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疑心暗器を捨て去って

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  1. 1 : : 2017/07/20(木) 23:06:21
    我、風剣を名乗るもの

    装備すると素早さが160ポイントアップするぞ!
    ただハヤブサの剣とは違い二回攻撃は出来ず攻撃力もあまり上がらない

    ナイツオブクイーンの副将。
    挑むは日常、「疑心暗鬼」

    いざ尋常に……
  2. 2 : : 2017/07/20(木) 23:08:42


    コロシアイ学園生活が始まって三日目。
    モノクマは動機提供と言って私のアイドルグループのメンバーが消える動画を見せました。



    ここから出るには誰かを殺すしかない。



    そう……誰かを。



    食堂で包丁を取り出す。他の誰かに先を越されては行けないから今夜のうちに仕掛けないと。



    殺害計画は立案出来ている、誰を殺すかも……すでに決めてある。



    桑田怜恩……碌にに努力もせず超高校級になるのはまだ良い、そういう人もいるから。けれど何も苦労せずに芸能界を語るのはやめて欲しい。
    ノリが軽く適当な感じと言いはっきり言って嫌いだ。
    それに彼なら私の話を聞いてくれるためきっと簡単に誘い込めるだろう。



    苗木君は……利用させてもらおう、それに彼は出来れば殺してたくない



    桑田君を誘い出すメモを書きながらメンバーの事を思い出す、今頃皆は無事なのかな。
    先ほどのビデオの映像が鮮明に思い出される。



    目標に向けてなんだってやって来た、今回だって私は成し遂げる。



    震える手で暗器(包丁)右手の袖に隠し持ち――





    夜を待った。


  3. 3 : : 2017/07/20(木) 23:09:32


    就寝時間前、行動を起こす



    部屋から出る、向かう先は桑田君の部屋の前。



    周りに人がいないのを確認してメモを下からそっと入れる



    メモの内容は簡単就寝時間を過ぎたら私の部屋に来て欲しい。という内容。



    次に苗木君と部屋の交換を持ち込む。



    変な風に思われたかもしれないけど何とか応じてもらった。



    苗木君が私の部屋に入ったのを見送ってから部屋の名札のプレートを変える。



    やるべき事はやった。後は桑田君がここに来るだけ。



    右手の袖に重みを感じながらその時を待つ。


  4. 4 : : 2017/07/20(木) 23:10:23


    「えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより夜時間になります。間もなく食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま~す。ではでは、いい夢を。おやすみなさい…」



    モノクマの就寝時間の放送が流れた。



    緊張が張り詰める一筋の汗が流れる。



    どんなに大きなステージでもやって来た彼女でもこれは文字通り命がかかってる。
    仮に失敗したら私の方が殺されるかもしれない……



    数分経つ。今日はもしかしてこないのか?



    不安が足からひたひたと浸かる。この方法は何度も通用しない上私が危険人物と警戒されると難易度は高くなる。



    ピーンポーン



    膝あたりまで浸かりだしたところでインターホンが鳴った。



    来た



    右手の袖がずっしりと重くなる。



    ドアへと足を伸ばす。桑田君を迎え入れ、ドアを閉めたら右袖の包丁で刺し殺す。
    流れはしっかりしている、後はやるだけ。

  5. 5 : : 2017/07/20(木) 23:11:28





    ガチャ





    ドアをゆっくりと開ける。



    そこには桑田君が立っていた



    「舞園ちゃん、どったの?」



    殺意を不安な演技で隠しながら答える



    「中で話したいことがありますので入ってください……」



    「お、おう」



    桑田君をを部屋の中に招き入れ、鍵をそっと閉めるあとは振り返って右袖から桑田君の腹に刺すだけ



    決意を固め振り返ると


  6. 6 : : 2017/07/20(木) 23:12:19



    「舞園ちゃんごめん!!」



    突然謝りだした桑田君に対し、驚く



    しかし直ぐに割れを戻し疑り深く話を聞く



    「ごめんってどういう事ですか?」



    もしかしたら向こうが仕掛けてくれるかもしれないと彼の行動一つ一つを警戒する。



    「いや……俺が芸能界デビューする見たいなこと言ったじゃん?それって舞園ちゃんに対して失礼な事だろ?ってなったから……悪い、流石に調子乗ってたよな」



    「え?」



    「突然で面食らってるのは分かるけど俺はこれで終わりとは思わないから予定通り怒ってくれよな」



    親指を前に出し屈託のない笑顔を見せてきた。

  7. 7 : : 2017/07/20(木) 23:14:58


    桑田君は……私が何で此処に呼び出したと思ってるのですか?」



    声が震えつつも平静を装って聞くと



    「あれだろ?昼間の俺に怒ってるから説教するんだろ?流石にこんなに早く好意で部屋に呼ばれるとは思わねぇよ」



    「ま、積極的な舞園ちゃんも良いけどな!」



    反省してるのかしてないのか、おちゃらける彼を見てずっしりと重かった包丁は少し軽くなる。



    けれど重いので捨てましょう。





    カランッ





    右袖から疑心暗鬼が落ちる



    「舞園ちゃんそれもしかして新しい役作り?暗器使いの忍者的な?」



    「それとも料理の練習?」



    包丁を拾い、的外れなことを言い出す



    私の事を全く疑わないこの人はきっと馬鹿なのだろう。



    けれどそんな丸腰とはっきりわかる相手だからこそ私は袖に閉まった暗器(疑念)を捨てれた。



    心にあった暗器(殺意)を捨てることができた

  8. 8 : : 2017/07/20(木) 23:15:48


    救ってくれた感謝代わりと照れ隠しに桑田君に朝まで説教をしました



    メンバーの皆は心配だけど皆も私を心配してるはず。



    そんな仲間たちの為にも外に出るとき胸を張れるようでないと示しがつきませんよね?



    それに、人殺しのアイドルなんて売れません!



    桑田君にはいつかちゃんと話します。
    けれど少しだけ待っていてください。



    あなたと言うファンに対して、アイドルの私が精一杯胸を張って出れるまで待っていてください


  9. 9 : : 2017/07/20(木) 23:16:22


    翌日




    舞園さんと桑田君が僕の部屋から二人で出て来た何でも舞園さんが桑田君に対して一晩中芸能界の厳しさを教えてたみたいだね。



    山田君や腐川さんが興奮してたり、石丸君が二人に対して説教を始めたりしたけど皆の絆が深まった気がする。



    コロシアイなんてものが無かったらきっとこんな感じに僕らは日常を過ごしていたんじゃないかな?

  10. 10 : : 2017/07/20(木) 23:16:56















    ――これは非日常が来なかった話。












  11. 11 : : 2017/07/20(木) 23:17:36



    第一章 イキキル(非)日常編








    ソレハチガウヨ







    イキキル 日常編 END


  12. 12 : : 2017/07/20(木) 23:27:00
    風剣を名乗りながらこのギリギリ具合。けれど何とかゴール。

    チームコトダ祭りも次は大将

    どんな作品が来るか楽しみですね。

    それではまたいつか。
  13. 13 : : 2017/07/20(木) 23:49:06
    風剣なのでまたいつかがもう来ました。
    第3の剣を名乗るはずが4番バッターに憧れて第4の剣になってました。
    だからほんとは第3の剣だったりするのです。

    それでは蛇足終えます

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