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【ダンガンロンパSS】嘘から出た真

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  1. 1 : : 2020/06/11(木) 23:00:50
    ※このスレッドは、スパイク・チュンソフト様のダンガンロンパV3の二次創作SSです。
    ※以前PIXIVに投稿した
    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=12909051
    と内容はほぼ同じです。
    ※ダンガンロンパV3のネタバレを含むので、未プレイの方はブラウザバックしてください。
    ※つむぎかわいいよつむぎ
    ※不謹慎なメタネタ・雑な時事ネタ注意
    ※出オチ
  2. 2 : : 2020/06/11(木) 23:02:24
    in才囚学園地下裁判場


    白銀「あのね、外の世界はとっても平和な世界なんだよ~。」
    白銀「隕石も、ゴフェル計画も、謎のウイルスの流行も、人類史上最大最悪の絶対絶望的事件も、」
    白銀「ぜーんぶ嘘だったんだよ! ぜーんぶフィクションだったんだよ!!」

    最原「そんな、、。じゃあ僕は一体いままでなんのために、、。」


    2ヶ月近く続いたコロシアイ学園生活。その真相は僕たちにとってあまりに衝撃的で、耐え難いものだった。

    モノクマが僕たちを奮い立たせるような記憶を思い出させた理由がやっと分かった。それはいわゆる「上げて落とす」というやつだったんだ。
    これまでの努力、覚悟、想い、犠牲、、、。
    そういった全ては嘘だった。客商売のお遊びだった。

    絶望する僕らを余所に、黒幕は楽しそうにしゃべり続ける。

    白銀「この番組はね、日本のみならず世界130か国に同時放映されててね?どの国でも視聴率30%を下回った事が無いんだよ~~♪」
    白銀「紅白も敵じゃない!ってね!」
    白銀「さらに!今回はマンガマーケットともコラボして、東京ファットサイト前の特設会場で巨大スクリーンを使って実況付き放映もしてるんだ~(^^♪」

    そう上機嫌に話す白銀さんが指を鳴らすと、(鳴らせてなかったけど)僕たちの頭上のスクリーンにファットサイトの建物が映し出される。


    建物の前の広場はがらんどうとして、巨大スクリーンどころか人っ子一人いなかった。


    最原「・・・え?」
    夢野「んあ?」
    春川「は?」


    白銀「・・・・・・・・へ?」
  3. 3 : : 2020/06/11(木) 23:07:37
    何が目的なのかよく分からない映像を見せられ、困惑する僕たち。
    何より変なのは、白銀さんが一番困惑していた事だった。


    白銀「え?は?なんで誰もいないの?なんで何もないの?」
    白銀「日程を間違えた?そんなはずないよね?ちゃんと確認したはずだよね?」

    白銀さんは真っ青になっていた。

    モノクマ「・・・・」
    モノクマ「白銀さん?これはどういうことなの?ねえ?」

    白銀「い、いや、これは私のミスじゃ、、。と、とにかく世界中で放映されてるんだよ!ほら、渋谷の交差点でも、、!」


    モノクマに睨まれた白銀さんが、あわてて指パッチン(スカッと言う音が鳴った)して映像を切り替えると、そこには天気予報で見覚えのある渋谷の交差点が映っていた。

    晴天の青空にも関わらず、聴衆どころか交差点を歩く人は一人もいない。車も一台も通っていない。信号だけが空しく点灯している。

    白銀「なんで、、。交差点をジャックして特設会場を作ってるはずなのに、、!」

    最原(ずいぶん迷惑な企画だなあ、、。)


    白銀さんはますます大焦りで、次々と指パッチン(当社比)をして映像を切り替えていく。代々木公園、ネズミ―ランド、東京ジャーマン村、札幌の時計塔、大阪の通天閣、横浜のランドマーク、神戸の港、沖縄の首里城。

