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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

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「戦慄の訓練兵団」

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  1. 1 : : 2019/10/17(木) 19:51:47
    壁が超大型巨人に破壊されてから

    エレン、アルミン、ミカサ は訓練兵団に入団した

    訓練兵団に入団してから1年後


    ー医務室ー


    エレン「すまない‥アルミン」


    アルミン「良いんだよ。君は僕を助けてくれようとしていたんだし」


    エレン「でも‥」


    アルミン「元々は僕が悪いんだよ。」


    アルミン「ガス管の点検の時に見落としていたから、ガスが噴出しなくなったんだ。」


    アルミン「そんな僕を助けてくれようとしただろ?それで衝突しただけさ」



    エレン「でも頭を打っただろ?大丈夫か?」


    アルミン「大丈夫だよ。会話も出来てるし、医務室の先生も異常は無いって言ってたし」


    エレン「そうか‥すまないアルミン。次からはちゃんと助けてやれるようにもっと訓練頑張るからよ」


    アルミン「それって僕がミスすること前提の話じゃないか」



    エレン「あ、そうだな。わりぃわりぃ」


    クリスタ「あ、アルミン。エレン」ガチャ



    アルミン「クリスタ?どうしたの?」



    クリスタ「2人が怪我したって聞いたから、様子を見に来たの。思ったより2人とも元気そうだね」



    ユミル「私の可愛いクリスタがわざわざ見舞いに来てやったんだから、感謝しろよ」



    エレン「分かったよ。ユミルとクリスタ、ありがとうな。」



    クリスタ「ううん」



    ユミル「は?何で私にまで礼を言うんだよ?」



    エレン「え?お前も見舞いに来てくれたんじゃないのか?」



    ユミル「馬鹿言え。私はクリスタの付き添いだ」



    アルミン「ユミルも素直じゃないね」



    ユミル「あ?何だと?」



    クリスタ「こら、怒らないの。ごめんねアルミン。ユミルは恥ずかしがり屋だから」ニコッ


    アルミン(天使‥)


    ユミル(結婚しよう)



  2. 2 : : 2019/10/17(木) 20:38:03
    ミカサ 「エレン!!!!アルミン!!!」バタン!!!!


    クリスタ「きゃっ!?」ドン!!!


    ユミル「おいミカサ !!!クリスタにぶつかったぞ!!!」



    ミカサ 「エレン、アルミン大丈夫?」スタッ


    エレン「お、おう。それよりクリスタにぶつかったぞ。謝れよ」



    ミカサ 「ごめんクリスタ‥私は冷静じゃなかった」



    クリスタ「大丈夫だよ。ちょっとビックリしただけだから」



    ミカサ 「そう‥頭を打ったと聞いたけど」



    アルミン「医務室の先生は大丈夫って言っていたよ。エレンと頭から衝突したから、痛かったけど、今はもう大丈夫だよ」



    ミカサ 「それなら良かった‥」



    エレン「全くお前は大げさなんだよ」



    ミカサ 「そんな事ない。そもそもエレンは最近無茶し過ぎて危なっかしい。」



    ミカサ 「訓練に熱心なのは良いことだけど、巨人と戦う前に死んでしまっては意味はない。休む事も大切な事」



    エレン「訓練で死なねぇよ‥俺は巨人を駆逐しなきゃならないんだからな」


    ミカサ 「でもエレン‥」



    エレン「だいたいお前は俺の世話を焼きすぎなんだよ」




    エレン「俺は弟でも子供でもないんだからさ」



    ミカサ 「じゃあ何なの?」


    エレン「は?」


    ミカサ 「エレンにとって私は何なの?」



    エレン「いや‥それは‥」



    ミカサ 「答えて」



    クリスタ「アルミン。私達はもう行くね」スッ


    クリスタ「林檎2つ持ってきたから、エレンと食べてね」



    アルミン「ありがとう」(林檎の芯まで食べよう)



    ユミル「全く人の目も気にしないでイチャつきやがって」



    クリスタ「それじゃまたね」フリフリ



    アルミン「うん。2人ともありがとう」(夢でまた会おう)


    エレン「おう!ありー」ガシッ!!!



    ミカサ 「エレン?まだ話は終わってないでしょ?」



    エレン「は、はい‥」



    アルミン「全く‥君ってやつは‥」(後で胃薬貰ってこよ‥)



  3. 3 : : 2019/10/17(木) 20:53:07
    ー男子宿舎ー


    ライナー「お、お前ら。頭を打ったと聞いたが、大丈夫なのか?」


    アルミン「うん。明日からまた訓練に復帰できるよ」バタン


    エレン「心配かけて悪かったな」バタン



    ベルトルト「いや無事で何よりだよ」



    ジャン「へっ。どうせまたミカサに世話焼かせたんだろ」



    ジャン「この死に急ぎ野郎が」


    エレン「あ?何だと?」



    ジャン「羨ましいんだよ!!お前!!」ガシッ!!



    エレン「やめろよ!!服が破けちゃうだろうが!!!」ガシッ!!!



    アルミン「また始まったよ‥」


    ライナー「お前らやり過ぎるなよー」




    コニー「‥もう少しで就寝時間なんだ。静かにしろよガキじゃねぇんだから」



    ジャン「お前にガキって言われたくねぇな!!!」



    コニー「何だと馬人面がぁ!!!」ガタッ!!!



    ジャン「馬面と悪人面混ざってんじゃねぇか!!!」ガシッ!!!



    コニー「うるせぇよ!!!」ガシッ!!



    マルコ「ちよっとコニーまで!!やめないか!!!」



    ジャン「チビが俺に勝てると思ってるのか!?」




    コニー「うるせぇ!!!チンコは俺の方が大きいだろうが!!!」



    ジャン「な、何だと!!?」



    マルコ「3人とも落ち着いて!!!」






  4. 4 : : 2019/10/17(木) 21:02:46
    ベルトルト「何だが騒がしくなってきたね‥」



    アルミン「まずいよ‥そろそろ教官が巡回する時間だ‥止めないと」



    ベルトルト「うん」



    ライナー「なぁずっと聞きたかったんだが、その林檎は誰から貰ったんだ?」



    アルミン「え?クリスタからだけど?」



    ライナー「やっぱりか‥くれ」


    アルミン「え?ヤダよ。僕のだよ」



    ライナー「2つ持ってるだろ?1つくれよ」



    アルミン「これはエレンのだよ」




    ライナー「いいから渡せぇよ!!!!」ガシッ!!!



    アルミン「ちょ、ライナー!?」ドサッ!!




    ライナー「頼むアルミン!!!俺はお前と争いたくないんだ!!!だからその林檎を譲ってくれ!!!」ガバッ!!!



    アルミン「いやだよ!!!これは僕の林檎だ!!!」バタバタ!!!



    ライナー「何を言ってるんだ!?クリスタは俺の物だ!!!」バタバタ!!



    アルミン「君の方こそ何を言ってるんだ!?」(クリスタは天使だから皆んなの物だろ!?)バタバタ!!!



    ベルトルト「2人まで!!こんなに騒いだら教官が来ちゃうよ!!!」



    ライナー「チラトルトは黙ってろ!!!」バタバタ!!!



    ベルトルト「チラトルト!?ど、どういう意味だライナー!?」




    ライナー「は?お前いつもアニの事をチラチラ見てるだろ!?好きなんだろ?チラトルト!?」バタバタ!!



    アルミン「え?そうなの?」バタバタ!!



    ベルトルト「何でここでバラすんだ!!!」



    ライナー「どうせ殆どの奴が気付いてるぞ!!気付いてないのはエレンとコニーくらいだ!!!」




    ベルトルト「くっ、ライナーあああああああああああああ!!!!!」ガシッ!!!!



    ライナー「ちょ、やめろ!!!」ドサッ!!!




    アルミン(ライナーが離れてくれた‥今のうちに林檎は隠しておこう‥)ゴソゴソ







  5. 5 : : 2019/10/17(木) 21:08:12
    キース「‥随分と騒がしいな」ガチャ



    エレン「」


    ジャン「」


    コニー「」


    マルコ「」


    アルミン「」



    ライナー「」



    ベルトルト「」




    キース「もう就寝時間のはずだが?」




    ライナー「‥申し訳ありません」



    キース「貴様らはまだ訓練がしたいようだな」




    キース「全員、サシャ・ブラウスと一緒に死ぬまでグラウンドを走ってこい」



    アルミン「何故ブラウス訓練兵と?」




    キース「さっき食料庫に忍び込んでいたから罰で走らせていた。まだ走ってるから貴様らも走ってこい」





    アルミン(サシャは相変わらずだな‥)





    キース「返事がないようだが?」




    全員「ハッ!!!!!」バッ!!!!





  6. 6 : : 2019/10/17(木) 22:14:20
    ー翌朝ー


    エレン「疲れたな‥アルミン」スタスタ


    アルミン「うん‥エレンも少しは大人になってね」スタスタ


    エレン「あれはジャンが‥ってお前も騒いでいただろ?」スタスタ


    アルミン「いやあれはライナーが‥」スタスタ



    サシャ「エレン!アルミン!おはようございます!!」ダッダッダッ!!!



    エレン「おう!」


    アルミン「サシャ元気だね。疲れてないの?」



    サシャ「はい!!罰走なら慣れてますから!!あれくらいじゃ疲れませんよ!!」



    エレン「それ自慢出来る事じゃないぞ‥」



    ミカサ 「ここにいたの?」スタスタ



    エレン「ミカサか。おはよう」



    ミカサ 「3人ともおはよう。もうすぐ朝食の時間。早く食堂へ行こう」



    サシャ「はっ!?こうしちゃいられません!!!」



    サシャ「誰かにパンを取られるかもしれません!!!!」ダッダッダッ!!!



    アルミン(誰も取らないと思うけど‥)



    エレン「はっはっ!!アイツは元気だな。俺たちより前から走らされていたのに」



    アルミン「まぁそうだね」



    エレン「俺ももっと体力つけないとなー」



    ミカサ 「走っていた?」



    アルミン「うん‥実は僕たち罰則で走らされていたんだ」


    ミカサ 「エレンはともかくアルミンまで?」



    エレン「おい、俺は真面目だぞ」



    ミカサ 「何があったの?」



    アルミン「騒いでいたら教官に見つかったんだ」



    ミカサ 「‥またジャンと喧嘩して騒いだの?エレン?」



    エレン「まぁ‥そんなとこだ」



    アルミン「僕とマルコは完全にとばっちりだけどね」




    ミカサ 「なるほど。それより早く行かないと席が埋まってしまう。」



    エレン「おう、そうだな」


    アルミン「あ、皆んなを起こしてくるの忘れていた」



    ミカサ 「そんなことより早く行こう」



    アルミン(そんな事って言ったよこの人‥)



    エレン「まぁ今日は休日だし、少しくらいはゆっくりさせてやっても良いんじゃないか?」



    アルミン「まぁ‥そうだね」




    ミカサ 「それにしても皆んなまだ寝てるのにアルミンが起きてるなんて‥」



    アルミン「え?」



    ミカサ 「昨日は行軍と立体機動の訓練でキツかった。それなのに罰則で走らされた。でも他の皆んなより早く起きてる」



    エレン「そういえばお前体力ないのにな。」



    アルミン「はは‥体力ついたのかな」



    エレン「すげぇな。こんなに短期間で。俺もうかうかしてられないな」



    ミカサ 「だからと言って無理はダメ」



    エレン「‥分かってるよ‥それより早く食堂に行こうぜ」


  7. 7 : : 2019/10/17(木) 22:28:25
    ー食堂ー

    サシャ「はぁ‥早く食べたいです‥お腹空きました‥」


    ユミル「教官の話が終わってからだ。待ってろ」



    マルコ「ねぇ?休日の朝食前なのに何で教官がいるの?」


    アルミン「僕も分からないよ」



    マルコ「そうなんだ」


    エレン「もしかして何かあったのか?」



    ジャン「まさか昨日の罰則の事か?」




    キース「こほん。食事は話が終わってからにしてくれ。実は今朝実験室が荒らされていた事が判明した」



    ベルトルト「実験室が?」



    アニ「‥」



    キース「窓ガラスが外側から破られていた形跡があった。犯行は外部の人間であると考えられる」



    マルコ「外部の人間?‥一体何のために訓練兵団の実験室を‥」



    キース「犯人から手紙が届いている。」



    キース「我々はマーレの巨人化生体実験の科学者である。我々が今回訓練兵団の実験室から薬品や器具を拝借したのは、巨人実験のためである。」



    ライナー「‥マーレだと?」


    アルミン「どうしたのライナー?」



    ライナー「い、いや。何でもない」



    アルミン「そう‥」



    キース「と手紙には書かれていた。実際に実験室からは薬品や器具が盗まれている。」



    キース「これがただのイタズラにしては手が込んでいる。犯人の手がかりはこの手紙以外はなし。」



    キース「今回は実験室が荒らされただけで、犠牲者は出てない。しかし用心を怠るな」




    キース「今日、外出する者はブレードを所持しろ。何が起こるか分からないからな」



    キース「それと就寝時間後の巡回を強化する事にした。くれぐれも騒ぐなよ」ギロ




    エレン「‥明らかに俺たちに向けて言ってるな」



    アルミン「そうだね‥」


    キース「以上だ。朝食を取ってかまわん。あと外出したい者は、許可書を門番に提出しろ。いいな?」



    全員「ハッ!!!」バッ!!!





  8. 8 : : 2019/10/17(木) 22:42:57
    ー朝食後ー


    エレン「さっきの話何だったんだろうな?」


    アルミン「さぁ‥マーレとか巨人化生体実験とか‥分からない単語が出てきたね」



    ミカサ 「今日の外出は控えるべきだろうか?」



    エレン「馬鹿いえ。そんなのにビビっていたら、巨人と戦えないだろ」



    ミカサ 「‥」



    アルミン「2人は街へ行くの?」


    エレン「あぁ。本当は自主練しようと思っていたんだけどな。」



    エレン「ミカサがたまには休んだ方がいいってしつこくてよ」



    ミカサ 「エレン。鍛えればいいと言うものではない。休む事も大切」



    エレン「その話は分かったよ‥アルミンも来るか?」



    アルミン「いや僕はいいよ。2人で楽しんで来なよ」



    エレン「そうか。もしかして何か用事があるのか?」


    アルミン「うん。実は山岳訓練で使った訓練所の裏山に行こうと思うんだ」



    ミカサ 「山に?何故?」



    アルミン「ほら、もう少しでレポート提出があるだろう?」



    アルミン「僕はよく行軍で使う、訓練所の裏山に生息している動物や植物を調べて、訓練に役に立つものがあるか調べるんだ」



    エレン「げっ‥レポート忘れていた」



    ミカサ 「エレンは体力訓練よりも座学をもう少しがんばった方がいいと思う」



    エレン「わ、分かってるよ。」


    エレン「それよりアルミン。最近凶暴な野犬がよく出没するらしいから気を付けろよ」



    アルミン「大丈夫だよ。教官には事情を話してる。だから銃と立体機動の所持が認められているんだ」



    エレン「それは良かったな。でも油断するなよ。野犬は危険だからな」




    ミカサ 「エレン‥そろそろ門が開く時間。行こう」



    エレン「お、そうだな。またなアルミン!」スタスタ



    アルミン「うん。じゃあね!」フリフリ



  9. 9 : : 2019/10/17(木) 22:56:05
    ー 同時刻 立体機動訓練所ー


    ライナー「やっぱり誰もいないな」


    ベルトルト「そりゃせっかくの休日だからね。わざわざ訓練する人なんて少ないよ」


    アニ「密談をするのに最適だね休日の訓練所は」



    ライナー「そうだな」



    ライナー「何故呼び出したか分かるよな?」



    ベルトルト「キース教官の言っていたあの手紙のことでしょ?」


    ライナー「あぁ」


    ライナー「一応聞くが、お前らの仕業じゃないよな?」



    アニ「そんなわけないでしょ」



    ベルトルト「そうだよ。自分の首を絞めるような事するわけないだろ?」



    ライナー「だよな」



    ライナー「なら‥考えられるのは‥ジーク戦士長ら増援部隊が来たとかか?」



    アニ「そうだね。パラディ島の人間がマーレや巨人の秘密を知っているとは思えないし」



    アニ「あの手紙は私たちに向けてのメッセージじゃないか?」



    ベルトルト「そう考えれば‥筋は通るね」



    ライナー「俺から言っておいてあれだが‥」



    ライナー「ジーク戦士長が敵に情報を漏らすような真似すると思うか?」



    アニ「まぁ、マーレとか巨人化生体実験とか言っても、ここの連中は分からないよ」



    ライナー「だとしてもだ。あの慎重なジーク戦士長がこんな事するわけないと思うが」



    ベルトルト「だったら、誰がやったって言うの?」



    ライナー「分からん‥ただ場所も示していなかっただろ?」



    アニ「そうだね」



    ライナー「それにこの訓練所に俺たちが居るって分かってるなら、わざわざこんなまどろっこしい事しなくても良いと思うぞ」



    ベルトルト「言われてみれば‥そうだね」



    アニ「とにかく‥まだ何かあるかもしれない。もう少し待ってみようよ」



    ライナー「そうだな。くれぐれも俺たちがマーレとか巨人化生体実験のことを知ってるとバレないようにしろよ」



    ベルトルト(君が一番心配なんだけど‥)



    アニ「分かったよ。じゃあ立体機動の訓練しようか」



    ライナー「本当にやるのか?」



    アニ「立体機動装置を全く使わなかったら怪しまれるだろ?」



    ライナー「確かにそうだが‥俺たちは罰則のランニングで疲れているんだが‥」



    アニ「自業自得だろ?それに戦士なら弱音を吐かない事だね」パシュ!!!



    ベルトルト「アニの言う通りだ。昨日の夜の罰則で走らされて疲れてるけど、やろうよ!」パシュ!!!





    ライナー「‥仕方ないか」パシュ!!!!




  10. 10 : : 2019/10/17(木) 23:06:01
    ーその日の夕食前  男子宿舎ー


    アルミン「あ!エレンおかえり!!」


    エレン「おう!もう帰っていたのか?」



    アルミン「いや、僕もさっき帰ってきたばかりだよ」


    エレン「そうなのか。それでレポートは進んだか?」



    アルミン「うん。もう終わったよ」


    エレン「マジか‥さすが座学トップだな」


    アルミン「まぁ‥頭を使う事は得意だからね」



    アルミン「それより楽しかったかい?ミカサとのデートは?」



    エレン「デートって‥まぁ楽しかったよ」



    ジャン「けっ、死ねばいいのに」



    エレン「てめぇ、俺に言ったのか!?」



    ジャン「だったら何だよ?あ?」



    マルコ「2人ともやめてくれよ。昨日怒られて、今朝も注意されたばかりだろ?」



    ジャン「ちっ‥」




    エレン「ふん‥」




    アルミン「全く‥2人は‥」(ジャンもエレンももう少し大人になってくれよ‥)




  11. 11 : : 2019/10/17(木) 23:16:41
    ー夕食 食堂ー


    キース「‥」


    コニー「おい‥何でまた教官がいるんだよ?」


    サシャ「そんな事私に聞かれても知りませんよ」(さっき芋を盗んだのがバレたのでしょうか?)



    マルコ「またか‥一体何の話だ?」



    アルミン「‥何だろうね?」



    キース「実はまた手紙が届いた。昼に訓練所のポストに入っていたものだ」



    キース「正直これをここで公表するのか我々も悩んだが‥内容を読み上げる前に言っておくが、混乱はしないでくれ」




    エレン「やけに脅すな‥」



    アルミン「それほど内容が衝撃的なのか?」




    クリスタ「私‥ちょっと怖くなって来ちゃった」



    ユミル「安心しろ。お前だけは何としても私が守ってやるからな」




    クリスタ「もう‥」



    ライナー(入籍しよう)


    アルミン(クリスタマジ天使)




    キース「では、その手紙を読み上げるぞ」



    キース「君達訓練兵の中に裏切り者がいる。裏切り者は巨人に変身する事が出来て、超大型巨人、鎧の巨人も含まれる。また、巨人の中では珍しい女型の巨人もいる」



    アニ「!」


    ベルトルト「!」



    ライナー(は?)



    キース「我々マーレはこの裏切り者を許す事は出来ない。何故なら超大型及び鎧の巨人は我々壁中人類にとって宿敵であるからだ。よってこちらからも攻撃を仕掛ける事にした。」



    マルコ「どう言う事だ?」


    ユミル(やっぱり‥この訓練所に‥)


    クリスタ「え?‥」



    キース「状況が飲み込めない者もいるだろう。しかし、この手紙ではこの訓練所に対して宣戦布告をして来ている」



    キース「これから何か起きるかもしれない。十分に警戒しろ」




    全員「ハッ!!!!!」バッ!!!!




  12. 12 : : 2019/10/17(木) 23:33:24
    ー夕食後 グラウンドー


    ライナー「ジョギングしながら話そう」


    アニ「それなら怪しまれないからね」


    ベルトルト「2人はあの手紙の事、どう思う?」



    ライナー「まず断言できるのは、手紙の送り主はジーク戦士長ではないという事だな」



    アニ「あんな内容の手紙を敵国兵に流すわけないからね」



    ライナー「それと手紙の送り主は俺たちの事を知っている可能性がある」



    ベルトルト「そうだね。手紙の送り主は、超大型及び鎧の巨人だけでなく、女型の巨人も知っていた」



    アニ「それに‥人間が巨人に化ける事ができるのも知っていた。一体何者の仕業なの?」




    ライナー「現状ではさっぱりだな。ただキース教官の言うように、俺たち訓練兵に対して攻撃する意思がある」



    ライナー「気をつけないといけないだろう」



    ベルトルト「‥」



    アニ「2人ともボロは出すんじゃないよ」



    ライナー「あぁ‥お前もな」




    ベルトルト(だから君が一番心配なんだよ)




  13. 13 : : 2019/10/17(木) 23:43:45
    ー就寝前 男子宿舎ー


    エレン「なぁ‥あの手紙の事‥どう思う?」



    ジャン「はっ、ただのイタズラだろ?だいたい巨人が人間だと?馬鹿馬鹿しい」



    コニー「だよなー」



    マルコ「‥」


    アルミン「いや、あり得るかもよ」



    ライナー「どう言う事だ?アルミン?」



    アルミン「人類は未だに巨人の事に関しては無知だ。だから人間が巨人に化けるという事実があるのかもしれない」



    アルミン「それに巨人は図体が違うだけで、基本的には人間に似てるからね」



    ライナー「そんな理由だけで。ジャンの言う通り馬鹿馬鹿しいと俺は思うぞ」



    アルミン「ライナーってさ‥鎧の巨人に似てるよね」



    ベルトルト「!?」




    ライナー「‥何を言い出すんだアルミン‥」



    アルミン「僕とエレンはシガンシナ区で鎧の巨人を見た事があるんだ。」


    アルミン「もし、人間の時の容姿を巨人になってもある程度受け継ぐのだとしたら‥」



    ライナー「‥はっ‥そんな馬鹿な」



    エレン「確かに、ライナーは鎧の巨人に似てるよな」



    ライナー「‥エレン‥お前まで」



    エレン「おいおい。勘違いするなよ。似てるってだけで、お前が鎧の巨人とは言ってないだろ?」




    ライナー「‥俺もう寝るわ」



    ベルトルト「ら、ライナー‥」



    エレン「‥怒らせちまったか?」



    ベルトルト「そ、そりゃ起こるよ!人類の仇に似てるなんて言われたら!」



    エレン「‥まぁ気持ちは分かるが‥実際に似てるからな」




    ベルトルト「だからそう言うのがよくないんだって!!」



    コニー「どうした?ベルトルト?」



    ベルトルト「え?」




    コニー「さっきから何か焦ってないか?」



    ベルトルト「そんなことないよ‥」アセ



    コニー「えー。でもお前動揺したら冷や汗かくって言っていたよな?」



    ベルトルト(コニーはこう言う時になると、鋭くなるんだよな‥)



    マルコ「あー‥確かに冷や汗かいてるね」



    ジャン「偶然じゃないのか?」



    ベルトルト「そ、そうだよ!偶然だよ!」




  14. 14 : : 2019/10/17(木) 23:49:17
    アルミン「ベルトルトってさ、超大型巨人にそっくりだね」



    ベルトルト「え?」


    アルミン「身長も訓練兵の中だと一番大きいし」


    アルミン「それに顔もよく似ているよ」



    ベルトルト「‥下らないよ。だいたいあんな手紙を信じる君達の方がおかしいよ!!」



    アルミン「あれ?動揺してるの?」



    ベルトルト「当たり前だろ!!」




    ジャン「まぁまぁ落ち着けよベルトルト。教官がまた来ちまうぜ」



    ベルトルト「‥ごめん」



    アルミン「ごめんねベルトルト。悪気は無いんだ。ただ僕は自分の考えを言ってるだけで」




    ベルトルト「分かってるよ‥僕ももう寝るよ‥なんだか疲れたよ」



    コニー「おやすみ!」




    エレン「なぁ‥ライナーとベルトルト。様子が変じゃないか?」



    マルコ「きっと2人とも手紙の事が気になってるんじゃないかな」



    マルコ「ライナーは見かけによらず意外と繊細だし、ベルトルトも神経質だからね」



    ジャン「‥お前って意外とズバッと言うよな」



    マルコ「え?そうかな?」





  15. 15 : : 2019/10/18(金) 00:00:49
    ー同時刻 就寝前 女子宿舎ー


    ユミル「なぁなぁ!お前らはあの手紙どう思う!」


    ミカサ「私は‥気をつけるべきだと思う」



    ミカサ「でも‥人が巨人に化けるなんて下らないとは思う」



    アニ「同意だね。」



    クリスタ「私は少し怖いかな‥」



    ユミル「だから、お前は私が守ってやるから!」ダキッ!!!




    クリスタ「ユミル‥」



    アニ(ふぅ‥やっぱりこの話題になってしまうか‥絶対にボロは出さないようにしないとね)



    ユミル「てかさー女型の巨人っているのかなー」


    アニ「‥」



    ミカサ「座学では巨人の殆どが男性のような身体つきと習ったけど」



    クリスタ「どうなんだろうねー」



    ユミル「いるかもしれないぜ!他の巨人を引きつける力とかありそうじゃねぇか!」



    ミカサ「何故そう思うの?」



    ユミル「あ?他の巨人が男みたいだからだよ。女型の巨人ならそういう能力があってもおかしくないだろう?」



    ミカサ「まぁ‥分かる気がする」



    アニ「‥」




    ユミル(マーレが保有していた巨人は8体‥たぶん手紙の送り主は全部知っているんだ)



    ユミル(私の顎の巨人と、行方知らずの進撃の巨人、それから始祖の巨人の三体はマーレ側ではない)



    ユミル(とすると、マーレは6体の巨人を持っている事になる)



    ユミル(この国にマーレの戦士が潜入してると想定する‥でもマーレにも巨人を防衛のために置いて置く必要がある)



    ユミル(そういえば‥戦鎚の巨人もマーレの配下に無かったな‥確かタイバー家って奴らが保有していたはずだ)




    ユミル(ならば‥マーレの戦士は5人‥ならこの国に潜入してる戦士は2、3人か?)



    ユミル(戦士は若い奴らが選ばれる‥って事はだいたい訓練兵くらいの奴らが怪しい‥ここにいる可能性が高い)



    ユミル(実際に手紙の主はここに巨人がいると、確信してるっぽいしな)



  16. 16 : : 2019/10/18(金) 00:12:51
    ユミル(ここの訓練兵上位者は他の訓練所に比べても、優秀な奴が多い)



    ユミル(戦士は幼少の頃より、英才教育を施される‥だから戦闘に優れている‥)



    ユミル(マーレの戦士はまさか自分達の正体がバレるとは思って無かっただろ)



    ユミル(まだ誰とは断定出来ないが‥女子の中で怪しいのはアニだ‥アニが巨人とすれば女型の巨人だ)



    ユミル(アニは今の所4番手だからな。戦士って可能性は十分に考えられること。)



    ユミル(少しカマをかけるか‥)



    ユミル「なーアニ?さっきから黙り込んでどうした?」



    アニ「は?私が口数が少ないのはいつもの事でしょ?」



    ユミル「まぁな。でもいつもはもっと話すだろ?」



    アニ(あんまり話さないと逆に不自然か‥)



    アニ「そう?手紙の事で頭がいっぱいになっていたかもしれないね」



    ユミル「へぇー、お前でもそういう気持ちになる時があるんだなー」



    アニ「私に喧嘩売ってる?」



    ユミル「いやいや、お前に喧嘩なんて売らないよ。勝てるわけないからな」



    アニ「どうかな。あんたは手を抜いてるだけで、本気を出せばもっと出来ると思うけどね?」



    ユミル「ははっ!!そんな事ねぇよ!!」



    アニ(コイツ‥やけに今日は絡んでくるな)




    ユミル「そう言えばお前ってあんまり怪我をしないよな」




    アニ「‥は?」



    ユミル「優秀だからかもしれないが。あ、怪我をしないと言えば同郷のベルトルさんとライナーもだな」




    アニ「‥関係ないと思うけど。それに私だって怪我をする時もあるよ。ベルトルト達もそうだよ」




    ユミル「何でベルトルさんたちが怪我をしない事を知ってるんだよ?」



    ユミル「お前‥普段あんまりベルトルさんたちと絡んでないだろ?」



    アニ(まずい‥今のはしくじったね)



    アニ「まぁ‥あくまで私の妄想に過ぎないけどね」



    ユミル「そうか。絡んで悪かったな。もう私は寝るわ」





    クリスタ「ミカサ。私たちも寝ようか」




    ミカサ「うん」




    アニ(ユミルの奴‥まさかね)





  17. 17 : : 2019/10/18(金) 00:16:23
    ユミル(まだアニが女型の巨人とは断定出来ないが、可能性は高い)



    ユミル(ベルトルさんたちの話をしたら、動揺したからね)



    ユミル(あと怪しいのはミカサだが‥ミカサはアッカーマンの末裔だ)




    ユミル(だから巨人の力を受け継いでる可能性は低い‥ミカサは除外してもいいか)




    ユミル(今日はこんな所か‥明日はベルトルさんたちにもカマをかけて見るか)





  18. 18 : : 2019/10/18(金) 00:23:15
    マーレの手紙の内容は訓練兵達を疑心暗鬼の状態にさせた


    もちろん、教官達もこの手紙について議論していた


    もし、人が巨人に化けるなら


    そんなあり得ない事が実際に起こり得るの、だとしたら



    そんな可能性が示唆されると



    人は恐怖を感じてしまう



    手紙の送り主の目的は?何者なのか?
    裏切り者はいるのか?
    真実はどうなのか?




