このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品はオリジナルキャラクターを含みます。
東方世定記
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- 1 : 2017/03/26(日) 01:46:15 :
- 自分は何故走っているのかそれすらもあやふやになるほど彼は走っていた
体に直接拍動が伝わり耳には自らの激しい呼吸が聞こえる
その目は何かを捉えようとそれが何かは理解出来ない
まだ、まだ止まれない
止まってはいけない
理由はもう分からない
それでも自分は足を動かす
そして、そのまま一日はたまた一瞬か経ったとき
空に落ちた
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- 2 : 2017/03/26(日) 22:55:32 :
- ここは何処だと周りを見渡すも、あるのは此方を見つめる不気味な"目"と自らの身体を圧迫するような異常な第六感のみであった
しかし、異常な第六感はますます鋭くなり、それは自身の身体を傷つけるように鋭敏になっていく
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- 3 : 2017/03/28(火) 22:35:59 :
- それは熟練職人の打った刃のように鋭く、エサを求める獣のような殺気を放つ
少しずつ、少しずつ迫り来るそれは
彼の身体を貫いた
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- 4 : 2017/04/03(月) 22:57:06 :
- 「ン、、、」
柔らかく陽差しが差し込み重い瞼をゆっくりと開く
そこにはまさに鬱蒼といった深い森の少し開けた所であった
身体を包み込む陽が心地よいしかしそれ以上に
いつか味わったようなゾッとする悪寒か身体中を走り回っている
覚醒しきっていない身体に鞭を打ちのろのろと立ち上がる
目の前に細くて薄暗い小道があったのでそこへ彼は進むことにした
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- 5 : 2017/04/08(土) 22:52:02 :
- 期待です!
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- 6 : 2017/04/23(日) 01:51:13 :
- ごめんなさい寝てました
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- 7 : 2017/04/26(水) 21:01:03 :
- 進んだ細い道ではつい先刻のような悪寒のようなものは感じられなかった
しかし、代わりにもっと鋭いいつかの記憶のようなものが複数感じられた
それが殺気であると気づいた時にはもう既に体は反応していた
自分の首を目掛けて真っ直ぐ伸びてきた手を上体を倒し回避した後その腕を掴み力の限り投げ飛ばした
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- 8 : 2017/04/26(水) 21:06:22 :
- ソレには勝てないと無意識の内に理解していたのだろう
彼はすぐに走り出した
足元の地面を踏みつけ、背後へ蹴り飛ばす
無駄な動作はそこには無く一種の芸術作品のようであった
否、それは芸術作品にしては完成されすぎていた
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- 9 : 2017/06/26(月) 02:23:06 :
- 約2ヶ月間の間更新出来ず
誠に申し訳ありませんでした
これからもスレは続けていくつもりですので
何卒よろしくお願いします
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- 10 : 2017/06/26(月) 02:28:09 :
- 走り続けていくも彼を襲ったソレは異常な速度で追いかけてくる
もう終わりか
そう思った、その時、その瞬間
彼は死んだ
肉体は滅びずともその時彼は間違いなく死んだ
彼を襲ったソレは数メートル先まで吹き飛んで伸びていた
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- 11 : 2017/07/23(日) 23:49:45 :
- 続き書いたのに消えやがったあ!
もう許さねぇぞ!
