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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品は執筆を終了しています。

ダンガンドール~希望の想いと絶望の人形~

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  1. 1 : : 2017/07/13(木) 18:17:53
    どうも、ルカです(っ´ω`c)!

    今回はチームコトダ祭のゲリラチーム『暴風雨』 のメンバーとして書かせて頂きます。

    実は、チーム事情により中堅メンバーに変わる形で今回は執筆させて頂くことになりました。

    メンバーの文章は完成していますので、その文章をこちらで載せていくスタイルになるかと思いますので、ご了承ください!

    僕が一から考えるのもありだったのですが、メンバーからの意向により、この形になりましたことをお詫び申し上げますm(_ _)m


    中堅戦は『ファンタジー』、『一意奮闘』になります!


    では、みなさんぬるま湯につかった気分で楽しんでください(っ´ω`c)!

  2. 2 : : 2017/07/13(木) 18:28:10
     七夕兼舞園の誕生日が過ぎた小暑の夏。

     夏休みまでもうすぐといった時期…最原達、79期生は超高校級の発明家の研究教室に集結していた。

     終里の誕生日にて、何を贈ろうか考えるという目的を持った最原達だったが、いざ考えてみると、頭をひねりすぎて頭痛がしてくる。

     あの頭脳派の王馬や真宮寺でさえ、何を贈るべきかわからない始末。

     単純に肉を贈ればいいのだが、肉は77期生の先輩達が贈るだろうし…かといって、それ以外に終里に何を贈るべきかがわからない。もはやお手上げ状態だった。




    赤松「うーん…わからないね…」


    王馬「まったくだよ!肉以外に何贈れってのさ」


    ゴン太「先輩へのプレゼントも贈れないなんて…ゴン太は紳士失格だよ…!」


    東条「…みんな、そろそろ休憩したらどうかしら。頭をかなり使ったし、エアコンが入ってるとはいえ、水分補給は必要でしょう?」


    アンジー「それじゃー、アンジーはアボカドを食べようかなー。神さまにも献上しなきゃー」


    百田「こんな時のために!スポーツドリンクを持ってきたぜ!」


    キーボ「ボクは充電しますね!」


    入間「じゃあオレ様は気分転換に異世界でも見るぜー」ピッ




     入間は小さなテレビの前に座る。小さなテレビは真っ黒な画面から砂嵐に変わった。




    最原「入間さん、それは?」


    入間「これか?これは『異世界視聴モニター』!寝ながら異世界が覗けるスグレモノだぜ!!」


    真宮寺「それは平行世界かい?それとも次元超越?」


    入間「まぁ前者だな!オメェらにも特別に見せてやってもいいぜ?」


    白銀「ありがとう!…でも、これって地味にどう調整するの?」


    入間「あん?異世界の選択権はオレ様だけにあんだよ!しゃしゃり出てくんじゃねー!!」


    天海「まったく、勝手っすね…」


    星「まぁ、見せて貰えるだけでもいいだろ…」


    入間「設定としては性格が別のヤツになってる世界を見るぜ」ポチッ


    茶柱「なんですかそれ!?」


    夢野「知らん。ウチはそういうこと考えるのはめんどい…さっきのでどれ位MP使ったと思っておる…」


    入間「よーし…おっ、映ったぜ!」


    春川「…なにこれ?」






     春川がそう言うのも無理はない。そこに映りこんだのは…





























     学級裁判場に立った最原と、モノクマと78期生、77期生、そして79期生のぬいぐるみ48体だったからだ。
  3. 3 : : 2017/07/13(木) 18:31:23
    アンジー「あれれー?あの世界の終一は何をしてるのかなー?おままごとでもしてるのかなー?」


    茶柱「男死が女子の遊びをするなど…!自分の立場を何もわかってませんね!!」


    最原「ま、待ってよ!!もしかしたら入間さんが間違えて僕以外みんなぬいぐるみの世界にしちゃったのかもしれないよ!!」


    入間「はぁ!??オレ様がミスしたってのか!??言っとくがこれは正真正銘性格『のみ』が違う世界だからな!!」


    王馬「だとしたら、なんでオレ達はぬいぐるみなのさ?」


    入間「うーん…時間を戻して何があったか見てみるか?朝まで」ピピピ


    白銀「モニターテレビみたいだね…」
  4. 4 : : 2017/07/13(木) 18:36:48
    〜〜〜〜〜〜異世界〜〜〜〜〜〜

     夜遅くまで、終里の誕生日プレゼントを赤松と共に選び続けていた最原は、あくびを何度もして、食堂へ着いた。



    最原「…ん?あれ?」




     希望ヶ峰学園の生徒達の声はするものの、その声の持ち主がどこにも見当たらない。


     代わりに、その声の主達のぬいぐるみが、テーブルや椅子に座っていたのだ。

     大きさは大中小様々で、見た目はニューダンのアルターエゴの手足を少し長くしたものだ。




    最原「こ…これはいったい…?」


    ???「あーもー!まったく!!」


    最原「セレス先輩!??」





















    セレスぬい「山田君ってば、ぬいぐるみになってもロイヤルミルクティーが飲みたいだなんて、どうかしてますわ」タタタ

    最原「なんだ、ぬいぐるみかぁ…」






























    最原「ぬいぐるみが動いて喋ったぁ〜!!」ガタガタ


    百田ぬい「おい」ぬっ


    最原「うわぁぁぁぁ!??」


     人は目の前に突然何かが視界に飛び込んでくると、驚かずにはいられないものだ。


    それも1mほどのぬいぐるみだと尚更だ。最原は例に漏れず、叫び声をあげ、腰を抜かした。



    百田ぬい「なにビビってんだよ」


    最原「え…えっと、モノクマの原理で動いてるの!?」


     しかしそこは超高校級の探偵。すぐに冷静さを取り戻し、目の前のぬいぐるみに疑問を投げかけた。
     
     しかし、最原の推理は間違っていた。



    百田ぬい「終一。そう思うなら、オレの体を揉んでみな」


    最原「え?…うん…」



     最原は百田のぬいぐるみの体を隅から隅まで揉み出した。

     しかし、いくら百田のぬいぐるみの体をまさぐっても、機械の感触はまったく無く、布と綿の感触しか感じられなかった。



    最原「え…?な、なんで…?」


    百田ぬい「…オレにもわからねぇよ。気づいたらぬいぐるみになってたんだ」


    最原「えええ!??つ、つまり君は正真正銘百田君なの!??」


    百田ぬい「他の奴らだって、人間からぬいぐるみになった身だぜ」


    最原「そんなぁ…」


    百田ぬい「まぁ、ぬいぐるみになってるのは77期生、78期生、79期生だけみてぇだけどな、てめぇを除いて」


    最原「な、なんでそんなことになったんだよ!??」
  5. 5 : : 2017/07/13(木) 18:37:50
    モノクマ「それを学級裁判で自分で導き出すんじゃ〜ん?」