    そんな疑問は数多く存在する



    そして事件は起きてしまう









    仕方ない世界は残酷なのだから





  19. 19 : : 2019/10/18(金) 12:33:25
    ー翌日 午前 対人格闘訓練ー



    アルミン「くっ!!」サッ!!!



    ミカサ「‥良くなってきてるよアルミン」



    アルミン「ははっ‥でもまだまだミカサには及ばないけどね」スッ






    エレン(アルミン‥動きが良くなってるな)スパッ!!!



    アニ「訓練中に考え事かい?随分と余裕があるんだね」



    エレン「全く容赦ねぇな‥」



    アニ「アルミンの方を見ていたね。アルミンの事を考えていたのかい?」




    エレン「あぁ。アイツ前より動きが良くなってるな」




    アニ「その様子だと気づいてないみたいだね」



    エレン「は?」



    アニ「動きがよくなってるのはアルミンだけじゃない。全員さ」




    エレン「全員?」




    ライナー「おらっあっ!!!!」ドォン!!!




    ベルトルト「やるね!!ライナー!!」




    エレン(あの2人とは昨日の夜から険悪なムードになったから、観察していなかったけど)



    エレン(ライナーもベルトルトも気合が入ってるな‥)




    アニ「ライナーとベルトルトだけじゃない。普段この訓練を真面目にやってない奴までちゃんとやってる」







    ダズ「くっ!!もう一度頼む!!」




    トム「おう!!」スッ




    エレン(本当だ‥なんか全体的にやる気に満ち溢れているな)




    アニ「見てみなよ。あの馬鹿2人組もあんな感じだ」




    コニー「どうしたサシャ!!そんなもんか!?」



    サシャ「まだ終わってませんよ!!」ダッ!!





    エレン「なっ‥普段ふざけてるサシャとコニーまで‥」





    アニ「皆んなをやる気にさせたのはあの手紙だろうね」





    エレン「‥だな」




  20. 20 : : 2019/10/18(金) 12:46:09
    アニ「ここの連中は大半が憲兵を目指す。巨人から逃げたいから、死にたくないからだ」



    エレン「まぁ‥俺は違うけどな」



    アニ「そうだね。でも多くの人間は弱いんだよ。あんたみたいに強い人間は少数だ」




    エレン「俺は強くない。まだまだこんなんじゃ、到底巨人には勝てない」




    アニ「その向上心は尊敬するよ」



    アニ「私が言いたいのは、この訓練兵団が何者かに狙われていて、自分達が殺される可能性が出てきた」



    アニ「必死になって訓練をし始めてるのは、死にたくないからだよ」




    エレン「あぁ‥だが動機はどうであれ、必死に強くなろうとしてるのは間違いない」





    アニ「そうだね。‥ところでアンタはあの手紙をどう思う?」




    エレン「最初はただの悪戯かと思った」



    エレン「でも段々とあの手紙がただの悪戯ではないって事が分かってきた。」



    エレン「そりゃ‥仲間を疑うのは良くないし‥それで昨日はライナーとベルトルトとも喧嘩しちまった」




    アニ「そう‥」




    アニ「もし‥本当に裏切り者が居たとしたら‥どうするの?」




    エレン「一年一緒に訓練してきた仲間達だ‥でもこの中に超大型巨人や鎧の巨人‥その他の敵がいるのだとしたら‥」




    エレン「殺さないといけないと俺は思う」





    アニ「‥そうだよね」




    エレン「どんな大義があろうと、大量殺人鬼なのは間違いないからな。そんな奴らに同情なんてしない」




    アニ「私も同感だよ‥」




    エレン「ま、人間が巨人に化けるとかあり得ないかもしれないけどな」ハハッ!!








    アニ「ほんと‥馬鹿馬鹿しいよね」





    エレン「あぁ!そんな馬鹿馬鹿しい奴に俺の夢を邪魔されたくないからな」



    エレン「もっと鍛えてくれよ!これからもよろしくな!アニ!」




    アニ「あぁ‥」スッ



    アニ(ごめんなさい‥私達はあんた達を‥)





    アニ(でも今は‥今くらいは使命なんて忘れてもいいよね?)スッ!!





    エレン「俺も皆んなに負けてられない!!!行くぞ!!アニ!!」スッ!!




    アニ「いつでも来なよ」スッ





    アニ(ごめんなさい‥お父さん‥)スッ!!







  21. 21 : : 2019/10/18(金) 16:33:44
    キース(いつもは不真面目な訓練兵も今日は真面目に取り組んでる者が多いな)




    キース(あの手紙の影響か‥)




    キース(訓練兵に緊張感が感じ取れる‥まぁそれ自体は悪い事では無いのだが‥)






    キース(これから何も起こらなければいいが‥)






  22. 22 : : 2019/10/18(金) 16:45:15
    トーマス「キース教官!」ダッ!



    キース「ワグナーか?どうした?」



    トーマス「自分とカロライナ訓練兵が怪我をしてしまったので、医務室に行ってもよろしいでしょうか?」




    キース「構わん。」




    ミーナ「失礼します!!」バッ!




    キース「怪我をすると言うことはいつもより、真面目に取り組んでいる証拠だな‥」



    トーマス「は、はい」





    ミーナ(え?バレていたの?)





    キース「私の目は節穴では無い。これからもその志を忘れずに修練に励め」




    キース「ただ怪我をする事は良くない。これからはしっかり対人格闘技術も学んで、怪我をしないようにしろ」





    トーマス「ハッ!」、ミーナ「ハッ!!」










  23. 23 : : 2019/10/18(金) 17:19:39
    アルミン「キース教官‥」



    キース「貴様もか?」



    アルミン「はい。医務室に行ってきます」



    キース「良かろう。それにしても今日は負傷者が多いな」




    アルミン「はい」




    キース「貴様の相手はアッカーマンだったか‥相手が悪かったな」




    アルミン「えぇ。彼女なりに手加減はしてくれたのですが、そもそも僕と彼女では力の差があり過ぎました‥」




    キース「そうだな。早く医務室に行って手当てしてもらってこい。」





    アルミン「ハッ!!」




  24. 24 : : 2019/10/18(金) 17:23:48
    ー午後 立体機動訓練ー



    ユミル(格闘訓練の時にベルトルさんたちにカマをかけるつもりだったが‥)



    ユミル(雑談出来る雰囲気じゃなかったからな‥)




    ユミル(仕方ない‥夕食の後の自由時間に仕掛けるか‥)パン!!




    ユミル「は?」





    ユミル(お、落ちる‥マズイ!)ヒュー!!!




    ユミル(何が起きたんだ!?‥ガス管が壊れてる?‥さっきは何ともなかったはず)ヒュー!!









    ユミル「ぐはっ!!?」ドスッ!!!!!






    アルミン「あれは‥」パシュ!!!!







  25. 25 : : 2019/10/18(金) 17:31:42
    ー立体機動訓練後ー



    ユミル「まさか‥お前に助けられるとは‥ありがとうなアルミン」



    アルミン「いいよ。それより怪我の具合はどう?」



    ユミル「幸い低空飛行していたから、大怪我はしないで済んだ」



    ユミル「体中痛いけどな」



    アルミン「そう‥安静にしてね」



    ユミル「お前はもう行けよ。夕食は医務室の先生が運んでくれるってよ」




    アルミン「分かった。何かあったら遠慮なく言ってね」




    ユミル「はっ、そこまで落ちぶれてねぇよ。早く行けよ」





    アルミン「‥うん」ガチャ





    ユミル(しかし私だけなら‥アニに細工をされた可能性が高かったが‥)




    ユミル(私だけじゃなくてミーナとトーマスまで‥)




    ユミル(私達3人の立体機動装置には剥離剤で、ガス管に細工されているのがわかった)




    ユミル(たぶん訓練兵の誰かだ‥)





    ユミル(それにしてもアルミンに見つからなければ、怪我の修復もできたのになー)













    ユミル(イテェ‥)





  26. 26 : : 2019/10/18(金) 17:41:35
    ー夕食 食堂ー


    エレン「アルミン!ユミル達はどうだった?」



    アルミン「3人とも大した怪我になってなかったよ」



    エレン「そうか。それは良かったな」




    ミカサ「席を取っておいた。早く食べよう」




    アルミン「うん」




    ライナー「アルミン‥」



    アルミン「‥何?」



    ライナー「お前がユミルを1番最初に発見したらしいな?」




    アルミン「‥それがどうしたの?」





    ライナー「お前がユミル達の立体機動装置を剥離剤で細工したんじゃないのか?」




    エレン「おい、ライナー?‥お前何を言ってるんだよ?」



    エレン「アルミンはユミルを助けたんだぞ?」




    ライナー「そうだな。しかしこう言うのは第一発見者が怪しいって言うだろ?」




    アルミン「それだけの理由で?僕を犯人扱いするの?」




    ライナー「昨日俺の事を鎧の巨人に似てるとか言って、疑ったよな?」




    ライナー「それと同じだろ?」





    エレン「何だと?」





    ベルトルト「エレン‥アルミンを随分と庇うんだね?」




    エレン「何が言いたい?」




    ベルトルト「‥君とアルミンはグルなんじゃないの?」




    エレン「お前ら‥ふざけるのもいい加減にしろよ‥」




  27. 27 : : 2019/10/18(金) 17:51:43
    エレン「だいたい!!証拠でもあるのかよ!?」



    ベルトルト「ないよ」



    エレン「だったらデタラメ言ってんじゃねえよ」



    ライナー「先にデタラメ言い出したのはお前ら2人だろ?」




    ミカサ「エレン‥座りなさい」



    エレン「ちょっと黙っててくれミカサ」




    ライナー「情けない奴だな。エレン。」




    エレン「いい加減にしろよてめぇ!!!」ガタッ!!!





    ライナー「それはこっちの台詞だ!!!」ガタッ!!!





    アルミン「‥」




    マルコ「ちょっと皆んな落ち着いて!!!」





    ベルトルト「ライナー‥もうデタラメ言えないようにしてやるんだ」




    ライナー「任せろ!!!」ドォン!!




    エレン「くっ‥お前格闘訓練手を抜いていたのか?」ヨロッ




    ライナー「まぁな。」





    エレン「はっ、おもしれぇ!!!!」ダッ!!




    アルミン「え、エレン!!!」





    ジャン「やめろよお前ら!!!」




    ライナー「は?」




    エレン「なんだよ‥お前は引っ込んでろよジャン」





    ジャン「ライナー。お前の気持ちは分かる。昨日から勝手に裏切り者って疑われて気分悪いよな?」




    ライナー「‥まぁな」




    ジャン「いいかエレン?根拠なく人を疑ったのはお前とアルミンが先にやったんだ」




    ジャン「ならお前とアルミンが疑われても文句は言えないよな?」




    エレン「ちっ‥」




    ジャン「ベルトルトも積極性を出すのはいいが、火に油をそそぐような事はやめろ」




    ジャン「お前ら今は食事中なんだぞ?迷惑なんだよ」




    エレン「すまなかった‥ライナー‥ベルトルト」





    ライナー「いや‥俺も熱くなりすぎた」




    ライナー「ここは熱い抱擁でもして和解しようぜ」




    エレン「いや、それは遠慮しておくよ‥」




    ベルトルト「ライナー‥」





    マルコ「ジャン‥やっぱり君はいざって時に役に立つね」ボサッ




    ジャン「そんな事ねぇよ」




    ジャン(本当に俺が出来る男なら、エレンとなんか喧嘩しないからな)







  28. 28 : : 2019/10/18(金) 17:55:58
    フロック「おいおいおいおい」



    エレン「あ?どうしたフロック?」



    フロック「何いい感じで終わった感出してんだよ?」




    ジャン「は?」




    フロック「確かにジャンの言う通り、ライナーとエレンは迷惑だったよ」




    フロック「だがいつもエレンと喧嘩してるのは誰だ?ジャン?」




    ジャン「‥」




    フロック「いいか?本当に迷惑してるのは俺たちだ!!」




    フロック「毎回毎回お前ら喧嘩して騒ぎやがって」





    ジャン「それは‥申し訳ないと思ってる‥」




    フロック「そうか。ならもう騒ぐなよ。お前らのせいで食堂全体の空気がヤバくなってんだからさ」





    ジャン「あぁ‥」





    マルコ(痛い所突かれたな‥ジャン‥)







  29. 29 : : 2019/10/18(金) 18:04:40
    フロック「それとアルミン。お前にも言いたいことがある。」



    アルミン「え?」



    フロック「お前‥格闘訓練の時どこに行っていた?」




    アルミン「どこって‥医務室だけど‥」



    フロック「それにしては戻って来るのが遅かったよな?」




    アルミン「‥他にも医務室で手当てしてもらっていた人がいたからね」





    フロック「そうか。確かにそうかもな」



    フロック「だがお前は立体機動装置に細工する事が出来たはずだ」




    アルミン「‥」




    フロック「立体機動装置の点検は昨日の自由時間に全員がやった。その時はどの装置も異常は無かった」




    フロック「今日のユミル達の事故はガス管が剥離剤で細工されていたらしい。知ってるよな?」




    アルミン「ユミルから聞いたからね」




    フロック「朝は忙しくて立体機動装置保管室にわざわざ行く暇はなかった」



    フロック「つまり立体機動装置に細工出来たのは、格闘訓練中に抜け出した奴しかいないんだよ」




    アルミン「考えが浅はかだね」



    フロック「何だと?」



    アルミン「それなら僕以外の可能性もあるし、教官達だって細工出来たはずだよね?」




    フロック「‥」



    アルミン「それなのに何故僕だって断言出来るの?」



    フロック「‥断言はしてない‥ただお前は立体機動装置を細工した犯人の可能性があるって事だ」




    アルミン「確かに‥でも僕はやってないよ」



    アルミン「人を根拠もなく疑うのはやめた方がいいよ?さっきみたいな事になるからね」





    エレン「アルミンの言う通りだ」ガタッ!





  30. 30 : : 2019/10/18(金) 18:12:59
    フロック「‥」



    エレン「お前の勝手な推理でアルミンを悪者にするなよ」



    フロック「はっ‥笑わせるな」




    フロック「お前らだってライナーとベルトルトを根拠もなく疑っただろ?」




    エレン「その事はもう反省してるし、終わった話だろ?」





    フロック「反省すれば無かった事になるのか?エレン?」




    エレン「‥てめぇ」




    フロック「エレン‥お前って腹の中じゃ自分が正しいと思ってるだろ」




    フロック「そうなんだろ?」




    エレン「そんな事ねぇよ‥てかお前もう黙れよ」





    フロック「黙らないぜ」




    フロック「これ以上お前らの好き勝手にさせたくないからな」



    フロック「お前らが何て言おうと俺はアルミンを疑うぜ」




    エレン「お前にアルミンの何が分かる?言ってみろ」




    フロック「‥知らないな。おれは仲良しでもないし、アルミンの事を知りたいと思った事ないからな」




    エレン「じゃあ何故アルミンを疑う?」




    フロック「格闘訓練で抜け出した上に、やけに遅く戻ってきたのと」



    フロック「アルミンはこの訓練兵の中で1番狡猾だからだ。気をつけろよエレン。お前も捨て駒にされるかもしれないぞ」




    エレン「てめぇ!!さっきからデタラメ言うなよ!!!!」





    フロック「うるせぇよ。お前だって同じことしていたよな!?」




    エレン「だから!!!反省したんだって言ってるだろ!?」




    フロック「反省してなかった事になるのか?ってお前に言ったよな!?」





    アルミン「え、エレン!!もういいから!!」




    ミカサ「落ち着きなさい」ガタッ





  31. 31 : : 2019/10/18(金) 18:18:23
    キース「イェーガー。喧嘩相手が多彩のようだな」ガチャ



    エレン「」


    フロック「」



    キース「今日はファルスターか?次は誰と喧嘩するんだ?」




    エレン「いえ‥ご迷惑おかけしてすみません」




    フロック「申し訳ありません‥」





    キース「訓練兵諸君。食事が終わったら全員、座学の講義室に来い」




    キース「いいな?」





    全員「ハッ!!!!」





    マルコ(たぶん立体機動装置の事故の事だろうな‥)




    マルコ(いや事故というより、事件って言った方がいいか‥)




    ジャン(もしかして何か分かったのか?)






    サシャ(はぁ‥今日はご飯がマズイです‥)






  32. 32 : : 2019/10/18(金) 19:15:55
    ー夕食後 講義室ー


    キース「うむ。全員集まったな」


    キース「もう察しがついてる者も多いと思うが、私がこれから話す事はユミル、ワグナー、カロライナの3人についてだ」


    マルコ「やっぱりか‥」


    キース「3人の立体機動装置には剥離剤で細工された痕があった。つまり今回のは事故ではなく、事件ということだ」




    キース「不幸中の幸いだが、3人とも高所を飛んでいなかったため、怪我は大したこと無かった」




    キース「だが一歩間違えば大怪我に繋がる。当然死んでいた可能性もある」




    クリスタ「‥」




    キース「昨日の時点では立体機動装置には異常は無かった。そして今日は不審者も目撃されていない」



    キース「つまり立体機動装置に細工したのは、この訓練兵団の誰かと言うことだ」




    ベルトルト(今の時点では‥間違いないかもしれない‥ただ)




    ライナー(あの手紙と関係ないのか?‥だとしたら‥)



    アニ「‥」




    キース「貴様らはまだまだ甘い。今巨人と戦っても何も出来ずに殺されてしまうだろう」



    キース「だが貴様らは心優しい者達だと思っていた‥」




    エレン(思っていたか‥)




  33. 33 : : 2019/10/18(金) 19:28:58
    コニー(キース教官がここまで本音で話すのは珍しいな‥寝ないで聞かないとな‥)



    キース「もしこの中に犯人がいるのだとしたら‥」



    アルミン「‥」


    ライナー「‥」




    キース「やめてくれと言いたい。」




    キース「我々は目的は違えど、同じ訓練をして切磋琢磨している仲間だ。」




    キース「巨人と戦う前に、人同士で殺し合っていれば、巨人共にも数が足りなくて飽きられてしまうだろう」




    アルミン(きっとキース教官は訓練兵に犯人がいると思っている)


    アルミン(だからこそ本音で教官として、1人の人として向き合おうとしているのだろう‥)




    マルコ(‥悲しい事だ)



    キース「だからー」




    フランツ「ぐああえああああああ!!!!!」ガブリ!!!!




    全員「!?」




    キース「何だ?」





    フランツ「やめてくれ!!!ハンナ!!!」バッ!!!




    ハンナ「ぐあっ!!!」ドサッ!!



    エレン「ハンナに噛まれたのか?」




    フランツ「あぁ‥急に具合が悪くなって‥それで」




    ジャン「おい!!!」




    ハンナ「おおおおおおおおお!!!!!」




    ダズ「おい!!いい加減にしろよ!!!」ガシッ!!



    ハンナ「」ガブリ!!!





    ダズ「いってぇ!!!噛みやがった!!誰か手伝ってくれ!!」




    フランツ「僕に任せてくれ!!!」ガシッ!!






    フランツ「ハンナ落ち着くんだ!!!」ジタバタ!!






    キース「ダズ!これでハンナを縛れ!」スッ!!




    ダズ「わ、分かりました!!!」






    フロック「何が起きたんだ‥」





    クリスタ「‥フランツ‥ダズ‥血が出てるよ」スッ




    クリスタ「このハンカチを使って」スッ




    ダズ「あ、すまないなクリスタ」(噛まれて良かった)




    フランツ「あぁ‥ありがとう」(浮気しよ)





    キース「ハンナ訓練兵は私が独房に連れて行く」





    キース「話はもう終わりだ‥解散していいぞ」ガチャ







  34. 34 : : 2019/10/18(金) 19:59:58
    エレン「何だったんだ‥」



    アルミン「分からない‥ただハンナはダズとフランツに噛み付いていたね。正気を失っていたのは間違いないだろう」



    ライナー「とにかく今は部屋に戻るぞ‥」




    エレン「あぁ‥そうだな」






    クリスタ「2人とも大丈夫?」



    ダズ「ちょっと血が出ただけさ。」(決まった‥)



    フランツ「うん。僕もこれくらい平気さ」




    フランツ「それよりハンナが心配だ‥」




    クリスタ「うん‥そうだね」







    コニー「何でハンナの奴フランツの事噛み付いたんだろうな?」






    サシャ「あれじゃないですか?」



    サシャ「好きだから食べたくなっちゃうってヤツでは?」




    コニー「は?人間は食べれないだろ?」




    サシャ「いや‥愛情表現の一種ですから‥」





    ジャン「お前ら何馬鹿な事言ってるんだよ?」




    ジャン「いいから部屋に戻るぞ」






  35. 35 : : 2019/10/18(金) 20:06:24
    ー 男子宿舎ー


    トーマス「へぇ‥俺がいない間にそんな事が‥」



    ライナー「あぁ‥正直俺も何が起きてるのか検討がつかない」



    トーマス「そうか‥わざわざ部屋まで送ってくれてありがとうな」




    ライナー「気にするな。それよりお前ら3人の怪我大したこと無くて良かったな」




    トーマス「あぁ。」






    ダズ「」スタスタ






    トーマス「じゃあ俺はもう部屋に入って休むわ」




    ライナー「そうか。俺も自分の部屋に帰るか」





    ライナー「ん?あれはダズ?」




    トーマス「ダズ?どうしたんだ?‥なんか顔色が悪いぞ?」





    ダズ「」ガシッ!!!




    トーマス「‥おい‥急に肩何か掴んでどうしたんだ?」





    ダズ「オロオロオロオロオロオロオロオロオロオロオロオロ」ベチャベチャベチャベチャ




    トーマス「ぶっ!?な、何をするんだ!?」ベチャベチャベチャベチャ





    ライナー「凄いゲロだな‥嘔吐したって事は‥具合が悪いのか?おい?」




    トーマス「あ、‥あれ‥」ヨロッ




    ライナー「トーマス?」





    ダズ「ぐあおおおとっ!!!!」ダッ!!





    ライナー(は?)




  36. 36 : : 2019/10/18(金) 20:08:55
    ライナー「くそ‥どうなってる!?」ダッダッダッ



    ダズ「おおお!!」ダッダッダッ



    トーマス「ああああっ!!」ダッダッダッ





    ライナー(ダズもおかしかったが、トーマスまで‥)








    ユミル「ライナー!!こっちだ!!」クイッ





    ライナー「ユミル!?」





    ユミル「何をやっている!?早くしろ!!!」





    ライナー「あ‥あぁ」ダッ!!!






  37. 37 : : 2019/10/18(金) 20:18:33
    ー空き教室ー



    ライナー「助かったぜユミル」


    ユミル「これで1つ貸しだな」ニヤリ



    ライナー「‥お前‥どうしてこの空き教室にいたんだ?」




    ユミル「ミーナに襲われたんだよ」



    ライナー「ミーナに?」




    ユミル「夕食後かな?急に苦しみ出して‥部屋に戻ろうとしていたのにな‥」




    ライナー「医務室で襲われたのか?」




    ユミル「あぁ。まだ私を探し回ってると思うぜ」





    ライナー「ミーナもか‥」




    ユミル「ん?その言い方だと他にもおかしくなった奴はいるのか?」




    ライナー「あぁ‥さっき見たから分かると思うが、トーマスにダズ‥それにハンナもだ」




    ユミル「‥全員噛み付いて来たのか?」




    ライナー「そうだな。ただダズは嘔吐をトーマスにかけて‥それからトーマスの様子もおかしくなったんだ」




    ユミル「嘔吐?って事は‥何かの病気か?」




    ライナー「そうかもしれないな。フランツ曰くハンナも急に具合が悪くなったと言っていたからな」




    ユミル「そうか‥」






    キース「ここにいたのか?」ガラッ





    ライナー「‥キース教官?」




    ユミル「ちょっと‥脅かさないでくださいよ‥」





    キース「すまないな。」




    ライナー「あの‥何で俺たちがここに居るって分かったんですか?」




    キース「ブラウンがワグナーとダズに追いかけられている所を見たからな。」






    ユミル「あ、そういうことっすか」




    キース「暴れ出した訓練兵の対応に追われていてな‥」




    ライナー「え?他にもいたのですか?」



    キース「トム、ゼムルスキー、ナック、サムエル‥それからカロライナか」



    キース「安心しろ。暴れ出した者は全員独房にぶち込んである」




    ライナー「そうですか‥」




    キース「‥貴様らはもう部屋に戻れ。明日に備えろ」





    ユミル「はい」




    ライナー「分かりました」





  38. 38 : : 2019/10/18(金) 20:28:56
    ー男子宿舎ー


    アルミン「へぇ‥そんな事があったんだ」



    ベルトルト「でも、よく無事だったね」



    ライナー「あぁ‥まさか仲間に襲われる日が来るとはな」



    エレン「しかし‥皆んなどうしちまったんだ?」




    コニー「噛み付いてきたって?ハンナと同じじゃないか?」




    マルコ「もしかしたら‥何かの病気かもしれないよ?」




    ライナー「病気?」




    マルコ「うん。皆んな同じ行動を取ってるし」



    マルコ「それにダズはハンナに噛まれた時に感染したのかもしれない」



    コニー「何だよそれ‥怖いな」



    マルコ「まぁでも僕の予想に過ぎないけどね」




    アルミン「いやあり得るよ。」



    マルコ「え?」




    アルミン「もしかしたら‥マーレの生物兵器なのかもしれないよ」




    ライナー「マーレの生物兵器?」




    アルミン「手紙にもあったじゃないか。巨人化生体実験って。つまりそれは生物兵器の事だよね?」




    ベルトルト「でも巨人化してないだろ?」



    アルミン「巨人になる前の段階なのかもよ?」




    ライナー「なるほど‥」




    アルミン「ハンナはただ噛み付いたわけじゃない。肉を食い千切ろうとしていた」




    アルミン「それにライナーの話では、トーマスがおかしくなってからは、ダズはトーマスの事を襲わなかったんだろ?」




    ライナー「あぁ」




    アルミン「人肉に興味があって人だけを襲う。まるで巨人じゃないか?」





    マルコ「確かに‥」




    ベルトルト「否定できない‥」





    エレン「じゃあ‥おかしくなった奴は徐々に巨人に近づくって事か?」




    アルミン「それは分からないよ‥」





    ライナー「この事は教官に報告した方がいいんじゃないか?」




    アルミン「そうだね‥就寝時間前に報告しに行こうか」





    マルコ「1人じゃ危険だよ」




    アルミン「なら、全員で行こうか」




    コニー「おう!」





  39. 39 : : 2019/10/18(金) 20:39:27
    ー教官室ー


    アルミン「失礼します」ガラッ



    キース「アルレルト?‥どうしたんだ貴様ら?」



    アルミン「ご報告したい事があります」




    キース「‥今回暴れ出した訓練兵が何らかの病気であるかもしれないと報告しにきたのか?」




    アルミン「な、何故それを?」




    キース「マーレの生物兵器の可能性があると他の教官達が言っていたからな」





    アルミン「そうですか」




    マルコ(僕たちが報告するまでも無かったか‥)




    アルミン「用件は以上です。失礼します」




    キース「待て。まだ話は終わってない」





    アルミン「はい?」




    キース「実は‥今回暴れ出した訓練兵は調査兵団に引き渡そうと思っている」



    キース「今馬車の準備をしている」




    マルコ「あの‥何故調査兵団に?」




    キース「変わった教え子がいてな。巨人の研究をしているソイツに見て貰えば何か分かるかもしれないと思ったんだ」




    キース「それに民間の病院に引き渡したら、憲兵団が嗅ぎつけてくる」



    キース「もし本当にマーレの未知の病気ならば、憲兵団は徹底的に解剖してしまう」




    アルミン「それは‥」




    キース「調査兵団ならその心配はない」





    エレン(何だろう‥物凄く嫌な予感がするぞ)





