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  1. 1 : : 2019/05/09(木) 00:21:43
    主人公・登場キャラクター紹介
    天瀬龍悟(あませどらご)野球部主将♂
    この界隈では珍しい西洋竜のハーフの竜人。高身長、イケメン、高学歴、運動神経抜群だがどこか抜けている面がよくある。中学時代は野球部のキャッチャーで全国大会優勝、その強気なリード、強肩、長打力を評価されて豊榮高校に入学。しかし2年の夏にランナーとのクロスプレーで左足の靭帯断裂の大怪我を負い、現在までリバビリとマネージャーの徹していたが今年の夏には復帰できるらしい。高校1年の時にクラスメイトが不良に絡まれていた所を助けた際にできた傷が左頬にある。幼馴染の狼崎とよく一緒に帰っている。

    水沢鈴菜(みずさわべるな)水泳部部員♀
    親の仕事の都合で龍悟の近所に引っ越してきたシロイルカの女子。本来は明るい性格だったのだが、15歳の時に弟の事故を庇って出来た巨大な傷が脇腹にあり、それを理由に水泳部部員から虐められた過去がある。最初は龍悟とはあまりよく絡んでいなかったものの、しばらくして龍悟に秘密を明かすも逆に激励を受けて過去の自分を変えると決心して明るい性格になる。因みにかなり妖艶な身体つきで、龍悟に最初のイメージは「おっぱいデカい」と思わせるほどの巨乳の持ち主。Fカップ

    狼崎未来(ろうざきみらい)水泳部部長♀
    龍悟と同じクラスメイトで3年2組学級委員長、豊榮高校生徒会会長。全国学力テスト1位の学力を持つ。龍悟とは保育園からの幼馴染でよく一緒に遊んだりしていたが中学で3年間会えなかった為、龍悟に想いを寄せている。因みに鈴菜に負けない身体つきの為、男子から性的な目で見られる事が多いが本人は痴漢にあった事もある為非常に嫌がっているが、鳳山と一緒に龍悟に逆ナンやセクハラをする事も度々ある。Fカップ

    鳳山葵(とりやまあおい)バレーボール部部員♀
    狼崎の親友で、クラスの女子で最も明るい性格。元陸上部の為女子の中ではかなり筋肉質な方でよく龍悟にセクハラや逆ナンで弄って遊んでいる。下ネタとかも気にせず発言する為時に男子をドン引きさせる事もある。バッグに電マや避妊具を入れている辺り多分経験済み。Bカップ

    青山鹿奈(あおやまかな)吹奏楽部部員♀
    鳳山の付き添い的な感じでよく一緒にいるニホンジカの獣人。真面目で大人しい性格で、読書が好き。昼休みによく図書室にいる事が多い。背が高く、毛並みももふもふで龍悟に「抱き枕になってくれ」と頼まれる程触り心地がいい。因みに巨乳。Eカップ


    坂俣結海(さかまたゆうみ)水泳部顧問、数学担任、3年2組担任♀
    豊榮高校3年目のシャチの女性教員。鋭い目つきの女性教師で怒らせると怖いが、龍悟には「サカちゃん」と呼ばれて遊ばれている。厳しいが根は優しく、どんな生徒の相談にも乗ってくれる為周りからの評価は高い。よく龍悟のアルバイト先のラーメン屋に顔を出している。水泳部顧問で水着を着るが、ボディラインが非常にエロい為元グラビアなのでは?という噂が絶えない。Eカップ。

    望月竜姫(もちづきりな)体育、保健体育主任。陸上部顧問♀
    メスのティラノサウルスの竜人。男勝りな性格で下ネタとかほとんど気にしない。全身筋肉質でよくトレーニングルームで体を鍛えている。龍悟に保健体育(?)を身体で教えたこともある為、まるで先輩後輩のようになっている。乳首が性感帯
  2. 2 : : 2019/05/13(月) 13:57:11
    4月25日25日、2限目、数学。
    「はい、今日は昨日の復習、全員が終わったら1人1人答え合わせするからプリントが終わったら私の所に来て下さい」

