能性は低いだろうな」






    朝比奈「おめぇら喋ってねぇで急げ!俺はもう準備できたぞ!」






    ダッダッダッダッ




    「全員、武器庫に向かい、自分の小銃を持ってグラウンドに集まれ!いいな!?」






    「「「「「はい!」」」」」






    朝比奈「おいおい…銃持って来いって…ただごとじゃねぇぞ…」






    柿田「朝比奈!全員準備出来た!」






    朝比奈「あぁ、行くぞ!」タッタッタッタッタッ






    ザワザワザワザワ






    第2班────────



    呉田「!全員起きろ!急いで着替えろ!」






    浅野「なんだ!?何があった!?」ガチャガチャ






    呉田「分からない、とにかく急げ!」





    「全員、武器庫に向かい、自分の小銃を持ってグラウンドに集まれ!いいな!?」






    「「「「「「「「「「了解!」」」」」」」」」」






    呉田「よし!みんな準備出来たな!?行くぞ!」タッタッタッタッタッ







    武器庫─────────────────────





    ガララララララララララララララララ





    「よし!持っていけ!並べ!順番に渡す!」







    ザワザワザワザワ





    TV「速報です、先程東京都内にて人が人を噛む、という暴行事件が起きました、その地域を巡回中だった警官2名が発見し、止めに入ったところ加害者が警官1名を噛んだとのことです、また噛まれた方は死亡したということです、追って情報が入り次第お伝えします」






    柿田「はぁ?まるで映画だな、まさかこれで俺達が非常招集をかけられたのか?」







    朝比奈「いや、これだけじゃないぞ、これは東京のニュースだ、あれを見てみろ、あれは…北海道か…?…高知のもニュースで取り上げられてる…」





    土屋「ま、まさか、日本各地でこの暴力事件が起きてるの…?」






    「…あぁ、そのまさかだ、全員!聞け!時間がない為手短に説明する!今報道されていた通り日本全国でこの暴力事件が発生している、情報によると、既に47都道府県全てでこの事件が報告されている、そこでお前達にはこの事件の鎮圧を警察と協力して行ってもらう!お前達が向かうのは東京だ!わかったか?!全員準備が出来次第グラウンドに部隊振り分けを行う本部が設置されているそこに向かい、振り分けをされたら輸送ヘリが到着している!それに乗って東京に向かえ!いいな!?」







    「「「「「「「「了解!」」」」」」」」







    朝比奈「おいおい、実戦ってことかよ、俺達まで?!」







    「お前達1班と2班は合同で隊を作り、任務に当たれ、いいな!」







    「「「「「「「「はい!」」」」」」」」






    ダッダッダッダッ





    朝比奈「急げ!走れ走れ!」





    ヘリ運転手「お前達が1班と2班の合同部隊だな!?」





    呉田「はい!!」






    ヘリ運転手「よし!全員早く乗れ!」
  4. 4 : : 2022/07/20(水) 11:14:57
    ヘリ運転手「全員乗ったな!?離陸する!」





    バババババババババババババ





    朝比奈「……」





    濱田「は…まさか俺達が実戦に投入されるとはね…」






    甲斐野「あぁ」






    浅野「…何が起こってるんだよ…全く…」





    30分後──────





    バババババババババババババ





    ヘリ運転手「目的地に到着した!これより着陸する!全員心の準備はいいか?!」







    バババババババババババババ






    ヘリ運転手「行け行け!走れ!」






    バババババババババババババ






    朝比奈「行け!臨時本部まで走れ!」






    ダッダッダッダッ





    ヘリ運転手「よし全員降りたな!俺達はここを離脱する!何かあったら直ぐに呼べ!わかったな!」







    朝比奈・呉田「はい!」






    ────────────────────────





    臨時本部────────





    ザワザワザワザワ



    朝比奈「合同部隊到着しました!」





    「よし、お前達には東京都民の安全を守るためにここと、ここを警備、何かあり次第避難誘導の任務についてもらう!先導隊について行け!いいか!?」





    朝比奈・呉田「了解!」





    朝比奈「1班立て!行くぞ!」





    呉田「2班も行くぞ!」







    タッタッタッタッタッ





    ────────────────────────






    先導隊員「ここから先は何が起こっているのかが完全に把握出来ていない、ここまでがお前たちの任務地だ!もしかしたら今回の暴力事件の犯人がここを通るかもしれない、その時は制止、制止しなければ拘束してよし!」






