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【ショートストーリー】朝日奈「私……頑張るね……」

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  1. 1 : : 2017/04/18(火) 08:19:55
    こんにちは!今回は蒼電さんの短期ss執筆会に参加しての執筆になります!

    テーマは「変化」です!

    詳しくはこちら
    http://www.ssnote.net/link?q=http://www.ssnote.net/groups/2275/archives/8

    ※四日間での完成!

    ※参加キャラはダンガンロンパ無印、スーパーダンガンロンパ2(全員出るかはわかりません。後から、登場人物変更しました!すいません……)

    ※視点は朝日奈視点

    ※コロシアイ学園生活を全員生存で乗り切った設定です。

    では、ぬるま湯ストーリーをお楽しみください。
  2. 2 : : 2017/04/18(火) 08:29:52
     春の風が温かく吹いている。桜の花びらも私がその場所に行くのを歓迎していた……


     私の名は朝日奈葵。超高校級のスイマーだ。


     私は高校を入学してからの記憶がない。というのも、単なる記憶喪失ではないことも私は理解している。


     超高校級の絶望だった江ノ島盾子ちゃんと戦刃むくろちゃん。この2人によって記憶が抜かれ、私たち希望が峰学園78期生はコロシアイ学園生活を強いられた。


     コロシアイは起きないと思っていたが、私の知らないところで、サツイを持ってしまった仲間たちがいた。


     舞園ちゃんが桑田に……

     大和田が不二咲ちゃんに……

     山田が石丸に……

     セレスちゃんが山田に……

     さくらちゃんは自分自身に……


     ただ、みんなそれぞれ手を汚すこともなく、思いとどまり、コロシアイを終わることが出来た。


     私たちの通っていた高校……希望が峰学園の全てを知って脱出した後は、それぞれの生活を送っていた。


     私も、学園を脱出してからある人に告白した。


     私の夫の不二咲千尋だ。


     今から描くのは、小さくて頼りなさそうだけど、心が広く、全てを受け止めてくれた私の夫のストーリー……


     そして、私の心や周りの様子が変わっていく……そんなストーリー……
  3. 3 : : 2017/04/18(火) 09:00:36
     不二咲千尋。超高校級のプログラマーである彼は、女子の格好をして過ごしている。いわゆる男の娘だ。


     ただ、彼を見ていると、何かと落ち着く。それが、彼を好きになる始まりだった。


     そして告白……


    「好きです!結婚を前提につきあって!!」


     私は思いをぶつけた。


     彼は困っていた。後々聴くと、女の子の服装をしている自分に告白が来るとは思ってなかったらしい。


     そうして、私たちはつきあうことになった。


     といっても、この町は荒廃した街で、遊園地などもない……レジャー施設はジャパウォック島に残っているが、昔のように定期船も出ていなくて、一日3~5本不定期で出ていた程度だった……


     デートというデートはしていなかったが、彼への思いが強くなっていったことをきっかけに、つきあってから三ヶ月で私たちは結婚した。


     両家族ともに納得してくれての結婚だった。


     ウェディングドレスに袖を通した時に、新しい生活が始まるんだと、希望を感じていた。


     出席してくれた78期生のみんなも楽しそうに過ごし、かつ、私たちの結婚を祝ってくれた。


     結婚初夜のホテル内で、私は……


     この日常がいつまでも続けばいいのに……


     神様にこうねがった……


     しかし、神様の解答は非常に残酷な試練を私たちに与えるのであった……
  4. 4 : : 2017/04/18(火) 11:56:12
     彼は卒業後、今回おこったことをゲームにしたいと言う考えだったので、結婚後はその作業にかかっている。


