この作品は執筆を終了しています。
日向「全員と付き合ってみて思ったんだが」七海「え?」
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- 1 : 2017/06/25(日) 01:30:20 :
- 日向「みんなキャラ濃い割に普通なんだな」
七海「…………あ、うん。そうだろうね」______________________________
・本編ネタバレ注意
・アイランドモード空間
・日向ハーレム(辺古山も男も)
・みんな頭おかしい
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- 2 : 2017/06/25(日) 01:33:18 :
- 日向「ソニアとはたまに価値観のすれ違いが生じるけど、基本は王道な恋愛を求めてきて結構可愛いんだよ」
七海「……うん、ごちそうさま」
日向「辺古山は落ち着いてるように見えて意外と分かりやすくてさ。一度手を繋ぐと中々離してくれないところが良い」
七海「辺古山さんも落としてる……だと?」
日向「終里は時々ハラハラさせられもするけど、弱いところとかも見せてくれるようになったし」
七海「ねえこれまだ続くの?そろそろHPが0になりそうなんだけど」
日向「澪田はたまに耳を食んでくることを除けば、あまり気を遣わなくても全力で楽しんでくれる良い奴だし」
七海「と思ってたら雲行きが怪しくなってきた」
日向「小泉もすごく優しくなったしな。ただいつも知らない間に俺のこと撮ってるみたいでさ、どんな写真なのか見ようとすると真っ赤な顔して怒られるんだけど」
七海「大丈夫?危ないフラグたってない?」
日向「西園寺はすげー甘えてくれるんだよな。まあ一緒に風呂入れとか一緒に寝ろとかイチから着物着付けろとか無茶なことも頼んでくるけど」
七海「気付いてあげて!それそういうことじゃないよ!」
日向「あと罪木はいつも俺のこと気にしてくれるんだけどさ。夜の間に忍び込んでくるみたいで、毎朝俺の布団に半裸で寝ててびびる」
七海「……普通ってなんだっけ?」
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- 3 : 2017/06/25(日) 01:35:52 :
- 日向「そんで左右田はさ」
七海「!?」
日向「骨格フェチらしくてさ、時々舐めるように見てくるのが気持ち悪いけど一緒に居て楽しいし」
七海「ま、待って。一旦ストップ。男子とも付き合ったってこと?」
日向「まあ、多分」
七海「えぇ……(困惑)」
日向「九頭龍は結構グイグイ来て可愛い奴なんだよ」
七海「普通に続けるんだ」
日向「狛枝は……まあ言動は変わらないけど、なんだかんだ真剣に付き合ってくれてる感じするし」
七海「狛枝くんとどんな会話をしたら付き合うことになるのか気になって仕方がないよ。一番想像つかないよ」
日向「田中は結構恥ずかしがりだけど、恥ずかしいなりにリードしてくれようとしてるみたいだし」
七海「前言撤回。田中くんが一番想像つかないや」
日向「十神も色々抱えてる事話してくれるようになったしさ。まああの体型だから恋人らしいスキンシップを取るとやたら体力使うんだが」
七海「最後のが無かったらいい話で終わったんだけど」
日向「弐大は俺のことすごい労ってくれるし」
七海「マッサージ(意味深)で?」
日向「花村は普段あんなのだけど結構紳士的だし」
七海「初期設定の花村くんだったら狛枝くん以上に人気出てたかもねそれ」
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- 4 : 2017/06/25(日) 01:36:48 :
- 七海「……うん、そうなんだ……うん」
日向「これ以上はないって程渋い顔してるな」
七海「いや、まあ、恋愛観は人それぞれだけどね?ちょっと複雑かなって」
日向「複雑?」
七海「うん。今清楚系ヒロインが続編でチャラチャラギャルに進化してしまったのを見た時と同じ気分になってる」
日向「なんだその分かるような分からないような喩えは」
七海「……それにどうして私だけ仲間はずれなのかな」プクー
日向「え、いや、そんなつもりは」
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- 5 : 2017/06/25(日) 01:37:37 :
- 日向「というか俺だってなりたくてこんな関係になったわけじゃないぞ!」
七海「14人も攻略しといてどんな言い訳?」
日向「だからそれは違うぞ!普通にカケラ集めて……おでかけチケットでちょこちょこ出掛けてたら……」
七海「出掛けてたら?」
日向「いつの間にか付き合ってることになってたんだ」
七海「ねえ、本当にみんな普通なの?流されてるキミ含めて変人じゃないの?」
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- 6 : 2017/06/25(日) 01:38:30 :
