ssnote

x

新規登録する

このスレッドの編集には編集パスワードが必要です。

表示するレスにはチェックしを、表示しないレスはチェックを外してください。

▼一番下へ

  1. 1 : : 2018/01/30(火) 19:49:26
    オリキャラ

    シリアス

    暗い話

    アニアル
  2. 2 : : 2018/01/30(火) 22:42:25
    小さな小さな少年との出会いは、内地の小さな花畑に言ったことがきっかけだった。




    ___________


    その日、アニは何となくで憲兵団の仕事をサボった。とくにしたいこともなかったのでベットで休むことにしたのだが、落ち着かなくてやめた。




    近づいてくる赤で染まる世界をついつい考えてしまうのだ。もちろん、染めるための材料は、人間の血だ。




    _____これからのことでナーバスになってんのかな‥‥‥‥


    アニはそう思い、気を晴らすために内地で密かに人気のある花畑へ向かった。


















    そこはまるで、異世界だった。


    いろとりどりに咲き乱れる花はとても綺麗で中心に堂々と力強くたっている木はとても幻想的だ。



    ほぅ‥‥‥‥‥‥と見とれるアニだったが、一人の子供の泣き声に惹き付けられた。子供は、なぜか木の真ん前にたってわぁわぁと泣いている。


    子供の目をやっている先を見ると、木の上に白いつばの大きい帽子が引っ掛かっていた。



    「どうしたの?」


    と子供にたずねると、お母さんのものなのに引っ掛かってとれないの‥‥‥‥。と下を向いて泣きわめいた。


    ところどころ言葉の抜けた文章は子供らしく何だかアニは懐かしく感じた。母親に怒られると思い泣いているのだろうと予想したアニはとってやることにした。




    ぐんと伸びる枝をひとつひとつつかみ、スイスイとまるで猫のようにアニはのぼった。




    ‥‥‥‥‥‥‥‥いいな‥‥。アニは登っている途中、ふとそう思った。










    私は、なく暇などもらえなかった。父とキックの練習をしたとき、蹴りすぎて私の足はパンパンにはれ、キックができなくなった時期があった。痛みに押し潰され涙が出そうになった。だが父は泣くことを許さなかった。




    「泣くな!!アニ!こんなんで腫れるなんて弱い足だ!!」




    私を怒鳴り付ける声が頭のなかで恐ろしく響く。





    いつの間にかアニの足は地面に着いており、ハッとした。




    目の前にいる女の子はアニの持っている帽子を渡してもらえるのを今か今かと待っている



    「‥‥‥‥‥‥はい。あんた親は?」


    アニは心配して聞いた。帽子を渡されて嬉しそうに笑っている女の子の顔はアニの質問で急に暗くなった。


    「‥‥死んじゃった。今はおじちゃん家に住んでるの」


    女の子は寂しそうにそう言った。


    「友達は?」


    「‥‥‥‥壁が壊されて、みんないなくなっちゃったよ。ここでは馴染めないし‥‥‥‥独りぼっちなんだ」


    女の子が苦笑いをしながら言った。アニは女の子の言葉を聞いて、また、ごめんなさいと思った。


    「‥‥‥‥‥‥あのさ、私も独りぼっちで友達いないんだ‥‥。‥‥‥‥‥‥‥‥私と一緒に遊んでくれない?」



    この言葉をかけたのはせめてもの償いだろうか。


▲一番上へ

編集パスワード

スレッド投稿時に設定した編集パスワードを入力してください。