     朝から晩までかかりっぱなしの作業だった……


     ご飯の時と寝る時間帯は決めていたので、その間はゆっくりとした話はできるが、慌ただしい生活が続いた……


     ある日、作業が落ち着いたのか、千尋ちゃんがいつもリビングに来る時間より早くリビングに来た。


     私の元に歩んでくる彼は少しフラフラしていた。


    「大丈夫?フラフラだよ?」


     私は聴いてみた。


    「あぁ、大丈夫さ……あの学園生活でアルターエゴつくってたときもこんなだったから!」


     コーヒーメーカーからコーヒーを入れると、いすに座ってのびをした。


     ンァァ……と声が漏れる。


     相当疲れていたのだろう……


    「もう、できそう?千尋ちゃん?」


     私は尋ねる。かれこれ、3週間ぐらいパソコンとにらめっこしていたため、そろそろ完成かと気になっていたからである。


    「あぁ、もうすぐ終わるよ!ありがとう!葵さん!」


     そういうと、彼はにっこり笑い、コーヒーと私の用意したドーナツを食べ始めた。

     
     呼び名は、お互い下の名前+さん及びちゃんに落ち着いた。最初の方は、『千尋さん』と『葵』だったが、慣れずにこの呼び名にしたのだ。


    「このゲームが完成したら、みんなに配らないとね!」


    「あ、じゃぁ、私声かけておくよ!」


    「助かるよ!明日から、スポンサー回りだね!」


    「でも、こんな時期にあるの?」


    「動いている何社かはあるから、そこを当たるさ。」


     彼は笑顔で話していたが、明らかに疲れが見えていた。


     ーとその時、私の気分が悪くなった。


    「……ウプ」


     吐き気を催し洗面台まで走った。


     その様子を見ていた彼から、心配そうな顔……


    「葵さん?まさか……」


    「うん……出来たみたい……」


     うれしい悲鳴だった。私たちの意志を継いだ子どもが産まれる。そんな希望に満ちた日々が繰り広げられようとしていた。


     しかし、まだ、2人は気づいていなかった。絶望の足音がすぐそこまで近づいていたことに……
  5. 5 : : 2017/04/18(火) 15:38:00
     翌朝、彼はスーツを着ていた。黒の背広に青のネクタイ。いわゆる男性用のスーツだ。


    「久々に着たけど、入るね……」


    「よく似合っているよ!」


    「ありがとう!」


     そして、互いにキスをする……そのキスが私自身が進む絶望の道とは知るよしもなかった……


    「それじゃぁ、行ってきます!」


     元気よくあいさつしてかけだしていった。


     いつもの風景だが、私にはこの日の見送りだけはいつもと違っていた。


     彼が別の世界に旅立ってしまうのではないかと言う恐怖があった。


     彼を送り出した後、私は洗い物をしていた。


     ーパリン


     皿を一枚割ってしまった……


    「不吉だな……」


     そうおもっていると……


     ープルルルルル……


     家の電話が鳴った……


    「はい!不二咲です!」


     慣れない名字を電話越しの相手に伝えた。


    「こちら、希望が峰病院のものですが、不二咲葵さんですか?」


     また呼び慣れない名字が電話越しから聞こえた。しかし、どうしたんだろう?


    「そうですが、なにか?」


    「今すぐ病院に来てください!ご主人が……」


     え?


     千尋ちゃんになにが……


     まさか……

















     …………嘘だよね
  6. 6 : : 2017/04/18(火) 15:56:58
     私は慌てて家を飛び出た。そして、そこに待っていたのは……


    「おい!乗りやがれ!!」


     大和田だ。たまたま仕事の現場から見ていたらしく、私の家までバイクをとばしてくれたのだ!


    「私、赤ちゃんがおなかにいるから……」


    「なら、横のやつに乗れ!そこなら振動が少ねぇ!」


     大和田の大型バイクにサイドカーがついていた。柔らかい感触が私の体を包んでくれる。


     その後、道中大和田に話を聴いた。


     大和田の現場の近くの信号を青信号になって渡っていた千尋ちゃんの肩の辺りを銃弾が打ち抜いたこと……


     その相手はあの忌々しきモノクマのマスクをつけていたこと……


    「あいつはゼッタイに死なせねぇ!!」


     大和田の声が響いた……


     そうして、病院に着いた私は大和田と彼の病室へと入った。
  7. 7 : : 2017/04/18(火) 17:24:17
     そこには、包帯姿の千尋ちゃんが横たわっていた。