    キース「もうすぐ調査兵団に引き渡すために馬車で出掛ける」




    キース「明日の午後には帰って来れるはずだ。だから午前は自習にする。他の訓練兵にもそう伝えてくれ」




    全員「ハッ!!!」



  40. 40 : : 2019/10/18(金) 21:18:57
    ー翌日 自習 立体機動訓練所ー


    アニ「ここなら大丈夫だろ‥」



    ライナー「さて‥一連の騒動をどう思う?」



    ベルトルト「暴徒と化した訓練兵‥やっぱり巨人の何らかの力なのかな?」




    ライナー「‥だとしたら‥やっぱりジーク戦士長が来てるのか?」



    アニ「でもこの前‥それは考えにくいって結論が出ただろ?」




    ライナー「じゃああの凶暴化した訓練兵はどう説明する?」



    アニ「‥」




    ライナー「あれは明らかに正気じゃ無かった‥」




    ベルトルト「そうだね。でもジーク戦士長が来るなら、そろそろ顔を見せてくれても良いんじゃないかな?」




    アニ「姿を見せれない特別な事情があるとか‥というか」



    アニ「人間の状態で巨人になるってあり得るのか?」




    ライナー「巨人の力は未だに未知なんだ。それにジーク戦士長だって昔から底が知れなかっただろ?」




    アニ「‥まぁ‥そうだね」





    ライナー「とにかくだ‥マーレの出方を見よう」




    ベルトルト「ねぇ‥立体機動装置の事なんだけど」




    アニ「‥」




    ベルトルト「2人の仕業じゃないよね?」




    ライナー「違うと言ったよな?」



    アニ「私もやってないよ」




    ベルトルト「そうか。あの立体機動装置の細工もマーレの仕業なのかな?」




    ライナー「いや‥立体機動装置の細工はマーレの仕業じゃないだろ‥恐らく訓練兵の誰かだ」





    アニ「だね‥」





    ベルトルト「取り敢えず教官達が戻って来るまで、訓練しようか」





    ライナー「あぁ。兵士として訓練は欠かせないからな」




    アニ「あんたねぇ‥」




    ベルトルト「ライナー‥君は戦士だろ?」





    ライナー「あ‥すまない」




    アニ「あんたのそれ‥何とかならないの?」




    ライナー「すまんな‥時々こうなっちまうんだ」




    ベルトルト「毎回指摘する僕らの気持ちを考えてくれよ」





    ライナー「本当にすまない‥」




  41. 41 : : 2019/10/18(金) 21:25:03
    ー午後 昼食後ー


    サシャ「教官達‥遅いですね」



    コニー「だな‥午後には帰ってくるって言っていたんだけどな」



    サシャ「何かあったんでしょうか?」



    コニー「どうだろうなー‥それよりこのままだと午後も自習になりそうだな」




    サシャ「そうですね‥」






    アルミン「‥」



    ライナー「どうしたアルミン?」




    アルミン「いや‥何かあったのかもって思ってさ」




    アルミン「ほら、サシャの悪い予感ってさ。高確率で当たるでしょ?」




    ライナー「確かにな‥」






    ジャン「まぁ‥訓練の疲れを癒せるからいいけどよ‥」





    マルコ「ここから調査兵団の支部はあんまり遠くないよね?」




    ジャン「まぁな。そろそろ帰ってきてもいい頃だな」








  42. 42 : : 2019/10/18(金) 21:38:03
    ー夕食後 食堂ー



    ジャン「さすがに遅すぎる‥」



    マルコ「そうだね‥憲兵団に連絡した方がいいかな?」



    アルミン「いやそれはやめておいた方が良いと思うよ」



    アルミン「事情を聞かれるだろうから、暴れ出した訓練兵のことも話さなければいかなくなると思うし」




    マルコ「‥そうだよね」




    ジャン「だがこのままずっと待ってるわけにもいかないだろ‥」





    ハンジ「やぁ、皆さん待たせちゃったね」ガチャ





    アルミン「‥誰ですか?」




    エレン「まさか‥マーレの刺客か?」




    ハンジ「違うよ。私は調査兵団で分隊長を務めているハンジ・ゾエ」





    アルミン「調査兵団の方が何故ここに?教官達とは会わなかったんですか?」




    ハンジ「‥教官達なら教官室に行ってるよ」




    アルミン「そうですか‥」




    ハンジ「私から話した方がいいって教官達から言われてね。ここに私がきたんだよ」





    エレン「‥やっぱり何かあったんですか?」






    ハンジ「‥トロスト区の城壁都市が陥落した」






    全員「!?」






    ライナー「巨人が出現したんですか!?」




    エレン「まさか‥また超大型巨人が!?」





    ハンジ「まぁまぁ‥落ち着いて。順番に話していくからさ」





    ハンジ「トロスト区の城壁都市を陥落させたのは巨人じゃない‥」




    ハンジ「暴徒と化した人間さ」





    マルコ「人間が‥あのデカイ城壁都市を‥」






    ジャン「あの‥生き残った人はいるんですか?」





    ハンジ「うん‥城壁都市から逃げてきた人はいた‥でも暴徒の大群が押し寄せて来たから、内門は閉めたんだ」





    ジャン「じゃあ‥」




    ハンジ「たぶんもう城壁都市にまともな人間はいないだろうね」




    ジャン(母ちゃん‥)





    マルコ(そっか‥ジャンの実家があるんだっけ‥)







    アルミン「あの‥何があったのか教えて頂けませんか?」




    ハンジ「勿論。私はそのために来たんだからね」







  43. 43 : : 2019/10/19(土) 09:37:50
    ハンジ「トロスト区でパンデミック(感染爆発)が起きたのは今日の午前‥」




    ジャン「え?‥って事はトロスト区城壁都市は1日足らずで陥落したって事ですか?」




    ハンジ「そういう事になるね」





    マルコ(それほど感染力があると言うことか‥)






    ジャン「‥」






    コニー「な、なぁ。パンデミックってなんだよ?」




    コニー「パンデミックが分からないのは俺が馬鹿だからじゃないよな?」





    ユミル「ちょっと黙っててくれ馬鹿」








    ハンジ「暴徒と化した人間ってさっき言ったけど、あれは未知の病気の影響だと私達は考えている」






    アルミン「あの‥ずっと疑問に思っていたんですけど‥こういう報告なら憲兵団がやりますよね?」





    ハンジ「本来はね」





    ハンジ「実は調査兵団もこの未知の病気について調査する事になったんだ」






    マルコ「じゃあ‥調査兵団、憲兵団、駐屯兵団の3つの兵団が協力して未知の病気を解明するって事ですか?」





    ハンジ「そうだね‥ただ解明できるかどうかは分からないけどね‥」







  44. 44 : : 2019/10/19(土) 09:47:22
    エレン「調査兵団の方なのに随分と弱気ですね‥」



    アルミン「え、エレン‥」



    ミカサ「やめなさい」




    エレン「たかが病気で‥巨人は‥」




    エレン「壁外調査はどうするんですか!?あなた方が戦わなくて誰が巨人と戦うんですか!?」






    ハンジ「君の気持ちは分かる。私達だって壁調査をしたいさ‥でもさっき話した通り、未知の病気は強力だ」





    ハンジ「だって‥たった数時間程度で1つの城壁都市を壊滅させてしまったんだからね」






    ハンジ「今回パンデミックが起きたのは城壁都市だったから‥まだ良かった」





    ハンジ「門と壁で隔離出来たから、他の都市や街‥村に被害が拡大しなかったんだ‥」




    ハンジ「それにトロスト区から壁外調査を出発出来ないとなると、今度は他のローゼ領域の城壁都市から出発しないといけなくなる‥例えばカラネス区とかね」




    ハンジ「つまり我々調査兵団が何年もかけて作ってきたトロスト区からの壁外ルートは全部オシャカになった」




    ハンジ「また壁外調査を行うには他の城壁都市からルートを作らないといけない‥そのための費用を出す余裕は兵団にはない」



    ハンジ「未知の病気の対応に追われているからね」






    エレン「‥」





    フロック「落ち着けエレン。」






    エレン「会話を妨げてしまい申し訳ありませんでした‥」







    ハンジ「いや‥いいんだよ」








    ハンジ「さっきも言ったけど、君の気持ちは痛いほど分かるよ」







  45. 45 : : 2019/10/19(土) 09:58:12
    サシャ「それにしても怖いですね‥そんな病気があるなんて‥」





    コニー「あぁ‥」(パンデミックってなんだよ‥)





    ハンジ「本題はここからなんだ。」





    ハンジ「まずこの訓練兵団には教官がいなくなってしまった」




    ハンジ「だから代わりに私達調査兵団が教官を務める事になる」






    アルミン「‥あの‥さっき教官室に教官がいるって言ってましたよね?」







    ハンジ「‥そうだね‥私達調査兵団のメンバーのことさ」






    ライナー「‥俺たちの教官達はどうしたんですか?」






    ハンジ「‥感染者になってしまった」







    全員「!?」






    ハンジ「そして君たちの仲間だった訓練兵を含めて射殺されたよ‥」





    ベルトルト「そんな‥」





    クリスタ「‥あの‥教官達に何が起きたんですか?」





    ハンジ「馬車で移動してる最中感染者の訓練兵に噛まれたんだろうね‥それで次々と‥」






    マルコ「あの未知の病気は噛まれる事で感染すると言うことでしょうか?」






    ハンジ「うん‥それだけじゃないけどね‥」







    ジャン「他にもあるんですか?」








    ハンジ「あぁ‥注射器で直接ウイルスを注入される場合もある」






    ライナー「‥注射器ですか?」






    ハンジ「そう‥トロスト区城壁都市で起こったパンデミックは‥謎の人物による人為的なテロだったのさ」






    全員「!?」








  46. 46 : : 2019/10/19(土) 10:06:28
    ジャン「どういう事ですか!?」



    コニー「なぁ‥テロってなんだよ?」




    ユミル「‥黙ってろ馬鹿」





    ハンジ「トロスト区城壁都市の壁上で待機していた数人の駐屯兵団が目撃している」






    ハンジ「謎の黒マントの人物が複数の人間に注射器を刺して‥その刺された人達が感染者になったところをね」






    ジャン「‥その黒マントの奴は逮捕されたんですか?」





    ハンジ「いや‥立体機動装置を持っていたからね‥しかも立体機動術に長けていたらしい」





    ハンジ「駐屯兵団や憲兵団が追跡したみたいだけど‥見失ったらしい」






    ジャン「そうですか‥」






    アルミン「‥その時調査兵団は何をしていたんですか?」






    ハンジ「まだトロスト区城壁都市には着いてなかったんだ‥私達がトロスト区城壁都市に着いたのは」




    ハンジ「パンデミックで門が完全に閉ざされた時だったからね‥」







    アルミン「では‥未知の病気を解明するには感染者を何人も解剖して徹底的に調べるか」





    アルミン「その黒マントの人物を見つけて、尋問するしかないと言うことですか?」







    ハンジ「その通りだ」








  47. 47 : : 2019/10/19(土) 10:14:11
    マルコ(最初の感染源はその黒マントの人物か‥)




    マルコ(注射器でトロスト区城壁都市の住民を感染させて‥)





    マルコ(それをキッカケに感染が拡大したのか‥)





    マルコ(感染が拡大したのは、噛みつきによる接触感染‥)






    マルコ(恐らく感染経路は唾液だ‥そして人から人へと感染して‥)






    マルコ(巨人より恐ろしいんじゃないかな?)







    ハンジ「ちなみに感染者は凶暴化して、噛み付く事により被害を拡大させる」





    ハンジ「それに感染者は凶暴化する事で身体能力も向上するという話だ」







    ハンジ「分かるだろ?事態が深刻な事は」









    コニー(さすがの俺でも分かってきたぞ‥)





    コニー「なぁ‥サシャ」




    サシャ「はい?」






    コニー「要するになんか‥ヤバい事が起こってるって事だよな?」





    サシャ「そ、そうですよ!ヤバいですよね!」





    コニー「は、ハハッ!だよな?」







    ユミル「そこの馬鹿コンビ‥ハンジさんの話が終わるまで黙っててくれ」








    ハンジ(話を理解してない子もいるね‥それも仕方ないか‥)







    ハンジ(私達兵団の人間でさえ‥分からない事だらけなんだからね‥)









    ハンジ「まぁ‥私たちもほとんど病気については分かって無いけど」





    ハンジ「手がかりが何もないわけじゃないんだ」






  48. 48 : : 2019/10/19(土) 10:41:35
    アルミン「手掛かりとは?」




    ハンジ「その黒マントは逃げる際に、大量の紙を内門の兵士が待機していた所にばら撒いたんだ」




    ミカサ「紙を?」





    ハンジ「そう。その紙は印刷された紙で同じ内容が書かれていた」





    ハンジ「わざわざ兵士のいる所に、大量の紙をばら撒いたのはきっと見て欲しかったんだろうね」





    アルミン「印刷された紙って事は‥新聞社にその人物は行ったという事ですよね?」



    アルミン「ならその新聞社を特定できれば」



    ハンジ「残念ながらその新聞社はたぶんトロスト区城壁都市の中にあった新聞社だ」




    ハンジ「その新聞社の社員はまだあの中にいる‥言いたい事は分かるよね?」



    アルミン「‥そうですか」



    コニー、サシャ(いや、分からん)







    ベルトルト「それで‥その紙には何て書かれていたんですか?」






    ハンジ「‥驚愕の内容さ‥」





  49. 49 : : 2019/10/19(土) 10:43:40
    ハンジ「今からその紙に書かれていた内容を読み上げる」



    ハンジ「悪いけど質問は後にしてくれるかい?」




    全員「」コクッ






    ハンジ「じゃあ‥読むよ」





  50. 50 : : 2019/10/19(土) 11:00:06
    ハンジ「私はとある優秀な医者だ。3年前に家族を失ったウォール・マリアの陥落で」




    ハンジ「今回のパンデミックは私が引き起こしたものだ。シガンシナ区で発見したこの壁の中では未知の病気である」




    エレン「は!!??」





    アルミン「エレン‥」




    エレン「あ、ごめんなさい‥」





    エレン(家族を失った‥ウォール・マリア陥落で‥それにシガンシナ区だと?)




    エレン(俺の親父か?‥まさかな‥)





    ハンジ「今回トロスト区城壁都市でパンデミックを発生させたのは、私の力を証明するため」





    ハンジ「トロスト区城壁都市を数時間で陥落させる事は何を意味をするのかは、言わなくても分かるだろう」





    コニー(言ってくれないと分からない奴もいるんだぜ)ドヤッ






    ハンジ「私の力を証明したのは、ある重大な事実を伝えるためだ。」






    ハンジ「それは壁の中に潜伏している超大型巨人、鎧の巨人、女型の巨人についてである」





    ライナー「‥」




    アニ(まさか‥マーレを名乗っていた手紙の送り主は‥黒マントの人物と同一人物なのか?)






    ハンジ「当然ながらこの三体の巨人は我々にとって敵であり駆逐しなければならない」




    ハンジ「その正体は人間であり、巨人に変化できる者達である」





    ベルトルト(‥黒マントの人物は全てを知っているのか!?)





    ハンジ「その3人は南方訓練兵団に所属している」





    アニ(はぁ‥完全にお見通しってわけか)





    ハンジ「ちなみに全ての巨人は元々は人間であり、巨人の正体は人間である」





    ハンジ「その詳細についてはまだ教えられない。教えて欲しければ、3人の巨人能力者を討伐せよ」





    ハンジ「また3人とは他に2人ほど巨人能力者がいる」




    ユミル「!?」





    ハンジ「顎の巨人、進撃の巨人と呼ばれる巨人能力者である。しかしその2人は壁内人類の敵ではない。味方である。今は事情があって正体を言えないでいるが、この紙の内容を知れば考えが変わるだろう」






    ユミル(私の正体までお見通しってわけか)





    ハンジ「巨人能力者は9人しかいない。そのうち5人が壁内に潜んでいる。まぁ正確には6体の巨人の力が壁内にあると言ったほうがいいだろう」





    ハンジ「とにかく南方訓練兵団に潜む3人の壁外勢力である巨人能力者を見つけ出して、討伐してくれ」







    ハンジ「もしこれを読んでも兵団に動きがないのなら、次は手始めに王都ミッドラスを壊滅させて、この壁の中の人類を滅ぼす事にする」






    ハンジ「賢明な判断をする事を祈るよ」







    ハンジ「以上が紙に書かれていた内容だ」






    ハンジ「質問のある者はいるかい?」





    全員「‥」






  51. 51 : : 2019/10/19(土) 11:08:27
    マルコ「実は‥この訓練兵団にマーレを名乗る人物から手紙が2通届いています」



    マルコ「その手紙の送り主と黒マントの人物は同一人物なのかもしれません」




    ハンジ「あぁ、その手紙の事は私たちも知ってるよ」



    ハンジ「君のいう通りだ。同一人物である事は間違いないだろう」




    ハンジ「他には?」






    アルミン「‥ここに調査兵団の方々が来たのは‥教官を務めるためでなく‥我々訓練兵の監視をするためですよね?」





    ハンジ「そうだ」






    アルミン「つまり兵団はその人物の言う事を完全に信じているのですか?」





    ハンジ「完全にではないが‥確かめる価値はあるだろう」





    ハンジ「それに兵団が動かなければ、人類を滅ぼすと脅されているんだよ?動かないわけにはいかない」






    ハンジ「事実として黒マントの人物は、大きな都市を数時間で壊滅させる力があるからね」





    アルミン「では兵団は完全に黒マントの人物に手玉を取られているという事ですか?」






    ハンジ「悔しいけど‥そうなる 」





    アルミン「ありがとうございます‥質問は以上です‥」







  52. 52 : : 2019/10/19(土) 11:22:47
    エレン「その黒マントの正体は‥俺の行方不明の親父かもしれません」



    全員「!」



    ハンジ「‥詳しく聞かせてくれるかい?」



    エレン「はい‥俺の親父は今は行方不明でシガンシナ区で医者をしていました」




    エレン「それに家族を失ったと言うのは‥俺やミカサが死んだと勘違いしてるかもしれません」





    ハンジ「君とそのミカサって子は家族なの?」



    ハンジ「ミカサって子はどの子かな?」




    ミカサ「はい、私です」





    ハンジ「今の話は本当かい?」




    ミカサ「はい。私はミカサ・アッカーマンです。エレン・イェーガーの家に養子として引き取られました」




    ミカサ「幼馴染みである、アルミン・アルレルトも知っています」





    ハンジ「アルミンって子はどの子?」




    アルミン「僕です。2人の話は本当です。僕ら3人は幼馴染で、エレンの家族の事情も全て知っています」





    ハンジ「へぇ‥本当なんだね」





    マルコ(やっぱりあんまり信用されてないみたいだね‥僕たちは)




    マルコ(ま、それも当たり前か)







  53. 53 : : 2019/10/19(土) 11:29:48
    ハンジ「確かに条件は一致するみたいだね」



    ハンジ「でも君のお父さん以外にもシガンシナ区で医者をやっていて、家族を失った人がいる」




    ハンジ「今の段階でエレンのお父さんだと決めつけるのは早計だと私は思うよ」





    アルミン「いえ‥エレンのお父さんだという可能性は非常に高いと思います」





    ハンジ「それはどうしてだい?」





    アルミン「エレンのお父さんの名前はグリシャ・イェーガー氏です」





    全員「!?」






    アルミン「知っている人は多いと思います」




    アルミン「グリシャ・イェーガー氏は過去にシガンシナ区で発生した謎の病原菌を撲滅させた事もあり」




    アルミン「王から勲章を貰ったこともあります」





    ハンジ「エレンのお父さんがグリシャ・イェーガー氏だったとは‥」





    アルミン「グリシャ・イェーガー氏は王族の急患にも駆けつけた事もあります。」




    アルミン「彼ほど優秀な医者なら、未知の病気を掌握する事は可能でしょう。」



    アルミン「それにグリシャ・イェーガー氏は自宅に地下室を構えていました。そこには巨人の秘密と未知の病気について書かれた本がたくさんありました」





    全員「!?」





    ライナー(地下室だと!?)





    ベルトルト(その地下室を破壊しておくべきだった‥か?)






    アニ(自分たちの首を締めたね‥こりゃ‥)





  54. 54 : : 2019/10/19(土) 11:41:03
    ハンジ「なるほど‥確かにグリシャ・イェーガー氏である可能性は高いかもね」




    ハンジ「でも何で君は地下室の秘密を知っていたの?」





    アルミン「地下室の存在については、エレンやミカサからよく聞いていました」





    アルミン「その話を聞いて僕も興味が湧き、地下室を調べたいと思いました」





    ハンジ「なるほどね‥それで?」





    アルミン「地下室には鍵が掛かっていました。だから簡単には地下室に入る事は出来ませんでした」






    ハンジ「エレン、ミカサ‥アルミンが言ってる話は本当なの?」





    エレン「はい」




    ミカサ「間違いありません」






    ハンジ「そうか‥続けてくれ」





    アルミン「そこで僕はグリシャ・イェーガー氏の留守中に地下室に忍び込む事にしました」





    ハンジ「え?鍵が掛かっているのにどうやって?」





    アルミン「ピッキングをしました。」





    マルコ(流石だな‥アルミン)





    ハンジ「な、なるほど‥つまり君はエレンの家に不法侵入して、地下室に忍び込んだんだ」






    アルミン「はい」





    エレン(何だそれ‥全く知らなかったぞ)





    ミカサ(アルミン‥怖い子)






    ハンジ「分かった‥君がどうやってその情報を知ったのかは理解したよ」





    ハンジ「グリシャ・イェーガー氏を指名手配する事にするよ。情報提供感謝するよ」







  55. 55 : : 2019/10/19(土) 11:50:29
    コニー「あの、思った事を言ってもいいですか?」



    ハンジ「ん?あぁ‥いいよ」(この子はさっきあの女の子と馬鹿な会話をしていた子だな‥)




    コニー「黒マントの人物はそれほど強大な力があるのであれば、なぜ敵の巨人をさっさと倒さないんですかね?」





    ハンジ「え‥」





    全員「こ、コニーがまともな事を言っている!!!???」





    コニー「うるせぇよお前ら!!!ぶっ殺すぞ!!!!」






    ハンジ「これは私の憶測何だけど‥」






    ハンジ「黒マントの人物はこの状況を楽しんでいると思う」





    コニー「へ?この状況って何ですか?」







    全員「所詮はただのコニーか‥」






    コニー「どういう意味だよそれは!?」






    ハンジ「つまり‥敵の巨人能力者と私達人類が戦う‥この状況を楽しんでるって事さ」






    ライナー「確かに‥そうとしか考えられないですね」





    アニ「悪趣味ですね‥」





    ハンジ「あぁ‥巨人能力者と言えど、人間なんだ。未知の病気は巨人能力者でも防ぐ事は出来ないだろう」






    ベルトルト(僕たちは結構崖っぷちってわけか)




    ベルトルト(それにしても顎の巨人だけでなく‥進撃の巨人までここにいるのか‥)




    ベルトルト(一体誰なんだ?)







    フロック「あ、あの」





    ハンジ「ん?質問かな?」






    フロック「い、いえ‥違います‥」






    ハンジ「?」






  56. 56 : : 2019/10/19(土) 13:34:08
    フロック「俺‥訓練兵やめます‥」



    全員「!?」




    ハンジ「悪いが‥それは許可できないよ」





    フロック「何故ですか?‥やめるのは自由ですよね?」





    ハンジ「君たちの中に巨人が潜伏していると言う可能性がある以上‥君たちをここから出すわけにはいかない」





    ハンジ「仮に外出したい時でも監視役をつけさせてもらうよ。」






    フロック「ふざけんなよ‥マジでふざけんなよ!!!」





    全員「‥」





    フロック「人間が巨人に化ける?‥巨人の正体は人間?訳わからないじゃないか」






    フロック「だいたいそんな怪しい奴の言葉を王政も兵団も信じてるんですか!?」





    フロック「そんなバカのせいで俺たちはここから出れないんですか?」





    ハンジ「‥兵士になる事を選んだ以上‥そこは覚悟を決めてくれ」








    フロック「無理ですよ‥」






    フロック「俺は別に立派な兵士になるために訓練兵になったわけじゃないんだ!!!」






    フロック「巨人から逃げたかったから‥死にたくないからここに来た!!!」





    フロック「まさか訓練兵の時にこんな経験するとは思わなかったよ!!!!」





    フロック「もし本当に黒マントの話が本当だとしたら、俺たちはその3人の巨人にいつでも殺される可能性がある!!!」




    フロック「俺はこんなとこに居たくない!!!しかもこれは俺だけの意見じゃない!!!殆どの人間がそう思ってるはずだ!!!」






    フロック「ここから逃げたいって思うのは、もはやここにいる大半の訓練兵の総意だ!!!」






    フロック「そうだろ!??お前ら!?」






    訓練兵「確かにフロックのいう通りだ!!」




    訓練兵2「訳も分からずこんなとこに拘束されてたまるか!!!」




    訓練兵3「俺だって別に兵士になるためじゃない‥世論に流されてここに来たんだ!!!」




    訓練兵4「俺はこんなとこにいるのは御免だ!!!帰らせてもらうぞ!!!!」





    マルコ(まずい‥このままでは)




    アルミン(秩序がなくなる‥)





  57. 57 : : 2019/10/19(土) 13:38:08
    ハンジ「仕方ないか‥」ドォン!!!



    全員「!?」



    アルミン(これは‥音響弾?)





    エルヴィン「失礼するよ、訓練兵諸君」スタスタ




    リヴァイ「」スタスタ



    ミケ「」スタスタ





    全員「!?」





    マルコ(実行部隊のトップ‥エルヴィン・スミス)





    エレン(人類最強の兵士と謳われる‥リヴァイ兵士長)






    ジャン(あのデカイ人は‥リヴァイ兵士長に次ぐ実力者と言われている‥ミケ・ザカリアス分隊長だな)






    ミカサ「あの‥これは‥」







  58. 58 : : 2019/10/19(土) 13:44:34
    エルヴィン「私の名前はエルヴィン・スミス。王政より調査兵団の統括を任されている立場にある」



    全員「‥」




    エルヴィン「君たちの中に巨人が潜伏している可能性がある以上‥ここから出すわけにはいかないのだ」





    エルヴィン「悪いがこの訓練兵団の周囲には調査兵団の精鋭部隊を配置している」




    エルヴィン「いつでも敵を殺せるようにしておくためだ」







    全員「‥」






    アルミン(ハンジさんを含めて‥全員が立体起動装置を装着している‥)





    エルヴィン「悪いが脱走する者は死刑とする」






    全員「!?」






    フロック「ふ、ふざけるな!!!そんな事が許されてたまるか!!!??」ドォン!!