- 七海「ところで今は誰と付き合ってるの?」
日向「え?今挙げた奴全員だけど」
七海「日本語なのになにを言っているのか理解できない」
七海「……つまり14股ってこと?」
日向「ま、まあそうなるな」
七海「今まで気付かなかった私が言うのもなんだけど、よくバレないね……」
日向「いやみんな知ってるけど」
七海「どこで普通だと判断したのか教えてほしい」
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- 7 : 2017/06/25(日) 01:40:56 :
- 七海「……そもそもかなりあり得ないシチュエーションだよね。と○メモでも12人同時攻略はかなり厳しいって聞くし」
日向「そ、そうなのか?」
七海「意図せずそうなったということは……なにかきっかけがあるんじゃないかな」
日向「きっかけ?」
七海「そう。これを境に変わったなあって思うこと。心当たりはないの?」
日向「心当たりか……そうだな」
日向「…………」
日向「………………パンツ」
七海「は?」
日向「いや……何故かみんな絆の証とか言ってくれるんだ。妙な文化だけど貰いっぱなしってのも悪いし、俺のもやったんだよ」
日向「みんなと七海の間にある違いはそこかもな」
七海「……ふーん」
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- 8 : 2017/06/25(日) 01:41:31 :
- 七海「というか」
日向「ん?」
七海「なんで私だけ貰ってないの。日向くんのパンツ」
日向「え?」
七海「私、あげたよね?」
日向「そうだったか?」
七海「……」プクー
日向「え、ええと……」
日向(思い出せ俺!その時何があったのか……記憶を辿れ!)
日向(確か――)
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- 9 : 2017/06/25(日) 01:43:06 :
- ______
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ージャバウォック公園ー
七海『今日はありがとう、楽しかったよ』
日向『おう』
七海『……ねえ日向くん。受け取ってほしいものがあるんだけど』
日向『なんだ?』
七海『これ……』ヌギッ
日向(この時七海が脱いだものは確か……)
>パンツ
ㅤニーソ
ㅤ猫耳フード
日向(そうか!)
日向『……えっ、ちょ、なにして……!?」
七海『受け取ってく『おーい日向クン!!!』
日向(その後七海の言葉を遮るように俺を呼んだのは……)
ㅤ花村
>狛枝
ㅤ西園寺
日向(お前しか……いない!)
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- 10 : 2017/06/25(日) 01:45:06 :
- 日向『おう狛枝』
狛枝『やあ日向クン……と七海さん?もしかして……邪魔しちゃったかな。空気の読めないゴミクズが急に現れてびっくりしたよね』
日向『いや、大丈夫だ。それよりどうした?』
狛枝『ううん、特に用は無いんだ。たまたまキミのことを考えながら散歩してたら本当に居たから、嬉しさのあまり声を掛けただけで』
日向『相変わらず気持ち悪いなお前』
狛枝『あはは、ありがとう。それにしても本当にボクってツイてるよね……。どんな不幸が代償に降りかかるのか、考えるだけでゾクゾクするよ!』
狛枝『そうだ、折角だしこのまま愛の時間を過ごそうよ。キミと一緒ならどんな不幸に見舞われても、最高のカタルシスを得られそうな気がするんだ』
日向『うーん。まぁ、良いぞ』
狛枝『良かった!それじゃあ行こうか!ボク達の愛の巣へ!』
日向『おう。じゃあ七海、またな。これありがとう』
七海『あ、うん。バイバイ』
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___________
______
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- 11 : 2017/06/25(日) 01:47:31 :
- 日向(そうか!思い出したぞ!)
日向「悪い……確かに貰ってたな。狛枝の発言が一々インパクトあり過ぎて忘れてたよ」
七海「うん、私も結構大胆なことしてみたつもりだったんだけど」
七海「しかも私ノーパンなのに、大丈夫とか言われてすごく驚いたね」
日向「ご、ごめん」
七海「ところであの時の狛枝くんって籠絡済みってことになるんだよね。今更ながら言葉の意味に気付いて戦慄してるよ」
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- 12 : 2017/06/25(日) 08:00:18 :
- 今度はスーダン版…!
