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日向「超高校級のうどんを食べに行こう」

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  1. 1 : : 2017/04/11(火) 15:36:57
    ジャバウォック島でのお話。日向が超高校級のシェフの作る料理を食べに行くシンプルな短編の予定
  2. 2 : : 2017/04/11(火) 15:58:29
    南国の島、ジャバウォック島にて
    絆を深める修学旅行が始まってから
    結構長い時間が経過していた。
    突然南国に連れてこられたという状況に
    最初は戸惑っていた俺を含む面々も
    環境に適応し、仲良く日々を過ごしていた。

    花村「やぁ日向君!」
    日向「ん、花村か、どうした?」
    砂浜を散歩していると
    背後から花村に話しかけられた。
    花村「日向君の番だから意見を聞きたいんだ」
    日向「俺の番…?あぁなるほどな」
    花村はインスタント食材の揃った環境で
    料理人としての能力を持て余しており、
    一ヶ月前ほどからずっと仲間達に
    晩御飯を作って振舞っているのだ。
    日向「そうだな…じゃあ和風の…」
    花村「うん…はだけた着物って興奮するよね」
    日向「俺は和風って言っただけだぞ…」
    一日毎に別の人物のオーダーを聞き、
    メニューを決めるという感じに
    日々料理を作っており、
    この日は俺が提案していい日らしい。
    日向「…久しぶりにうどんが食べたいな」
    花村「なるほどね…最近見た目が豪快な料理が多かったからシンプルに見えて奥が深いうどんは僕の実力の見せ所だね」
    日向「あぁ、頼んだ花村」
    花村「任せといてよ!」
  3. 4 : : 2017/04/11(火) 20:22:41
    そして夕日が沈みかけ、
    時計の針は7時を刻んだ。
    日向「…また立ったまま眠ってるのか」
    少年が晩御飯を食べに行こうと歩いていると
    立ったまま停止し、鼻ちょうちんを
    膨らませている七海を発見した。
    日向「おーい、七海」
    七海「zzz…んん、日向…君」
  4. 5 : : 2017/04/12(水) 03:29:37
    目を擦って小さな声で七海が応答した。
    毎回毎回よく立って眠れるもんだな。
    日向「こんな道路の真ん中で何してるんだ?」
    七海「えーっと確か…お腹が空いて…」
    日向「んで花村が作ってる料理を食べに行こうとしたら眠たくなったわけか」
    七海「うん、そうだと…思うよ?」
    いつものように七海は疑問形で答え、
    ゲームをしながら俺の後ろをついてきた。
  5. 6 : : 2017/04/12(水) 04:21:51
    パーティ会場、と呼ばれる
    老朽化の進んでいるものの
    結構な広さのある建物で
    花村はいつも料理を振舞ってくれてきる。
    花村「遅かったじゃあないか」
    日向「そうか?」
    玄関まで花村が歩いて来てそう伝えられた。
    厨房から出ることができるってことは
    混雑してない証拠とも言えるな。
    日向「じゃあ早速頼むかな」
    花村「どんなうどんでも作ってみせるよ!」
    日向「じゃあ俺は肉うどんを、七海は?」
    七海「私は…キツネうどんが良いかな」
    花村「ok!テーブルで待っててね!」
    花村に促されて会場に入り、テーブルを覗くと
    食べた後の食器がちらほら並べられており、
    多くの者が食事を終えていることがわかる、
    あのテーブルにある一際目立つ大量の器は…
    おそらく褐色で運動好きな女の子が
    作りだしたものだろう。
    七海「…」カチカチ
    日向「七海、何のゲームしてるんだ?」
    俺は七海の携帯ゲームを覗いた、
    画面上の女の子が独り言のように話している、
    おそらくシュミレーションゲームの類だろう。
    日向「七海はそういうの苦手なのかと思ってたよ」
    七海「苦手だからって避けてたら克服できないからね」
    さすが超高校級のゲーマー、
    確かに好き嫌いはできるだけ克服したいよな。
    そこまでゲームに熱心なら
    ゲームの方も七海が好きなんじゃないだろうか。
    七海「三日間ぐらいやってるけどなかなか関係が進展しなくてね、やっとデート完了だよ」
    日向「へー…」
    画面上の女の子が笑顔でプレイヤーに
    「今日は楽しかったね!」と話しかけている。
    そして画面が暗転し、場所が移り変わった、
    デートは終わったって聞いたけどまだ続くのか、
    ここは室内だしこれからお家デートってやつかな。
    七海「そろそろ本番かな」