    リヴァイ「威勢がいいのがいるな‥」






    フロック「」ドサッ




    全員「!?」






    クリスタ「フロック!?」サッ





    ユミル(脅しではない‥本気だなコイツら‥)







    リヴァイ「そんなに暴れたいなら相手にしてやる」





    リヴァイ「ただしハンジを含めて精鋭揃いだ‥」





    リヴァイ「そもそもお前らみたいな雑魚じゃ、俺1人にも勝てないだろうがな」






    全員「‥」






  59. 59 : : 2019/10/19(土) 13:50:49
    リヴァイ「仮に奇跡的にここから逃げれたとしても」



    リヴァイ「調査兵団、憲兵団、駐屯兵団の包囲網が訓練兵団の訓練所を囲んでる」




    リヴァイ「お前らには逃げ場なんて無いんだよ」








    全員「‥」






    エルヴィン「リヴァイの言う通りだ。反抗する者は容赦なく死刑だ」





    エルヴィン「我々はそれほど追い詰められていると言うことだ」






    エルヴィン「トロスト区を壊滅させたという敵の事実がある。」




    エルヴィン「つまり敵はいつでも壁の中の人類など滅ぼせるというわけだ」





    エルヴィン「黒マントの人物も恐らく我々の味方では無い」






    アルミン「確かにそうですが‥本当にそれだけですか?」





    エルヴィン「ん?」





    アルミン「もしかして‥僕たちの中に巨人が潜伏しているという他にも‥」





    アルミン「ここを包囲しなければいけない理由があるのではないですか?」






    ハンジ「エルヴィン‥」





    エルヴィン「あぁ‥こうなってしまっては仕方ないか」







    全員「?」






  60. 60 : : 2019/10/19(土) 14:06:16
    エルヴィン「実はこの中に黒マントの人物も潜伏していると我々は考えている」




    全員「!!!??」




    ライナー「‥黒マントの人物は医者では?」





    ハンジ「たぶんそれは嘘だろう」




    ライナー「え‥」





    ハンジ「だってよく考えてみてよ」





    ハンジ「医者が立体機動装置を使えると思う?」




    ライナー「‥元兵士の可能性は?」




    エルヴィン「確かにその可能性はある。だが仮に立体機動術があるとしても立体機動装置がないと話にならん」




    エルヴィン「黒マントの人物は立体機動装置を持っていた。しかも駐屯兵団と憲兵団の人間から逃れるほどだ」







    エルヴィン「それに立体機動装置を所持できるのは兵士だけ」





    ハンジ「ウォール・ローゼ南方の兵士の立体機動装置の使用者を調べたんだ」





    ハンジ「その結果‥装置の使用者は壁上で警備していた駐屯兵団と君達訓練兵だけだった」





    ハンジ「ローゼ南方の憲兵団で立体機動装置の使用者はいなかった」





    マルコ(堕落してる憲兵団のおかげで、駐屯兵団か訓練兵に絞り込む事が出来たって事か)





    エルヴィン「今、ローゼ南方の領域は閉鎖している」




    エルヴィン「アリバイの証明出来た人間だけ、南方の領域から出る事を許可されている」







    エルヴィン「ローゼ南方の領域はパンデミックが起きてからすぐに閉鎖されて、壁上には駐屯兵団が配置された」






    アルミン「でも闇ルートで立体機動を手に入れている人間もいますよね?」





    エルヴィン「そうだな。しかしこのローゼ南方の領域に黒マントがまだいる事は確実なんだ」





    リヴァイ「いくら立体機動に長けていてもガスには限りがあるからな」




    リヴァイ「黒マントの奴はトロスト区城壁都市でガスをかなり使っていたらしい」




    リヴァイ「馬車を使ったとしても遠くへは逃げれない」





    ハンジ「その通り‥ガスはそう長くは保たない。それに城壁都市こらここまでだったら‥ギリギリだけど、往復できる」





    アルミン「つまり‥ガスを使い切ったここの訓練兵が怪しいって事ですか?」





    ハンジ「そうだ」





    エレン「で、でも立体機動装置なら自習の時に殆どの人が使ってますよ」




    エレン「だったら黒マントを特定するのは難しいのでは?」







    エルヴィン「あぁ。だからこそ君達を包囲しているのだよ」








    マルコ「確かに‥ここの人間が怪しいですね」







    ハンジ「あぁ」





  61. 61 : : 2019/10/19(土) 14:14:44
    アニ(困ったね‥その黒マントのせいで私たちは絶体絶命だよ‥)



    ベルトルト(ローゼ南方の領域は閉鎖された‥しかもパンデミックが起きてからすぐに?)



    ベルトルト(あ‥そうか‥ローゼ南方の領域は最前線だ)




    ベルトルト(1番警備が手厚いし、人員も派遣されてる。早馬を使ったのか。そして壁上に駐屯兵団の包囲網を作って)




    ベルトルト(黒マントを包囲したのか)




    ライナー(まぁ‥これでジーク戦士長では無い事が確定したな)





    ライナー(ジーク戦士長は立体機動装置を知らないからな‥)





    マルコ(確かに僕たちが怪しいのは分かるけど‥よくこんなに早く対応できたよな‥)





    ジャン(普段は働かない憲兵団も‥トロスト区城壁都市が壊滅した事で、焦りを感じたか‥)






    エレン(巨人だけでなく‥黒マントの野郎もいるってことか‥)





    フロック「うっ‥」ヨロッ





    アルミン(良かった‥フロック死んでなかったんだ)





    ミカサ(黒マントが巨人側の人間という可能性も‥あるかもしれない)








    ハンジ「皆んな色々思うことはあるかもしれないけど、今日はもう部屋に戻ってくれ」





    エルヴィン「悪いが外では松明を大量に設置させてもらう」




    エルヴィン「脱走者を見逃さないためにな」







    リヴァイ「‥」








  62. 62 : : 2019/10/19(土) 14:28:07
    ー男子宿舎ー


    エレン「大変な事になったな‥」



    ライナー「あぁ‥」



    マルコ「‥正直まだ理解が追いついてないよ」



    アルミン「それが普通だと思うよ‥」



    アルミン「数日前までは普通の訓練兵だったのに‥」



    アルミン「今じゃ巨人や黒マントの容疑者扱いだ‥僕たちはこれからどうなるんだろうね?」





    エレン「‥」





    コニー「な、なぁ‥訓練はどうするんだろうな?」





    ジャン「そういえば訓練については何も言ってなかったよな」





    ベルトルト「きっと‥明日の朝に説明されるんじゃないかな?」





    コニー「正直‥訓練してる場合じゃない気もするけどな‥」




    アルミン「うん‥」




    エレン「そんなわけにもいかないだろ?敵がいるって言うならもっと強くならないといけないだろ?」




    ジャン「訓練中に襲われてみろよ?話にならねぇよ」





    エレン「なんだと?」




    コニー「喧嘩はやめてくれよ?騒いだらどうなるか分からないからな」





    マルコ「コニーの言う通りだ」





    エレン「‥騒ぐつもりはねぇよ」





    ジャン「奇遇だな‥俺もだ‥」







    アルミン「僕ちょっとトイレに行ってくるよ」スタスタ





    ライナー「こんな事言うのも変かもしれんが、気をつけろよ」




    アルミン「ははっ。トイレに行くくらい大丈夫だよ」ガチャ、バタン










  63. 63 : : 2019/10/19(土) 14:31:08
    ー訓練兵団施設 廊下ー


    アルミン(もし‥巨人が出てこなかったら‥兵団はどうするつもりだ?)スタスタ




    アルミン(まさか‥皆殺しにしたり‥しないよな?)スタスタ






    アルミン(この訓練兵団の人間が怪しいのは誰の目から見ても明らかだ‥)スタスタ






    アルミン(長い時間ここに包囲をしてられないだろうし‥)スタスタ






    アルミン(やっぱり最悪の場合は‥皆殺しってこともありえるな‥)スタスタ








    アルミン(‥どうする?)スタスタ






  64. 64 : : 2019/10/19(土) 14:38:06
    ー男子宿舎ー



    ライナー「アルミン‥遅いな‥」




    コニー「うんこでもしてんじゃねぇか?」





    エレン「もう‥三十分は経つぞ‥」




    マルコ「様子を見に行った方が良いかな?」





    アルミン「!」バタン!!!





    エレン「どうしたアルミン?そんなに慌てて?」






    アルミン「鍵を閉めるんだ!!!早く!!」





    ジャン「何かあったのか?」





    アルミン「感染者が出た‥」




    全員「!?」





    コニー「そんな馬鹿な‥」





    マルコ「鍵は閉めたよ!!!」ガチャ



    ライナー「何か武器になるものを持てる!!!」




    エレン「あぁ‥」





    ジャン「武器って言っても‥傘くらいしかないぞ」




    アルミン「十分だ!!あとベットでバリケードも作ろう!!!」






    ライナー「分かった!!皆んな手伝え!!」






    アルミン「あとなるべく音を立たないように‥感染者に気づかれるかもしれないから」





    マルコ「分かった‥」





    エレン「くそっ‥何でこんな事に‥」








  65. 65 : : 2019/10/19(土) 14:41:36
    ー同時刻 女子宿舎ー


    ミカサ「ねぇ‥なんだか外が騒がしい」




    アニ「確かに‥」




    ミカサ「それにトイレに行ったクリスタとユミルが戻ってこない」





    アニ「ちょっと心配だね‥」





    ミカサ「私が少し様子を見てくる‥」ガチャ、





    ミカサ「!」バタン!!





    アニ「どうしたんだい‥騒々しいな‥」





    ミカサ「‥」ガチャ





    アニ「ちょっと‥何で鍵を閉めるのさ?」





    ミカサ「静かにして‥」シーッ





    アニ「?」






    ミカサ「感染者がいる‥」






    アニ「は?」










  66. 66 : : 2019/10/19(土) 14:48:06
    サシャ「うるさいな‥」



    ミカサ「サシャ‥起きて」ユサユサ




    サシャ「何ですか?‥ミカサ?」ムクリ





    アニ「感染者が出たらしい‥」




    サシャ「か、感染者ですか!?」





    ミカサ「大きな声出さないで」シーッ





    サシャ「すみません‥」





    アニ「あんた気配を感じるの得意だったろ?」





    サシャ「まぁ‥そうですけど」ピタッ





    ミカサ「‥どう?」





    サシャ「人の声と足音ですね‥ん?」





    アニ「どうしたんだい?」





    サシャ「足音みたいな地鳴りが聞こえます‥」





    ミカサ「どう言う事?」





    サシャ「分かりません‥こんな音初めてです」







    アニ「足音みたいな地鳴り‥」







    アニ(まさかね‥)






  67. 67 : : 2019/10/19(土) 14:58:39
    ー訓練兵団 施設外 グラウンド テント内ー



    リヴァイ「‥どう思う?」




    エルヴィン「巨人がいるかは分からないが、黒マントの人物がこの訓練兵団施設に潜伏しているのは間違いないだろう」





    ミケ「」スンスン





    ハンジ「‥この騒動を解決しないと私達は壁外調査を出来ないからね」





    ミケ「匂うぞ!!エルヴィン!!」





    リヴァイ「‥何?」





    エルヴィン「巨人か!?」ガタッ






    ミケ「それだけじゃない‥普通の人間なら発しない匂いもする‥」




    リヴァイ「何だそれ‥」





    ハンジ「もしかして‥感染者かい?」





    ミケ「感染者の匂いを嗅いだ事はないからな‥分からん」





    エルヴィン「戦闘用意だ」




    リヴァイ「おい‥訓練兵団施設には俺の班やミケ班にハンジ班までいるんだぞ?」





    リヴァイ「いくら感染者がいたとしてもあれを突破するのは」








    ゲルガー「おおおおおおおっ!!!」ガバッ!!





    ミケ「ゲルガー!?」






    リヴァイ「ちっ‥」ザシュ!!!





    ゲルガー「」ドサッ!!





    ハンジ「今のって‥」





    エルヴィン「急げ‥きっと良くない事が起きている」ダッ





    ミケ「‥」






    リヴァイ「現状ではこの病気を治す術はない‥上からの命令も感染者は抹殺しろってお達しだっただろ?」






    ミケ「そんな事は言われなくても分かってる」チャキン






    リヴァイ「なら‥いい」チャキン





  68. 68 : : 2019/10/19(土) 15:08:27
    ペトラ「おおおおおああああ!!!!」




    リヴァイ「あれは‥」



    ハンジ「訓練兵と調査兵団の兵士‥」





    エルヴィン「感染者になっているな‥」




    ミケ「!あそこだ!巨人がいる!」







    ユミル(はぁ‥はぁ‥何とか巨人化して感染者から逃れる事は出来たが)




    クリスタ「」





    ユミル(グラウンドには調査兵団主力の4人がいる‥私だけでクリスタを守りながら‥突破できるか?)






    モブリット「おおおおおおおおおおお!!!!」







    ユミル(巨人化したら‥感染者に襲われる事はなかった‥それは良いんだが‥)








    ユミル(これじゃ‥私が感染者を発生させたみたいに見えるよな‥)






    リヴァイ「まさか‥あの巨人が感染者を発生させたのか?」






    ハンジ「分からないけど‥お友達になろうって感じではないよね‥」





    エルヴィン「感染者とあの巨人‥両方討伐するぞ!!」





    リヴァイ「了解だ‥エルヴィン‥」








    ユミル(こうなったら‥何としてもクリスタを守ってやる‥)カパッ





    クリスタ「」ゴクン





    ハンジ「誰か食べられたよ!!」





    リヴァイ「敵で間違いないみたいだな‥」チャキン







    エルヴィン「感染者の数が多いな‥」





    エルヴィン「リヴァイ!お前はあの巨人の相手をしろ!!!」






    リヴァイ「あぁ‥」パシュ!!!!







    ユミル(よりによってリヴァイ兵士長かよ!!)ブォーン!!!





    リヴァイ「オセェ‥」パシュ!!!











    エルヴィン「我々3人は感染者を殲滅するぞ!!!」チャキン!!!






    ハンジ、ミケ「了解!!!」チャキン!!










  69. 69 : : 2019/10/19(土) 22:34:21
    ー翌日 昼ー


    アルミン「‥皆んな大丈夫?」




    ジャン「まぁな‥」




    エレン「こんなの‥サバイバル訓練だと思えばなんともねぇよ‥」





    マルコ(あれからここは襲撃されなかったけど‥さすがに皆んな疲労がピークだ)





    アルミン(口数が減ってきた‥まぁずっと昨日の夜から緊張状態で寝てないからな‥)






    ライナー「それにしても‥静かになったな」






    ベルトルト「あぁ‥もしかして感染者は駆逐されたのか?」






    コニー「どうする?ずっとこのままって訳にはいかないだろ?」







    アルミン「コニーの言う通りだ‥そろそろ外に出て状況を確かめないと‥」





    ジャン「そうだな‥」





    マルコ(でも‥この疲労状態のまま行って‥感染者に遭遇したら‥)






    コンコン






    ライナー「誰だ‥」






    ミカサ「ミカサ‥」




    ジャン「ミカサだと!?」




    ベルトルト「他に誰かいるの?」





    アニ「私とサシャもいるよ‥」







    ライナー「待ってろ‥今バリケードを解除する‥」







    アルミン「女子の方が勇気と行動力があったね‥」






    エレン「そうだな‥」






  70. 70 : : 2019/10/19(土) 22:58:57
    ミカサ「エレン!!無事だったの!?」




    エレン「あぁ‥」




    ミカサ「本当に良かった‥」





    アニ「あんた達‥ずっとここに閉じ籠っていたの?」





    ライナー「あぁ‥一睡もしてないし、朝食もまだ食べてない」






    サシャ「もう昼ですよ‥お腹空きました‥」






    コニー「お前‥この状況でよくそんな事が言えるな‥」






    サシャ「空腹は死活問題ですよ‥」





    マルコ「まぁ‥正論だね」





    ライナー「お前らは‥どこにいたんだ?」





    ミカサ「私達はさっき部屋から出てきたばかり‥」




    ミカサ「ここに来るまで‥人の気配は無かった‥そうでしょサシャ?」




    サシャ「はい‥音を発していたのはこの部屋だけでした」






    マルコ(どんな聴覚してるんだよ‥)






    コニー(さすが狩猟民族だな‥)









    ライナー「取り敢えず‥安全を確認すべきだよな‥休むのはそれからだ」






    アニ「そうだね‥ちなみに中には死体は無かったよ‥血痕や争った形跡はあったけどね」






    ライナー「そうか‥なら外に出るか‥」






    フロック「おーい!!」ダッ!!ダッ!!





    アルミン「フロック?」






    フロック「‥はぁ‥はぁ」






    エレン「お前1人だけか?」





    フロック「あぁ‥あっちの方はずっと探し回ったが‥誰も居なかった‥」






    サシャ「フロック‥あなたは気配を消す天才ですか?」





    フロック「急になんだ?」




    サシャ「いえ‥音がしたのはライナー達の部屋だけでしたので‥まさか他にも人がいるとは思いませんでした」






    フロック「良く分からないが‥俺は少し前まで気絶していたからな‥音なんて出てなかったはずだ」





    サシャ「なるほど‥」





    アニ「それより‥早く外の様子を見に行こうよ‥とっとと調査して休みたいからね‥」





    エレン「お前でもそんな弱気な事言うんだな‥まるで女子みたいだな」





    アニ「蹴られたいの?蹴られたいならそう言いなよ」スッ





    エレン「か、構えるなよ‥冗談だよ」






    ライナー「それだけ悪ふざけ出来るなら大丈夫だな‥ほら女子もこれを」スッ





    サシャ「傘ですか?」スッ





    ライナー「ないよりマシってヤツだ‥」






    エレン「じゃあ‥調査開始だな‥」






  71. 71 : : 2019/10/20(日) 00:07:17
    ー訓練兵団施設 外 グラウンドー




    アルミン「‥これは‥酷い‥」



    ライナー「訓練兵と調査兵団の精鋭の兵士が‥死んでる‥」




    エレン「おーいっ!!誰か生き残ってる人はいませんか!?」





    マルコ「この様子だと‥調査兵団の精鋭の兵士達は‥感染者を食い止められ無かったようだね‥」





    ベルトルト「うん‥感染力がそれほど強力と言うことだね」






    ジャン「死臭が凄いな‥これこのまま放置していたら、伝染病が蔓延しちまうぞ‥」






    アルミン「あぁ‥一刻も早く死体の処理をするべきだけど‥」







    フロック「おい!!生存者がいたぞ!!」






    エレン「本当か!?」ダッ!!






    クリスタ「ん‥」





    ライナー「クリスタ!?」





    ミカサ「良かった‥無事だった‥」





    エレン「確かクリスタはミカサ達と同じ部屋だったよな?」





    ミカサ「うん‥」





    アニ「クリスタ‥ユミルはどうしたんだい?」






    クリスタ「ユミル‥ユミルは‥巨人だったの」






    全員「!?」





    クリスタ「私を助けるために‥巨人になって‥でも‥」





    ライナー「そうか‥」





    クリスタ「」ドサッ





    エレン「クリスタ!?おい‥まさか‥」





    フロック「いや‥気を失っただけだ」





    ジャン「とにかく中に入ろうぜ‥もう生存者はいないだろ‥」





    マルコ「あぁ‥ここにいると臭いが酷くて‥感染しそうだ‥」






    アルミン「うん‥一旦戻ろうか‥」








  72. 72 : : 2019/10/20(日) 00:50:03
    ー2時間後 食堂ー



    アルミン「風呂にも入って‥やっとご飯だね」



    ライナー「缶詰めを持ってきたぞ」ゴトッ





    アニ「ありがとう‥」




    ライナー「缶詰めなら感染する事はないからな」





    サシャ「上官の食料庫にはパンやお芋‥肉まであるのに‥」





    ジャン「病気になりたいなら食っていいぞ」





    サシャ「遠慮しておきます‥」





    アルミン「昨日の感染者は恐らく夕食を食べて‥その夕食が原因で感染したんだ」





    エレン「それしか感染経路が無いもんな」





    アルミン「そして何故か僕らは感染していない」





    フロック「な、何が言いたいんだよ?」





    アルミン「恐らく‥この中に‥未知の病気のウイルスを仕込んだ犯人がいる」






    コニー「‥まぁ‥そうなるか‥」






    マルコ「いや、食事が感染経路と決めつけるのはまだ早いよ」






    アルミン「え?」





    マルコ「だって昨日の夕食はパンとスープだったよね?」







    ジャン「まぁ‥パンとスープはいつものメニューだけどな」




    マルコ「僕たちの夕食だけ入ってないのはおかしくないか?」






    ベルトルト「うん‥スープなら大きな鍋に入れていたから‥僕たちも感染するはずだ‥」





    ライナー「それにパンだって保管用の袋に入れていたはずだ。」




    ライナー「毒やウイルスを仕込んだとしたら、ほかのパンにもついちまう」






    マルコ「僕たち以外の人間のパンとスープ1つずつ、ウイルスを盛るのも不可能だしね」






    コニー「あれだけの人の目を盗んでそんな事ができる訳ないからな」






    アルミン「確かにそうだね‥我ながらアホなこと言ったよ‥」





    ライナー「無理もない‥お前も疲れているだろうからな」





    エレン「そうだぜ‥気にする事はない」





    アルミン「風呂から上がって仮眠を取ったけど‥まだ疲れているみたいだね」





    アニ「仕方ない‥熟睡して疲労を回復したいところだけど‥何があるか分からないからね」






    マルコ「感染経路は‥他にあるって事になるよね?」





    アルミン「‥」





    ジャン「だな‥だとしたら‥ハンジさんが言っていたように‥注射器か?」





    フロック「でも注射器なんてどこにも無かったぞ?」






    マルコ「どこかに隠したのかもしれない‥それとも他の手段が‥」







    アルミン「でもハッキリしたのは‥生き残った僕らが怪しいって事だね」





    アルミン「ハンジさんの言っていた黒マントの正体は‥僕らの誰かだ」






    全員「‥」








  73. 73 : : 2019/10/20(日) 01:01:44
    コニー「な、なぁ‥そう言えばハンジさん達はどこに行ったんだ?」




    サシャ「そ、そう言えばいないですよね‥どうしたんでしょうか?」





    エレン「リヴァイさん達もいないよな‥」





    ジャン「死んだんじゃないのか?」






    エレン「人類最強の兵士だぞ?簡単に死ぬわけないだろ?」





    ジャン「それは戦闘に関してだろ?病気に対して免疫があるかどうかは分からないだろ?」







    リヴァイ「勝手に人を殺すな‥」






    全員「!?」






    アルミン「‥リヴァイさん‥生きていたんですね!?」





    リヴァイ「あぁ‥」






    ハンジ「‥」スッ





    ライナー「ハンジさん!?どうしたんですか?」





    リヴァイ「安心しろ。気絶してるだけだ。まぁ‥夜通しずっと戦っていたからな‥無理もない」






    エレン「あの‥他の兵士はどこへ?」





    リヴァイ「いねぇよ‥全員俺が殺したからな」





    アルミン「どう言う事ですか?」




    リヴァイ「‥全員感染していたんだ‥包囲していた奴らも施設にいた奴らも」





    マルコ「‥あなたとハンジさん2人だけで‥全員殺したんですか?」





    リヴァイ「いや‥他にも正気な奴はいたさ‥エルヴィンとミケだ」





    リヴァイ「まぁ‥あともう少しで殲滅できるってとこで‥噛まれて感染した‥」






    全員「‥」






    リヴァイ「そう言えば巨人がいたぞ‥俺が殺したけどな」






    アルミン「あぁ‥ユミルってうちの訓練兵だったようです」






    リヴァイ「そうか‥なら人間が巨人って話も‥本当だったってわけか?」






    マルコ「まだ断言は出来ませんが‥可能性は高いでしょうね」







    リヴァイ「‥全く‥こんな事になるとはな」






    リヴァイ「お前らの誰かがウイルスを仕込んだ‥そうだろ?」






    アルミン「えぇ‥それは間違いないでしょう」







    リヴァイ「どうせ‥生き残りはこれしかいないんだ‥どうせ全滅と同じもん」





    コニー「え?」





    サシャ「な、何を言ってるんですか?」





    アルミン「!」







    リヴァイ「お前らの中に犯人がいるのは確かなんだ。もう全員殺せば万事解決だろ?」ガタッ






    全員「!?」





  74. 74 : : 2019/10/20(日) 11:42:42
    マルコ「な、何を言ってるんですか!?」




    コニー「冗談じゃありませんよ!!」




    リヴァイ「うるせぇよ‥お前らの中に黒マントがいるのは確かなんだ。それに巨人だってまだいるかもしれない」スタスタ






    エレン「どうしたんですか!?リヴァイさん!?」





    リヴァイ「馴れ馴れしく名前を呼ぶんじゃねぇよ‥」ドゴォン!!!!





    エレン「ぐはっ!!」ドサッ!!!





    ミカサ「!」ドォッ!!!






    リヴァイ「お‥やるじゃねぇか」ズサァッ!!!






    アルミン(リヴァイさんの蹴りでエレンは気絶したか‥)





    ミカサ「エレン!!」







    リヴァイ「次はそこのデケェのだ!!」ダッ!!





    ベルトルト「ぼ、僕!?」





    ライナー「やめてください!!!」ガシッ!!






    リヴァイ「邪魔だ‥どけ」ググググググググ





    ライナー(な、なんて力だ‥徹夜で戦って弱ってるはずなのに‥)ググググググググ





    ベルトルト「ライナーあああああああああああ!!!」ドォッ!!!





    ライナー「!?」





    リヴァイ「ちっ‥」






    アニ「ナイスタックルだよ‥ベルトルト‥」ドォッ!!ドォッ!!






    リヴァイ「ほぅ‥お前チビのくせに中々やるんだな‥」サッ、スッ





    アニ「そりゃどうも!!!」バキッ!!






    リヴァイ「‥」(強烈なハイキックだったが‥そんなんじゃ俺は倒せない!!)ドォッ!!





    アニ「くっ!?」(物凄い思い蹴り‥細身なのに‥どこからあんな力が‥)ドサッ!!







    ベルトルト「アニ!!!」ダッ!!





    リヴァイ「ふっ‥やっと本性を表したか‥デカブツが‥」スッ





    ベルトルト「変な言いがかりはやめてくださいよ!!!」ガシッ!!







    リヴァイ「はっ!俺に力で勝てると思っているのか!?」ググググググググ





    ベルトルト「!?」ドゴォン!!!






    リヴァイ「下がガラ空きだったな」ニヤリ






    ベルトルト「‥」ジタバタ、プルルッ、プルプル







    マルコ(強烈な股間キック‥あれは暫く起き上がらないな)









  75. 75 : : 2019/10/20(日) 11:51:50
    ジャン「お前ら!!戦うぞ!!!」




    全員「!?」




    ジャン「数ではこっちが有利だ!!リヴァイさんは今正気を失っている!!」





    ジャン「一旦制圧して冷静になってから話を聞いてもらうぞ!!!」






    リヴァイ「俺は冷静だぞ?」





    アルミン「そうとは思えないですね」






    リヴァイ「何だと?」




    アルミン「貴方は昨日の戦闘で武器を使い果たして、体力だって消耗している」




    アルミン「こっちは12人。いくら貴方が強くても丸腰でこの人数差を覆せますか?」





    リヴァイ「12人だと?1人は最初から気絶していて‥エレンとアニとベルトルトって奴は俺が戦闘不能にしただろ?」




    アルミン「それでも9人ですよ。貴方が不利な事には変わりない。それにさっきは不意打ちで貴方に襲われたので‥今度はそうはいきませんよ」スッ






    リヴァイ「‥ん」





    ミカサ「‥」スッ





    ライナー「‥」スッ






    フロック「‥」スッ





    リヴァイ(話をしてるうちに囲まれたか‥)






    リヴァイ「なるほど‥対人格闘訓練通りのフォーメーションってわけか」






    アルミン「えぇ‥」






    ジャン「お前ら数が多いからって油断するなよ!!」






    サシャ「わかってますよ!!」




    コニー「あぁ‥」





    フロック「生きる為にはやるしかねぇよな‥」






    マルコ「うん‥」








    リヴァイ「はっ‥ガキどもが‥」




  76. 76 : : 2019/10/20(日) 12:03:09
    リヴァイ「はっ‥来い」ヨロッ




    リヴァイ(あ?‥足が‥)フラッ





    ジャン「いまだ!!全員で畳みかけるぞ!!!」ダッ!!





    全員「了解!!!」ダッ!!!







    リヴァイ「え‥ちょまー」ドゴォン!!





    リヴァイ「ぐわぁ!!?」ドサッ!!






    ライナー「俺たちが押さえつけておくから、アルミンはロープを持ってきてくれ!!!」ググググググググ






    アルミン「分かった!!!」ダッ!!






    リヴァイ「この‥離せ!!!」ジタバタ!!!






    ミカサ「さすがの貴方でもこの人数に押さえ込まれたら、抵抗できませんよ!!」ググググググググ






    リヴァイ「くそおおおおおおおおおおお!!!!!」








    コニー「アルミン!!!早くしてくれ!!!」







    サシャ「!」ググググググググググググ








    リヴァイ「くそおおおおおおおおおおお!!!!!」ググググググググググググ







    ミカサ「力が強くなってきてる!?」





    フロック「う、嘘だろ!?こっちは8人がかりで押さえつけているんだぞ!?」







    リヴァイ「俺は!!!お前らなんかに!!」ドゴォン!!!







    ジャン「ら、ライナー!?」







    ライナー「仕方ないだろ‥気絶させないとこっちが保たない‥」






    リヴァイ「」ドサッ!!!







    コニー「何とかなったな‥」





    マルコ「あぁ‥かなり危なかったけどね」








    ハンジ「」ムクリ







    サシャ「アルミン遅いですね‥」





    ライナー「もしかしたら‥武器庫に行って頑丈なロープを探してるのかもな‥」







    ハンジ「リヴァイ‥」






    全員「!?」







    フロック「は、ハンジさん!?」







    ミカサ(今‥目が覚めたの‥)








    ハンジ「殺したのか‥」






    ジャン「はい?」






    ハンジ「お前らがリヴァイを殺したのか!!!??」ジャキン!!!








    マルコ(ブレード!?まだ残っていたのか!?)










    ハンジ「死ねえええええええええええ!!!!!!!」ブォーン!!!!







    ミカサ「コニー!!」






    コニー「え‥」







  77. 77 : : 2019/10/20(日) 12:22:32
    ズドォッ!!!!!



    ハンジ「」ドシュ!!!




    全員「!?」





    ハンジ「」ドサッ!!!