許します
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- 12 : 2017/07/29(土) 00:06:02 :
- 「君、大丈夫かい?」
彼に手に六角形の箱の様なものを持った
妙な黒と青の着物の青年が話しかける
「え、、、あ、はい一応」
倒れた姿勢から上体のみ起こした常態で返事を返す
少しの間の間に冷たい風が吹き抜ける
風は冷ややかに沈黙を持ち去った
「ここにいたら冷えるだろう?移動しようか」
青年は有無は問わないといった様子で歩き出した
風は冷ややかに背中に吹き付ける
少年は後ろを振り向いた
そこにあるのは唯の虚無だった
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- 13 : 2017/08/20(日) 02:19:16 :
- 「さて、何処から話そうか」
先の森を移動し、小さな古びた店のようなところに着いた
青年はレジの椅子に腰掛けた
「自己紹介からじゃないか?名前が分からないことには些かやりにくいだろ?」
少年は店の商品を適当に眺めながら提案した
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- 14 : 2017/09/01(金) 00:16:00 :
- 「うーん、それもそうだね」
レジから立ち上がり無造作に積み上げられた段ボールに手をかけ中身を取り出した
「僕は森近霖之助、ここで外の商品を売って生活をしてるんだ」
段ボールから取り出したスマホを見せてきた
「へぇ、俺は、あれ?なんだ?思い出せない」
自身でも驚いた様子で頭に手を当てる
「なるほど、記憶喪失か、どこまで覚えてる?」
スマホを再び段ボールにしまい込んでレジに戻った
「自分の事は、、、何も思い出せないな」
「自分の事が分からないのは辛いな」
乾いた埃と檜の匂いが仄かに漂う部屋で物語は動き出す
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- 15 : 2017/11/04(土) 03:58:49 :
- ぎぎぎぎっ とすり合わせの良くない扉が開いた
そして小さな風が吹き抜ける
「よぉ、邪魔するぜ!こーりん」
と元気な少女の声が沈黙を打ち砕いた
「なんだい?いつもはここに来るのはお昼すぎだろう?」
「それはさ、さっき八卦炉使ったろ?」
扉を開けてすぐは逆光でよく分からなかったが
少女は白黒のスカートやエプロンに三角帽子といった洋服を身にまとっていた
青と黒の和服とのギャップこそ目立つもののそれはごく自然な空気で和と洋がその空間には混ざりあっていた
「使うには使ったがその話が聞きたいなら先に扉を閉めてくれないかな?店の商品が痛む」
「閉めたら話してくれるんだな!」
「あぁしてやるから早く扉を閉めてはくれないかな?」
森近は彼と会話する時より素っ気なく返していたもののそこには彼との間にはなかった喜びのようなものがどことなく感じられた
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- 16 : 2017/12/24(日) 23:44:13 :
- 「へぇー!じゃぁあんたは外から来たのか!」
「まぁそうなるな」
距離が近くやや押され気味でなんだか窮屈だが
今は他人と話しているだけでなんだか新鮮で嬉しい
唐突に彼女の名前を聞いていない事を思い出した
名前を知らないのは会話する上で面倒になる
多少勇気がいるがここは聞いておくべきだろうと
「なぁあんたの「アタシの名前は霧雨魔理沙だ!よろしくな!」
口を開いた途端に先取りされて少し驚きつつも続けた
「お前はエスパーか何かなのか?質問する前に回答されるのはなんだか寂しい」
「えすぱー?ってのは何かはよくわからんがあたしはタダの魔法使いだぜ?
にしても寂しいってのはちょっと変わってるな」
寂しいと思うのは変わっていると聞くと俺は変なのかもしれないと少し心配になった
しかしエスパーではなく魔法使いか、なるほど通りでと納得した
は?
彼女は今魔法使いと言った事に驚く
そんな事があるはずがないと大きく進化した脳をフルスロットルにして考えた
そして
「つまりここは」
「不思議の国だな!」
「「は?」」
え?
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- 17 : 2018/01/26(金) 18:43:07 :
- 今の反応と雰囲気で俺は別にうさぎを追ってきたのでは無いのはりかいできた
「いやしかしだな〜」
うむむと唸っていると魔理沙にぐいっと手を引かれた
「とりあえずこの辺りを見に行こうぜ!それが1番早いだろ?」
この辺りを見に行くと言ってもさっきまで走っていたせいで足がもう限界なのだ
流石にこの足で歩き回るのは辛いと魔理沙に伝えた
「ん?足なんて関係ないぜ?」
あぁなんだか嫌な予感がするなー
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