    「「「「「「了解!」」」」」」







    ザザザ…





    「こちら先遣隊!誰か!誰か応答してくれ!」






    ザザザ…





    先導隊員「!…こちら本部直属隊!どうした!?」






    ザザザ…






    「急ぎ本部に伝達を!これはただの暴力事件では無い!ハァ…ハァ…にわかには信じ難いが…これは…バイオテロだ!…感染者に噛まれた人間は死亡し…感染…すぐに別の人間に襲いかかる!…俺達の部隊は散り散りになった!…ぐ…ッ…まずい…!…今すぐ国民の避難を!…奴らはとんでもないスピードで増えるぞ!…うわぁッ!…ァギャァァァァアッ ザザザ…






    先導隊員「…今のを聞いたか…?…本当に信じ難いことだが…先遣隊のやつが言うんだから間違いないだろう…これよりお前達の新たな任務は生存者の安全確認!そして避難誘導だ!1人でも多くの国民を救出しろ!」






    ドガァァァァァァァアンッ






    先導隊員「現在時6時20分、避難民は全て本部に連れて来い!」







    「「「「「「了解!」」」」」」






    ドガァァァァァァァアンッ






    キャァァァァァァアッウワァァァァァアッ






    先導隊員「ッ!着いてこい!行くぞ!」







    ダッダッダッダッ




    ドガァァァァァァァアンッ





    「ァァァァ…」ズルズル





    「ひ…や…やめて…やめ ガブッ キャァァァァァァッ!!?」





    ブシャッブシュッ






    「…」ガクッ






    「ギャァァァァアッ!助け…助けてッ!…うゎァァァァァ!!!」





    「ァァァァァ…ぁ…」ズルズル






    柿田「う…そだろ…」





    安城「なんだ…奴らの数は…多すぎないか…?」






    先導隊員「く…ッ!発砲許可!感染者を発見しだい発砲しろ!」バンッバンッ






    「うが…ッ」ドシャッ





    先導隊員「合同部隊は4つの別働隊に別れ、周囲の探索する班、拠点になりそうな安全な場所を発見する班、辺りの安全を確保する為に戦闘を行う班、生存者を捜索する班に別れ、行動!急げ!」