    マルコ「ライフルの銃声!?」





    アルミン「‥」ガチャ






    ライナー「アルミン‥お前が撃ったのか?」






    アルミン「まぁね‥」





    ジャン「何も殺す事は無かっただろ!?」





    アルミン「コニーはもう少しでハンジさんに斬り殺されるところだった」





    ジャン「‥」




    アルミン「僕が撃たなければ‥コニーは確実にハンジさんに殺されていたよ」






    コニー「すまないアルミン‥俺が油断していたから‥」





    アルミン「君は悪くないよ‥悪いのはリヴァイさんとハンジさんだ」




    アルミン「2人とも狂っていた」



    アルミン「リヴァイさんは僕たち全員を殺そうとして‥ハンジさんはリヴァイさんが殺されたと勘違いして僕たちを皆殺しにしようとした」





    全員「‥」





    アルミン「とりあえず‥リヴァイさんをこのロープで拘束して‥」スッ





    ライナー「わ、分かった」シュルシュル





    アルミン「エレンとアニとベルトルトは?大丈夫?」





    エレン「あぁ‥何とかな」





    アニ「まだ蹴りをガードした腕が痺れているけどね‥」





    ベルトルト「僕も‥動けない事はない」ヨロッ






    ジャン「ベルトルト‥お前は股間を蹴られたんだから無理しなくてもいいんだぞ?」





    ベルトルト「いや‥皆んなに迷惑をかけるわけにはいかないよ」






    ジャン「そうか‥」






    コニー「なぁ‥ハンジさんの死体はどうする?」





    サシャ「そうですよね‥リヴァイさんが目覚めたら‥なんて説明をすれば」






    アルミン「隠蔽しよう」





    全員「!」





    アルミン「どんなに上手くリヴァイさんに説明したところで、ハンジさんを僕が殺した事実は変わらない」






    アルミン「グラウンドにある大量の死体と一緒に燃やしてしまおう」







    マルコ「そうだね‥それがいいんじゃないかな」







    アルミン「リヴァイさんは独房に‥クリスタは女子寮に寝かせてあげよう」





    アルミン「僕らは死体の処理をしよう」






    ジャン「そうだな‥あの死体の山を放置していたら‥伝染病が蔓延しちまうしな‥」







    コニー「でも‥あんな大量の死体をどうやって燃やすんだ?」






    アルミン「兵団施設から離れたグラウンドの真ん中で死体を集めて燃やそうか」






    アルミン「そこで火を点ける」





    ライナー「それがいいだろう‥それなら火が燃え広がらないしな」







    アルミン「じゃあ‥早速作業を開始しよう」











  78. 78 : : 2019/10/20(日) 12:46:13
    ー夜 グラウンドー



    コニー「はぁ‥まさか死体の処理に夜までかかるとはな‥」




    ジャン「いや‥燃やすだけだったからこの時間で済んだんだぞ?」





    マルコ「ジャンの言う通りだ‥身元の確認‥とかしていたらもっと時間がかかる」





    コニー「そうだよな‥ラッキーだったって事か‥まぁラッキーって言うのはおかしいかもしれないが‥」






    アルミン「僕らはもう良い人じゃないよ‥」







    全員「‥」







    フロック「取り敢えず風呂入って着替えて‥飯でも食おうぜ‥」





    エレン「あぁ‥そうだな」





    アルミン「うん‥これからの事はそれから考えようか」












  79. 79 : : 2019/10/20(日) 13:30:56
    ー訓練兵団施設 独房ー


    リヴァイ「‥ここは」



    アルミン「目が覚めたようですね‥」




    リヴァイ「‥ちっ」





    リヴァイ「俺は負けたのか‥」





    アルミン「まぁそうですね。でも僕たちは貴方の敵ではありません」





    リヴァイ「‥はっ‥どうだろうな?」





    リヴァイ「ハンジはどうした?」





    アルミン「死にましたよ」





    リヴァイ「‥何だと?」





    アルミン「グラウンドの死体と共に燃やしました」






    リヴァイ「‥そうか」






    アルミン「どうやら‥冷静になったようですね」







    リヴァイ「まぁな‥あれからどのくらい経った?」





    アルミン「正確な時間は分かりませんが、夜になりましたよ」ゴトッ





    リヴァイ「‥毒でも入ってるんじゃねぇだろうな?」





    アルミン「入れてませんよ‥」





    リヴァイ「‥」






    アルミン「話して頂けませんか?何があったのか」






    リヴァイ「‥金髪の女はまだ起きてないのか?」







    ミカサ「クリスタの事ですか?彼女ならまだ目覚めていません」






    リヴァイ「そうか‥俺が殺した巨人は‥あの金髪の女を守っていた」




    全員「!?」





    コニー「クリスタを守る?」





    サシャ「まさか‥巨人の正体はユミルでしょうか?」





    リヴァイ「死体は蒸発して残ってなかったからな‥」





    リヴァイ「ただ‥男か女か分からない奴だった‥巨人の頸から出てきた奴は」






    ベルトルト「間違いない‥ユミルだ」





    ライナー「ユミルが巨人だったのか?」






    マルコ「全然気づかなかったよ‥」






    アルミン「それで‥その後はどうなったんですか?」





    リヴァイ「その巨人を瞬殺してから‥俺は訓練兵と調査兵団の精鋭たちの感染者集団と戦っているエルヴィン、ミケ、ハンジの加勢に行った」






    リヴァイ「‥兵団施設の感染者は駆逐したんだ」







    マルコ「確か‥包囲前を展開していた兵士たちと戦ったと言っていましたよね?」






    リヴァイ「あぁ‥その大群が押し寄せて来たから‥その大群とも俺たち4人は戦った」







    リヴァイ「さっきも言ったが‥その際にエルヴィンとミケは噛まれて‥死んだよ」





    リヴァイ「取り敢えず全滅させてやったが‥ハンジは気絶して‥俺も満身創痍だった」







    アルミン「その状態でここまで来たんですか?」




    リヴァイ「」
  80. 80 : : 2019/10/20(日) 13:37:16
    リヴァイ「そうだ‥」





    リヴァイ「その大群の中には兵士じゃない人間も混ざっていた」




    全員「!」





    リヴァイ「感染源は‥兵士ではなく‥その関係のない人間かもしれない」




    リヴァイ「恐らく‥感染者の集団が兵士たちを襲って‥兵士たちも感染者になったんだろうな」






    アルミン「それでは‥未知のウイルスは‥ローゼ南方の村や街に蔓延している可能性があると言うことですか?」






    リヴァイ「あぁ‥」





    エレン「それも黒マントの仕業なのでしょうか?」





    リヴァイ「たぶんな‥」






    アルミン「これからどうするんですか?」







    リヴァイ「一刻も早く上にこの異常事態を知らせるべきだも思うが‥」






    リヴァイ「このローゼ南方の領域が感染者の巣窟になっている可能性がある以上‥迂闊にここから出ていくのは危険すぎる‥」







    アルミン「救援を待つか‥武器を整えてから出発しないもいけないですね」






    リヴァイ「ああ‥それと小規模の部隊を編成する必要がある」





    リヴァイ「1人で他の領域まで行くのは自殺行為だからな」






    マルコ「ですよね‥」







  81. 81 : : 2019/10/20(日) 13:41:46
    リヴァイ「まぁ‥何か行動するとしても明日だ」





    リヴァイ「俺たちは全員満身創痍だ‥しっかり休むべきだ」





    アルミン「そうですね‥」





    リヴァイ「あと‥バリケードも作るべきだろう‥」





    アルミン「バリケードはもう作りました」





    リヴァイ「そうか‥取り敢えずここから出してくれ」





    エレン「暴れたりしませんよね?」






    リヴァイ「安心しろ‥もう暴れたりしねぇよ」






    アルミン「わかりました‥今鍵を開けます」ガチャ








    リヴァイ「‥」スタスタ






  82. 82 : : 2019/10/20(日) 13:49:34
    ー翌日 昼過ぎー



    ズドォッ!!!!ドォオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!




    エレン「な、何の音だ!?」ガバッ!!






    ライナー「はっ‥今のは?」ガバッ!!






    ベルトルト「‥」スヤッ





    ライナー「起きろベルトルト!!!」ユサユサ





    ベルトルト「ん‥なんだよライナー」ムクリ





    ライナー「爆発音がしたんだ!!誰か来たのかもしれない!!」





    ベルトルト「え‥」






    マルコ「たぶん‥玄関の方だ」





    ジャン「あそこは‥バリケードを作っていたはず‥まさか破壊されたのか?」





    コニー「てか‥もう昼過ぎかよ‥」





    アルミン「コニー‥そんな呑気な事言ってる場合じゃないよ」





    ライナー「武器を持っていくか‥確かめる必要があるだろ」






    エレン「あぁ‥そうだな」







  83. 83 : : 2019/10/20(日) 13:56:37
    ー訓練兵団施設 玄関ー



    リヴァイ「‥」




    アルミン「リヴァイさん!?先に来ていたのですか?」






    リヴァイ「まぁな‥」






    ケニー「あ?なんだそのガキ共は?」






    ミカサ「‥貴方こそ誰ですか?」





    リヴァイ「俺の親戚だ」





    全員「!?」






    アニ「‥」





    エレン「どういう事ですか!?」






    リヴァイ「まぁ‥深く追求するな」




    アルミン「あの‥何者何ですか?」



    ケニー「俺はケニー・アッカーマン」





    全員「!」






    コニー「アッカーマン?」





    サシャ「ミカサと同じ苗字ですよね?」





    ミカサ「うん‥」






    ケニー「俺は対人制圧部隊の隊長をやっている。俗な言い方をすれば中央憲兵だ」






    全員「!?」






    ライナー「‥」





    ベルトルト「中央憲兵‥王都にいる‥」






    エレン「対人制圧部隊って何ですか?」






    ケニー「あぁ‥壁の中で暴動が発生した時に、制圧する部隊の事だ。公には知らされてない、闇の組織だかな」






    アルミン「‥そうですか‥では貴方は何のためにここへ?」





    ケニー「あぁ。エルヴィン団長に伝言があったんだ」






    マルコ「‥伝言ですか?」






  84. 84 : : 2019/10/20(日) 14:05:11
    リヴァイ「エルヴィンならここにはいない。死んだ」




    ケニー「何?」




    リヴァイ「生存者はそこのガキ共11人と俺だけだ」






    ケニー「‥まぁそんな事だろうと思っていたけどよ」




    ケニー「エルヴィン団長がいないんじゃ‥お前らに伝えるしかないな」






    リヴァイ「言ってくれ」





    ケニー「‥今壁の中はパンデミック状態だ」





    全員「!?」





    ケニー「どの領域の都市や村でも感染者が出て、現在進行形で暴動が各地で起きている」







    リヴァイ「何だと‥」





    マルコ「例の未知のウイルスが漏れたって事ですか?」





    ケニー「あぁ‥王政の見解では‥空気感染ではないかって話だ」






    アルミン「空気感染‥」






    ケニー「とにかく今の壁の中は人類滅亡に王手がかかってる状況ってわけだ」






    ケニー「実は俺たちは30以上の対人制圧部隊の班を編成してここを目指していたんだが‥」





    ケニー「俺以外は感染者になっちまった」






    マルコ「噛まれて感染者になったんですか?」








    ケニー「あぁ‥なんせ数が多すぎたからな‥対人戦に特化した俺たちでも逃げるのがやっとだった」









    アルミン「‥」






    エレン「これも黒マントの仕業なのか?」






    リヴァイ「だろうな」






    ケニー「取り敢えず‥お前らに伝えたから俺の任務は終了だ」







    リヴァイ「は?俺たちに対して何か命令はないのか?」






    ケニー「ない」






    全員「!?」






  85. 85 : : 2019/10/20(日) 14:13:17
    ケニー「王政は自分たちが生き残る事しか頭にないらしい」




    リヴァイ「なるほど‥」



    ケニー「王都ミッドラスを閉鎖したんだ‥」





    ケニー「王族や貴族‥それを護衛する人間しかもう王都ミッドラスにはいない」





    ケニー「反抗する人間は片っ端から俺たち対人制圧部隊が殺した」





    全員「‥」





    ケニー「そんで反抗する人間を殺し終えて‥俺たちは用済みになった」






    リヴァイ「そうか‥じゃあ王政からの本当の伝達は‥」





    ケニー「死ねって事だ」





    全員「‥」






  86. 86 : : 2019/10/20(日) 14:22:09
    アルミン「兵団はもう機能していないってことですか?」




    ケニー「あぁ‥兵団だけでなく‥ミッドラス以外の都市は死んでる」




    ケニー「と言っても‥いずれは王都ミッドラスも感染者によって壊滅させられるだろうがな」







    ジャン「じゃあ‥俺たちにはもう‥どこにも逃げ場がないって事ですか?」






    ケニー「壁の中にはな‥」





    ライナー「‥」






    ケニー「ウォール・シーナ北方‥よりさらに北側‥つまり壁の外に国外追放された犯罪者が作りあげたナラカって街があるって噂を聞いた事がある」







    コニー「国外追放?」






    ベルトルト「犯罪者が壁の外に追放される事だよ」





    サシャ「は?‥そんなの死刑と同じじゃないですか‥」





    ケニー「だな‥だがそんな国外追放から生き延びた奴らが作った街がナラカだ」






    リヴァイ「そんな都合の良い街が実在するのか?」






    ケニー「まぁ‥俺もないとは思うが‥今は藁にもすがりたい気持ちなんだよ」








    アルミン「でもあり得るかもしれませんよ」




    全員「!」






    アルミン「巨人は南からやって来ますから、北側は巨人が極端に少ない」





    アルミン「それにウイルスも南から発生しましたから‥北側の壁外は最も安全かもしれません」








    ケニー「まぁ実際無いんだけどな」






    全員「!?」








  87. 87 : : 2019/10/20(日) 14:26:30
    リヴァイ「は?」





    ケニー「北側に気球って空飛ぶ乗り物で王政の奴らは行った事があるらしい」



    ケニー「でも北側にはどんなに進んでもナラカなんて街はなかったらしい」




    エレン「気球って‥アルミンの両親が作ったヤツか?」





    アルミン「うん‥でも飛ばなかったけどね」





    ケニー「王政は卓越した技術を隠し持ってる。だから空を飛んで北側に行ったのは本当なんだろうな」







    ジャン「じゃあ‥なんでナラカの事なんて話したんですか?」







    ケニー「今行けばあるかもしれないだろ?」






    リヴァイ「は?」






    ケニー「馬と立体機動のガスをくれ。あと食料も」





    アルミン「構いませんが‥」





    ケニー「俺はナラカに行ってみる。そこで逃げ延びてやる」












    そしてケニー・アッカーマンは訓練兵団施設を出て行った







  88. 88 : : 2019/10/20(日) 14:35:43
    ーその日の夜ー




    リヴァイ「‥ケニー」




    アルミン「もう忘れた方がいいですよ」





    アルミン「彼は正気ではなかった」





    アルミン「ナラカが無いと知っているのに、ナラカに行こうとした。普通の精神状態では無かったんですよ」






    リヴァイ「そうだな‥」







    ジャン「これから‥どうするんだよ‥」





    アルミン「取り敢えず‥食料も水もたくさんあるし‥武器もある‥暫くは生きていけるよ」







    マルコ「成績上位10人とアルミンとフロックとリヴァイさん‥13人もいるんだ」





    マルコ「パンや芋は食べれないし、缶詰めだけなら13人で食べたら1週間保たないよ」






    アルミン「そんな事分かってるよ‥」





    マルコ「アルミン‥」






    コニー「なぁ‥ずっと疑問に思っていたんだけどよ」






    全員「?」






    コニー「壁の中がパンデミック状態で感染者が溢れてるなら‥ここが狙われないのはなんでだ?」





    全員「!」





    ミカサ「確かに‥」





    アニ「おかしな話だね‥」










    アルミン「‥たまたまじゃない?ここが感染者の大群に襲われるのは時間の問題だと思うよ」







    ジャン「だよな‥奇跡的にまだ狙われてないだけだよな」






    エレン「一応またバリケードを作ったけど‥圧倒的な数で攻められたらすぐに突破されちまうだろうしな」





    マルコ「立体機動のガスやブレード‥ライフル銃もあるけど‥」



    ジャン「あぁ‥ケニーさんから貰った‥雷槍って強力な小型爆弾も十個貰ったけど‥これだけでは太刀打ち出来ないよな」





    アルミン「うん‥なんせ相手は壁の人類殆どだからね‥多勢に無勢‥襲われたらひとたまりもない」










    全員「‥」







  89. 89 : : 2019/10/20(日) 14:43:09
    フロック「はぁ‥暗い話はやめようぜ」




    ジャン「そうだな‥」





    ライナー「でも明るい話なんてあるか?」






    サシャ「そ、そう言えば‥クリスタまだ起きませんね」





    コニー「あぁ‥そうだな‥」






    リヴァイ「死んでるんじゃないか?」











    全員「‥」







  90. 90 : : 2019/10/20(日) 14:48:24
    クリスタ「」ガチャ




    全員「!」




    リヴァイ「生きていたか‥良かったな」






    マルコ「安心したね」





    ライナー「あぁ‥クリスタが生きてるならまだ希望は持てる!!」





    ジャン「だ、だよな!!」






    エレン「それにしてもクリスタ‥よく皆んなが食堂にいるってわかったな」






    クリスタ「‥」






    エレン「クリスタ?」






    アルミン「クリスタ‥辛い事だけど‥君にも何が起きたのか‥説明しなければならない」






    クリスタ「」スタスタ






    アルミン「あ、あれ?」





    ライナー「なぁ‥クリスタの様子‥おかしくないか?」






    マルコ「うん‥」






    ベルトルト「まぁ‥おかしくなっても仕方ないよ‥」







    フロック「おい!クリスタ!どうしたんだ?」






    クリスタ「」スタッ






    サシャ「え?‥あの‥私に何か用事でも?」









    クリスタ「‥」





    サシャ「クリスタ?‥どうしたんですか?」







    アルミン(明らかに様子がおかしい‥でも感染してる感じではないぞ‥)






  91. 91 : : 2019/10/20(日) 15:04:12
    クリスタ「サシャ!!!」ダキッ!!!





    サシャ「え!!??」





    全員「!?」






    フロック「何だなんだ!?」






    ライナー「この羨ましい‥じゃなくてクリスタ!?」




    ライナー「一体どうしたんだ!?」ガタッ




    ベルトルト「ライナー‥」







    エレン「なぁ‥何でクリスタはいきなりサシャに抱きついたんだ?」






    ミカサ「分からない‥だけど‥私達もするべきだと思う」






    エレン「何を言ってるんだお前?」






    ミカサ「‥」








  92. 92 : : 2019/10/21(月) 00:55:34
    クリスタ「サシャ‥」スリスリ




    サシャ「クリスタ‥どうしたんですか?」




    クリスタ「え?いつもの事でしょ?」





    サシャ「いつものクリスタはこんな事しませんよ‥」





    クリスタ「何を言っているの?いつもサシャの方から結婚してくださいって言ってくるじゃん?」






    サシャ「そんな事‥言ったことありませんよ‥そう言うの言っていたのはユミルじゃないですか?」






    マルコ「サシャ‥」





    サシャ「あ‥すみません」





    サシャ「クリスタ‥落ち着いて聞いてください‥ユミルは死んだんです‥しかも‥」






    クリスタ「ユミル?」キョトン












    クリスタ「ユミルって‥誰?」






    全員「!?」








  93. 93 : : 2019/10/21(月) 01:07:29
    サシャ「何を言っているんですか!?あなたの親友ですよ?」





    クリスタ「知らないよ?」





    アニ「‥ベルトルト」ボソっ





    ベルトルト「あぁ‥ライナーと同じ症状かもしれない」ボソっ





    ライナー「2人で何コソコソ話してるんだ?」





    ベルトルト「なんでもないよ‥」






    クリスタ「ねぇナデナデしてよ?いつもサシャがやってくれるでしょ?」





    サシャ「で、でも‥」




    マルコ「サシャ‥やってあげた方が良いと思うよ‥」






    サシャ「分かりました‥」ナデナデ






    クリスタ「ん‥ありがとう」ニッコリ






    マルコ「クリスタ‥本当にユミルの事を知らないの?」







    クリスタ「知らないよ。誰なの?」





    マルコ「僕たちと同じ訓練兵で、君と仲の良かった女の子だよ」





    クリスタ「訓練兵?どこの所属?」





    マルコ「え?」





    クリスタ「だって私が知ってる訓練兵はここにいる11人だけだよ?」





    全員「!?」






    マルコ「‥どう言う事?」






    クリスタ「え?だってこの訓練兵団施設には訓練兵は12しかいないでしょ?」





    クリスタ「そして教官はリヴァイ兵士長でしょ?」






    リヴァイ「‥コイツはふざけてるのか?」





    アルミン「いえ‥恐らく現実逃避して‥記憶を自分の都合の良いように改竄したんでしょう」






    アルミン「何らかの精神病でしょう」






    リヴァイ「なるほどな‥」









    クリスタ「皆んなどうしたの?様子が変だよ?」







    ジャン「様子が変なのはお前だよクリスタ‥」







    クリスタ「え?どう言う事?」






    ジャン「何でもねぇよ‥」








    マルコ「アルミン‥どうする?」ボソっ





    アルミン「取り敢えず‥今のクリスタをあんまり刺激しない方が良さそうだね」ボソっ





    マルコ「じゃあ‥彼女の思い込んでる事を‥僕たちが受け入れるしかないの?」ボソっ






    アルミン「うん‥今はね」ボソっ







    フロック「馬鹿馬鹿しい」





    アルミン「え?」






    フロック「‥」スタスタ





    マルコ「フロック!?」






    アニ「アイツ‥何をする気だい?」







    フロック「おい‥」






    クリスタ「何?フロック?」






  94. 94 : : 2019/10/21(月) 10:21:47
    フロック「お前本当にユミルの事を知らないのか?」




    クリスタ「え?うん‥」




    フロック「いいか?ユミルはな。お前の親友で巨人だった」






    クリスタ「え?‥巨人?」






    フロック「正確には‥巨人に変身できる人間だけどな‥」







    ジャン「フロック‥やめろ」






    フロック「クリスタをこのままにしておくつもりか?」





    ジャン「!」






    フロック「こんなおかしくなった奴とこれから生活していくのか?」




    フロック「俺はそんなの嫌だね」






    フロック「誰かがクリスタを正気に戻してやるべきだろ?」






    全員「‥」







    クリスタ「ふ、フロック?さっきから何を言っているの?」







  95. 95 : : 2019/10/21(月) 13:25:53
    フロック「それはこっちの台詞だ」




    クリスタ「え?」




    フロック「何を言ってるか分からないってか?」





    フロック「いいや、お前だって心のどこかでは気付いてるはずだ」






    クリスタ「そんな事言われても‥」






    フロック「ユミルはお前にとってかけがえのない存在で、忘れていいようなヤツじゃないんだよ」





    フロック「いつも我関せずって感じで、憎まれ口ばかり言ってるようなヤツだった」





    フロック「でもお前に対しては違った。お前だけはなんとしても守りたい‥そんな風に見えた」






    フロック「事実‥ユミルは巨人になって、感染者の集団からお前を守ろうとした」





    全員「‥」





    フロック「そして最期はリヴァイ兵士長と戦って殺されたよ」






    クリスタ「‥え?」





    フロック「‥」ガシッ!!





    クリスタ「!?」グワッ!!!