    どの映像にも人の姿は見当たらない。閑古鳥すら鳴いていないと言った状況で、首里城に至っては何故か全壊していた。

    白銀「なんで、、?どうして、、?」

    キーボ「国外の映像も見てみたらどうですか。何か分かるかもしれません。」

    キーボ君がそう提案する。その表情はロボットにしては青くなっていた。

    白銀「こ、国外、、?」
    モノクマ「いいから映像変えろよ!なにぼーっとしてんのさ!ボーナス減らすよ!」

    モノクマに怒鳴られた白銀さんが映像を切り替えていく。北京、パリ、ソウル、モスクワ、ニューヨーク、ベルリン、、。

    どの都市にも全く人影は見えない。


    春川「どうなってんの?これもあんたらのくだらない演出?」

    春川さんがそう尋ねるのを無視して、白銀さんは映像を切り替え続ける。その顔は真っ青と言うより真っ白になっていた。
  4. 4 : : 2020/06/11(木) 23:11:41
    白銀「うそ、、。なんで、、。なんでなのさ、、。何が起こったの??」

    助けを求めるように白銀さんはモノクマを見る。しかし、モノクマも汗をだらだら流していた。まるで前回の裁判の時みたいに。

    モノクマ「????????????????」




    キーボ「人類は、、。本当に滅んだんですよ、、。」

    静寂を破り、急にキーボ君がつぶやく。

    キーボ「内なる声がそう言っています。人類は未知のウイルスで滅んだ。この実況映像がそれを示しています。」
    白銀「!!!」

    夢野「な、なんじゃと!」
    夢野「じゃあウチラの記憶は真実じゃったというのか!?」

    最原「、、、この映像を見る限りではそう考えるしかないね。」

    春川「・・・それにしては空がやたら綺麗じゃない?私たちの記憶では空は隕石の衝突のせいで汚れてたはず、、。」


    白銀「そ、そうだよ!人類が滅んだなんてありえないよ!!」
    「だってほんの4ヶ月前までは世界は平和だったし、、!」

    最原「白銀さんはさ、この学園に入った後で外に連絡を取った?」
    白銀「へ・・?いや、取ってないよ?視聴者の声はキーボ君が教えてくれるし、外と連絡してたら何かの拍子に本来知らないはずの事を喋っちゃうかも知れないから、、!」

    キーボ「へ?」

    白銀「ま、まさかその間に人類が滅んだというの?」
    最原「いや、それはあり得ないよ。」「そんな事があったら、こんな番組は中止になるはずだ。流しても意味がないからね。」
    「考えられるのは一つ。僕たちの記憶が正しくて、白銀さんの記憶が嘘だという事。」
    白銀「う、嘘、、!私が?私がフィクションだったって言うの?」

    最原「最初に僕たちが思い出しライトを浴びた時、白銀さんもライトを浴びたよね?おそらくその時、白銀さんは『自分は黒幕で、このコロシアイはテレビ番組』だという嘘を植え付けられたんだよ。」

    モノクマ「んなわけないよ!ボクはライトを浴びてないけど、確かに白銀さんはウチの社員で、、。」
    最原「じゃあ、お前は人類に何があったか説明できるのか?」

    モノクマ「い、いやそれは、、。」

    最原「お前もマザーモノクマから産み出されたんだろ?なら、白銀さんがこの学園に入る前の事は知らないはずだ、だって産まれていないんだから。」

    最原「お前たちの記憶が偽物で、4ヶ月前どころか、人類はとっくに滅んでいた。こう考えると、キーボ君の内なる声は『視聴者の声』なんかじゃなく、ただのそう言う設定のプログラムだという事になるし、空が青いのは隕石の衝突から既に何百年も経っているからだと説明がつく。」

    最原「お前たちは、絶望の幻影に惑わされてたんだよ。」論破!

