このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
「命短し恋せよ乙女」
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- 1 : 2017/03/30(木) 02:40:06 :
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皆さんお久しぶりです。
初めての方は初めまして、エレアニ支援隊と申します。
今回は以前と執筆表現が違ったものになります。
下記の事項が守れる方のみ、閲覧下さい。
その他の方はブラウザバックを推奨します。
※ -注意事項- ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
・シリアスが多く含まれます。
・原作とのキャラの差が激しい可能性があります。
・他の作品の名前・URLを出すのはお控えください。
(他のss作者さまの名前も同様)
・更新ペースに関しては、私情により遅くなる可能性があります。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
絶対に守ってほしいことです。
コメント欄で荒らしが起きた場合無視してください。
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荒らしは見つけ次第僕が削除します。
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楽しくssをご覧になれるよう、皆さまのご協力をよろしくお願いします
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- 2 : 2017/03/30(木) 03:37:20 :
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「命短し恋せよ乙女」
そんな言葉、私とは無縁だと思っていた。
――けど、そんな言葉が私にはピッタリだったことなんて、私が一番理解していた。
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―――
―
「――ろよ、アニ」
少しガラガラとした微かな声が聞こえる。
「――っと、お~い、アニさ~ん?」
声の主は、きっと私の大好きな人だ。私は、脳内でそんな妄想を膨らましながら――
「いい加減起きろよ!」
――強く叩き起された。
―――――
―――
「今朝はごめんって・・・・・・」
申し訳なさそうに彼女は私に謝る。彼女の名前はユミルと言い、今朝寝起きの悪かった私を強く叩き起した張本人だ。
「ほんとよ、ユミルってば。突然アニを叩き起すんだもの」
そういって、優しい女神のような瞳でユミルに投げかけるのはクリスタだ。ここの訓練兵団でもトップを誇る程の美人。――いや、美少女だ。
「いやぁ~、あれは本当に傑作だった!訓練中も途中で思い出し笑いしちゃって、教官にバレないようにするの大変だったしぃ?」
クリスタの隣でそうやって悪魔のように微笑んで煽ってくるのはミーナだ。私が訓練兵団に入ってから、一番最初に仲良くなった人であり、今では一番私に意地悪をしてくる存在だ。
「ミーナ・・・・・・、明日の朝覚えておきなさいよ?」
「ひゃ、ひゃい!」
情けない声で返答したミーナを、三人で笑う。けど、私が一緒に笑いたい相手は、この中にはいないのだ。
「おーい!アニー!」
聴き慣れたはずなのに、心が張り裂けてしまいそうになる、大好きな彼の声。
「ほら、アニさん、彼氏さんの登場ですよ~」
「付き合ってねえよ!!」
ユミルと彼は、少し笑いながらそんな戯話をしている。その場面を見て少し嫉妬してしまう私がいるのは、正直な話あまり認めたくはない。
「こいつみたいな男に興味あるわけないでしょ」
私はいつもこうやってウソをつく。本当は大好きなのに、興味しかないのに、私の使命がそれを許してはくれないのだ。
「だ、だよな!あはは!」
「エレン、振られる、の巻」
「てめえざっけんなよ!!」
またユミルとエレンの戯話が始まった。
こうなったら、誰かが止めに入るか話を変えない限り、一時間など軽いほうだ。
「今夜も訓練するから、程々にしなさいよ」
「う、うーん。――しょうがねえ、ユミル!続きはまた今度だ!」
話を逸らさせることに見事成功。一時間以上もこの二人の低レベルな喧嘩を見ていると、こっちまで頭が悪くなった気分になってしまうので、やはりこれが妥当な判断だと自分で納得する。
「じゃ、私今夜の訓練に備えて仮眠するから」