    フロック「お前だけが辛いと思うなよ!!!壁の人類が殆ど感染者になってここに居る皆んな絶望感に苛まれている!!!」






    クリスタ「‥」






    フロック「現実逃避して‥何か解決するのかよ‥クリスタ‥いい加減に目を覚ませ‥」









  96. 96 : : 2019/10/21(月) 13:31:30
    アルミン「フロック‥君の言う事は正しい‥」



    アルミン「でも‥そこまでクリスタに乱暴な事をしなくても良いだろう?」







    フロック「うるせぇよ‥黒マント」





    アルミン「え?」





    エレン「てめぇ!!何が言いたい?」







    フロック「エレン、お前は黙ってろ」





    エレン「俺の親友が黒マントって言われて、黙ってられるかよ」ガタッ





    アルミン「エレン‥良いんだ」





    エレン「何を言ってるんだアルミン?」






    アルミン「フロックの話を聞こう‥」







    エレン「お前がそう言うなら‥静かにしてるよ」







    アルミン「僕が黒マントだって?」






    フロック「あぁ‥そうだ」





    アルミン「説明してくれよフロック。何か考えがあるんだろ?」





    フロック「当たり前だ」






  97. 97 : : 2019/10/21(月) 14:05:35
    フロック「まずお前はあの2通の手紙を作った」



    フロック「そして訓練兵団施設の実験室を荒らした」



    フロック「実験室の窓ガラスは防弾ガラスだった」





    アルミン「つまり何が言いたいの?」





    フロック「キース教官は外部の人間の犯行だと言っていたが、それは違う」




    フロック「あの防弾ガラスを破るには、それなりの用意をする必要がある」






    アルミン「確かにそうだね」




    フロック「それに割ったら大きな音がする。それを巡回していた教官達が聞いて駆けつけてきたろ?」




    アルミン「そうだね」






    フロック「教官達が音を聞いてから、そんなに経っていないのに、実験室はかなり荒らされていた」





    フロック「つまり‥先に実験室内を荒らして、その後に防弾ガラスを割ったんだ」





    アルミン「確かにそうだね。それで?つまり君は外部の人間の犯行に見せかけたって事を言いたいんだよね?」





    フロック「あぁ」






    フロック「それに実験室内の剥離液は全て持ち去られていた」






    フロック「つまりだ。実験室を荒らした奴と、剥離液でユミル、ミーナ、トーマスの立体機動装置に細工をした奴は‥」







    フロック「同一人物って事になる」







  98. 98 : : 2019/10/21(月) 14:12:46
    マルコ「確かに‥君の言う事は正しいかもしれない」



    マルコ「でもアルミンじゃなくてもそれは出来たよね?アルミンだと決めつけるのは早計じゃないのか?」




    コニー「マルコの言う通りだ」




    サシャ「そうですよ!何でフロックはアルミンばかり疑うんですか!?」





    フロック「あぁ‥この時点ではアルミンだと断言は出来ない」





    フロック「ただ‥コイツはピッキングのスキルがある。それはこの間ハンジさんに説明していた。お前らも覚えてるよな?」






    ライナー「まぁな‥」





    ベルトルト「」コクリ





    フロック「あの実験室には鍵がかかっていた。アルミンはピッキングで鍵を開けたんだろう」





    アルミン「ちょっと待って。教官達なら実験室の鍵を持っていたよね?なら教官達の可能性もあるだろ?」




    フロック「だが教官達は全員死んだよな?黒マントは自分が死ぬようなヘマをするヤツじゃないだろ?」





    アルミン「まぁ‥否定は出来ないな。でも教官室から鍵を盗んでくる事も出来たよね?」






    フロック「まぁな‥でも教官室は警備が固い‥わざわざそんなリスクを冒すより、ピッキングしたほうが早い」





    フロック「それにピッキング出来る奴は少ない。そして今生き残ってる中でピッキングのスキルがあるのは、お前だけだ」







    アルミン「でも証拠はあるのかい?さっきから僕を陥れてやりたいから、こじつけているようにしか聞こえないけど?」








    フロック「証拠ならあるぜ」






    全員「!?」







  99. 99 : : 2019/10/21(月) 14:26:30
    フロック「お前‥この兵団施設でパンデミックが起きたとき‥何をやっていた?」




    アルミン「夜の事かい?自分の部屋にいたけど?」




    ライナー「あぁ‥アルミンの言う通りだ‥いや待てよ」




    ライナー「確かトイレに行ったよな?」




    アルミン「うん」




    フロック「そうか。ライナーお前に聞くが、アルミンはトイレにどのくらいかかった?」





    ライナー「帰ってくるのはかなり遅かったな‥30分以上だな」





    フロック「なぁ。そんなに時間かけて何をしていたんだ?」





    アルミン「大きい方をしていたんだよ」





    フロック「ふぅん‥でもお前おかしな行動を取っていたよな?」




    アルミン「おかしな行動?」





    フロック「ベルトルト?お前は確かアルミンと同じ部屋だったよな?」




    ベルトルト「うん」





    フロック「アルミンがトイレから戻ってきた時‥慌てて部屋に入ってきたよな?」





    ベルトルト「え‥そうだけど」





    ジャン「お前‥何でそんな事知ってるんだ?」







    フロック「見ていたからだ」






    エレン「どう言う事だ?」






    フロック「コイツ‥部屋の近くに来るまでは普通に歩いていたんだよ」






    全員「!?」






    マルコ「それはおかしいね‥感染者から襲われていたはずなのに‥」







    エレン「アルミン。説明してくれ」





    アルミン「僕は体力がないだろ?だから感染者に追いかけられて、疲れていたのさ」





    マルコ「だから歩いていたの?」




    アルミン「そうだよ」






    フロック「でもよ‥いくら疲れて居るとはいえ、感染者に追われて居る最中に歩くか?」





    アルミン「まぁ‥何とか逃げ切れたからね」






    フロック「そうか‥以上が俺の推理だ」










    ライナー「確かにアルミンは不可解な行動をしていたかもしれんが‥それだけで決めつけるのはどうかと思うぞ」







    フロック「お前の言う通りだな」






    フロック「まぁ俺のこの推理を聞いてどう思うかは個人の自由だ」








    フロック「それとお前にも言いたいことがあったんだ」






    ライナー「は?俺にか?」





    フロック「いや‥正確にはお前らだな」





    ライナー「お前ら?」






    フロック「惚けるな。分かってるくせによ」




    フロック「ライナー、ベルトルト、アニ」




    フロック「お前ら3人にも言いたいことがある」






    全員「!?」







    マルコ「今度はライナー達を疑うのか?」






    エレン「お前‥そろそろいい加減にしろよ」







    フロック「この際だから言わせてくれ。全員いるうちに言っておきたいからな」









    ライナー「で?言いたいことって何だよ?」







  100. 100 : : 2019/10/21(月) 14:32:44
    フロック「お前ら‥最近仲良いよな?」




    ベルトルト「え?」




    フロック「あーいつからだったかな?あ、そうだ」




    フロック「例の手紙が届いてからだな」





    アニ「何が言いたいのさ?」





    フロック「結論から言うと、ベルトルトは超大型巨人、ライナーは鎧の巨人、アニは女型の巨人だろって事だ」






    全員「!?」





    リヴァイ「例の三体の巨人がコイツらだと?詳しく説明しろ」






  101. 101 : : 2019/10/21(月) 14:44:29
    フロック「はい‥実はその3人は最近‥自主訓練をよく3人一緒にやっているんです」




    リヴァイ「それがどうした?」




    フロック「ライナーとベルトルトは仲良かったのですが、アニは2人とは接点がありませんでした」





    リヴァイ「確かにいきなり仲良くなるのは不自然だが、それだけでその3人が巨人だってのは発想が飛躍しすぎじゃないか?」






    フロック「いいえ‥まだ続きがあります」







    フロック「お前らに聞きたいんだが‥ライナーとベルトルトの出身地が同じなのは知ってるよな?」






    エレン「勿論だ」




    アルミン「それはリヴァイさん以外の全員知ってると思うよ」





    フロック「じゃあアニも同じ出身地だったのは知ってるか?」





    全員「!?」





    マルコ「なにそれ!?初耳だよ!」





    ジャン「そんな話聞いたことねぇな‥」






    サシャ「私もです‥」







    フロック「この紙を見てくれるか?これは教官室にあった出身地などの個人情報が書かれている名簿だ」






    コニー「ウォールマリア山奥の村?あ!ベルトルトとライナーと同じじゃないか!?」





    アルミン「本当だ‥」







    フロック「なぁ‥アニ?何で2人と同じ出身地なのに、今まで誰にも言わなかった?」






    アニ「言う機会がなかった‥それだけだよ」




    アニ「それに私は無口だからね」






    フロック「そうか‥ライナー、ベルトルト。お前らは何でアニと同じ出身地だって事を黙っていたんだ?」






    ベルトルト「それは‥アニに口止めされていたからだよ」




    フロック「何故?」




    ベルトルト「アニは僕らと同じ出身地である事は皆んなに知られたくなかったと言っていた‥」





    フロック「その話は本当かアニ?」





    アニ「まぁね‥こんなデカイの2人と同じ出身地だってことがバレたら‥目立つだろ?」





    フロック「お前は目立ちたく無かったから、同郷である事を黙っていたのか?」





    アニ「まぁ‥ね」






    フロック「じゃあ最近になって何故急に2人と話すようになった?」





    アニ「しばらく話していなかったから‥たまには喋りたくなっただけだよ」





    フロック「なるほど」





    フロック「つまりお前ら3人は‥元々仲良くて‥今も仲が良い‥そうだよな?」




    ライナー「あぁ‥」




    ベルトルト「だからって‥僕らが巨人だって‥決めつけるのかい?」




    アニ「ベルトルトの言う通りだ。私達が同郷だからって何なのさ?」





    フロック「お前らが隠していたのは変わりない」





    ライナー「あぁ‥でもそれだけでは」





    フロック「人の話は最後まで聞けよライナー」





    ライナー「‥まだ何かあるのか?」






  102. 102 : : 2019/10/21(月) 14:53:19
    フロック「リヴァイさん。ユミルの死体は見ましたよね?」



    リヴァイ「あぁ‥蒸発していたが‥顔も確認することが出来た」




    フロック「そうですか。質問を変えますが、ユミルとユミルの巨人の顔が似ていましたか?」





    リヴァイ「確かに‥似ていたな‥」





    フロック「つまり巨人になっても、人間の顔の面影を引き継ぐって事ですよね?」




    リヴァイ「おそらくな‥」





    フロック「だってよ」




    ライナー「は?それがどうした?」





    フロック「アルミン‥エレン」




    フロック「お前らがライナーとベルトルトと険悪になっていた時期があったよな?」




    エレン「あぁ‥まぁな」




    フロック「険悪になったきっかけはなんだ?」





    アルミン「僕が鎧の巨人とライナーは似ているって言って」




    アルミン「超大型巨人はベルトルトに似ていると言った」





    フロック「そうだよな。つまり俺から見ただけではなく、他の奴から見ても、ライナーとベルトルトはあの害悪二大巨人に似ていると言う事だ」





    フロック「そして手紙にあった女型の巨人ってのは‥おそらくアニだ」






    アニ「はっ‥馬鹿馬鹿しいよ」




    アニ「さっきから全部あんたの思った事を言ってるだけじゃないか?」





    フロック「普段は冷静なのに、今日は随分と喋るし慌ててるな‥アニ」





    アニ「そりゃ‥疑われたら‥誰だって焦るに決まってるじゃないか‥」








  103. 103 : : 2019/10/21(月) 14:59:25
    ミカサ「いい加減にして!!」




    全員「!?」




    ミカサ「貴方の言いたいことも分かるけど‥今は皆んなで助け合って行く必要がある‥違わない?」






    フロック「あぁ‥だがこの中に黒マントや巨人がいる可能性が高いだろ?」





    フロック「こんな疑心暗鬼になってる状態で、皆んなで協力なんて出来るのか?」






    ミカサ「話を逸らさないで‥」





    フロック「ミカサ‥俺はお前にも言いたいことがある」




    ミカサ「え?」





    フロック「お前‥パンデミックが、起きてから‥エレン達の部屋に行ったよな?」





    ミカサ「えぇ」





    フロック「何でエレンがいる部屋を知っていたんだ?」






    ミカサ「それは‥サシャから聞いて‥」






    フロック「気配ってやつか?」




    フロック「サシャ‥気配って相手の正確な位置まで分かるのか?」






    サシャ「いえ‥だいたいの場所を把握出来ますが‥」





    フロック「ミカサ‥サシャはああやって言ってるぞ?お前は男子寮の‥しかもエレンのいる部屋を正確に把握していたんじゃないのか?」






    ミカサ「それは断じてない!!!!」








    フロック「へぇ‥」






    ミカサ(エレンに夜這いして部屋を突き止めていたなんて‥言えるわけない)








  104. 104 : : 2019/10/21(月) 15:01:33
    フロック「ほらなミカサ‥お前も俺たちに対して隠し事があるだろう?」



    フロック「皆んな何かしら隠し事があるんだ。」



    フロック「全員を信頼できるか?この疑惑のメンバーばかりでやっていけるのか?」





    全員「‥」







  105. 105 : : 2019/10/21(月) 15:11:56
    アルミン「分かった‥君がそんなに言うなら対策を立てよう」



    フロック「何?」




    アルミン「まず寝るときは窓がなくて、鍵のある部屋を使おう」



    アルミン「それも1人一部屋だ」





    フロック「なるほど‥単純な対策だが‥それなら夜に襲われるって事はなくなるな」





    アルミン「あぁ‥そして朝になるまでは自分の部屋から出てはいけない」





    サシャ「トイレがしたくなったらどうするんですか?」





    アルミン「寝る前にトイレは済ませてくれ。悪いけどこうでもしないとフロックが納得しないからね」






    フロック「まぁな」




    アルミン「それに皆んなだって不安なはずだ。それぞれ離れた部屋で1人ずつ鍵のある部屋で寝る」





    アルミン「これなら夜の安全は確保されたよね?」





    マルコ「うん‥でももし扉を破壊されて入って来られたらどうすればいい?」




    アルミン「自分の部屋にはライフル銃を置いておこう。夜に入ってきた人間は問答無用で射殺しよう」





    全員「!?」





    アルミン「だって当たり前でしょ?皆んなで作ったルールを破って、扉を破壊して侵入してくるんだからさ」






    ジャン「分かった‥それでいい」




    アルミン「おけ。それと食料の問題についてだ」







  106. 106 : : 2019/10/21(月) 15:21:25
    アルミン「芋や肉パンも食べよう」




    サシャ「いいんですか!?」




    マルコ「でも‥前にそれは危険だって‥」





    アルミン「じゃあどうするの?缶詰めだけなら長くは保たないよ?」




    マルコ「‥」




    アルミン「缶詰め以外の食糧庫にある食べ物も食べれるなら、この人数なら3ヶ月は大丈夫だろう」





    マルコ「確かにそうだけど‥」





    アルミン「缶詰めは後回しにしよう。缶詰めは保存食だからね。腐ってしまう前にパンや肉は食べてしまった方がいい」








    マルコ「うん‥未知のウイルスが入ってるってのは確かな事じゃないしね」






    フロック「食料問題も解決だな」





    ジャン「まぁ‥暫くはな」






    アルミン「じゃあ早速食糧庫に行ってくるよ」







    フロック「待て俺も行く」





    アルミン「うん。構わないよ」








    リヴァイ「なら‥今日は食料を取ってきたら風呂入って休んだ方がいいな」





    リヴァイ「クリスタ以外も‥そうとう精神的に疲れているはずだ」












    全員「はい‥」











    その後‥全員食料庫から持ってきたパンや肉を食べて、風呂に入り




    それぞれ鍵のかかった部屋で休むことにした






    全員疲れているためか、熟睡した






    しかしそれが失敗だった












    ー翌日の朝ー








    ライナー「おーい!!アルミンいるか!?」





    アルミン「ライナー?‥昨日決めたルールを忘れたの?」






    ライナー「もう朝だぞ!?それより大変なんだ!!」





    アルミン「どうしたのさ?」








    ライナー「クリスタとフロックが自殺をしたんだ!!!」






    アルミン「え?」





    ライナー「いいから部屋から出てきてくれ!!!」






    アルミン「分かった!!今行くよ!!!」







  107. 107 : : 2019/10/21(月) 23:40:16
    フロック「」プラーン



    クリスタ「」プラーン




    サシャ「そんな‥ふたりとも」





    ライナー「アルミンを連れてきたぞ!!」ダッ!!




    アルミン「なんだ‥皆んな揃って居たのか‥」ダッ!!





    エレン「見ての通り首吊り自殺だ‥」





    アルミン「いや‥自殺じゃないよ」





    コニー「いや‥これはどう見ても」





    アルミン「よく見てみなよ。2人の吊るされている位置を」






    マルコ「やっぱりアルミンも気づいたか」





    コニー「は?どう言うことだ?」






    アルミン「僕らが使ってる鍵のかかった個室は、天井が高い。」





    コニー「まぁそうだな」





    アルミン「クリスタの身長じゃ絶対に届かないよ」





    コニー「フロックなら出来るんじゃないか?」





    アルミン「いやフロックでも無理だ。天井にロープを掛けるには何か台になるものがないと」






    コニー「確かにそうだな‥」





    サシャ「そうかもしれないですけど‥台を使った後に戻したんじゃないですかね?」






    アルミン「死体がどうやって台を持って行くの?」




    サシャ「そ、それは‥」





    アルミン「もし自殺ならこの部屋のどこかに台になるものが無いと不自然だ」





    ジャン「あぁ‥この部屋にはベットもないからな。」





    アルミン「うん‥これは自殺に見せかけた計画的な殺人だよ」






    全員「‥」






  108. 108 : : 2019/10/21(月) 23:51:02
    ライナー「一体‥誰が‥」




    アルミン「まぁ‥この中にいるメンバーが怪しいよね」





    マルコ「この部屋のドアは破壊されていた‥ここはクリスタの部屋だ」





    エレン「そういえば‥フロックのいた部屋も破壊されていたぞ」





    アルミン「なら‥おかしいよね?」




    アルミン「ドアが破壊されたなら大きな音が出るはずだ」



    アルミン「誰か夜中に大きな音を聞いた人はいる?」





    リヴァイ「俺は聞いてないな‥」





    ジャン「俺もだ‥」





    ベルトルト「きっと‥皆んな熟睡していたから‥気づかなかったんじゃないかな?」




    アニ「そうだね‥」





    アルミン「でも犯人の行動は不可解な事が多すぎる」





    マルコ「うん‥そうだね」




    コニー「わからねぇな。俺にも分かりやすく説明しろよ」





    アルミン「何で犯人は大きな音が出るのに‥わざわざドアを破壊なんてしたんだろうね?」




    アルミン「まるで大きな音を出しても誰も起きない事を知っているみたい‥そうは思わないか?」






    コニー「言われてみれば‥そうだよな」





    アルミン「そして犯人は手の込んだ事をしてる‥」




    アルミン「そのまま殺した方が効率的なのに‥首吊り自殺を装わせた演出までした」





    コニー「言葉が悪いかもしれないが‥撲殺した方がいいよな」




    アルミン「あぁ‥クリスタとフロックは目立った外傷はないから、死因は首吊り」





    マルコ「つまり‥フロックは犯人に運ばれても‥起きる事はなかった」




    アルミン「その通り‥そしてクリスタとフロックは起きる事はなく‥そのまま首吊りで死んでしまった事になる」







  109. 109 : : 2019/10/22(火) 00:05:27
    エレン「これも黒マントの仕業なのか?」




    アルミン「否定は出来ないね」





    リヴァイ「‥また課題が出来たな」



    アルミン「そうですね‥」





    ライナー「熟睡か‥まぁ疲れているからしょうがなかったかもしれんが‥」




    アニ「全く起きる事が出来ないのは‥問題があるね」




    アルミン「ただ昨日から今日の朝まで熟睡は出来た‥だから今日も熟睡するような事はないだろう」





    マルコ「これからどうする?」





    アルミン「クリスタとフロックの死体をこのままにしておくわけにはいかない」




    マルコ「うん‥そうだね」





    リヴァイ「馬小屋のバリケードも作っておいた方がいいんじゃないか?」





    アルミン「そうですね‥」






    ジャン「ここの守りを固めるのも大事だが‥街へ偵察しに行った方がいいんじゃないか?」




    アルミン「じゃあ‥ここの防衛及び補強する班と、偵察班を編成しようか」






    サシャ「その前に朝食を食べましょう‥お腹空きました‥」








    アルミン「そうだね‥なら朝食を食べてから班を編成しようか」



    アルミン「悪いけど‥ここに残る人はクリスタとフロックの死体を片付けて欲しいんだけど‥」






    アニ「なら私とライナーとベルトルトでやるよ」





    アルミン「じゃあ‥3人はここに残るってこと?」






    アニ「あぁ‥昨日からフロックに疑われていたからね‥」




    アニ「身の潔白を証明してやるために‥グループに貢献したい」



    アニ「あんたら2人もそれでいいでしょ?」




    ベルトルト「もちろん‥」





    ライナー「馬小屋のバリケードも俺たち3人に任せろ」







    アルミン「すまない‥3人とも」




    ライナー「いや、それくらいしないと無実を証明出来ないからな」





    ライナー「働きまくって貢献して俺たち3人が巨人じゃないってのを証明しないといけない」






    マルコ(そんな事しても‥証明にはならないと思うけどね)





  110. 110 : : 2019/10/22(火) 00:13:05
    アルミン「じゃあ‥3人は防衛及び補強班で‥主に補強を担当してもらうか」




    アルミン「防衛してくれる人も必要だね」




    アルミン「誰か意見のある人はいる?」





    リヴァイ「俺に提案がある」




    アルミン「何でしょう?」




    リヴァイ「偵察班は少数精鋭で編成するべきだ」





    アルミン「その理由はありますか?」




    リヴァイ「感染者は人間を感知して集まってくる。大人数で行くと感染者を引き寄せやすくなる」




    リヴァイ「だから素早く動けて‥戦闘力の高い人間が行くべきだ‥それも少数でな」




    リヴァイ「あくまで目的は偵察‥戦闘が目的ではない」



    リヴァイ「それに‥防衛する人間は多い方がいい。いつここが襲われるか分からないからな」




    アルミン「そうですね‥ならお願い出来ますか?」




    リヴァイ「あぁ‥俺から提案した事だしな」




    アルミン「ミカサは?」




    ミカサ「別に構わない‥」





    アルミン「なら‥決まりだね‥」





    アルミン「偵察班はリヴァイさんとミカサ」




    アルミン「2人以外はここの防衛及び補強班だ」




    全員「了解!!」




    エレン「ミカサ‥無茶だけはするなよ」




    ミカサ「分かってる‥」





    ジャン「兵長もお気をつけてください」




    リヴァイ「あ?誰に言ってる?」





    ジャン「すみません‥余計な心配でしたね」






    マルコ「じゃあすぐに朝食を食べて‥任務開始でいいのかい?」




    アルミン「うん‥そうしよう」





  111. 111 : : 2019/10/22(火) 12:46:13
    ー朝食後 クリスタとフロックの死体処理後馬小屋ー


    ライナー「さて‥バリケードを作りながら‥作戦会議しないとな」




    ベルトルト「それにしても厄介な事になったね」




    アニ「あぁ‥壁の中が感染者だらけだから‥始祖奪還する事も難しい」




    ライナー「だが‥王都ミッドラスに王政の人間は居るんだよな?」




    ベルトルト「うん‥ケニーさんがそう言っていたよね」




    ライナー「だったら‥感染者に攻め込まれる前に‥ミッドラスにいる始祖の継承者を食うか、捕まえればいいんじゃないか?」





    アニ「でもおかしいと思わないかい?」



    アニ「始祖の巨人は‥ユミルの民の身体を自由にコントロールできる」



    アニ「昔に謎の病が発生した時も、始祖の巨人がユミルの民の身体を弄って、病も克服した事がある」




    ライナー「つまりそれをやらないのはおかしいって事か?」




    アニ「そう言う事だよ。もしかしたら王政の人間は始祖の巨人を持ってない可能性もある」




    ベルトルト「僕もそう思うよ‥始祖の巨人の継承者はこのパラディ島に楽園を築きたがる」



    ベルトルト「初代王の思想は敵に滅ぼされる事を望んでいる」



    ベルトルト「でも壁の中の人類同士での争いは止める事は出来るはずだ」




    ライナー「なるほどな‥じゃあ‥始祖の巨人は別の誰かか持っているかもしれないって事か?」




    アニ「そうだね‥それどころか始祖の巨人の継承者は死んでる可能性すらある」




    ライナー「だったら結果オーライじゃないか?壁の人類はもう絶滅寸前だ」



    ライナー「赤子継承されるなら、マーレの収容区の赤子になるだろ?」




    ベルトルト「仮にそうなったとしても‥見つけ出すのは困難だよ‥」



    アニ「私もそう思う‥」




    ライナー「じゃあ‥徹底的にパラディ島の生存者を探して、始祖の巨人を見つけ出すしかないのか?」




    ベルトルト「うん‥赤子継承はあくまで最終手段だ‥」






  112. 112 : : 2019/10/22(火) 12:51:37
    ライナー「なぁ‥あり得ないかもしれんが」



    ベルトルト「?」



    ライナー「この訓練兵団施設にいる誰かが‥始祖の継承者の可能性はないか?」





    アニ「さすがにそれはないんじゃないの?」





    ベルトルト「僕もその可能性は低いと思うよ」





    ライナー「クリスタは‥ウォール教の重要人物だったよな?」




    アニ「まぁ‥今となってはクリスタを調べる事も出来ないけどね」





    ベルトルト「もっと早めに行動するべきだったね‥」




    ライナー「まさか‥未知のウイルスで人類が絶滅寸前になるとはな」




    ライナー「まぁ‥俺たちの目的はここの人類の絶滅だ」



    ライナー「あとは‥始祖の継承者を奪還するだけだ」


    アニ「ポジティブに考えよう」




    アニ「あとするべきは始祖の継承者を奪還するだけ」



    アニ「それさえ達成すれば‥私達はマーレに帰れるんだよ」





    ベルトルト「うん‥」




    ライナー「‥そうだな」








  113. 113 : : 2019/10/22(火) 12:59:20
    ライナー「じゃあ‥暫くはこの訓練兵団施設にいるって事だな」



    ベルトルト「そうだね‥ここなら食料や武器もあるし‥」



    ベルトルト「何より感染者に襲われてない」





    アニ「感染者はここでも発生したのに‥おかしな話だよね」





    ライナー「‥」





    ベルトルト「どうしたの?ライナー?」





    ライナー「やっぱり‥怪しいと思うんだ‥ここの生存者が」




    アニ「‥」




    ライナー「どうせアテもないだろ?」




    アニ「そうだね‥」




    ライナー「だったら‥ここの生存者をもっと詳しく調べるべきじゃないか?」





    ベルトルト「確かに‥」





    ライナー「1つ気がかりな事がある」





    アニ「何?始祖の継承者の心当たりでもあるの?」





    ライナー「あぁ‥エレン・イェーガーだ」





  114. 114 : : 2019/10/22(火) 13:54:54
    アニ「エレンが?」




    ベルトルト「エレンは貴族でも王族でもない‥それはさすがに‥」




    ライナー「俺が察するに‥アイツは進撃の巨人と始祖の巨人の2つの継承者だと思う」




    ベルトルト「‥進撃の巨人」



    アニ「何故そう思うの?」




    ライナー「進撃の巨人の継承者は代々‥自由を強く望む人間が適応者だと言われている」




    ベルトルト「確かに‥エレンは自由を求めているけど‥」




    アニ「それだけで?」




    ライナー「昔‥俺たちが生まれる前」



    ライナー「楽園送りに行ったマーレの輸送船が帰ってこないと言う事件があった」




    ベルトルト「あぁ‥知ってるよ」



    アニ「それがどうしたの?」




    ライナー「その輸送船に乗せられていたユミルの民は復権派のメンバーだった。そして復権派を率いていたリーダーの名前が」




    ライナー「グリシャ・イェーガー」






  115. 115 : : 2019/10/22(火) 14:04:02
    ライナー「エレンの親父と同じ名前だ」




    ベルトルト「僕もそれを聞いたときはビックリしたけど‥」



    ベルトルト「たまたま同じ名前だっただけじゃないか?」




    アニ「つまりあんたは‥その復権派を率いていたリーダーのグリシャの息子がエレンだって言いたいの?」




    ライナー「あぁ‥マーレの輸送船を沈めたのはおそらく進撃の巨人だ」





    ベルトルト「まぁ‥壁の人類はあの防波堤の事すら知らないからね」




    アニ「それで?進撃の巨人をエレンが継承して、始祖の巨人を奪還したって言いたいの?」




    ライナー「あぁ‥細かい事は知らん‥だが進撃の巨人があのマーレ輸送船沈没事件に関与していたのは間違い無いだろう」





    ベルトルト「でも‥あれは事故処理されていたよね?」





    ライナー「それは建前だろ‥隠蔽するのはマーレの十八番だろ」




    アニ「‥」




    ライナー「それに‥ジーク戦士長の両親は復権派だっただろ?」




    ベルトルト「ジークさんのお父さんは‥グリシャ・イェーガーだったよね?」




    ライナー「あぁ‥だから驚異の子なんて呼ばれているんだろうな」





    アニ「なんだか‥エレンが怪しくなってきたね」




    ライナー「だろ?ならエレンを徹底的に調べてみないか?」




    ベルトルト「調べると言ってもどうやって?」




    ライナー「簡単だろ‥アイツを怪我させて‥何か強い意志や目的を持たせるように誘導する」




    アニ「エレンを巨人化させるって事?」




    ライナー「あぁ‥そして俺たちの巨人で奴を倒す。そしてマーレに連れ去ればいいだろ」





    ベルトルト「試してみる価値はあるね‥」




    アニ「なら‥とっととやろうじゃないか」




    ライナー「あぁ‥バリケードを作り終わったら‥エレンに試してみるか」





















    リヴァイ「そうはさせねぇよ」ガチャ







    ライナー、ベルトルト、アニ「!!!!!!???!?!!?」







  116. 116 : : 2019/10/22(火) 14:13:05
    ライナー「リヴァイさん?‥何故ここへ?」



    ミカサ「」スタスタ




    アニ「ミカサまで‥」





    リヴァイ「やっと本性を表したか」スタスタ






    ベルトルト(今の会話を聞かれたのか?)





    アニ(立体機動装置‥あれは雷槍?‥やる気満々だね‥)






    リヴァイ「ずっと聞いていたよ」




    ライナー「‥あなた方は偵察に行ったはずでは?」





    リヴァイ「お前らの偵察だよ」





    ライナー「なっ‥」





    ベルトルト(そうか‥僕らがボロを出すと‥確信して‥)




    ライナー(アルミンの作戦か‥やられたな)





    リヴァイ「まさかこんなに早くボロを出すとは‥間抜けだな」





    アニ「くっ‥」




    ベルトルト「ら、ライナー‥」





    ライナー(俺たちは武器を持っていない‥巨人化するしかない‥)






    リヴァイ「ミカサ‥」





    ミカサ「了解」ダッ!!





    アニ(ミカサが出て行った?何をする気だ?)





    ライナー「あなた1人で‥十分だって言いたいんですか?」





    リヴァイ「ああ‥」







    バシュッ!!!!!!





    アニ「この音は‥信煙弾?」







    リヴァイ「お前らが黒なら黒の信煙弾をミカサが信煙弾を撃つ‥そういう決まり事を作っていた」ガチャン!!!!!








    ライナー「!」






    ベルトルト「ヤバイ!!!」





    アニ「巨人化しよう!!!」ガリッ!!!




    ベルトルト「あぁ!!!」ガリッ!!!




    ライナー「やるしかねぇよな!!!!」ガリッ!!!






    リヴァイ「雷槍をくらぇっ!!!」ガチャン!!!ドシュ!!!!











    ズドォッ!!!!ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!








  117. 117 : : 2019/10/22(火) 14:28:24
    ライナー「ガハッ!!!ごほっ‥はぁ‥」ヨロ




    ライナー「!」




    アニ「」





    ベルトルト「」






    ライナー「アニ‥ベルトルト‥」







    リヴァイ「身体をバラバラにすればさすがのお前らでも死ぬみたいだな」スチャ!!





    ライナー「何故だ‥巨人化できない‥」





    リヴァイ「そうなのか‥それはラッキーだった」スチャ!!





    ライナー「ぐっ‥」ヨロ






    リヴァイ「アルミンの話では‥人間の状態なら必ず殺せると言っていたからな」




    リヴァイ「‥お前はどうやら‥人間の状態で硬質化をして何とか死なずに済んだみたいだな」





    ライナー「くっ‥まさか‥アルミンが巨人の継承者だったのか!?」





    リヴァイ「違うな‥アルミンは昔にグリシャ・イェーガーの家の地下室に忍び込んで」



    リヴァイ「そこで巨人化能力の事を知ったようだ」




    ライナー「何だと!!?」




    リヴァイ「今まで黙っていたのは‥お前らに殺される可能性があったかららしい」




    ライナー「‥」





    リヴァイ「さっきの信煙弾で他の奴もここを包囲している」



    リヴァイ「そもそも巨人化出来ないなら‥お前はもう終わりだ」





    ライナー「なるほど‥俺たちがボロを出し‥そして俺たちを殺せるタイミングを‥見計っていたって事か?」





    リヴァイ「そういう事だ」スチャ!!!







    ライナー「全く‥ふざけやがって‥」






    リヴァイ「は?それはこっちの台詞だ。壁を破壊した加害者が、今までよく被害者達と一緒に訓練してきたな?」




    リヴァイ「なぁ?お前らはどんな気持ちで過ごしていたんだ?」




    ライナー「あんたら‥には分からないさ‥」




    ライナー「同じ民族なのに‥虐げられて生活してきた俺たちと」



    ライナー「記憶を消されて現実逃避したあんたらとじゃ‥一生分かり合えない」





    リヴァイ「何を言ってやがる?」




    リヴァイ「まぁ‥お前ら3人を殺せば全て終わる」




    リヴァイ「黒マントの正体も本当はお前ら何だろう?」




    ライナー「それは‥違うな」



    ライナー「本当に俺たちの会話を全部聞いていたのか?」



    リヴァイ「あ?」




    ライナー「壁の人類が絶滅寸前になったのは‥未知の病気は‥全くの想定外だった」





    リヴァイ「嘘をつけ」





    ライナー「はっ‥俺たちを殺してそれで終わりと思っているなら‥それは勘違いだ」




    ライナー「黒マントは‥」ドォッ!!




    リヴァイ「!」





    ライナー「」ドサッ!!!





    アルミン「やっぱり‥頭を吹っ飛ばせば死ぬんですね」ガチャン




    リヴァイ「アルミン‥よくやった」




    アルミン「いえ‥これで巨人は殺しましたね」




    リヴァイ「ただ‥巨人は5人いるとあの手紙には書いていたよな?」




    アルミン「はい‥しかしこの3人以外の巨人は味方であると書いてましたよね?」




    リヴァイ「あぁ‥だがその手紙を全て信用するわけにもいかないだろ?」




    アルミン「まぁ‥そうですね」




  118. 118 : : 2019/10/22(火) 14:33:34
    リヴァイ「それにしても‥」ドシュ!!!