     器具もつながれていて管だらけだった。


     呼吸は浅い……


     「不二咲……何でだよ!!」


     大和田の悲痛な叫びが聞こえる……


     その叫びを聞いたように医者がやってきた。そうして、私の名前を確認し、泣き叫ぶ大和田を残して、私は病室を後にした。


    「肩辺りに弾丸を受けています……。その弾丸が回転することで、肉をさいて侵入しています。」


     医者の話が続く。


    「そして、肩をつなぐ神経が切れてしまっています。」


    「先生……千尋は……不二咲千尋は助かりますか?」


     私は聴いた。その後の医者の話では、命の別状はないということだった。私はまず、胸をなで下ろした。


     千尋ちゃんが生きている!


     それだけでもうれしかった……


     しかし、まだ医者の言葉は続いた……


    「もう、プログラミングは厳しいでしょう……」


     衝撃の言葉だった。


    「この学園から出たら、学園で起こったことをモデルにゲームをつくりたいんだ!」


     これが、不二咲千尋の夢だった。


     しかし、その夢が絶たれようとしていたのだ。


     それに、彼の仕事はプログラマー……


     彼からプログラミングを奪うと言うことは、それは彼にとって一番キツいことである。


    「そんな……どうにかなりませんか!?」


    「唯一、それが回避できるのは義手ぐらいしか……。ただ、その義手も100%ではありません……。私も最善を尽くせるように調べてみますが……ほかにあるかどうか……。」


     義手……それをつけると言うことは腕を切断すると言うこと。


     千尋ちゃんのの判断に任せよう……


     そう心に決めると、私は立ち上がった。


    「ありがとうございました。」


    「どうか、気を落とさずに……」


    「元気なのが私の取り柄ですから!」


    と、力ない笑みを浮かべ、私は病室に戻った。
  8. 8 : : 2017/04/18(火) 20:56:53
     病室に戻ると、大和田以外に、78期生の面々が勢揃いしていた。


    「葵さん!大丈夫?」


     苗木が声をかけてくれた。


     私が名字がかわってから、みんなは下の名前で呼んでくれる。


     その声を聴いていると心も落ち着く……


    「病院の先生はなんて言ってたの?」


     いつも冷静な霧切ちゃんが不安そうな表情を浮かべて聴いてきた。


    「大丈夫だって言ってたけど、左手はもう使い物にはならないって……」


     その言葉を聞いたみんなは固まった。


    「それは、つまりプログラミングの仕事が出来ないと言うことか……」


     十神が言った。あいつにしては珍しく心配そうな顔つきだ……


    「うん……ただ、続けられる可能性もあるんだ!義手をつけるとか……他の方法もあるかも……先生が探してくれるって!」


     みんなの表情がホッとした顔になった。


    「あとは、不二咲が目覚めてくれればな……」


     さくらちゃんの声で、みんな顔を見合わせた。


     本当に……早く目覚めてよ……千尋ちゃん……
  9. 9 : : 2017/04/18(火) 21:59:06
    -夕方ー
     みんなとこれからどうするかの話をしていた。