期待です!
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- 13 : 2017/06/25(日) 12:17:00 :
- 七海「まあ思い出してくれたなら丁度良いや。ちょうだい」
日向「え!?」
日向「あのな……本気で言ってるのか?」
七海「だって私だけ仲間はずれで嫌……だと思うよ」
日向「そこははっきり言って良いんだぞ……まあ七海がそう言うなら」ゴソゴソ
日向「はい」スッ
七海「な、なんで持ち歩いてるの!?」
日向「いや……なぜか最近パンツがすぐ無くなるんだよ。その日の替えまで無くなったら困るから、一枚は持ち歩くことにしてるんだ」
七海「日向くんちょっと平和ボケしすぎだよ。危機感持った方が良いと思う」
七海「……まあいいや、ありがとう。大事に使わせてもらうよ」
日向「おう」
日向「…………使う?」
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- 14 : 2017/06/25(日) 12:18:23 :
- ソニア「ダ〜リ〜ン!!」ダダダダ
日向「おお、ソニアか」
七海「うわっ、ベタ甘な光景を見せられそうな予感」
ソニア「もうっ、めちゃんこ探したんですよ?大変なんです!」
日向「どうした?」
ソニア「実は、私たちの中に裏切り者がいるそうなんです!」
日向「裏切り者?」
七海「どうしてそんなことが分かるの?」
ソニア「実は――」
左右田「お〜〜い日向ァ〜〜!」ダダダダ
日向「左右田か」
七海「また厄介そうなのが増えた」
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- 15 : 2017/06/25(日) 12:19:17 :
- 左右田「お前デートすっぽかしやがって、散々探したんだぞ……っておい!なにソニアさんに触れてるんだコラ!」
七海「左右田くんはどういうポジションなの?」
ソニア「そんなことはどうでも良いのです!今ダーリンとわたくしの将来に関わる大事なお話をしているのですから、邪魔者はあっちへお行きなさい!」
左右田「オイどういうことだ日向ァ!お前、俺との将来はどうなるんだよ!」
七海「ねえ、本当にどうなってるの?」
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- 16 : 2017/06/25(日) 12:20:27 :
- 日向「とりあえずすっぽかしたことは悪い、謝る。ただ今ちょっと緊急事態みたいなんだよ」
左右田「あ?緊急事態って、狛枝のことか?」
七海「狛枝くん?」
ソニア「……ええ。実は裏切り者がいると言い出したのは狛枝さんなんです」
左右田「なんでも証拠もあるとかで、自信満々なんだぜアイツ」
七海「……証拠」
日向「裏切り者か……この状況だとあまりしっくりこないが、とりあえず話だけでも聞いてみるか」
左右田「じゃ、行こうぜ。レストランに集合だってよ」
七海「……」
日向「どうした七海?置いてくぞ」
七海「あ、うん」
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- 17 : 2017/06/25(日) 12:24:59 :
- ソニア「ダーリン、スタァァァップ!」
日向「ん?」
ソニア「一緒に居る時は手を繋ぐ約束、ですよ?」スッ
日向「そうだったな」ギュ
七海「目の前で知り合いがいちゃついてるとこんなにも殺意が湧いてくるんだね」
左右田「ちくしょー……俺だってまだソニアさんとも日向とも繋いだことないってのによ……」
七海「左右田くんは自分の思考回路が狂ってることに気付いてないの?」
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- 18 : 2017/06/25(日) 15:37:29 :
- 七海(それから私たちは、道中それぞれ日向くんを探しに来たらしい残りの11人の生徒をパーティに加えつつレストランへと向かった)
七海(私以外の全員が日向くんと恋人関係にあるという謎の大所帯パーティでの居心地は、最高に悪かった)
罪木「日向さぁん、キスしてくださぁい……♡」
日向「ここでは恥ずかしいから後でな」
