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Colorful Daydream
- ラブライブ! × SF × ホラー
- 770
- 5
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- 1 : 2017/02/06(月) 22:50:58 :
- 最初は意味がよくわからない方も多いと思います。
ぜひ考察してみてください
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- 2 : 2017/02/06(月) 23:05:37 :
- ーー真っ白い空間に一人。
私以外何もないーー
「ここは...どこ?」
目が覚めたら急にここ。それ以前に本当に目が覚めてるのかな。
黒い扉を開けてみる。あれ?扉なんて最初あったっけ。
ガチャ
ー何やってるのよ。まだ早いわよ?それともそろそろ?ー
目の前は一面真っ赤なお部屋。不思議と心地がいい感じ?
ーここじゃないわ、違うわよ。ほら、早くもどりなさい。ー
赤いお部屋から赤い声。誰の声だっけ。わからないけど不思議と心地が良い感じ?
それでも怒られちゃったからには出なきゃね。それじゃばいばい赤いお部屋。
それじゃあもう少し歩いてみようかな。なんだかひとりは寂しいな。
「あれは...また黒い扉...?」
ガチャ
ーわわっ!?ま、まだだよぉっ!まだ早いのっ!ー
緑のお部屋が慌ててる。そっかまだ早いのか。
ーうんっ、ゆっくりでいいからね?いつでも待ってるから!ー
緑の優しいその声は、不思議と私の涙を誘った。
黒くて赤い、そんな涙。
しばらく歩いて出会った三つ目の扉。
何か書いてあるみたい...『ノックしてにゃ?』
トントン
ーはいにゃ!どちら様ですかっ!ー
「〇〇〇だよ。」
あれ、うまく言えない。〇〇〇!〇〇〇だよ!
ーあっ、〇〇〇ちゃんっ!?まだダメだよ!帰って帰って!ー
黄色い声はそういってるけど...開けちゃえ。
ガチャガチャ
鍵がかかってるみたい。...うーん、仕方ないか。
ーごめん!部屋が散らかっちゃってて見せられないのー
散らかってるなら仕方ない。うん。仕方ない。
それじゃあもう少し、歩こうかな。
ーーーーーーー
ーーーー
ーー
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- 3 : 2017/02/06(月) 23:18:28 :
- ときどき『声』が聞こえるようになったの。
空から?内から?...よくわこらないけど
懐かしい声。私を呼んでる。
でもね、部屋の声とは何かが違うんだ。『何か』が違うんだ。
あたりがだんだん暗くなっていく。少し...怖い。
そんな中見つけた黒い扉、ひときわ輝いているように見える。
それは強くて熱い、絶対誰にも負けない輝き。
開けようとしたその時。
ーダメよ。アンタには早いの。ー
ーもう来ようって言うんだったら容赦しないわよ!ー
また怒られちゃった。...なんで?
「なんでダメなの?」
ー進めばわかるわ。いい?決して歩くことをやめないで...!ー
わかった..それじゃあばいばい。ピンクのお部屋。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
だんだん声が大きくなってくる。やだ、怖いよ...。
なんで〇〇〇なの?一人だけなの?
もう嫌だよ...。
ーなーにやってるん?ピンクのお部屋に言われたんやないの?ー
ー『進むことをやめないで。』ってー
ふと前を見ると黒い扉。どうやらここから聞こえるみたい。
ーそうよ?ピンクのお部屋の言う通り。歩きなさい...ー
目の前の二つの扉はそう言うの。
「嫌だよ..もう、疲れちゃった...」
ーうーん...仕方ない子やなぁ、ええよ。ウチの扉を開けて。ー
ーッ...!ちょっ、貴女正気!?ー
ガチャ..
開いた先は紫のお部屋。
紫の声は続ける。
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- 4 : 2017/02/06(月) 23:47:54 :
- ーウチらはずっと側にいる。〇〇〇ちゃんは独りやないんよ。ー
紫のお部屋は私を優しく抱きしめてくれた。
独りじゃ...ない...