    最原「あっ、希望ヶ峰学園のマスコットのモノクマ!」


    モノクマ「うぷぷぷ…今回の事件は、『最原クンを除く希望ヶ峰学園の生徒達のぬいぐるみ化』…生徒達の内一人がこの事件を起こしたのでーす!それを学級裁判で暴くのがシロの役目!クロの企みを阻止することができるのかな?うぷぷぷ…!」


    百田ぬい「学級裁判か…希望ヶ峰学園では、学活の一環として、『事件』の真実を生徒達で議論し導き出す…今回もやるのか」


    モノクマ「今回は、正しいクロに投票することができれば、クロだけが一週間ぬいぐるみになり、シロ全員が人間に戻れます!ただし、正しいクロに投票できなければ、クロだけが人間に戻り、他のシロ全員が一週間ぬいぐるみの刑で~す!」


    最原(正直、ファンタジー通り越してメルヘンの世界になってるから、頭の整理が追いつかないけど…やらないと…僕までぬいぐるみになってしまう…!それに、みんなの命運がかかっているんだ!!)
  6. 6 : : 2017/07/13(木) 18:39:35
    〇〇〇〇〇現実世界〇〇〇〇〇

    最原「…えぇ……」


    アンジー「解斗、ぶっきらぼうだったねー!」


    百田「あっちのオレはなんかクールだったな!」


    真宮寺「そういやさ…ぬいぐるみのサイズ、個体ごとに違うケド、ある決まりがあるみたいだネ…」


    夢野「決まり?どんな決まりじゃあ?」


    真宮寺「大きなぬいぐるみ…1m程のぬいぐるみは男子で180cm以上、女子で170cm以上の身長の持ち主。小さな手乗りサイズのぬいぐるみは男子で160cm以下、女子で150cm以下の身長…そして中くらい、50cm程のぬいぐるみはそれらの条件以外の身長の持ち主だネ」


    東条「…なるほど、確かにその通りね…」


    星「しかし、これから向こうの最原達は、学級裁判する訳だろ?ぬいぐるみが裁判できるのかよ」


    天海「あっ…どうやら向こうのぬいぐるみ達は動いたり喋ったり感情を出したりできるので問題ないようっすよ」


    王馬「ねぇねぇ!!早送りして、犯人が誰か見ないの!?」


    入間「はぁ!??そんなことしたら面白くねぇだろ!!色んな意味で!!」


    王馬「リモコン寄越せー!!早送りしてやる!!」


    入間「だめだ!!元の学級裁判冒頭に戻すからな!!」ピピピ


    ゴン太「喧嘩はダメだよ二人共!!」
  7. 7 : : 2017/07/13(木) 18:41:21
    〜〜〜〜〜異世界〜〜〜〜〜

    モノクマ「それでは、学級裁判のルールを改めてご説明致しましょう。今からオマエラには『希望ヶ峰学園の生徒のぬいぐるみ化事件』について議論してもらい、その中でこの事件を起こしたクロ一人を導き出してもらいます。正しいクロに投票することができればシロ全員が人間に戻り、クロだけが一週間ぬいぐるみに、正しいクロに投票することができなければクロだけが人間に戻り、シロ全員が一週間ぬいぐるみの刑となりま〜す!」


    狛枝ぬい「さて…何から話そうか?」


    苗木ぬい「まずは、ボク達がこうやってぬいぐるみになった原因について話そうか。こんな非現実的な事態、普通の方法じゃないに決まってる」


    七海ぬい「ククク…呪いにより、依代の人形となった私達は、どのようにして人形になったのだろうね?」


    入間ぬい「あの…なんで私だけウサギのぬいぐるみなのです!?他の皆さんはちゃんと人間のぬいぐるみなのに…これは何らかの差別です!!犯人に訴訟しますよ!!」


    天海ぬい「その犯人を今から地味に見つけるんすよ…」


    罪木ぬい「そういや、皆さんぬいぐるみになってもかわいらしいですねぇ!全員まとめてパコりたい気分ですぅ!…あっ、人間の最原さんのことも忘れませんよぉ!」


    朝日奈ぬい「罪木先輩…これから裁判するって時にやめてくれませんか」


    ゴン太ぬい「はぁ〜あ、みんなぬいぐるみだと、なんか脱力するよね〜。絵面がシュールすぎてさー」


    茶柱ぬい「まったくです。せっかくぬいぐるみになったのですから、このまま動かずに眠りたいものです」


    大和田ぬい「おい茶柱!!テメェ、人間としての尊厳はねぇのか!??」


    田中ぬい「うーん、俺はどちらかというと、今の状態の方がいいなー。ねみぃ…」


    最原「みんな!しっかりしようよ!!この裁判で負けたら、みんな本当に一週間ぬいぐるみのままなんだよ!!不便な事が起きるはずなんだ!!」


    最原(このままでは、みんなの心までぬいぐるみになってしまう…それはダメだ!!僕達は人間…人間の誇りを取り戻す為に、この学級裁判に勝たなきゃ!!)
  8. 8 : : 2017/07/13(木) 18:42:15
    【ノンストップ議論開始!】
    ゴン太ぬい「このぬいぐるみ事件の原因はさー…」


    ゴン太ぬい「『入間さんの発明品』のせいなんじゃないかな?」


    入間ぬい「バカを言わないでください!!」


    入間ぬい「『私の発明品はカオス生み出し機ではない』のですよ!!」


    日向ぬい「原因といったら…」


    日向ぬい「俺に思い当たるのは【罪木の薬】くらいだがな」


    セレスぬい「も、もしかして!!」


    セレスぬい「【山田君の妄想が具現化した】可能性が微レ存…!??」


    十神ぬい「だ、誰かが【変な儀式】をやった可能性もあるだろう…」


    最原(いったいどうしてみんながぬいぐるみになったのか…あの人の意見が合ってるはずなんだ…!)
  9. 9 : : 2017/07/13(木) 18:44:02
    最原「それに賛成だ!」

    【変な儀式】←<【アンジーと真宮寺の証言】≡

    同  意



    最原「十神先輩の言う通りだよ…このぬいぐるみ化事件は、とある儀式によって発生したんだ」


    十神ぬい「えぇっ、俺の意見が当たった!??…明日、槍でも振るんじゃないのか…?」


    最原「十神先輩、自信を持って!その儀式の事は真宮寺君とアンジーさんが知ってるんだ!そうだよね、二人共?」


    アンジーぬい「うん…アンジーは昨日、是清から聞いたけどね…」


    真宮寺ぬい「この現象が起きる原因となる儀式は昨日、夜長さんに話したんだけどネー?その儀式は『てとらぎ』と言って、人間を人形に変える群馬のとある集落で有名な儀式だネー!」