西園寺「ゲロブタは身の程を弁えろ!おにぃ、先に私にやってよね!ブタの口に触れた後なんて嫌だから!」
日向「はいはい」
田中「……特異点よ」モジモジ
日向「分かった分かった、お前もな」
花村「口へのキスがダメなら、輝々ジュニアにしてもらいたいな!」
日向「もっとできるか」
弐大「ガッハッハ、今日も忙しくなりそうじゃのう日向!疲れたらワシの所へ来るんじゃぞ!」
日向「ああ、助かるよ」
終里「オイ日向!休む前にちゃんとア……アタシの相手もしろよ!?」
日向「勿論だ」
九頭龍「チッ、ゾロゾロと鶏じゃあるめーし……俺とペコだけで十分だってのによ」
辺古山「全くです」
十神「……みんな甘え上手で羨ましいな……」
小泉「くっ、邪魔者が多過ぎて日向が写せない……」コソコソ
澪田「うぎぎ……人が多過ぎて創ちゃんの耳をしゃぶれないっす……!」
七海(なんかもう私の方がおかしいような気がしてきた)
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- 19 : 2017/06/25(日) 15:38:29 :
- 狛枝「やあ、やっと来たね」
狛枝「みんな楽しそうにしてるのに、一人だけこんなところでボーっと突っ立ってるのは最高な不幸だったよ!」
七海(私の方が不幸だったよ)
日向「そんなことより狛枝、裏切り者ってどういうことだ?」
狛枝「そう焦らないでよ……早いのは嫌いだってキミだっていつも言ってるだろう?」
七海(もう狛枝くんの発言にはツッコミたくない)
七海「そもそも裏切り者って、どういう人が当てはまるの?」
狛枝「決まってるだろ?ボクたちをこの島に閉じ込めてツマラナイ課題をやらせるように仕向けた……或いはそれを手伝ってる人だよ」
ソニア「つまりウサミさんと通じ合っている人物が私たちの中に……?」
狛枝「まあ、本格的な議論に入る前に……まずはこれを見てよ」スッ
日向「これは……」
七海(ウサミちゃんの家に隠しておいた私の日記!?)
七海(どうして狛枝くんが?)
左右田「なんだこりゃァ?汚くて読めねーな……」
狛枝「ウサミの家にあったんだよ」
七海「……いつも鍵かかってるのによく入れたね」
狛枝「いやあ、実はさ。突然牧場を脱走してきた牛の群れに跳ねられて、その勢いのままドアをぶち抜いてうっかり入ってしまったんだよ」
七海(あれ乳牛だよ!?そんなバッファローの突進みたいなことにはならないよ!)
日向「そりゃまたすごい不幸が降りかかったな」
七海(最早不幸どころか奇跡だよ)
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- 20 : 2017/06/25(日) 15:39:11 :
- 十神「だがこの日記が裏切り者に関係する物だと言うのなら、ウサミが裏切り者ということになるのではないか?」
罪木「た、確かにこのミミズが這ったような字も、ぬいぐるみの手で書いたものだというなら納得できますけどぉ……」
終里「いやそれだとまんま過ぎてつまんねーだろ」
九頭龍「そもそも裏切りとか以前に、俺たちそんなウサミのこと信用してねーだろ」
澪田「まあそうっすね」
日向「おい、そんな言い方は良くないだろ」
澪田「そうっすよ!創ちゃんの言う通りっす!」
九頭龍「全くだぜ」
七海(なんだこいつら)
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- 21 : 2017/06/25(日) 15:40:32 :
- 狛枝「さて、盛り上がってる所をボクみたいなフナムシ野郎が邪魔して悪いんだけど……」
狛枝「これがもう一つの証拠品」スッ
日向「これは?」
七海「なっ……!!」
七海(そ、その封筒はまさか……!)
狛枝「日向クン宛の」
狛枝「ラブレターだよ」ニヤリ
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- 22 : 2017/06/25(日) 15:41:18 :
- 日向「お、俺への!?」
狛枝「そう。まずは結論に入る前に読んでみようか!今ここで!」
七海(なんで!?)
狛枝「えーと、なになに?『Dear. 日向くん。突然のお手紙ごめんなさい……』」
七海(お……音読……だと!?)