    授業は順調に進み、何人かが坂俣の所にプリントを提出していた時だった。

    「………龍悟、遅刻して無断で教室に入るのは辞めなさいって言ってるわよね?」

    プリントに丸付けをしながら声をかけたのは、隠れながら自分の机に向かう男子生徒の姿。

    「だー、今日も見つかるのかよ、あんたマサイ族かよw」

    「全く…終わったら職員室に来なさい」

    「げえっ……ダルいなぁ…」

    怒られた男子生徒…天瀬龍悟は渋々席に着いた。

    「龍悟あなたまた夜勤のせいで遅刻したんでしょ?」

    龍悟の隣の席、クラス委員長の狼崎が声をかけた。

    「いや、今回はそうじゃねぇ……今回は違うんだよ…」

    「何…?トラブルでもあったの?」

    「………ゲームしてた」

    「…はぁ……なんか心配して損した」

    狼崎はノートで龍悟の頭を軽く叩いた。












    チャイムが鳴り、2限目の授業が終わりを告げた。

    「終わってない人は明日の4限目までに仕上げてくる事、忘れたら許さないわよ」

    「おお怖っw」

    「龍悟、あなたは近くの罰として今日は居残りなのよ」

    「い、居残りぃ!?」

    「当然でしょ?早く職員室に来なさい」

    「うわぁ……仮病使えばよかったぜ…」









    職員室に入ると龍悟は坂俣に睨まれる。

    「今月4回目の遅刻よ、無断遅刻よりはマシだけど無言で教室に入るのは辞めなさいって言ってるわよね?」

    「ま、まぁそうだけど…」

    「ご両親が居ないからって理由は通らないわよ」

    「サカちゃん俺がそんなくだらない言い訳すると思う?」

    「その呼び方やめて」

    「はいはい」

    「もう……はいこれ、明日までに仕上げてきて」

    「んぁ!?8枚もあんのかよ!?」

    「言ったでしょ、遅刻と無言入室の罰よ。あなたなら簡単でしょ」

    「チッ……元グラビア説担任め…」

    「何か言った?」

    「何もー、失礼しましたー!」

    「もう……」

    龍悟は職員室からそそくさと出て行った。

    「相変わらずですね龍悟は(笑)」

    坂俣に声をかけたのはガタイのいい雌のティラノサウルスの竜人。

    「私を友達みたいな言い方するから…学力はクラスNo2だから何も言わないけど…」

    「頭の回転が早くて運動神経抜群、誰にでも明るく接する性格に豊榮トップのイケメンボーイ…遅刻癖が直れば自慢の生徒なんですけどねぇ」

    「まぁご両親が海外で働いてるから一人暮らしっていうのもあるんですけどね…」

    「遅刻が多くても、十分彼はうちの高校の代表だよ」

    2人が振り返ると、猫の獣人の教員がいた。

    「校長先生」

    「豊榮高校野球「幻のキャッチャー」こんな異名があるそうだよ彼は」

    「幻……まぁ1年半近く試合には出てませんからね…」

    「1年の夏大のクロスプレーでの右足靭帯断裂の大怪我…復帰まで2年近くかかるって言われてるけどあと3週間程で復帰できるって先生が」

    「誰よりも野球に前向きな彼は治療にも全力で取り組んできた、その努力がこの奇跡的な回復を産んだのかもしれませんね」

    「そんな彼に、今日はある事を頼みたいんだ」

    「龍悟に?」

    「あぁ、明日の「転校生」の話だよ」
  3. 3 : : 2019/05/13(月) 14:17:51
    4限目が終わり、1時間のお昼休み。

    「龍悟、食堂行かないとご飯売り切れるよ?」

    「んんん眠いんだってぇ……」

    「朝ごはん食べてないんでしょ?」

    「夕飯しっかり食うって…」

    「そんなんじゃダメよ未来、私に任せて♪」

    隣からやってきたのは狼崎の親友の鳳山と青山。
    「龍悟はウブちゃんだからこう起こすの」

    鳳山は不意に龍悟の耳元で何かを囁いた。

    「………あ!?」

    龍悟が勢いよく飛び起きた。

    「ほら、ご飯行くよ!」

    「ちょ、ちょい待てって、財布持ってないんだって!」

    「未来、龍悟の財布持ってきてね!」

    「え、ええ。鹿奈、葵何言ってたの?」

    「た、単刀直入だけど……交尾する?って…///」