     その途中……


    「……ん……んん」


     ベッドの方で、声がしたので見ていると、ベッドで寝ている千尋ちゃんの顔が左右に揺れていた。


    「千尋ちゃん!!」


     私は急いで駆け寄った。


    「あれ……葵さん……ここ……は……?」


    「希望が峰病院だよ!千尋ちゃん、狙撃されたんだ!」


    「そうか……通りで左手が動かないわけだ……」


    「それなんだけどね……左手の神経が切れてしまってるんだって!だから、義手になるかもしれないって………」


    「そうなんだ……」


     少し気落ちしてしまってる千尋ちゃんに対して十神も、


    「俺の方でも調べさせてもらおう……。なにか手がかりがあるかもしれない……」


    「ありがとう……」


     千尋ちゃんの目に涙が浮かんだ。




     千尋ちゃんは今日は一日入院なので、私も泊まることにした。


     みんなを下に送ったときに、霧切ちゃんが、江ノ島さんに質問した。


    「絶望の残党よね?狙撃したのは?」


    「モノクマのマスクしてたなら、その可能性は高いね!」


     まさか……まだ力を振るっていたのか……


    「ただ、絶望関係はほぼ、滅んでる。それこそ、本当に残党だよ……」


     そう言うと、こっちで調べてみると足早に病院をあとにした。


    「みんなありがとうね!」


    私もみんなに別れを告げて、病室に戻った。
  10. 10 : : 2017/04/19(水) 06:59:11
     その後、病室に戻った私は、簡易ベッドを用意してくれている看護婦さんを見つけた。


    「わたし、このソファーでよかったのに……」


    「いえいえ、妊婦さんには無理させられませんので!」


    「どうしてそれを!?」


    「旦那さんは意外とおしゃべりなのですよ!」


     千尋ちゃんはにこっとほほえんだ。いや、微笑まれても……。まぁ隠すことでもないしいいか……。


     その後、病院食ではあるが、ご飯を用意してくれた。


     けっして褒められた味ではないが、他の病院食よりかはおいしいと思う。


     その後、千尋ちゃんにどうするか聴いた。


     千尋ちゃんは……


    「明日、もう一度先生の話を聴いて決める!」


     とのことだった。今日はこれ以上千尋ちゃんの体を酷使するわけには行かないと思ったので、ゆっくり休ませることにした。


    「ねぇ……千尋ちゃん……」


    「ん?」


    「もし、プログラミングが出来なくなったらどうする?」


     この質問に何か意味があったわけではない……


     ただ、もしも……と思うと聞かないと行けない気がした……


    「ん~、そうだなぁ……あんまり考えられないなぁ……」


    「だよね……ごめんねぇ……」


    「いや、気持ちはわかるからいいよ……」


     千尋ちゃんの方を見ると窓の外に見える満月を見ていた……


     どこか寂しそうな彼の表情に胸が痛んだ……


     そうこうしているうちに、彼の寝息が聞こえた……


     私も眠りについた……
  11. 11 : : 2017/04/19(水) 13:25:29
     その夜……私は誰かに揺すられてる夢を見た……


    「……さ……おき……」


    「あお……お……て……」


    「葵さん!起きて!」


     あれ?ゆめじゃない……


     私は目を開けると、戦刃ちゃんが、スナイパーライフルを持って病室にいた。


    「何しに来たの?てか、その装備は?」


    「時間がないから手短に話す。盾子ちゃんからの報告で、今夜、不二咲くんを狙撃することがわかったの……」


    「なんでまた……」


    「おそらく、彼らの狙いは、不二咲君がつくったゲームのハードを奪うこと……」


     その戦刃ちゃんの言葉に私は聞き返した。


    「それで、なんで千尋ちゃんが狙われるの!?」


    「その話はあと!動きが落ち着いてから!」


     その後、戦刃ちゃんからたくさんの内容をより簡潔に伝えられた。


     まず、この作戦に元絶望の残党で千尋ちゃんのプラグラムによって更正した77期生の、日向、終里、左右田、九頭竜、ソニア、豚神、花村、小泉、辺古山、澪田、西園寺、罪木、弐大、田中、狛枝、各先輩方が協力してくれると言うこと……


     一階玄関前には霧切ちゃん、大和田、終里先輩、九頭竜先輩、辺古山先輩が……


     屋上にはさくらちゃん、弐大先輩、日向先輩、田中先輩が……


     この病室には戦刃ちゃん、隣の病室には豚神先輩が……


     他の階や、病院周辺もみんなが固めてくれているという厳戒態勢と言うこと……


     不二咲ちゃんのためにみんなが動いてくれている……


    「私に出来ることはない?」


     戦刃ちゃんにきいた。私も何かしたい!