    朝比奈「柿田!拠点になりそうな場所を探してきてくれ!」






    柿田「了解!安城!土屋!濱田!着いてこい!」タッタッ





    呉田「浅野!周囲の探索を!」






    浅野「あぁ!澤田!矢野!真田!市川!来い!」タッタッタッ






    先導隊員「俺が生存者を捜索する班を指揮する!鬼堂!中野!岡林!着いてこい!残りの者はここで周囲の感染者を一掃しろ!危なくなったら連絡しろ!」タッタッタッ



















  5. 5 : : 2022/07/21(木) 13:41:37
    A班 探索チーム────────────────




    浅野「みんな、気をつけろ、どこから感染者が襲ってくるか分からない」






    澤田「あぁ、分かってるよ、周囲を警戒しながら進もう」






    矢野「この先に地下鉄のホームがあるみたいですね」






    浅野「よし、行ってみよう」





    浅野「真田、市川は後ろを警戒しながら着いてきてくれ」






    スタスタ





    地下鉄──




    カツン…カツン…カツン…




    浅野「澤田、矢野、先行して降りてくれ、感染者を発見したら発砲、生存者を見つけたら連絡してくれ」






    澤田、矢野「了解」

    タッタッタッ




    浅野「俺と真田、市川は入口を警戒、連絡があり次第突入する」







    真田、市川「了解」





    浅野「それにしても…一体何がどうなってるんだ…?」





    真田「さぁ、まるで映画みたいだな」





    市川「…!…正面、約200メートル先、何かが近づいてくる」





    浅野「生存者か?」






    市川「いや、そこまでは…」






    真田「よく見えるな?」ジッ






    市川「!…生存者だ!…でも後ろに感染者が着いてきてる…その数…約10体」







    浅野「よし、救出するぞ!俺が助けに行くから援護を頼む!」タッ







    真田「あ、おい!…しゃーねぇ、やるぞ」






    市川「わかってる、合わせろ」






    真田「は…お前がな!左のヤツをやる」






    市川「右をやる」







    ダダダダダッダダダダダッ






    浅野「ここまで走れ!」







    生存者「ハァ…ハァ…無理だ…!もう…!」






    浅野「頑張れ!」






    生存者「嫌だ…あんなのに…なりたくない!」






    「ァァァァ…」






    浅野「く…!」ダッ






    生存者「!?」





    浅野「あの二人の所まで走って!」ダダダダダッダダダダダッ






    「ガァッ」ブシャッ ドシャアッ






    生存者「ハァ…ハァ…」






    真田「生存者、保護!浅野!下がれ!」






    浅野「!…あぁ!」ダダダダダッダダダダダッ







    市川「…まずい…音に惹かれて…感染者達が増えてきてる」






    浅野「…嘘だろ…」





    ザザザ





    『こちら澤田、地下鉄に感染者はいなかった!生存者30名!』







    浅野「!よし!」






    浅野『了解した!直ぐに入口を封鎖する準備を!生存者を1人保護した!しかし、感染者に追いかけられてる!』





    『あぁ、わかった!』








    浅野「地下鉄に入れ!バリケードの準備をしているそうだ!」







    タッタッタッタッタッ





    「あぁぁあ…」






    ダダダダダッダダダダダッ






    澤田「こっちだ!来い!」





    矢野「皆さん!協力してください!この出入り口を塞ぎます!重いものを持ってきてください!」ダダダダダッダダダダダッ







    バンッバンッ




    ブシャッ ドシャアッ





    浅野「封鎖しろ!」ダッダッダッ






    バッ





    ドシャァァァッ






    市川「手榴弾!」ブンッ






    ドガァァァァァァァアンッ






    澤田「よし!行け行け!塞げ!」






    ガラガラガラガラ




    浅野「ハァ…ハァ…何とか…間に合った…な…」






    生存者「ありがとうございます!」







    浅野「市民を守るのが…俺達の役目ですので…」






    澤田「しっかし…どうしたものかね…これで完全に出入り口を塞がれたぞ」






    浅野「これでは合流は厳しいかもな…」










  6. 6 : : 2022/07/27(水) 22:42:24
    矢野「地下鉄を動かして他のホームから脱出するのはどうでしょうか?」






    浅野「…やっぱり…それしかないよな…」






    澤田「地下鉄を動かせるやつがこの中にいるか?」





    市川「あ、僕、少しだけなら電車の動かし方分かりますよ?」






    市川「手伝ってくれる人がいれば動かせると思うんですけど」







    「わ、私が行こう」






    市川「あなたは?」






    「私は電車の元運転手をしていた者だ、電車ならば運転の仕方は手に取るようにわかる」








    市川「わかりました、お願いします」






    浅野「よし、まずは必要な物資を電車に運搬しよう、怪我人は矢野の元へ、その他の者は全員で荷物の積み込みを行う、別れ!」






    タッタッタッ






    浅野「市川!一応、朝比奈と呉田の隊に連絡を入れてくれ、可能ならば合流、無理なら地下鉄を使いこのエリアから離脱する」







    市川「了解」






    ────────────────────────



    タッタッタッタッ


    柿田「ハァ…ハァ…」





    ドガァァァァァァァアンッ





    キャァァァアッ ダ、ダレカ!タスケテ!




    朝比奈「く!生存者を発見!救出するぞ!安城、土屋はここから援護射撃!俺と柿田と濱田で助けに行く!」ダッ






    安城、土屋「了解!」ダダダダダンッダダダダダッ






    濱田「ッ!了解!」






    「いや…ッ!…誰か…助けて!」ズルズル






    「あぁぁぁ…」スタ…スタ…






    朝比奈「伏せろ!」






    「!?」バッ






    ダダダダダダダダダダンッ






    「あ…ぁ…」ブシャッビチャッ






    ドシャアッ





    「!…ハァ…ハァ…助けて…くれたんですか…?」






    朝比奈「えぇ、大丈夫ですか?」






    「は、はい」






    柿田「参ったな…拠点になる安全な場所も見つけないといけないのに…」






    「ハッ…!…隊員さん!どうか!また助けてください!」







    朝比奈「どうかしたんですか?」







    「私はこの近くの小学校で教師をやっている者です!」






    柿田「教師…?」






    「学校で仕事をしている時にこんなことが起きて…!学校にはまだ同僚が残っているんです!」






    朝比奈「こんな時間まで仕事…ですか?」







    「あ、いえ、正確に言うと来週は運動会で…その準備で教員はみんな朝早くから出勤して仕事をしているんです」







    朝比奈「なるほど…その小学校には感染者が?」






    「いや、奴らは私が小学校から出た時には入ってきてはいませんでした…校門を閉めていたので…でも、今は…分からないんです…外に助けを求めにでてきたきり…同僚達とも連絡をとってなくて…」