    白銀「」
    モノクマ「」
  5. 5 : : 2020/06/11(木) 23:19:45
    モノクマは自爆した。視聴者が実在しない以上、ダンガンロンパももうおしまいであり、最後までダンガンロンパらしく終わるにはこうするしかないという事だった。マザーモノクマはキーボ君に介錯された。

    白銀さんはダンガンロンパもボーナスもファットマーケットもssnoteもない世界に生きてる意味はないと言って、江ノ島のようにど派手にオシオキで散ろうとしたけど、僕たちが総出で止めた。偽の記憶を植え付けられた以上、彼女も被害者であり、また人類の存続のためには一人でも多くの人間が必要だからだ。
    それでも隠し持っっていた縫い針で自分の心臓を刺そうとしたので、春川さんが手刀で気絶させた。


    僕たちは本気モードのキーボ君に学園を覆うドームを破壊してもらい、外に出る事に決めた。

    夢野「しかし、、。本当に大丈夫なのかのう、、。」「外はウイルスが蔓延しているのではないのか?」

    最原「ウイルスは宿主がいないと生きていけないから、人類が一人もいないなら大丈夫だと思うよ。だけど、、。」
    「人類は案外、生き残ってるかもしれないな。」

    夢野「なんじゃと!?」
    春川「どういう事?誰もいなかったじゃない。」

    最原「映像ではね。でも、渋谷が映った時に信号機が点灯しているのが見えたんだ。」「もし人類が全滅したなら、電気が止まっているはずだよね?」
    春川「たしかに、、。街並みもやたら綺麗に残ってたし、、。」

    夢野「なるほどのお、、。」

    春川「じゃあ生き残った人類はどこにいるのさ?」
    最原「多分、ウイルスを避けて田舎に疎開したんじゃないかな、、。都市には最低限の人間しか残っていないのかも。」

    最原「僕の勝手な予想だけど、全体の1割から2割くらいは生き残ってるんじゃないかな?」

    最原「もしくは、電気は自動で供給されてて、人類は本当に滅んだ可能性もあるけどね。」

    最原「どっちにしろ、ここから出てみない事には始まらない、、。キーボ君、準備できたかい?」


    キーボ君を見ると、彼はなぜか小さな布マスクをしていた。

    最原「・・・・・」「ええと、多分キーボ君はウイルスには感染しないと思うけど?」
    キーボ「ロボット差別ですよ!それに、内なる声が言ってるんです、『クソ運営を潰してくれてありがとう』『いい暇つぶしになったよ』『外に出てもいいけどちゃんとマスクしろ』『探偵のくせに推理の詰めが甘くて草』『最原くんと濃厚接触したい☆』と。」

    最原「は、はあ?」

    よく分からないけど、とにかく僕たちは白銀さんの裁縫セットを拝借してマスクを作り、キーボ君の背に乗って外の世界を目指した。

    何が待ち受けているか分からない、外の世界を目指して、、、。
  6. 6 : : 2020/06/11(木) 23:41:59
    こうして僕たちは外の世界に出た。外から見た才囚学園を包んでいたドームは、一面にTDのロゴが貼り付けてあり、夕日に照らされて不気味だった。周りは海に囲まれていて、どうやら人工的に島を造って、その上にドームを作ったらしいことが分かる。

    春川「私達、随分ごてごてした模様のドームにいたんだね。」

    夢野「それよりも、一体ここはどこの海なんじゃ?このまま遭難したら大変じゃぞ、、。」

    最原「大丈夫だよ夢野さん、ほら、あっちの方に陸地が見える。」

    夕日が沈んでいく水平線上に、ビル群が立ち並んでいるのがぼんやりと見えた。赤黒く染まっていて、巨大な廃墟みたいに見えた。セットではない、本物の廃墟だ。

    それでも僕たちは、キーボ君に乗って真っ直ぐその廃墟に向かっていった。

    着いた先で推理を思いっきり間違えた事を思い知らされ、滅茶苦茶恥ずかしい思いをするのだけど、それはまた別のお話。


    終里

    追記 白銀は典型的なイキリオタクなので、テレビはダンガンロンパとアニメ以外殆ど見てないと思う。

  7. 7 : : 2020/06/11(木) 23:45:55
    無印の終盤で外の世界を見せる時に、ミネソタの映像とかを流して苗木たちを騙すネタもできそう

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