    春川ぬい「そ…そんな儀式が本当にあるの…!?」


    白銀ぬい「なるほど。さすが日本の秘境、群馬県。もうなんでもありだねー」


    霧切ぬい「それを…真宮寺君と夜長さんは試したの…!?」


    アンジーぬい「いや、アンジーは是清の話を聞いただけで、実行はしてないよ。やる時間もなかったしね」


    真宮寺ぬい「僕も説明しただけで実行はしてないヨー!いずれはやろうとしてたけどネー!」


    澪田ぬい「や、やろうとしてたんすか…!?」


    小泉ぬい「なぁんかコイツら、信用に欠けるんだけど!」


    石丸ぬい「確かに、この二人は胡散臭いが…」


    葉隠ぬい「な、なぁ…その『てとらぎ』って儀式の内容はどんななんだよ?」


    真宮寺ぬい「そうだネー!えっと…」
  10. 10 : : 2017/07/13(木) 19:37:23
    〇〇〇〇〇現実世界〇〇〇〇〇

    真宮寺「てとらぎか…ククク、懐かしいネ…姉さんの友達がまだ一桁だった時によくやったヨ…」


    キーボ「実行済みですか!??」


    茶柱「まったく!!これだから男死は!!」


    赤松「てとらぎって…どんな内容なのかな?何が必要なの?」


    春川「…大体こんな感じだね…」


    〇必要な材料
    ・綿

    ・毛糸

    ・ツバメ一匹

    ・トカゲの血

    ・水酸化ナトリウム

    ・重曹

    ・杭



    ●儀式のやり方
    ①まずは地面に愛情を込めて魔法陣を書きましょう。愛情を込めることができれば、どんな魔法陣でも大丈夫です

    ②魔法陣の中心に杭を打ちましょう。深さは杭が半分埋まるまでにしてください

    ③次にその杭の上にツバメ一匹を乗せてください。生きていれば負傷してても大丈夫です

    ④水酸化ナトリウムに重曹とトカゲの血を入れて、その液体をツバメにかけましょう

    ⑤決められた呪文を唱えれば、儀式は成功です。ただし、水酸化ナトリウムや重曹の量によって、思わぬアクシデントが起きる可能性があります
  11. 11 : : 2017/07/13(木) 19:38:06
    夢野「なるほど。ウチのMPが満タンの時にできそうじゃな」

    茶柱「さすが夢野さんです!!…あっ、でも、実際にやるのは控えてくださいね?さすがに死の予感がするので…」


    アンジー「それでさー、裁判は今のところこの説明してるのー?」


    最原「そのようだね。…あっ、今、説明が終わったみたい」


    天海「次は何について議論するんすかね?」


    入間「どうやら材料…綿と毛糸を入手した奴のアリバイを聞いてるみてぇだなぁ!」
  12. 12 : : 2017/07/13(木) 19:39:37
    〜〜〜〜〜〜異世界〜〜〜〜〜〜

    【ノンストップ議論開始!】

    王馬ぬい「綿と毛糸を持ってる人と言ったら…白銀ちゃんくらいじゃないかな?」


    王馬ぬい「ほら、白銀ちゃんって『超高校級のコスプレイヤー』だから…」


    戦刃ぬい「そこの残妹にも裁縫に必要な綿と毛糸を持ってそうですね…」


    戦刃ぬい「【裁縫スキルはギャルに必要なもの】ですから…」


    西園寺ぬい「疑いたくはないけど…77期生の中では、裁縫できるのって小泉おねぇくらいだよね…?」


    西園寺ぬい「だとしたら、『綿と毛糸ぐらい、持っててもおかしくない』かなって…」


    小泉ぬい「日寄子ちゃんってば、またまたぁ!」


    小泉ぬい「【今挙げた奴ら以外に犯人がいる可能性だってある】でしょ!」


    腐川ぬい「フン、『ツバメに巻き付けるための綿と毛糸を持っている人間』なんか…」


    腐川ぬい「そう簡単にはいないだろうけどね」


    最原(あの人の意見…普通は出ないはずなんだ…!)
  13. 13 : : 2017/07/13(木) 19:40:53
    最原「それは違うぞ!」

    『ツバメに巻き付けるための綿と毛糸を持っている人間』←<【てとらぎの手順】

    Break!!




    最原「腐川先輩、真宮寺君は、綿と毛糸が必要なことは言ってるけど、その使用法は言ってませんでしたよね…なんでわかるんですか」


    腐川ぬい「は…!??そ、そんなの、推測すれば簡単よ…!!」


    百田ぬい「水酸化ナトリウムの中に入れる可能性もあるだろうに…怪しいな、お前」


    腐川ぬい「なんですって…!?」


    真宮寺ぬい「にゃははははー!試しに内容を少し伏せてみたかいがあったネー!」


    キーボぬい「じゃあ決まりだな!腐川を吊ってぶっ終了だぜ!!」


    戦刃ぬい「絶望的に簡単な事件だったねー!」


    九頭龍ぬい「…待て。そんなに死に急ぐことはねぇんじゃねぇか」


    辺古山ぬい「坊ちゃんの言う通りだ。まだ綿と毛糸を入手した可能性のある人物しか判明していない。…そもそも腐川がそれらを持ってたかすら怪しいぞ」


    東条ぬい「確かに。まだ腐川先輩が当てずっぽうで言ったことが偶然当たってしまった可能性だって無きにあらずですものね」


    桑田ぬい「腐川、アリバイとかがあれば言ってくれねぇか?」


    腐川ぬい「…」
  14. 14 : : 2017/07/13(木) 19:41:37
    腐川ぬい「アリバイか。あるわよ。あたしは見たのよ…昨日の正午、裏庭で田中がツバメを綿に包んで毛糸で巻いていた様子をね…」


    最原「田中先輩が!??」


    花村ぬい「そ、そうなの、田中くん!??」


    田中ぬい「…反論はないな。確かに俺は負傷していたツバメを綿で包み、毛糸で結んだ」


    豚神ぬい「そ、それじゃあ本当に田中君が…」


    田中ぬい「だが、俺はトカゲの血以外の材料は持ってないぞ。特に水酸化ナトリウムは入手が難しめだろう」


    腐川ぬい「口ではどうとでも言えるでしょうね…それなら、あんたが犯人だと断定して、議論してみるわよ」
  15. 15 : : 2017/07/13(木) 19:42:12
    【ノンストップ議論開始!】

    山田ぬい「田中眼蛇夢殿の持ち物は、【動物の餌、おもちゃ、医療用具】でしたかな?」


    澪田ぬい「たしかに、『超高校級の飼育委員なら持っててもおかしくない』っすね…」


    夢野ぬい「その『医療用具に水酸化ナトリウムが含まれてる』んじゃな…!」


    終里ぬい「重曹や杭だって、【店で買えば】手に入れられるしよ」


    星ぬい「…やっぱり、田中先輩しかこの犯行は不可能だな…」


    最原(田中先輩が犯人か…本当にそうなのか…?)
  16. 16 : : 2017/07/13(木) 19:43:10
    最原「それは違うぞ!」

    『医療用具に水酸化ナトリウムが含まれてる』←<【水酸化ナトリウムの性質】≡

    Break!!