七海「待った!!狛枝くんはさ、その日記と手紙の筆跡が共通しているって言いたいんだよね?」
七海「それなら、わざわざ内容を音読する必要はないんじゃないかな?」
狛枝「それは違うよ……!」ネットリ
狛枝「ボクはさ、この人のことを裏切り者という以前に40日以上の時間を一緒に過ごしてきた仲間でもあると思うんだよね」
狛枝「だからボクたちが凶弾して吐かせるんじゃなくて、できれば本人の口から言ってもらいたいんだ」
ソニア「成る程納得です!」
田中「ふむ……雑種にしては悪くない計画ではないか」
七海「で、でもラブレターの内容を晒すなんて、もはやイジメだよね?」
罪木「ふゆぅ……それは……」
七海「それで裏切り者が炙り出されたとしても……みんなは加害者になっちゃうんだよ!?」
日向「…………」
七海「みんなはそれで良いの!?」
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- 23 : 2017/06/25(日) 15:42:22 :
- 日向「もういい。やめよう」
七海「ひ、日向くん……?」
日向「七海……確かに普通の状況なら、俺たちは人の想いを曝け出そうとする加害者かもしれない」
日向「でもここに居るのは、みんな俺の恋人なんだ」
日向「お互いの目を気にせずイチャつこうとしてくる、普通とはかけ離れた感性の持ち主ばかりなんだ」
七海(日向くん……さっきと言ってること変わってるよ……)
日向「だから読むまでもない。今のお前の態度ではっきり分かったよ。多分俺だけじゃない、みんなもだ」
日向「だから……頼む。勇気を出して言ってくれ。誰もお前を責めないから」
七海「日向、くん……」
九頭龍「チッ……相変わらずオメーは俺たちが言おうとした事を先に言っちまうんだな」
西園寺「ま、それでこそおにぃなんだけどね!」
ソニア「七海さん、ダーリンの言う通りです。ガッツを見せてください!」
弐大「なーに心配はいらん、なにか事情があるということもちゃーんと分かっておるぞ!」
花村「それに、同じ日向くんを好きになった仲じゃないか!」
小泉「アタシたちと日向の間にだけじゃない。みんなの間にだって絆は生まれたんだよ」
七海「みんな……」
七海「…………分かったよ」
七海「黙っててごめんなさい。私、私が……」
ウサミ「ちょっと待ったぁーーーー!」
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- 24 : 2017/06/25(日) 15:44:35 :
- 七海「ウサミちゃん?」
ウサミ「なんでちゅかこの騒ぎは!」
ウサミ「不純異性同性交友のみならず、よってたかって七海ちゃんをイジメるなんて……許ちまちぇん!!」
狛枝「やれやれ……またメンドーなのが増えたね」
終里「ったく、せっかくまとまりかけてたってのによー……」
十神「空気を読め」
ウサミ「な、なんでちゅかその目は!一応みんな平和にらーぶらぶちてたから黙ってまちたけど……今回ばかりは見過ごせまちぇんよ!」
七海「ウサミちゃん……もう良いんだよ」
ウサミ「え!?」
ウサミ「で、でも……怒られるのは七海ちゃんなんでちゅよ!?それに日向くんのことも秘密だって……」
七海「大丈夫。なんだか吹っ切れちゃったんだ。……不思議だね?」
ウサミ「七海ちゃん……」
七海「狛枝くん、その前に聞かせてほしいの。どうやってそれを持ってきたの?」
狛枝「ああ、実はさっき終里さんと弐大クンの特訓に巻き込まれちゃって。衝撃波でぶっ飛んだ先が七海さんのコテージでさ、屋根をぶち抜いてうっかり入ってしまったんだよ」
七海「さっきから気になってたんだけど、なんでうっかり入ってしまった場所を当たり前のように漁ってるの!?」
狛枝「あ、あと終里さんの技が纏ってた緑のオーラがね」
終里「風のオーラだ!」
狛枝「そう風のオーラ。それがボクの身体にも纏わり付いてたみたいでさ。ぶつかった拍子に壁とか屋根に結構ダメージを与えてたみたいで、コテージの半分が崩壊しちゃったんだ。ゴメン」
七海「今私のコテージ半壊状態なの!?」
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- 25 : 2017/06/25(日) 15:46:06 :
- 七海「え、えっと。取り敢えずコテージのことは一旦忘れて話を続けるよ……」
七海「おほん!」
七海「……」
七海「……みんなが思ってる通り」
七海「私が、裏切り者」
七海「この世界に閉じ込められたみんなを、監視するのが私の役目なんだ」
日向(それから七海は、淡々と話してくれた)
日向(この世界のこと。未来機関という組織が背景にあること。希望のカケラを集めさせることで、絆を俺たちの間に作ろうとしていたこと)