     そうしたら、戦刃ちゃんが、


    「これで、みんなと連絡を取って!」



     その渡された通信から聞こえた声は……


    「おい!葵!作戦を伝えるぞ!」


     十神の声だった……
  12. 12 : : 2017/04/19(水) 13:47:41
     十神の作戦は……といっても、戦刃ちゃんが、狙撃したら終わりの単純なものだった……


     病院周りのの配置は、誰か別働隊がいた時用のための配置である。


     戦刃ちゃんが銃を構える……


    「……捉えた!」


     パーン


    「クリア!」


     どうやら狙撃手を打ち落としたようだ……


     その後、戦刃ちゃんは続けた。


    「私や盾子ちゃんの知らないところでまだ動きがあるみたい。気をつけて……」


     私は頷いた。そうして、みんなは病院の地下にある隠し部屋で1泊すると聞いたので、私はそのまま病室で眠りについた。


     その後も戦刃ちゃんと豚神先輩が交替で見張りをしていてくれたという……
  13. 13 : : 2017/04/19(水) 20:51:38
     ー翌朝


     朝食のあと、私は千尋ちゃんとともに地下に降りた。


    「来たか……」


     そこには知った顔が揃っていたが、何人か姿が見えなかった……


    「はじめるぞ……」


     十神の号令で話が始まり、日向先輩が続ける。


    「まず、葉隠、腐川、花村、左右田が絶望の残党にやられた……」


     ……え?


     ……ちょっとまって


     ……4人が絶望の残党にやられた…


    「絶望の残党って、殲滅されたんじゃなかったたの!?」


     千尋ちゃんが驚いた。


     確かにそうだ……


     ていうか……一昨日までは平和だった……よね……


    「狙いは不二咲のつくったゲームだ……それを世に出させないために俺たちを抹殺するつもりだ……」


     ……え!?


     そんなゲームのことで、『日常』から『非日常』に変化するの……


    「だけど、僕たちの願いはこのゲームが世に出回ることなんだ!」


     苗木が続ける……


     そうだ……これは千尋ちゃんの願いなんだ……夢なんだ……


     だから……これは、達成させないといけない夢なんだ……


     そういえば、コロシアイもこのようなゲーム感覚だった……


     その中でサツイに目覚めたみんなが、コロシアイをおこそうとしていたのだ……


     私は実感した……


     ここから、私たちに再び訪れた……


     『日常』から『非日常』への恐怖が始まるということを……
  14. 14 : : 2017/04/20(木) 07:37:19
     私は千尋ちゃんとともに、病院の先生の話を聴きにいった。


     結果をいうと、義手にしなくとも、神経をつなげば、修復が可能らしい……


     ただ、最低でも半年はかかるというのだ。


     それは仕方ないねと千尋ちゃんと話をして、そちらで行うことにした。


     十神も立ち会ってくれたが、それしか方法はないだろうと納得の内容だったようだ……


     その後、すぐに手術が行われ、神経をつなぐことに成功した。


     そこから一ヶ月は左腕を動かさない生活が始まった。


     その間、絶望の残党が攻めてくることはなかった。


     そうして手術日から二ヶ月後、私たちに日常が戻った。


     千尋ちゃんの腕は日常生活が過ごせるぐらいに動くようになった。


     ここまで早いのは病院の先生も驚いていた。正直、ここまで動くのに半年と言ったつもりだったからだ。


     それも、超高校級の保健委員である罪木先輩の献身的な看護の結果だとは言えないね……


     いまはパソコンを使って、タイピングをしながらリハビリしているところ……


     不二咲千尋……超高校級のプログラマー……


     その手から生み出されたプログラミングソフトは数知れず……


     全て自分でイチから構築したもので、年間30本のソフトウェアの開発に関わっていた……


     その彼の技術を見込んだ上で十神が伝えた……


    「やつの手が治り次第、モノクマをハッキングする!」


     それは、例の話し合いの時に十神が口にした言葉だった……


     私は反対したが、彼が……千尋ちゃんが了承した。


     これで非日常が終わる!