    最原「夢野さん、水酸化ナトリウムはね、強いアルカリ性だから、タンパク質、もとい皮膚などが溶けてしまう…つまり、医療用具には入らないんだ」


    夢野ぬい「んあ…?つまりは田中やんが水酸化ナトリウムを持ち込むことはないということか…?」


    最原「そう。だから、田中先輩にはこの犯行は不可能だよ」






    舞園ぬい「その推理は不協和音です!!」

    反  論  !  !




    舞園ぬい「田中先輩が犯人じゃないですって…?テキトーなこじつけはやめてください!!水酸化ナトリウムの入手経路はあるんですよ!!」


    最原(舞園先輩からの反論か…ここで斬ってみせる…!)
  17. 17 : : 2017/07/13(木) 19:43:48
    【反論ショーダウン開始!】

    舞園ぬい「水酸化ナトリウムはですね、厳重に保管と管理はそれど…」


    舞園ぬい「普通に学園の化学室にあるんですよ!!」


    舞園ぬい「ですから『誰にでも持ち出す』ことができて…」


    舞園ぬい「『一番材料を所持している』田中先輩が犯人に繋がるということです!!」


    最原(この中で斬ることができる反論は…!)
  18. 18 : : 2017/07/13(木) 19:45:04
    最原「その言葉、斬ってみせる!」

    『誰にでも持ち出す』←<【超高校級の適性制度】≡

    Break!!




    最原「舞園先輩、水酸化ナトリウムは劇物。専門外の人には取り扱うどころか、授業以外での使用も許されないんだ」


    舞園ぬい「は?どういう…ことですか?」


    最原「この学園には、『超高校級の適性制度』がありまして。危険な薬品や道具を扱う適性がある人間のみがそれらを使ったり持ち出したりすることができるという制度です。田中先輩には水酸化ナトリウムを使う適性があるの?モノクマ」


    モノクマ「ボクが知ってる限りではないね〜!適性を持ってるのは、霧切さん、ソニアさん、罪木さん、天海君、東条さん、百田君、最原君くらいだね〜!」


    ソニアぬい「つまりは田中さんに水酸化ナトリウムを持ち出す術はないということですね…」


    舞園ぬい「ぐぬぬ、いけると思ったのですが…」


    不二咲ぬい「あーっ!!」


    石丸ぬい「なっ!??何だね不二咲君!??いきなり大声を出して!!」


    不二咲ぬい「わかっちゃったよぉ、今回の犯人!」


    江ノ島ぬい「い、今のでわかったの…?不二咲は誰だと思うの…?」


    不二咲ぬい「最原君だよぉ!今回の犯人は最原君以外に考えられないよぉ!」


    最原「…えっ!??」


    不二咲ぬい「だって水酸化ナトリウムの超高校級の適性制度にも合格してるし、一人だけ人間だし、昨日、赤松さんと買い物に行ったそうじゃないかぁ!その時に材料を調達したんじゃないのぉ!?」


    弐大ぬい「おぉ…確かに理には適っとるのぉ」


    春川ぬい「何か反論ないの!?最原!!」


    最原(マズい…僕が疑われている…!確かに一人だけ人間だけど、僕はそんな儀式、今日まで知らなかったよ…!何とか反論しなきゃ…!!)
  19. 19 : : 2017/07/13(木) 19:46:09
    〇〇〇〇〇現実世界〇〇〇〇〇

    百田「おいおい!!終一が疑われちまってるぞ!!」


    キーボ「このままでは最原クンが投票されてしまいます!!」


    王馬「何か反論ないのー?最原ちゃん?」


    最原「いや、僕はわからないよ…向こうの僕に聞いてよ…!」


    白銀「このまま赤松さんに視点変更しちゃうパターンなのかな…?」


    赤松「そ、そんなのダメだよ!!最原君は最原君で頑張ってもらわないと!!」


    入間「…お?向こうのバカ松が…」
  20. 20 : : 2017/07/13(木) 19:47:13
    〜〜〜〜異世界〜〜〜〜

    赤松ぬい「みんな、待って!」


    最原「!赤松さん…!!」


    小泉ぬい「なに〜?今から最原に投票しようとしてたところだけど〜?」


    赤松ぬい「あのね、最原君は犯人じゃない。一緒にいた私が証人だよ」


    七海ぬい「ほう…」


    山田ぬい「その根拠は何なのですかな?」


    赤松ぬい「最原君、私達が買いに行ったもの…それはただ一つだけだったよね?」


    最原(赤松さんが言ってるのって…)



    【閃きアナグラム開始!】

    ぷ ひゃ ん り ね く ぽ
  21. 21 : : 2017/07/13(木) 19:49:04
    ひゃ く ね ん ぽ ぷ り

    最原「これだ!」解!





    最原「それって百年ポプリのことだよね…」


    弐大ぬい「無ッ!??百年ポプリじゃと!??」


    赤松ぬい「そうだよ。ここに売ってる百年ポプリは、素材が全て高級のもので、数量は500個ととても少ないけれど、女子に人気があるから、普段ならあっという間に売り切れてしまう代物…だけど今週は台風注意報が出てたから、買いに行く人は少なかった。だから百年ポプリが一つだけだったけどあったんだ。私と最原君は、終里先輩の誕生日プレゼントのためにこれだけを探し抜いて買ったんだ。疑うなら私や最原君のレシートを見たり、その日にいた店員さんに聞いてみたらいいよ」


    腐川ぬい「…どうやら最原は犯人とは違うようね…」


    最原「赤松さん…ありがとう!」


    赤松ぬい「最原君が犯人じゃないことは、私が一番わかってるからね…」


    豚神ぬい「じゃあさ!結局犯人って、霧切さんかソニアさん、罪木さんか天海君か東条さんか百田君ってことになるの?」


    桑田ぬい「鬼門の水酸化ナトリウムを手に入れられるのはその6人っすね。後は全ての材料を入手した方法だけどよ…」


    アンジーぬい「毛糸と綿、トカゲの血、重曹や杭はともかく、ツバメをどうやって手に入れたの?ツバメは眼蛇夢さんのエピソード以外には出てきてないよね?」


    最原(ツバメの入手経路…それは…)

    1 自らで作り出した

    2 田中に嘘をついて借りた

    3 学園長に貸してもらった
  22. 22 : : 2017/07/13(木) 19:49:51
    1 自らで作り出した

    2 田中に嘘をついて借りた←

    3 学園長に貸してもらった


    最原「これだ!」解!





