軍事のかけら
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- 1 : 2017/07/15(土) 01:43:44 :
- 空白スペース
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- 2 : 2017/07/15(土) 01:48:02 :
- 序論
近代における基本的かつ代表的な戦争思想は、機動主義と火力主義である。
機動主義の概念は古来より存在するが、火力主義は火薬が発明されて軍事転用された中世から近世あたりに生まれたと言えるだろう。機動と火力はどちらか一方に傾倒すればもう一方が衰え、兵器開発やその運用においては苦労するところである。大砲を例に挙げれば、火力を上げるには砲自体を大きく設計する、大量の砲を同じ場所に集めて火力集中を行う等の方法があるが、如何せん馬匹牽引では機動が損なわれるのである。第二次世界大戦でさえ砲兵は馬匹牽引に頼っており、砲自体に機動力を持たせる自走砲を量産化する余力もなかった
。機動と火力は相反し、それ故に軍隊はその理想の実現に魅力を感じるのだ。それらを両立する兵器開発や運用思想は現代においても理想とされる。
本論
機動主義
機動は古代の戦争の頃から最重要視されている概念の一つである。機動とは、端的に言えば、移動することと言える。古代から近世にかけて具体例を挙げれば、歩く、走る、馬に乗る。これは近代の軍事的転換点と言える第一次世界大戦(以下より一次大戦と書く)を見たとき、兵器の発展も相まって大きく変化したように映るが、それは重機関銃や小銃によって機動が阻害された時期が長く続いただけであり、移動することが目的を達成する手段であることは変わることはなかった。一次大戦が終了した1918末から1939年9月の第二次世界大戦勃発までの期間を一般に戦間期と呼ぶが、この間に列強各国で発明された兵器は機動を重視したものが多い。有刺鉄線や機関銃斉射を耐え、突破する為に開発・実戦投入された戦車は、装甲・火力に機動力を持たせる試みが行われ、歩兵には装甲兵員輸送車、砲兵には大砲を馬で引っ張る牽引式から機械によって自力で走る自走式に転換されてゆき、一次大戦前から既に戦争への投入が考えられていた航空機は地上からでは見えない敵軍の後方を偵察出来る空における機動力が認められ、研究・開発・量産されていった。
火力主義
まだ火薬がなかった時代には兵士一人一人集団を作り、更に集まって陣を作り、攻防ともに一人の時よりも効果を発揮した。歩兵(槍や剣)、弓兵(弓)、騎兵(馬で駆ける)、これらは古代から中世にかけての代表的な兵科だが、彼らの武器の材質が青銅から金属へ発展したとしたところで戦争形態に大した変化はなく、兵士が密集して組む陣による機動は効果と威力は近世まで存分に発揮された。火薬を用いた火縄銃は射撃から再装填までの時間が長く、多数の密集陣による機動戦術を崩すには至らなかった(近世までの編制や戦術もまた奥が深い分野であります。この密集陣のイメージがぼんやりと浮かんでくれれば良いのですが……)。
機動主義の項で書いたように、機動を阻害する期間が長く続いたのが一次大戦であり、日露戦争あたりから実戦投入され始めた重機関銃や小銃は射撃から再装填までの時間を圧倒的に短縮し、密集陣による機動はこれらの火力により木っ端微塵に粉砕された。一次大戦の機動阻害と火力優越の思想は国民の戦時化における生活、仕事にも大きな影響を与え、世界大戦は物的・人的資源の莫大な消費というトラウマを列強諸国に植え付けた。戦間期には仮初の機動戦論が諸国に蔓延するが、これは機動主義が本流で火力主義は傍流だという現実逃避にも似た願望が生み出したものだ。そのツケは二次大戦の初期に支払うこととなった。
終論
機動と火力は相反し、しかし、その両立こそが理想でもあるという矛盾への魅力は尽きない。 また、原子力の軍事利用及び機動、火力の両思想から見た運用もまた興味深いものがある。
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- 3 : 2017/07/18(火) 18:24:20 :
- 修正第二版
序論
近代における基本的かつ代表的な戦争思想は、機動主義と火力主義である。
機動主義の概念は古来より存在するが、火力主義は火薬が発明されて軍事転用された中世から近世あたりに生まれたと言えるだろう。機動と火力はどちらか一方に傾倒すればもう一方が衰え、兵器開発やその運用においては苦労するところである。
思想とは観念論であり、抽象的な説明は誤解や解釈に問題を生じやすくさせるので、具体的な説明として兵器を取り上げる。さて、大砲を例に挙げれば、火力を上げる為に砲自体を大きく設計する、大量の砲を同じ場所に集めて火力集中を行う等の方法があるが、如何せん馬匹牽引では機動が損なわれるのである。第二次世界大戦でさえ砲兵は主に馬匹牽引に頼っており、砲自体に機動力を持たせる自走砲を量産化する余力もなかった。
機動と火力は相反し、それ故に軍隊はその理想の実現に魅力を感じるのだ。それらを両立する兵器開発や運用思想は、情報革命や機械の小型化が進む冷戦の時代から発展し続け、現代においては両立をほぼ達成する水準に至っている。
ここでは近代の戦争が形作られた第一次世界大戦前後を中心に述べる。
本論
機動主義