日向(それから、ラブレターに綴ったという俺への想いも)
日向(全部、全部)
-
- 26 : 2017/06/25(日) 15:46:53 :
- ービーチー
日向「よっ、七海。隣良いか?」
七海「……うん、良いよ」
日向「サンキュ」
七海「……」
日向「夜の海は綺麗だな」
七海「……そうだね」
日向「これがプログラムの世界だなんて、信じられないよ」
七海「…………そ、だね」
日向「そういえば、コテージはどうなったんだ?」
七海「モノミちゃんが直してくれるって。でもあの状態だと1日はかかるらしくてさ」
日向「そ、そうか……」
七海「……」
日向「……なあ、あとひとつだけ聞きたいことがあるんだが」
日向「カケラ集めが俺たちの本来の課題ってことは、いつの間にか俺がみんなとそういう関係になったのも……」
七海「ううん、関係ないと思うよ。流石にこれは予想外だったもん」
七海「あくまで絶望から更生させるためのものだからね。友達位が私たちの予定していた関係」
七海「……だからそれはキミの才能なんじゃないかな」
日向「…………いや、どんな才能だよ」
-
- 27 : 2017/06/25(日) 15:48:50 :
- 七海「じゃあ私からも、ひとつ質問」
日向「ん?」
七海「日向くんは気付いてた?私が日向くんのこと好きだったこと」
日向「いや……気付かなかったよ」
七海「そっか」
七海「……あのね」
七海「私とだけ付き合ってないって知って……怖かった。嫌われてるのかなって思った」
七海「でもそれと同時に、少しだけ期待もしたんだ」
日向「期待?」
七海「うん」
七海「本当に好きな相手だからこそ、付き合うことができなかったんじゃないかって」
日向「……七海」
七海「ごめん、図々しすぎだよね」
七海「やっぱり恋愛のことはよく分からないや。14人と付き合ってる日向くんの考えてることも、それを受け入れているみんなも。理解できないよ」
七海「……でも分かったんだ。みんなが日向くんと恋人になれたのは……自然の成り行きでも、バグなんかでもないってことに」
七海「ただ私だけが、最初から諦めて動こうとすらしなかったからなんだよね」
七海「この修学旅行が終わったら、同じ世界を生きる事ができないから、なんてツマラナイ理由でさ」
日向「……七海」
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- 28 : 2017/06/25(日) 15:49:33 :
- 七海「……日向くん、あのね」
七海「最終日までの9日間だけでも。私も……あなたの恋人にしてくれる……?」
日向「ああ、勿論だ」
七海「……ありがとう」
日向「いろんな事を話そう。いろんな事をしよう。いろんな所へ行こう」
日向「世界中にあるどのAIも経験した事のない事を、一緒にやろう」
七海「うん……うん!」
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- 29 : 2017/06/25(日) 15:51:02 :
- 澪田「は・じ・め・ちゃん!」カプッ
日向「うおっ!?」
七海「うわ」
日向「おい……耳はやめろって言っただろ」
澪田「へへー、だって創ちゃんの耳を見てるとなんとな〜く、こう……インスピレーションが湧いてくるんすよね」
日向「じゃあ見るだけでいいだろ」
澪田「冒険が大事なんすよ!ね、千秋ちゃん?」
七海「そうだね。全てのゲームジャンルの土台にあるのは冒険という概念だもん、大事だよ」
日向「……それより、何の用だ?」
澪田「そうそう、あっちで花火やろーって話になったんすよ!良かったらカップル成立記念にロマン一発、オールナイトフィーバーでどうっすか?」
七海「日向くんに至ってはカップルってレベルじゃないと思うんだけど」
澪田「細かい事気にしなーい。さっダッシュダッシュ!」グイ
日向「どうとか言っておきながら結局強制参加かよ」ズルズル
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- 30 : 2017/06/25(日) 15:52:01 :
- ドーン…パラパラ
澪田「たーまーやアァァッホオオォォーーーーーーーイ!!!」
西園寺「おねえうるさい」
左右田「っし、なんとか上手くいったみたいだな」
日向「花火の生成から打ち上げまで全部自動でやってくれる機械か……相変わらずすごいなお前」
左右田「へへッ、照れるからやめろって」
小泉「日向ー!こっちこっち!」
日向「ん?」パシャッ
日向「くっ、また撮り逃げされたか……」
九頭龍「なんで付き合ってるのに隠れて撮るんだろうなアイツ」
小泉「……よし、花火もばっちり!目線もちゃんと向いてる……上手く撮れた!」ニマニマ