    最原「田中先輩、田中先輩の治療したツバメ、誰かに貸しませんでしたか?」


    田中ぬい「お?おう、確かにアイツが来て、『治療できるし世話もしたいから』って言うから貸したが…やはり、儀式に使われたんだな…」


    狛枝ぬい「田中クン…悲しいのはわかるけど、ツバメの死を悲しむのは後だよ。君は誰にツバメを貸したの?」


    田中ぬい「あぁ、その人物は…」



    怪しい人物を指定しろ

    モモタ カイト←




    田中ぬい「お前しかいない…!」
  23. 23 : : 2017/07/13(木) 19:51:03
    〇〇〇〇現実世界〇〇〇〇

    赤松「えっ…百田君が、犯人…!??」


    春川「は?ふざけないで、殺されたいの?」ゴゴゴゴゴ


    茶柱「ま、まだ百田さんが犯人と決まった訳じゃないですよ!!百田さんはツバメを借りただけです!!」


    百田「そ、そうだぞ!!あっちのオレはまだアリバイがわかってねぇんだ!!」


    星「けどよ、本当に犯人だったらどうするんだ?」


    春川「…入間、モニターに映ってる世界にはどうやって行けるの?」


    入間「ひぃぃ!?行ってどうするんだよぉ…」


    春川「決まってるでしょ。百田以外八つ裂きにする」


    夢野「んあー!??お主、唐突に何を言っておるのじゃ!??」


    アンジー「そんなことしたら神さまからの罰があたるよー?それでもいいのかなー?」


    最原「春川さん!!あの世界はあくまで異世界なんだ。異世界のことは異世界の人に任せよう!!」


    春川「…けど……」


    百田「安心しろハルマキ!!向こうのオレは絶対に犯人じゃねぇ!!オレが保証する!!」


    春川「…それなら、いいけど…」ストン


    一同-春川(ホッ…)
  24. 24 : : 2017/07/13(木) 19:51:57
    〜〜〜〜異世界〜〜〜〜

    田中ぬい「俺がツバメを貸したのは百田だ」


    最原「…百田君が……」


    百田ぬい「…」


    澪田ぬい「ね、ねぇ、解斗ちゃん…解斗ちゃんが犯人なんすか…?」


    春川ぬい「そ、そんな訳ないよね!!私はアンタがこんなことをする助手じゃないってわかってるわ!!」


    百田ぬい「…テメェら、なに話を進めてんだ、オレは田中からツバメを借りただけ。儀式なんかしてねぇよ」


    春川ぬい「そ…そうよね!!百田がこんなことするはずないもん!!」


    山田ぬい「それこそ、口ではどうとでも言えることでしょう?」


    最原「百田君…本当に君が犯人じゃないなら…君の昨日のアリバイを教えてくれないかな…?」


    百田ぬい「…仕方ねぇなぁ……」
  25. 25 : : 2017/07/13(木) 19:52:46
    【ノンストップ議論開始!】

    百田ぬい「オレは昨日の朝からジョギングしてたけどよ…その時に『杭型の木を拾った』んだ」


    百田ぬい「ジョギングの後はもちろん、『食堂へ行った』。その後は授業に普通に出て…」


    百田ぬい「昼休みに外へ出ると、田中がツバメを手当てしてたからよ。見てられねぇから『田中からツバメを借りた』」


    百田ぬい「その後、『七海に魔法陣の書き方を教わった』ぜ」


    百田ぬい「夜は『ハルマキとトレーニングを1時間程やって』、23時には部屋に戻って寝たな」


    百田ぬい「どうだ終一?オレがいつ材料集めや儀式のことを知ったりしたんだ?」


    赤松ぬい「犯人は必ずどこかでてとらぎのことを知ったはず…」


    赤松ぬい「【てとらぎを知らない限り行わない行動】があるはずだよ」


    最原(赤松さんの言う通り…あの行動はおかしいはずだ…!)
  26. 26 : : 2017/07/13(木) 19:54:04
    最原「それは違うぞ!」論破!


    『七海に魔法陣の書き方を教わった』←<【てとらぎを知らない限り行わない行動】≡


    Break!!





    最原「百田君…君は厨二病にでもなりたいの…?」


    百田ぬい「は?何言ってんだ、オレが厨二病なんか目指す訳…」


    最原「だったら、なんで七海先輩から魔法陣の書き方を教わったの?」


    百田ぬい「…!!」


    最原「魔法陣を書きたいなんて、余程の厨二病、魔法を極めたい人、イラストとかの絵を描く人以外、そうそういないはずだ…百田君に、魔法陣の書き方を教わる動機はない…てとらぎの事を知らない限りは!」


    百田ぬい「テメェ…オレのプライベートに口出しすんのか?」


    王馬ぬい「そうだよ…七海ちゃんのところへ魔法陣を教わりに行っただけで犯人扱いするのはおかしいよ…」


    舞園ぬい「いえ、もうこれは百田先輩が犯人なのでは?」


    ザワザワ…


    モノクマ「あらら!意見がキレイに真っ二つになりましたね〜!それでは議論スクラム!行ってみよう!」


    最原(僕の推理によると、百田君が犯人のはずだ…ここで決着を着ける…!!)
  27. 27 : : 2017/07/13(木) 19:56:16
    ー議論スクラム、開始ー
    【百田が犯人だ!】>VS<【百田は犯人じゃない!】


    百田犯人派…最原、赤松、ゴン太、キーボ、苗木、十神、葉隠、舞園、日向、小泉、西園寺、田中

    百田犯人否定派…百田、春川、王馬、茶柱、霧切、腐川、戦刃、大和田、ソニア、辺古山、終里、狛枝




    ソニアぬい「魔法陣の書き方を教わりに行っただけで犯人だとするのはありえません!!」


    最原「十神先輩!」


    十神ぬい「アイツはてとらぎをやりたいと思わん限り、魔法陣の書き方など習わんだろう…」


    大和田ぬい「けどよぉ、百田が杭なんか持ってんのかよ?」


    最原「キーボ君!」

    キーボぬい「百田が議論中にジョギングしてたら拾ったっつってただろうが!!」


    茶柱ぬい「重曹は持ってるにしても、トカゲの血なんか所持するでしょうか?」


    最原「西園寺先輩!」


    西園寺ぬい「この前、百田おにぃが春川おねぇにプレゼントされたって言ってたよ!」


    霧切ぬい「でも、トカゲの血なんて、百田君は受け取ったり保管したりするのかしら?」


    最原「舞園先輩!」


    舞園ぬい「百田君は好きな人の想いを無下にするようなことはしません!」


    戦刃ぬい「水酸化ナトリウムを得る為には、化学室に行かねばならないはずじゃ!」


    最原「日向先輩!」


    日向ぬい「百田には水酸化ナトリウムを持ち出せる超高校級の適性制度があるから、化学室に行って持ち出しても問題はないぞ」


    王馬ぬい「百田ちゃんが化学室に行ったならさ…目撃者が必ずいるはずだよね?」


    最原「ゴン太君!」


    ゴン太ぬい「化学室へ行く人間なんてこの中にはいないから、目撃者なんかいるわけないよ!」


    狛枝ぬい「魔法陣なんて書く場所ないだろう!?」


    最原「小泉先輩!」


    小泉ぬい「自分の部屋で書けば問題はないでしょ〜?」


    春川ぬい「儀式は夜中にやったんだよね?だったら部屋から詠唱が聞こえてきたはずだよ!」


    最原「赤松さん!」


    赤松ぬい「個室は完全防音だから、詠唱なんか聞こえないよ!」


    百田ぬい「オレがいつどこでてとらぎなんか知ったんだよ…」


    最原「僕が!」


    最原「真宮寺君とアンジーさんの会話からてとらぎの存在を知ったんだ!」



    クラウチバインドセット!