    「そして、私達の学校は何かあった時の緊急避難所にもなってます!児童のご家族の方や、近所の方々も避難してきている可能性はあります!」






    朝比奈「………」






    土屋「小学校は四方をフェンスで囲まれていて出入り口は校門数個のみ…監視はしやすくて玄関の封鎖も比較的しやすいと思うけど」






    安城「ただ…奴らがフェンスを乗り越えれるとしたら…」







    柿田「リスクはある…か…」







    濱田「どんなことにもリスクは付き物だ…ここはやっぱり、小学校に全員で集結して、救助を待った方が…」







    柿田「俺も民間人の救助を最優先にすべきだと思う」






    朝比奈「わかりました、向かいましょう、案内をお願いします」






    「ありがとうございます!こっちです!」タッタッタッタッ







    タッタッタッタッ



  7. 7 : : 2022/07/27(水) 22:48:40
    ────────────────────────





    小学校──────





    「あぁぁぁあ…」ズルズル






    そこには小学校の校門の外を大量の感染者が埋めつくしていた






    朝比奈「…!?なんだあの数は…!」







    「感染者は恐らく音でよってくるんだと思います…私が襲われた時も大きい音を出してしまったので…」







    朝比奈「なるほど…」






    柿田「どうする?」






    朝比奈「……俺が囮になって大きい音を出して奴らをおびき寄せる…その間にお前達は小学校の中に入っ「バカ言うな!班長のお前がいなくなったらどうすんだよ!」 …これしか方法は…」






    朝比奈「いや…あるかもな…」ゴソゴソ





    柿田「?」






    朝比奈「全員、手榴弾はあと何個持ってる?」






    柿田「2個」





    土屋「2個」





    濱田「2個」






    安城「1個使って残り1個」





    朝比奈「俺は多めに持ってきてるから4個…足りるか…?」ブツブツ

















  8. 8 : : 2022/08/10(水) 23:20:37
    朝比奈「………よし」





    朝比奈「みんな聞いてくれ、今から全員の持ってる手榴弾を集めて、あの小さな教会を爆破する、その音で学校に集まってる奴らを全員引き寄せる、そしてその間に俺達は小学校に突入する、いいな?柿田、土屋、そして…えっと」