    アルミン「な、なんだ!?」



    ジャン「どうした!?アルミン!?」ダッ!!





    マルコ「まさか‥作戦は失敗したのか!?」ダッ!!







    アルミン「いやライナー達は殺したよ!!!!」





    ジャン「じゃあ‥一体何が‥!?」




    マルコ「リヴァイさん?‥嘘ですよね?」





    リヴァイ「」





    アルミン「いや‥死んでるよ」





    ジャン「何が起きた?」




    アルミン「あれだ」




    マルコ「あれは‥ボウガン!?」




    ジャン「ワイヤートラップか‥」





    アルミン「その通りだ‥リヴァイさんが足元のワイヤーに引っかかって‥トラップが発動したんだ」





    マルコ「一体‥誰が」




    アルミン「ライナー達かもしれないし‥もしかしたら別の誰かが仕掛けたのかもしれない」





    マルコ「そうか‥」






    ジャン「とりあえず‥4人の死体を処理しないといけないな」






  119. 119 : : 2019/10/22(火) 14:42:09
    ーその日の夜ー




    アルミン「ひと段落ついたし‥一旦状況を整理するか」




    マルコ「そうだね」




    ジャン「ライナー、ベルトルト、アニは巨人であり壁を破壊させた加害者だった」




    ジャン「そして‥リヴァイさんは何者かが仕掛けたワイヤートラップで死亡‥」





    エレン「今日だけで‥不可解な事がたくさん起きたな」





    コニー「そうか?‥俺は感覚が麻痺して‥もう何がなんだが‥わからねぇよ」




    サシャ「私もです‥」






    アルミン「今日は皆んな疲れていると思うし‥もう休もうか?」





    ミカサ「それが良いと思う‥」










  120. 120 : : 2019/10/22(火) 19:42:23
    ???「ふははははははははっ!!!!」






    ???「あんなに素晴らしい光景が見れるとは‥」ニヤリ












    ???「なっ!?地面が!?」グラグラ




















    ???「エレーン!!!!!!!」パシュ!!!













    ???「来るな!!!、???!!!」ガタッ!!!

















    ???「もし生まれ変われるとしたら‥今度は」























  121. 121 : : 2019/10/22(火) 19:51:33
    ー翌日の朝 食堂ー



    エレン「‥!」ジタバタ





    マルコ「ぐおおおっ‥」





    エレン「マルコ!?」(様子がおかしい‥感染しているのか!?)ジタバタ







    ジャン「おおお‥」





    エレン「ジャン‥」





    コニー「おおあ?」




    エレン「コニー‥」






    サシャ「くあっ‥ああ」





    エレン「サシャ‥」






    ミカサ「ううっ‥う‥」





    エレン「ミカサまで‥」





    エレン「何で俺は食堂のど真ん中で椅子にロープで拘束されているんだ?」






    エレン「何で皆んなが感染しているんだ?」






    エレン「なぁ‥教えてくれよ」








    エレン「アルミン‥」








    アルミン「やっと目が覚めたかエレン」ニッコリ










    エレン「お前が‥黒マントだったのか?」





    アルミン「そうだよ」





    エレン「‥」





    アルミン「あんまり驚かないところを見ると、僕だって分かっていたのか?」





    エレン「あぁ‥フロックの話を聞いたり‥お前の行動を思い返すうちに」



    エレン「お前が黒マントなんじゃないかって思い始めたんだ」



    エレン「お前の事を信じていたかった‥」





    アルミン「いやはや、君みたいな馬鹿にも感づかれるとは」



    アルミン「僕もまだまだ甘いね」ニヤリ





    エレン「アルミン‥全部説明してくれよ」



    エレン「俺は‥まだ」





    アルミン「いいよ。元々君には全て打ち明けるつもりだったからね」




    エレン「‥は?」





    アルミン「これは僕が始めた物語だからね」



    アルミン「ネタバラシをするのは当然だろ?」ニヤリ




    エレン「お前‥本当にアルミンなのか?」




    エレン「お前は昔から姑息な事を考えるのが得意だったが‥そんなに悪人では無かったはずだ」





    アルミン「そうだね‥ただ潜在的に僕がサイコパスなのは間違いないよ」




    エレン「どういう事だ?」





  122. 122 : : 2019/10/22(火) 20:18:10
    アルミン「君のせいで僕の潜在的なサイコパスの一面が解放されたのさ」





    エレン「だから‥もっと分かりやすく言えよ」





    アルミン「数日前に立体機動の訓練中に、君と衝突した。覚えてるよね?」




    エレン「あぁ‥」





    アルミン「その時に僕は君を介して未来の記憶を見る事になった」






    エレン「記憶を?」




    アルミン「君は進撃の巨人と始祖の巨人の継承者なのさ」





    エレン「あ!?何だそれ!??」





    アルミン「つまり君はライナー達と同じ‥巨人に変身できる人間だったんだよ」





    エレン「は‥笑えないな」




    エレン「巨人を憎んで‥巨人殺しの技術を学んできた俺が‥巨人だったのか?」





    アルミン「そもそも巨人の正体は全て人間なのさ」




    エレン「‥は?」




    アルミン「無垢の巨人が人を食べる理由は、9つの巨人の継承者を食べて能力を得るため何だ」




    エレン「‥知性のある巨人は‥9人しかいないって事か?」




    アルミン「そう‥でも君の中には2つの巨人の力が宿っているけどね」




    エレン「‥ライナー達は何者何だ?」



    アルミン「壁の外からやってきた僕たちと同じユミルの民さ」




    エレン「ユミルの民?」



    アルミン「ユミルの民は巨人に変身できる人間の事だよ。ライナー達も同じ民族だけど、色々な事情があって僕たち壁の中の人類と敵対関係にある」




    エレン「もっと詳しく説明しろよ」




    アルミン「あんまり話すと説明が長くなるし、君がライナー達の事を詳しく知る必要はない」




    エレン「‥」





    アルミン「さっきも言ったけど、僕がこれほどの知識を得たのは‥君と衝突したからだ」




    アルミン「君の中に宿っている進撃の巨人には、未来を見る能力があるんだ」





    エレン「未来‥」




    アルミン「原理は僕もよく分からないけど、君と衝突した事をキッカケに未来の記憶を見る事が出来たんだ」





    エレン「じゃあ‥皆んなが死んだのは俺のせいだったのか?」




    アルミン「罪悪感を感じることはないよ。遅かれ早かれ‥ユミルの民は死滅する運命にある」




    エレン「は?」



    アルミン「君によって壁の中の人類は絶滅する。」



    アルミン「壁の巨人を動かした影響で地盤は崩れて、この壁の人類は全て海に沈む事になる」





    エレン「壁は巨人で出来ていたのか?」



    アルミン「そうだよ」




    アルミン「あれ?もっと驚くと思っていたんだけど。そうか」



    アルミン「君も少しだけ‥未来を見たんだね?」





    エレン「あぁ‥地面が崩れている場面を見た‥壁の中からは巨人が出てきて‥」



    エレン「俺は‥水に落ちた‥そうかただの水じゃなくて‥海だったのか」




    アルミン「あー‥僕と君が死ぬ場面の事かな?」




    エレン「あぁ‥お前は立体機動で海に落ちた俺を‥」




    アルミン「助けに行って‥そのあとは‥分からないよね?」



    アルミン「記憶がないって事は‥死んだって事だよね?」




    エレン「あぁ‥たぶんな」





    アルミン「さて‥僕がどういう経緯でこのパンデミックを‥」




    エレン「黙れ‥」




  123. 123 : : 2019/10/22(火) 20:27:50
    エレン「お前がやった悪事の詳細なんて聞きたくない!!!!!」



    エレン「お前の話を聞いても‥胸糞悪くなるだけだ‥」




    アルミン「そうかい」



    アルミン「君がそんな感じじゃ‥盛り上がらないよね」



    アルミン「仕方ない‥ネタバラシはやめるか」




    エレン「いや‥1つだけ聞きたいことがある」




    アルミン「え?」




    エレン「未知の病気についてだけ」



    エレン「教えてくれよ‥未知の病気ってのも‥巨人の力なのか?」





    アルミン「いや。巨人の力じゃないよ」




    エレン「何‥」












    アルミン「未知の病気ってのは、狂犬病の事だよ」





    エレン「‥狂犬病?」





    アルミン「この時代にはないけどね。狂犬病が発見されるのはまだ先の話だからね」





    アルミン「まぁ‥数年後に外国の人がこの国に来るんだけど」




    エレン「外国?」




    アルミン「あーごめんごめん」



    アルミン「つまり‥数年後の壁の中の人類は狂犬病のワクチンを開発して、狂犬病を撲滅するんだけど」



    アルミン「今の壁の人類には狂犬病は死の病って事さ」




    エレン「本来は数年後に狂犬病の事が世に知れ渡って、狂犬病を克服するが‥」




    エレン「今の人類には‥狂犬病に対応できないって事か‥」




    アルミン「まぁ‥狂犬病については感染者を見たら分かるだろ?」




    アルミン「感染者は凶暴化して、噛み付いて唾液を非感染者に注入する事で感染させるんだ」





    エレン「‥そうか‥なら‥何でマルコ達は俺たちを襲わないんだ?」





    アルミン「それは僕がスーパースプレッダーだからさ」




    エレン「スーパースプレッダー?」






  124. 124 : : 2019/10/22(火) 20:37:46
    アルミン「僕は数年後に狂犬病に感染してしまう」



    アルミン「狂犬病にかかった凶暴化して犬に噛まれてね」




    エレン「凶暴化した犬?」




    エレン「まさか!?」




    アルミン「やっと気づいたか」



    アルミン「すぐ近くの山に凶暴化した犬がいた。その犬は狂犬病にかかっていたんだ」



    アルミン「本来の僕は数年後に狂犬病の犬に噛まれて感染する」




    エレン「なぁ‥狂犬病が死の病なら‥何年もその犬は生きていられるのか?」



    アルミン「いや‥発症すれば個体差はあるけど、犬でも人間でも1ヶ月ほどで死に至る」



    アルミン「一般的には1週間とも言われているけどね」





    エレン「お前は未来を見て‥狂犬病の犬を利用して」



    エレン「今の人類を追い詰めたのか?」




    アルミン「そうだ」



    アルミン「狂犬病は進化すれば空気感染する事もある。あの山にいた犬だけが狂犬病にかかっていたんだ」



    アルミン「恐らく‥外国から狂犬病のウイルスが飛散したんだろね」




    エレン「なぁ‥発症すれば1ヶ月で死ぬなら‥数年後のお前が犬に噛まれて狂犬病にかかるなんておかしくないか?」




    アルミン「狂犬病には潜伏期間がある」



    エレン「潜伏期間?」



    アルミン「君医者の息子だろ?それくらい覚えておけよ」




    エレン「別に‥医者を目指していたわけではないからな」



    アルミン「とにかく‥その犬は数年後に狂犬病を発症して僕に噛み付いたのさ」




    エレン「‥その数年後に狂犬病のかかっていた犬は何匹いたんだ?」




    アルミン「僕を噛んだ1匹だけさ」





  125. 125 : : 2019/10/22(火) 20:46:20
    アルミン「だが僕は感染しても発症しなかった」




    エレン「それが‥スーパースプレッダーなのか?」




    アルミン「その通りだ」



    アルミン「そしてスーパースプレッダーの僕の体内で狂犬病のウイルスを保菌してさらに増強したんだ」




    エレン「それが‥壁の人類を絶滅まで追い詰めた狂犬病のウイルスか?」




    アルミン「あぁ‥」ニヤリ






    エレン「空気感染するって言うなら‥何故俺にはかからない?」




    アルミン「巨人の力が宿っているからさ」



    アルミン「巨人の力で君は何とか生きている状態さ。ちなみにライナー達が巨人になれなかったのは身体の防衛で精いっぱいだったからさ」




    エレン「でも‥ユミルは巨人化出来たよな?」




    アルミン「あの時はまだ‥感染力がそこまで強く無かったからね」


    アルミン「実はマルコ達は少しだけ‥僕ほどじゃないけど、狂犬病に対して抵抗力があったんだ」



    アルミン「でも昨日の夜に限界を迎えた」


    アルミン「日に日に強くなっているのさ。だからマルコ達も発症した」





    エレン「なるほど‥まさか1人一部屋にしたのは」





    アルミン「狂犬病に発症して、感染者が出て君を殺したら困るからだよ」






    エレン「そうか‥そう言う事かよ‥」






    エレン「全部‥お前の計画通りってわけか?」




    アルミン「全部ではないよ」



    アルミン「少し想定外の事もあったからね。まぁ結果君と話が出来たから良かったけどね」ニヤリ





    エレン「ふざけるんじゃねぇよ」






  126. 126 : : 2019/10/22(火) 20:58:05
    ●お知らせ●



    http://www.ssnote.net/archives/81350
    「戦慄の訓練兵団」解説

    ↑本編だけでは分からないことがあると思うので、俺のプライベートグループでのレスを一部公開する事にしました。

    ※俺のプライベートグループ「今何をすべきか?」は申請許可はしていません。自分の考えをまとめるグループなので、人に見られたくないからです。




    「残存note民の雑談スレ」は申請許可していますので、もし入りたい人がいればこちらでお願いします。
  127. 127 : : 2019/10/22(火) 23:26:54
    エレン「未来を全部見たなら‥対策が出来たはずだ‥」



    エレン「お前の頭脳なら‥最悪の結果にならないように俺たちを導けたはずだ‥」




    エレン「違うか?」





    アルミン「確かに‥結果を知っている僕が助言すればいい結果になったかもしれない」




    アルミン「でもさエレン‥」




    アルミン「ライナー、アニ、ベルトルトを殺しても終わらないんだよ」




    アルミン「それどころかライナー達は僕たちと同じ被害者なんだよ」




    アルミン「僕らの敵は世界だ」




    エレン「‥世界」




    アルミン「そうだ。君は断片的に未来を見ただけだから分からないよね」



    アルミン「この壁の人類よりも圧倒的に数が多く、文明も発達していて領土も広い」




    アルミン「敵はいくら殺してもほぼ無制限に出てくる」




    アルミン「ライナー達を殺してもマーレがバックにいる。そしてそのマーレを倒したところで、他の海外勢力が出てくる」







    エレン「‥」




    アルミン「分かるかい?エレン?」




    アルミン「僕らユミルの民は生きている事が奇跡なんだよ」



    アルミン「壁の大型巨人と始祖の力が無ければ、世界からの総攻撃で島ごと沈められる」




    アルミン「分かるかい?エレン?」




    アルミン「そもそも未来で独断専行して、勝手に動いて兵団を混乱させたのは君の方だよ?」




    エレン「俺がそんな事‥するわけないだろ!!!!」



    エレン「巨人を‥敵を滅ぼすために戦う!!!」




    アルミン「まぁ‥確かにそうだ」



    アルミン「でも君の勝手な行動により、サシャは死んだ」




    エレン「‥なんだと?」




  128. 128 : : 2019/10/22(火) 23:34:37
    アルミン「君は勝手に単身でマーレに侵入して‥僕らを戦場へ呼んだ」



    アルミン「そして‥そのマーレとの戦争でサシャは死んでしまったよ」




    エレン「‥」



    アルミン「君は皆んなを地獄へ導く悪魔だ」



    アルミン「そんな君に振り回されるのはごめんだよ」



    アルミン「だから僕は狂犬病のウイルスと自分のスーパースプレッダーという特性を利用して争いの元になる壁の人類を絶滅させて」




    アルミン「生き残りは君と僕だけにした」



    アルミン「どうだい?楽しんでくれたか?僕は楽しかったよ」



    アルミン「そう思うだろ?エレン?」ニヤリ




    エレン「仲間を殺しておいて‥何が楽しかったよだ」



    エレン「アルミン!!!目を覚ませよ!!!お前はそんな奴じゃなかっただろ!?」






    アルミン「だったら!!!どうすれば良かったんだ!?」




    エレン「!?」





    アルミン「自分たちが置かれているこの絶望的な状況を打破するためにはどうすればいいんだ!?」



    アルミン「敵を滅ぼすのはなんだ!?エレン!?それは悪魔だ!!!」




    アルミン「僕は少しでも生き残れる選択を選んだ!!!自分の作ったこの状況を楽しんで人を殺す罪悪感から逃げてきた!!!」




    アルミン「分かるかい‥こうするしか無かったんだ」





    エレン「‥壁の中の人類を滅ぼして‥本末転倒だろ?」




    アルミン「いいや、正確には絶滅寸前で絶滅はしたないんだよ」






    エレン「‥なに?」




  129. 129 : : 2019/10/22(火) 23:51:50
    アルミン「スーパースプレッダーは僕と同様‥強化された狂犬病のウイルスが蔓延したこのパラディ島でも生きる事が出来る」




    エレン「‥だが‥生き残るのは僅かなはずだ」




    アルミン「あぁ‥だがそれで十分さ」



    アルミン「僕の計画はこうだ」



    アルミン「生き残った壁の中のユミルの民と君とで、新生エルディア帝国を築き上げる」



    アルミン「そして強化狂犬病ウイルスと巨人の力を駆使して、世界を滅ぼして」




    アルミン「僕ら選ばれた人類だけが生息する世界を創造するんだ!!!!」






    エレン「確かに巨人の力は絶大だ」



    エレン「航空機技術の発達がしたこの世界でも地上戦では、巨人の力は最強クラス」



    エレン「特に地ならしはあの大国マーレですら滅ぼせる」




    エレン「だが地ならしは壁の中の巨人全て使うと、パラディ島が海に沈む」



    エレン「それに俺単体では始祖の力を発揮できないんだよな?」




    アルミン「へぇ‥サシャが殺された未来は見たないのに‥そういう未来の記憶は見たんだ」




    エレン「‥」





    アルミン「うん‥その通りだ」



    アルミン「だがそれには考えがある」




    アルミン「始祖の力を発揮するには王家の力が必要だ。ロッドレイスは死んでいる可能性が高い」



    アルミン「でも2つの可能性がある」



    エレン「2つの可能性だと?」



    アルミン「ジーク・イェーガーとダイナ・フリッツの存在だ。この2人は王家の血を受け継いでいる」



    アルミン「ジーク・イェーガーは9つの巨人・獣の巨人の継承者。君の腹違いのお兄さんだよ」



    エレン「‥は?」



    アルミン「そしてダイナ・フリッツは今は無垢の巨人としてマリア領域を彷徨っている」




    アルミン「ダイナ・フリッツは君のお父さんの前妻だ」



    エレン「‥」



    アルミン「運命は残酷だよね。2人とも君の身内って事になる」







    エレン「じゃあ‥そのどっちかに‥接触すれば」




    アルミン「あぁ‥始祖の力を行使出来る」




    アルミン「ちなみにジークは君の味方だ。って事は‥利用できる」




    アルミン「ダイナは無垢の巨人だけど、君の巨人の力で制圧すればいい」


    アルミン「そしてその後はダイナ巨人をどこかへ拘束して、始祖の力を行使出来る様にすればいい」



    アルミン「狂犬病のウイルスは僕の中で保菌しているし、他のスーパースプレッダーは生命力も高くなっている。そう簡単には死にはしない」






    アルミン「エレン‥分かるよね?巨人の力を持つ君と、強化された狂犬病のウイルスのスーパースプレッダーである僕たちが協力すれば」






    アルミン「今度こそ‥世界を滅ぼす事が出来る」




    アルミン「地ならしだけに頼れば、自滅する事になる。だが今はスーパースプレッダーの力もある」




    アルミン「僕たちは辛うじて生存権を獲得した」








    アルミン「さぁエレン!!!僕と一緒に世界を滅ぼして、新生エルディア帝国を築き上げるんだ!!!」




    アルミン「エレン答えてくれ!!!僕と一緒にやってくれるよね!?」










    エレン「‥」









  130. 130 : : 2019/10/23(水) 00:04:19
    エレン「あぁ‥協力する」



    アルミン「エレン!!!」



    エレン「だが俺は狂犬病のウイルスに感染しているんだろ?巨人の再生力が無かったら死んでいるんだろ?」




    アルミン「大丈夫さ。始祖の力を使えば、狂犬病のウイルスも克服できる」



    エレン「あぁ‥じゃあ俺もスーパースプレッダーになれるって事か?」




    アルミン「そういう事だよ」



    エレン「待て‥」



    アルミン「え?」



    エレン「なら壁の人類はユミルの民だから、全員俺が始祖の力でスーパースプレッダーに出来たんだよな?」




    エレン「なら‥何故こんなに人を殺した?」



    エレン「殺さなくても良かったんじゃないか?」




    アルミン「こうでもしないと‥僕の話を信じてくれなかったよね?」



    エレン「‥」




    アルミン「だってそうだろ?‥それに」





    エレン「分かったもういい」ダキッ




    アルミン「!」




    エレン「お前辛かったんだよな‥全ての未来の記憶を見て‥よく精神崩壊しなかった」



    エレン「もうお前1人だけで苦しむな‥これからは俺もいる」




    アルミン「エレン‥ありがとう‥」



    エレン「それにスーパースプレッダーは見知らずの奴より仲間の方がいい」




    アルミン「え?」




    エレン「マルコ達はまだスーパースプレッダーにできるだろ?」




    アルミン「うん‥死んでないから‥出来ると思うよ」




    エレン「なら早くダイナかジークを探そう。皆んなが死ぬ前に」




    アルミン「エレン‥他のスーパースプレッダーは?」




    エレン「色んな奴らがいるから‥未来ではまとまらず俺たちは全滅してんだよな?」



    アルミン「う、うん」



    エレン「だったら‥新生エルディア帝国の国民は俺とアルミン‥」



    エレン「ミカサ‥ジャン‥コニー‥サシャ‥マルコでいいだろ?」





    アルミン「そうだね‥知らない人と同じ志を持つのは‥かなり時間が必要だからね」




    エレン「あぁ‥だから早くミカサ達が死んじまう前に‥ダイナかジークを探しに行こう」





    アルミン「あぁ!!」





  131. 131 : : 2019/10/23(水) 00:10:08
    ー2週間後ー



    エレン巨人「ウオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」




    エレンとアルミンはダイナを2週間かけて
    見つけ出した


    そして巨人化したエレンがダイナを制圧して
    ミカサ達をスーパースプレッダーにして正気に戻した


    しかし、サシャ、マルコは2週間の間に死んでしまったので、


    救えたのはミカサ、ジャン、コニーだけであった




    それからさらに1週間後



    エレン、アルミン、ミカサ、ジャン、コニーの5人はシガンシナ区に新生エルディア帝国を築き上げる





    ウォールマリアにいた無垢の巨人はマーレに向けて侵攻を開始させた

    そしてまだ生き残っていた感染者やスーパースプレッダーもエレンが巨人化させてマーレに侵攻させた


    ちなみにマーレに侵攻させた巨人はエレンが操作して、大型巨人にさせた


    つまり地ならしの脅威をマーレに向けて放った




    マーレの大半は地ならしの影響で壊滅した








  132. 132 : : 2019/10/23(水) 00:29:19


    ー新生エルディア帝国(元シガンシナ区)が建国してから1週間後ー




    アルミン「計画は今のところ順調だね」




    エレン「あぁ‥今パラディ島にいる人間は俺たち5人だけ」



    エレン「大型巨人達のマーレへの攻勢も大成功だ」



    エレン「マーレを半壊させた事で、世界へも警告する事が出来た」





    ジャン「確か‥マーレには三体の巨人しかいなかったんだろう?」



    エレン「あぁ‥だから成功したんだ。ライナー達を殺したからこそ、今回の作戦は成功した」




    コニー「俺はなんかまだ実感ねぇよ‥」



    コニー「それにもっと他のやり方があったんじゃないかって‥思う事がある」




    エレン「だが仕方ないだろ?こうでもしないと‥いずれ俺たちは世界に滅ぼされていた」



    エレン「俺たちはやられる前にやっただけだ」






    ミカサ「エレン‥寿命は大丈夫なの?」




    エレン「あぁ‥寿命は9つの巨人継承者でも100年は生きられるように操作したからな」




    ミカサ「そう‥それは良かった」




    アルミン「エレン‥ジークとピーク、戦鎚の継承者はまだ来たないの?」




    エレン「あぁ‥まだ獣と車力の力は感知出来ない」




    ジャン「あれから1ヶ月くらいしか経ったないのに‥よくそんなに始祖の巨人の力を使いこなせるようになったな」




    エレン「これもあそこに拘束してあるダイナ巨人のおかげだ」


    エレン「ダイナ巨人がいなかったら俺は始祖の力を扱えないからな」




    コニー「でもアイツ‥動いたりしないよな?」




    エレン「安心しろ。硬質化でガチガチに拘束している。それに俺が大人しくしていろと命令している。アイツは動けない」




    コニー「なら‥良かったぜ」




    ミカサ「それにしても‥その三体の巨人は本当に来るの?」



    アルミン「間違いない。復讐に来るはずだ」




    エレン「ちょうど三体だ。アルミン、ジャン、コニーが力を奪えばいいだろう」




    アルミン「それがいい。ミカサはアッカーマンだから継承者できないしね」




    ミカサ「えぇ」




    エレン「しっかしミカサはすげぇよな。俺がスーパースプレッダーにしなくても、自分の力で克服したんだからよ」




    アルミン「ミカサはアッカーマンの力を引き継いでいる。アッカーマンの力も巨人の一部だからね」



    エレン「あぁ‥」




    ジャン「それにしても‥三体の巨人はどうやって倒すんだ?」



    アルミン「そんかの簡単だよ。まずこの島は狂犬病に抵抗力がないと上陸したら感染して正気を失う」



    アルミン「この狂犬病が支配するパラディ島において他のマーレの兵士も、三体の巨人継承者も無力なのさ」



    アルミン「地の利は完全にこっちにあるからね」




    アルミン「あとは速やかに僕たちが巨人化して、3人の力を奪えばいいさ」




    エレン「!近づいてきてる!」



    全員「!?」



    ジャン「噂をすれば‥か」





    コニー「やっと決着をつける事が出来るな‥」




    エレン「お前ら行くぞ!!!」




    全員「了解!!!」






  133. 133 : : 2019/10/23(水) 00:44:35
    コニー「いやちょっと待てよ」



    アルミン「どうしたの?怖気付いたの?」




    コニー「違うわ」



    コニー「エレンはダイナ巨人に接触すればユミルの民を自由に操れるんだろ?」




    エレン「あぁそれがどうした?」



    コニー「だったらわざわざ俺たちが行かなくてもいいんじゃないか?」



    コニー「3人の巨人継承者を支配して、マーレの艦隊をぶっ壊してもらえばいいんじゃないか?そしてアイツらに直接巨人化させてここに来させればいいんじゃない?」




    全員「‥」





    コニー「あ、あれ?俺なんかまずい事言ったか?」




    アルミン「コニー‥君のいう通りだ」



    エレン「なんで思いつかなかったんだろうな」




    アルミン「狂犬病のウイルスで、頭がいっぱいになっていたからな」





    ジャン「じゃあエレン、ダイナ巨人に接触してこいよ」




    エレン「分かった!三体の巨人にマーレの艦隊をぶっ壊してもらうように命令するぞ!!」パシュ!!!




    アルミン「うん!任せたよ!」




    コニー「あれ?結局俺の言った事は良かったのか?」




    ミカサ「えぇ、良かった」





    コニー「ははっ!やっぱり俺って天才なんだな!!!」






    エレン巨人「ウオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!」ビリビリビリ!!!!!








  134. 134 : : 2019/10/23(水) 12:00:50
    ーマーレ艦隊殲滅から5日後ー



    コニー獣継承「‥」ブシュ!!!




    ジャン戦鎚継承「‥」ブシュ!!!




    アルミン車力継承「‥」ブシュ!!!





    エレン「お前ら‥気分はどうだ?」ニヤリ





    アルミン「凄いよ‥力が漲ってくるよ」スタッ




    コニー「あぁ‥こんな力が手に入るとはな」スタッ




    ジャン「しかもエレンのユミルの民の操作のおかげで、普通の寿命までは楽に生きられる」スタッ





    エレン「あぁ。巨人の力を手に入れてもお前らにリスクはない」





    エレン「まぁ‥敢えてリスクを上げるなら‥俺に支配される可能性があるって事だな」






    エレン「まぁそんな事しねぇけどよ」







    コニー「これからどうするんだ?」






    アルミン「取り敢えず僕らはマーレの艦隊を一隻手に入れた。これで大型巨人だけでなく、僕らは海外へ行ける」





    コニー「なら、俺たちが直接世界を滅ぼしに行くのか?」








    アルミン「いいや。」ニヤリ






    コニー「?」






    アルミン「エレン。マーレの収容区のユミルの民を全員大型巨人化させるんだ」






    エレン「なるほど‥それでマーレとマーレ周辺の国を滅ぼすんだな?」ニヤリ






    アルミン「あぁ‥マーレは壊滅寸前だ。今大型巨人の侵攻が始まったら完全に終わりだ」





    アルミン「今こそマーレに‥いや世界に僕たちの恐ろしさを見せつけてやるんだ!!!」





    ダイナ巨人「」スッ





    エレン「」ビリビリビリ!!!!