    ドドドドドド…!





    「これが僕(私)(俺)(アタシ)(オレ様)(ゴン太)達の答えだ!!」

    全  論  破  !  !
  28. 28 : : 2017/07/13(木) 19:56:48
    辺古山ぬい「確かに、これだけの材料を持つ百田が犯人と言えるだろうな…」


    終里ぬい「わざわざ嘘ついて田中からツバメを借りたしよ…」


    腐川ぬい「百田…何か反論とかあるかしら」


    百田ぬい「…おい……いい加減にしろよ……オレがてとらぎをやった?冗談じゃねぇ、なんでオレがそんなことやる羽目になるのか、教えてみろよぉ!!!」
  29. 29 : : 2017/07/13(木) 19:57:55
    〇〇〇〇〇現実世界〇〇〇〇〇

    最原「…」


    赤松「…」


    百田「…」


    春川「……」


    最原「こ、これはあっちの僕達の推理が間違っ
    てることを祈るしかないね…」


    夢野「春川…気を落とさないでほしいのじゃ…」


    春川「落としてない。泣いてないし」ツー…


    入間「思いっきし泣いてるじゃねぇか!!」


    キーボ「春川さん、我慢はいけませんよ。ボク達で良ければ相談に乗ります」


    春川「向こうの私…どうか、百田を助けてよ…!!」


    ゴン太「…最原君!!百田君!!どっちも頑張ってー!!」


    王馬「ゴン太ってば、どっちも応援してるの?相変わらずバカだなぁ、どちらかがおしおきされるのはわかるでしょ?」


    赤松「でも…私達はどちらも応援したい…例えどんな結果になっても、どちらかの望みが叶うなら…!」


    アンジー「頑張れー!二人共ー!」


    真宮寺「ククク…これが人間の美しさなんだネ…」
  30. 30 : : 2017/07/13(木) 19:58:37
    〜〜〜〜〜異世界〜〜〜〜〜

    【パニックトークアクション スタート!】

    百田ぬい「オレがてとらぎとか興味あると思うのか?」

    百田ぬい「材料だって、一部は推測じゃねぇか…」

    百田ぬい「ハルマキに貰ったトカゲの血も、既に別の用途で使ったよ」

    百田ぬい「黙れよ…殺されてぇのか?」



    百田ぬい「オレがてとらぎをやったって証拠を見せてみろよ…!!」

    トドメを刺せ!

               △
              カード

         図書室 □   〇 の

                ×
              貸し出し
  31. 31 : : 2017/07/13(木) 19:59:41
    図書室の貸し出しカード


    最原「これで証明してみせる!!」論破!!


    Break!!



    最原「百田君、真宮寺君とアンジーさんは、図書室でてとらぎについて話してた。真宮寺君はてとらぎのことが載った本…図書室の本を片手に話してたんだ。そして、2人が退室した時は、その本は元の場所に戻された。そして君はその本を借りたんじゃないかな?てとらぎをやるために。…百田君、もし君が本当にてとらぎをやってなければ、図書室の貸し出しカードを見せてほしいんだ」


    百田ぬい「あ…!??」


    真宮寺ぬい「あの時僕が使った本は…『日本の民俗的儀式』だネー!」


    九頭龍ぬい「その本が百田の貸し出しカードに書いてあれば…百田がてとらぎをした証明になるな」


    日向ぬい「百田。一応聞くが、その図書室の貸し出しカード、燃やしてはないよな?燃やす意味がないのだから」


    百田ぬい「…まさか、ここまでとはな……」


    春川ぬい「百田…?」


    百田ぬい「そうだ、オレがやったんだよ…何か悪いか?」


    霧切ぬい「やっぱり、貴方が…」


    百田ぬい「オレが動機を話す前に、モノクマ、投票タイムに入れよ」


    モノクマ「そうだね!それじゃあみんな、心残りはない?今から投票タイムに入るよー!今回は誰がクロに選ばれるのか!果たしてそれは正解か?不正解かーッ!??」



      GUILTY

    百田 百田 百田
  32. 32 : : 2017/07/13(木) 20:00:24
    最原「…これで、いいはずだ……」


    赤松ぬい「百田君、どうして…」


    モノクマ「さぁて、今回のクロは、百田解斗クン





























    ではありませ〜ん!ブッブー!!ハズレ〜!!」


    最原「…え!??」
  33. 33 : : 2017/07/13(木) 20:01:06
    〇〇〇〇〇現実世界〇〇〇〇〇

    一同「…」


    赤松「え…?犯人は百田君じゃない…?」


    春川「やっぱり…百田は嵌められたんだ…!」


    天海「いえ、嵌められたにしてはおかしいっすよ。自分が犯人だと認めてましたし…」


    最原「……」


    東条「最原君?どうかしたのかしら」


    最原「この事件の真相が…わかった気がする…」


    王馬「最原ちゃんも?奇遇だねー!実はオレもなんだー!」


    ゴン太「えっ!?二人共、真犯人がわかったの!?すごいよ!!」


    入間「とにかく、見てみるぜ」
  34. 34 : : 2017/07/13(木) 20:03:28
    〜〜〜〜異世界〜〜〜〜

    赤松ぬい「…え……?不正解……?どうして………?」


    江ノ島ぬい「あれ?犯人は百田なんだよね?百田で…合ってるはずだよね?」


    腐川ぬい「…バカね。投票が不正解ということは、百田は犯人じゃないということ……」


    十神ぬい「な、なら!!真犯人は誰なのだ!??」


    最原「そ、そうだよ!!これだけの証拠があって、百田君以外に犯人がいるなんて…!!」


    百田ぬい「終一。確かにオレは全ての材料を揃えた。てとらぎの本も図書室から借りた」


    西園寺ぬい「や…やっぱり百田おにぃが犯人…」


    百田ぬい「だけどその行動が全て、犯人の代わりに行ったものだとしたら?」


    霧切ぬい「…はっ!??」


    赤松ぬい「どうしました?霧切先輩?」


    霧切ぬい「例えてとらぎの事を知っていても…材料を全て揃えていても…その人物が特定の役職だった時には、シロと呼ばれるのよ…!」


    苗木ぬい「…その役職は?」


    霧切ぬい「"共犯者"よ…!百田君は犯人の共犯者だったのよ!!」


    辺古山ぬい「共犯者だと!??」


    最原「そんな…君を共犯者にする程の犯人って…誰なんだ…!??」


    百田「終一、オレはとある人物と作った合鍵を持っている。どこの合鍵か、わかるか?」


    最原(百田君が合鍵を許容するほどの相手…まさか…!!)