     そう思っていた……
  15. 15 : : 2017/04/20(木) 07:56:10
     さらに二ヶ月後……


     千尋ちゃんの手は、いつも通りの仕事が出来るぐらいに回復していた。


    「不二咲、やれそうか?」


     十神が不安そうな顔を向けて聴いた。


    「リハビリがてら、アルターエゴの数を増やしておいたよ!彼らに任せればハッキングは大部と楽になるよ!」


    「そうか……」


     そういうと、十神は、


    「いつもの配置で守らせてもらう!お前はモノクマをハッキングすることに集中しろ!あいつの駆逐は、大神と弐大にまかせろ!」


     わかったと答え、千尋ちゃんはハッキングを開始した……


     千尋ちゃんの神経が研ぎ澄まされた……


     指がなめらかに進む……


     カタカタという旋律の元にすばらしいハーモニーを奏でている。


     30分後、千尋ちゃんの顔に笑顔が戻った。


    「チェックメイトだ!」


     と言う言葉の元に、エンターキーを弾いた。


     そうして、ハッキングに成功した。さすがだ……


     モノクマはさくらちゃんと弐大先輩に破壊され、その奥にあったマザーモノクマも破壊された。


     ジャパウォック島にあった施設は、日向先輩がすでに破壊したらしい……


     これで、日常が戻り、ゲームの販売にもこぎ着けることが出来た。


     だが、残党はまだ残っているので、彼らを駆逐することが私たちのつとめになる。


     その後、77期生、78期生を中心に、未来機関から独立した「The HOPE」が設立された。


     そこの社長は満場一致で苗木だった!


     苗木は絶望の残党の情報を霧切ちゃんとともにかき集めて、確実に根絶やしにしていった。


     もちろん、それには不二咲ちゃんも私も協力した。


     そうして、日常には希望が訪れ、私たち夫婦にも転機が訪れた!
  16. 16 : : 2017/04/20(木) 15:36:19
     そこは希望が峰病院……


     今度は私がベッドの上にいた……


    「オギャーオギャー……」


     私たちに子どもが産まれた……


     名前は2人で決めていた……


     名前は「千秋」……


     彼女が私たちの希望になる……


     千尋ちゃんの腕も完全に動くようにはなったが、後遺症として、一瞬だけ麻痺したりはするみたい。


     仕事には差し支えはないし、大丈夫だろう。


     私たちはフリーでプログラミングの仕事をしていたが、「The HOPE」所属で働かせて頂くことになった。


     私たちの後輩の「元超高校級の保育士」のいる託児所もこの「The HOPE」内にあるから千秋にもすぐ会える。


     これが私の希望なんだね……


     一時期感じた絶望……


     その絶望もあきらめなければ、希望へと変わる……


     希望は前に進むんだ!!
  17. 17 : : 2017/04/20(木) 23:36:18
    短めのssでした!

    期間もあり、大変でしたが、持てる力は出しました(´・ω・`)

    まぁ、少し消化不良ですが(´・ω・`) 笑

    また機会があったらチャレンジしたいと思います!

    日常から非日常への変化

    朝日奈の気持ちの変化

    この二つが皆様に伝われば幸いです(´・ω・`)

    絶妙なぬるま湯加減を味わってください!


    では、また次の作品でお会いしましょう(´・ω・`)
  18. 18 : : 2017/04/22(土) 00:48:22
    執筆お疲れ様です!

    ダンガンロンパを知らない私でも普通に楽しめる良い作品だと思いました!
    というかダンロン知らないから的はずれなこと言うといけないのでこれだけ……

    短期間にこれだけの長さを書けることに圧倒されました!私は本当に亀なので尊敬ですw
  19. 19 : : 2017/04/22(土) 05:33:23
    葉隠、腐川、花村、左右田は死んだの?
  20. 20 : : 2017/04/22(土) 07:45:36
    >>18
    ありがとうございます!実際の話とは異なる部分が多いので(てか、ほとんど……)、その部分で楽しんでもらえればいいかと(っ´ω`c)
    まぁ、私は駄文ですから(*´∀`*)ノ


    >>19
    「殺された」ではなく、「やられた」ですので、そこをくんでもらえればと(っ´ω`c)

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