    「水野です」





    朝比奈「水野さんの3人は比較的奴らの少ない出入り口を見つけ、そこから学校内に潜入、生存者を1つの場所に集めて、守ってくれ」







    柿田、土屋「了解」





    水野「奴らが少なそうな出入り口…は!…あります!こっちです!」






    タッタッタッタッ






    朝比奈「行ったな…では俺達は手榴弾をあの教会まで設置しに行く、着いてこい!」タッタッタッタッ







    ────────────────────────






    「ァァァァ…」





    「ぁぁ……」





    水野「あそこです!…私達の学校のゴミ捨て場はグラウンドと外のゴミ捨て場が繋がってるんです、あそこに入れば学校の中に入れるはずです!行きましょう!」






    柿田「待て!」カチャ





    ダンッダンッ





    ブシャッドシャッ





    水野「!」






    柿田「よし急げ!」タッタッタッタッ






    土屋「この銃声で奴らも集まってくるんじゃ…!」タッタッタッタッ






    柿田「その前に教会を爆破するだろう!」






    ────────────────────────


    ハァ…ハァ…ハァ…





    「急げ急げ!」タッタッタッタッ





    ダダダダダダンッダダダダダダンッ






    「ァァァァ…」






    「ぐぁ!」ドシャッ




    「ァァァ…」ガブッ





    ブシャァァアッ





    「うゎぁぁぁぁッ!ぐっ…!」






    「おい!」





    「ここは任せろ…!…お前たちは…仲間との合流を……急げ…!行け!!!」






    「く…ッ!」ダッ






    ────────────────────────






  9. 9 : : 2022/08/14(日) 10:22:19
    朝比奈「……安城、ここを見ていてくれ、濱田着いてこい」






    安城「了解…」







    濱田「了解」タッタッタッタッ




    ガチャ ギィィィィィィ


    朝比奈「よし、手榴弾をあの柱の下に置こう、設置は俺がやる、濱田と安城は生存者を探せ」






    安城「!…了解」タッタッタッタッ





    ギィィィィィィ バタン




    濱田「!?」






    朝比奈「!どうした!安城!」






    安城「分からない!勝手に閉まった!」



    ガチャガチャガチャ

    朝比奈「開かない…?」





    安城「く…!」






    「ァァァァ……」






    「ぁ…ぁ…」ズルズル






    安城「ここは諦める!別の入り口を探す!」






    朝比奈「分かった!何かあったら無線で知らせろ!」






    安城「あぁ!」タッタッタッタッ






    濱田「ハァ…ハァ…何が…起こってるんだ…!?」






    朝比奈「おい」






    濱田「ハァ…ハァ…勝手に扉が閉まるなんて…ハァ…ハァ…」






    濱田「こんな危険な任務…聞いてないぞ…!そもそも俺達はまだ訓練生だぞ…」






    朝比奈「おい!」






    濱田「ハッ…」






    朝比奈「落ち着け、何か仕掛けがあるはずだ、設置を急いで生存者を探すぞ」






    濱田「了解…」






    朝比奈「よし…設置完了、行くぞ」スタスタ






    濱田「…ハァ…ハァ…ハァ…」タラ





    ────────────────────────




    タッタッタッタッタッタッタッタッ





    安城「ハァ…ハァ…ハァ…」タッタッタッタッ






    安城「ふぅ……落ち着け…」





    安城「…にしても…一体どうなって…」






    ズルズル





    安城「!…誰だ?」カチャ






    安城「こちらは陸上自衛隊だ!生存者か?」カチャ






    安城「出てこないなら撃つぞ!」






    「ま…待て!生存者だ!」





    安城「…その格好は…自衛官か…」






    「あぁ…そうだ…!…俺は…ハァ…この事件が起きた時に先遣隊としてこの地に派遣された…!」







    安城「先遣隊…?…全滅したと聞いたが…」






    「あぁ、それは…多分…数多く派遣されたうちの一部隊だけだろう?…俺は…俺達はその中でも精鋭部隊だ…ハァ…」







    安城「怪我をしてるのか…?」






    「まぁな…俺達は…ある場所を拠点にして生存者を捜索…してた…2人1組でな…俺といたもう1人のやつは…奴らに噛まれて…俺を逃がすために…」






    安城「なるほど…分かった、俺達はこの近くの小学校に拠点をとるつもりだ、仲間と合流する、良ければあなたも」






    「あぁ…そうさせてもらう…この街は本当にヤバい…一人でいるのは危険だしな…」






    安城「そうと決まれば…この教会の出入り口を見つけないと…」







    「こっちに着いてこい…俺はこの中にいたからな…出入り口はわかる」

















  10. 10 : : 2022/09/04(日) 22:47:08
    安城「それにしても一体何がどうなってるんですかね」






    「さぁな…わかるのは日本全国で同時に同じ事件が起きているということだけだ」







    安城「な…!?…それは本当ですか!?こんな地獄が…全国で…」







    「いや、こんなに酷いのはここだけらしい…他のところはすぐ鎮圧したらしいが…」







    安城「ここに戦力を集中させないために…全国各地で…起こしたと…?」







    「…その可能性は否めんな…」






    安城「…これが人為的によるものだとしたら…俺は…許せない…!」ギリ







    「それは…同感だ…」






    安城「あなたは…精鋭部隊と言いましたよね…もしかして…空挺レンジャー…?」







    「俺はただのレンジャー隊員だよ、空挺の奴らはバケモンしかいねぇよ…」







    「着いたぞ」







    安城「ここは…まさか…下水道を通るんですか…?」







    「?あぁ」






    安城「…マジかよ…」







    「ごちゃごちゃ言わねぇで行くぞ」






    安城「え…あ!ちょっ…くそったれ!」







    ────────────────────────





    バシャッ





    「…奴らはいない、降りてこい」






    バシャッ





    安城「おぇ…くっせぇ…」






    「こっちだ」バシャバシャバシャ




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tottokoyoutarou

ガンダム好きの変態

@tottokoyoutarou

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