機動は古代の戦争の頃から最重要視されている概念の一つである。機動とは、端的に言えば、移動することと言える。古代から近世にかけて具体例を挙げれば、歩く、走る、馬に乗る。これは近代の軍事的転換点と言える第一次世界大戦(以下より一次大戦と書く)を見たとき、兵器の発展も相まって大きく変化したように映るが、それは重機関銃や小銃によって機動が阻害された時期が長く続いただけであり、移動することが目的を達成する手段であることは変わることはなかった。一次大戦が終了した1918末から1939年9月の第二次世界大戦勃発までの期間を一般に戦間期と呼ぶが、この間に列強各国で発明された兵器は機動を重視したものが多い。有刺鉄線や機関銃斉射を耐え、突破する為に開発・実戦投入された戦車は、装甲・火力に機動力を持たせる試みが行われ、歩兵には装甲兵員輸送車、砲兵には大砲を馬で引っ張る牽引式から機械によって自力で走る自走式に転換されていった。一次大戦前から既に戦争への投入が考えられていた航空機は地上からでは見えない敵軍の後方を偵察出来る空における機動力が認められ、研究・開発・量産されていった。
火力主義
まだ火薬がなかった時代には兵士一人一人集団を作り、更に集まって陣を作り、攻防ともに一人の時よりも効果を発揮した。歩兵(槍や剣)、弓兵(弓)、騎兵(馬で駆ける)、これらは古代から中世にかけての代表的な兵科だが、彼らの武器の材質が青銅から金属へ発展したとしたところで戦争形態に大した変化はなく、兵士が密集して組む陣による機動は効果と威力は近世まで存分に発揮された。火薬を用いた火縄銃は射撃から再装填までの時間が長く、多数の密集陣による機動戦術を崩すには至らなかった(近世までの編制や戦術もまた奥が深い分野であります。この密集陣のイメージがぼんやりと浮かんでくれれば良いのですが……)。
機動主義の項で書いたように、機動を阻害する期間が長く続いたのが一次大戦であり、日露戦争あたりから実戦投入され始めた重機関銃や小銃は射撃から再装填までの時間を圧倒的に短縮され、密集陣による機動はこれらの火力により木っ端微塵に粉砕された。
機動主義の項で兵器の機動性を見たが、これらの兵器に火力を求めると機動が削がれるという矛盾性が特徴であり、火力主義を具体化した例としての兵器紹介は上項を見て頂きたい。
一次大戦の機動阻害と火力優越の思想は国民の戦時化における生活、仕事にも大きな影響を与え、世界大戦は物的・人的資源の莫大な消費というトラウマを列強諸国に植え付けた。戦間期には仮初の機動戦論が諸国に蔓延するが、これは「軍事とは本質的に機動主義が本流で火力主義は傍流である」という現実逃避にも似た願望が生み出したものだ。一次大戦は確かに塹壕戦という機動阻害の新しい形態を生み出したが、それは軍事史における一時的な例外としか見なかった或いはそう見たかったのである。
そのツケは二次大戦の初期に支払うこととなった。
終論
機動と火力は相反し、しかし、その両立こそが理想でもあるという矛盾への魅力は尽きない。第二次世界大戦が終わり、冷戦期に移行した各国の兵器開発及び現代のそれはこの矛盾の解消に動いていった。余談となるが、原子力の軍事利用に関連して機動、火力の両思想から見た運用も興味深いものがある。
備考
機動と火力は同時に内包することは難しく、その状態では機動の後に火力を行使する或いはその逆もまた厳しい。観念的な説明となるが、前者は兵器開発において、後者は兵器運用と別けて考えると良いと思う。
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- 4 : 2023/07/17(月) 10:31:28 :
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2 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 16:43:56 このユーザーのレスのみ表示する
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理想は登録ユーザーが20人ぐらい増えて、noteをカオスにしてくれて、管理人の手に負えなくなって最悪閉鎖に追い込まれたら嬉しいな
22 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:37:51 このユーザーのレスのみ表示する
以前未登録に垢あげた時は複数の他のユーザーに乗っ取られたりで面倒だったからね。
46 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:45:59 このユーザーのレスのみ表示する
ぶっちゃけグループ二個ぐらい潰した事あるからね
52 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:48:34 このユーザーのレスのみ表示する
一応、自分で名前つけてる未登録で、かつ「あ、コイツならもしかしたらnoteぶっ壊せるかも」て思った奴笑
89 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 21:17:27 このユーザーのレスのみ表示する
noteがよりカオスにって運営側の手に負えなくなって閉鎖されたら万々歳だからな、俺のning依存症を終わらせてくれ
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