    「……なんで貴方が恥ずかしがってるのよ///」

  4. 4 : : 2019/05/14(火) 09:37:07
    「ったく…人の昼寝の時間を邪魔しやがってよ」

    龍悟はブツブツ文句を言いつつ唐揚げを口へ放り込む。

    「だって朝も食べてないんでしょ?しかも次体育だし倒れるわよ?」

    「私達は体育館でバスケだけど男子何やってるの?」

    「俺たちはサッカー、あんまり得意じゃねぇけど」

    「龍悟くん運動神経抜群なんだから大丈夫じゃ…」

    そんな女子3人と昼食を食べていた時だった。

    「3年2組の天瀬龍悟君、至急職員室に来てください」

    突然校内放送が流れた。

    「龍悟何か問題でも起こしたの?」

    「ち、違うって、どうせサカちゃんだろうけどさ」

    龍悟は水を飲むと渋々職員室に向かった。












    「し
  5. 5 : : 2019/05/14(火) 09:37:35
    最近誤字多いですね…(苦笑)
  6. 6 : : 2019/05/14(火) 22:50:07
    「失礼しまーす、俺何かトラブル起こしましたっけ!?」

    龍悟は怯えつつ職員室に入るとそこには校長、教頭、坂俣、竜姫がいた。

    「やあ龍悟くん、今日は君に頼み事があるから呼んだんだよ」

    「お、俺に頼み事…?」

    「まぁ、場所を変えようか。校長室に来なさい」

    「は、はぁ…」

    職員室に入ると高級皮のソファに座った。

    「緊張してるかな?何しろ急に呼んでしまったからね」

    「そ、そうっすね、面接練習に来た時以来な気が」

    「とにかく、本題に移らせてもらうね。今回君を呼んだのは明日この学校に来る転校生を学校まで案内して欲しいんだ」

    「て、転校生?こんな時期にですか?」

    「うん、ご両親の仕事の関係で君の家の近くに引っ越してくるんだよ。朝はご両親が不在だから送迎もできないから最寄りの家が龍悟くんだから君に頼もうと思ってね」

    「でも俺電車通学ですよ、そいつそれは分かってるんですかね?」

    「うん、さっき電話で伝えたよ。ちなみに女の子だよ」

    「うっ…まさかの女子か」

    「その子の家までは私が案内するよ。龍悟は地図が苦手だろ?」

    「ま、まぁそうだけど竜姫ちゃん車の運転雑そうw」

    「ちゃんとそこまで貴方と同じ通学路で行くわよ」

    「電車賃は竜姫ちゃん出せよ?」

    「それくらい出すわよ」

    「転校生の名前は「水沢鈴菜」だよ」

    「分かりました」

    「仕方ないわね、今日の放課後の居残りは無しな」

    「サカちゃんドンマイ」

    「後で残ってもらいます」

    「うぅわ怖…」
  7. 7 : : 2019/05/16(木) 10:41:14
    1章・秘密
  8. 8 : : 2019/06/14(金) 23:33:57
    5時45分、龍悟と竜姫は転校生の家の前に到着した。

    「龍悟、挨拶はしっかりするんだぞ?」

    「母ちゃんかよw」

    竜姫がチャイムを押すと、扉が開いた。

    「豊榮高校体育主任の望月竜姫です、水沢さんのお宅で大丈夫ですか?」

    「はいそうです、水沢鈴輝と申します。鈴菜は中にいますのでどうぞお上りください」

    家に上がると、そこには豊榮高校の制服を着たシロイルカの女子生徒が座っていた。

    「ほら、鈴菜、先生にご挨拶しなさい」

    「水沢鈴菜です、明日からよろしく…お願いします」

    「私は望月竜姫です、よろしくね」

    「お、俺は天瀬龍悟、よろしく」

    「天瀬君は明日鈴菜を学校まで送ってくれる子だよね、どうか鈴菜と仲良くしてね」

    「は、はい」












    「いやー、やっと説明が終わったな、お疲れ龍悟」

    「竜姫ちゃん意外と話長いからさぁ…」

    「意外と綺麗な子だったよな、龍悟の好み?」

    「ま、まぁ…あながち間違いじゃねぇけど…」

    「おおっ!?お前私が童貞奪ってやった事忘れたのかぁ〜!?」

    「や、やめろバカ、おっぱい押し付けてくんなッ!!///」
  9. 9 : : 2019/09/12(木) 08:45:20
    次の日、龍悟は昨日教えられた鈴菜の家の前に来た。