    日向「へぇ…その手のゲームってあんまり知らないがデート後も大事なのか」
    七海「うん、左右田君からそう聞いたよ」
    日向「それ左右田から借りたゲームか?」
    七海「何かオススメのゲームは無い?って聞いてみたらいまハマってるゲームについて話してくれてね、貸してくれたんだ」
    日向「左右田にも優しいところはあるんだな」
    俺に失礼だろが!?とツッコミが異次元から
    来そうな気がするがそれは置いておこう、
    それよりうどんはまだだろうか?
    と言っても来てから2分しか経過して無いけど。
    七海「よし、進展した、クリアかな?」
    日向「画面が暗転して…ん、なんだこれ」
    画面の暗黒が消えると
    先ほどまで笑顔で主人公と話していた女の子は
    服をはだけさせてベッドの上で転がっていた。
    …携帯ゲーム機だし全年齢対象…だよなこれ、
    いわゆる…エッチなゲームじゃないよな…?
    七海が動じずにカチカチと会話を進めると
    次は画面の女の子が下着姿に変化した。
    日向「ちょ、ちょっと待ってくれ七海!」
    七海「…?どうしたの?」
    日向「それ!そのゲームは何なんだ!?」
    七海「左右田君からは女の子とコミュニケーション取るゲームって聞いたよ」
    日向「多分コミュニケーションしすぎだろ…」
    そういえば女の子は金髪だし
    どことなくソニアに似ている気がする。
    ほ、本命はソニアさんだからな!?と
    必死の弁明が異次元から飛んできそうだ。
    …流石に七海に対するセクハラになるから
    このゲームを渡してきた左右田は
    あとで注意しなければ。
    花村「お待たせ!はい、キツネと肉うどん」
    日向「な、七海、うどんが冷めるしゲームは中断して早く食べようぜ!」
    七海「うん、そうだね」
    なんとか画面の光景を15禁までとどめ、
    うどんに目を向けさせることに成功した。
  6. 7 : : 2017/04/12(水) 04:43:43
    運ばれてきたうどんのスープは
    輝きを持ちながらも薄めに仕立てられており、
    料理人、いやシェフのこだわりを感じられる。
    そして「いただきます」と言って麺を一口。
    日向「…うん、美味しい!」
    七海「…」
    七海も無言でふうふうと麺を冷ましている。
    うどんの麺はツルツルと吸いやすく、
    柔らかいながらも多少の歯ごたえを感じられる
    ちょうどいい硬さになっている、
    ダシ汁とよく絡み、熱々ながらも
    箸を動かす手が止まらない。
    花村「そのうどんの麺は僕が作ったんだよ」
    日向「粉から作ったのか」
    花村「そうさ、1時間ほどかけて粉と水を混ぜて踏み続けて…僕は踏まれたいのになぁ」
    日向「そりゃあ凄いな、うどんのスープもか」
    花村の最後の言葉を無視して話を続ける。
    花村「うん、色んな旨味の出る魚介類を朝から煮込んであっさりとしていてベタつかないスッキリした美味しさを目指したんだ」
    日向「確かにあっさりしてるけど旨いな」
    花村「あ、肉も食べてみてよ」
    そう言われて麺の上に乗せてあった肉を
    空いている口に運んでみる。
    口に入れた瞬間、
    甘辛な濃い味付けが口に広がり
    薄めだが美味しいうどんをさらに際立たせた。
    花村「うどんに合わせる物は少し濃いめで味付けをして飽きが来ないようにしてるのさ」
    七海「…確かに揚げも甘くて美味しいよ」
    大きめの揚げの一部をかじりながら
    七海もそう言っている。
    日向「流石は超高校級のシェフだな、日頃食材の鮮度管理が酷いとか愚痴ってたけど…それを使ってここまで美味しい料理を作るなんて」
    花村「ふふ、それが僕の力なのさ!日向君も七海さんも僕に料理されてみない?」
    日向「断る」七海「それは無理かな」
    花村「遠慮しなくていいのに」
    日向「遠慮してないから」
  7. 8 : : 2017/04/12(水) 04:52:57
    それからは黙々とうどんを啜った。
    飽きが来ないように作ったと言っていたが
    腹が空いているのもあってか
    終始箸が止まらなかった。
    食べ終わると2人で食器を運び、
    厨房で食器を洗っている
    花村の元へ持って行った。
    日向「ごちそうさま」
    七海「私もごちそうさま…かな」
    花村「はーい、洗って置くからそこに置いといて〜」
    日向「いや、自分ぐらいは自分で洗うぞ?」
    花村「超高校級のシェフである以上、後片付けを含めて超高校級でなければならないのさ!」
    日向「そうか…じゃあお言葉に甘えるぞ」
    七海「美味しかった、ゲームでおうどんを食べたら回復する理由がわかったよ!」
    花村「そう言ってもらえると光栄だよ」