「おう!じゃ、また後でな!」
彼の言葉を聞いて、私は自室に戻るために歩き出した。
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- 3 : 2017/03/30(木) 04:14:33 :
―――――
―――
「――はぁ、早く来すぎたなぁ」
私は大きくため息を吐 いた。今の時刻は19時で、場所は兵舎裏だ。何故こんなところに居るのかというと、彼との訓練を行うためだ。
事の成り行きは至極単純で、対人格闘での訓練で、私の技術を見てそれを教わりたいとの事だ。最初は断ったが、彼の格闘技術には才能があると考えたために、夜の訓練に付き合うことにしたのだ。
まだその頃は、彼のことを全くもって意識していなかったが、人というのは単純で、いつの間にか好きになってしまっていたのだ。
「――私を人だと思っていいのかは話が別だけどね・・・・・・」
「お、もうアニ来てんのか!」
何度聞いても心が張り裂けそうになってしまう声、私の愛しの人の声だ。
「エレン、早いじゃないか」
平常心を装って、普通の会話をしようと試みる――
「アニこそ、やけに早くないか?」
――が、正論を言われてしまう。
「あ、ああ。思ったよりも目が覚めるのが早かったからもうこっちに移動してきたんだ」
「そうか!なら早く始めようぜ!」
『あ、危なかった・・・・・・』と、心の中で呟いてから、数時間に及ぶ彼の訓練を開始した。
―――――
―――
「ふぅ、ありがとな!アニ!」
「いや、私の訓練にもなるからいいさ」
私の訓練になるのは事実だ。他にも理由はあるが、それを彼に伝えてはいけない。私の使命がそれを徹底的に邪魔してくるのだ。
「じゃ、アニ!兵舎まで送るよ!」
「ああ、ありがとう。」
そういって兵舎に向かって、二人で横に並びゆっくりと歩き出す。訓練の疲れのせいか、少し千鳥足になってしまい、倒れそうになった――
「ん!大丈夫か?」
――が、彼は私の手を取って身体を支えてくれた。
「ご、ごめんよ・・・・・・、少し寝不足でね・・・・・・」
身体を支えられている恥ずかしさから、顔が火照って赤くなってしまう。
「ん?でも早く目が覚めちゃったぐらいだし眠くないんじゃ・・・・・・」
『察せよ、バカ』と心の中で想いながら、私は適当な言い訳をして、そのままお姫様だっこをされ、兵舎の目の前まで運ばれた。
―――――
―――
「さて、それじゃ部屋までは歩けるよな?」
「大丈夫さ、ありがとうね」
「いや!いいんだ!お前をお姫様抱っこできるのはご褒美みたいなもんだしな!」
そうやって笑いながら彼は言う。『そんな笑顔されたら使命なんかどうでもよくなってしまうよ・・・・・・』と心のどっかで考えてしまった。
「それじゃ、おやすみなさい」
「ああ、今日はありがとな!アニ!おやすみ!」
ああ、そんな言葉言われたら、今夜は寝れなくなってしまうよ・・・・・・。
私は、そんなバカな事を考えた。
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- 4 : 2017/03/30(木) 10:02:47 :
- 期待です!!!!!!
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- 5 : 2017/03/30(木) 22:04:23 :
- 期待の一言しかない
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- 6 : 2017/03/31(金) 04:13:16 :
- 期待ありがとうございます!
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「――よいしょっと!」
いつもより早く起きる朝は、とても辛い。だが目的のために、それは欠かせない行為なのだ。なぜ朝から外に行き井戸から水を汲んできたかと言うと・・・・。
「ミーナァ、朝だぞォ!」
私は手元のバケツの中に入っている水を彼女の顔面に目掛けてぶっかけた。
―――――
―――
「はっはっは!!流石 はアニだぜ!」
ユミルは女としてはだらしない笑いと共に、ミーナを指差して哀れんだ目をしている。
「本当に何か仕掛けてくるなんて・・・・・・!!」
「昨日あんなに笑ったのがいけないのさ」
私は有言実行する女だ。昨日しっかりと予告したのだから、やるに決まっているだろう。勿論使命もその中からは除外されない。
「おいおいアニ、聞いたぞ!お前ミーナに水ぶっかけたんだってな!ガハハハ!」
突然目の前に巨躯な幼馴染が現れる。私は驚いて後ろに倒れてしまいそうになる――
「大丈夫? アニ」