ーふふっ、まったく...そうよ、貴女は独りじゃない。ー
ーだから心配しないで進みなさい。ー
水色の声の後押しが私に力を与えてくれた。
ーさぁ、もう大丈夫やんな?ウチらは先に待っとるからー
ーゆっくりでいいんよ、でも今は...ー
「うん、わかってる。..今は入らないよ。」
紫と水色の声が微笑んでくれた、そんな気がしたんだ。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
聞こえてくる『声』もさらに大きくなり始めた頃、
特別大きな扉が二つ。
私の目の前に。
今までのよりも特別大きくて、特別分厚い。そんな扉が。
「うそ...そんな、...嫌、嫌だよ...!」
ーごめんね..〇〇〇ちゃん...ー
白色の声は申し訳なさそうにそう言うの。
もう誰も居てくれない。そんなことならいっそもう....
ーーー 穂乃果!! ーーー
えっ...えっ、穂乃...果..?
「穂乃果って、なんだっけ...何か、大切な...」
ーしっかりしなさい!貴女はそんな弱い人ではないはずです!ー
そうだ...穂乃果。
私の名前は穂乃果..、高坂穂乃果...!
ーそうです、きっと私もみんなと同じようにもうすぐ貴女の名前を呼ぶことすら適わなくなってしまう...ー
ー私はもう、呼べないけれど...それでも〇〇〇ちゃんを思う気持ちはずっと変わらないよ。ー
ー立ちなさい。そして進みなさい。私たちのことは良いのです。ー
「無理だよ...!だって、だってもう...ひとりじゃん...!!」
海のように澄んだ、青い声はいつものように強い口調で私にいうの。
ーあはは...そうなっちゃうね...でも〇〇〇ちゃんには進んでほしいの。挨拶することも、笑い合うことも、...一緒に歌うことすらもうできないけれど...ー
ー忘れないで。絶対〇〇〇ちゃんを独りにさせない。ずっと側にいるから。ー
ーその通りです。しばらく一人にさせてしまうことは申し訳ないと思ってます...ー
「だったら...、一緒にいてよぉ...」グスッ
ー泣かないで下さい...ふふっ、最後まで世話の焼ける幼馴染みですね...ー
ガチャ...
ひとりでに開いた青い部屋からは優しく、そしてときに厳しい。
そんな気配が感じられた。
ー私だって一緒にいられるのならそうしたいのです。ですが...わかってください...ー
そう言って抱きしめてくれた青い部屋は私に決意をくれた。
「...、....そうだよね、わかったよ」
「もう泣かない。私は、穂乃果は進むよ。皆がくれた勇気は絶対無駄にしない。」
ーうんっ!流石〇〇〇ちゃん♪ー
ーですね、私たちの掛け替えのないのリーダーで自慢の幼馴染みです...ー
二つの特別な扉に最後の別れを告げて私は進む。
先に見える扉へ向かって。
もう迷わない。
立ち止まったりなんてしないよ。
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- 5 : 2017/02/06(月) 23:59:09 :
その扉はほかの扉と違って木製だった。
胸から上ぐらいの高さに覗き窓があるのだけど、向こうがからカーテンがかけられてるみたいでよく見えないや。
そしてその窓枠の左端には名前が書かれた紙が貼ってあった。
小さく『アイドル研究部』と。
真姫ちゃん。
花陽ちゃん。
凛ちゃん。
にこちゃん。
絵里ちゃん。
希ちゃん。
ことりちゃん。
そして、海未ちゃん。
皆、ありがとう...全部、全部思い出したよ。
皆と笑いあって過ごしたこと、
穂乃果は絶対忘れないから...!
それじゃあ行くね。ありがとう...
ガチャ....
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『本日未明、一機の旅客機が墜落するという事故が発生しました。警察側は事件の原因を調査中です。生存者はたったの1名、東京都に住む女子高生だということです。緊急搬送され一命は取り留めたようなのですが未だ意識は戻らず、また事故現場は現在も消防隊が活動を行っておりますが悲惨な状態になっている模様です...
た、ただいま速報が入りました!
たった今唯一の生存者の方が意識を取り戻した様です...!
引き続き情報が入り次第お伝え致します...』
end
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