    「……緊張すんな…」

    チャイムを鳴らすと、本人水沢鈴菜が出てきた。

    「おはよう天瀬君、鈴菜と仲良くしてね」

    「え、あ、はい」

    鈴菜の母親に言われ、思わず返事をしてしまった龍悟だが、すぐ表情を直した。

    「よ、よし、行くか」

    「……はい」

    龍悟と鈴菜は電車に乗り、6つ目の駅で降りた。

    「な、なぁ、水沢さんは部活とか何やってたんだ?」

    「………………」

    (し、シカトぉ!?何なんだこいつ無愛想だし……取り柄はおっぱいデカイだけかよ…)

    龍悟は内心変な女子と思っていたが、鈴菜の表情が曇った事に気が付かなかった。












    学校に着くと、鈴菜は校長室に招かれた。

    「ありがとう龍悟君、あとは先生方に任せてくれ」

    「は、はい」

    校長に見送られ、龍悟は朝練へと向かった。

    「おはようございます龍悟先輩!」

    部室に入ると後輩から挨拶の雨を浴びせられる

    「先輩って立場か俺?1年半近くまともに部活やってねぇし(笑)」












    遡る事1年半前、龍悟が高校1年の時だった。

    8回裏ツーアウト1、3塁、豊榮高校の守備には6番、キャッチャー天瀬の文字が電光掲示板に写っていた。

    「内野ボール転がったら確実に近い所で刺しましょう。3点差、1点は大丈夫です!」

    「おうよ!」「こっちに打たせろ!」

    3年の内野陣に絶大な信頼を置かれていた龍悟に悲劇が襲う。

    ガキィンッ!

    バットの根元で詰まった打球は力無くサードに転がる。

    サードから完璧な送球が龍悟に送られ、あとはランナーをタッチするだけ……だった。

    真っ白なホームベースに鮮血が飛び散った。

    龍悟の足のレガースの横、守られていない膝の横の部分を相手チームの超重量級5番のスパイクの歯が突き刺さっていた。

    「龍悟!!」

    当時スタンドで見ていた狼崎の悲鳴がグラウンドにこだました。












    この怪我で龍悟は即入院、緊急手術で何とか靭帯の壊死は免れたが、担当医には野球はもちろん、今後歩けなくなる可能性もあると言われた。

    しかし、龍悟は諦めなかった。

    激痛で顔を歪めながらもリハビリを重ね、半年後には車椅子無しで歩けるまでの奇跡の回復を見せた。



    「…………フッ、もう1年半前か…」

    龍悟の今の練習メニューは衰えた上半身の筋肉を戻すため、ウエイトトレーニングのみ。あとはゆっくりキャッチボールをするだけだ。

    「お前らちゃんと練習しろよ、俺と竜姫ちゃんで監視してるからな」


    今日も龍悟は完全復活の為、トレーニングルームへと向かった。
  10. 10 : : 2019/09/12(木) 10:05:23
    朝練が終わり、ホームルームが始まる。

    「おはよう龍悟、どうしたの?浮かない顔してるけど」

    「い、いや……また問題があってな…」

    「また寝不足とか言うんじゃないでしょうね?」

    「……朝飯食ってない…」

    「呆れた……」

    2人のいつも通りのトークをすると、担任の坂俣が教室へ入ってくる。

    「はいみんな席について、ホームルームを始めるわよ」

    全員が席に着き、ある1人の女子に目を向ける。

    「龍悟あの子誰?」

    「あ、あいつは……!」

    「今日からこの学校に転校してきた水沢鈴菜さんです、まだちょっと慣れてないみたいだけどみんな仲良くしてあげてね」

    「水沢鈴菜です、よろしくお願いします」

    鈴菜は挨拶をすると1番後ろの席に着く。

    「3年で転校生って珍しくない?」

    「まぁ〜言われてみれば珍しいよな」







    ホームルームが終わると龍悟は机に突っ伏した。

    (あいつそういえばどこの部活に入るんかな…パッと見て吹奏楽とか…?)