  8. 9 : : 2017/04/12(水) 04:58:53
    満足に膨らんだお腹をさすりながら
    その日はそれぞれのコテージへと帰り
    その日の活動は終了する。
    そしてこの日から一ヶ月ほど経った。

    日向「七海はやっぱ強いなぁ…」
    七海「いや、日向君も強いよ、私に10戦中一回勝てたのは日向君が初めてだよ」
    日向「結局9戦は七海が勝ってるじゃないか…」
    そうやって笑いながらゲームをしていると
    七海のコテージの扉がノックされる。
    七海「ん?誰だろ」
    澪田辺りかと思って扉を開けると
    花村が立っていた。
  9. 10 : : 2017/04/12(水) 05:09:19

    花村「やぁ七海さん僕とデートを「またね」
    話を遮るように七海がガチャっと扉を閉めると
    外から冗談だから!半分ほど冗談だから!と
    花村が叫んでいるのが聞こえる。
    半分は本当なのかよ…
    それから七海はもう一度扉を開けた。
    花村「あの、今日は七海さんの番だからオーダーを聞きたいんだけど」
    七海「あ、そっか、うーん…」
    花村「凝った料理でも作ってみせるよ、なんなら僕の裸に刺身を盛り付けても…」
    七海「…久しぶりにおうどんが食べたいかな」
    うどんか、確かにあの時以降食べてないな
    花村「わかったよ!今日は前回と味付けを変えてみるね」
    七海「うん、わかったよ」
    花村「あぁそれと日向君との共同作業を邪魔してごめんね、夜まで楽しんで「じゃあな」
    俺はガチャッと扉を閉めた。



  10. 11 : : 2017/04/12(水) 05:13:39
    花村の言った通り(意味合いは違うが)
    夜まで昼ごはんや七海のお昼寝を挟んで
    ずっとゲームをしていた。
    そして夕日が沈みかけたころ、
    ぐーっと七海のお腹が可愛く鳴った。
    七海「お腹空いたなぁ」
    日向「ん、確かにもういい時間だな」
    じゃあ超高校級のうどんを食べに行くか!と
    俺と七海は期待を膨らませてコテージを出た。
  11. 12 : : 2017/04/12(水) 05:15:30
    一応ここで終了です。
    初めての作品なので
    キャラクターの言い回しが
    違ってたりするかもしれません。
    閲覧ありがとうございました。
  12. 13 : : 2017/04/12(水) 06:48:59
    お疲れ様でした!
    読みやすくて面白かったです!

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artoftamasima

モンゴリアン谷口

@artoftamasima

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