    ジャン「‥」








    エレン「マーレの収容区のユミルの民を全員大型巨人化させたぞ」ニヤリ




    エレン「これでマーレの周辺の国も終わりだ」ニヤリ



    ジャン「やったな‥」



    ミカサ「これで‥やっと終わったの?」






    アルミン「いいやまだだ」





    全員「?」






    アルミン「今度は狂犬病のウイルスを世界へばら撒いてやろう」ニヤリ





    ジャン「ばら撒く?どうやってだ?」





    アルミン「マーレの艦隊を利用するんだ。狂犬病のウイルスに感染させたマーレ人の捕虜を大量に乗せる」ニヤリ






    ジャン「‥なるほどな」






    アルミン「そうすれば世界にいる人類の大半は死滅する!!!」










  135. 135 : : 2019/10/23(水) 15:04:42
    アルミン「僕たちは狂犬病のウイルスと巨人という圧倒的な切り札を持っている」




    アルミン「もう誰も僕たちを邪魔出来ない!!止めることも出来ない!!!」





    ジャン「そうだな‥」





    アルミン「エレン!!!マリアとローゼの大型巨人を起こすんだ!!!」






    エレン「‥だが地ならしをすれば、俺たちも海に沈んで死ぬぞ?」





    アルミン「それは全ての壁の巨人を起こした場合に限る。シーナの大型巨人を起こさなければ大丈夫だ」





    エレン「そうなのか。ならマリアとローゼの地ならしを発動するぞ」スッ、





    アルミン「あ、シガンシナ区の周りの大型巨人は起こさないでくれよ」





    エレン「分かってるよ‥シーナとシガンシナ周りの大型巨人は起こさない」ビリビリビリ!!!







    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ





    コニー「地震並みだな‥」グラグラ







    ジャン「確かに‥シーナとシガンシナ周りの大型巨人を起こさなくてもこの威力‥全ての大型巨人化を起こしたら‥自滅するよな」






    アルミン「そうだね」



    アルミン「エレン‥マーレ以外の外国に送り込んでくれ」





    エレン「了解だ」ビリビリビリ!!!









    エレン「あ‥マーレは殆ど壊滅したぞ。マーレの収容区にいたユミルの民で作った大型巨人も他の国へ移動するぞ」






    アルミン「よし‥あとは狂犬病のウイルスをばら撒けば‥」








    ザシュッ!!!!!






    全員「!?」






    エレン「ダイナ巨人が‥」






    エレン「ジャン‥お前何をしたのか分かってるのか?」








    ジャン「あぁ‥」スタッ







    アルミン「どういうこと?これは明らかな反逆行為だよジャン」






    ジャン「それは違う‥俺は巨人の力を根絶やしにする」






    エレン「今更何を言っている?もうダイナ巨人を倒したところで、大型巨人の侵攻は止まらないぞ?」





    ジャン「あぁ‥だがこれでエレン‥お前はもう始祖の力を使えない」





    ジャン「あとはアルミンの狂犬病計画を阻止すれば俺の勝ちだ」





    アルミン「ジャン‥徹底的に世界を潰さないと、僕たちはまた危機に晒される事になるんだよ?」






    ジャン「もう大型巨人の侵攻で十分だろ?」





    アルミン「なるほど‥君とは分かり合えないみたいだね」





    エレン「あぁ‥」



    エレン「それにジャン、お前がどんな言い訳をしたところでもう助からない」




    エレン「お前はダイナ巨人を殺した。死刑は確定だ」スチャ






    ミカサ「‥」スチャ






  136. 136 : : 2019/10/23(水) 16:40:09
    ジャン「アルミン‥お前は未来の記憶を全部見たんだろう?」




    ジャン「だったら‥世界を滅ぼす以外にも‥俺たちが生き残る方法はもっとあったはずだ」




    ジャン「違うか?」





    アルミン「確かに‥だが世界を滅ぼす以外の方法は長い時間が必要とする」




    アルミン「やっぱり世界を滅ぼす事こそ、僕たちが生き残る唯一の道なんだよ」





    ジャン「極端な奴らだな‥話し合いが出来たはずだ」




    アルミン「そんな甘い事を言っていたら何も成し遂げる事は出来ないんだよジャン」






    ジャン「あぁ‥そうかよ‥」





    ジャン「そもそもお前らはお前らの勝手な考えで先走り、俺たちを危険な目に遭わせた」




    ジャン「もう‥後戻りはできないんだぞ?」





    エレン「そんなのアルミンだって分かってるよ」



    エレン「ジャン。仕方ないんだ」




    ジャン「仕方ないだと?」



    ジャン「俺の家族はトロスト区にいた。だがアルミンの狂犬病のパンデミックで死んだ」



    ジャン「俺の家族は死ぬ必要はあったのか?俺たちだけが生き残るのは本当に正しいのか?」





    エレン「なんだと!?」




    ジャン「結局エレン、アルミン。お前らは自分たちの都合の良い世界を創りたいだけだろ?」




    ジャン「俺たち5人だけでこれからどうやってやっていくつもりだ!?」






    アルミン「安心しなよ。全ての記憶を見たと言っただろ?この島を発展させて新生エルディア帝国を復興させる計画もちゃんと僕は立ててある」




    アルミン「世界を完全に滅ぼしたあとに、新生エルディア帝国を復興させる」





    ジャン「‥だが‥たった5人で何ができる?」




    アルミン「勘違いするなよジャン」



    ジャン「!」




    アルミン「5人じゃなくて4人だ。君はもう死刑は確定だ。君はもう何も考えなくていい。」



    アルミン「どうせ死ぬのだから」ニヤリ





    ジャン「やっぱり‥お前らに任せるのは危険だ」




    ジャン「いいか?人間ってのはな、色々な奴らがいるから均衡が取れるんだ」



    ジャン「お前らみたいな極端な奴らが世界を支配したら、世界は終わりだ」






    エレン「ぼざくなジャン。もう死ねよ」ドォッ!!!!





    ジャン「!?」ドシュッ!!!!





    コニー「ジャン!!!」




    エレン「ちっ‥急所を外したか」ガチャ






    アルミン「恐らく始祖の力を酷使し過ぎたんだ。ジャンを殺したら少し休もうエレン」




    アルミン「ところで‥コニーはどうするの?」






    コニー「俺は‥」




  137. 137 : : 2019/10/23(水) 16:48:08
    コニー「これからお前らとやっていける自信がない‥」




    アルミン「そう‥残念だよ」



    アルミン「仲間を2人も殺さないといけないのか‥僕は心苦しいよ」ニヤリ





    コニー「嘘つけ‥お前らは許さない!!!」




    コニー「よく考えれば俺の故郷の人達はアルミンに殺されているんだ!!!」




    コニー「アルミン!!!てめぇは俺にとって‥いや世界にとって敵でしかない!!!」





    コニー「ここで終わらしてやる!!!お前らの好きにはさせないぞ!!!」ガリッ





    カァッ!!!ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ






    コニー獣「ウオオオオ!!!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴ






    エレン「アルミン、ミカサお前らはマーレの艦隊を利用して狂犬病のウイルスを世界へばら撒け!!今すぐだ!!」




    ミカサ「でも!!獣と戦鎚が相手では!さすがのエレンでも!」




    エレン「アルミンの車力は戦闘向きではないし、ミカサがいくら強くても全身硬質化の戦鎚にはダメージすら与えられない」




    アルミン「君の言う通りだね‥」



    アルミン「僕たちは足手まといになりそうだ」




    ミカサ「でも!!」




    エレン「俺に考えがある!!それにここでアルミンを死なせてはいけない!!!」



    エレン「ミカサとアルミンは早く狂犬病のウイルスをばら撒いて来い!!」





    ミカサ「‥エレン」




    エレン「安心しろ。ジャンとコニーを殺したら‥3人で理想の新生エルディア帝国を創り上げよう」ニッコリ






    アルミン「ミカサ!!早く!!」パシュ!!!




    ミカサ「1つだけ約束してほしい‥どうか‥死なないで‥」パシュ!!!






    エレン「当たり前だ‥俺が死ぬわけないだろ」







  138. 138 : : 2019/10/23(水) 16:56:04
    エレン「優しいなコニー。まさか待っててくれるとはな」ニヤリ




    コニー獣「お前には‥ちゃんとした勝負で勝ちたいからな」



    コニー獣「さっさと巨人化しろ。俺たちは準備オッケイだぞ?」





    ジャン戦鎚「」スッ






    エレン「馬鹿だな‥さっきのは俺を倒すチャンスだったのに」




    エレン「もう終わりだ」





    ジャン戦鎚「そうかな?お前は始祖の力を酷使して力を消耗している。それに俺は戦闘向きの戦鎚だ。コニーの獣だって強いぞ?」






    エレン「俺は巨人化したら喋れないからな」




    エレン「巨人化する前にお前らにいい事を教えてやるよ」





    コニー獣「は?」





    エレン「俺は今5つの巨人の力を宿している」





    ジャン戦鎚「‥5つ?」





    エレン「あぁ‥赤子継承が出来なかったからな。始祖の力を持つ俺に他の巨人の力が宿ったんだ」





    ジャン戦鎚(5つ?‥奴の話が本当なら‥まさか!?)






    エレン「つまりお前ら2人はどう足掻いても俺には勝てないんだよ」ガリッ!!








    カァッ!!!ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ








    エレン進撃「ウオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ






    ジャン戦鎚「コニー!!お前は投石で援護してくれ!!」





    コニー獣「おう!!!」グシャリ!!!





    ジャン戦鎚「俺が近接攻撃をする!!!全力でやるぞ!!!」





    コニー獣「当たり前だ!!!」








    エレン進撃(愚かだな‥もう終わらせてやるよ。そしてお前らのその巨人の力はいただくぞ)ダッ!!!






  139. 139 : : 2019/10/23(水) 23:42:39
    エレン進撃(お前らは巨人の力を継承したばかり)ダッ!!!




    エレン進撃(戦鎚の巨人は恐ろしい力を秘めているが‥練度が大切になってくる‥)ブォーン!!!





    ジャン戦鎚「くっ!!?」ズサァッ!!!





    エレン進撃(力を発揮できない戦鎚などゴミに等しい!!!)ブォーン!!!






    ドォッ!!!!!





    エレン進撃(‥おっと)シュン!!!


    ドォッゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!





    コニー獣「くそっ!避けられたか!!」グシャリ





    エレン進撃(獣の投石には気をつけないとな‥確かコニーは遠投が得意だった‥)サッ




    エレン進撃(コニーの人間時のスペックがそのまま獣の巨人に反映されている‥コニーが獣になったのは厄介だな)






    ジャン戦鎚「ナイスカバーだコニー!!!その調子で頼むぞ!!!」





    コニー獣「おう!!任せろ!!!」





    ジャン戦鎚(コニーの投石攻撃が無ければ危なかった‥エレンは格闘術に秀でている)




    ジャン戦鎚(関節技を使われたら‥一瞬でやられてしまうかもしれない‥)





    ジャン戦鎚「コニー!!次は戦鎚の能力で攻めてみる!!!チャンスだと思ったら投石で追い討ちをかけてくれ!!!」






    コニー獣「おう!!!上手くやれよ!!」





    ジャン戦鎚「分かってるよ!!!!!」ビキビキビキ!!!





    エレン進撃(硬質化を強化している‥戦鎚の能力を発動するつもりか?)







    エレン進撃(まだジャンは戦鎚の力を使った事はない‥避けるのは容易なはず‥隙がついた所で一気に攻撃を仕掛ける‥)







    ドォッドォッドォッドォッドォッドォッドォッドォッドォッドォッドォッドォッ!!!!






    エレン進撃(何!?)ドスッ!!!





    コニー獣「よくやったジャン!!」





    ジャン戦鎚「いまだコニー!!!」




    コニー獣「分かってるっての!!!」ドォッ!!!!




    エレン進撃「ウオオオオ!!!!」バキッバキッ!!!!





    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ




    ジャン戦鎚「まぁ‥そう簡単にはいかないよな‥」






    コニー獣「だが今の感じでいけばエレンを倒せるぞ!!!」





    ジャン戦鎚「あぁ‥今のは悪くなかった」




    ジャン戦鎚(だが‥今のでかなり力を消耗しちまった‥長くは保たないな‥)ビキビキビキ





    エレン進撃(さすがジャンだな‥器用な奴だ)



    エレン進撃(タイバー家の人間より‥戦鎚の能力を上手く発揮している‥思えば訓練兵の時からジャンは天才型だった‥)





    エレン進撃(侮っていたが‥今のでかなり力を消耗したみたいだな‥俺には分かるぞ)




    エレン進撃(コニーの投石にも気をつけないとな‥それにしても俺もあまり力が残ってないな‥)





    エレン進撃(巨人化も‥あと‥二回出来たらいいくらいか‥)






    コニー獣「今度は俺が投石で仕掛ける‥お前は後に続け」




    ジャン戦鎚「あぁ‥」







    エレン進撃(ん‥コニーが投石の準備を始めた‥連射する気だな‥コニーが今度は仕掛けてくるか‥)サッ!!!





    エレン進撃(コニーの投石能力はジークにも劣らない‥油断すればバラバラにされちまう‥)スッ!!!




    エレン進撃(だが獣は近距離戦闘には弱い‥)ダッ!!!!





    ジャン戦鎚「コニー!!!」




    コニー獣「おうよ!!!」ブォーン!!!






    ドォッゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!





    エレン進撃(速い‥だがそんなんじゃ当たらないぞ!!!)ダッダッダッダッ!!!!!




    ジャン戦鎚「避けられるか‥コニー!!もっと下がれ!!!」





    コニー獣「くっ!!!」ダッ!!





    ジャン戦鎚「コニーに近づけさせるかよ!!!」バッ!!!!!





    エレン進撃「ウオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!」ガシッ!!!





    ジャン戦鎚「タックル!?‥」ズサァッ!!!





    コニー獣「ジャン負けるんじゃねぇぞ!!!!!!!」








    ジャン戦鎚(エレン‥何のつもりだ?)





  140. 140 : : 2019/10/24(木) 00:05:38
    エレン進撃(引っかかったなジャン)ビキビキビキビキビキビキビキビキビキ



    コニー獣「なっ!?エレンの奴‥全身を硬質化しているのか!?」





    ジャン戦鎚「!?」




    コニー獣「おいジャン!!!早くエレンから離れろ!!!!」





    ジャン戦鎚(いや‥もう遅い‥)ビキビキビキビキビキビキビキビキビキ




    エレン進撃「ウオオオオウオオオオ!!!!」ビキビキビキビキビキビキビキビキビキ






    コニー獣(投石したら‥ジャンにも被弾する‥こうなったら)ダッ!!




    ジャン戦鎚「来るな!!!コニー!!!」





    コニー獣「え!?」ズサァッ!!!





    ジャン戦鎚「俺なら大丈夫だ!!!お前はエレンに近づくな!!!」ビキビキビキビキビキビキビキビキビキ





    コニー獣「‥けどよ!!!」





    ジャン戦鎚「戦鎚の巨人は全身硬質化している!!!エレンは巨人の身体を全て硬質化させた!!俺に対して唯一有効な関節技も使えない!!」ビキビキビキビキビキビキビキビキビキ




    ジャン戦鎚「動かないだけだ!!ピンチじゃない!!!」ビキビキビキ



    ジャン戦鎚(やっと硬質化が止まったか‥自分の身体の体積以上に硬質化物質を生み出した‥)




    ジャン戦鎚(エレンの体力もかなり消耗したはず‥俺を倒すには関節技しかないのはエレンも分かってるはずだ‥)





    ジャン戦鎚(俺を行動不能にしたところで勝てないというのに‥‥)





    ジャン戦鎚「あれ‥」






    コニー獣「どうしたジャン!!?」






    パシュ!!!





    エレン「獲った!!!!」ジャキン!!!!






    ジャン戦鎚「コニー!!!後ろだ!!!」







    コニー獣「えー」ザシュッ!!!!






    コニー「があっ!!???」ビシュ!!!





    コニー(なっ‥立体機動で距離を詰めていたのか?‥いつの間に巨人体から脱出したんだ)





    コニー「‥ぐはっ‥」ドサッ!!!






    エレン「コニー‥お前の力貰うぞ」ガリッ!!







    コニー「くそっ‥手足を切り取られたから‥動けねぇ」






    エレン進撃「オオオオオオオオ!!!」バクッン!!!





    コニー「」バキバキバキ!!!





    エレン進撃「」ゴクリ






    ジャン戦鎚「コニー!!!」バキバキバキバキバキバキ!!!






    ジャン戦鎚「くそっ‥遅かった‥」







    エレン進撃(ジャン‥次はお前の力をいただくぞ)ニヤリ









  141. 141 : : 2019/10/24(木) 00:11:15
    ジャン戦鎚(さっきの硬質化は俺とコニーの注意を逸らすためか‥)





    ジャン戦鎚(見事に騙されたな‥)






    エレン進撃「ウオオオオ!!!!ウオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴ!!!






    ジャン戦鎚「物凄い圧力を感じる‥これでまた奴に新しい巨人の力が‥」







    エレン進撃(すげぇ‥力が溢れる‥高まる‥)








    エレン進撃(ふふふふふ‥力が‥コニーの獣の力を取り込むことで体力が完全に回復したな‥)




    ジャン戦鎚「アイツ‥さっきより‥元気になってやがる‥」






    ジャン戦鎚(獣の巨人の力を得た事で‥またパワーアップしたのか?‥だとしたら厄介だな)







    ジャン戦鎚(俺の戦鎚の力は長期戦には向かない‥やっぱり‥)







    ジャン戦鎚「俺が勝つためには短期決戦に賭けるしかねぇ!!!!」ダッダッダッダッダッダッダッダッダッ!!!!







    エレン進撃(ジャンのやつ‥次で勝負を決めるつもりか‥)





    エレン進撃(良いだろう‥来い!!!!)ギンッ!!!!





  142. 142 : : 2019/10/24(木) 10:45:34
    ジャン戦鎚「喰らえエレン!!!!」ビキビキビキビキビキビキ



    エレン進撃「!?」ドスッドスッドスッドスッドスッ!!!!





    ジャン戦鎚「よし!!!」ビキビキビキ






    エレン(両腕をもがれた‥反応できないほどの速さで地面から槍を‥)ブシュ!!ブシュ!!






    ジャン戦鎚「これでお前は関節技を使えない!!そして両腕の再生には時間がかかる!!!」ダッ!!!





    ジャン戦鎚(今ので戦鎚の能力は使い果たした‥だが‥)





    エレン進撃「」スッ!!




    ジャン戦鎚(奴は両腕がない‥今なら格闘でも負けない!!)ドォッ!!!






    エレン進撃「グオッ!!?」ドサッ!!!






    ジャン戦鎚「馬乗りになってタコ殴りだ!!!」バッ!!ガシッ!!!





    エレン進撃(戦鎚の巨人は全身が硬質化物質で覆われている‥)ググググググググ






    エレン進撃(しかもライナーの鎧の巨人と硬質化の性質が違うから‥動きが鈍くなる事もない‥)ググググググググググググ







    ジャン戦鎚「終わりだエレン!!!」ブォーン!!!






    エレン進撃(あぶね!)シュン!!





    ジャン戦鎚(避けられたか‥だが次は外さないぞ!!!)グッ!!!






    ジャン戦鎚「今度こそ終わりだエレン!!!」ブォーン!!








    エレン進撃(悪くない作戦だな‥だが)クパァ








    エレン進撃「ウオオオオウオオオオウオオオオ!!!!」ガブリ!!!






    ジャン戦鎚「!?」(頭に噛み付いてきやがった!?)





    ジャン戦鎚「だが無駄な足掻きだ!!硬質化された戦鎚の身体には傷一つ‥」バキバキバキバキバキバキ





    ジャン戦鎚「!?」









    ジャン「ぐあっあああああぁっ!!!!」バキバキバキバキバキバキ!!!!






    ジャン「くっ‥両足が‥」ズサァッ!!!








    エレン進撃「」ブシュ!!!→巨人体から出てきた





    エレン「残念だったなジャン」スタッ








    ジャン「どういう事だ?」ブシュ!!→両足を再生中





    エレン「」→ピストル、ドォッ!!!






    ジャン(くっ‥立体機動装置が‥)バキンッ!!









  143. 143 : : 2019/10/24(木) 10:55:37
    エレン「戦う前に言ったよな?」スタスタ




    エレン「俺はコニーのも含めて6つの巨人の力を宿していると」スタスタ




    エレン「俺は顎の巨人の力もある。顎の牙と爪は硬質化物質でさえ破壊する」スッ




    ジャン「‥なんだと‥そんな事が」ザシュッ!!ザシュッ!!!




    ジャン「ぐあああああああえええええあえ!!!??」ビチャビチャビチャ






    エレン「念のために両腕も斬り落としたぞ」スチャ






    ジャン「はぁ‥はぁ‥はぁ‥うう」ジタバタ






    エレン「最後に何か言い残すことはあるか?罪人ジャン・キルシュタイン?」






    ジャン「へっ‥お前に1つ忠告してやる‥」





    エレン「あ?」






    ジャン「お前はアルミンに利用されているだけだ‥」




    ジャン「アルミンは自分のやりたい事をやって‥自己陶酔している‥お前とミカサの事なんて‥眼中にない‥」





    ジャン「気を付けろよ‥アルミンは‥世界を滅ぼした後‥今度はお前とミカサを殺すかもしれない‥目を覚ませエレン‥」





    ジャン「アルミンの行動には‥何の正当性もない‥本当にこんな事やるのが正解なのか?」







    エレン「余計なお世話だな‥」





    ジャン「‥」





    エレン「お前を殺せば‥戦鎚の力は他の巨人の力と同様に、始祖の力を持つ俺に宿る」






    エレン「最後くらいは‥楽に殺してやる」ザシュッ!!!





    ジャン「」ボトッ→ジャンの首が地面に転がった音











    エレン「ふぅ‥終わったな」









  144. 144 : : 2019/10/24(木) 11:12:11
    エレン「感じるぞ‥戦鎚の力がこの俺の肉体に宿る‥」





    エレン「ふふふ‥ふふふふふ!!!!!」






    エレン「俺は7つの巨人の力を手に入れた!!!!」





    エレン「破壊の神、超大型の力!!!!」





    エレン「戦闘に特化した戦鎚の力!!!!」






    エレン「全ての巨人を支配する始祖の力!!!」






    エレン「その他の巨人の力!!!」






    エレン「俺は今‥この世において最強の生命体になったのだ!!!!」








    エレン「ハッハッハッハッ!!!!!」












    エレン「はははっ‥」








    エレン「だけど‥何でこんなに虚しいんだ‥」













    ドォッ!!!→ライフルの銃声








    エレン「ぐっ!!なんだ!?」ドサッ!!!





    エレン「今のは銃声?‥肩を撃たれたのか?」ヨロッ






    エレン「馬鹿な‥パラディ島には‥もう俺とアルミンとミカサしかいないはず」ムクリ










    ライナー「」パシュ!!!







    エレン「ら、ライナー!?何故お前が‥アルミンに頭を撃ち抜かれたはず‥」








    ライナー「俺は頑丈なんだよ‥あの程度では死なない」








    エレン(立体機動装置を装備している‥)




    エレン(それにしても‥何故ライナーの力を感じる事が出来なかった?‥奴が弱っていたから?)





    エレン(それとも俺が海外のユミルの民を意識しすぎたからか?)









    エレン「何でもいいか‥ライナー‥お前の力も貰うぞ」ニヤリ







    ライナー「そうはいかない‥」





    ライナー(あれからどのくらい経ったのか‥分からない‥ここまで来る間に誰も生きてる人間には会わなかった‥感染者すら居なかった)





    ライナー「‥」




    エレン「そうだ。さっき地ならしを発動してマーレと周辺の国を滅ぼしたぞ」ニヤリ





    ライナー「何だと!?」






    エレン「今アルミンとミカサが狂犬病ウイルスをマーレ艦隊を利用して世界にばら撒こうとしている」





    ライナー「狂犬病?」






    エレン「あぁ‥簡単に言うとアルミンが強化した世界を滅ぼす事のできるウイルスだ」




    エレン「壁の中で発生したパンデミックの正体も狂犬病さ」





    ライナー「そんな事が‥じゃあ‥黒マントの正体は‥アルミンだったのか?」





    エレン「あぁ‥そしてこのパラディ島には俺とアルミンとミカサ‥お前の4人しかいない」





    ライナー「‥お前らが殺したのか?」





    エレン「あぁ」ニヤリ






    ライナー「俺の故郷も‥」




    エレン「マーレのレベリオ収容区の奴らは全員俺が始祖の力を使って、大型巨人にしたよ」





    ライナー「!」





    エレン「今頃他の国に侵攻を開始しているだろう」





    エレン「世界は再びエルディア帝国によって支配されるんだよ!!!」





    エレン「ライナー‥お前も来るか?俺たちと一緒に」ニヤリ





    ライナー「‥馬鹿め‥お前らは俺が殺す」ギロ






    エレン「だよな」ニヤリ










  145. 145 : : 2019/10/24(木) 11:22:09
    ライナー「殺してやる‥許さんぞエレン!!」ガリッ





    カァッゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!





    ライナー鎧「ウオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ









    エレン「はっ‥俺に勝てると思うなよ」ガリッ!!







    エレン「‥」シーン








    ライナー鎧「オオッ!!!」ドォッ!!→踏みつけ






    エレン「くっ‥」パシュ!!→立体機動で回避








    エレン「何故だ‥巨人化出来ない‥」パシュ!!→立体機動でライナーから距離を取る








    ライナー鎧(逃さんぞ!!!エレン!!!)ダッダッダッダッダッダッ!!!→エレンを追ってダッシュ








    エレン「やっぱり‥さっきの戦闘で力を使い果たしたのか?」パシュ!!









    ライナー鎧「ウオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」ダッダッダッダッダッ!!!!







    エレン「‥ぐっ‥」パシュ!!







    エレン「頼む‥始祖ユミル‥俺に力をくれ!!!!!!」カァッ!!!











    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!








    ライナー鎧(巨人化した‥出来なかったわけじゃないのか‥)ズサァッ!!!









    エレン巨人「」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ







    ライナー鎧(何だと!?‥20メートルはあるぞ‥)





    ライナー鎧(何なんだ‥あの巨人は‥超大型の次に大きい獣でさえ17メートル‥あの巨人はなんだ!?)








    エレン巨人「」ドシン!!ドシン!!










    ライナー鎧(まぁ‥倒すしかないよな!!)ダッ!!!→エレン巨人に向かってダッシュ









  146. 146 : : 2019/10/25(金) 23:37:25
    ー同時刻ー



    アルミン「ミカサ‥」




    軍隊「」ゾロゾロ





    ミカサ「あれは‥敵兵?」





    アルミン「あぁ‥遠くだからよく見えないけど‥全員ガスマスクを装着しているね‥」





    ミカサ「ここまで進軍されていたなんて‥」





    アルミン「エレンの始祖はユミルの民しか感知出来ないからね‥気づかなくて当然だよ‥」








    ピピッ!!!!!






    アルミン「!?」




    ミカサ「な、なに!?」





    アルミン「あれは‥スピーカーって奴だ‥」




    ミカサ「スピーカー?」





    アルミン「遠くまで声を届ける機械だよ」







    敵兵「大人しく降参しろ。我々は世界連合軍だ。パラディ島を陸上部隊が全方位から包囲している」




    敵兵「空からの爆撃準備もして、艦隊による魚雷発射準備も完了だ」







    アルミン「‥ここまでか‥あと一歩だったのに‥」






    ミカサ「アルミン‥」






    敵兵「大人しく降参すれば命だけは助けてやる」




    敵兵「まぁ、当然お前らの身体は隅々まで調べてやるがな」







    ミカサ「アルミン‥どうする?」





    アルミン「‥一旦‥エレンの所へ戻ろう‥」






  147. 147 : : 2019/10/25(金) 23:41:55
    アルミン「引き返すぞ!!!」




    ミカサ「わかー」ドシュ!!!






    アルミン「!?」






    アルミン「‥スナイパーがいるのか‥こんな距離から‥」












    ドシュ!!!








    僕が最後に聞いたのは自分の頭が弾け飛んだ音だった










    そして僕は‥死の直前に空を見た





    空はとても綺麗で青かった




    まるで海みたいだった





















    僕はどこで間違えてしまったのだろう









    全てを知っていた僕なら







    エルディアを救う事が出来たのかもしれないのに









    だが今更後悔したところで





    遅い








    時間は戻らないし






    後悔したところで状況が変わる事もない























    そして僕の意識はそこで途絶えた



















  148. 148 : : 2019/10/25(金) 23:47:29
    http://www.ssnote.net/archives/81372


    ↑「戦慄の訓練兵団」●番外編●


    続きになります

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