    「龍悟」

    「んぁ?」

    寝ぼけた顔で起きるとそこには狼崎といつものメンバーがいた。

    「鹿奈が朝作ったサンドイッチがあるんだって、食べる?」

    「おお!鹿奈ちゃんいいの?」

    「うんいいよ、手作りだから美味しくないかもしれないけど…」

    龍悟はサンドイッチを受け取ると一口かじる。

    「うん、100点満点♪」

    「よかったね鹿奈」

    「気に入ってくれたら嬉しい///」

    「うん、変な店のパンより美味いよ」

    ガツガツとサンドイッチを食べる龍悟を見て鹿奈は微笑んだ

    「ねぇ、龍悟朝の電車あの子と乗ってたでしょ、せっかく未来がいるのに二股?」

    「んぐっ…!ち、違うって」

    鳳山の質問にサンドイッチでむせ返るもゴクリと飲み込んだ。

    「わ、私の彼氏じゃないけど!///」

    「えーだって前に龍悟の事…」

    「あーストーップ!///」

    「龍悟君今日水泳部の大会形式の練習を未来ちゃんがやるって言うけど一緒に見る?」

    「え?鹿奈ちゃん今日部活は?」

    「今日は顧問の先生が出張でいないから休み、龍悟君は部活あるの?」

    「俺も今日部活無いけど居残りだ」

    「じゃあ私が教えてあげようか?」

    「うーんじゃあ俺の苦手な範囲だけ頼むわ(笑)」

    楽しそうに話す4人を鈴菜は青い目で見つめていた。
  11. 11 : : 2019/09/12(木) 15:35:18
    2時間後、部活を終えた狼崎は制服に着替えて鹿奈と龍悟の場所にやってきた。

    「龍悟課題終わった?」

    「1時間前に終わってるぞ、暇だからずっとYouTube見てたわ」

    「先生に提出してきたら?」

    「あっそうか、あとお前ら一緒に飯食いに行こうぜ?」

    「私はいいけど…鹿奈は平気?」

    「私も問題ないけど…」

    「じゃあ校門で待っててくれ!」

    龍悟は課題を持って職員室へと急いだ。












    「失礼しまーす」

    龍悟は職員室に入ると坂俣を探すが職員室に姿は無かった。

    「坂俣先生は今は居ないよ、机の上に置いておくといいよ」

    「あっ、了解っす」

    帰る前に教室に本を取りに行った時だった。

    「…………ん?」

    教室にいたのは、鈴菜だった。

    「水沢さん…?何やってんだこの時間に?」

    「天瀬くん……もう下校の時間だよね、心配かけてごめんなさい」

    鈴菜はバッグを持って教室を出る前に龍悟にこう言った。

    「……明日の昼休みに屋上に来て下さい」

    「え?」

    そう言い残し、鈴菜は教室を後にした。












    「わ、悪りぃ、待たせた!」

    「私もお腹空いてきちゃったから早く行きましょ」

    「ファミレスでいいよな?」

    「私はどこでもいいよ」

    3人は暗くなった学校を後にした。
  12. 12 : : 2019/09/13(金) 12:11:56
    「龍悟将来の夢とかあるの?」

    狼崎はミートドリアを食べながら龍悟に尋ねた。

    「んー、今のところはまだハッキリとは決まってねぇな…」

    「でも龍悟君の足が治れば野球で取ってくれそうな大学とかチームとか…プロとかも推薦来るんじゃないの?」

    「鹿奈ちゃん以外と野球のレベルは高いんだぜ〜?」

    フライドチキンを齧りながら龍悟は考えた。

    (水沢の奴なんだ俺に明日屋上に来いって言ったんだ…?)

    「お待たせいたしました、イカスミパスタとマルゲリータでございます」

    「え、龍悟君そんなに食べるの?」

    「だって腹減ってんだもん」

    「小さい頃から龍悟って走ってるか食べてるの2択しかなかった気がする…」

    「あっこのマルゲリータ美味ぇ」

    「アメリカの人みたいな食生活…」

    「あなたちゃんと栄養バランス考えてご飯食べてる?」

    「んー基本的にはコンビニ飯だな〜」

    「もう、今度の休みの日私がご飯作りに行ってあげようか?」

    「何でだよ休みの日ぐらい休ませろって」

    「ちゃんとご飯食べないから寝坊とかするの!」

    「寝坊しても成績良ければ大丈夫だって」

    「その考えやめた方がいい気が…」

    「なぁ未来、山ぶどうジュース持ってきてよ?」

    「全く仕方ないなぁ」

    龍悟のグラスを持って狼崎はドリンクバーに行くと鹿奈に帰りの出来事を話した。

    「何かあったのあの子と?」

    「いや別に何もなかったぜ…?」

    「ま、まさか告白されちゃうとか…?」

    「そんな青春漫画みたいなのあるか!?」

    「とりあえず明日私達も聞くから行ってみてあげて?」

    「わ、わかったけど…」




    明日、龍悟の運命は大きく動き出す
  13. 13 : : 2019/09/13(金) 14:32:13
    つまんな

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