辺古山「どうした、そんな嬉しそうな顔して」
小泉「へっ!?い、いや、なんでもないよ!!」
-
- 31 : 2017/06/25(日) 15:53:24 :
- 弐大「無ッ!この弁当、バランスも良く彩りもよく……なにより美味いっ!」
十神「肉が少ないがな」ガツガツ
日向「そんなに食っといてまだ足りないってのかよ……ほら、俺のトンカツ分けてやるよ」
十神「あ……ありがとう、な……」モジモジ
花村「どんどん食べてよ!あ、日向くんは後で夜限定の特別ミルクデザートがあるからね!あんまりお腹いっぱいにしないでね!」
日向「いらん」
ソニア「ダーリン、あーん!」
日向「あーん」パクリ
田中「フハハハハ、喜べ特異点!この氷の覇王が直々にこの闇を司る古の暗器で貴様の口を蹂躙してやる!」
日向「はいはい、あーん」パクリ
罪木「日向さぁん、私にあーんしてくださぁい」
日向「仕方ないな、ほら」
罪木「あーん……うふっ、やっぱり日向さんが直接くれると数倍美味しいですぅ♡」
終里「ズリーぞ!ア、アタシ……にもよこせ!」
日向「分かった分かった」
七海「……」
七海「日向くん、私にも食べさせて」
日向「……ああ!」
-
- 32 : 2017/06/25(日) 15:54:01 :
- 狛枝「今日は素晴らしく希望が輝いた1日だったね」
狛枝「この後に訪れる不幸が怖いくらいだ」
日向「お前なぁ……」
日向「今回は結果的に良かったからいいもの、お前のその悪い癖は直したほうがいいと思うぞ」
狛枝「あは、肝に銘じておくよ」
日向「ったく……」
日向(……こうして俺たちは、またひとつ絆を深めることができた)
日向(このプログラム世界から目覚め、苦しい日々を生きなくてはならない日が来ても)
日向(俺は……俺たちはきっと)
日向(今日という日を忘れはしないだろう――)
-
- 33 : 2017/06/25(日) 15:54:39 :
- ウサミ「日向くん日向くん!あーんしてくだちゃい!」
日向「ん?あーん」パクリ
ウサミ「……ど、どうでちゅか?日向くんを想って作ってみたアップルパイなんでちゅけど」
日向「うん、美味いよ。ウサミは料理も作れるんだな」
ウサミ「え、えへへ〜」テレテレ
日向「また作ってくれよ」
ウサミ「は、はいでちゅ!」
ウサミ「よーし!もっと練習して、もっと美味しいお料理を食べさせてあげまちゅよ〜!!」ヒラッ
七海「あ、ウサミちゃん。何か落ち――」
七海「……行っちゃった」
七海「……ん?この柄は……」スッ
【日向のパンツを手に入れた!】
七海「…………」
七海「やっぱ才能だこれ」
END
-
- 34 : 2017/06/25(日) 15:58:39 :
- シリアスを目指したつもりがシリアルになってしまいましたがこれでおしまいです!
やっぱり超高校級の相談窓口はどこぞの両刀探偵と違って、誰も希望の踏み台になんてしないんだ!!
-
- 35 : 2017/06/25(日) 16:01:50 :
- >>34お疲れ様でした!
七海ちゃんハブ!?って驚いたけどいい結末になってよかったです
苗木ハーレムも待ってます
-
- 37 : 2017/06/25(日) 18:00:42 :
- お疲れ様でした!
とても面白かったです!
次作も期待してます!
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- 38 : 2017/06/25(日) 19:04:19 :
- どうやってオチつけるのかと思ったらなんかイイ話っぽくなってて笑いました
乙です
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- 39 : 2017/06/26(月) 14:49:23 :
- ウサミまで落とすとは・・・相談窓口恐ろしや
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- 40 : 2017/06/26(月) 18:56:38 :
- 乙です
面白かったです!
次は1ですかね?
1は…ハブられるのは誰だ?個人的には皆おかしい中一人だけまともな残姉とか見てみたいです…
次回作楽しみです!
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- 41 : 2017/07/01(土) 23:46:35 :
- イイハナシダナー
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- 42 : 2019/10/23(水) 11:09:08 :
- ハッピーエンドだな!
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