    怪しい人物を指定しろ

    ハルカワ マキ←
  35. 35 : : 2017/07/13(木) 20:04:39
    最原「それって…春川さんしかいないよね…?」


    モノクマ「うぷぷぷ!そうです!今回百田クンを共犯者として材料や本を調達してもらい、てとらぎを実行し、君たちをぬいぐるみ化させたのは…超高校級の暗殺者、春川魔姫さんなのでしたー!!」


    春川ぬい「百田…ありがとう」


    百田ぬい「別に。お前が生き延びるには仕方がねぇことだろ」


    ゴン太ぬい「ほらぁ!!だから言ったじゃん!!春川さんが犯人だって!!」


    星ぬい「あのなぁ…アンタが春川犯人説を唱えるどころか、誰一人春川の話題を出してなかっただろ……」


    罪木ぬい「そんなぁ…春川さん!!どうしてこんなことをしたのですかぁ!?それも百田さんを共犯にまでして!!」


    春川ぬい「うん、私がみんなをぬいぐるみにしたのはね…孤児院の子どもたちの為だよ」


    最原「春川さんの…?」


    王馬ぬい「確かに、春川ちゃんは小さな子どもたちをたくさん養ってるけど…どうして子どもたちがオレ達をぬいぐるみにする原因になるの?」


    春川ぬい「孤児院の子どもたちの内にね…親を事故で亡くした、生まれた時に捨てられた、親に虐待された…そういった子どもたちがたくさんいるの…その子どもたちは、夜に悪夢を見たり、親に会いたくなって涙を流すんだよ…だから、子どもたちには安らぎが必要だった。愛情の依代…"人形"が必要だった」


    七海ぬい「ほう…闇夜に呑まれかけた光の卵達をナイトメアから救済するため…貴女は行動を起こしたのか」


    春川ぬい「ぬいぐるみとかを作ろうとしたけど、一刻も早く子どもたちを救いたかったし、あまり形のいいものは作れなかった。だから、偶然、図書室に来て、真宮寺と夜長の会話を聞いた時はこれしかないと思った。例え誰かが犠牲になったとしても、それでも、子どもたちを苦しみから解放してやりたかったんだ」


    狛枝ぬい「そうか…それを百田クンと話して、この事件を起こしたんだね…」


    春川ぬい「でもまさか、最原が人間のままで私がぬいぐるみになるとは思ってなかったわ。私の計画通り、百田に投票させることができた…これで後は子どもたちを救うだけ!」


    田中ぬい「…おしおき、だな……」


    モノクマ「そうでーす!クロの春川さんは人間に戻って、他のシロ全員は一週間、ぬいぐるみとして過ごしてもらいまーす!」
  36. 36 : : 2017/07/13(木) 20:05:28
    小泉ぬい「あー!!もう!!最原のせいで負けちゃったじゃない!!」


    西園寺ぬい「最原おにぃってば、もう少しちゃんとしてくれればよかったのにね…」


    十神ぬい「ふ、フン…所詮、奴は伯父の七光り…アイツを信じた俺達がバカだったようだな……」


    ゴン太ぬい「ホント、最原君が決めつけなければ、勝ってたようなものだよねー」


    苗木ぬい「なんでボク達まで巻き込まれなければいけないんだよ…最原クンが責任取ればいいのに……」


    最原「…」


    赤松ぬい「ちょっと…!みんな…!!」


    終里ぬい「テメェら…!!何最原のせいにしてんだよ…!!」


    狛枝ぬい「そうだよ!!最原君だけが悪い訳がないじゃないか!!」


    霧切ぬい「自分達も意見に乗っといて、それはないわよ…!!」


    王馬ぬい「み、みんな…喧嘩はやめようよ…こんなのダメだよ…仲良くしようよ…」


    百田ぬい「…許さねぇ…!!」


    春川「やめなさぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!!」
  37. 37 : : 2017/07/13(木) 20:06:17
    百田ぬい「は、ハルマキ…」


    春川ぬい「終わった後で、なにぐちぐちいってるの!!この戦いに誰が悪いとか、誰が正しいとか、そういうのは関係ないの!!アンタらは私からしたら、目の前に立ち塞がる、対局の願いを持ったライバル!!私と百田は、そんなアンタ達と必死に戦って、結果、私達が勝った!!それでいいじゃん!!何を個人を責めることがあるの!!」


    小泉ぬい「だ、だって…最原が間違ったから……」


    春川ぬい「確かに最原は間違った。だけど、アンタ達はそれを一生懸命正せば、私までたどり着くことができたんじゃないの?私が戦ってるのは最原だけじゃない…百田以外の全員なんだから」


    大神ぬい「…そうであるな…我らは最原に任せきりにしていた……」


    苗木ぬい「最原クンに甘え過ぎてたね…」


    西園寺ぬい「ごめんね、最原おにぃ…」


    最原「ううん、気にしてないですよ!それに…僕の責任であることはわかってますし」


    春川ぬい「最原!!アンタだけの責任じゃない!!連帯責任よ!!」


    最原「うん…ありがとう、春川さん」


    モノクマ「それでは!間違えてしまったシロ全員に!スペシャルな!おしおきを!用意しました!それでは張り切って参りましょう!おしおきタ〜イム!!」


    百田ぬい「オメェら、今日からは忙しいぞ」


    最原「…うん!」
  38. 38 : : 2017/07/13(木) 20:07:08
    〇〇〇〇〇現実世界〇〇〇〇〇

    入間「…何とも言えねぇ結果になったな……」


    真宮寺「あの春川さんの美しさ…本当に素晴らしいネ…」


    夢野「…ウチらもいつも最原に頼りきりじゃからなぁ…負担をかけてすまなかったのぉ」


    ゴン太「ゴン太が馬鹿なせいで、いつも代わりに推理してもらうことになってごめんね…」


    最原「いや、僕が好きでやってるんだから、謝ることはないよ!」


    赤松「最原君、君の負担は私達が減らすよ!」


    キーボ「困ったことがあったら頼ってください!」


    王馬「まぁつまらなくないことだったら協力するよ!」


    最原「みんな…ありがとう」


    東条「ところで、後日談みたいなものは見るのかしら」


    入間「これは早送りしたらめんどくせぇから、3日後にまた見てみるか」


    白銀「楽しくやれてるといいけどね…」
  39. 39 : : 2017/07/13(木) 20:08:11
    それから三日後。再び超高校級の発明家の研究教室に集まった79期生達は、異世界視聴モニターの前に集まっていた。