――それはもう一人の巨躯な幼馴染に背中を支えられ、何とかバランスを取り戻した。
「ありがとう、ベルトルト」
「いや、良いんだ、気にしないでくれ。それよりも、ライナー!突然前に出たら危ないじゃないか」
全くもってその通りだ。お陰様でベルトルトが居なかったら私が尻もちを付いて周りから辱めを受けるところだったのだから。
「すまんすまん!」
「もう・・・・・・」
私たちは、幼馴染という点以外にも、共に使命を遂行するべくここに訪れた『共犯者』である。
私たちの使命は至極単純、人間の滅亡――だったが・・・・・・、今の使命は、『座標』の回収となっている。
座標、それは巨人たちを操ることの出来る膨大な力。今はその能力を持っている人物を探している途中段階だ。
私たちにこの命令をしたのは、通称『獣の巨人』。私たちはそう呼んでいる。
「おい、アニ。今夜いつもの場所に集合だ」
「――あいよ」
今、私は酷く歪んだ顔になっている事だろう。
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- 7 : 2017/03/31(金) 04:33:53 :
「――はぁ」
今のセリフが明らかにデジャブなのは置いておいて、そろそろ約束の場所に着く。いつもの場所、とは彼、エレンと訓練する場所とそれなりに近い場所だ。
「おい、アニ。こっちだ」
ライナーの声が少し遠くの地点から聞こえる。見据えてみると、私を森の中に招くかのように、木の陰に隠れ、こちらを見ている。
あまり不気味な場所に行きたくないのが本心だが、使命のためそれすらも我慢せざるを得ない。
「さて、ライナー。今夜の集合の理由は?」
ベルトルトは、率直にライナーに向かって疑問を投げつける。彼は少し深呼吸した後、深刻そうな顔をしてこう言った。
「『座標』の持ち主についてだ」
その瞬間、時間が止まったかのように、驚きを隠せず私とベルトルトは硬直してしまった。
「――見つかったってのかい!?」
咄嗟に、私はライナーに向かってそう言った。何故こんなにも焦るのか――否、焦るのは当然だ。使命が訪れてしまった事によって、もう愛しの彼・・・エレンとは居られないのでは無いか、という感情が込み上げてくるがために生まれる焦り。
私はもう心の何処かで分かっていた、彼が居なくては私は生きてはいけない、と。
ただ、使命を成し遂げなくては、私は殺されてしまう。私の家族も、故郷の村人達も、全員・・・・・・。
「ああ、その男こそ・・・・・・」
ライナーは下を向いて、一度唾を飲む。そして、アニの方を真っ直ぐ向いて、こう言い放った。
「――エレン・イェーガー・・・・・・だろ?ライナー」
声が聞こえた地点には、愛しの彼、エレンが立っていた。
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- 8 : 2017/03/31(金) 07:31:46 :
- 面白い展開だ!!!
期待です!!!
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- 9 : 2017/04/22(土) 09:31:16 :
「てめえ・・・・・・一体どういうことだ」
二人の巨躯な男は、咄嗟に身構え、私の愛しの彼を睨みつける。
「どういうこともなにも・・・・・・全てお見通しってわけだよ」
「――てめえらが壁を壊した張本人だって事をな・・・・・・!!」
愛しの彼は、練習中に超硬質ブレードを持ち出したのか、右手に構え、それを巨躯な二人に向ける。
「――ニ、お前だけは信じていたかったよ・・・・・・」
何か呟いたかと思うと、彼はベルトルトに向かってブレードを投げつけた。
「――ッ!!」
咄嗟の出来事に対処できず、彼の右肩にはブレードが突き刺さる。
「そんな焦んなよ。再生能力で戻るんだからいいだろ」
そう言いながら彼は嘲笑う。それを見たライナーは大きく深呼吸をした後、すぐさま剣幕の表情となり、エレンを見つめた。
「エレン・・・・・・お前は何が目的だ・・・・・・」
「俺の目的か・・・・・・」
彼は少し下を向いて、ぼそぼそと独り言を始める。数分経った頃、彼は私たちの方向に顔を向きなおした。
「・・・・・・大事な人を――」
彼が何かを言いかけた瞬間、壁外から爆発音が聞こえる。その直後、鐘が鳴らされ、少し近いあたりから大きな声が聞こえる。
「――きょ、巨人が・・・・・・!!」
「巨人が壁内に入ってくるぞー!!!」
私たちが壁を壊していないのに、どうして壁が壊されたのか。今はそんなことよりも、一つの想いがこみ上げてきた。
「――ああ、また『悲劇』が繰り返される」
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