このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
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Liars Forbedungame
- ホラー × 私小説
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- 1 : 2017/07/15(土) 07:19:03 :
- とある殺人鬼と、とある詐欺師。
彼等が全うするは、世界革命の名の元の醜き恐怖政治。
彼等は、この世界の全てを憎み、疎んでいた。
嘘にまみれた、このクソッたれな世界を。
ならば、自分達の『世界の嘘をも越える嘘』で世界を変えてしまおう。
全ては、愛した者の為にと。
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- 2 : 2017/07/15(土) 07:50:53 :
- 第一話 『黒き死神 Lie・Lostmemory』
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- 3 : 2017/07/15(土) 08:04:03 :
- 「…あーあ、つまんねーの。」
薄暗い路地裏、無惨に刺し殺され、首にローマ数字の13の数字が刻まれた死体の数々。
『Lie・Lostmemory』
容姿、年齢、過去、本名、所在地、それら全てが一切知られてない、否、推測さえ出来ない正体不明の殺人鬼。
しかし、唯一残される手掛かり…いや、死体の損害が有る。それは、必ずしも死体の首に刻まれるローマ数字の13。
不吉な数字とも呼ばれ、タロットでは死神を意味するその数字。
後者を取り、意識したのか…Lie・Lostmemoryは『死神』の名の殺人鬼としてニュースやネットに取り上げられ、世界を恐怖に陥れた。
全体的に歪で狂った殺人方法、今回の様にメッタ刺しの死体も有れば、生きたまま焼かれたであろう死体、死ぬ寸前までの拷問を施され、最終的には心臓を抉られたとされる死体。
…………平和に酔った、腑抜けな人間共をショックに狂わせる事なんてLie・Lostmemoryには容易かったのだ。
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- 4 : 2017/07/15(土) 13:29:27 :
- 続きに期待ですヽ(´▽`)/
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- 5 : 2017/07/16(日) 07:35:29 :
- 「…何でこんなにすぐ逝くかなー」
呑気な声。
まだ舌ったらずで、何処か幼い少女でも浮かばせるような。
その声の主は、紛れもない。
この死体の数々を生み出した…犯人、そう、Lie・Lostmemoryだ。
外見からするに、まだ十代前半と見られ…性別は女、女児。
首元の隠れる短めの黒髪に、彼女の首には、紅い糸で縫われたローマ数字ほ13の文字。そして、左目の大きな瞳には頬やおでこまでもの長い二本傷。
その少女、Lie・Lostmemoryは小柄な体でひょいっと、死体の上を飛びながら路地裏から出ていく。……………血塗れで。
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- 6 : 2017/07/16(日) 07:40:10 :
- 本人は殺人を終えた後だからか、否、いつもそうなのか、何とも表情が薄い。
一般的な殺人鬼のイメージとしては、殺人現場や殺人の際に笑い狂うイメージが有るものだが、…どうも、彼女からはその狂気を一切感じとる事ができない。
……しかし、逆としてとらえれば…それは、恐ろしい事だとも考えられる。
…一寸もの、狂い無き冷血の殺人鬼。
そう例えるのが、相応しい。
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- 7 : 2017/07/16(日) 07:48:44 :
- 路地裏を抜けた彼女は大勢の人が飛び交う大通りに出た。
そう、凶器である包丁を手にしたまま。
そして、
「レッツ、ショータイム!!」
何て洒落た言葉を発した瞬間、目の前のビルの数々が一気に爆発する。…爆弾か。
「きゃああああああっ!?」
「逃げろっ!!ビルが爆発したっ!!!」
まるで、それは悲鳴合唱。
恐怖にうち震える人間達に、彼女は更なる災悪を下す。
「Dead out crazy!!」
『狂い死ね』その言葉と同時に、彼女は包丁をしまい、腰に備えてある大量のナイフを両手にセット。
そして、目の前の人間達へ切りかかる。
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- 8 : 2017/07/16(日) 07:53:23 :
- 首、腹、頭。
一発で死ぬ為にか、人間の急所を狙ったモノが多い。
爆発により火は燃え移り、さながら其処は火焔の地獄の様。
火花の散る世界で、彼女は鮮血と共に躍り狂う。
徐々に数を減らして行く、その地の人間の生存率が彼女の異常さを更に物語っていると言えるだろう。
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- 9 : 2017/07/16(日) 07:55:32 :
- そして、
「…ッ、ひ、がっ………」
最後の人間。
大通りの大虐殺、もとい殲滅は完全なる成功と見て、終演。
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- 10 : 2017/07/16(日) 07:58:57 :
- 「……っし、おーわり。って…ありゃ、警察来てるなー…逃げないと。」
幼稚な子供の様な口ぶりで大通りから…今度は死体の上を登り、姿を消していく。
酷く幼稚な、幼い殺人鬼。
黒き死神、Lie・Lostmemory。
殺人に、一切の快楽を覚えて無い様にも見える彼女は、…一体何故こんな殺人劇を巻き起こす様になったのだろうか。
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- 11 : 2017/07/17(月) 15:09:35 :
- 第二話 『隣人』
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- 12 : 2017/07/17(月) 15:14:06 :
- 「……ただいま」
随分と気だるそうな声で、彼女…Lie・Lostmemoryはそう言い、玄関の扉を開いた。
と、そこへ。
「あぁ、お帰り、リエ」
さらさらとした短い黒髪に、深紅の赤い瞳。…しかし、右目は綺麗に抉られており暗い闇が見受けられる。
頬には三本の赤黒い傷、高身長、整った顔立ち。
一見、男と思える容姿をしているが立派な女である。
まぁ、ここでは敢えて『彼』と仮称しよう。
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- 13 : 2017/07/17(月) 15:16:42 :
- 彼は、彼女の隣人。jisu・Clockdieary
美しい容姿とは裏腹、人を騙し、金銭を奪う詐欺師をしていて。……それも、最高峰の。
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