    最原「向こうはどうしてるだろうか…」


    赤松「きっと、子どもたちとたくさん遊んでるよ!」


    王馬「キー坊はボロボロに破かれてるかもねー」


    キーボ「なんでボクが破かれなきゃいけないのですか!!」


    夢野「んあー…子どもと戯れるのはめんどいわい…」


    天海「ハッピーエンドになってるといいんすけどね」


    入間「それじゃ、再生するぜ!」ピッ
  40. 40 : : 2017/07/13(木) 20:09:51
    〜〜〜〜〜異世界〜〜〜〜〜〜

    春川「はーい、みんなー!今日もぬいぐるみさん達がみんなの所に遊びに来てくれたよー!」


    子どもたち「わー!!!」


     あれから、最原達はおしおきとして、春川の孤児院の子どもたちの所へ向かい、ぬいぐるみとして子どもたちの傍にいるという仕事をしていた。
     初日にモノクマから「ぬいぐるみだから喋ったり動いたりとかしないでね!もし約束を破ったら期間を一ヶ月に延長だよ!うぷぷぷぷ…!」と言われたが、その約束を案の定、ゴン太が破り、結局最原達は「動いて喋るぬいぐるみ」として振る舞うことになった。


    男児「ねぇねぇ!ゴン太!今日も色々教えてよー!」


    女児「ゴン太くん、抱っこさせてー」


    ゴン太ぬい「いいよ!(ムギュウ)今日は何を教えようか?」


    天海ぬい「ゴン太君、子どもたちに嘘を教えないでくださいよ?」


    ゴン太ぬい「もうたくさんついてるもーん!」


    男児「大丈夫だよ蘭太郎、ゴン太が嘘ばかりつくのはおれたちみんなわかってるから」


    女児「嘘が面白いのとふかふかだから、ゴン太大好き!」


    ゴン太ぬい「えへへ、そう言ってくれると嬉しいな!これは嘘じゃないよ!」





    女児1「盾子ちゃん!オシャレについて教えてー!」


    女児2「わたしにも、メイクの仕方を教えてー!」


    江ノ島ぬい「うん、いいよ。あのね、つけまの付け方はね…」


    戦刃ぬい「残妹には女子がたくさん集まって、私には誰も集まらない…絶望的です…しかしオレはオレで楽しむとするぜぇぇぇぇ!!!!」






    男児1「ゆけー!凪斗ー!創をぶっ倒せー!!」


    男児2「負けるな創!!凪斗にダブルラリアットだー!!」


    狛枝ぬい「はぁ、なんでここの子どもたちはボク達を戦わせようとするのかな…?」


    日向ぬい「それがここの子達の希望ということだろ。さぁ、狛枝!全力でかかってこい!!どちらが希望の踏み台になるか勝負だ!!」


    狛枝ぬい「しょうがないな…」
  41. 41 : : 2017/07/13(木) 20:15:03
    最原ぬい「みんな、なんやかやで楽しそうだね!」


    赤松ぬい「最原君」


    最原ぬい「あ、赤松さん!一緒に遊んでた子は?」

     
    赤松ぬい「今はトイレ行ってるよ」


    王馬ぬい「赤松ちゃーん!最原ちゃーん!」


    最原ぬい「王馬君!何して遊んでたの?」


    王馬ぬい「子どもたちと歌を歌ってた!今のオレは戦えないからね!」


    赤松ぬい「そっか…ねぇ二人共。子どもたち、幸せそうでよかったよね」


    王馬ぬい「そうだね!ぬいぐるみになったみんなも子どもたちとすっかり馴染んだし、春川ちゃんも子どもたちが悪夢にうなされなくなって、安心したって言ってるし!」


    最原ぬい「…春川さんは、この子どもたちの笑顔を見るために、百田君と二人で戦ったんだね…僕達と」


    赤松ぬい「うん。学級裁判やってて思うけど…味方が少ない、又は一人しかいないのって、相当のプレッシャーがかかると思う。それでも、今回、春川さんは私達に勝ったんだよね…」


    王馬ぬい「春川ちゃんは、それだけ勇敢な人なんだよね…すごいよ」


    女児「ねぇ楓ー!帰ってきたよー!」


    赤松ぬい「あっ、おかえり!それじゃ、私はまた遊んでくるから!」


    最原ぬい「いってらっしゃい!」


    王馬ぬい「オレも子どもたちの所へ戻らなきゃ!」


    最原ぬい「またね!」


     あの学級裁判では、最原は真実を暴くため、春川は子どもたちの救済のために戦った。

     春川が勝ったということは、春川の思いが強かったからだし、最原が未熟なこともあるだろう。

     それならば、春川を労うために、子どもたちの笑顔を守るために。

     最原はたまにはこのように子どもと戯れるのも悪くないと思いながら、子どもたちの所にむかうのであった…。
  42. 42 : : 2017/07/13(木) 20:16:10
    〇〇〇〇〇現実世界〇〇〇〇〇

    赤松「ぬいぐるみになったみんな…幸せそうでよかったね!」


    最原「うん。一時はどうなることかと思ったよ」


    白銀「これをメリーバッドエンドと言うのかな…?」


    茶柱「まぁまぁ、これにてめでたしめでたしですから、いいじゃないですか!」


    王馬「そうだね!ぬいぐるみ達は幸せな眠りについて終了」


    キーボ「なんか…響きがおかしくないですか…?」


    星「…おい、入間、そこで何してる」


    入間「」ギクーン


    アンジー「おやおやー?また新たな機械だねー。何かなー?それはー」


    ゴン太「もしかして、ゴン太達をぬいぐるみにする発明品?」


    入間「ご、ゴリ太にしては冴えてるじゃねぇか…そうだよ!!あの世界に触発されて作ったんだよ!!」


    最原「ま、待ってよ!!なんでこっちにもぬいぐるみ化事件を持ち込むんだよ!??」


    春川「殺されたいの?」


    入間「う、うるせぇ!!くらいなぁ!!」ポチッ


     この後、入間さんの発明品により、僕達79期生はぬいぐるみになってしまったが、様々な先輩達にかわいがられ、ぬいぐるみでもいいかもとちょっと思ってしまったのは言うまでもない…。
  43. 43 : : 2017/07/13(木) 20:26:33
     まず、今回はこのような結果になってしまい、チームコトダ祭の参加者並びに、審査員の方々、読者の皆様方、このような結果になり、本当に申し訳ありませんm(_ _)m

     本人から昨晩話があり、代筆をお願いしたいと連絡がありまして、この結果になりました。

     なお、本人からの話で、加筆及び訂正などはせず、そのまま載せてくれとのことだったので、本人から送られてきた文章をそのまま載せております。

     ただ時間軸のところはどうしてもわかりにくいという風に感じたため、申し訳ないですが変えさせて頂いたことを、ここにお詫び申し上げます!



     なお、僕の方も残りのどちらかで一筆させて頂こうと考えさせてもらってる身ですので、そちらの方も見て頂けると幸いです!

     末尾になりますが、チームコトダ祭の作品一覧のURLを載せておきますので、他の方の作品も読んでくださるようよろしくおねがいしますm(_ _)m

    URL:http://www.ssnote.net/groups/2086/archives/14


    では、また次回の作品でお会いしましょう(っ´ω`c)

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ルカ

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